JP2005173378A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2005173378A JP2003415250A JP2003415250A JP2005173378A JP 2005173378 A JP2005173378 A JP 2005173378A JP 2003415250 A JP2003415250 A JP 2003415250A JP 2003415250 A JP2003415250 A JP 2003415250A JP 2005173378 A JP2005173378 A JP 2005173378A
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Abstract

【課題】書込方式やトナー成分のうちの着色成分の割合によらずに、ベタ画像に隣接するハーフトーン画像部の白抜けを抑制することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】2成分現像方式を採用した画像形成装置において、TC×Vpp/(M/A)≦14(Vppは現像スリーブ16に交流現像バイアスを印加するための交流電圧のピークツーピーク電圧値[kV]、TCはトナー重量濃度[wt%]、(M/A)は、最大の画像濃度を得る単位面積あたりの付着量[mg/cm]である。)とし、現像スリーブと感光体との最近接距離Gpが0.3〜0.6[mm]、現像スリーブ上の単位面積あたりの現像剤量Dqが40〜70[mg/cm]、感光体1に対する現像スリーブ表面の線速比Vs/Vpが、1.2〜2.0、現像スリーブに印加する交流現像バイアスの周波数fを2.0〜8.0[kHz]とした。
【選択図】 図6

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又はこれらの複合機などの画像形成装置に関するものである。さらに詳しくは、キャリアとトナーよりなる二成分現像剤を用いて画像を形成する二成分現像方式の現像装置を搭載した画像形成装置に関するものである。
一般に、電子写真式や静電記録式等の画像形成装置においては、感光体や感光体ベルト等の潜像担持体上に画像情報に対応した静電潜像を形成し、その静電潜像に対して現像装置により現像を行うことにより可視像を得る。近年では、このような現像を行うにあたり、転写性、ハーフトーンの再現性、温度及び湿度に対する現像特性の安定性などの観点から、トナーとキャリアとからなる二成分現像剤(以下、単に「現像剤」という。)を用いた二成分現像方式を利用するのが主流になっている。
このような二成分現像方式を利用する現像装置には、例えば図11に示すようなものがある。この現像装置には、同図に示すように、そのケーシングの開口から一部露出されるように配設された現像剤担持体がる現像スリーブ41が備えられている。また、2成分現像剤が収容されている現像剤貯留部45と、この現像剤貯留部45内に設けられている現像剤供給部材たる第一搬送スクリュウ42、第二搬送スクリュウ43、現像剤規制部材たるドクタブレード44などが備えられている。現像スリーブ41は、円筒状に形成されたスリーブとこのスリーブ内部に固定配設された磁石体(マグネットローラ)などから構成される。
現像装置40が現像動作に入ると、第一搬送スクリュウ42と第二搬送スクリュウ43とは互いに逆回転し、現像剤貯留部内の現像剤を循環搬送する。このとき現像剤中のトナーはキャリアとの攪拌により静電潜像に付着するような極性に摩擦帯電される。第一搬送スクリュウ42に搬送された現像剤は、現像スリーブ上の磁界により現像スリーブ41上に汲み上げられる。そして、現像スリーブ表面上に形成される磁力線に沿うように帯電トナーが付着したキャリアがブラシ状に穂立ちされる。これらの現像剤は、現像スリーブ上の磁界により現像スリーブに連れまわって搬送され、ドクタブレード44によりその層厚が規制される。そして、ドクタブレード44を通過した現像剤は、感光体1と対向する現像領域まで搬送される。このようにして現像領域まで搬送されたブラシ状の現像剤は、現像スリーブの表面移動に伴って撓むようにして感光体表面に接触し、静電潜像にトナーを供給する。
感光体上に形成されたトナー像は、最終的には紙等の記録媒体に転写されて、加熱等の工程を経て定着画像が形成される。
なお、現像スリーブ表面移動速度は、感光体表面移動速度よりも早くなるように設定している。現像スリーブ表面移動速度と感光体表面移動速度との差をなくしたり、現像スリーブ表面移動速度よりも感光体表面移動速度を早く設定すると、現像領域に供給される現像剤量が低下して十分な濃度の画像が得られない恐れがあるためである。
ところがこのようにして得た定着画像においては、ベタ画像に隣接したハーフトーン画像部に白抜けが発生するという問題がある。この白抜けは、ベタ画像に隣接するハーフトーン画像の全周にわたって白抜けるもの(以下、「全周白抜け」という)と、ベタ画像の先端部と隣接するハーフトーン画像が白く抜けるもの(以下、「先端白抜け」という)とがある。これらの白抜けが発生するメカニズムについては後述する。
上記先端白抜けの問題を解決するために、特許文献1は、ベタ領域のトナー層の厚みを1から1.2層程度とする構成を提案している。また、これに加えて、現像スリーブ上の単位面積あたりの現像剤付着量をM[g/m]、現像剤中のトナー重量濃度TCをRt[wt%]、感光体に対する現像スリーブの表面速度比をv、現像スリーブから感光体へのトナー転移率をs[wt%]、転写工程での転写率をk[wt%]としたときに、以下の数1を満足するように設定する方法が提案されている。
<数1>M・Rt・v≧a/(k・s×10−6
これらによって、ベタ画像に隣接するハーフトーン画像部の白抜けが改善できるとしている。
特開平10−186842号公報
ところで、ベタ画像に隣接するハーフトーン画像部の白抜けの問題は、画像データをデジタル処理してから感光体上に露光光を照射するいわゆる二値書込方式にすることである程度改善できることが知られている。しかし、多値書込方式の場合には依然として問題が多く、その改善が望まれている。その理由を以下に説明する。
図1(a)及び(b)は、それぞれ二値書込と多値書込のときの画像形成方法を説明するための図である。図中Mで示される領域がベタ画像部、図中Kで示される領域がハーフトーン画像部である。二値書込方式においては、図1(a)に示すようにドットの密度によってハーフトーン画像を現す。一方、多値書込方式においては図1(b)に示すようにトナーの付着高さを調節することによりハーフトーン画像を現す。
図1(a)及び(b)中のハーフトーン画像部K中に示す点線Nは、白抜けが発生した場合のトナー付着量を示したものである。図1(a)と(b)の点線Nを比較すると、図1(b)の多値書込方式の方が、図1(a)の二値書込方式に比してトナー付着量の減少量が多いことがわかる。従って、多値書込方式の方が二値書込方式に比して白抜けの問題がより深刻なのである。
一方、近年省資源化が重要な課題となっている。そこで、所望の画像濃度を確保したままトナーの使用量を低減することが望まれている。これを実現するためにトナーの成分のうち着色成分の割合を高くする手法が用いられている。しかしながら、高着色度トナーを用いて画像濃度を得るようにすると白抜けの問題がより深刻となってしまった。これは、画像を形成させるためのトナー付着量を従来のものに比して少なくできるため、上記白抜けの現象が発生した場合には、より顕著に現れるためである。
上記特許文献1においては、多値書込方式や着色度の高いトナーにおいてもベタ画像部に隣接するハーフトーン画像部の白抜けが改善できるかどうかについては、何ら記載されていない。
本発明は上記背景に鑑みてなされたものであり、その目的は、書込方式やトナー成分のうちの着色成分の割合によらずに、ベタ画像に隣接するハーフトーン画像部の白抜けを抑制することが可能な画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、トナーとキャリアとからなる二成分現像剤を担持する現像剤担持体と、該現像剤担持体に交流成分を含む現像バイアスを印加する現像バイアス印加手段とを有する現像装置と、該現像剤担持体と対向して静電潜像を形成する像担持体とを備えた画像形成装置において、以下の条件(1)から(5)を満足することを特徴とするものである。
条件(1):TC×Vpp/(M/A)≦14(ここで、Vppは上記現像剤担持体に交流現像バイアスを印加するための交流電圧のピークツーピーク電圧値[単位:kV]、TCはトナー重量濃度[単位:wt%]、(M/A)は、最大の画像濃度を得る単位面積あたりの付着量[単位:mg/cm]である。)
条件(2):該現像剤担持体と上記像担持体との最近接距離Gpが0.30[mm]以上、0.60[mm]以下
条件(3):該現像剤担持体上の単位面積あたりの現像剤量Dqが40[mg/cm]以上、70[mg/cm]以下
条件(4):該像担持体に対する該現像剤担持体表面の線速比Vs/Vpが、1.2以上、2.0以下
条件(5):該現像剤担持体に印加する交流現像バイアスの周波数fを2.0[kHz]以上、8.0[kHz]以下
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記現像剤担持体に交流現像バイアスを印加するための交流電圧のピークツーピーク電圧値Vppを0.4[kV]以上、0.8[kV]以下とすることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、上記トナー重量濃度TCを4[wt%]以上、8[wt%]以下とすることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、トナーとキャリアとからなる二成分現像剤を担持する現像剤担持体と、該現像剤担持体に交流成分を含む現像バイアスを印加する現像バイアス印加手段とを有する現像装置と、該現像剤担持体と対向して静電潜像を形成する像担持体とを備えた画像形成装置において、以下の条件(6)から(10)を満足することを特徴とするものである。
条件(6):Gp×Dq/(M/A)≦60(ここで、Gpは上記現像剤担持体と上記像担持体との最近接距離[単位:mm]、Dqは該現像剤担持体上の単位面積あたりの現像剤量[単位:mg/cm]である。)
条件(7):トナー重量濃度TCが6[wt%]以上、9[wt%]以下
条件(8):該現像剤担持体に交流現像バイアスを印加するための交流電圧のピークツーピーク電圧値Vppが0.4[kV]以上、1.0[kV]以下
条件(9):該像担持体に対する該現像剤担持体表面の線速比Vs/Vpが、1.2以上、2.0以下
条件(10):該現像剤担持体に印加する交流現像バイアスの周波数fを2.0[kHz]以上、8.0[kHz]以下
また、請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置において、上記現像剤担持体と上記像担持体との最近接距離Gpが0.25[mm]以上、0.45[mm]以下とすることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項4又は5の画像形成装置において、上記現像剤担持体上の単位面積あたりの現像剤量Dqが30[mg/cm]以上、60[mg/cm]以下とすることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、トナーとキャリアとからなる二成分現像剤を担持する現像剤担持体と、該現像剤担持体に交流成分を含む現像バイアスを印加する現像バイアス印加手段とを有する現像装置と、該現像剤担持体と対向して静電潜像を形成する像担持体とを備えた画像形成装置において、次の条件(11)から(15)を満足することを特徴とするものである。
条件(11):(Vs/Vp)/f/(M/A)≦0.75(ここで、Vs/Vpは、上記像担持体表面に対する上記現像剤担持体表面の線速比、fは該現像剤担持体に印加する交流現像バイアスの周波数[単位:kHz]である。)
条件(12):トナー重量濃度TCが6[wt%]以上、9[wt%]以下
条件(13):該現像剤担持体に交流現像バイアスを印加するための交流電圧のピークツーピーク電圧値Vppが0.4[kV]以上、1.0[kV]以下
条件(14):現像剤担持体と像担持体との最近接距離Gpが0.30[mm]以上、0.60[mm]以下
条件(15):現像剤担持体上の単位面積あたりの現像剤量Dqが40[mg/cm]以上、70[mg/cm]以下
また、請求項8の発明は、請求項7の画像形成装置において、上記像担持体表面に対する上記現像剤担持体表面の線速比Vs/Vpの値を1.1以上、1.6以下とすることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項7又は8の画像形成装置において、上記現像剤担持体に印加する該現像剤担持体に印加する交流現像バイアスの周波数fを4.0[kHz]以上、12.0[kHz]以下とすることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、又は9の画像形成装置において、上記像担持体への静電潜像を形成するための方式として多値書込方式を採用することを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10の画像形成装置において、上記最大の画像濃度を得る単位面積あたりのトナー付着量(M/A)を0.40[mg/cm]以下とすることを特徴とするものである。
これらの発明によれば、書込方式やトナー成分のうちの着色成分の割合によらずに、ベタ画像に隣接するハーフトーン画像部の白抜けを抑制することができるという優れた効果がある。
上記効果が得られる理由を以下に説明する。
まず、ベタ画像に隣接するハーフトーン画像部において白抜けが発生するメカニズムについて説明する。
図2(a)は、2成分現像方式の現像装置において「全周白抜け」が発生するメカニズムを説明するための図である。同図は、像担持体たる感光体1と現像剤担持体たる現像スリーブ16とが対向する現像領域を示している。図中のM,K、Jはそれぞれ、ベタ画像を形成するための潜像部分,ハーフトーン画像を形成するための潜像部分、非潜像部分を表している。図中の矢印p及び矢印qは、電界の向きを表している。同図に示すようにベタ画像を形成するための潜像部分Mとハーフトーン画像を形成するための潜像部分Kとの境界領域と対向する現像スリーブ表面上では、エッジ効果により図中矢印qで示すような電界の回りこみが発生する。
図3は、このときの電位パターンを説明するための図である。図中のVa,Vb,Vc,Vdは、それぞれ、ベタ画像部の表面電位、ハーフトーン画像部の表面電位、現像スリーブの電位、非潜像部分の電位を表している。
上記エッジ効果により、ベタ画像部を形成するための潜像部分Mとハーフトーン画像部を形成するための潜像部分Kとの境界領域において、同図に示すような電位変動が発生する。そして、この電位変動に伴って定着画像上のトナー付着量が変動する。すなわち、ベタ画像エッジ部では、トナー付着量が増大し、ハーフトーン画像エッジ部では、トナー付着量が減少する。このとき、ベタ画像エッジ部ではトナー付着量が増加しても、もともとベタ画像のため定着画像上には目視上、大きな差異は現れない。一方、ハーフトーン画像エッジ部では、定着画像においてトナー付着量の減少が目視上、明瞭に現れる。従って、ベタ画像隣接部のハーフトーン白抜けが問題となるのである。
図4(a)乃至(c)は、2成分現像方式の現像装置において「先端白抜け」が発生するメカニズムを説明するための図である。図4(a)乃至(c)は、その順に、潜像担持体である感光体1の表面に対して次第に近づいてくるブラシ状の現像剤(磁気ブラシ)の先端の動きを時系列で表示している。ブラシは、図中矢印Lで示す方向に移動する。図中M,Kは、それぞれ、ベタ画像を形成する潜像部分、ハーフトーン画像を形成する潜像部分を示している。なお、図4(b)の状態は、感光体1と現像スリーブ16とが対向する現像領域において、ちょうどベタ画像を形成する潜像部分Mとハーフトーン画像を形成する潜像部分Kとの境界を現像している状態を示しており、図4(a)と図4(c)は、その前後の状態を示している。図4(a)において、感光体1の実線で示されている磁気ブラシより図中回転方向下流側には現像されたばかりのハーフトーン画像が形成されている。ここで、感光体1は、実際には図中矢印rの方向に回転しているが、通常現像スリーブ16が感光体1よりも早く移動しているため、図4(a)乃至(c)においては、感光体1が静止しているものとして図示している。
図4(b)及び(c)に示すように現像領域に進入した後にハーフトーン画像を形成する潜像部分Kを摺擦する磁気ブラシは、図4(a)に示すようにベタ画像部を形成する潜像部分Mにトナーを供給してきたものである。このため、ベタ画像部を形成するための潜像部分Mに対向してきた期間にトナー消費が進行し、ハーフトーンを形成するための潜像部分Kを摺擦するときには、図4(b)に示すように磁気ブラシの先端部のキャリア35の表面にトナーが枯渇した状態となる。このとき、磁気ブラシの先端部は、トナーと逆極性の電荷(カウンターチャージャ)が発生した状態となる。このような磁気ブラシは、ハーフトーン画像を形成するための潜像部分Kの後端部分に一端付着させたトナーを図4(c)に示すように静電的に引きつける。この結果、現像領域中で磁気ブラシにより一旦トナー36が供給されても、現像領域を脱出するまでに、キャリア35の表面に再び引き戻されることになるのである。これにより、ベタ画像先端部に隣接するハーフトーン画像の白抜けが生じるものと考えられる。
ベタ画像に隣接するハーフトーン画像部の白抜けには、以下の7つのパラメータが関与していることが判明した。すなわち、(A)現像剤担持体と像担持体とのギャップGp(以下、「現像ギャップ」という)、(B)現像剤担持体上の単位面積あたりの現像剤量Dq、(C)像担持体表面に対する現像剤担持体表面の線速比Vs/Vp、(D)交流電圧の周波数f[kHz]、(E)トナー重量濃度TC[wt%]、(G)最大の画像濃度を得る単位面積あたりのトナー付着量(M/A)[mg/cm]の7つのパラメーターである。
(A)現像ギャップGpを狭くすると前述のエッジ効果が低減され、ベタ画像隣接部のハーフトーン白抜け(全周白抜け)が低減する。これは、現像ギャップが小さいと、電界の回りこみが少なくなることによる。また、現像ギャップを狭くすると高い画像濃度を得やすい。
ただし、現像ギャップを狭くしすぎると、現像領域に供給する現像剤量(汲み上げ量)も少なくしなければならず、現像に使用できるトナー量が少なくなってしまうので、狭くしすぎないようにする必要がある。
(B)現像剤担持体上の単位面積あたりの現像剤量Dqが高いと、現像ニップ中でのキャリアの動きを抑制してしまい、ベタ画像を現像してトナーが剥ぎ取られたキャリアがいつまでも磁気ブラシ先端に存在したままになる恐れがある。このような磁気ブラシ先端のキャリアはカウンタチャージを受け、ベタ画像周辺のハーフトーン画像部からトナーを剥ぎ取ってしまい、ベタ画像隣接部のハーフトーン白抜けを発生させてしまう。一方、現像剤担持体上の単位面積あたりの現像剤量Dqが少ないと、現像剤担持体から像担持体へのリークが発生してしまう恐れがある。なお、現像剤担持体上の単位面積あたりの現像剤量とは、現像領域に搬送されたものを測定したものである。
(C)像担持体表面に対する現像剤担持体表面の線速比Vs/Vpを小さくするとベタ画像隣接部のハーフトーン白抜けが低減する。
「全周白抜け」については、像担持体表面に対する現像剤担持体表面の線速比Vs/Vpを大きくする方が改善される。これは、像担持体表面に対する現像剤担持体表面の線速比Vs/Vpを大きくする方がエッジ効果が弱くなるためと考えられる。一方、「先端白抜け」については、像担持体表面に対する現像剤担持体表面の線速比Vs/Vpを逆に小さくする方が改善されることが実験的にわかった。像担持体表面に対する現像剤担持体表面の線速比Vs/Vpと白抜けについてはこのように相反する2つのメカニズムがあるが、全体としてみると像担持体表面に対する現像剤担持体表面の線速比Vs/Vpを小さくする方が、ベタ画像隣接部のハーフトーン白抜けを抑制するにはより有利であることがわかった。
ただし、像担持体表面に対する現像剤担持体表面の線速比Vs/Vpを小さくしすぎると、現像能力が低下する恐れがある。よって、像担持体表面に対する現像剤担持体表面の線速比Vs/Vpを小さくしすぎないようにする必要がある。
(D)交流電圧の周波数fを高くすると、像担持体への電荷注入が抑えられ地肌汚れが減少する。ただし、周波数を高くしすぎると、エッジ効果が生じやすくなり、ベタ画像隣接部のハーフトーン白抜けが発生しやすくなる。
(E)トナー重量濃度TCを小さくすると単位面積あたりのカウンターチャージが少なくなる。従って、ベタ画像と隣接するハーフトーン画像部の白抜けが低減される。ただし、低くしすぎると現像能力が低下するので好ましくない。
(F)交流電圧のピークツーピーク電圧[kV]を小さくするとベタ画像周辺部のハーフトーン白抜けが減少する傾向があることがわかった。これは、エッジ効果が弱くなったためと考えられる。
なお、現像剤担持体に交流電圧を印加し、現像ニップに交流バイアスがかかるようにする理由は現像能力を向上させるためである。現像ニップに交流バイアスを印加すると磁気ブラシに担持されているトナーが移動しやすくなり磁気ブラシの根元付近のキャリアに付着しているトナーも現像バイアスによって像担持体側へ転移しやすくなる。
(G)最大の画像濃度を得る単位面積あたりのトナー付着量(M/A)は、目標の画像濃度IDを得るために必要なトナー付着量である。この値は、トナーの成分中の着色成分の割合(以下、「着色度」という)に大きく関係する。すなわち、着色度が大きいトナーにおいては、最大の画像濃度を得る単位面積あたりのトナー付着量(M/A)は少なくなり、着色度が小さいトナーにおいては、最大の画像濃度を得る単位面積あたりのトナー付着量(M/A)は多くなる。
上記7つのパラメータが相互にどのように影響を及ぼし合うのかという点について鋭意研究を重ね、本件発明を完成するに到った。
(一)本発明者は、トナー重量濃度TC[単位:wt%]に現像剤担持体に交流現像バイアスを印加するための交流電圧のピークツーピーク電圧値Vpp[単位:kV]を乗じて、この値を最大の画像濃度を得る単位面積あたりの付着量(M/A)[単位:mg/cm]で除したTC×Vpp/(M/A)と、白抜け幅との間に相関関係があることを見出した。
その一例を図6に示す。同図は、白抜け幅に対して、TC×Vpp/(M/A)をプロットしたものである。このときの実験条件は表1及び表2のとおりである。装置としては、リコー製 imagio color 5105 it機を改造して所望の設定条件となるようにした。この装置は、書込方式として多値書込方式を採用している。
ここで、ベタ画像に隣接するハーフトーン画像部の白抜けには、前述したとおり「全周白抜け」と「先端白抜け」とがある。従って、最も白抜けが顕著に現れるのは、両者において重複して白抜けが発生するベタ画像先端部に隣接するハーフトーン画像部となる(図5参照)。白抜け幅は、2[mm]より大きいと定着画像上において目視上、目に付くようになる。そこで、本発明者は、ベタ画像先端部に隣接するハーフトーン画像部の白抜け幅が2[mm]以下となるように設定することとした。
図6及び表3より、上記条件(1)であるTC×Vpp/(M/A)≦14を満たせば、ベタ画像先端部に隣接するハーフトーン画像部の白抜け幅を2.0[mm]以下とすることができることがわかる。
さらに、上述した7つのパラメータのうち、条件(1)に関与していない残りの4つのパラメータについて、上記条件(1)を満たしながら、かつ、ベタ画像に隣接するハーフトーン画像に白抜けが抑制できる範囲を見出すべく検討を重ねた。その結果、上記条件(2)から(5)を満たせば、ベタ画像先端部の白抜け幅を2.0[mm]以下とすることができることを見出した。
また、通常用いられているトナーよりも着色度が大きいトナー(すなわち、最大の画像濃度を得る単位面積あたりの付着量(M/A)が少量となるトナー(例えば、実験例1の0.40[mg/cm]))についても検討したところ、上記条件(1)から(5)を満たす限り、ベタ画像に隣接するハーフトーン画像の白抜けを防止できることがわかった。
(二)本発明者は、現像ギャップGp[単位:mm]に現像剤担持体上の単位面積あたりの現像剤量Dq[単位:mg/cm]を乗じて、この値を最大の画像濃度を得る単位面積あたりの付着量(M/A)[単位:mg/cm]で除したGp×Dq/(M/A)と、白抜け幅との間に相関関係があることを見出した。
その一例を図7に示す。同図は、白抜け幅に対して、Gp×Dq/(M/A)をプロットしたものである。このときの実験条件は表4、表5のとおりである。これ以外の条件は上記(一)と同様である。
図7及び表6より、上記条件(6)であるGp×Dq/(M/A)≦60を満たせば、ベタ画像先端部に隣接するハーフトーン画像部の白抜け幅を2.0[mm]以下とすることができることがわかる。
さらに、上述した7つのパラメータのうち、条件(6)に関与していない残りの4つのパラメータについて、上記条件(6)を満たしながら、かつ、ベタ画像に隣接するハーフトーン画像に白抜けが抑制できる範囲を見出すべく検討を重ねた。その結果、上記条件(7)から(10)を満たせば、ベタ画像先端部の白抜け幅を2.0[mm]以下とすることができることを見出した。
また、通常用いられているトナーよりも着色度が大きいトナー(すなわち、最大の画像濃度を得る単位面積あたりの付着量(M/A)が少量となるトナー(例えば、実験例14の0.40[mg/cm]))についても検討したところ、上記条件(6)から(10)を満たす限り、ベタ画像に隣接するハーフトーン画像の白抜けを防止できることがわかった。
(三)像担持体表面に対する現像剤担持体表面の線速比Vs/Vpを交流電圧の周波数f[単位:kHz]で除して、さらにこの値を最大の画像濃度を得る単位面積あたりの付着量(M/A)[単位:mg/cm]で除した(Vs/Vp)/f/(M/A)と、白抜け幅との間に相関関係があることを見出した。
その一例を図8に示す。同図は、白抜け幅に対して、(Vs/Vp)/f/(M/A)をプロットしたものである。このときの実験条件は、表7、表8に示すとおりである。これ以外の条件は、上記(一)と同様である。
図8及び表9より、上記条件(11)である(Vs/Vp)/f/(M/A)≦0.75を満たせば、ベタ画像先端部に隣接するハーフトーン画像部の白抜け幅を2.0[mm]以下とすることができることがわかる。
さらに、上述した7つのパラメータのうち、条件(11)に関与していない残りの4つのパラメータについて、上記条件(11)を満たしながら、かつ、ベタ画像に隣接するハーフトーン画像に白抜けが抑制できる範囲を見出すべく検討を重ねた。その結果、上記条件(12)から(15)を満たせば、ベタ画像先端部の白抜け幅を2.0[mm]以下とすることができることを見出した。
また、通常用いられているトナーよりも着色度の大きいトナー(すなわち、最大の画像濃度を得る単位面積あたりの付着量(M/A)が少量となるトナー(例えば、実験例27の0.4[mg/cm]))についても検討したところ、上記条件(6)から(10)を満たす限り、ベタ画像に隣接するハーフトーン画像部の白抜けを防止できることがわかった。
〔実施形態1〕
以下、画像形成装置としてのカラープリンタ(以下、単に「プリンタ」という)を本発明に適用した一実施形態(以下、本実施形態を「実施形態1」という)について説明する。
図9は、本実施形態1に係るプリンタの概略構成図である。同図において、像担持体たるドラム上の感光体1の周囲には、帯電手段としての帯電チャージャ2と、感光体電位検出装置3と、露光装置4と、回転型現像装置5と、反射濃度センサ6と、中間転写体8と、感光体クリーニング装置7などが配設されている。そして中間転写体8は図中矢印方向に回転し、感光体1と対向する位置に1次転写チャージャ9が配設され、さらに2次転写チャージャ11、中間転写体クリーニング装置10が配設されている。
また、上記回転型現像装置5は4つの現像装置19Bk、19C、19M、19Yを有し、各現像装置にはBk(ブラック)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の現像剤が充填されていて、回転型現像装置5の中心軸を回転の中心として各現像装置の現像スリーブ16Bk、16C、16M、16Yが現像位置にくるように回転し、各現像装置の現像剤によって現像を行う構成になっている。
この画像形成装置における作像プロセスについて説明する。まず、第1色目のBkの現像を行う。このとき回転型現像装置5はBkの現像装置19Bkが感光体1と対向する位置にある。図中矢印方向に回転駆動される感光体1は、帯電チャージャ2より表面が一様に帯電される。そして、感光体1表面には図示しない画像処理部からの画像信号に基づいて、露光装置4より、原稿の画像に対応した潜像が形成される。この感光体1上の潜像は回転型現像装置5との対向部で現像装置19Bkの現像スリーブ16Bkから供給される現像剤33Bk(図10参照)で現像されて顕像となる。顕像は1次転写チャージャ9によって中間転写体8上に転写される。ここで感光体1上の未転写トナーは感光体クリーニング装置7によって感光体1上からクリーニングされる。Bkの現像が終了した時点で回転型現像装置5は90度回転し、次の現像装置19Cが感光体1に対向する位置で停止する。
以後上記動作と同様の動作を繰り返し、残りの現像装置19C、19M、19Yの現像を行い、中間転写体8上に顕像を重ねて転写していき、中間転写体8上には4色のトナーが重なった状態になる。
つづいて中間転写体8上の4色の顕像は図示しない給紙装置から所定のタイミングで給紙されて中間転写体8上との対向部に搬送されてきた記録部材としての例えば転写紙15に2次転写チャージャ11により転写される。顕像が転写された転写紙15は搬送装置12によって定着装置13、14に搬送され、顕像が定着されて排出される。また、顕像転写後の中間転写体8上の未転写トナーは中間転写体クリーニング装置10によって中間転写体8上からクリーニングされる。
上記回転型現像装置5は4つの現像装置19Bk、19C、19M、19Yと、それぞれの現像装置にトナー36Bk、31C、31M、31Yを供給するトナー供給装置30Bk、30C、30M、30Yと、が設置されている。また、上記回転型現像装置5には図示しない駆動モータから駆動を得る構成になっている。よって回転型現像装置5の回転時には4つの現像装置と4つのトナー供給装置とが一体となって回転する。
図10は上記構成のプリンタに用いられる現像装置の説明図である。各現像装置19Bk、19C、19M、19Yは全く同様の構成をしているので、Bkの現像装置19Bkについてのみ説明する。
この画像形成装置のBkの現像装置19Bkは、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤33Bkを用いて現像を行うものである。現像装置19Bkは感光体1に向けた開口部を有するケーシング、この開口部から上記感光体1上に現像剤33Bkを供給するための現像剤担持体としての現像スリーブ16Bk、現像装置19Bk内の現像剤33Bkを攪拌する現像剤攪拌手段としての第一攪拌ローラ17Bk、第二攪拌ローラ18Bkなどから構成されている。
また、トナー供給装置30Bkは、現像装置19Bkに供給するトナー36Bkを収容するトナーカートリッジ、このトナーカートリッジ内のトナーを現像装置内に供給するための供給手段としてのトナー供給スクリュ32Bkなどを有している。
このトナー供給装置30Bkのトナーカートリッジ中のトナー36Bkはトナー供給スクリュ32Bkによって現像装置内に供給される。そして、現像装置内において、攪拌ローラ17Bk、18Bkはケーシング内でトナーとキャリアとからなる現像剤を混合攪拌しながら現像スリーブ16Bk上に補給する。現像スリーブ16Bk上に補給された現像剤は所定の厚みに規制された後、感光体1上との対向部の現像領域へと搬送され、感光体1上の潜像を現像する。
現像ケース内の現像剤のトナー重量濃度TC[wt%]は、不図示のトナー濃度センサで検知され、画像形成動作中に絶えず所望のトナー重量濃度となるようにトナー供給装置30Bkからトナーが補給されるよう構成されている。
現像領域における現像スリーブ16の表面移動方向は、感光体1に連れ回る方向であり、その線速は感光体1の線速よりも速く設定される。この場合、磁気ブラシは感光体1上の静電潜像を追い越しながら摺擦するように静電潜像に対して相対移動する。すなわち、感光体表面は、現像領域を通過する間に複数の磁気ブラシに順次追い越されるように摺擦される。
現像スリーブには、現像バイアス電圧として、不図示の電源により、直流電圧に交流電圧を重畳した振動バイアス電圧が印加される。背景部電位と画像部電位は、上記振動バイアス電位の最大値と最小値の間に位置している。これによって、感光体1と現像スリーブ16とが対向する現像位置に、向きが交互に変化する交番電界が形成される。この交番電解中で現像剤のトナーとキャリアが激しく振動し、トナーは現像スリーブ16及びキャリアへの静電的拘束力を振り切って感光体1に飛翔し、感光体1の潜像に対応して付着する。
なお、交流電圧の直流成分は、所望の画像濃度を得る単位面積あたりの付着量(M/A)[mg/cm]が得られるように設定されている。
次に、本実施形態1の特徴部について説明する。
本実施形態1においては、以下の条件(1)から(5)を満足するように設定している。
条件(1):TC×Vpp/(M/A)≦14(ここで、Vppは現像スリーブに交流現像バイアスを印加するための交流電圧のピークツーピーク電圧値[単位:kV]、TCはトナー重量濃度[単位:wt%]、(M/A)は、最大の画像濃度を得る単位面積あたりの付着量[単位:mg/cm]である。)
条件(2):現像スリーブと感光体との最近接距離Gpが0.30[mm]以上、0.60[mm]以下
条件(3):現像スリーブ上の単位面積あたりの現像剤量Dqが40[mg/cm]以上、70[mg/cm]以下
条件(4):感光体表面に対する現像スリーブ表面の線速比Vs/Vpが、1.2以上、2.0以下
条件(5):現像スリーブに印加する交流現像バイアスの周波数fを2.0[kHz]以上、8.0[kHz]以下
なお、トナー重量濃度TCについては、一般的に用いられるトナー重量濃度測定装置により求めることができる。ただし、測定で一般に用いられるメッシュはキャリアが通過しないものを選定する必要がある。
このように設定することによりベタ画像隣接部のハーフトーン画像部の白抜けを抑制し、高画質な画像を提供できる。その理由は図6等を用いて説明したとおりである。
ただし、現像剤の種類によっては、以下のような不具合が発生する恐れがある。具体的には、トナー重量濃度TCの値を4[wt%]未満とすると、感光体にキャリアが付着してしまう可能性がある。また、8[wt%]より大きくするとすると、地肌汚れの問題が生じ得る場合がある。また、交流電圧のピークツーピーク電圧Vppが、0.4[kV]未満であると、現像能力が不足する恐れがある。また、0.8[kV]より大きいと、現像ニップ部で放電現象による画像不良が起こる可能性がある。
従って、トナー重量濃度TCの値は、4[wt%]以上、8[wt%]以下とすることがより望ましい。また、交流電圧のピークツーピーク電圧Vppは、0.4[kV]以上、0.8[kV]以下とすることがより望ましい。
また、上記条件(1)であるTC×Vpp/(M/A)≦14の下限値としては、上記パラメータの設定範囲を考慮すると6以上となるように設定することが望ましい。
最大の画像濃度を得る単位面積あたりの付着量(M/A)の値は、前述したように省資源化の観点から小さくすることが望ましい。この値は、トナーの着色度と大きく関係する。すなわち、着色度が大きいトナーにおいては、最大の画像濃度を得る単位面積あたりのトナー付着量(M/A)は少なくなり、着色度が小さいトナーにおいては、最大の画像濃度を得る単位面積あたりのトナー付着量(M/A)は多くなる。省資源化の観点から、最大の画像濃度を得る単位面積あたりの付着量(M/A)の値は、0.40[mg/cm]以下とすることが望ましい。このように設定するには、従来に比してトナー中の着色度の割合を高く設定する必要がある。この値は、小さいほど好ましいが、現在の技術では画質等を考慮すると0.2[mg/cm]以上に設定することが妥当である。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
表10に示す実験条件下、ベタ画像隣接部のハーフトーン白抜け幅について評価を行った。プリンタとして、リコー製 imagio color 5105 it機を所望の条件となるように必要に応じて改造して実験を行った。この装置は、多値書込方式を採用している。

[実施例2]
表11に示す条件以外は、上記実施例1と同様の条件下、ベタ画像隣接部のハーフトーン白抜け幅について評価を実施した。

〔比較例1〕
表12に示す条件以外は、上記実施例1と同様の条件下、ベタ画像隣接部のハーフトーン白抜け幅について評価を実施した。
以上の各実施例及び比較例についての評価結果を後の表13にまとめてある。各評価項目における許容レベルと次のとおりである。
〔ベタ画像隣接部のハーフトーン白抜け〕
画像出力したものの白抜け幅を測定することにより評価した。
表13より、条件(1)から(5)を満足することにより、多値書込方式においても、ベタ画像に隣接するハーフトーン画像の白抜けを抑制し、高画質な画像が得られることがわかった。また、従来に比して着色度の高い(すなわち、最大の画像濃度を得る単位面積あたりの付着量が小さい(実施例2))場合にも、ベタ画像に隣接するハーフトーン画像の白抜けを抑制できることがわかった。
〔実施形態2〕
次に、本発明を、上記実施形態1と同様に、画像形成装置としてのプリンタに適用した他の実施形態(以下、本実施形態を「実施形態2」という。)について説明する。
装置の基本的な構成、動作は、上記実施形態1と同様であるが、パラメータの設定方法が異なる。
本実施形態2においては、以下の条件(6)から(10)を満足するように設定している。
条件(6):Gp×Dq/(M/A)≦60(ここで、Gpは上記現像スリーブと上記感光体との最近接距離[単位:mm]、Dqは現像スリーブ上の単位面積あたりの現像剤量[単位:mg/cm]である。)
条件(7):トナー重量濃度TCが6[wt%]以上、9[wt%]以下
条件(8):現像スリーブに交流現像バイアスを印加するための交流電圧のピークツーピーク電圧値Vppが0.4[kV]以上、1.0[kV]以下
条件(9):感光体に対する現像スリーブ表面の線速比Vs/Vpが、1.2以上、2.0以下
条件(10):現像スリーブに印加する交流現像バイアスの周波数fを2.0[kHz]以上、8.0[kHz]以下
このようにすることによりベタ画像隣接部のハーフトーン画像部の白抜けを抑制し、高画質な画像を提供できる。その理由は図7等を用いて説明したとおりである。
ただし、現像剤の種類によっては、以下のような不具合が発生する恐れがある。具体的には、現像ギャップの値を小さくしすぎると、交差幅を狭くする必要があり、メカ構成が複雑となるので好ましくない。一方、現像ギャップが大きすぎると、トナー飛散という問題が生じ得る。また、現像スリーブ上の単位面積あたりの現像剤量が少なすぎると、現像能力が低下し、また、ハーフトーンのベタ部に穂跡(磁気ブラシマーク)がでてしまう恐れがあるので好ましくない。一方、現像剤スリーブ上の単位面積あたりの現像剤量が多すぎると、現像領域で現像剤が固着して異常画像が発生する恐れがあるので好ましくない。
そこで、現像ギャップは、0.25[mm]以上、0.45[mm]以下と設定することがより好ましい。また、現像剤スリーブ上の単位面積あたりの現像剤量としては、30[mg/cm]以上、60[mg/cm]以下とすることがより好ましい。
また、上記条件(6)であるGp×Dq/(M/A)≦60の下限値としては、上記パラメータの設定範囲を考慮すると25以上とすることが好ましい。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例3]
表14に示す条件下、ベタ画像隣接部のハーフトーン白抜けについて評価を行った。用いたプリンタは、実施例1と同様である。

[実施例4]
表15に示す条件以外は、上記実施例3と同様の条件下、ベタ画像隣接部のハーフトーン白抜け幅について評価を実施した。

〔比較例2〕
表16に示す条件以外は、上記実施例3と同様の条件下、ベタ画像隣接部のハーフトーン白抜け幅について評価を実施した。
以上の各実施例及び比較例についての評価結果を表17にまとめてある。
表17より、条件(6)から(10)を満足することにより、多値書込方式においても、ベタ画像に隣接するハーフトーン画像の白抜けを抑制し、高画質な画像が得られることがわかった。また、従来に比して着色度の高い(すなわち、最大の画像濃度を得る単位面積あたりの付着量が小さい(実施例4))場合にも、ベタ画像に隣接するハーフトーン画像の白抜けを抑制し、高画質な画像が得られることがわかった。
〔実施形態3〕
次に、本発明を、上記実施形態1と同様に、画像形成装置としてのプリンタに適用した他の実施形態(以下、本実施形態を「実施形態2」という。)について説明する。
装置の基本的な構成、動作は、上記実施形態1と同様であるが、パラメータの設定方法が異なる。
本実施形態3においては、以下の条件(11)から(15)を満足するように設定している。
条件(11):(Vs/Vp)/f/(M/A)≦0.75(ここで、Vs/Vpは、現像スリーブ表面線速/感光体表面線速、fは現像スリーブに印加する交流現像バイアスの周波数[単位:kHz]である。)
条件(12):トナー重量濃度TCが6[wt%]以上、9[wt%]以下
条件(13):現像スリーブに交流現像バイアスを印加するための交流電圧のピークツーピーク電圧値Vppが0.4[kV]以上、1.0[kV]以下
条件(14):現像スリーブと感光体との最近接距離Gpが0.30[mm]以上、0.60[mm]以下
条件(15):現像スリーブ上の単位面積あたりの現像剤量Dqが40[mg/cm]以上、70[mg/cm]以下
このようにすることによりベタ画像隣接部のハーフトーン画像部の白抜けを抑制し、高画質な画像を提供できる。その理由は図8等を用いて説明したとおりである。
ただし、現像剤の種類によっては、以下のような不具合が発生する恐れがある。具体的には、現像スリーブ表面線速/感光体表面線速を1.1未満とすると、現像能力が足りなくなったり、地汚れが発生する可能性がある。また、1.6より大きくすると、現像剤の寿命が短くなる恐れがある。また、交流現像バイアスの周波数fを4.0[kHz]未満とすると、地汚れが発生する恐れがある。一方、交流現像バイアスの周波数fを12.0[kHz]より大きくすると、エッジ効果が生じやすくなる恐れがある。
従って、現像スリーブ表面線速/感光体表面線速は、1.1以上、1.6以下とすることが好ましい。また、交流現像バイアスの周波数fは、4.0[kHz]以上、12.0[kHz]以下とすることが望ましい。
また、上記条件(11)である(Vs/Vp)/f/(M/A)≦0.75の下限値としては、上記パラメータの設定範囲を考慮すると0.35以上とすることが好ましい。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例5]
表18に示す条件下、ベタ画像隣接部のハーフトーン白抜け幅について評価を行った。用いたプリンタは、上記実施例1と同様である。

[実施例6]
表19に示す条件以外は上記実施例5と同様の条件下、ベタ画像隣接部のハーフトーン白抜け幅について評価を実施した。

〔比較例3〕
表20に示す条件以外は上記実施例5と同様の条件下、ベタ画像隣接部のハーフトーン白抜け幅について評価を実施した。
以上の各実施例及び比較例についての評価結果を表21にまとめてある。各評価項目における許容レベルは、上記で述べたとおりである。
表21より、条件(11)から(15)を満足することにより、多値書込方式においても、ベタ画像に隣接するハーフトーン画像の白抜けを抑制し、高画質な画像が得られることがわかった。また、従来に比して着色度の高い(すなわち、最大の画像濃度を得る単位面積あたりの付着量が小さい(実施例6))場合にも、ベタ画像に隣接するハーフトーン画像の白抜けを抑制し、高画質な画像が得られることがわかった。
なお、上記実施形態に使用したプリンタは、本発明が適用できる装置の一例であり、この装置に限定されるものではない。また、各装置や部材の設定条件も、本実施形態のものに限定されるものではない。
二値書込方式と多値書込方式の画像形成方法を説明するための図。 全周白抜けが発生するメカニズムを説明するための図。 全周白抜けが発生するメカニズムを説明するための図。 先端白抜けが発生するメカニズムを説明するための図。 ベタ画像に隣接するハーフトーン画像の白抜けを説明するための図。 白抜け幅に対してTC・Vpp/(M/A)をプロットした図。 白抜け幅に対してGp×Dq/(M/A)をプロットした図。 白抜け幅に対して(Vs/Vp)/f/(M/A)をプロットした図。 本実施形態のプリンタの概略構成図。 本実施形態の現像装置の概略構成図。 従来の現像装置の概略構成図。
符号の説明
1 感光体
5 現像装置
16 現像スリーブ
33 現像剤
35 キャリア
36 トナー

Claims (11)

  1. トナーとキャリアとからなる二成分現像剤を担持する現像剤担持体と、該現像剤担持体に交流成分を含む現像バイアスを印加する現像バイアス印加手段とを有する現像装置と、
    該現像剤担持体と対向して静電潜像を形成する像担持体とを備えた画像形成装置において、
    以下の条件(1)から(5)を満足することを特徴とする画像形成装置。
    条件(1):TC×Vpp/(M/A)≦14(ここで、Vppは上記現像剤担持体に交流現像バイアスを印加するための交流電圧のピークツーピーク電圧値[単位:kV]、TCはトナー重量濃度[単位:wt%]、(M/A)は、最大の画像濃度を得る単位面積あたりのトナー付着量[単位:mg/cm]である。)
    条件(2):該現像剤担持体と上記像担持体との最近接距離Gpが0.30[mm]以上、0.60[mm]以下
    条件(3):該現像剤担持体上の単位面積あたりの現像剤量Dqが40[mg/cm]以上、70[mg/cm]以下
    条件(4):該像担持体に対する該現像剤担持体表面の線速比Vs/Vpが、1.2以上、2.0以下
    条件(5):該現像剤担持体に印加する交流現像バイアスの周波数fを2.0[kHz]以上、8.0[kHz]以下
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記現像剤担持体に交流現像バイアスを印加するための交流電圧のピークツーピーク電圧値Vppを0.4[kV]以上、0.8[kV]以下とすることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2の画像形成装置において、
    上記トナー重量濃度TCを4[wt%]以上、8[wt%]以下とすることを特徴とする画像形成装置。
  4. トナーとキャリアとからなる二成分現像剤を担持する現像剤担持体と、該現像剤担持体に交流成分を含む現像バイアスを印加する現像バイアス印加手段とを有する現像装置と、
    該現像剤担持体と対向して静電潜像を形成する像担持体とを備えた画像形成装置において、
    以下の条件(6)から(10)を満足することを特徴とする画像形成装置。
    条件(6):Gp×Dq/(M/A)≦60(ここで、Gpは上記現像剤担持体と上記像担持体との最近接距離[単位:mm]、Dqは該現像剤担持体上の単位面積あたりの現像剤量[単位:mg/cm]である。)
    条件(7):トナー重量濃度TCが6[wt%]以上、9[wt%]以下
    条件(8):該現像剤担持体に交流現像バイアスを印加するための交流電圧のピークツーピーク電圧値Vppが0.4[kV]以上、1.0[kV]以下
    条件(9):該像担持体に対する該現像剤担持体表面の線速比Vs/Vpが、1.2以上、2.0以下
    条件(10):該現像剤担持体に印加する交流現像バイアスの周波数fを2.0[kHz]以上、8.0[kHz]以下
  5. 請求項4の画像形成装置において、
    上記現像剤担持体と上記像担持体との最近接距離Gpが0.25[mm]以上、0.45[mm]以下とすることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項4又は5の画像形成装置において、
    上記現像剤担持体上の単位面積あたりの現像剤量Dqが30[mg/cm]以上、60[mg/cm]以下とすることを特徴とする画像形成装置。
  7. トナーとキャリアとからなる二成分現像剤を担持する現像剤担持体と、該現像剤担持体に交流成分を含む現像バイアスを印加する現像バイアス印加手段とを有する現像装置と、
    該現像剤担持体と対向して静電潜像を形成する像担持体とを備えた画像形成装置において、
    次の条件(11)から(15)を満足することを特徴とする画像形成装置。
    条件(11):(Vs/Vp)/f/(M/A)≦0.75(ここで、Vs/Vpは、上記像担持体表面に対する上記現像剤担持体表面の線速比、fは該現像剤担持体に印加する交流現像バイアスの周波数[単位:kHz]である。)
    条件(12):トナー重量濃度TCが6[wt%]以上、9[wt%]以下
    条件(13):該現像剤担持体に交流現像バイアスを印加するための交流電圧のピークツーピーク電圧値Vppが0.4[kV]以上、1.0[kV]以下
    条件(14):現像剤担持体と像担持体との最近接距離Gpが0.30[mm]以上、0.60[mm]以下
    条件(15):現像剤担持体上の単位面積あたりの現像剤量Dqが40[mg/cm]以上、70[mg/cm]以下
  8. 請求項7の画像形成装置において、
    上記像担持体表面に対する上記現像剤担持体表面の線速比Vs/Vpの値を1.1以上、1.6以下とすることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項7又は8の画像形成装置において、上記現像剤担持体に印加する該現像剤担持体に印加する交流現像バイアスの周波数fを4.0[kHz]以上、12.0[kHz]以下とすることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、又は9の画像形成装置において、
    上記像担持体への静電潜像を形成するための方式として多値書込方式を採用することを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10の画像形成装置において、
    上記最大の画像濃度を得る単位面積あたりのトナー付着量(M/A)を0.40[mg/cm]以下とすることを特徴とする画像形成装置。
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JP2010134060A (ja) * 2008-11-07 2010-06-17 Ricoh Co Ltd トナー容器、画像形成装置、及び、現像装置
CN102207712A (zh) * 2008-03-17 2011-10-05 株式会社理光 显影剂盒和图像形成装置

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