JP2001031699A - コラーゲン及びその水性組成物 - Google Patents
コラーゲン及びその水性組成物Info
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- JP2001031699A JP2001031699A JP11202660A JP20266099A JP2001031699A JP 2001031699 A JP2001031699 A JP 2001031699A JP 11202660 A JP11202660 A JP 11202660A JP 20266099 A JP20266099 A JP 20266099A JP 2001031699 A JP2001031699 A JP 2001031699A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】熱安定性に優れるとともに保存時に粘度や透明
性等の低下を生じず、性状の安定したコラーゲン及びそ
の水性組成物を提供する。 【解決手段】熱変性温度が40〜47℃で、35℃で2
4時間保存したときの粘度残存率が60%以上でありか
つ430nmで測定した残存透過率が97%以上である
鳥類由来のコラーゲン、及び該コラーゲンを使用して水
性組成物を構成する。
性等の低下を生じず、性状の安定したコラーゲン及びそ
の水性組成物を提供する。 【解決手段】熱変性温度が40〜47℃で、35℃で2
4時間保存したときの粘度残存率が60%以上でありか
つ430nmで測定した残存透過率が97%以上である
鳥類由来のコラーゲン、及び該コラーゲンを使用して水
性組成物を構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鳥類由来のコラーゲ
ン及び該コラーゲンを含有する水性組成物に関する。
ン及び該コラーゲンを含有する水性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】コラーゲンは生体の皮膚、骨、軟骨、腱
及び血管等に広く分布しており、全蛋白質の約25%を
占めている。コラーゲンは化粧品、医薬品、食品等に巾
広く使用されているが、これらの製品中にコラーゲンを
均一に配合するには、加熱下に混合することが必要とな
る。
及び血管等に広く分布しており、全蛋白質の約25%を
占めている。コラーゲンは化粧品、医薬品、食品等に巾
広く使用されているが、これらの製品中にコラーゲンを
均一に配合するには、加熱下に混合することが必要とな
る。
【0003】しかしながら、従来のコラーゲンは熱変性
温度が30〜40℃であるために、コラーゲンを配合し
た製品を製造する際に高温加熱することができず、製造
効率を上げることができなかった。また、得られた製品
を保存する際に、特に夏期等温度が上昇した場合には、
コラーゲンの変性により製品の粘度が低下し性状が不安
定になるとともに、透明性等が低下して商品価値が損わ
れるという問題があった。
温度が30〜40℃であるために、コラーゲンを配合し
た製品を製造する際に高温加熱することができず、製造
効率を上げることができなかった。また、得られた製品
を保存する際に、特に夏期等温度が上昇した場合には、
コラーゲンの変性により製品の粘度が低下し性状が不安
定になるとともに、透明性等が低下して商品価値が損わ
れるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明は
上記従来技術の問題点を解消して、熱安定性に優れると
ともに保存時に粘度や透明性等の低下を生じず、性状の
安定したコラーゲン及びその水性組成物を提供すること
を目的とする。
上記従来技術の問題点を解消して、熱安定性に優れると
ともに保存時に粘度や透明性等の低下を生じず、性状の
安定したコラーゲン及びその水性組成物を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためにつぎのような構成をとる。 1.熱変性温度が40〜47℃で、35℃で24時間保
存したときの粘度残存率が60%以上でありかつ430
nmで測定した残存透過率が97%以上である鳥類由来
のコラーゲン。 2.コラーゲンがニワトリ由来のI型コラーゲンである
ことを特徴とする1に記載のコラーゲン。 3.1又は2に記載のコラーゲンを全組成物を基準とし
て0.01〜20重量%含有することを特徴とするコラ
ーゲン水性組成物。 4.さらに、炭素数1〜20のアルコール、該アルコー
ルの脂肪酸エステルから選ばれた1種以上を含有するこ
とを特徴とする3に記載のコラーゲン水性組成物。
決するためにつぎのような構成をとる。 1.熱変性温度が40〜47℃で、35℃で24時間保
存したときの粘度残存率が60%以上でありかつ430
nmで測定した残存透過率が97%以上である鳥類由来
のコラーゲン。 2.コラーゲンがニワトリ由来のI型コラーゲンである
ことを特徴とする1に記載のコラーゲン。 3.1又は2に記載のコラーゲンを全組成物を基準とし
て0.01〜20重量%含有することを特徴とするコラ
ーゲン水性組成物。 4.さらに、炭素数1〜20のアルコール、該アルコー
ルの脂肪酸エステルから選ばれた1種以上を含有するこ
とを特徴とする3に記載のコラーゲン水性組成物。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のコラーゲンは、熱変性温
度が40〜47℃で、35℃で24時間保存したときの
粘度残存率が60%以上でありかつ430nmで測定し
た残存透過率が97%以上であることを特徴とする。
度が40〜47℃で、35℃で24時間保存したときの
粘度残存率が60%以上でありかつ430nmで測定し
た残存透過率が97%以上であることを特徴とする。
【0007】本発明においてコラーゲンの熱変性温度
は、示差走査熱量計(例えば、マック・サイエンス社製
DSC3200S)を使用し、水溶液状の資料をDSC
測定用密閉セルに入れ、昇温速度3℃/minで測定\
し、DSC吸熱ピークを持って熱変性温度とした。ま
た、本発明において粘度残存率とは、常法により測定し
た加熱前の粘度に対する35℃で24時間加熱後の粘度
の割合を意味し、残存透過率とは430nmで測定した
加熱前の透過率に対する35℃で24時間加熱後の透過
率の割合を意味する。
は、示差走査熱量計(例えば、マック・サイエンス社製
DSC3200S)を使用し、水溶液状の資料をDSC
測定用密閉セルに入れ、昇温速度3℃/minで測定\
し、DSC吸熱ピークを持って熱変性温度とした。ま
た、本発明において粘度残存率とは、常法により測定し
た加熱前の粘度に対する35℃で24時間加熱後の粘度
の割合を意味し、残存透過率とは430nmで測定した
加熱前の透過率に対する35℃で24時間加熱後の透過
率の割合を意味する。
【0008】コラーゲンの熱変性温度は由来動物の体温
に依存し、例えば牛や豚では体温が38〜39℃である
ために、熱変性温度も37〜39℃付近である。また、
抽出時の処理方法によっては、熱変性温度は体温よりも
低くなることがある。本発明者らはこれらの点に着目し
て、体温の高い動物として鳥類、特に入手の容易なニワ
トリを選択し、通常は廃棄処分される脚部を原料として
酸抽出した後に、酵素処理によりテロペプチドを除去す
ることによって、所望の性状を有するコラーゲンを得た
ものである。
に依存し、例えば牛や豚では体温が38〜39℃である
ために、熱変性温度も37〜39℃付近である。また、
抽出時の処理方法によっては、熱変性温度は体温よりも
低くなることがある。本発明者らはこれらの点に着目し
て、体温の高い動物として鳥類、特に入手の容易なニワ
トリを選択し、通常は廃棄処分される脚部を原料として
酸抽出した後に、酵素処理によりテロペプチドを除去す
ることによって、所望の性状を有するコラーゲンを得た
ものである。
【0009】コラーゲンの酸抽出ならびに酵素処理自体
は公知であるが、上記特定の粘度残存率及び残存透過率
を有するコラーゲンが得られるように処理条件等を調整
する。ニワトリの腱から得られるコラーゲンは水溶性の
I型コラーゲンであり、水溶液として得られるので、こ
の水溶液の濃縮の程度を加減することよって、種々の濃
度のコラーゲンを得ることができる。また、この水溶液
を凍結乾燥することによって、粉末状のコラーゲンを得
ることもできる。得られるコラーゲンの分子量は30
0,000〜340,000、通常は約320,000
である。
は公知であるが、上記特定の粘度残存率及び残存透過率
を有するコラーゲンが得られるように処理条件等を調整
する。ニワトリの腱から得られるコラーゲンは水溶性の
I型コラーゲンであり、水溶液として得られるので、こ
の水溶液の濃縮の程度を加減することよって、種々の濃
度のコラーゲンを得ることができる。また、この水溶液
を凍結乾燥することによって、粉末状のコラーゲンを得
ることもできる。得られるコラーゲンの分子量は30
0,000〜340,000、通常は約320,000
である。
【0010】本発明のコラーゲンは、化粧品、医薬品、
食品等の原料として巾広い用途に使用することができ
る。特に、クリーム、ローション、シャンプー、トリー
トメント、リンス等の化粧品に配合することによって、
これらの製品の保湿性や肌ざわり感等を改善し、良好な
しっとり感等を付与することができる。本発明のコラー
ゲンを化粧品等として使用するには、全組成物を基準と
して0.01〜20重量%のコラーゲンを含有する水性
組成物とすることが好ましい。
食品等の原料として巾広い用途に使用することができ
る。特に、クリーム、ローション、シャンプー、トリー
トメント、リンス等の化粧品に配合することによって、
これらの製品の保湿性や肌ざわり感等を改善し、良好な
しっとり感等を付与することができる。本発明のコラー
ゲンを化粧品等として使用するには、全組成物を基準と
して0.01〜20重量%のコラーゲンを含有する水性
組成物とすることが好ましい。
【0011】本発明においてコラーゲン水性組成物と
は、コラーゲンを水又は水と他の溶媒を混合した水性溶
媒(以下、両者を合わせて「水性溶媒」という)に溶解
した水性溶液、ならびにコラーゲンを水性溶媒に分散さ
せた水性分散液を意味し、具体的な製品の形態として
は、水性溶液、乳液、クリーム、ジェル等が挙げられ
る。
は、コラーゲンを水又は水と他の溶媒を混合した水性溶
媒(以下、両者を合わせて「水性溶媒」という)に溶解
した水性溶液、ならびにコラーゲンを水性溶媒に分散さ
せた水性分散液を意味し、具体的な製品の形態として
は、水性溶液、乳液、クリーム、ジェル等が挙げられ
る。
【0012】本発明のコラーゲン水性組成物中には、保
湿剤、香料、色素、防腐剤、ビタミン類等の薬効成分、
界面活性剤、坦体等、通常化粧品類に使用される配合剤
を混合できることは言うまでもない。本発明のコラーゲ
ン水性組成物に好適な配合成分としては、炭素数1〜2
0のアルコール、該アルコールの脂肪酸エステル等が挙
げられ、具体的には、エチルアルコール、プロピルアル
コール、ブチルアルコール、アミルアルコール、ヘキシ
ルアルコール、オクチルアルコール、カプリルアルコー
ル、ノニルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチ
ルアルコール、ステアリルアルコール、アリルアルコー
ル、シクロペンタノール、シクロヘキサノール等の1価
アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブチレングリコール、グリセリン等の多価アルコー
ル;ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチ
ル、ミリスチン酸セチル、リノール酸エチル、ラウリン
酸ヘキシル、オレイン酸デシル、オレイン酸オクチルデ
シル、パルミチン酸セチル、モノ−、ジ−又はトリ−ミ
リスチン酸グリセリン、モノ−、ジ−又はトリ−ステア
リン酸グリセリン等のエステル類が挙げられる。これら
の配合成分は、通常は全組成物を基準として0.01〜
20重量%配合される。これらの配合成分を併用するこ
とによって、コラーゲン水性組成物の均一性、安定性等
を改善することができる。
湿剤、香料、色素、防腐剤、ビタミン類等の薬効成分、
界面活性剤、坦体等、通常化粧品類に使用される配合剤
を混合できることは言うまでもない。本発明のコラーゲ
ン水性組成物に好適な配合成分としては、炭素数1〜2
0のアルコール、該アルコールの脂肪酸エステル等が挙
げられ、具体的には、エチルアルコール、プロピルアル
コール、ブチルアルコール、アミルアルコール、ヘキシ
ルアルコール、オクチルアルコール、カプリルアルコー
ル、ノニルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチ
ルアルコール、ステアリルアルコール、アリルアルコー
ル、シクロペンタノール、シクロヘキサノール等の1価
アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブチレングリコール、グリセリン等の多価アルコー
ル;ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチ
ル、ミリスチン酸セチル、リノール酸エチル、ラウリン
酸ヘキシル、オレイン酸デシル、オレイン酸オクチルデ
シル、パルミチン酸セチル、モノ−、ジ−又はトリ−ミ
リスチン酸グリセリン、モノ−、ジ−又はトリ−ステア
リン酸グリセリン等のエステル類が挙げられる。これら
の配合成分は、通常は全組成物を基準として0.01〜
20重量%配合される。これらの配合成分を併用するこ
とによって、コラーゲン水性組成物の均一性、安定性等
を改善することができる。
【0013】本発明のコラーゲンは、高い熱変性温度を
有するとともに、上記特定の粘度残存率と残存透過率を
有するものとすることによって、特に水性組成物として
化粧品、医薬品、食品等を製造する際に、加熱混合時の
変性を防止して製造効率を大巾に改善することが可能と
なる。また、粘度残存率及び残存透過率が高いことか
ら、得られた製品を夏期等の高温下に保存した場合に
も、粘度の低下による製品の不均一化、不安定化、着
色、にごり等の変質を防止するとともに、特に化粧品と
して肌に適用した際に、良好な肌ざわりやしっとり感を
長期にわたって維持することができるものである。ま
た、血管の少ないニワトリの脚部から得られるI型コラ
ーゲンは、アレルギーの原因となる血液等の混入がない
ために低アレルギー性の製品を得ることができる。
有するとともに、上記特定の粘度残存率と残存透過率を
有するものとすることによって、特に水性組成物として
化粧品、医薬品、食品等を製造する際に、加熱混合時の
変性を防止して製造効率を大巾に改善することが可能と
なる。また、粘度残存率及び残存透過率が高いことか
ら、得られた製品を夏期等の高温下に保存した場合に
も、粘度の低下による製品の不均一化、不安定化、着
色、にごり等の変質を防止するとともに、特に化粧品と
して肌に適用した際に、良好な肌ざわりやしっとり感を
長期にわたって維持することができるものである。ま
た、血管の少ないニワトリの脚部から得られるI型コラ
ーゲンは、アレルギーの原因となる血液等の混入がない
ために低アレルギー性の製品を得ることができる。
【0014】
【実施例】つぎに、実施例に基づいて本発明をさらに説
明|するが、以下の実施例は本発明を限定するものでは
ない。 (製造例1)ニワトリの脚部100kgを裁断、破砕
し、1M酢酸600lを加えて室温で24時間撹拌後、
精製水500lを加えて4℃で48時間撹拌した。静置
後、コラーゲンを多く含む中間層を採取し、0.5M酢
酸600lを加えフィルターで濾過した。この液にペプ
シンを加え48時間撹拌することによりテロペプチド部
を切断した。塩化ナトリウムを加えコラーゲンを析出さ
せ、遠心分離により分取する工程を繰り返して精製をし
た。この液に精製水を加えた後、膜を用いて濃縮精製し
コラーゲン水溶液(コラーゲン含有量1.5重量%)1
00lを得た。
明|するが、以下の実施例は本発明を限定するものでは
ない。 (製造例1)ニワトリの脚部100kgを裁断、破砕
し、1M酢酸600lを加えて室温で24時間撹拌後、
精製水500lを加えて4℃で48時間撹拌した。静置
後、コラーゲンを多く含む中間層を採取し、0.5M酢
酸600lを加えフィルターで濾過した。この液にペプ
シンを加え48時間撹拌することによりテロペプチド部
を切断した。塩化ナトリウムを加えコラーゲンを析出さ
せ、遠心分離により分取する工程を繰り返して精製をし
た。この液に精製水を加えた後、膜を用いて濃縮精製し
コラーゲン水溶液(コラーゲン含有量1.5重量%)1
00lを得た。
【0015】得られたコラーゲンの性状の確認は、マッ
ク・サイエンス社製の示差走査熱量計(DSC3200
S)を使用して、コラーゲン水溶液をDSC測定用密閉
セルに入れ、昇温速度3℃/minで測定することによ
り熱分析を行い、DSC吸熱ピークをもって熱変性温度
とし。上記製造例1により得られたコラーゲンの熱変性
温度は44.9℃であった。また、同様にして測定した
従来の市販の牛由来コラーゲンの熱変性温度は39.3
℃、豚由来コラーゲンの熱変性温度は32.6℃であっ
た。
ク・サイエンス社製の示差走査熱量計(DSC3200
S)を使用して、コラーゲン水溶液をDSC測定用密閉
セルに入れ、昇温速度3℃/minで測定することによ
り熱分析を行い、DSC吸熱ピークをもって熱変性温度
とし。上記製造例1により得られたコラーゲンの熱変性
温度は44.9℃であった。また、同様にして測定した
従来の市販の牛由来コラーゲンの熱変性温度は39.3
℃、豚由来コラーゲンの熱変性温度は32.6℃であっ
た。
【0016】つぎに、製造例1で得られたコラーゲン水
溶液ならびに対照として牛由来コラーゲン水溶液を35
℃に保存し、常法により経時的に粘度を測定し、粘度残
存率として算出した結果を図1に示す。図1において曲
線Aは本発明のコラーゲン、曲線Bは牛由来コラーゲン
を示す。また、図2は同様にしてコラーゲンを40℃に
保存したときの、短時間での粘度残存率の経時的な変化
を示すものである。図2において曲線Aは本発明のコラ
ーゲン、曲線Bは牛由来コラーゲンを示す。
溶液ならびに対照として牛由来コラーゲン水溶液を35
℃に保存し、常法により経時的に粘度を測定し、粘度残
存率として算出した結果を図1に示す。図1において曲
線Aは本発明のコラーゲン、曲線Bは牛由来コラーゲン
を示す。また、図2は同様にしてコラーゲンを40℃に
保存したときの、短時間での粘度残存率の経時的な変化
を示すものである。図2において曲線Aは本発明のコラ
ーゲン、曲線Bは牛由来コラーゲンを示す。
【0017】製造例1で得られたコラーゲン水溶液を3
5℃で24時間保存した後に、常法により432nmに
おける透過率を測定し、残存透過率を求めると、99.
5%となった。これに対して、同様にして従来の牛由来
コラーゲン水溶液の残存透過率を求めると、86.0%
となった。
5℃で24時間保存した後に、常法により432nmに
おける透過率を測定し、残存透過率を求めると、99.
5%となった。これに対して、同様にして従来の牛由来
コラーゲン水溶液の残存透過率を求めると、86.0%
となった。
【0018】(製造例2)ペプシンによる処理条件を変
更したほかは、製造例1と同様にして分子量約320,
000、熱変性温度42.0℃、35℃で24時間保存
したときの粘度残存率が50%で、430nmで測定し
た残存透過率が92%のコラーゲン水溶液(コラーゲン
含有量1.5重量%)を得た。
更したほかは、製造例1と同様にして分子量約320,
000、熱変性温度42.0℃、35℃で24時間保存
したときの粘度残存率が50%で、430nmで測定し
た残存透過率が92%のコラーゲン水溶液(コラーゲン
含有量1.5重量%)を得た。
【0019】つぎに、上記製造例1で得られたコラーゲ
ン水溶液を使用して、各種の化粧品を製造した。以下の
実施例において、各成分の配合量は重量%によるもので
ある。 (実施例1、2)表1に示す成分を常法により混合する
ことによって化粧水を得た。以下、実施例1及び2で得
られた化粧水をそれぞれ化粧水1及び化粧水2という。
ン水溶液を使用して、各種の化粧品を製造した。以下の
実施例において、各成分の配合量は重量%によるもので
ある。 (実施例1、2)表1に示す成分を常法により混合する
ことによって化粧水を得た。以下、実施例1及び2で得
られた化粧水をそれぞれ化粧水1及び化粧水2という。
【0020】
【表1】
【0021】(比較例1、2)コラーゲンとして製造例
2で得られたコラーゲン水溶液を使用したほかは、実施
例1、2と同様にして化粧水を得た。
2で得られたコラーゲン水溶液を使用したほかは、実施
例1、2と同様にして化粧水を得た。
【0022】(実施例3)つぎの表2に示す成分を常法
により混合することによって乳液を得た。
により混合することによって乳液を得た。
【表2】
【0023】(比較例3)コラーゲンとして製造例2で
得られたコラーゲン水溶液を使用したほかは、実施例3
と同様にして乳液を得た。
得られたコラーゲン水溶液を使用したほかは、実施例3
と同様にして乳液を得た。
【0024】上記実施例1〜3及び比較例1〜3で得ら
れた各化粧品の性状をつぎのようにして試験した。各化
粧品を所定の保存条件下に保存した後に、年齢26〜5
1歳のモニター9名に、実施例で得られた化粧品を左上
腕屈側部へ塗布し、対応する比較例で得られた化粧品を
右上腕屈側部へ塗布し、塗布直後及び1時間後の使用感
(しっとり感)を比較した。化粧水1についての結果を
表3に、化粧水2についての結果を表4に、また乳液に
ついての結果を表5に示した。
れた各化粧品の性状をつぎのようにして試験した。各化
粧品を所定の保存条件下に保存した後に、年齢26〜5
1歳のモニター9名に、実施例で得られた化粧品を左上
腕屈側部へ塗布し、対応する比較例で得られた化粧品を
右上腕屈側部へ塗布し、塗布直後及び1時間後の使用感
(しっとり感)を比較した。化粧水1についての結果を
表3に、化粧水2についての結果を表4に、また乳液に
ついての結果を表5に示した。
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
【表5】
【0028】上記、表3〜5において数字は使用感(し
っとり感)がすぐれているとしたモニターの人数を表
す。これらの結果によれば、上記特定の性状を有する本
発明のコラーゲンを使用した化粧品は、いずれも塗布直
後及び塗布1時間後における、しっとり感(肌ざわり及
び保湿性)にすぐれていた。
っとり感)がすぐれているとしたモニターの人数を表
す。これらの結果によれば、上記特定の性状を有する本
発明のコラーゲンを使用した化粧品は、いずれも塗布直
後及び塗布1時間後における、しっとり感(肌ざわり及
び保湿性)にすぐれていた。
【0029】
【発明の効果】上記特定の性状を有する本発明のコラー
ゲン及びコラーゲン水性組成物はつぎのような顕著な効
果を奏する。 (1)熱変性温度が高いので、コラ−ゲンを原料として
化粧品A、医薬品、食品等の製品を製造する際に、従来
のコラーゲンのように他の原料を30℃程度にまで冷却
する必要がなく、35〜40℃で他の原料に配合するこ
とができるので製造効率を大巾に改善することができ
る。 (2)コラーゲンを含有する製品を、夏場を含めて室温
で保存した際や外出時に携行した際に、コラーゲンの変
性による製品の不均一化、不安定化、着色、にごり等の
変質を防止し、製品の効果を維持することができる。 (3)化粧品や医薬品として皮膚に塗布した際に、体温
ではコラーゲンの変性が生じないので製品としての効果
を持続させることができる。 (4)入浴剤のように、比較的高温で使用する製品で
は、従来のコラーゲンは熱変性によりコラーゲンが分解
し、所望の効果を得ることができなかったが、本発明の
コラーゲンを使用した場合にはコラ−ゲンが分解しない
ので、所望の効果を得ることができる。
ゲン及びコラーゲン水性組成物はつぎのような顕著な効
果を奏する。 (1)熱変性温度が高いので、コラ−ゲンを原料として
化粧品A、医薬品、食品等の製品を製造する際に、従来
のコラーゲンのように他の原料を30℃程度にまで冷却
する必要がなく、35〜40℃で他の原料に配合するこ
とができるので製造効率を大巾に改善することができ
る。 (2)コラーゲンを含有する製品を、夏場を含めて室温
で保存した際や外出時に携行した際に、コラーゲンの変
性による製品の不均一化、不安定化、着色、にごり等の
変質を防止し、製品の効果を維持することができる。 (3)化粧品や医薬品として皮膚に塗布した際に、体温
ではコラーゲンの変性が生じないので製品としての効果
を持続させることができる。 (4)入浴剤のように、比較的高温で使用する製品で
は、従来のコラーゲンは熱変性によりコラーゲンが分解
し、所望の効果を得ることができなかったが、本発明の
コラーゲンを使用した場合にはコラ−ゲンが分解しない
ので、所望の効果を得ることができる。
【図1】本発明のコラーゲンと従来のコラーゲンの35
℃における粘度残存率を経時的に示す図である。
℃における粘度残存率を経時的に示す図である。
【図2】本発明のコラーゲンと従来のコラーゲンの40
℃における粘度残存率を経時的に示す図である。
℃における粘度残存率を経時的に示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジェームス エフ. ケリー オーストラリア国、2113、ノースライド、 プラッセイロード3 Fターム(参考) 4C083 AA071 AC061 AC072 AC102 AC122 AC351 AC352 AC422 AC482 AC542 AC782 AD431 AD432 CC04 CC05 DD23 DD31 EE12 FF01 4C084 AA01 AA02 AA03 MA17 MA63 NA14 ZA892 4H045 AA10 CA40 FA70 GA01 GA10 GA15 GA45
Claims (4)
- 【請求項1】 熱変性温度が40〜47℃で、35℃で
24時間保存したときの粘度残存率が60%以上であり
かつ430nmで測定した残存透過率が97%以上であ
る鳥類由来のコラーゲン。 - 【請求項2】 コラーゲンがニワトリ由来のI型コラー
ゲンであることを特徴とする請求項1に記載のコラーゲ
ン。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載のコラーゲンを全
組成物を基準として0.01〜20重量%含有すること
を特徴とするコラーゲン水性組成物。 - 【請求項4】 さらに、炭素数1〜20のアルコール、
該アルコールの脂肪酸エステルから選ばれた1種以上を
含有することを特徴とする請求項3に記載のコラーゲン
水性組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11202660A JP2001031699A (ja) | 1999-07-16 | 1999-07-16 | コラーゲン及びその水性組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11202660A JP2001031699A (ja) | 1999-07-16 | 1999-07-16 | コラーゲン及びその水性組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=16461041
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP11202660A Pending JP2001031699A (ja) | 1999-07-16 | 1999-07-16 | コラーゲン及びその水性組成物 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2001031699A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006117570A (ja) * | 2004-10-20 | 2006-05-11 | Nitta Gelatin Inc | 鳥類由来コラーゲンとその製造方法、化粧料組成物 |
JP2008195702A (ja) * | 2007-02-14 | 2008-08-28 | Matsunaga Hiroko | 鶏由来コラーゲン高含有物およびその抽出方法 |
JP2016014008A (ja) * | 2014-06-10 | 2016-01-28 | 多木化学株式会社 | コラーゲン組成物 |
WO2016129174A1 (ja) * | 2015-02-09 | 2016-08-18 | 株式会社ファーマフーズ | ヒアルロン酸産生促進剤 |
-
1999
- 1999-07-16 JP JP11202660A patent/JP2001031699A/ja active Pending
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