JP7376064B2 - 表皮タンパク質のカルボニル化抑制剤 - Google Patents

表皮タンパク質のカルボニル化抑制剤 Download PDF

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Description

本発明は、例えば皮膚に塗布されて使用される表皮タンパク質のカルボニル化抑制剤、及び、化粧料及び皮膚外用剤に関する。
表皮を構成するタンパク質は、常に空気と接触しており、酸化物質や大気汚染物質からの悪影響を受けやすい。特に、表皮の最外部を構成する角質層のタンパク質は、そのような悪影響を受けやすい。
タンパク質が受ける悪影響としては、活性酸素によるタンパク質の酸化、大気汚染物質によるタンパク質のカルボニル化などが知られている。例えば、角質層のタンパク質は、大気汚染物質の1種であるアクロレイン等によってカルボニル化される。近年、表皮の角質層におけるタンパク質のカルボニル化が、皮膚の乾燥、クスミ、毛穴の目立ちに関与することが報告されている(非特許文献1、2)。
従来、皮膚のタンパク質のカルボニル化を抑制するものとして、例えば、魚介類精巣由来のデオキシリボ核酸を含む、カルボニル化抑制剤が知られている(特許文献1)。
特許文献1に記載されたカルボニル化抑制剤は、in vitro での実験において、真皮の主なタンパク質であるコラーゲンのカルボニル化を抑制できる。
しかしながら、表皮タンパク質のカルボニル化を抑制する作用に優れる成分に関して、十分には検討されていないという問題がある。
特開2018-090509号公報
Jounal of Dermatological Science、64, p.45-52, 2011 Y. Ogura etal 日本香粧品学会誌,Vol.37、p.95~100 2013 平尾哲二
本発明は、上記問題点等に鑑み、表皮タンパク質のカルボニル化を抑制できる表皮タンパク質のカルボニル化抑制剤、及び、化粧料及び皮膚外用剤を提供することを課題とする。
本発明に係る表皮タンパク質のカルボニル化抑制剤は、アスコルビン酸誘導体を含む、表皮タンパク質のカルボニル化抑制剤であって、
前記アスコルビン酸誘導体は、アスコルビン酸と、単糖又は有機酸の少なくとも一方との反応物であることを特徴とする。
本発明に係るカルボニル化抑制剤は、部分ミリストイル化カルボキシメチルキトサン、キトサン塩、グリチルリチン酸類、ハトムギ抽出物、クスノハガシワ抽出物、加水分解ヒアルロン酸、パントテニルアルコール、及び、アラントインからなる群より選択された少なくとも1種をさらに含むことが好ましい。
本発明に係るカルボニル化抑制剤において、前記有機酸が脂肪酸であり、
前記アスコルビン酸誘導体は、前記アスコルビン酸と少なくとも前記脂肪酸とのエステル化反応物であることが好ましい。
また、前記アスコルビン酸誘導体は、前記エステル化反応物であり、
前記エステル化反応物は、さらにリン酸とエステル化されていることがより好ましい。
本発明に係るカルボニル化抑制剤において、前記エステル化反応物は、前記リン酸及び前記脂肪酸としてのパルミチン酸と、前記アスコルビン酸との反応物である、パルミチン酸アスコルビルリン酸であることが好ましい。
本発明に係る化粧料及び皮膚外用剤は、それぞれ上記のカルボニル化抑制剤を含むことを特徴とする。
本発明のカルボニル化抑制剤、並びに、化粧料及び皮膚外用剤は、表皮タンパク質のカルボニル化を抑制できる効果を奏する。
本発明に係る表皮タンパク質のカルボニル化抑制剤(カルボニル化抑制用組成物)の一実施形態について以下に説明する。
本実施形態のカルボニル化抑制剤は、アスコルビン酸誘導体を含む。
アスコルビン酸誘導体は、アスコルビン酸(通常、L体)と、単糖又は有機酸の少なくとも一方との反応物である。アスコルビン酸誘導体(上記反応物)は、塩の状態であってもよい。
本実施形態のカルボニル化抑制剤によって、表皮タンパク質のカルボニル化を抑制できる。
アスコルビン酸誘導体は、アスコルビン酸と単糖との反応物、又は、アスコルビン酸と少なくとも有機酸とのエステル化反応物である。アスコルビン酸と、単糖又は有機酸との反応物である上記のアスコルビン酸誘導体は、水及び油の両方に親和性を有する両親媒性を有する。
アスコルビン酸誘導体は、リン酸のエステル化反応物(さらにリン酸基を有する反応物)であってもよい。アスコルビン酸誘導体は、ナトリウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩などの塩の状態であってもよい。なお、本明細書において、単なる「アスコルビン酸誘導体」という記載、及び、その下位概念の反応物等の記載は、塩の状態をも含む。
アスコルビン酸と単糖との反応物としては、例えばアスコルビン酸2-グルコシドなどのアスコルビン酸グルコシドが挙げられる。
アスコルビン酸と有機酸とのエステル化反応物(以下、エステル化アスコルビン酸誘導体とも称する)としては、例えば、ステアリン酸アスコルビル、トリステアリン酸アスコルビル、パルミチン酸アスコルビル、トリパルミチン酸アスコルビル、ミリスチン酸アスコルビル、及び、トリミリスチン酸アスコルビルなどが挙げられる。
エステル化アスコルビン酸誘導体は、さらにリン酸がエステル結合したリン酸エステルであってもよい。リン酸がエステル結合したエステル化アスコルビン酸誘導体としては、例えば、ステアリン酸アスコルビルリン酸、イソパルミチン酸アスコルビルリン酸、イソステアリン酸アスコルビルリン酸などが挙げられる。
これらエステル化アスコルビン酸誘導体は、Na塩、Mg塩などの塩の状態であってもよい。
エステル化アスコルビン酸誘導体としては、市販されている製品を用いることができる。例えば、パルミチン酸アスコルビルリン酸の塩(製品名:アプレシエ、昭和電工社製)を用いることができる。
エステル化アスコルビン酸誘導体において、アスコルビン酸とエステル化反応する有機酸は、炭素数12以上18以下の脂肪酸であることが好ましい。換言すると、エステル化アスコルビン酸誘導体は、上記脂肪酸によってアスコルビン酸がエステル化されたエステル化反応物、又は、さらにリン酸とエステル化されたエステル化反応物(リン酸エステル)であることが好ましい。
斯かるエステル化アスコルビン酸誘導体は、表皮タンパク質のカルボニル化をより抑制できるという点で、パルミチン酸アスコルビルであることが好ましく、そのリン酸エステルであるパルミチン酸アスコルビルリン酸、又はその塩であることがより好ましい。
本実施形態において、カルボニル化抑制剤、化粧料、又は皮膚外用剤における、アスコルビン酸誘導体の濃度は、0.0001質量%以上10.0質量%以下であることが好ましく、0.01質量%以上3.00質量%以下であることがより好ましい。
本実施形態のカルボニル化抑制剤は、アスコルビン酸誘導体の他に、さらに、部分ミリストイル化カルボキシメチルキトサン、キトサン塩、グリチルリチン酸類、ハトムギ抽出物、クスノハガシワ抽出物、加水分解ヒアルロン酸、パントテニルアルコール、及び、アラントインからなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。これらの各成分としては、市販されている製品を用いることができる。
部分ミリストイル化カルボキシメチルキトサンは、ミリストイル基とカルボキシメチル基とをキトサンに結合させた化合物である。また、カルボキシメチルキトサンに対して、主にアミノ基の一部がミリストイル化されているものである。
部分ミリストイル化カルボキシメチルキトサンの平均分子量は、50万以上100万以下であることが好ましい。部分ミリストイル化カルボキシメチルキトサンのミリストイル基の導入率は、0.10%以上50.0%以下であることが好ましい。
部分ミリストイル化カルボキシメチルキトサンにおけるミリストイル基の導入率(%)とは、カルボキシルメチルキトサンの構成単糖であるヘキソサミン100残基当りの導入率を示す。例えば、ミリストイル基の導入率10.0%の部分ミリストイル化カルボキシメチルキトサンとは、構成単糖であるカルボキシメチルグルコサミン100残基にミリストイル基が10個導入されていることを示す。
部分ミリストイル化カルボキシメチルキトサンとしては、平均分子量が50万~100万のカルボキシメチルキトサンにミリストイル基が0.10%~50.0%の導入率で導入されたものが好ましい。このような部分ミリストイル化カルボキシメチルキトサンの市販品としては、例えば、製品名「MCキトサン」ピアス社製 を用いることができる。
キトサン塩としては、キトサンのアミノ基に有機酸や無機酸が結合したもの(キトサン誘導体)が挙げられる。キトサン塩としては、平均分子量が50万~100万の(フリーの)キトサンと、グリコール酸、ピロリドンカルボン酸、及び、乳酸のうち少なくとも1種との塩が好ましい。
上記のグリチルリチン酸類は、グリチルリチン酸及びその塩のうちの少なくとも1種である。グリチルリチン酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などが挙げられる。
ハトムギ抽出物は、イネ科(Poaceae)ジュズダマ属(Coix)ハトムギ(Coix lacryma-jobi var. ma-yuen)に抽出処理を施すことにより得られるものである。
抽出処理が施されるハトムギの部分としては、例えば、種子、種子殻、種皮、葉及び茎等が挙げられる。これらの1種又は2種以上を選択して用いることができる。このうち、種子が好ましく、種皮を取り除いた種子がより好ましい。
クスノハガシワ抽出物は、クスノハガシワ(Mallotus philippensis)に抽出処理を施すことにより得られるものである。
抽出処理が施されるクスノハガシワの部分としては、クスノハガシワの樹皮などが挙げられる。
クスノハガシワ抽出物としては、表皮タンパク質のカルボニル化をより抑制できるという点で、クスノハガシワの樹皮に抽出処理を施すことにより得られたものが好ましい。即ち、クスノハガシワ抽出物としては、クスノハガシワの樹皮の抽出物が好ましい。
ハトムギ又はクスノハガシワの抽出部位は、乾燥、粉砕、切断又は細断等の前処理を適宜施して抽出処理に用いることができ、このような前処理の後に抽出処理を施すことが好ましい。
上記の各抽出物は、通常、抽出溶媒による抽出液、その希釈液、その濃縮液、又はその抽出溶媒を除去した乾燥物の態様になり得る。具体的には、抽出物は、例えば、溶液状、ペースト状、ゲル状、粉末状などの態様になり得る。
抽出溶媒としては、水、又は、メタノール、エタノール、プロパノールなどの脂肪族1価アルコール;グリセリン、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコールなどの脂肪族多価アルコール;アセトンなどのケトン類;ジエチルエーテル、ジオキサン、アセトニトリル、酢酸エチルエステルなどのエステル類;キシレン、ベンゼン、トルエンなどの芳香族類;クロロホルムなどハロゲン化アルキル類などの有機溶媒が挙げられる。
これらの抽出溶媒は、1種が単独で、又は2種以上が混合されて用いられ得る。混合されてなる抽出溶媒の混合比は、特に限定されるものではなく、適宜調整される。
抽出溶媒としては、表皮タンパク質のカルボニル化をより抑制できるという点で、脂肪族1価アルコール又は脂肪族多価アルコールなどの脂肪族アルコールを含む抽出溶媒が好ましく、脂肪族1価アルコールを含む抽出溶媒がより好ましく、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、又はエタノールの少なくとも1種を含む抽出溶媒がさらに好ましく、1,3-ブチレングリコールが特に好ましい。
抽出の方法としては、特に制限されず、従来公知の一般的な抽出方法を採用することができる。
また、通常、抽出溶媒量が抽出原料の5~15倍量(質量比)であり、抽出温度が20℃~80℃であり、抽出時間が2時間~3日間である。抽出した後においては、必要に応じて、適宜、ろ過、脱臭、脱色などの精製処理を行うことができる。
加水分解ヒアルロン酸は、平均分子量1万以下のヒアルロン酸である。
加水分解ヒアルロン酸の分子量は、GPC(Gel Permeation Chromatgraphy)を利用することにより、以下のようにして求められる。カラムとして、ViscotekGMPWXL(2本連結)を用い、検出器として、ViscotekLR125 Laser Refractometerを用いた。分子量標準物質であるpolyethylenglycol (American Polymer Standards Corp.社製)を指標にした分子量曲線から、平均分子量を求める。
本実施形態のカルボニル化抑制剤(カルボニル化抑制用組成物、以下単に組成物とも称する)は、パルミチン酸アスコルビルリン酸(その塩)と、部分ミリストイル化カルボキシメチルキトサンとを含むことが好ましい。これにより、表皮タンパク質のカルボニル化をより十分に抑制できる。
上記の組成物において、アスコルビン酸誘導体の含有量は、0.01質量%以上5.0質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上1.0質量%以下であることがより好ましい。
エステル化アスコルビン酸誘導体(アスコルビン酸誘導体の1種)の含有量は、好ましくは0.01質量%以上1.0質量%以下である。
アスコルビン酸と単糖との反応物(アスコルビン酸誘導体の1種)の含有量は、好ましくは0.1質量%以上5.0質量%以下である。
上記の含有量であることによって、表皮タンパク質のカルボニル化をより抑制できるという利点がある。
上記の組成物において、部分ミリストイル化カルボキシメチルキトサンの含有量は、0.01質量%以上2.0質量%以下であることが好ましく、0.05質量%以上1.0質量%以下であることがより好ましい。
上記の含有量であることによって、表皮タンパク質のカルボニル化をより抑制できるという利点がある。
上記の組成物において、キトサン塩の含有量は、0.05質量%以上1.0質量%以下であることが好ましい。
キトサン塩としてのキトサン・ピロリドンカルボン酸塩の含有量は、好ましくは0.5質量%以上1.0質量%以下である。
キトサン塩としてのキトサン・グリコール酸塩の含有量は、好ましくは0.05質量%以上1.0質量%以下である。
上記の含有量であることによって、表皮タンパク質のカルボニル化をより抑制できるという利点がある。
上記の組成物において、グリチルリチン酸類の含有量は、0.1質量%以上1.0質量%以下であることが好ましい。
上記の含有量であることによって、表皮タンパク質のカルボニル化をより抑制できるという利点がある。
上記の組成物において、加水分解ヒアルロン酸の含有量は、0.1質量%以上1.0質量%以下であることが好ましい。
上記の含有量であることによって、表皮タンパク質のカルボニル化をより抑制できるという利点がある。
上記の組成物において、ハトムギ抽出物の含有量は、乾燥物換算で、0.001質量%以上0.5質量%以下であることが好ましい。
上記の含有量であることによって、表皮タンパク質のカルボニル化をより抑制できるという利点がある。
上記の組成物において、クスノハガシワ抽出物の含有量は、乾燥物換算で、0.0005質量%以上0.1質量%以下であることが好ましい。
上記の含有量であることによって、表皮タンパク質のカルボニル化をより抑制できるという利点がある。
なお、上記の乾燥物換算とは、抽出物から抽出溶媒を除いた残渣である乾燥物の質量に換算することである。また、ハトムギ抽出物やクスノハガシワ抽出物としては、市販されている製品を用いることができる。
上記の組成物において、パントテニルアルコールの含有量は、0.05質量%以上1.0質量%以下であることが好ましい。
上記の含有量であることによって、表皮タンパク質のカルボニル化をより抑制できるという利点がある。
上記の組成物において、アラントインの含有量は、0.1質量%以上1.0質量%以下であることが好ましい。
上記の含有量であることによって、表皮タンパク質のカルボニル化をより抑制できるという利点がある。
上記の組成物は、通常、水を含み、上記の成分の他に、界面活性剤、防腐剤などをさらに含んでもよい。
本実施形態のカルボニル化抑制剤(カルボニル化抑制用組成物)の性状は、特に限定されないが、通常、液状である。本実施形態のカルボニル化抑制剤(カルボニル化抑制用組成物)は、固形状であってもよい。
次に、本発明に係る化粧料及び皮膚外用剤の一実施形態について説明する。
本実施形態の化粧料又は皮膚外用剤は、上記のカルボニル化抑制剤(カルボニル化抑制用組成物)を少なくとも含む。
本実施形態の化粧料又は皮膚外用剤の性状や外観は、上記組成物と同様であってもよい。なお、本実施形態の化粧料又は皮膚外用剤は、例えばジェル状、クリーム状等の半固形状、粉末状、錠剤、又は、シート状であってもよい。本実施形態の化粧料又は皮膚外用剤は、エアゾール製品の内容物に含まれた状態であってもよい。
続いて、上記カルボニル化抑制剤(カルボニル化抑制用組成物)、化粧料、及び皮膚外用剤の製造方法について説明する。
上記カルボニル化抑制剤などは、配合する各成分を混合し、撹拌することによって製造できる。撹拌するための装置としては、一般的なものを使用できる。必要に応じて、加温しつつ撹拌してもよい。
上記のカルボニル化抑制剤(カルボニル化抑制用組成物)、化粧料、及び皮膚外用剤は、通常、皮膚に塗布されて使用される。上記のカルボニル化抑制剤などは、例えば、顔の皮膚、首の皮膚、四肢の皮膚、頭皮、毛髪、また、鼻孔・唇・耳・生殖器・肛門などにおける粘膜に塗布されて使用される。また、入浴剤に配合されて使用されてもよく、皮膚貼付剤に配合されて使用されてもよい。上記のカルボニル化抑制剤などは、薬事法上の化粧料、医薬部外品、医薬品等の分類には特に拘束されず、いくつかの分野に適用される。
本発明の表皮タンパク質のカルボニル化抑制剤、並びに、化粧料及び皮膚外用剤は、上記例示の通りであるが、本発明は、上記例示の実施形態に限定されるものではない。また、本発明では、一般の化粧料及び皮膚外用剤等において採用される種々の形態を、本発明の効果を損ねない範囲で採用することができる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(試験例A~J)
以下に示す各成分を水に溶解させることによって、各試験例の組成物(表皮タンパク質のカルボニル化抑制剤、化粧料及び皮膚外用剤、以下、単に組成物と称する)を製造した。
A.アスコルビン酸誘導体:パルミチン酸アスコルビルリン酸エステルの塩(APPS)
(製品名:「アプレシエ」、昭和電工社製)
B.アスコルビン酸誘導体:アスコルビン酸2-グルコシド
C.キトサン塩(ピロリドンカルボン酸塩)
D.キトサン塩(グリコール酸塩)
E.グリチルリチン酸ジカリウム
F.ハトムギ抽出物(固形分の含有量0.3質量%)
抽出部位(種子)抽出溶媒(1,3-ブチレングリコール)
G.クスノハガシワ樹皮抽出物(固形分の含有量0.2質量%)抽出溶媒(1,3-ブチレングリコール)
H.加水分解ヒアルロン酸 (平均分子量:9,000)
I.パントテニルアルコール(製品名「D-パンテノール」富士薬品工業社製)
J.アラントイン(製品名「アラントイン」メルク社製)
(比較例)アスコルビルリン酸マグネシウム塩
各成分の濃度は、0.01質量%、0.1質量%、1.0質量%などに設定した。
<タンパク質のカルボニル化抑制性能に関わる評価>
ウシ血清アルブミン(BSA 富士フイルム和光純薬社製)に、アクロレイン(東京化成工業社製)を37℃/3時間反応させて、カルボニル化を起こした。その後、96ウェルプレートにカルボニル化サンプルを吸着させ、ジニトロフェニルヒドラジン(DNPH)を添加して、サンプル中のタンパク質のカルボニル基を誘導体化させた。その誘導体を、DNP抗体を用いて検出した(450nmの吸光度を測定)。この検出は、OxiSelect Protein Carbonyl ELISA Kit(CELL BIOLABS社)を用いて行った。
上述した各成分のカルボニル化抑制効果は、BSAに各成分を添加した後アクロレインを添加したサンプルと、BSAに各成分を添加せずにアクロレインを添加したサンプル(コントロール)とにおいて、タンパク質カルボニル量を比較することによって、評価した。
上記の評価結果を表1に示す。なお、表1における数値は、コントロールサンプルのカルボニル量に対する、各試験例サンプルのカルボニル量の相対値を表す。数値が低いほどカルボニル化抑制性能が高いことを表す。
Figure 0007376064000001
アスコルビン酸誘導体としてのパルミチン酸アスコルビルリン酸の塩(APPS)は、0.01~0.1質量%という低濃度において、タンパク質カルボニル量を顕著に少なくし、カルボニル化を抑える性能が非常に高かった。
一方で、ステアリン酸やパルミチン酸等の長鎖脂肪酸が結合していないアスコルビルリン酸塩(対照例)は、カルボニル化を抑える性能が低かった。
アスコルビン酸誘導体以外の、キトサン塩であるキトサン・ピロリドンカルボン酸塩およびキトサン・グリコール酸塩、グリチルリチン酸ジカリウム、ハトムギ抽出物、クスノハガシワ樹皮抽出物、加水分解ヒアルロン酸にも、カルボニル化を抑える作用があった。
<ヒトによるカルボニル化抑制効果の評価 その1>
乾燥肌を有し、肌のくすみミが気になる男女モニター15名を選定した。パルミチン酸アスコルビルリン酸マグネシウム塩、又は、部分ミリストイル化カルボキシメチルキトサン等を配合した水性ゲル製剤(組成:カルボキシビニルポリマー:0.1質量%、グリセリン:5.0質量%、メチルパラベン:0.1質量%、精製水:残量)を各モニターの前腕内側部の決められた部位に塗布した。1日2回、4週間塗布した後、テープストリップにより角質層細胞を採取した。ジニトロフェニルヒドラジン(DNPH)によってカルボニル化タンパク質を蛍光検出し、蛍光強度からカルボニル化度を評価した。
なお、部分ミリストイル化カルボキシメチルキトサン(製品名:MCキトサン、ピアス株式会社製、ミリストイル基の導入率(%):12%)を利用した。
評価結果を表2に示す。蛍光強度が小さいほどカルボニル化抑制効果が高いことを表す。
Figure 0007376064000002
パルミチン酸アスコルビルリン酸のマグネシウム塩、又は、部分ミリストイル化カルボキシメチルキトサンのいずれか一方を配合した水性ゲル製剤は、コントロールと比べて、ヒト角質層のカルボニル化タンパク質を減少させ、カルボニル化を抑制した。
これに対して、パルミチン酸でエステル化されていないアスコルビン酸リン酸のマグネシウム塩は、ヒト角質層のカルボニル化タンパク質を減少させなかった。
続いて、水系ゲル組成物を用いてヒトによるカルボニル化抑制効果の評価を行った。
(処方例1)
本処方例は、水系ゲル組成物の一処方例である。配合組成は次のとおりである。
配合量(質量%)
ミリスチン酸オクチルドデシル 1.0
カルボキシビニルポリマー 0.5
パルミチン酸アスコルビルリン酸エステルの塩(α) 0.5(配合又は無配合)
グリセリン 5.0
水酸化ナトリウム 適量
メチルパラベン 0.1
精製水 残量
上記の水系ゲル組成物は、次のようにして製造した。高極性油剤であるミリスチン酸オクチルドデシルを油相として、この油相を70℃で加熱して溶解させた。その後、カルボキシビニルポリマーやグリセリン等を含む水相に、溶解させた上記の油相を徐々に添加しつつ、ホモミキサー(5000rpm、1分処理)で撹拌した。減圧下で30℃まで冷却し、上記(α)を添加した。水酸化ナトリウムを適量添加することによって、pHを6.5~6.8に調整しつつ、ホモミキサー(2000rpm、1分処理)で撹拌した。減圧下で脱気処理及び濾過処理することによって、白濁した水系ゲル組成物を製造した。
なお、上記(α)を配合せずに、別途、比較処方例1を製造した。
<ヒトによるカルボニル化抑制効果の評価 その2>
頬部の毛穴目立ちを気にしている女性ボランティア15名による評価を行った。左右頬部の一方に、上記のごとく製造した処方例1の水性ゲル組成物(パルミチン酸アスコルビルリン酸の塩を含有)を塗布してもらった。頬部の他方には、比較処方例1の水性ゲル組成物(パルミチン酸アスコルビルリン酸エステルの塩を無配合)を塗布してもらった。なお、1日に2回、4週間塗布してもらった。その後、皮膚の塗付部分から、テープストリップによって角質層細胞を採取した。ジニトロフェニルヒドラジン(DNPH)によって角質層細胞のカルボニル化タンパク質を蛍光染色した。蛍光顕微鏡像から、カルボニル化角質層細胞の局在性レベルを5段階に分類し、平均値を算出した。
(判断基準)
1:カルボニル化角質層細胞が見られない
2:カルボニル化角質層細胞がやや見られる
3:カルボニル化角質層細胞が見られる
4:カルボニル化角質層細胞が多く見られる
5:カルボニル化角質層細胞が非常に多く見られる
(評価結果)
パルミチン酸アスコルビルリン酸エステルの塩を配合した処方例1の水性ゲル組成物に関して、角質層のカルボニル化の度合いの平均値は、使用前で4.35点であり、使用後で2.92点であった。
一方、比較処方例1の水性ゲル組成物に関して、上記の平均値は、使用前で4.39点であり、使用後で3.93点であった。
パルミチン酸アスコルビルリン酸エステルの塩を配合した処方例1の水性ゲル組成物は、比較処方例1の水性ゲル組成物に比べて、角質層のカルボニル化レベルを低下させる効果に優れることが分かった。
(処方例2)
本処方例は、水系ゲル組成物の一処方例である。配合組成は次のとおりである。
配合量(質量%)
ミリスチン酸オクチルドデシル 1.0
カルボキシビニルポリマー 0.2
パルミチン酸アスコルビルリン酸エステルの塩(α) 0.5(配合又は無配合)
部分ミリストイル化カルボキシメチルキトサン(β) 0.2(配合又は無配合)
グリセリン 5.0
水酸化ナトリウム 適量
メチルパラベン 0.1
精製水 残量
上記の処方例2の水系ゲル組成物は、次のようにして製造した。高極性油剤であるミリスチン酸オクチルドデシルを油相として、この油相を70℃で加熱して溶解させた。その後、カルボキシビニルポリマーやグリセリン等を含む水相に、溶解させた上記の油相を徐々に添加しつつ、ホモミキサー(5000rpm、1分処理)で撹拌した。減圧下で30℃まで冷却し、上記(α)及び(β)を添加した。水酸化ナトリウムを適量添加することによって、pHを6.5~6.8に調整しつつ、ホモミキサー(2000rpm、1分処理)で撹拌した。減圧下で脱気処理、濾過処理することによって、白濁した水系ゲル組成物を製造した。
なお、上記(α)及び(β)のいずれも配合せずに、別途、比較処方例2を製造した。
(評価結果)
上述した方法と同様の方法及び判断基準によって評価した結果を以下に示す。
パルミチン酸アスコルビルリン酸エステルの塩と、部分ミリストイル化カルボキシメチルキトサンとを配合した水性ゲル組成物に関して、角質層のカルボニル化の度合いの平均値は、使用前で4.42点であり、使用後で2.12点であった。
一方、比較処方例2の水性ゲル組成物に関して、上記の平均値は、使用前で4.39点であり、使用後で3.93点であった。
パルミチン酸アスコルビルリン酸エステルの塩と部分ミリストイル化カルボキシメチルキトサンとを併用することによって、角質層のカルボニル化レベルを顕著に低下できることが分かった。
以上のように、本実施形態のカルボニル化抑制剤(化粧料、皮膚外用剤)は、表皮角質層のタンパク質のカルボニル化を抑制することによって、皮膚における乾燥肌、肌のクスミ、毛穴目立ちといった症状を改善することができる。
本発明の表皮タンパク質のカルボニル化抑制剤、並びに、化粧料及び皮膚外用剤は、例えば、肌のくすみを予防軽減するため、乾燥肌を予防軽減するため、毛穴目立ちを予防軽減するために、皮膚に適用されて使用される。具体的には、本発明の表皮タンパク質のカルボニル化抑制剤及び化粧料及び皮膚外用剤は、例えば直接角質層に塗布され、好適に使用される。

Claims (2)

  1. パルミチン酸アスコルビルリン酸の塩、部分ミリストイル化カルボキシメチルキトサン、キトサングリコール酸塩、キトサンピロリドンカルボン酸塩、ハトムギ抽出物、及び、加水分解ヒアルロン酸からなる群より選択された少なくとも1種以上を含む、表皮タンパク質のカルボニル化抑制剤。
  2. 少なくとも、前記パルミチン酸アスコルビルリン酸の塩と、前記部分ミリストイル化カルボキシメチルキトサンとを含む、請求項1に記載の表皮タンパク質のカルボニル化抑制剤。
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