JP2001134100A - 画像形成方法と画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法と画像形成装置

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JP2001134100A
JP2001134100A JP31849099A JP31849099A JP2001134100A JP 2001134100 A JP2001134100 A JP 2001134100A JP 31849099 A JP31849099 A JP 31849099A JP 31849099 A JP31849099 A JP 31849099A JP 2001134100 A JP2001134100 A JP 2001134100A
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magnetic
toner
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magnetic field
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Hiroshi Yasutomi
啓 安富
So Kai
創 甲斐
Hisafumi Shoji
尚史 庄司
Nobutaka Takeuchi
信貴 竹内
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 横ラインの細りや後端白抜けなどは発生せ
ず、更に、磁気ブラシの不均一当接によって発生する孤
立ドット画像の抜けやハーフトーン画像のざらつき感悪
化が起こらず、また所謂キャリア付着も発生せず、現像
能力を高く維持して画像形成する。 【解決手段】 像担持体1と現像剤担持体13との間に
形成される現像電界がトナーとキャリアを分離すること
ができる電界よりも大きな範囲内で、磁気ブラシを立ち
上げ、像担持体に接触させ、且つ倒す磁界を発生させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁力を用いて現像
処理を行う画像形成方法及び当該方法を実施する画像形
成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、複写機、プリンタ、ファクシミ
リなどの電子写真式や静電記録式などによる各種画像形
成装置においては、感光体ドラムや感光体ベルトなどか
らなる潜像担持体上に画像情報に対応した静電潜像が形
成され、現像装置によって現像動作が実行され、可視像
を得るようになっている。
【0003】このような現像動作を実行する画像形成装
置の一例を図19で説明する。潜像担持体をなすドラム
感光体1は矢印方向(反時計方向)に回転し、帯電装置
2によって表面を所望電位に均一帯電された後、露光手
段3で所定の画像情報を潜像形成される。この潜像画像
を現像する現像装置4は、現像容器と現像剤担持体であ
る現像スリーブとを備えている。当該現像装置4によっ
て感光体1上にトナー像が形成され、転写手段5におい
て、転写体6に転写される。そしてトナー像を転写され
た転写体6は不図示の定着手段へ搬送されて定着され
る。一方、転写されずに感光体上に残ったトナーはクリ
ーニング装置7により除かれ、感光体上の残留電位が不
図示の除電装置によって除電され、再度の作像工程に備
えられる。
【0004】上記現像手段としては、従来、現像剤が所
謂キャリアとトナーから構成される2成分現像装置と、
現像剤がトナーのみである1成分現像装置とが知られて
いる。そして磁性キャリアとトナーを含む現像剤は、磁
性キャリアを用いない磁性トナーからなる一成分現像剤
に比較すると、トナーの摩擦帯電制御が容易で、トナー
凝集が起こり難く、したがってバイアス電界等によるト
ナーの移行制御が効果的に行うことができるといった利
点を有している。またトナーに磁性体を含有させないで
済み、仮にかぶり防止等のために磁性体を含有させたと
しても少量で済むので、特にカラートナーの場合に色の
鮮明性が得られる。更に現像剤層で潜像担持体面を摺擦
する磁気ブラシ現像法による場合は、磁気ブラシの穂立
ちがよくて摺擦性に優れる等の特徴を有する。そのた
め、キャリアに対するトナーの量の管理が必要であるに
も拘らず、多く用いられている。
【0005】図20に示された2成分現像装置におい
て、2成分現像剤11は現像容器12内に収容されてお
り、現像容器の開口部内には、感光体1に対向するよう
に現像スリーブ13が配置され、不図示の駆動装置によ
って図中の矢印方向(時計方向)に回転する。この現像
スリーブ内には、N極、S極の磁極を配置した磁界発生
手段たるマグネットローラ14が非回転に配置されてい
る。
【0006】2成分現像剤は現像スリーブの回転に伴っ
て担持・搬送され、その際、規制部材15(磁気ブラシ
の穂高さを規制する部材)が現像スリーブと非接触に対
向するよう配置されていて、現像スリーブ上の現像剤量
を一定になるように規制する。規制部材15を通過した
現像剤は現像領域へ搬送される。この現像領域では、感
光体1が現像スリーブ13と非接触に対向するように配
置されており、また現像スリーブ13には電源17によ
って直流電圧が印加されている。このため、感光体上に
形成された静電潜像に対応した電界が、感光体-現像ス
リーブ間に形成される。このとき、2成分現像剤中のト
ナーは帯電しており、感光体-現像スリーブ間に形成さ
れた電界によって、当該トナーが感光体上に付着する。
【0007】現像容器12内では1対のスクリュー18
が互いに平行に配置され、不図示の駆動手段によって現
像剤を互いに逆方向に搬送するように回転する。このス
クリューによる攪拌・搬送によって、不図示のトナー補
給容器からトナーが新たに補給されても、現像剤中のト
ナー濃度は均一になるように維持される。
【0008】以上のような2成分現像装置では、従来か
らの問題点として、横ラインの細り(紙搬送方向に対す
る垂直方向に形成された1ドットラインが、紙搬送方向
に形成された1ドットラインに比べて細ってしまう現
象)、後端白抜け(紙搬送方向に対して、ハーフトーン
部などの後端で画像濃度が低下したり、現像されなかっ
たりする現象)がある。このような問題に対して、マグ
ネットローラの主極角度を上流側に設定したり、規制部
材と現像スリーブの距離と感光体ドラムと現像スリーブ
の距離との間に一定の関係を持たせるなどの方法が提案
されている。例えば特開平7−140730号に開示さ
れた提案である。この方式においては、次の条件を満た
すことが求められる。 現像主極位置が、最近接部よりも現像剤搬送方向の上
流側5〜20゜の範囲にあること; 規制部材と現像材担持体間の距離(Hcut)が、
0.25〜0.75mmであること; 現像ニップ距離(Dsd)が0.30〜0.80mm
であること; 1.20<Dsd/Hcut<1.60であること; 現像剤担持体の移動速度Vs、正電荷像担持体の移動
速度Vpが、1.0≦Vs/Vp≦3.0の関係を満足
するであること。
【0009】このような条件を満たすことにより、従来
では高速な複写速度領域で使用した場合の、ハーフトー
ンやベタ部のトナー層の乱れである現像掃き目を防止で
き、細線の切れのない、濃度が高く均一でかつ輪郭のは
っきりした画像を高速に得ることができるとされてい
る。
【0010】また2成分現像装置での現像能力の向上も
従来からの課題である。これに対しては、様々な方法が
提案されている。例えば特公平2−59995号では、
現像主極と隣接する磁極を現像主極に近づけることによ
って現像能力を向上させることを提案している。これに
よって横ラインの濃度が低下して、上述の横ライン細り
と同じ現象が発生するが、この現象に対してはキャリア
の飽和磁化を下げることによって磁気ブラシを弱くする
ことで対応するとしている。このほか、特開平6−14
9063号では、非接触の2成分現像装置として、感光
体に磁気ブラシが接触しない磁極配置を提案している。
この磁極配置は次の条件を満たすことが求められる。 1対のN-S極間現像位置に設定すること; 上記N-S極の極間角度を40〜70゜の範囲で且つ
それぞれの磁束密度を500以上に設定すること; 像形成体と対向する磁気ブラシロールとが最近接する
位置と極間の中央とでなすマグネットアングルが0゜か
ら上記極間角度の1/10以内で、現像位置はマグネッ
トの極と極の間であること。
【0011】このような条件を満たすことにより、キャ
リアが像形成体に付着してカブリ現象、キャリアが付着
したところを中心にして白抜け現象などが生じにくい安
定した高画質の画像が得られるとされる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】特開平7−14073
0号に開示された現像方法では、横ラインの細り(細線
切れ)を解決するために、規制部材と現像スリーブの距
離Hcutと現像スリーブと感光体の距離Dsdとの比
が、1.2<Dsd/Hcut<1.6の範囲内である
としている。しかし、Dsd/Hcutの値が1から大
きく離れるにしたがって、即ち、HcutがDsdに比
べて小さくなるにしたがって、現像スリーブと感光体と
の最近接部分での磁気ブラシが疎になる。このために、
感光体への磁気ブラシの当接が不均一になり、磁気ブラ
シで摺擦されない場所が感光体上に生じてしまう。そし
てこのことが原因となって、特に孤立ドット画像(例え
ば600dpiの1ドットを5〜10ピクセル間隔で書
き込んだ画像)では、一部のドットが小さくなったり、
抜けてしまうような現象が発生することがある。このよ
うな、孤立ドットが均一に再現されないことによって、
所謂ハイコントラスト部分の再現性が悪く、ハイコント
ラスト部分での階調性も悪い画像になってしまう。この
他、画像濃度が0.3〜0.8(ID)程度のハーフト
ーン画像においては、やはり磁気ブラシの当接が不均一
であるために、ざらつき感が悪くなり、画質劣化の原因
となっている。
【0013】また特公平2−59995号に開示の構成
では、横ラインの濃度低下を、キャリアの飽和磁化を下
げることによって防いでいるが、キャリアの飽和磁化を
下げた場合には、所謂キャリア付着が発生しやすくな
る。またこのキャリア付着を防ぐために、トナーの帯電
量を下げたりする場合には、未帯電トナーが増加し、地
肌汚れが発生してしまう。
【0014】そして特開平6−149063号の提案技
術では、非接触2成分現像であるため、所謂現像電界が
弱く、現像能力を向上させることが困難である。本発明
では、横ラインの細りや後端白抜けなどは発生せず、更
に、磁気ブラシの不均一当接によって発生する孤立ドッ
ト画像の抜けやハーフトーン画像のざらつき感悪化が起
こらず、また所謂キャリア付着も発生せず、現像能力を
高く維持することができる画像形成方法及び画像形成装
置を提供することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】方法に関わる上記課題
は、トナーと磁性キャリアを含む現像剤を担持搬送する
現像剤担持体の内部に固定された磁界発生手段により上
記現像剤担持体上に磁気ブラシを形成し、当該磁気ブラ
シを像担持体に摺擦させることで現像を行う画像形成方
法において、像担持体と現像剤担持体との間に形成され
る現像電界がトナーとキャリアを分離することができる
電界よりも大きな範囲内で、磁気ブラシを立ち上げ、像
担持体に接触させ、且つ倒す磁界を発生させることによ
って、解決される。
【0016】磁界発生手段が形成する磁界の主極の半値
中央角度を狭くする手段を設けることによって、上記範
囲内で、磁気ブラシを立ち上げ、像担持体に接触させ、
且つ倒す磁界を発生させるのが好適である。ここで、半
値中央角度とは、磁極の磁束密度のピーク値に対して、
その1/2の磁束密度となる磁極内の位置(ピークの前
後に2個所存在する)とマグネットローラの中心によっ
てなされる角度のことである。
【0017】また磁界発生手段の現像剤搬送方向上流側
に補助磁界発生手段を設けることによって、上記範囲内
で、現像剤の動きを活性化させるのも好ましい。磁界発
生手段の現像剤搬送方向下流側に補助磁界発生手段を設
けることによって、上記範囲内で、磁気ブラシを像担持
体から離すのが良い。
【0018】装置に関わる上記課題は、像担持体と、ト
ナーと磁性キャリアを含む現像剤を担持搬送する現像剤
担持体と、当該現像剤担持体内部に固定された磁界発生
手段とを少なくとも有し、当該磁界発生手段が形成する
磁場によって現像剤担持体上に磁気ブラシを形成して像
担持体に摺擦させることで現像を行う画像形成装置にお
いて、前記磁界発生手段が、像担持体と現像剤担持体と
の間に形成される現像電界がトナーとキャリアを分離す
ることができる電界よりも大きな範囲内で、前記磁気ブ
ラシを立ち上げ、像担持体に摺擦させ、且つ倒れ込ませ
る磁界を発生させる磁界発生手段であることによって解
決される。
【0019】上記磁界発生手段の現像剤搬送方向上流側
であって、且つ上記範囲内で上記磁界発生手段との境界
が存在する位置に、補助磁界発生手段を設けると好適で
ある。上記磁界発生手段の現像剤搬送方向下流側であっ
て、且つ上記範囲内で上記磁界発生手段との境界が存在
する位置に、補助磁界発生手段を設けることも好都合で
ある。
【0020】
【発明の作用】本発明者らの実験によれば、横ラインの
細りと後端白抜けは、同じ原因で発生していると考えら
れる。現像スリーブ上の現像剤は、現像スリーブと感光
体の最近接部に近づくにしたがって、磁気ブラシを形成
するとともに、この磁気ブラシは感光体と現像スリーブ
によって押しつぶされる。従来の画像形成装置では、感
光体と現像スリーブの最近接点を通過した後(最近接部
の下流側で)、再度磁気ブラシが形成され、感光体と接
触していた(主極(現像磁極)の裾の磁場によって、こ
の下流側の磁気ブラシが形成される)。一方、磁気ブラ
シ中のトナーは、地肌部(白地部)と対向している場合
には、地肌ポテンシャルに対応する電界によって、現像
スリーブ側に偏在し、磁気ブラシ先端部分のトナー濃度
は低くなっている。トナーと磁性キャリアを含む現像剤
による現像では、現像スリーブは、感光体の周速の1.
5〜2.5倍の周速で回転しているため、画像の後端部
分や横1ドットライン上には、このような現像スリーブ
側にトナーが偏在し、先端部分のトナー濃度が薄くなっ
た磁気ブラシが当接する。このような磁気ブラシが、感
光体と現像スリーブの最近接点で当接している限りは、
感光体上の現像されたトナーが磁気ブラシ側に戻るよう
なことは起こらない(最近接部では現像電界がもっとも
強いはずであるから、スリーブ側に偏在していたトナー
も現像に寄与すると考えられる)。これに対して、最近
接部よりも下流側で、先端部分のトナー濃度が薄くなっ
た磁気ブラシが感光体上に接触した場合には、現像電界
は最近接部に比べて弱いために、感光体上の現像トナー
の一部が磁気ブラシ側に再付着して(戻って)しまう。
最近接部の下流側で現像スリーブと感光体との距離が徐
々に広がる領域では、磁気ブラシ中のトナーをキャリア
から引き離し感光体へ付着させる力が徐々に小さくな
る。更に現像スリーブと感光体との距離が大きくなる
と、ついにはトナーをキャリアから引き離すことが不可
能になり、更に先に説明した理由により最近接部で現像
したトナーを逆に磁気ブラシ側に再付着させるようにな
る。このため、横ラインや画像後端部において感光体上
のトナー付着量が低下し、所謂横ライン細りや後端白抜
けが発生する。
【0021】本発明では、このような現像したトナーを
磁気ブラシに再付着することがないような構成としてい
る。本発明では感光体と現像スリーブとの間に形成され
る現像電界がトナーとキャリアを分離することができる
電界よりも大きい範囲内で、前記磁気ブラシが倒れ込む
(感光体と接触しないようになる)ようにしてあるた
め、前述のような、現像領域の下流部分で、感光体上の
現像トナーが磁気ブラシに再付着するようなことがあっ
ても、本発明では、その分のトナーを磁気ブラシ中のト
ナーによって補填することができる(この範囲の感光体
と現像スリーブとの間の現像電界が、トナーとキャリア
を分離することができる電界よりも大きいためであ
る)。このため、横ライン細りや後端白抜けといった異
常画像は発生しない。
【0022】更に本発明に係る画像形成装置では、感光
体と現像スリーブとの間に形成される現像電界がトナー
とキャリアを分離することができる電界よりも大きい範
囲内で、磁気ブラシが立ち上がるようになっているた
め、磁気ブラシ中のトナーが動きやすく、現像能力を高
く維持することができる。これについては次のように説
明することができる。つまり磁気ブラシが寝ている部分
では、現像剤がパックされている(磁気ブラシの密度が
高くなっている)ため、現像剤中のトナーが現像電界に
反応して動きづらいと考えられる。これに対して本発明
に係る画像形成装置の構成ではトナーが動きやすく、比
較的現像能力を高く維持することができる(磁気ブラシ
の立ち上がりの位置を最近接点に近づけることによって
現像能力を高く維持できることは実験的にも確認されて
いる)。
【0023】所謂現像領域で、感光体と現像スリーブの
間に形成される現像電界がトナーとキャリアを分離する
ことができる電界よりも大きい範囲内でのみ、磁気ブラ
シが感光体に接触し、あるいは倒れ込むように構成する
ことで、現像領域の下流側で、感光体上の現像トナーが
磁気ブラシに再付着するようなことが起こっても、その
分のトナーを磁気ブラシ中のトナーによって補填するこ
とができ、所謂横ライン細りや後端白抜けは発生しな
い。更に、上記範囲内でのみ磁気ブラシが接触する構成
とすることで、現像領域上流側においても、磁気ブラシ
が感光体に接触する領域が制限されているため、磁気ブ
ラシ中のトナーが現像電界に関係なく感光体上に付着す
ることがなくなる。このことは、地肌部へのトナー付着
(地肌汚れ)がなくなる。上記範囲内でのみ磁気ブラシ
が倒れ込む構成とすることで、マグネットローラの制限
(磁石設置スペースや狭半値中央角度化が困難な場合、
例えば磁石のコストアップなど)によって、マグネット
ローラの半値中央角度が小さくできない場合でも適用す
ることが可能である。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の詳細を、図に示す例に基
づいて説明する。
【0025】(例1)本発明に係る画像形成装置の全体
的な機械構造は、従来と基本的に同じであるが、本発明
に関わることであるので、一部重複する部分もあるが、
改めて説明する。図19において、潜像担持体をなす例
えば導体の表面に感光材料を塗布することで形成された
ドラム感光体1は、例えば230mm/secの周速で
矢印方向(反時計方向)に回転する。当該感光体1に接
触するローラと当該ローラに電圧を印加する電源を備え
た帯電装置2によって、感光体1はその表面を所望電
位、例えば表面電位−0.6kVに均一帯電された後、
例えばレーザーダイオードを光源とする露光手段3を用
い、ポリゴンミラーを介してレーザービームを照射する
ことで所定の画像情報を潜像形成される。この潜像画像
を現像する現像装置4は、現像剤の貯蔵・保管、攪拌を
行う現像容器と現像剤担持体である現像スリーブを備え
ている。当該現像装置4によって感光体1上にトナー像
が形成され、転写手段5において、不図示の搬送手段で
タイミングをとられて搬送された転写体6に転写され
る。そしてトナー像を転写された転写体6は不図示の定
着手段へ搬送されて定着される。一方、転写されずに感
光体上に残ったトナーはクリーニング装置7により除か
れ、感光体上の残留電位が不図示の除電装置によって除
電され、再度の作像工程に備えられるようになってい
る。
【0026】現像剤担持体である現像スリーブと、トナ
ーと磁性キャリアを含む現像剤と、電源とによって基本
的に構成された現像手段では、現像スリーブに例えば−
0.4kVの電圧を印加することによって、感光体の露
光部分を現像してトナー像を形成する(所謂反転現
像)。例えば転写ベルトを基本構成とする転写手段にお
いては、電源から当該転写ベルトに電圧印加する(例え
ば定電流制御、30μA)ことで、転写体たるカット紙
に上記トナー像を転写する。本例においては、地肌ポテ
ンシャル(感光体帯電電位、特に非画像部電位(Vd)
と現像バイアス(Vb)との差)を200Vとした。こ
の地肌ポテンシャルによって、画像の白地部にトナーが
付着し難いように電界が形成される。言い換えれば、地
肌ポテンシャルを大きくすることによって、所謂地肌汚
れを少なくすることが可能である。
【0027】本発明に係る画像形成方法を行う主たるユ
ニットたる現像装置の全体的な機械構造も従来と基本的
に同じであるが、具体的な理解のために今一度、図20
に戻って説明する。なお、本現像装置の構成は、ごく一
般的に知られた2成分現像装置の構成の1つであるが、
これをもって本発明の現像装置の構成が制限されるもの
ではなく、トナーと磁性キャリアを含む現像剤を用いる
現像装置であれば、これとは異なる構成であっても構わ
ないのは当然である。
【0028】図20に示された現像装置において、2成
分現像剤11は現像容器12内に収容されており、現像
容器の開口部内には、感光体1に対向するように現像ス
リーブ13が配置され、不図示の駆動装置によって図中
の矢印方向(時計方向)に回転する。当該現像スリーブ
13は、例えばアルミニウムでなり、直径20mm、長
さ320mm、厚みが0.7mmであって、その表面上
に軸方向に沿って例えば深さ0.2mmの溝が周面に1
mm間隔で形成されている。その周速は460mm/s
ecで、感光体周速との周速比が2.0となる。
【0029】このような現像装置で用いられる現像剤に
おいて、トナーは例えば平均粒径が5.0μmの非磁性
トナーであり、その帯電極性が負である。また磁性キャ
リアは平均粒径が35μmで、所謂飽和磁化は60em
u/gである。トナーとキャリアの組み合わせは、キャ
リアに表面層を形成することで所謂トナーの帯電量がQ
/m=−15μC/gとなるように調整されている。現
像容器12内には、トナー濃度5wt%の現像剤が例え
ば500g収容されている。当該現像容器12内では互
いに平行に配置された1対のスクリュー18は直径19
mm、ピッチ20mmで、不図示の駆動手段により回転
数500rpmで回転して、現像剤を互いに逆方向に搬
送する。これにより、現像剤は現像容器内を偏りなく循
環する。その際、現像剤中のトナーとキャリアが攪拌さ
れるので、トナーとキャリアの摩擦帯電によってトナー
が帯電するのである。このスクリューによる攪拌・搬送
によって、不図示のトナー補給容器からトナーが新たに
補給されても、現像剤中のトナー濃度は均一になるよう
に維持される。
【0030】電源17により現像スリーブ3には現像バ
イアス(例えばDC−0.4kV)が印加され、当該ス
リーブの回転に伴って現像剤が担持・搬送されるが、そ
の際、規制部材15が現像スリーブと非接触に対向する
よう配置されていて、現像スリーブ上の現像剤量を一定
になるように規制する。規制部材15を通過した現像剤
は現像領域へ搬送される。この現像領域では、感光体1
が現像スリーブ13と非接触に対向するように配置され
ていて、現像スリーブ13に印加された電圧のため、感
光体上に形成された静電潜像に対応した電界が、感光体
-現像スリーブ間に形成される。このとき、感光体-現像
スリーブ間に形成された電界によって、帯電トナーが感
光体上に付着する。そして上記の例では、感光体1上の
静電潜像は、非画像部で−0.6kV、画像部で約−
0.1kVである。
【0031】現像スリーブ内に固定配置された磁界発生
手段であるマグネットローラ14による磁極配置は、図
1に示される。主極21が、マグネットローラの中心か
ら見て、感光体と現像スリーブの最近接点の方向を向い
ている。主極21は磁束密度が90から100mT(ミ
リテスラ)である。そして所謂主極の半値中央角度は2
0゜である。このマグネットローラは、従来のマグネッ
トローラが単一の現像磁極であるのに対して、主極両隣
に磁極を配置することで半値中央角度を小さくしてい
る。なお、ここでの磁束密度とは、現像スリーブ表面で
測定した磁束密度のマグネットローラ中心方向成分を表
している。汲み上げ極22は磁束密度が70mTで、所
謂剤離れ部24では、10mT以下の磁束密度となって
いる。
【0032】図2において、規制部材15は板厚1.6
mmのSUS板であり、現像スリーブ13に対して、
0.4mmのギャップを保持して固定されている。また
この現像スリーブ13は現像容器の開口部で感光体1に
対して0.4mmのギャップを保持して支持されてい
る。この結果、規制部材15と現像スリーブ13とのギ
ャップ(以後Gdと称する)と、感光体1と現像スリー
ブ13とのギャップ(以後Gpと称する)との比は1で
ある。
【0033】上記のような磁極配置を有した現像装置で
の現像スリーブ13上の磁気ブラシの高さを測定した結
果を図3に示す。この図において、縦軸は現像スリーブ
上の磁気ブラシの高さを表し、横軸は現像スリーブ上の
位置を表している。この現像スリーブ表面位置を示すマ
グネットローラの中心角度θは、マグネットローラの主
極21の位置を基準とし(θ=0゜)、図1における矢
印方向を正にとっている。つまり、本例ではθ=0゜の
位置が、感光体と現像スリーブの最近接点に対応する。
磁気ブラシの高さの測定は、磁気ブラシを回転させなが
ら磁気ブラシにハイトゲージを当接させることによって
行った。
【0034】一方、感光体とマグネットローラの最近接
点を基準としたマグネットローラ中心角度φを用いる
と、現像スリーブ表面から感光体表面までの距離dは、
図4から、次のように表される。 d=(R+r+G)・sinφ−(R+(R+r+
G)cosφ)1/2−r このとき、R:感光体の半径、r:現像スリーブの半
径、G:感光体と現像スリーブ間の空隙の距離である。
R=30mm、r=10mm、G=0.4mmでの距離
dの計算結果が図5である。
【0035】本例の場合、マグネットローラの主極が最
近接点の位置にあるため、上記中心角度θとφとは、φ
=θの関係がある。この関係を用いて、磁気ブラシの高
さの測定結果と、スリーブ表面から感光体表面までの距
離dを中心角度θで計算した結果とを比較すると、図6
のようになる。この図において、点線が距離dを表し、
この点線より下側に、磁気ブラシの高さを示す実線がき
ていれば、感光体に磁気ブラシが当接していないことを
表す。上述の構成では、最近接点の近くでのみ磁気ブラ
シが感光体表面に当接し、その幅は最近接点を中心とし
たおよそ3mmの範囲内となることが分かる。
【0036】本例の磁界発生手段としては、上述の磁極
配置を有したマグネットローラ以外のものであってもよ
く、主極の位置も上述以外のものであってもよい。比較
のため、次の9種類のマグネットローラ(MRと略称す
る、直径20mm現像スリーブ用)を用意して、磁気ブ
ラシの高さの測定を行ってみた。 MR1;主極の半値中央角度:50゜、磁束密度ピーク
値:120mT MR2;主極の半値中央角度:50゜、磁束密度ピーク
値:90mT MR3;主極の半値中央角度:50゜、磁束密度ピーク
値:60mT MR4;主極の半値中央角度:35゜、磁束密度ピーク
値:120mT MR5;主極の半値中央角度:35゜、磁束密度ピーク
値:90mT MR6;主極の半値中央角度:35゜、磁束密度ピーク
値:60mT MR7;主極の半値中央角度:20゜、磁束密度ピーク
値:120mT MR8;主極の半値中央角度:20゜、磁束密度ピーク
値:90mT (上述例のマグネットローラである) MR9;主極の半値中央角度:20゜、磁束密度ピーク
値:60mT
【0037】図7〜9は上記各マグネットローラ(M
R)の磁束密度の概略を表したものである。半値中央角
度が35゜、20゜のマグネットローラについては、主
極両隣に補助磁極を配置している。また磁束密度は、現
像スリーブ表面で測定した磁束密度のマグネットローラ
中心方向成分を表している。図10〜12は、主極の位
置を基準として、各マグネットローラの現像スリーブ上
の磁気ブラシの高さを測定したものである(角度θのと
りかた、向きについては図1参照)。
【0038】この磁気ブラシの高さの測定結果から、各
マグネットローラによって形成される磁気ブラシが感光
体に接触しているマグネットローラ中心角度φの範囲は
下表のようになった。マグネットローラの主極の位置を
最近接点にあわせた状態で画像出しを行い、横ライン細
り、後端白抜けを評価した結果が表1である。
【0039】
【表1】
【0040】表中の記号○、△、×は、1ドット横ライ
ン及び後端白抜けの評価結果に対応するものであり、分
か断基準は次の方法によった; 1ドットラインの評価;1ドット縦横ライン画像(60
0dpi,1ドットライン)を作成し、転写紙上での縦
横ラインの濃度や幅の違いを目視観察することで評価し
た。このとき所謂地肌ポテンシャルを50〜300Vの
範囲で変化させて、即ち、現像バイアスを−600Vで
固定して、帯電電位を−900〜−650Vの範囲で変
化させて、いずれの地肌ポテンシャルにおいても縦横ラ
インに差がない場合を○、地肌ポテンシャル100V以
上の場合には1ドット縦横ラインに差が見られるが地肌
ポテンシャル100V以下の場合には差がないものを
△、地肌ポテンシャル100V以下の場合においても1
ドット縦横ラインに差が見られるものを不合格の×とし
た。 後端白抜けの評価;格子状のドット画像(600dp
i,大きさ1cm四方)を形成して、転写紙上において
後端側の濃度低下をやはり地肌ポテンシャルを50〜3
00Vの範囲で変化させて評価した。○、△、不合格の
分か断基準は1ドット縦横ラインの場合と同じである。
【0041】表1から、磁気ブラシの接触している範囲
が最近接点を中心としてφ=±9゜(本例においてはニ
ップ幅にして3.1mmに相当)の範囲内であれば、縦
横ライン差や後端白抜けが良好であることが分かる。
【0042】更に、各マグネットローラの主極角度を感
光体移動方向上流側に、5゜、10゜と傾けて、前述の
実験と同様に画像出しを行い、1ドット横ライン、後端
白抜けを評価した結果が表2である。このときの黒ベタ
部分の濃度(所謂黒ベタID)も同時に測定した。
【0043】
【表2】
【0044】この表を見ると、主極角度を感光体の移動
方向上流側に傾けることによって、縦横ライン差や後端
白抜けが改善し、半値中央角度の広いマグネットローラ
(MR1〜MR6)でも縦横ライン差や後端白抜けが良
好になることが分かる。しかしながら、主極角度を上流
側に傾けた場合には、黒ベタIDが低下する傾向があ
る。黒ベタIDの低下は、所謂現像能力が低下している
ことを意味し、現像の効率化という観点からは望ましく
ない。つまり、現像磁極の半値中央角度の狭い(約20
度)マグネットローラを使用し、主極角度を0゜(現像
磁極を最近接点に向ける)とした構成が、縦横ライン差
や後端白抜けと黒ベタIDとを両立できる最も望ましい
形態であるといえる。
【0045】本例の実験結果から、横ライン細り、後端
白抜けを発生させないためには、本例での現像スリーブ
径、感光体径、現像剤特性にあっては、現像スリーブと
感光体との最近接点より1.5mm下流側程度で、磁気
ブラシが感光体から離れる場合には、縦横ライン差や後
端白抜けが発生せず良好な画像が得られることが分か明
した。一方、最近接点より1.5mm下流側をすぎて更
に下流側でも磁気ブラシが感光体に接触している場合に
は、横ライン細り、後端白抜けが発生することが分か
る。
【0046】なお、以上のような現象から以下のような
知見が得られる。まず横ライン細り、後端白抜けを発生
させないためには、現像スリーブと感光体とがある程度
近接した領域において磁気ブラシが感光体への接触を終
える必要があるということである。例えば表1において
主極角度0度の状態でMR8及びMR9のみが横ライン
細り及び後端白抜けを起こさないのに対して、表2にお
いては主極角度が上流側を向くにしたがい接触ニップ幅
の大きなマグネットローラでも横ライン細り及び後端白
抜けが起こらなくなる。このことは、磁気ブラシと感光
体がある程度近接した領域でこれらの接触が終了するこ
とが横ライン細り及び後端白抜けを防止する条件である
ことを示唆する。なおここで、MR7はMR8、MR9
と同じく半値中央角度が20度であるが、主極のピーク
値がMR7ではMR8やMR9に比べて大きい。このた
めMR7では同じ半値中央角度であっても形成される磁
気ブラシが大きくなる。つまり、図12のように、磁気
ブラシの高さ、幅ともに少し大きな磁気ブラシとなる。
このため、磁気ブラシの倒れ込みが「現像電界がトナー
とキャリアを分離することができる範囲」を越えたとこ
ろで起こるようになってしまっている。このような理由
でMR7では結果が良くなくなっているのである。
【0047】以上のような条件の妥当性は、横ライン細
り及び後端白抜けを図13のようにモデル化することに
より説明できる。図13(a)〜(c)はいずれも感光
体と現像スリーブの最近接点付近を表した図であり、符
号602は磁気ブラシを表し、この磁気ブラシは磁性キ
ャリア113の周囲にトナー114が付着して構成され
る。図13(a)において、感光体1は横ラインを現像
し終えた直後であり、下流側には現像された横ラインを
現像したトナーが付着している。この状態の感光体に向
かって現像スリーブ上の1つの磁気ブラシ(磁性キャリ
ア)が近づいてくる。ここで感光体1は実際には図示の
例で時計まわりに回転しているが、本例では周速比が
2.0であり、現像スリーブの方が回転速度が速いの
で、磁気ブラシは感光体を追い越していく。そのため、
図13(a)〜(c)においては感光体は静止している
ものとしてモデルを簡略化する。図13(a)、(b)
において感光体に近づいてくる磁気ブラシは、横ライン
のトナーが付着している部分に到達するまでに地肌部分
(感光体上の電荷がマイナスである部分)を通ることに
より、このときにマイナス電荷同士の反発によりトナー
114は次第に感光体から離れ、スリーブ側に移動して
いく。その結果、図13(c)のように磁気ブラシ60
2が横ライン後端部分Aに到達する頃には感光体近くの
磁気ブラシはプラス電荷をもつキャリアが剥き出しの状
態となっている。この状態の磁気ブラシが横ライン部分
に接触すると、トナーと感光体の付着力が弱い場合には
一度感光体に付着したトナーがキャリアにより再度磁気
ブラシに吸収されてしまう。これが横ライン細りが発生
するメカニズムと考えられる。後端白抜けのメカニズム
についても、図13の感光体側において横ライン部分の
更に下流にもトナーが付着している状態を考えれば全く
同様のメカニズムによって説明できる。
【0048】ここで「現像スリーブと感光体とがある程
度近接する領域」がどのような範囲であるかが問題とな
る。上述のようなモデルが正しいとすれば、この領域は
トナーと感光体の付着力が強いために磁気ブラシにトナ
ーが再付着を起こさない領域であり、換言すればキャリ
アとトナーの付着力がトナーと感光体の付着力以下とな
る領域であり、更に換言すれば「現像電界がトナーをキ
ャリアから分離することができる範囲」であると考えら
れる。このような範囲/領域においてはトナーがキャリ
アに再付着することが防止され、またたとえ再付着が起
きたとしても、その分のトナーを磁気ブラシ中のトナー
により補填できるからである。
【0049】本発明では、この「現像電界がトナーとキ
ャリアを分離することができる範囲」を次のような方法
で特定した。この例1と同じ構成の画像形成装置で、即
ち、径φ20mmの現像スリーブ、径φ60mmの感光
体、Gp=0.4mmの現像ギャップ、平均粒径35μ
mのキャリアと平均粒径5μmのトナーでなる現像剤、
5wt%のトナー濃度の条件下で、次のような実験を行
う。
【0050】図14のように、現像スリーブと感光体と
の間に、通常の画像形成時とは異なり、これらが対向す
る部分で現像剤が満たされている状態となるように、現
像剤を充分保持させる。但し、この時、現像スリーブ内
のマグネットローラによって磁気ブラシが形成されると
後の工程で不都合であるので、当該マグネットローラは
取り除いておく。次に、現像スリーブ、感光体を回転さ
せずに、例1と同じく−600Vの現像バイアスを現像
スリーブに印加する。この時、感光体の電位は黒ベタ部
電位と同じ値とする(例1では−100Vである)。現
像バイアスを印加したまま、感光体を取り出すと、取り
出した感光体上の現像スリーブに対向する部分には、現
像剤中のトナーが付着している。このトナーは、現像電
界によって、キャリアから分離されたトナーである。
【0051】次に、感光体上に付着したこれらトナーを
所謂テープ転写して(NITTO PRINTACK 使用)、白紙(R
ICOH TYPE 6200)上に貼り付ける。このテープ転写像を
感光体円周方向で濃度測定を行う(ユニオン光学製ミク
ロフォトメータ MPM-2 使用、開口径:主5μm、副2
50μm、サンプリングピッチ5μm)。図15は、こ
の方法で測定した濃度測定結果であり、横軸が感光体円
周方向の距離(原点が現像スリーブとの最近接点であ
る)、縦軸がその位置での濃度となっている。図15を
見ると、濃度は(現像スリーブとの最近接部に対応す
る)中央部で大きく、この中央部から離れるにしたがっ
て小さくなっているが、この時、濃度が急激に小さくな
る位置があることが分かる。この位置が「現像電界がト
ナーとキャリアを分離することができる範囲」内の境界
である。また濃度は急激に小さくなるため、感光体上の
トナー像の濃度がピーク値の0.5倍以上の濃度を示す
範囲内、所謂半値幅とすれば、ほぼこの範囲を特定する
ことが可能である。図15では、濃度測定結果、所謂半
値幅は3.2mmである。このことから「現像電界がト
ナーとキャリアを分離することができる範囲」は3.2
mmである。しかし、「現像電界がトナーとキャリアを
分離することができる範囲」がいつでも3.2mmにな
るわけではない。現像スリーブ径、感光体ドラム径、現
像ギャップ、現像剤の誘電率によっては、別の数値とな
る。この場合には、上述の方法、即ち、現像剤を満たし
た状態で現像バイアスを印加して感光体上のトナー像の
濃度を測定する方法によって、「現像電界がトナーとキ
ャリアを分離することができる範囲」をその都度、特定
する。
【0052】なお図15において、この領域がニップ幅
3.2mm内に存在するという結果は、表1においてニ
ップ幅が3.1mmでは横線細り・後端白抜けが発生し
ないのに対しニップ幅3.5mmでは横線細り・後端白
抜けが発生するという結果に合致し、図13のモデルの
妥当性が証明された。
【0053】以上より横線細り・後端白抜けが発生しな
い条件が「現像電界がトナーとキャリアを分離すること
ができる範囲」で磁気ブラシが感光体への接触を終了す
ることであることが分かった。次に表2から、充分なベ
タIDを得る条件が導き出せる。表2を見ると、マグネ
ットローラの種類によらず、主極角度が上流側に向かえ
ば向かうほど、換言すれば、穂立ちが起こる領域におい
て現像スリーブと感光体との距離が遠ければ遠いほど、
ベタIDは低くなり、充分なトナーが感光体に付着して
いないことが分かる。この事実は、以下のように説明可
能であると考えられる。即ち、穂立ちが終わり磁気ブラ
シが形成された後ではキャリアがダイナミックに動かな
いためにトナーの動きも鈍くなり、現像に寄与するトナ
ーは実質上磁気ブラシ表面付近のトナーのみである。即
ち、磁気ブラシの根に近い部分に存在するトナーは現像
に寄与することができない。このために、充分なベタI
D(濃度)が得られないのである。この現象は磁気ブラ
シが長いほど顕著になると考えられる。このような弊害
を防止するには、或る程度現像スリーブと感光体とが近
接した領域で磁気ブラシの穂が立ち始め、キャリアを含
めた現像剤がダイナミックに動く必要があると考えられ
る。このことは、次のような実験によって裏付けられ
る。表3は本例のシステムにおいて現像剤を変えた時
の、平均キャリア径、平均トナー径、ベタIDの関係を
まとめた表である。
【0054】
【表3】
【0055】この表から、現像剤1,2はベタIDが充
分得られており、現像剤3はそこそこのベタIDが得ら
れていることが分かる。ここでキャリアの平均粒径を
A、トナーの平均粒径をBとしたときに得られる現像剤
の特性値をC=A/Bと定義すると、現像剤1ではC=
10、現像剤2ではC=7、現像剤3ではC=6とな
り、Cが大きいほど十分なベタIDが得られている。こ
のことは、トナーがキャリアに比して十分小さい時はキ
ャリアの間をトナーがすり抜けながら移動し易くなるた
め、現像剤(キャリア)のダイナミックな動きによって
多量のトナーが移動し、その結果、多量のトナーが感光
体に到達しているためと考えられる。表3より、どの現
像剤も十分なIDが得られているものの、Cが7以上で
ある時はベタIDが飽和しており、現像性能を完全に引
き出せていて、特に好ましい効果が得られることが分か
る。このような現像剤の特質は、十分なIDを得るため
には現像剤の穂立ち動作が必要であるという仮説の妥当
性を証明するものであると考えられる。
【0056】次に、どの範囲の領域で磁気ブラシの穂が
立ち始め、キャリアを含めた現像剤がダイナミックに動
く必要があるのかが問題となる。上述の説明より、その
ような領域とは磁気ブラシのダイナミックな動きによっ
て移動の自由度を得たトナーが、画像部に向かって或る
程度活発に動き出せる程度の現像バイアスがかかってい
る領域であると考えられる。この「トナーが、画像部に
向かって或る程度活発に動き出せる程度の現像バイアス
がかかっている領域」を特定することは困難であるが、
少なくとも現像電界がトナーをキャリアから分離するこ
とができるほどの強さをもつ領域であれば、トナーは画
像部に向かい非常に活発に移動するといえる。したがっ
て、この領域は少なくとも「現像電界がトナーをキャリ
アから分離することができる領域」であることが分か
る。そのような領域は上述の図14及び図15に関連し
た方法で特定できる。
【0057】以上より、充分なベタIDを得ることがで
きる条件は、少なくとも「現像電界がトナーをキャリア
から分離することができる範囲」において磁気ブラシの
穂が立ち上がる動作を行うことであることが分かった。
また横ライン細り・後端白抜けを防止しつつ、かつ充分
なベタIDを得ることができる条件は、少なくとも、磁
気ブラシの穂が立ち上がり、感光体に接触し、感光体か
ら離れるという一連の動作が全て「現像電界がトナーを
キャリアから分離することができる範囲」において行わ
れることであることが分かった。実際、現像有効領域を
越えて現像剤が感光体に接触しているような現像装置に
おいて現像スリーブと感光体との距離をただ単に離した
場合にはIDの低い画像しか得られないことは良く知ら
れている。磁気ブラシの幅は現像有効領域の幅よりも狭
くすることに加えて、更に「現像有効領域内で磁気ブラ
シが立ち上がる」という条件を加えることにより初めて
充分なIDが得られ、かつ横ライン細り及び後端白抜け
も解決できる現像方法及び装置が得られる。なお本例に
示すように補助磁極を設けると、補助磁極の効果として
半値中央角度が単一磁極の場合よりも狭まり、また磁気
ブラシの立ち上がり時には磁界の切り替わりにより現像
剤の動きが単一磁極の場合よりも活性化するという好ま
しい効果を生じる。
【0058】(例2)以下に上記例1とは異なる実施態
様を説明する。図16はベルト形状の現像剤担持体を用
いた例を示すものである。本例で用いた現像剤及び感光
体は例1で用いたものと全く同じである。ベルト状現像
剤担持体302上のトナーと磁性キャリアを含む現像剤
304は、感光体301との最近接点近傍で磁極303
によって形成された磁界により穂立ちし、磁気ブラシを
感光体301に摺擦させて現像を行う。図16におい
て、2本の点線の中間領域が「現像電界がトナーをキャ
リアから分離することができる範囲」であり、この領域
の判定は図15と同様の方法で行うことができる。「現
像電界がトナーをキャリアから分離することができる範
囲」で穂が立ち上がり感光体に摺擦して穂が寝た現像剤
は304は、その後ベルト状現像剤担持体302の左端
から落下し、不図示の剤循環機構により再びベルト状現
像剤担持体302の右端にのせられて再び現像に利用さ
れる。
【0059】本例では、例1に比べて、所謂現像領域で
の「現像電界がトナーをキャリアから分離することがで
きる範囲」を広くすることができる。これはベルト状現
像剤担持体を用いたことで当該現像剤担持体と感光体と
の離間が緩やかになるためである。このため、従来のよ
うな半値中央角度の広い磁石を使用することも可能であ
る。したがって例1のように補助磁極を有するマグネッ
トローラを必須とはしない。
【0060】(例3)第3の例を図17に示す。本例で
用いた現像剤は例1で用いたものと同じであり、スリー
ブ状の現像剤担持体401は補助磁極を有しない以外は
例1で用いたものと同じである。現像スリーブ401上
のトナーと磁性キャリアを含む現像剤は、ベルト状の感
光体402との最近接点近傍で磁極403によって形成
された磁界により穂立ちし、磁気ブラシを感光体401
に摺擦させて現像を行う。この時、磁極403は補助磁
極を伴っていないため、例1の場合に比べて半値中央角
度は広くなっている。しかしながらベルト状感光体40
2を用いているので、例2と同様に現像剤担持体と感光
体との離間が緩やかになっており、このため「現像電界
がトナーをキャリアから分離することができる範囲」は
図17から明らかなように2本の点線の間の広い領域と
なる。このために補助磁極なしでも「現像電界がトナー
をキャリアから分離することができる範囲」で穂が立ち
上がり、感光体に摺擦し、穂が寝ることが可能となる。
【0061】(例4)図18に示した第4の例におい
て、現像スリーブ501が小径(φ20〜φ10mm)
であるとき、例1のように補助磁極を前後に配置するス
ペースを確保できない場合もある。この場合、補助磁極
を主極の後方、前方のいずれか一方のみに配置させるこ
とも考えることができる。この他、主極のみであるが、
薄型の自発磁化の大きい磁石(焼結磁石)を用いて半値
中央角度を狭めることで、現像電界がトナーをキャリア
から分離することができる範囲で、磁気ブラシが立ち上
がった後に倒れ込むようにすることができる。
【0062】(例5)上記表1から理解できるように、
地肌ポテンシャルを100V以下にすることで、横ライ
ン細りと後端白抜けが発生しにくくなる(表中の△は、
地肌ポテンシャルが100V以下であれば横ライン細り
と後端白抜けが発生しないことを表している)。しかし
ながら、地肌ポテンシャルを小さくすることによって、
所謂地肌汚れが発生しやすくなる。この地肌汚れは、前
述のマグネットローラの半値中央角度や主極角度には依
存せず、地肌ポテンシャルによって決まるものである。
表4はMR8を使用して地肌ポテンシャルを50〜30
0Vの範囲で変えたときの地肌汚れを評価した結果であ
る。評価は室温22℃、湿度50%(常温常湿環境)及
び室温30℃、湿度90%(高温高湿環境)で地肌汚れ
の評価を行い、常温常湿、高温高湿ともに良好な場合に
は○、常温常湿のみ良好である場合には△、常温常湿、
高温高湿いずれも不良な場合には×とした。
【0063】
【表4】
【0064】この表から地肌ポテンシャルが100V以
上であれば、常温常湿、高温高湿ともに地肌汚れが良好
であり、地肌汚れと横ライン細り・後端白抜けとの両立
が可能であることが分かる。
【0065】(例6)次に、MR8を使用した例1と基
本的に同じ構成ながら、Gp(現像スリーブと感光体と
の距離)とGd(現像スリーブと規制部材との距離)と
の比:Gd/Gpを0.8〜1.0にした配置を考え
る。
【0066】Gpを0.4mmに固定し、Gdを0.4
mm、0.3mm、0.2mmと変化させたときの磁気
ブラシの高さを前述の方法で測定し、最近接の付近でM
R8による磁気ブラシが感光体に接触しているマグネッ
トローラの中心角度θの範囲を、表5に示す。このと
き、マグネットローラの主極角度は全て0゜としてある
ので、現像主極が感光体と現像スリーブの最近接の位置
に向いている。Gdを小さくすることによって、現像ス
リーブで搬送される現像剤量が少なく、磁極間での磁気
ブラシが低くなる。このため、最近接点の付近で磁気ブ
ラシが感光体に接触している範囲は僅かながら狭くな
る。またこの条件下で画像評価を行った結果も表5に示
している。
【0067】
【表5】
【0068】縦横ライン差、後端白抜けに対しては、M
R8を使用しているため、評価結果は全ての条件で良好
の○である。しかしながら、Gdを小さくすることによ
って、感光体と現像スリーブの最近接部での磁気ブラシ
の密度が疎になり、孤立ドット画像などでは、ドットの
大きさにばらつきが生じ、その結果、ハイコントラスト
部などでの再現性が低下してしまう(表5第5列参照:
目視による、○(良)、△(普通)、×(不良)の三段
階評価)。更にGdを小さくすることによって現像能力
も低下する(表5第6列:目視による、○(良)、△
(普通)、×(不良)の三段階評価)。このため、Gd
/Gpの値は1〜0.8程度であり、できるかぎり1に
近いことが望ましい。ここでは、Gdの大きさと規制部
材通過後の現像剤の高さ(磁気ブラシが寝ている状態で
の高さ)とがほぼ同じであると考えた。しかし、規制部
材通過後の現像剤の高さは、規制部材が対向している部
分の磁束密度や規制部材の材質(所謂磁性ドクターな
ど)によって異なる。このため、Gdの値に現像剤高さ
を調整する規制部材であると考える。
【0069】またGp(感光体と現像スリーブとの距
離)は本例では0.4mmに設定されているが、これ以
外の値であってもかまわない。Gdを広くした場合に
は、所謂現像能力の低下、及びエッジ効果の増大などの
問題があり、また逆に狭くした場合には、現像スリーブ
や感光体の回転振れなどの影響を受けやすくなるため、
機械的精度が厳しくなるという問題がある。このため、
Gpは0.8〜0.2mm程度で設定することが望まし
い。
【0070】Gp/Gdが0.8〜0.1であるように
することで、横ライン細りや後端白抜けの現象を改善
し、更には、ハイライト部での階調再現性の向上や中濃
度部でのざらつき感との両立が可能である。
【0071】(例7)次に、MR8を使用した例1と基
本的に同じ構成ながら、磁性キャリアの飽和磁化の大き
さを40〜80emu/にした配置を考える。このとき
の1ドット横ライン、後端白抜けの評価結果を表6に示
す。
【0072】
【表6】
【0073】飽和磁化を小さくすると磁気ブラシの高さ
が低くなり、横ライン細り、後端白抜けに対する余裕度
は向上するが、所謂キャリア付着がしやすくなる。逆に
飽和磁化を大きくした場合には磁気ブラシの高さが高く
なると共に磁気ブラシが硬くなるため、1ドット横ライ
ン、後端白抜けに対する余裕度は低下する。表6から、
磁性キャリアの飽和磁化が40〜80emu/gであれ
ば、キャリア付着を起こすことなく使用することが可能
であることが分かる。磁気ブラシの高さは、磁性キャリ
アの飽和磁化のほかに、マグネットローラによって形成
される磁場の影響を受けるため、磁性キャリアの飽和磁
化の大きさは40〜80emu/gの範囲内であればど
のような値であっても良い。
【0074】磁気キャリアの飽和磁化が40〜80em
u/gであるような構成にすることで、横ライン細りや
後端白抜けの現象を改善し、更には、所謂キャリア付着
発生しないようにすることが可能である。
【0075】(例8)次に、MR8を使用した例1と基
本的に同じ構成ながら、現像スリーブの移動速度が感光
体の移動速度以上であるとした配置を考える。
【0076】現像スリーブの移動速度が感光体の移動速
度と同じであれば、横ライン細りや後端白抜けは発生し
ない。しかしながら、この場合には、現像領域へのトナ
ー搬送量が減少するため、所謂現像能力が低下し、黒ベ
タ部のIDが低下する。またラインや孤立ドットの形が
崩れたため、ラインや孤立ドットの安定再現性が低下す
る。更に磁気ブラシによる摺擦がなくなるため、所謂鏡
像力によって感光体上に付着した地肌汚れトナーをかき
取ることができなくなり、地肌汚れが悪化する。
【0077】このように、現像スリーブの移動速度が感
光体の移動速度と同じにした場合には、横ライン細りや
後端白抜け以外の点で画質が低下するため、現像スリー
ブの移動速度は感光体の移動速度以上である必要があ
る。望ましくは、両者の周速比は1.5〜2.5であ
る。
【0078】現像スリーブの移動速度が感光体の移動速
度以上である構成とすることにより、横ライン細りや後
端白抜けの現象を改善し、更に、ラインや孤立ドットの
安定再現性が低下することなく、また磁気ブラシによる
摺擦がなくなるための地肌汚れ悪化を防ぐことできる。
【0079】(例9)例1とは異なり、現像スリーブに
印加する電圧を、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧で
考える。このようにすることにより、所謂現像能力を向
上させることができる。実施例6では感光体帯電電位は
−450V、現像バイアスは直流成分−300に交流成
分2kV(ピーク間電圧、矩形波、5kHz)を重畳し
た電圧である。現像能力の向上によって感光体の帯電電
位も低く抑えることが可能である。実施例6の現像バイ
アスの波形は上述以外のものであってもよく正弦波、三
角波、非対称矩形波などであってもかまわない。
【0080】現像スリーブに印加される電圧が、直流電
圧に交流電圧を重畳した電圧であるようにすることに
で、横ライン細りや後端白抜けの現象を改善し、更に現
像能力を高くすることができる。
【0081】
【発明の効果】本発明に係る画像形成装置では、従来の
画像形成装置とは異なり、所謂現像領域で、感光体と現
像スリーブとの間に形成される現像電界がトナーとキャ
リアを分離することができる電界よりも大きい範囲内
で、磁気ブラシが立ち上がったのち倒れ込むような構成
になっており、横ライン細り、後端白抜けの発生を防ぐ
ことができる。
【0082】所謂現像領域中で上記範囲よりも感光体移
動方向下流側では磁気ブラシが感光体に接触しないよう
な構成であれば、磁気ブラシの倒れ込みなども考えなく
て良いため、マグネットローラの磁極配置を比較的自由
に設定できる。このためマグネットローラ製造時の公差
範囲を広くすることができ、製造時の余裕度が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】例1でのマグネットローラの磁束密度を示す概
念図である。
【図2】例1における現像装置の磁気ブラシ接触状況を
示す概念図である。
【図3】例1での磁気ブラシ高さの測定結果を示すグラ
フである。
【図4】例1における現像装置における磁気ブラシの中
心角度φを説明する概念図である。
【図5】例1での現像スリーブ-感光体間の距離と上記
中心角度φの関係を示すグラフである。
【図6】例1の磁気ブラシ当接状態を示すグラフであ
る。
【図7】MR1〜MR3の磁束密度を示す概念図であ
る。
【図8】MR4〜MR6の磁束密度を示す概念図であ
る。
【図9】MR7〜MR9の磁束密度を示す概念図であ
る。
【図10】MR1〜MR3の磁気ブラシ高さを示すグラ
フである。
【図11】MR4〜MR6の磁気ブラシ高さを示すグラ
フである。
【図12】MR7〜MR9の磁気ブラシ高さを示すグラ
フである。
【図13】感光体と現像スリーブの最近接点付近を表す
概念図であり、(a)から(c)へ時間が経過してい
る。
【図14】現像電界がトナーとキャリアを分離すること
ができる範囲の特定のための構成を示す概念図である。
【図15】感光体上のトナー像の濃度測定結果を示すグ
ラフである。
【図16】例2の現像領域の構成を示す概念図である。
【図17】例3の現像領域の構成を示す概念図である。
【図18】例4の現像領域の構成を示す概念図である。
【図19】全体的な機械構造が従来公知で本発明にも関
わる画像形成装置の概略図である。
【図20】全体的な機械構造が従来公知で本発明にも関
わる現像装置の概略図である。
【符号の説明】
1 感光体 11 現像剤 13 現像スリーブ 15 規制部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 庄司 尚史 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 竹内 信貴 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H031 AB02 AC15 AC18 AC33 AD03 AD05 AD09 AD16 BA05 BA09 BB01 CA01 2H073 AA05 AA07 BA02 BA13 BA45 CA03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナーと磁性キャリアを含む現像剤を担
    持搬送する現像剤担持体の内部に固定された磁界発生手
    段により上記現像剤担持体上に磁気ブラシを形成し、当
    該磁気ブラシを像担持体に摺擦させることで現像を行う
    画像形成方法において、 像担持体と現像剤担持体との間に形成される現像電界が
    トナーとキャリアを分離することができる電界よりも大
    きな範囲内で、磁気ブラシを立ち上げ、像担持体に接触
    させ、且つ倒す磁界を発生させることを特徴とする画像
    形成方法。
  2. 【請求項2】 磁界発生手段が形成する磁界の主極の半
    値中央角度を狭くする手段を設けることによって、上記
    範囲内で、磁気ブラシを立ち上げ、像担持体に接触さ
    せ、且つ倒す磁界を発生させることを特徴とする請求項
    1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 磁界発生手段の現像剤搬送方向上流側に
    補助磁界発生手段を設けることによって、上記範囲内
    で、現像剤の動きを活性化させることを特徴とする請求
    項1又は2に記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 磁界発生手段の現像剤搬送方向下流側に
    補助磁界発生手段を設けることによって、上記範囲内
    で、磁気ブラシを像担持体から離すことを特徴とする請
    求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 像担持体と、トナーと磁性キャリアを含
    む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、当該現像剤担
    持体内部に固定された磁界発生手段とを少なくとも有
    し、当該磁界発生手段が形成する磁場によって現像剤担
    持体上に磁気ブラシを形成して像担持体に摺擦させるこ
    とで現像を行う画像形成装置において、 前記磁界発生手段は、像担持体と現像剤担持体との間に
    形成される現像電界がトナーとキャリアを分離すること
    ができる電界よりも大きな範囲内で、前記磁気ブラシを
    立ち上げ、像担持体に摺擦させ、且つ倒れ込ませる磁界
    を発生させる磁界発生手段であることを特徴とする画像
    形成装置。
  6. 【請求項6】 前記磁界発生手段の現像剤搬送方向上流
    側であって、且つ上記範囲内で前記磁界発生手段との境
    界が存在する位置に、補助磁界発生手段を設けることを
    特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記磁界発生手段の現像剤搬送方向下流
    側であって、且つ上記範囲内で前記磁界発生手段との境
    界が存在する位置に、補助磁界発生手段を設けることを
    特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
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