JP2001131838A - 複合撚糸及びその製法、並びに該複合撚糸を用いた織・編物 - Google Patents

複合撚糸及びその製法、並びに該複合撚糸を用いた織・編物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のプライヤーンが有している特徴を活か
しつつ、その欠点である風合いや外観・触感の改善され
た複合撚糸を提供すること。 【解決手段】 1本の紡績糸と1本以上の長繊維を撚り
合わせてなる複合撚糸であって、該複合撚糸の撚り方向
と紡績糸の撚り方向が同一で、前者の撚り数が後者の撚
り数よりも大きい。この様な複合撚糸は、撚りの与えら
れた1本の紡績糸と1本以上の長繊維を引き揃え、該引
き揃え糸を、前記紡績糸の撚り方向に対して撚り戻し方
向に撚りを加え、該紡績糸の無撚り点を超えて逆方向に
撚りを加えることによって製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な複合撚糸と
その製法、および該複合撚糸を用いて織・編みされた織
・編物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】紡績糸と長繊維を組み合わせた複合糸の
代表的なものとして、 長繊維からなる芯糸の周りを紡績糸で被包して撚りを
与えたコアヤーン、 長繊維からなる芯糸の周りに紡績糸を単層もしくは複
層に巻き付けたシングルまたはダブルカバードヤーン、 2本または3本の紡績糸と1本以上(通常は1本)の
長繊維を撚り合わせたプライヤーン が知られている。
【0003】これらのうち、のコアヤーンは、糸の全
表面に紡績糸が露出したもので、風合いがよく暖かみを
持った外観と感触を有しており高級糸に属する。しかし
綿紡績糸を用いてコアヤーンを製造するには、短繊維の
絡み合いを高めて糸強力を確保することの必要上、紡績
糸の素材として短かい繊維を選別除去した長い繊維のみ
を使用することが望ましく、原綿などの歩留まりが著し
く低くなるといった難点に加えて、長繊維を芯部にして
その周りに紡績糸を被包するのに高度の技術と設備を要
し、複合糸が高価になるという欠点がある。しかも、製
造上の制約から細番手のコアヤーンの製造は極めて困難
である。
【0004】また前記のカバードヤーンは、長繊維の
周りに紡績糸を巻回したもので、糸強力に優れると共に
外観・感触も良好であるが、長繊維の周りに紡績糸を単
層もしくは複層に巻回しなければならないため、複合糸
としての生産性が低い。
【0005】更に前記のプライヤーンは、通常2本ま
たは3本の紡績糸と長繊維を引き揃えて撚り合わせるこ
とにより製造されるもので、前記のコアヤーンに指摘
される原綿の選別が不要で且つ複合糸としての生産性も
高いが、紡績糸と長繊維が強く撚り合わされたものであ
るから、複合糸としての風合いが硬く暖かみを持った外
観・触感が得られ難い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な事
情に着目してなされたものであって、その目的は、特に
原綿などの選別が不要で複合糸として高い歩留まりと生
産性を得ることのできるプライヤーンに注目し、その欠
点として指摘される風合いを改善し、暖かみを持った優
れた外観・触感の複合撚糸を提供すると共に、細番手の
ものであっても容易に製造することのできる新たな製法
を確立し、更には該複合撚糸を用いた優れた外観・触感
の織・編物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明にかかる複合撚糸とは、1本の紡績糸と
1本以上の長繊維を撚り合わせてなる複合撚糸であっ
て、該複合撚糸の撚り方向と紡績糸の撚り方向が同一で
あり、且つ前者の撚り数が後者の撚り数よりも大きいと
ころに特徴を有しており、特に上記長繊維として伸縮性
の長繊維を使用したものは、伸縮性で外観・触感に優れ
た複合撚糸として極めて有用である。
【0008】また本発明に係る製法とは、上記優れた特
性の複合撚糸を製造する方法を提供するもので、その構
成は、撚りの与えられた1本の紡績糸と1本以上の長繊
維を引き揃え、該引き揃え糸を、前記紡績糸の撚り方向
に対して撚り戻し方向に撚りを加え、該紡績糸の無撚り
点を超えて逆方向に撚りを加えるところに特徴を有して
いる。
【0009】本発明の上記複合撚糸は、十分な糸強力を
有すると共に優れた風合い・外観・触感を有しており、
この複合撚糸を少なくとも一部として用いた織・編物は
それ自身も風合い・外観・触感の優れたものとなるの
で、該織・編物も本発明の権利範囲に包含される。
【0010】
【発明の実施の形態および実施例】本発明者らは上記の
様な課題の下で、前記に示したプライヤーンの特徴で
ある「原綿などの選別が不要で高歩留まりが得られ、製
造も容易である」という利点を生かし、その欠点として
指摘される「風合いが硬く外観・触感が悪い」といった
難点を克服し、安価で且つ高級感を備えた織・編物を与
える複合撚糸の開発を期して様々の角度から研究を進め
た。
【0011】そして従来のプライヤーンは、前述の如く
通常2本または3本の紡績糸と長繊維を、紡績糸の撚り
方向に対して通常は逆撚り方向に撚り合わせたもので、
紡績糸の撚り合わせにより撚糸が締め付けられて外観・
触感が硬くなるという本質的欠点を有していることに着
目し、該撚糸としての締まりを軽減しつつ長繊維とうま
く撚り合わせる技術を確立すれば、上記プライヤーンの
欠点が克服できるのではないかと考え、その線に沿って
研究を進めた。
【0012】そして、2本以上の紡績糸を撚り合わせる
方法では、撚糸としての撚り方向を紡績糸の撚り方向に
対して逆方向にするのが通常であることから、前述した
プライヤーンの本質的欠点を改善することはできない
が、1本の紡績糸を長繊維と組み合わせ、撚糸工程で紡
績糸の撚り方向に対して逆方向の撚りを与えれば、該撚
糸工程で紡績糸には撚り戻し方向に撚られることにな
り、紡績糸の締まりが緩和されるのではないかと考え
た。
【0013】ところが1本の紡績糸を長繊維と撚り合わ
せる際に、該紡績糸に与えられた撚りに対して逆方向の
撚りを与えると、紡績糸は当然に撚りが解けて複合撚糸
としての強力が維持できなくなる。そのため、撚り戻し
方向に撚りを与えるにしても自ずと限界があり、従来の
プライヤーンの特性を凌駕する性能の複合撚糸を得るこ
とはできなかった。特に、複合撚糸としての撚り工程
で、用いた紡績糸の撚りがゼロ、即ち無撚り状態となる
まで逆方向の撚りを与えると、該紡績糸はもはや原料綿
状態となって強力を失うので、その様な撚り戻しをかけ
ることは現実的でない。
【0014】そこで、紡績糸の強力を確保しつつ複合さ
れる長繊維との絡み合いを密にして外観・触感の優れた
ものを得るべく更に研究を進めた結果、前述の如く撚り
を与えた1本の紡績糸と1本以上の長繊維を引き揃え、
該引き揃え糸を、前記紡績糸の撚り方向に対して撚り戻
し方向に撚りを加え、該紡績糸の無撚り点を超えて更に
逆方向にまで撚りを加えれば、紡績糸としての強力が維
持されると共に長繊維と紡績糸との撚りも密に与えら
れ、風合い・外観・触感の全てに優れた複合撚糸が得ら
れることを知り、上記本発明に想到したものである。
【0015】そしてこの方法を採用することによって得
られる複合撚糸は、以下の説明からも明らかである様
に、複合撚糸の撚り方向と紡績糸の撚り方向が同一であ
り、且つ前者の複合撚糸としての撚り数が後者の紡績糸
の撚り数よりも大きくなる点で、従来公知のプライヤー
ンとは異質の撚り構造を有するものとなる。
【0016】以下、本発明で特徴付けられる撚り合わせ
方法と、それによって得られる複合撚糸の特徴を、一実
施例を示す図面を参照しつつ詳細に説明していく。
【0017】本発明では、図1に示す如く撚り(図では
Z方向)が与えられた1本の紡績糸Bと1本(複数本で
も構わない)の長繊維Mを引き揃え、この引き揃え糸
に、図2に示す如く前記紡績糸Bの撚り方向(Z方向)
に対して撚り戻し方向(即ちS方向)の撚りを加える。
そうすると、紡績糸Bは撚り戻されて徐々に撚りが解か
れると共に、引き揃え糸Aには、該紡績糸Bの撚り戻し
数に対応した逆方向(S方向)撚りが加わり、紡績糸B
には長繊維Mが巻き付いていく。
【0018】そして該S方向に更に撚りを加えて行き、
当初紡績糸Bに加えられた撚りと等しい数の逆方向撚り
が加わると、図3に示す如く該紡績糸Bの撚りは完全に
解かれて無撚り状態になり、紡績糸Bはもはや撚りのか
かっておらない綿状となって紡績糸B自身の強力は失わ
れる。ところが、その時点で該無撚り状態の紡績糸Bに
は長繊維Mが初期の紡績糸Bの撚り数分だけ巻き付いて
いるので、該巻き付いた長繊維Mによって外周側から締
め付けられる結果、無撚り状態の紡績糸Bがばらけて飛
散することはない。
【0019】但しこのままでは、紡績糸Bの糸強力が殆
どゼロとなるので、複合撚糸としての強力は長繊維の強
力のみに頼ることになり、十分な強度が確保できなくな
る。従って本発明では、引き揃え糸に更に撚りを掛けて
行く。そうすると、図4に示す如く、紡績糸Bには当初
の撚り方向(Z方向)に対して逆方向(S方向)の撚り
が加わり、該S方向の撚り数が増えるにつれて紡績糸B
自体の強力が回復すると共に、該紡績糸Bには更に長繊
維Mが巻き付き、複合撚糸としてのS方向の撚りピッチ
は密になってその強力は高まって行く。従って、該紡績
糸B自身に十分な強力が与えられるに足るS方向撚りを
引き揃え糸に加えると、十分な強力を備えた複合撚糸を
得ることができる。
【0020】この間の紡績糸Bおよび引き揃え糸の撚り
方向と撚り数の関係は図5に示す通りとなる。即ち図5
において、実線Xは引き揃え糸の撚り方向と撚り数の変
化を示し、実線Yは引き揃え糸中の紡績糸Bの撚り方向
と撚り数の変化を示しており、引き揃えられる紡績糸B
には、当初Z方向の撚り(例えば20回/インチ)が加
えられている。該紡績糸Bを含む引き揃え糸に、該紡績
糸Bの撚り方向に対して逆方向(即ちS方向)の撚りを
加えて行くと、実線Yに示す如く引き揃え糸にはS方向
撚りが加わると共に、紡績糸Bはより戻されて行く。そ
して、紡績糸Bが無撚り状態にまで撚り戻された状態
(Y1点)では、引き揃え糸には、当初の紡績糸Bに加
えられていたのと同数のS方向撚りが加えられることに
なる(X1点)。
【0021】その後、引き揃え糸に更にS方向撚りを加
えていくと、紡績糸Bには、当初与えられていた撚り方
向とは逆のS方向撚りが加わり、撚りを更に進めると、
引き揃え糸のS方向撚り数が増大すると共に紡績糸Bの
S方向撚り数も増大して行く。そして、紡績糸Bのより
状態がY2点(例えばS方向撚り数で20回/インチ)
になるまで引き揃え糸に撚りが加わった時点では、引き
揃え糸の撚り状態はX 2点の位置に達しており、紡績糸
Bに当初与えられていたZ方向撚り(20回/インチ)
に、無撚り状態から更にS方向に加えられた逆方向撚り
(20回/インチ)を加えた数の撚り(即ち40回/イ
ンチ)が加えられることになる。
【0022】従って、X2点に達した本発明の複合撚糸
では、結果的に紡績糸Bに与えられる撚り方向と同一方
向(S方向)の撚りが加わると共に、複合撚糸全体とし
て与えられたS方向撚りが加わったものとなり、複合撚
糸の撚り方向とその内部にある紡績糸Bの撚り方向は同
一方向で、且つ前者の撚り数は後者の撚り数よりも大き
くなっている点で、特徴的な撚り構造となる。
【0023】なお、最終的に得られる複合撚糸の撚り方
向は当初の紡績糸Bに与えられた撚り方向によって変わ
るが、いずれにしても、本発明複合撚糸の最終的な撚り
方向とその中に含まれる紡績糸Bの撚り方向は同一方向
となる。
【0024】一方、該複合撚糸と紡績糸の撚り数は、当
初紡績糸Bに与えられる撚り数と、該紡績糸Bの無撚り
状態を超えて逆よりされる複合撚糸の撚り数によって任
意に変えることができる。しかし、一般的に初期の紡績
糸Bに与えられる撚り数は、例えば20番手の紡績糸で
通常15〜22回/インチの範囲、最も一般的には18
回/インチ前後であり、また、該紡績糸Bを無撚り状態
にしてから更に逆よりを掛けた時に、該紡績糸B自体に
強力を与える上で好ましい撚り数は同様に通常15〜2
2回/インチ程度(最も一般的には18回/インチ前
後)であるから、最終的に得られる複合撚糸全体として
の撚り数は30〜44回/インチ程度(最も一般的には
36回/インチ前後)で、その中に撚り込まれた紡績糸
Bの撚り数はその半分程度の15〜22回/インチ程度
(最も一般的には18回/インチ前後)となる。但し本
発明では、長繊維の撚り数増大により強力はかなり高め
られるので、複合撚糸全体としての撚り数および紡績糸
としての撚り数を通常の8割乃至9割程度に少なくして
も十分な強力を確保することができる。
【0025】また本発明の複合撚糸では、前述の如く複
合撚糸全体としての撚り数が通常の紡績糸の撚り数より
もかなり多くなる傾向があるが、紡績糸と複合される長
繊維は紡績糸に対して著しく小径であるのが一般的であ
るので、太径の紡績糸に対して細径の長繊維がかなり密
に撚り合わされたとしても、それによって紡績糸が過度
に捲き絞められることはなく、複合撚糸の状態では紡績
糸は表面に十分露出した状態で長繊維と十分に撚り合わ
された状態が維持される。従って、複合撚糸としての風
合いや外観・触感は前述したコアヤーンに近似したもの
が得られると共に、その強力は通常のプライヤーンなど
に十分匹敵し得るものとなる。しかも本発明では1本の
紡績糸を使用することを前提としているので、紡績糸を
2本または3本組み合わせた通常のプライヤーンに比べ
ると細番手の複合撚糸であっても容易に得ることが可能
となる。
【0026】上記の様に本発明の複合撚糸は、その特有
の撚り方法によって与えられる特有の撚り構造、即ち
「複合撚糸全体としての撚り方向とその中の紡績糸の撚
り方向が同一」で且つ「複合撚糸自体としての撚り数が
その中の紡績糸の撚り数よりも大きい」撚り構造を有し
ているところに特徴を有しており、紡績糸や長繊維の素
材やサイズ等については一切制限がなく、あらゆる種類
の紡績糸や長繊維を使用することが可能である。
【0027】即ち紡績糸としては、最も代表的な綿や
麻、羊毛等をはじめとする全ての植物性および動物性繊
維や再生繊維、合成繊維などの紡績糸を使用することが
でき、更にはそれらを任意に組み合わせて混紡した混繊
糸であっても構わない。また長繊維としては、ポリウレ
タン、ポリアミド、ポリエステル、アクリル、レーヨン
などの合成もしくは半合成長繊維が一般的であるが、絹
などの天然長繊維を使用することもできる。但し、コア
ヤーンやプライヤーンは伸縮性糸として利用することが
多く、この様な伸縮性糸としてその特徴を有効に活かす
には、長繊維としてそれ自身が伸縮性を持ったポリウレ
タンなどの長繊維を使用することが望ましい。
【0028】また本発明では、前述した撚り加工の特徴
を有効に活かすため、紡績糸として1本だけを使用する
ことが必要であり、2本以上の紡績糸を使用したのでは
撚り戻しをうまく活用する本発明の特徴が活かせなくな
る。但し紡績糸のサイズは一切制限されず、用途・目的
に応じて任意のサイズの紡績糸を選択使用することがで
き、また撚り数は紡績糸の番手によって適宜に選定する
ことが望ましい。一方、長繊維の数には特に制限がな
く、1本もしくは2本以上を任意に引き揃えて撚り合わ
せることができるが、通常は1本もしくは2本の長繊維
が使用され、そのサイズ(単糸デニール)も、用途・目
的に応じて任意に変えることができる。
【0029】そして、1本の紡績糸と1本以上の長繊維
を複合した本発明の複合撚糸の撚り数などを、得られる
複合撚糸の要求特性に応じて任意に調整することがで
き、細番手のものでも容易に得られることも先に延べた
通りである。
【0030】かくして得られる本発明の複合撚糸は、前
述の如く複合撚糸として公知のプライヤーンとほぼ同様
に原綿の選別などを要することなく容易且つ安価に製造
することができ、それにもかかわらず高価なコアヤーン
に類似した風合いと外観・触感を有しており、高級感を
備えた織・編物を与える複合撚糸として極めて優れたも
のである。
【0031】本発明の複合撚糸は上記の様な特徴を有し
ており、その特徴は各種の織物や編物の原料糸として使
用することによって有効に発現される。該複合撚糸を用
いた織り方や編み方にも一切制限がなく、織物とする場
合にも通常の平織りや綾織などの如何を問わず、経糸お
よび緯糸の一方のみ、もしくは経糸・緯糸の双方に本発
明の複合撚糸を使用することができる。特にジーンズ地
の素材糸として使用した場合は、得られるジーンズ地に
適度の伸縮性が与えられ、柔軟性の高いジーンズ地を得
ることができるので好ましい。
【0032】ちなみに、本発明者らが1本の綿紡績糸
(綿番手;20番、Z撚り;18回/インチ)と1本の
伸縮性長繊維(東洋紡績社製商品名「エスパ」:70デ
ニール、3.5倍ドラフト)を、混用率で前者93%と
後者7%の比率で複合し、これを引き揃えて綿紡績糸の
撚り方向と逆方向によりを与え、該綿紡績糸の無撚り点
を超えてS方向撚りが18回/インチとなるまで引き揃
え糸にS方向撚りを掛けることによって、複合撚糸とし
ての撚りがS方向に36回/インチで、その中の綿紡績
糸の撚りがS方向に18回/インチである複合撚糸を製
造した。得られた複合撚糸は、表面に綿紡績糸が露出し
た状態で且つその周りが伸縮性長繊維で捲き締められた
バルキーで伸縮性と適度の強力を有しており、風合いお
よび外観・触感は通常のコアヤーンに類似した良好なも
のであった。
【0033】そして、この複合撚糸を緯糸として使用
し、経糸として7番手の綿紡績糸を組み合わせてジーン
ズ織物を織製したところ、横方向に伸縮性を持った優れ
た外観と触感を有するジーンズ地が得られた。
【0034】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、従
来のコアヤーンに匹敵する風合いと外観・触感の織・編
物を与える複合撚糸を容易に得ることができる。しか
も、綿紡績糸を組み合わせた従来のコアヤーンの如く、
綿紡績糸素材の選別(短尺繊維の除去)が不要であり、
高品質の複合撚糸を安価に提供できる他、細番手のもの
であっても容易に得ることができ、織・編物への適用範
囲を更に拡大することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複合撚糸とその製法を例示する説
明図である。
【図2】本発明に係る複合撚糸とその製法を例示する説
明図である。
【図3】本発明に係る複合撚糸とその製法を例示する説
明図である。
【図4】本発明に係る複合撚糸とその製法を例示する説
明図である。
【図5】本発明を実施する際に原料として用いる紡績糸
と引き揃え糸の撚り方向と撚り数の変化を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
B 紡績糸 M 長繊維

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1本の紡績糸と1本以上の長繊維を撚り
    合わせてなる複合撚糸であって、該複合撚糸の撚り方向
    と紡績糸の撚り方向が同一であり、且つ前者の撚り数が
    後者の撚り数よりも大きいことを特徴とする複合撚糸。
  2. 【請求項2】 長繊維が伸縮性の長繊維である請求項1
    に記載の複合撚糸。
  3. 【請求項3】 紡績糸と長繊維を撚り合わせて複合撚糸
    を製造する方法であって、撚りの与えられた1本の紡績
    糸と1本以上の長繊維を引き揃え、該引き揃え糸を、前
    記紡績糸の撚り方向に対して撚り戻し方向に撚りを加
    え、該紡績糸の無撚り点を超えて逆方向に撚りを加える
    ことを特徴とする複合撚糸の製法。
  4. 【請求項4】 長繊維として伸縮性の長繊維を使用する
    請求項3に記載の製法。
  5. 【請求項5】 前記請求項1または2に記載の複合撚糸
    を少なくとも一部として用いて織・編みされた織・編
    物。
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