JP2001312144A - 画像形成方法と画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法と画像形成装置

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JP2001312144A
JP2001312144A JP2000133628A JP2000133628A JP2001312144A JP 2001312144 A JP2001312144 A JP 2001312144A JP 2000133628 A JP2000133628 A JP 2000133628A JP 2000133628 A JP2000133628 A JP 2000133628A JP 2001312144 A JP2001312144 A JP 2001312144A
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Hiroshi Yasutomi
啓 安富
Atsuka Matsuura
熱河 松浦
Nobutaka Takeuchi
信貴 竹内
Hisafumi Shoji
尚史 庄司
So Kai
創 甲斐
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 横ラインの細りや後端白抜けなどが発生せ
ず、しかも地肌汚れ(地肌かぶり)も発生し難い画像形
成装置を提供する。 【解決手段】 現像領域で現像剤を穂立てする現像主磁
極の磁力形成を補助する補助磁極を備えることで主磁極
の半値幅を狭くした画像形成装置において、トナーの帯
電量が10〜35μC/gの範囲内に調整され、地肌ポ
テンシャルが100V以上であるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁力を用いて現像
処理を行う電子写真プロセスの画像形成方法及び当該方
法を実施する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、複写機、プリンタ、ファクシミ
リなどの電子写真式や静電記録式などによる各種画像形
成装置においては、感光体ドラムや感光体ベルトなどか
らなる潜像担持体上に画像情報に対応した静電潜像が形
成され、現像装置によって現像動作が実行され、可視像
を得るようになっている。
【0003】このような現像動作を実行する画像形成装
置の一例を図4で説明する。潜像担持体をなすドラム感
光体1は矢印方向(反時計方向)に回転し、帯電装置2
によって表面を所望電位に均一帯電された後、露光手段
3で所定の画像情報を潜像形成される。この潜像画像を
現像する現像装置4は、現像容器と現像剤担持体である
現像スリーブとを備えている。当該現像装置4によって
感光体1上にトナー像が形成され、転写手段5におい
て、転写体(転写紙等)6に転写される。そしてトナー
像を転写された転写体6は不図示の定着手段へ搬送され
て定着される。一方、転写されずに感光体上に残ったト
ナーはクリーニング装置7により除かれ、感光体上の残
留電位が不図示の除電装置によって除電され、再度の作
像工程に備えられる。
【0004】上記現像手段としては、従来、現像剤が所
謂キャリアとトナーから構成される2成分系の現像装置
と、現像剤がトナーのみである1成分系の現像装置とが
知られている。そして磁性キャリアとトナーを含む現像
剤は、磁性キャリアを用いず磁性トナーからなる一成分
現像剤に比較すると、トナーの摩擦帯電制御が容易で、
トナー凝集が起こり難く、したがってバイアス電界等に
よるトナーの移行制御を効果的に行うことができるとい
った利点を有している。またトナーに磁性体を含有させ
ないで済み、仮にかぶり防止等のために磁性体を含有さ
せたとしても少量で済むので、特にカラートナーの場合
に色の鮮明性が得られる。更に現像剤層で潜像担持体面
を摺擦する磁気ブラシ現像法による場合は、磁気ブラシ
の穂立ちがよくて摺擦性に優れる等の特徴を有する。そ
のため、キャリアに対するトナーの量の管理が必要であ
るにも拘らず、多く用いられている。
【0005】図5に示された2成分現像装置において、
2成分現像剤11は現像容器12内に収容されており、
現像容器の開口部内には、感光体1に対向するように現
像スリーブ13が配置され、不図示の駆動装置によって
図中の矢印方向(時計方向)に回転する。この現像スリ
ーブ内には、N極、S極の磁極を配置した磁界発生手段
たるマグネットローラ14が非回転に配置されている。
【0006】2成分現像剤は現像スリーブの回転に伴っ
て担持・搬送され、その際、規制部材15(磁気ブラシ
の穂高さを規制する部材)が現像スリーブ13と非接触
に対向するよう配置されていて、現像スリーブ上の現像
剤量を一定になるように規制する。規制部材15を通過
した現像剤は現像領域へ搬送される。現像スリーブ上で
磁気ブラシが立ち上がり感光体と接触する範囲である当
該現像領域では、感光体1が現像スリーブ13と非接触
に対向するように配置されており、また現像スリーブ1
3には電源17によって直流電圧が印加されている。こ
のため、感光体上に形成された静電潜像に対応した電界
が、感光体/現像スリーブ間に形成される。このとき、
2成分現像剤中のトナーは帯電しており、感光体/現像
スリーブ間に形成された電界によって、当該トナーが感
光体上に付着する。
【0007】現像容器12内では1対のスクリュー18
が互いに平行に配置され、不図示の駆動手段によって現
像剤を互いに(紙面に対して垂直な)逆方向に搬送する
ように回転する。このスクリューによる攪拌・搬送によ
って、不図示のトナー補給容器からトナーが新たに補給
されても、現像剤中のトナー濃度は均一になるように維
持される。
【0008】以上のような2成分現像装置では、従来か
らの問題点として、横ラインの細り(紙搬送方向に対す
る垂直方向に形成された1ドットラインが、紙搬送方向
に形成された1ドットラインに比べて細ってしまう現
象)、後端白抜け(紙搬送方向に対して、ハーフトーン
部などの後端で画像濃度が低下したり、現像されなかっ
たりする現象)がある。このような問題に対して、マグ
ネットローラの主磁極角度を上流側に設定したり、規制
部材と現像スリーブの距離と感光体ドラムと現像スリー
ブの距離との間に一定の関係を持たせるなどの方法が提
案されている。例えば特開平7−140730号に開示
された提案である。この方式においては、次の条件を満
たすことが求められる。 現像主磁極位置が、最近接部よりも現像剤搬送方向の
上流側5〜20゜の範囲にあること; 規制部材と現像材担持体間の距離(Hcut)が、
0.25〜0.75mmであること; 現像ニップ距離(Dsd)が0.30〜0.80mm
であること; 1.20<Dsd/Hcut<1.60であること; 現像剤担持体の移動速度Vs、正電荷像担持体の移動
速度Vpが、1.0≦Vs/Vp≦3.0の関係を満足
するであること。
【0009】このような条件を満たすことにより、従来
では高速な複写速度領域で使用した場合の、ハーフトー
ンやベタ部のトナー層の乱れである現像掃き目を防止で
き、細線の切れのない、濃度が高く均一で且つ輪郭のは
っきりした画像を高速に得ることができるとされてい
る。
【0010】また例えば特公平2−59995号では、
現像主磁極と隣接する磁極を現像主磁極に近づけること
によって現像能力を向上させることを提案しており、こ
れによって横ラインの濃度が低下して、上述の横ライン
細りと同じ現象が発生するが、この現象に対してはキャ
リアの飽和磁化を下げることによって磁気ブラシを弱く
することで対応するとしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】横ラインの細りや後端
白抜けは、所謂地肌ポテンシャル(感光体帯電電位と現
像バイアスとの差の絶対値)が関係している。上記した
構成のものにおいて、地肌ポテンシャルを小さく、例え
ば地肌ポテンシャルを100Vや50V程度にすること
により、横ライン細りや後端白抜けを実質的に問題にな
らないレベルに抑えることができる。しかしながら、従
来の構成のもので地肌ポテンシャルをこのように小さく
すると、その副作用として、異常画像の1つである地肌
汚れ(地肌かぶり)が発生してしまう。特に高温高湿環
境下では地肌汚れが発生し易い。
【0012】本発明では、横ラインの細りや後端白抜け
などが発生せず、しかも地肌汚れ(地肌かぶり)も発生
し難い画像形成方法及び画像形成装置を提供することを
課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】方法に関わる上記課題
は、トナーと磁性キャリアを含む現像剤を担持搬送する
現像剤担持体の内部に固定された磁界発生手段により上
記現像剤担持体上に磁気ブラシを形成し、当該磁気ブラ
シを像担持体に摺擦させることで現像を行う画像形成方
法であって、現像領域にて現像剤を穂立てする現像主磁
極と現像剤搬送磁極との間に主磁極磁力の形成を補助す
る補助磁極を形成するようになった画像形成方法におい
て、トナーの帯電量を10〜35μC/gの範囲内に調
整し、地肌ポテンシャルを100V以上とすることによ
って、解決される。
【0014】装置に関わる上記課題は、像担持体と、ト
ナーと磁性キャリアを含む現像剤を担持搬送する現像剤
担持体と、当該現像剤担持体内部に固定された磁界発生
手段とを少なくとも有し、当該磁界発生手段が形成する
磁場によって現像剤担持体上に磁気ブラシを形成して像
担持体に摺擦させることで現像を行う画像形成装置であ
って、現像領域で現像剤を穂立てする現像主磁極の磁力
形成を補助する補助磁極を備えることで主磁極の半値幅
を狭くした画像形成装置において、トナーの帯電量が1
0〜35μC/gの範囲内に調整され、地肌ポテンシャ
ルが100V以上であることによって、解決される。こ
こで、半値幅とは、磁極の磁束密度のピーク値或いは法
線方向の磁力分布曲線の最高法線磁力(頂点)の値に対
して、その1/2の磁束密度となる磁極内の位置(ピー
クの前後に2個所存在する)とマグネットローラの中心
によってなされる角度幅のことである。半値中央角、半
値中央角度幅と称することもある。
【0015】帯電電位を1000V以下とするのが好適
である。また現像バイアスを100V以上とするのも好
ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の詳細を、図に示す例に基
づいて説明する。 (例1)本発明に係る画像形成装置の全体的な機械構造
は、従来と基本的に同じであるが、本発明に関わること
であるので、一部重複する部分もあるが、改めて説明す
る。図4において、潜像担持体をなす例えば導体の表面
に感光材料を塗布することで形成されたドラム感光体1
は、例えば230mm/secの周速で矢印方向(反時
計方向)に回転する。当該感光体1に接触するローラと
当該ローラに電圧を印加する電源を備えた帯電装置2に
よって、感光体1はその表面を所望電位、例えば表面電
位−0.6kVに均一帯電された後、例えばレーザーダ
イオードを光源とする露光手段3で、ポリゴンミラーを
介しレーザービームを照射することで所定の画像情報を
潜像形成される。この潜像画像を現像する現像装置4
は、現像剤の貯蔵・保管、攪拌を行う現像容器と現像剤
担持体である現像スリーブを備えている。当該現像装置
4によって感光体1上にトナー像が形成され、転写手段
5において、不図示の搬送手段でタイミングをとられて
搬送された転写体6に転写される。そしてトナー像を転
写された転写体6は不図示の定着手段へ搬送されて定着
される。一方、転写されずに感光体上に残ったトナーは
クリーニング装置7により除かれ、感光体上の残留電位
が不図示の除電装置によって除電され、再度の作像工程
に備えられるようになっている。
【0017】現像剤担持体である現像スリーブと、トナ
ーと磁性キャリアを含む現像剤と、電源とによって基本
的に構成された現像手段では、現像スリーブに例えば−
0.4kVの電圧を印加することによって、感光体の露
光部分を現像してトナー像を形成する(所謂反転現
像)。例えば転写ベルトを基本構成とする転写手段にお
いては、電源から当該転写ベルトに電圧印加する(例え
ば定電流制御、30μA)ことで、転写体たるカット紙
に上記トナー像を転写する。帯電装置によって帯電され
た露光前の表面電位である感光体帯電電位、特に非画像
部電位(Vd)と現像バイアス(Vb)との差である地
肌ポテンシャルによって、画像の白地部にトナーが付着
し難いように電界が形成される。言い換えれば、地肌ポ
テンシャルを大きくすることによって、所謂地肌汚れを
少なくすることが可能である。本例においては、この地
肌ポテンシャルを100V以上、例えば200Vとし
た。現像剤中のトナー帯電量は10〜35μC/gの範
囲内である。
【0018】本発明に係る画像形成方法を行う主たるユ
ニットたる現像装置の全体的な機械構造も従来と基本的
に同じであるが、具体的な理解のために今一度、図5に
戻って説明する。なお、本現像装置の構成は、ごく一般
的に知られた2成分現像装置の構成の1つであるが、こ
れをもって本発明の現像装置の構成が制限されるもので
はなく、トナーと磁性キャリアを含む現像剤を用いる現
像装置であれば、これとは異なる構成であっても構わな
いのは当然である。
【0019】図5に示された現像装置において、2成分
現像剤11は現像容器12内に収容されており、現像容
器の開口部内には、感光体1に対向するように現像スリ
ーブ13が配置され、不図示の駆動装置によって図中の
矢印方向(時計方向)に回転する。当該現像スリーブ1
3は、例えばアルミニウムでなり、直径20mm、長さ
320mm、厚みが0.7mmであって、その表面上に
軸方向に沿って例えば深さ0.2mmの溝が周面に1m
m間隔で形成されている。その周速は460mm/se
cで、感光体周速との周速比が2.0となる。
【0020】このような現像装置で用いられる現像剤に
おいて、トナーは例えば平均粒径が5.0μmの非磁性
トナーであり、その帯電極性が負である。また磁性キャ
リアは平均粒径が35μmで、所謂飽和磁化は60em
u/gである。トナーとキャリアの組み合わせは、キャ
リアに表面層を形成することで所謂トナーの帯電量が上
記狙い値であるQ/m=10〜35μC/gとなるよう
に調整されている。より詳細には、キャリア製造時の焼
成過程において、焼成温度を250〜350℃の範囲で
変えることによって、トナーの帯電量を10〜35μC
/gの範囲に調整することができた。ここで「トナーの
帯電量」とは、現像剤中のトナーとキャリアとが攪拌さ
れる過程で、両者の摩擦帯電により帯電したトナーの電
荷量を測定したものである。トナー帯電量の測定方法に
ついては、幾つかの方法が知られており、文献などにお
いてその例が示されている。本例のトナー帯電量の値
は、文献「電子写真技術の基礎と応用」(電子写真学会
編、コロナ社、680頁)のブローオフ法の項に示され
ている「ブローオフ法」によって測定した値である。
【0021】現像容器12内には、トナー濃度5wt%
の現像剤が例えば500g収容されている。当該現像容
器12内では互いに平行に配置された1対のスクリュー
18は直径19mm、ピッチ20mmで、不図示の駆動
手段により回転数500rpmで回転して、現像剤を互
いに逆方向に搬送する。これにより、現像剤は現像容器
内を偏りなく循環する。その際、現像剤中のトナーとキ
ャリアが攪拌されるので、トナーとキャリアの摩擦帯電
によってトナーが帯電するのである。このスクリューに
よる攪拌・搬送によって、不図示のトナー補給容器から
トナーが新たに補給されても、現像剤中のトナー濃度は
均一になるように維持される。
【0022】電源17により現像スリーブ3には現像バ
イアス(例えばDC−0.4kV)が印加され、当該ス
リーブの回転に伴って現像剤が担持・搬送されるが、そ
の際、規制部材15が現像スリーブと非接触に対向する
よう配置されていて、現像スリーブ上の現像剤量を一定
になるように規制する。規制部材15を通過した現像剤
は現像領域へ搬送される。この現像領域では、感光体1
が現像スリーブ13と非接触に対向するように配置され
ていて、現像スリーブ13に印加された電圧のため、感
光体上に形成された静電潜像に対応した電界が、感光体
・現像スリーブ間に形成される。このとき、感光体/現
像スリーブ間に形成された電界によって、帯電トナーが
感光体上に付着する。そして上記の例では、感光体1上
の静電潜像は、非画像部で−0.6kV、画像部で約−
0.1kVである。
【0023】現像スリーブ内に固定配置された磁界発生
手段であるマグネットローラ14による磁極配置は、図
1に示される。主磁極21が、マグネットローラの中心
から見て、感光体と現像スリーブの最近接点の方向を向
いている。主磁極21は磁束密度が90から100mT
(ミリテスラ)である。そして所謂主磁極の半値幅は2
0゜である。このマグネットローラは、従来のマグネッ
トローラが単一の現像磁極であるのに対して、主磁極両
隣に磁極を配置することで半値幅を小さくしている。な
お、ここでの磁束密度とは、現像スリーブ表面で測定し
た磁束密度のマグネットローラ中心方向成分を表してい
る。汲み上げ極22は磁束密度が70mTで、所謂剤離
れ部24では、10mT以下の磁束密度となっている。
【0024】図2において、規制部材15は板厚1.6
mmのSUS板であり、現像スリーブ13に対して、
0.4mmのギャップを保持して固定されている。また
この現像スリーブ13は現像容器の開口部で感光体1に
対して0.4mmのギャップを保持して支持されてい
る。この結果、規制部材15と現像スリーブ13とのギ
ャップ(以後Gdと称する)と、感光体1と現像スリー
ブ13とのギャップ(以後Gpと称する)との比は1で
ある。
【0025】以上のような現像装置、画像形成装置にお
いて、トナー帯電量と地肌ポテンシャルとを変えたとき
の、地肌汚れ(地肌かぶり)と横ライン細り・後端白抜
けとの関係を表した実験結果を表1に示す。この実験で
は、地肌汚れにはトナー帯電量の影響が大きいことが分
かっていたため、トナー帯電量が異なるトナーとキャリ
アの組み合わせを選定して実験を行った。
【0026】
【表1】
【0027】表1での、地肌汚れと横ライン細り・後端
白抜けの評価は次のようにして行った。地肌汚れは、発
明者らが行った過去の実験によって、使用環境によって
変動することが分かっていた(特に高温高湿環境時に地
肌よごれが発生しやすい傾向がある。)。このため、室
温22℃、湿度50%(常温常湿環境)及び室温30
℃、湿度90%(高温高湿環境)の2種類の環境で地肌
汚れの評価を行い、常温常湿、高温高湿ともに良好な場
合には○、常温常湿のみ良好である場合には△、常温常
湿、高温高湿いずれも不良な場合には×と判定した。高
温高湿時に地肌よごれが悪化する理由は、常温常湿時に
比べてトナー帯電量が低下してしまうことが原因であ
る。更に、トナー帯電量が高温高湿時に低下してしまう
原因としては、空気中の湿度の影響による放電現象や、
現像剤の流動性が低下することによる攪拌効率の低下が
考えられる。高温高湿時でのトナー帯電量の変化量は、
常温常湿時のトナー帯電量に依存するが、常温常湿時の
トナー帯電量に比べて10〜30%程度低下することを
実験的に確認している。
【0028】一方、横ライン細り・後端白抜けに関して
は、環境依存性はないので、日本画像学会チャートN
o.1-Rでの画質上、横ライン細り・後端白抜けが全
く存在していない場合には○、横ライン細り・後端白抜
けが僅かに発生しているものの実用上問題のない場合に
は△、横ライン細り・後端白抜けが発生し且つ異常画像
として実用上問題のある場合には×と判定した。
【0029】表1から分かるように、トナーの帯電量が
8μC/gの場合には、地肌汚れが悪化している(即
ち、地肌ポテンシャルを大きくする必要がある)ことが
分かる。更に、この条件時の画像は孤立ドットの必要以
上の拡大や、1ドットラインの必要以上の太りが発生
し、画像品質が低下してしまっていた。この現象は、ト
ナーの帯電量の低下によって、感光体上に形成される潜
像が同じであっても、付着するトナー量が増加し、画像
形成時に必要とされる付着量から大きく逸脱してしまう
ためである。しかし、このような現象は、本例の画像形
成装置で特有の問題であり、下記比較例に用いられた従
来の画像形成装置ではあまり問題になっていなかった。
この理由については、次のように説明することができ
る。従来の画像形成装置では、横ライン細り・後端白抜
け発生のメカニズムと同じ理由によって、感光体上の現
像トナーは現像領域下流側での磁気ブラシへの再付着す
る。このため、孤立ドットや1ドットラインのトナー付
着量は、本例の場合ほど多くはならず、画像形成時に必
要とされる付着量に近い付着量に保持される。この結
果、従来の画像形成装置では、上述のような問題はあま
り注目されなかったと考えられる。本例でトナーの帯電
量に下限が存在する理由は、このような理由によってで
ある。
【0030】また、一方でトナー帯電量が45μC/g
程度になった場合には、地肌汚れと横ライン細り・後端
白抜けとの両立領域が広がっているが、別の画像特性で
ある黒ベタIDが低下するという問題がある。トナー帯
電量が45μC/gの現像剤使用時の黒ベタID値は、
1.25であり、十分な画像濃度(1.3〜1.4が目
安)に達していなかった。本例でトナーの帯電量に上限
が存在する理由は、このような理由によるものである。
【0031】本例の画像形成装置で、トナー帯電量が1
0〜35μC/gの範囲内である現像剤に対して、地肌
汚れと横ライン細り・後端白抜けとの両立する範囲は地
肌ポテンシャルが100V以上であることが表1から分
かる。
【0032】(比較例)上記例1との比較のため、従来
公知のマグネットローラ(直径20mm現像スリーブ
用、主磁極の半値幅50°、磁束密度ピーク値90m
T)を使用して同様の実験を行った結果が表2である。
表2から従来のマグネットローラでは、横ライン細り・
後端白抜けの現象が例1のものより悪化して現れること
が分かる。これは磁気ブラシの感光体に対する接触を終
えるのが現像スリーブと感光体とが比較的離れた領域に
なってしまうためである。地肌汚れと横ライン細り・後
端白抜けの両方を抑制できる範囲が実質的に存しないこ
とが表2から理解できる(トナー帯電量が45μC/g
で両立する範囲が存在するが、トナー帯電量がこの範囲
では黒ベタIDが十分でないことは既に説明した通りで
ある)。
【0033】
【表2】
【0034】(例2)例2においても例1と同じ構成で
あり、帯電電位(絶対値)が1000V以下であること
を条件として加える。
【0035】一般的に、現在多くの電子写真装置で使用
されている有機感光体(OPC)の絶縁性が保持される
電界強度は30〜40V/μmである。これ以上の電界
がOPCに印加された状態で使用する場合には、OPC
としての機能が満たされなくなったり(絶縁性の破
壊)、初期的には問題がなかったとしてもOPCの寿命
が低下するなどの問題が発生する。
【0036】表3は、感光体帯電電位を200〜120
0Vの範囲で変化させ、この感光体帯電電位での1万枚
通紙実験を行ったあとの画像を評価した結果を示すもの
である。使用した感光体はOPCであり、所謂CTL層
厚27μm、CGL層1μm層の層構成になっている。
実験は、リコー製 imagio MF4570 を用いて、画
像面積率5%のテストチャートをプリントアウトするこ
とによって行った。
【0037】
【表3】
【0038】感光体帯電電位が1200Vの場合には、
1万枚通紙後の画像には、直径5〜20μmの黒い斑点
が数多く発生した。これは、感光体が部分的に絶縁破壊
を起こし、その部分が感光体としての絶縁性を維持でき
なかったために電位低下し、トナーが付着してしまった
ためである。一方で感光体の帯電電位が200〜100
0Vの範囲内であれば、上述のような異常画像は発生し
なかった。感光体寿命の観点から、本発明に係る画像形
成装置での感光体帯電電位は、1000V以下であるこ
とが必要である。
【0039】(例3)例3においても例1と同じ構成で
あり、現像バイアス(絶対値)が100V以下であるこ
とを条件として加える。
【0040】トナー帯電量が10〜35μC/gの範囲
内の現像剤を用いて、現像バイアスを変化させたときの
黒ベタIDを測定した結果が、表4である。表4からト
ナー帯電量の、地肌汚れと横ライン細り・後端白抜けと
の両立範囲(10〜35μC/g)では、少なくとも黒
ベタIDを1.3以上確保するためには、100V以上
の現像バイアスが必要であることが分かる。
【0041】
【表4】
【0042】更に、一般的に電子写真装置では、帯電電
位の変動(長期間使用による感光体摩耗での膜厚変化や
環境使用変化(特に湿度)が主な原因である)や現像バ
イアスの変動(電源の電流容量や精度の問題)が、20
〜30Vの大きさで発生する。このため、これらの変動
の影響が画像の階調性に影響しないようにようにするに
は、少なくとも100V程度の現像バイアスが必要であ
る。
【0043】例3の画像形成装置では、感光体上の露光
された部分にトナーを付着させ、画像を形成する。特に
所謂デジタル複写機、デジタルプリンタでは、この露光
をドット単位で行い、ドットの密度を変化させることで
階調性を作り出し、画像形成を行っている。露光部への
トナー付着は、現像バイアスと露光部電位(0〜30V
程度)との差によって作り出される現像電界によって行
われるが、前述の帯電電位変動と現像バイアス変動のた
め、これらの変動の影響が現像電界の変化として問題に
ならないようにするには、現像バイアスを少なくとも1
00V以上にし、現像電界を大きくする必要がある。
【0044】更に例3では、「所謂現像領域で、現像電
界がトナーをキャリアから分離することができる範囲内
で、磁気ブラシが立ち上がったのち倒れ込む」ようにす
る必要があるため、現像バイアスが小さい場合には、こ
の磁気ブラシが立ち上がったのち倒れ込む範囲を狭くす
る必要が生じる。本例では、この「現像電界がトナーを
キャリアから分離することができる範囲」を次のような
方法で特定した。
【0045】この例と同じ構成の画像形成装置で、即
ち、径φ20mmの現像スリーブ、径φ60mmの感光
体、Gp=0.4mmの現像ギャップ、平均粒径35μ
mのキャリアと平均粒径5μmのトナーでなる現像剤、
5wt%のトナー濃度の条件下で、次のような実験を行
う。
【0046】図3のように、現像スリーブと感光体との
間に、通常の画像形成時とは異なり、これらが対向する
部分で現像剤が満たされている状態となるように、現像
剤を充分保持させる。但し、この時、現像スリーブ内の
マグネットローラによって磁気ブラシが形成されると後
の工程で不都合であるので、当該マグネットローラは取
り除いておく。次に、現像スリーブ、感光体を回転させ
ずに、各種の現像バイアスを現像スリーブに印加する。
この時、感光体の電位は黒ベタ部電位と同じ値とする。
現像バイアスを印加したまま、感光体を取り出すと、取
り出した感光体上の現像スリーブに対向する部分には、
現像剤中のトナーが付着している。このトナーは、現像
電界によって、キャリアから分離されたトナーである。
この結果を表5に示す。
【0047】
【表5】
【0048】現像バイアスを小さくした場合には、やは
り、「現像電界がトナーをキャリアから分離することが
できる範囲」が狭くなっている。このような狭い「現像
電界がトナーをキャリアから分離することができる範
囲」に適用させるようにするには、一層マグネットロー
ラの主磁極が狭い半値幅をもつようにしなければなら
ず、マグネットローラ製造上望ましい形態ではない。こ
の観点からは、現像バイアスは100V以上であり、更
に300V以上であることが望ましい。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、横ライン細りや後端白
抜けの発生を防ぐことができるだけでなく、現像剤中の
トナー帯電量と地肌ポテンシャルの値を特定することに
よって地肌汚れ(地肌かぶり)、特に高温高湿時に発生
する地肌汚れの防止と、横ライン細り・後端白抜け防止
の両立が可能となり、異常画像のない高品質な画像を得
ることができる。
【0050】帯電電位を1000V以下とすれば、感光
体への負担を少なくすることができ、感光体の長寿命化
に寄与する。具体的には1万枚の通紙によっても画像上
に多数の黒斑点が発生することがなくなる。現像バイア
スを100V以上にすれば、十分な黒ベタID(1.
3)を得ることができるようになる。また帯電電位変動
や現像バイアス変動に対してもその影響が出力画像にま
で及ぶようなことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】例1でのマグネットローラの磁束密度を示す概
念図である。
【図2】例1における現像装置の磁気ブラシ接触状況を
示す概念図である。
【図3】現像電界がトナーとキャリアを分離することが
できる範囲の特定のための構成を示す概念図である。
【図4】全体的な機械構造が従来公知で本発明にも関わ
る画像形成装置の概略図である。
【図5】全体的な機械構造が従来公知で本発明にも関わ
る現像装置の概略図である。
【符号の説明】
1 感光体 11 現像剤 13 現像スリーブ 15 規制部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 信貴 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 庄司 尚史 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 甲斐 創 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H003 AA01 BB11 CC05 DD03 DD08 2H005 EA01 FA01 2H031 AB02 AC01 AC19 AC20 AC31 AC34 AD01 AD05 BA04 BA05 BB01 CA03 CA07 2H073 AA03 BA02 BA13 BA23 BA25 BA45 CA03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナーと磁性キャリアを含む現像剤を担
    持搬送する現像剤担持体の内部に固定された磁界発生手
    段により上記現像剤担持体上に磁気ブラシを形成し、当
    該磁気ブラシを像担持体に摺擦させることで現像を行う
    画像形成方法であって、 現像領域にて現像剤を穂立てする現像主磁極と現像剤搬
    送磁極との間に主磁極磁力の形成を補助する補助磁極を
    形成するようになった画像形成方法において、 トナーの帯電量を10〜35μC/gの範囲内に調整
    し、地肌ポテンシャルを100V以上とすることを特徴
    とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 帯電電位を1000V以下とすることを
    特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 現像バイアスを100V以上とすること
    を特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 像担持体と、トナーと磁性キャリアを含
    む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、当該現像剤担
    持体内部に固定された磁界発生手段とを少なくとも有
    し、当該磁界発生手段が形成する磁場によって現像剤担
    持体上に磁気ブラシを形成して像担持体に摺擦させるこ
    とで現像を行う画像形成装置であって、 現像領域で現像剤を穂立てする現像主磁極の磁力形成を
    補助する補助磁極を備えることで主磁極の半値幅を狭く
    した画像形成装置において、 トナーの帯電量が10〜35μC/gの範囲内に調整さ
    れ、地肌ポテンシャルが100V以上であることを特徴
    とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 帯電電位が1000V以下に調整された
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 現像バイアスが100V以上に調整され
    たことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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