JP2843504B2 - ウールカーペットおよびその製法 - Google Patents
ウールカーペットおよびその製法Info
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- JP2843504B2 JP2843504B2 JP6115940A JP11594094A JP2843504B2 JP 2843504 B2 JP2843504 B2 JP 2843504B2 JP 6115940 A JP6115940 A JP 6115940A JP 11594094 A JP11594094 A JP 11594094A JP 2843504 B2 JP2843504 B2 JP 2843504B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はウールカーペットおよび
その製法に関する。特に、遊び毛（手などでカーペット
表面を擦ったときなどに出て来る綿状の繊維）の出にく
いウールカーペットおよびその製法に関する。
その製法に関する。特に、遊び毛（手などでカーペット
表面を擦ったときなどに出て来る綿状の繊維）の出にく
いウールカーペットおよびその製法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、合成繊維やウールのカーペットが
周知である。
周知である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従来のウールカーペッ
トの難点は、遊び毛が出やすいことである。本発明はこ
の遊び毛が極めて少ないカーペットおよびその製造方法
を提供することを目的とする。
トの難点は、遊び毛が出やすいことである。本発明はこ
の遊び毛が極めて少ないカーペットおよびその製造方法
を提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者は遊び毛発生の
理由がウールに撚りをかけるためではないかと考え、無
撚糸を使用することにした。しかし、そのままでは強度
的に弱いため合成繊維の補強糸を併用することとし、本
発明に到達した。
理由がウールに撚りをかけるためではないかと考え、無
撚糸を使用することにした。しかし、そのままでは強度
的に弱いため合成繊維の補強糸を併用することとし、本
発明に到達した。
【０００５】したがって、本発明のベロア調ウールカー
ペットは、合成繊維フィラメントで補強した無撚毛糸に
より熱処理することなく形成され、毛割り仕上げされて
いることを特徴とする。本発明のベロア調ウールカーペ
ットの製法は、合成繊維フィラメントで補強した無撚毛
糸を製造する工程、この無撚毛糸を用いて熱処理するこ
となくカーペットに形成する工程、形成したカーペット
を毛割り仕上げする工程からなることを特徴とする。合
成繊維フィラメントの混合比率は全体量の１〜５％（重
量）であるのが好ましい。
ペットは、合成繊維フィラメントで補強した無撚毛糸に
より熱処理することなく形成され、毛割り仕上げされて
いることを特徴とする。本発明のベロア調ウールカーペ
ットの製法は、合成繊維フィラメントで補強した無撚毛
糸を製造する工程、この無撚毛糸を用いて熱処理するこ
となくカーペットに形成する工程、形成したカーペット
を毛割り仕上げする工程からなることを特徴とする。合
成繊維フィラメントの混合比率は全体量の１〜５％（重
量）であるのが好ましい。
【０００６】
【作用】本発明のウールカーペットは原料糸に撚りをか
けていないため、ほとんど遊び毛が発生しない。
けていないため、ほとんど遊び毛が発生しない。
【０００７】
【実施例】以下、添付の図面に基づき、本発明の実施例
を説明する。図１は、本発明の製造方法を示すフローチ
ャートである。本発明の方法は、大別して、原料糸製造
工程、カーペット形成工程、毛割り工程に区別される。
を説明する。図１は、本発明の製造方法を示すフローチ
ャートである。本発明の方法は、大別して、原料糸製造
工程、カーペット形成工程、毛割り工程に区別される。
【０００８】＜原料糸製造工程＞毛糸は紡績方法により
大別して梳毛糸と紡毛糸およびそれらの中間的品質のセ
ミ梳毛糸に区別される。本発明で使用する毛糸は、改良
したセミ梳毛糸である。本発明において使用するセミ梳
毛糸を製造する主要工程は、調合、カーディング、ギリ
ング、精紡および補強糸の添加である。これらの工程の
内、調合、カーディング、ギリングの各工程は従来と同
様であり、本発明に特徴的なのは精紡および補強糸の添
加工程である。
大別して梳毛糸と紡毛糸およびそれらの中間的品質のセ
ミ梳毛糸に区別される。本発明で使用する毛糸は、改良
したセミ梳毛糸である。本発明において使用するセミ梳
毛糸を製造する主要工程は、調合、カーディング、ギリ
ング、精紡および補強糸の添加である。これらの工程の
内、調合、カーディング、ギリングの各工程は従来と同
様であり、本発明に特徴的なのは精紡および補強糸の添
加工程である。
【０００９】（１）調合 原毛に給油（オイリング）
し、開毛およびブレンドを行なう。 （２）カーディング 洗い上げ羊毛をカード機にかけ
て、夾雑物や短い毛を除くと同時に、絡み合っている毛
の塊をさばきながら、毛を引き伸ばして平行状態に揃
え、最後にスライバーの形にする。 （３）ギリング ギル・ボックスにかけて数本のスラ
イバーを合わせ、これを数倍に引き伸ばすことを２〜３
回繰り返して、太さのむらを平均化するとともに、繊維
を真直に引き伸ばして平行状態に配列する。 （４）精紡および補強糸の添加 梳毛糸および紡毛糸
における精紡工程では、精紡機で適当に引き伸ばして所
要の細さとして、ここで適度な撚りをかける。 しかし、本発明の方法では、ここで撚りをかけないで無
撚糸のままとする。このとき、引き延ばしと同時に合成
繊維の補強糸を添加する。合成繊維としては、ナイロ
ン、ポリエチレン、プロピレン等のフィラメントを使用
することが出来る。添加比率は合成繊維フィラメントが
全体糸量の０．５〜５％（重量）となるようにするのが
好ましく、特に１〜３％（重量）が好ましい。添加方法
は、図２に示すように、合成繊維フィラメント１を精紡
糸２に軽く螺旋状に巻き付ける程度が好ましい。この工
程で出来上がった単糸はそのまま使用することも出来る
が、２〜３本撚り合せて使用することも出来る。
し、開毛およびブレンドを行なう。 （２）カーディング 洗い上げ羊毛をカード機にかけ
て、夾雑物や短い毛を除くと同時に、絡み合っている毛
の塊をさばきながら、毛を引き伸ばして平行状態に揃
え、最後にスライバーの形にする。 （３）ギリング ギル・ボックスにかけて数本のスラ
イバーを合わせ、これを数倍に引き伸ばすことを２〜３
回繰り返して、太さのむらを平均化するとともに、繊維
を真直に引き伸ばして平行状態に配列する。 （４）精紡および補強糸の添加 梳毛糸および紡毛糸
における精紡工程では、精紡機で適当に引き伸ばして所
要の細さとして、ここで適度な撚りをかける。 しかし、本発明の方法では、ここで撚りをかけないで無
撚糸のままとする。このとき、引き延ばしと同時に合成
繊維の補強糸を添加する。合成繊維としては、ナイロ
ン、ポリエチレン、プロピレン等のフィラメントを使用
することが出来る。添加比率は合成繊維フィラメントが
全体糸量の０．５〜５％（重量）となるようにするのが
好ましく、特に１〜３％（重量）が好ましい。添加方法
は、図２に示すように、合成繊維フィラメント１を精紡
糸２に軽く螺旋状に巻き付ける程度が好ましい。この工
程で出来上がった単糸はそのまま使用することも出来る
が、２〜３本撚り合せて使用することも出来る。
【００１０】＜カーペット形成工程＞地組織を構成する
経緯糸に黄麻糸を用い、パイル糸に前記原料糸製造工程
で製造した毛糸を用いて、絨毯織機で織成したり、植毛
機を用いて基布へパイルを植え付けたりすることができ
る。このカーペット形成工程は従来方法と同様であるの
で、詳細な説明は省略する。
経緯糸に黄麻糸を用い、パイル糸に前記原料糸製造工程
で製造した毛糸を用いて、絨毯織機で織成したり、植毛
機を用いて基布へパイルを植え付けたりすることができ
る。このカーペット形成工程は従来方法と同様であるの
で、詳細な説明は省略する。
【００１１】＜毛割り工程＞形成されたカーペットは、
シャーリングした後、毛羽を整えるために毛割りする。
毛割り工程も従来方法と同様であるので、詳細な説明は
省略する。
シャーリングした後、毛羽を整えるために毛割りする。
毛割り工程も従来方法と同様であるので、詳細な説明は
省略する。
【００１２】
【発明の効果】試験試料（本発明のカーペット１種類と
従来のカーペット２種類、それぞれ摩擦面の広さは幅８
cm × 長さ１０．５cm）とブラシを学振型摩擦試験機
（スガ試験機株式会社ＦＲ−２改造型）に取付け、室温
２０℃、相対湿度６５％において、荷重１kgで５００回
摩擦した。実験の後、次式により、試料減少量と脱毛量
を決定した。 (1)試料減少量 g/m2 ＝ （試験前の重量 g − 試験後の
重量 g）× １m2／（0.08m × 0.105m） (2)脱毛量（遊び毛の量）g/m2 ＝ 試料より出た脱毛の
量 g× １m2／（0.08m × 0.105m） 本願発明は、1/3.5番手、1/8ゲージ(G)、未洗の毛糸に
約２％のナイロン補強糸を添加したものを用いて製造し
たカーペット（「カットループ」（ハイループをカット
し、ローループはカットしていない製品））である。従
来技術１は、1/3.5番手、1/8ゲージ(G)、未洗の撚り毛
糸を用いて製造したカーペット（「カット」（すべての
ループをカットした製品））である。従来技術２は、2/
3.5番手、1/8ゲージ(G)、未洗の撚り毛糸を用いて製造
したカーペット（「カットループ」）である。結果は次
表に示すとおりである。いずれにおいても試料減少量が
脱毛量よりも多いのは、脱毛以外の重量減少があるから
である。
従来のカーペット２種類、それぞれ摩擦面の広さは幅８
cm × 長さ１０．５cm）とブラシを学振型摩擦試験機
（スガ試験機株式会社ＦＲ−２改造型）に取付け、室温
２０℃、相対湿度６５％において、荷重１kgで５００回
摩擦した。実験の後、次式により、試料減少量と脱毛量
を決定した。 (1)試料減少量 g/m2 ＝ （試験前の重量 g − 試験後の
重量 g）× １m2／（0.08m × 0.105m） (2)脱毛量（遊び毛の量）g/m2 ＝ 試料より出た脱毛の
量 g× １m2／（0.08m × 0.105m） 本願発明は、1/3.5番手、1/8ゲージ(G)、未洗の毛糸に
約２％のナイロン補強糸を添加したものを用いて製造し
たカーペット（「カットループ」（ハイループをカット
し、ローループはカットしていない製品））である。従
来技術１は、1/3.5番手、1/8ゲージ(G)、未洗の撚り毛
糸を用いて製造したカーペット（「カット」（すべての
ループをカットした製品））である。従来技術２は、2/
3.5番手、1/8ゲージ(G)、未洗の撚り毛糸を用いて製造
したカーペット（「カットループ」）である。結果は次
表に示すとおりである。いずれにおいても試料減少量が
脱毛量よりも多いのは、脱毛以外の重量減少があるから
である。
【表１】 本願発明 従来技術１ 従来技術２ 試料減少量(g/m2) 1.8 26.0 18.2 脱毛量(g/m2) 1.2 16.6 6.5 本発明によれば、遊び毛の発生は従来の約１／５〜１／
２０程度に押さえられる。
２０程度に押さえられる。
【図１】本発明の製造方法を示すフローチャートであ
る。
る。
【図２】本発明で使用する原料毛糸の拡大図である。
【符号の説明】 １ 補強糸 ２ 精紡糸
Claims (4)
- 【請求項１】 合成繊維フィラメントで補強した無撚毛
糸により熱処理することなく形成され、毛割り仕上げさ
れていることを特徴とするベロア調ウールカーペット。 - 【請求項２】 合成繊維フィラメントが全体量の１〜５
％（重量）である請求１項記載のウールカーペット。 - 【請求項３】 合成繊維フィラメントで補強した無撚毛
糸を製造する工程、この無撚毛糸を用いて熱処理するこ
となくカーペットに形成する工程、形成したカーペット
を毛割り仕上げする工程からなることを特徴とするベロ
ア調ウールカーペットの製法。 - 【請求項４】 合成繊維フィラメントが全体量の１〜５
％（重量）である請求３項記載のウールカーペットの製
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6115940A JP2843504B2 (ja) | 1994-05-02 | 1994-05-02 | ウールカーペットおよびその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6115940A JP2843504B2 (ja) | 1994-05-02 | 1994-05-02 | ウールカーペットおよびその製法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07305259A JPH07305259A (ja) | 1995-11-21 |
| JP2843504B2 true JP2843504B2 (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=14674949
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6115940A Expired - Fee Related JP2843504B2 (ja) | 1994-05-02 | 1994-05-02 | ウールカーペットおよびその製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2843504B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH055266A (ja) * | 1991-06-21 | 1993-01-14 | Chisso Corp | カーペツト |
-
1994
- 1994-05-02 JP JP6115940A patent/JP2843504B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07305259A (ja) | 1995-11-21 |
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