JPS6170044A

JPS6170044A - ソフト風合のシボ織物

Info

Publication number: JPS6170044A
Application number: JP59190293A
Authority: JP
Inventors: 西田　郁春
Original assignee: Toyobo Co Ltd
Current assignee: Toyobo Co Ltd
Priority date: 1984-09-11
Filing date: 1984-09-11
Publication date: 1986-04-10
Also published as: JPH0127170B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、結束繊維の巻付方向が一方向のみの結束紡績
糸の撚糸を用いた細かくシャープなシボを有しシざ斑の
少ない、しかも風合がソフトなシボ織物に関する＠（従来の技ＷＩ）従来、シボ織物にはマルチフィラメント糸に強撚を付与
したものが用いられているｏしかしながら、このマルチ
フィラメント糸に強撚を付与したものを用いたシボ織物
は、シャープなこまかいシボを呈し１シボ斑も少ないも
のの、あだだかみのある風合に欠けるという大きな欠点
を有していた。

そこで、リング紡績糸に強撚を付与してシボ織物を製造
しようとする試みも行なわれてきた。しかしながら、こ
の試みによっても得られるシボ織物は、あだだかみのあ
る風合を有するものの、もともと糸に実撚がかかつてい
るために糸は柔軟性に欠け〜まだフィラメント糸なみの
強撚を付与しにくいために１細かくシャープなシボに欠
けるという欠点を有していた。したがって、リング紡績
糸に強撚を付与したものは、ジョーゼットには全く用い
られず１せいぜい楊柳の緯糸として用いられてきたにす
ぎなかった。

また、近年流体仮撚ノズルを利用していわゆる結束紡績
糸を製造する方法が種々研究されてきているが、これら
の方法によって製造される結束紡績糸を用いてシボ織物
を製造する方法が提案されている（特開昭５２−８１３
６６２号公報）。しかしながら６、この方法によって得
られる結束紡績糸を用いた織物は、あたたかみのある風
合を有し、シボ斑が少ないものの、シャープなこまかい
シボに欠けるものであった。

出願人は、かかる従来のシボ織物の欠点を解消し１あた
たかみのある風合を有し、しかもシャープなこまかいシ
ボを有しシボ斑が少ないシボ織物を出願した。このシボ
織物は、実質的に無撚の芯の繊維束と腰芯の繊維束の周
囲に巻き付けられた結束繊維とからなる結束紡績糸に該
結束繊維の巻付方向と同一方向に撚係数４．５〜１０．
０の撚が存在する撚糸が、経糸、緯糸のいずれか一方、
又は経糸、緯糸の双方に用いられてシボ織物を形成して
いることを特徴とするシボ織物である。

（発明が解決しようとする問題）ところがこのシボ織物は、結束繊維の巻付方向と同一方
向に強撚を施した強撚糸を２和項用意して例えば結束繊
維の巻付方向が２方向である結束紡績糸にＺ撚を施した
Ｚ撚糸と結束繊維の巻付方向がＳ方向である結束紡績糸
にＳ撚を施したＳ撚糸とを用意して製織されたものであ
るがために芯の繊維束が集束され、ソフトに欠けるもの
であった。また、結束繊維の巻付方向がＳ方向である結
束紡績糸と２方向である結束紡績糸とをあらかじめ準備
する必要があり、操業上の不利な点が、かかるシボ織物
を製造することについてまわった。

本発明は、かかる問題点を解消し、シャープなこまかい
シボを有しなからシボ斑が少なくソフトな風合のシボ織
物を提供することを目的とするものである◇ （問題点を解決するための手段）本発明は、かかる目的を達成するため次のような構成を
とるものである０すなわち、本発明は、実質的に無撚の
芯の繊維束と腰芯の繊維束の周囲に巻き付けられた結束
繊維とからなる結束紡績糸に該結束繊維の巻付方向と同
一方向に撚係数４．５〜１０．０の単糸撚が存在する同
一方向単糸と１前記結束紡績糸に該結束繊維の巻付方向
と逆方向に撚係数４．５〜１８．０の単糸撚が存在する
逆方向単糸とが、経糸、緯糸のいずれか一方、又は経糸
、緯糸の双方に１本以上交互に用いられてシボを形成し
ていることを特徴とするソフト風合のシボ織物である〇以下に本発明の詳細な説明する。まず、本発明において
用いられる結束紡績・糸は、実質的に無撚の芯の繊維束
と腰芯の繊維束の周囲に巻き付けられた結束繊維とから
なるものである。ここで、結束紡績糸が用いられるのは
、あたたかみのある風合を出すため、糸状の均斉さを利
用してシボ斑を少なくシ、また、実質的に無撚の芯の繊
維束の特徴を利用して撚をかけやすくシ、ひいてはこま
かいシボを出すためである。かかる結束紡績糸を構成す
るステーブル繊維は、等長又は不等長のいずれであって
も良い。該ステーブル繊維の平均繊維長は、好ましくは
２５〜１００■さらに好ましくは３０〜ａｏｍである。

けだし、１ｏｏｆｉを超えるとフィラメントに近づいて
あだだかみに欠けるようになり、他方２５−未満になる
と糸状の均斉が低下してシボ斑発生につながるからであ
る０まだ、ステーブル繊維の繊度（デニール）も糸の柔
軟性に大きく影響しひいては解撚力の均一に大きく影響
するものである。したがって、前記繊度（デニール）は
、好ましくは０．１〜２．０デニール・さらに好ましく
は０．３〜１．０デニールの範囲とする。２．０デニー
ルを超えると糸の柔軟性が低下しシャープなシボが出に
くくなり、また０、１デニ一ル未満になると解撚力が不
均一となってこまかなシボが出にくくなる。また、前記
結束紡績糸の太さは、好ましくは英式綿番手で１６〜２
０　ｏｌｌｌ。

さらに好ましくは１６〜１００′８、最も好ましくは２
０〜６０′ｓである。２００’を超えると、こまかなシ
ボが得られるものの、構成本数が少なくなり解撚力が低
下してシャープなシボが出にくくなったり、結束繊維の
巻付方向“と逆方向に単糸撚が存在する逆方向単糸が強
力低下のため糸切れが多くなるという問題があり、また
、１６′８未満になると撚がかかりにくくなってこまか
なシボが出にくくなる。そして前記ステープル繊維の素
材は、綿繊維、羊毛繊維などの天然繊維、ホ′リエステ
ル繊維をはじめとする合成繊維などいずれでも良いが、
ホ゛リエステル繊維が好ましい。けだし、シボを出しや
すいためである。

次に、本発明における同一方向単糸と逆方向単糸とにつ
いて説明する。該同一方向単糸とは、結束紡績糸に結束
繊維の巻付方向と同一方向に撚係数４．５〜１０．０の
単糸撚が存在する結束紡績糸の単糸をいう。また、該逆
方向単糸とは、該結束紡績糸に結束繊維の巻付方向と逆
方向に撚係数４．５〜１８．０の単糸撚が、さらに好ま
しくは撚係数ａ、Ｏ〜１４．０の単糸撚が存在する結束
紡績糸の単糸をいう。ここにいう撚係数には、撚数（１
／石）をＴ、英式綿番手（１）をＮとしてＴ−ＫＶ’Ｔ
であられされるものである。ここで、結束繊維の巻付方
向と同一方向に、また逆方向に夫々前記単糸撚を存在さ
せるのは解撚力を増加させ、ひいてはシボ発現を促進す
るためである。そして、本発明において結束紡績糸に結
束繊維の巻付方向と逆方向に所定の単糸撚を存在させた
ものを用いるのは、ソフト風合を増すためである。なお
、シボ発現をバランスさせるために前記の撚係数の範囲
内で同一方向単糸と逆方向単糸との間で撚係数を変える
ことが好ましい。そして、結束繊維の巻は方向と同一方
向の単糸撚の撚係数が４．５未満になると解撚力が乏し
くなりシャープなこまかいシボが出にくくなる。また、
撚係数が１０．０を超えると撚糸時の糸切れが多発し、
製織性も悪くなる。また１結束繊維の巻付方向と逆方向
の単糸撚の撚係数が４．５未満になると同じく解撚力が
乏しくなりシャープなこまかいシボが出にくくなり〜他
方ＩＢ・０　を超えると撚糸時の糸切れが多発し、製織
性が悪くなるとともにソフトな風合が失なわれてくる。

さらに、このような同一方向単糸と逆方向単糸とが、経
糸、緯糸のいずれか一方、又は経糸、緯糸の双方に１本
以上適宜に交互配列してシボを形成しているわけである
。少なくとも経糸、緯糸のいずれかに用いるのはシボを
良好に発現させるためである。なお、同一方向単糸と逆
方向単糸との配列は、同一方向単糸、逆方向単糸を１本
以上好ましくは２〜１２本交互に配列して行なわれる。

さて、ここで、本発明のソフト風合のシボ織物の製造方
向について説明する。まず、等長カットしたステープル
繊維の原綿を用いてスライバを製造するか、又はトウも
しくはマルチフィラメント糸をケン切して不等長カット
のステープル繊維からなるスライバを製造する。ついで
、前記スライバを例えば、１個の流体低熱ノズルを用い
て旋回流体流の作用によって結束繊維が実質的に無撚の
芯の繊維束の周囲を巻き付くようにさせるか・又は、２
個の相反する方向の旋回流体流の作用によって叙上の如
く結束繊維が実質的に無撚の芯の繊維束の周囲を巻き付
くようにさせる。もちろん、本発明の効果を阻害しない
範囲で叙上のステープル繊維のほかに若干のフィラメン
トが含まれていても良いが、好ましくはステープル繊維
１００％が良い。

次にこのようにして製造した結束紡績糸に結束繊維の巻
付方向と同一方向に撚係数４．５〜１０．０の撚を施し
て同一方向単糸を製遺し、また、前記結束紡績糸に結束
繊維の巻付方向と逆方向に撚係数４．５〜１８．０　　
の撚を施して逆方向単糸を製造する。さらに該同一方向
単糸と逆方向単糸に好ましくは８０〜１１０℃、１５〜
４０分の湿熱セットさらに好ましくは８５〜９５℃、１
５〜４０分の湿熱セットを施す。ついでこのようにして
熱処理した同一方向単糸、逆方向単糸を経糸、緯糸のい
ずれか一方、又は経糸、緯糸の双方に１本以上交互に用
いて織物を製織する。もちろん、結束繊維の巻付方向が
Ｚ方向、又はＳ方向のいずれか一方向のみの結束紡績糸
を製造して２方向又はＳ方向の所定の撚数を寸与して前
記同一方向単糸又は逆方向単糸を製造するのである。そ
の後前記織物を伝えばロータリーワッシャーでリラック
ス→減量（減量率は５〜２５％、好ましくは１０〜２０
％）−染色加工の順に処理しなからシボ立てすることに
よってシボ織物が得られる。

（実施例）実施例　Ｌ経糸及び緯糸に０．７ｄｘ３８ｍの等長カットのポリエ
ステル繊維のステーブル繊維からなる巻付方向が一方向
のみ（Ｚ方向）の結束紡績糸６０′ｇ（仮撚／　ｘ　ル
１個の精紡機を用いた。）にイタリー撚糸機で結束繊維
の巻付方向と同一方向にＺ方向のｇｏｏｏｔ／＠　（５
０，８ｔ／Ｉｎ　）の追撚（撚係数７．７５　）を加え
、また、結束繊維の巻付方向と逆方向（Ｓ方向）に５ｓ
ｏｏｔ／ｗＩ（ａａ、９ｔ／＋ｎ）の追撚（撚係数１１
．５　）を加え〜夫々を９０℃×４分でキャーゼットし
た径級密度１０５本／１ｎ１緯密度８０本／　ｉｎで経
糸、緯糸ともＳ、２２本交互で平織物を製織した。該平
織物をロータリーワッシャーでリラックスし、８％の減
量加工を施しサーキュラ−で染色仕上げを施した。該織
物は、こまかなシャープなシボを呈し、あだだかみがあ
り、ソフト風合のドレープ性の良好なスパンジョーゼッ
トであった。

なお、比較のために巻付方向がＺ方向の結束紡績糸とＳ
方向の結束紡績糸とを製造し、夫々巻付方向と同一方向
に２方向のものには２０００　ｔ／ｍの追撚を、Ｓ方向
のものには３５００　ｔ／ｓ＋の追撚を加え、前記と同
じ条件で平織物を製織して前記実施例のものと比較した
が、比較例のものは風合の点でソフトに欠けるものであ
った。ここで、比較例の条件は差支えない限り実施例の
条件と同じ条件を採用した。

実施例　２経糸にぎりエステルマルチフィラメント糸（５０ｄ／３
６ｆ）を、緯糸に０．７ｄＸ３１３ｍの等長カットのポ
リエステル繊維のステープル繊維からなる結束紡績糸３
０”　（結束繊維の巻付方向は２方向）にイタリー撚糸
機で巻付方向と同一方向に１８００　ｔ／１１（４ａ、
７２ｔ／Ｉｎ　）の撚数（撚係数８．３４）を加えた同
一方向単糸と、逆方向に２２００ｔ／＋ｍ　（５５，８
８ｔ／Ｉｎ）の撚数を加えた逆方向単糸を用いて経密度
２１０本／　Ｉｎ　ｓ緯密度７５本／＋ｎの平織物を製
織した。この際、Ｓ方向追撚糸とＺ方向追撚糸を４本交
互に緯糸として打込んだ。実施例１の染色加工と同じ工
程で加工したところ、こまやかなシャープなシボ外観と
ソフトであたたかみのある風合の鬼シボちりめんが得ら
れた。

（発明の効果）このように本発明によれば、あだだかみのある風合でシ
ャープなこまかいシボを有するシボ織物が得られ、この
シボ織物はシボ斑の少ないものでソフトな風合のもので
あった。このシボ織物は結束繊維の巻付方向が一方向の
みの糸を用いて織成できるという顕著な効果が奏される
。

Claims

【特許請求の範囲】

実質的に無撚の芯の繊維束と該芯の繊維束の周囲に巻き
付けられた結束繊維とからなる結束紡績糸に該結束繊維
の巻付方向と同一方向に撚係数４．５〜１０．０の単糸
撚が存在する同一方向単糸と、前記結束紡績糸に該結束
繊維の巻付方向と逆方向に撚係数４．５〜１８．０の単
糸撚が存在する逆方向単糸とが、経糸、緯糸のいずれか
一方、又は経糸、緯糸の双方に１本以上交互に用いられ
てシボを形成していることを特徴とするソフト風合のシ
ボ織物。