JP2001130970A - セラミック成形体の乾燥方法 - Google Patents

セラミック成形体の乾燥方法

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JP2001130970A JP2000192243A JP2000192243A JP2001130970A JP 2001130970 A JP2001130970 A JP 2001130970A JP 2000192243 A JP2000192243 A JP 2000192243A JP 2000192243 A JP2000192243 A JP 2000192243A JP 2001130970 A JP2001130970 A JP 2001130970A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミック成形体の乾燥工程におけるバイン
ダーの分解を防止し、また、乾燥工程におけるセラミッ
ク成形体内の水分の不均一な蒸発による反り等の変形を
発生させず、全体を均一に、かつ、迅速に乾燥させるこ
とができるセラミック成形体の乾燥方法を提供する。 【解決手段】 セラミック粉末とバインダーと分散媒液
との混合組成物からなり、多数の貫通孔が隔壁を隔てて
長手方向に並設された柱状のセラミック成形体の乾燥方
法であって、前記セラミック成形体をマイクロ波により
乾燥するマイクロ波乾燥工程と、前記マイクロ波により
乾燥した形成体を、さらに熱風により乾燥する熱風乾燥
工程とからなることを特徴とするセラミック成形体の乾
燥方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミック粉末及
びバインダー等を含み、多数の貫通孔が長手方向に並設
された柱状のセラミック成形体の乾燥方法に関する。
【0002】
【従来の技術】バス、トラック等の車両や建設機械等の
内燃機関から排出される排気ガス中に含有されるパティ
キュレートが環境や人体に害を及ぼすことが最近問題と
なっている。この排気ガスを多孔質セラミックを通過さ
せることにより、排気ガス中のパティキュレートを捕集
して排気ガスを浄化するセラミックフィルタが種々提案
されている。
【0003】セラミックフィルタは、通常、図6に示す
ような多孔質セラミック部材30が複数個結束されてセ
ラミックフィルタ40を構成している。また、この多孔
質セラミック部材30は、図7に示すように、長手方向
に多数の貫通孔31が並設され、貫通孔31同士を隔て
る隔壁33がフィルタとして機能するようになってい
る。
【0004】すなわち、多孔質セラミック部材30に形
成された貫通孔31は、図7(b)に示すように、排気
ガスの入り口側又は出口側の端部のいずれかが充填材3
2により目封じされ、一の貫通孔31に流入した排気ガ
スは、必ず貫通孔31を隔てる隔壁33を通過した後、
他の貫通孔31から流出するようになっており、排気ガ
スがこの隔壁33を通過する際、パティキュレートが隔
壁33部分で捕捉され、排気ガスが浄化される。
【0005】従来、このような多孔質セラミック部材3
0を製造する際には、まず、セラミック粉末とバインダ
ーと分散媒液とを混合して成形体作製用の混合組成物を
調製した後、この混合組成物の押出成形等を行うことに
より、セラミック成形体を作製していた。
【0006】そして、次に、得られたセラミック成形体
を乾燥装置に入れ、このセラミック成形体にマイクロ波
を照射することによる加熱を行い、セラミック成形体中
の分散媒液等を飛散、蒸発させて、一定の強度を有し、
容易に取り扱うことができる図8(a)に示すセラミッ
ク成形体の乾燥体200を製造していた。この乾燥工程
の後、脱脂工程及び焼成工程を経て、多孔質セラミック
部材30が製造される。
【0007】しかし、このような従来のセラミック成形
体の乾燥方法においては、セラミック成形体を完全に乾
燥させることは容易ではなかった。すなわち、マイクロ
波を照射することにより、ある程度分散媒液(水分)が
除去されると、マイクロ波は、炭化珪素等のセラミック
粉末に吸収されるようになり、そのため、成形体内部の
セラミック粉末の温度が急激に上昇して、水分が完全に
除去される前にバインダーが分解され始めてしまい、こ
れによりクラック等が発生しやすくなるという問題があ
った。
【0008】また、従来から最も一般的に行われている
方法として、熱風による乾燥方法がある。しかしなが
ら、熱風のみで迅速にセラミック成形体を乾燥させよう
とすると、乾燥過程において、成形体の表面に近い部分
と成形体の内部とで、水分量に大きな差が発生しやす
く、そのため、図8(b)、(c)に示すように、成形
体に大きな反りが発生したり、クラックが発生してしま
う。
【0009】また、このような反りやクラックが発生し
ないように、ゆっくりと乾燥させようとすると、セラミ
ック成形体を完全に乾燥させるためには、極めて長時間
乾燥を行う必要があるため、効率的に乾燥を行うことは
できなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの問
題を解決するためになされたもので、セラミック成形体
の乾燥工程におけるバインダーの分解を防止し、また、
乾燥工程におけるセラミック成形体内の水分の不均一な
蒸発による反り等の変形を発生させず、全体を均一に、
かつ、迅速に乾燥させることができるセラミック成形体
の乾燥方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、セラミック粉
末とバインダーと分散媒液との混合組成物からなり、多
数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設された柱状の
セラミック成形体の乾燥方法であって、上記セラミック
成形体をマイクロ波により乾燥するマイクロ波乾燥工程
と、上記マイクロ波により乾燥した成形体を、さらに熱
風により乾燥する熱風乾燥工程とからなることを特徴と
するセラミック成形体の乾燥方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明のセラミック成形体
の乾燥方法の実施の形態について、図面を参照しながら
説明する。本発明のセラミック成形体の乾燥方法は、セ
ラミック粉末とバインダーと分散媒液との混合組成物か
らなり、多数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設さ
れた柱状のセラミック成形体の乾燥方法であって、上記
セラミック成形体をマイクロ波により乾燥するマイクロ
波乾燥工程と、上記マイクロ波により乾燥した成形体
を、さらに熱風により乾燥する熱風乾燥工程とからなる
ことを特徴とする。
【0013】本発明で乾燥の対象となるセラミック成形
体は、セラミック粉末とバインダーと分散媒液との混合
組成物からなるものである。
【0014】上記セラミック粉末としては特に限定され
ず、例えば、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、
窒化硼素、窒化チタン、炭化チタン等の非酸化物系セラ
ミックの粉末;アルミナ、コージェライト、ムライト、
シリカ、ジルコニア、チタニア等の酸化物系セラミック
の粉末等を挙げることができる。
【0015】これらセラミック粉末の粒径も特に限定さ
れるものではないが、後の焼成過程で収縮が少ないもの
が好ましく、例えば、0.3〜50μm程度の平均粒子
径を有する粉末100重量部と0.1〜1.0μm程度
の平均粒子径を有する粉末5〜65重量部とを組み合わ
せたものが好ましい。
【0016】上記バインダーとしては特に限定されず、
例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコ
ール、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることが
できる。上記バインダーの配合量は、通常、セラミック
粉末100重量部に対して、1〜10重量部程度が好ま
しい。
【0017】上記分散媒液としては特に限定されず、例
えば、ベンゼン等の有機溶媒;メタノール等のアルコー
ル、水等を挙げることができる。上記分散媒液は、混合
組成物の粘度が一定範囲内となるように、適量配合され
る。これらセラミック粉末とバインダーと分散媒液等と
は、アトライター等で混合された後、ニーダー等で充分
に混練され、押し出し成形法等により、所定の形状に成
形される。
【0018】本発明のセラミック成形体の乾燥方法は、
セラミック成形体をマイクロ波により乾燥するマイクロ
波乾燥工程と、上記マイクロ波により乾燥した成形体
を、さらに熱風により乾燥する熱風乾燥工程とからなる
ことを特徴とする。
【0019】図1は、マイクロ波乾燥工程で用いるマイ
クロ波乾燥装置の一例を模式的に示した断面図である。
【0020】本発明では、図1に示すように、まず、上
記工程で作製されたセラミック成形体12を、マイクロ
波発生装置11とマイクロ波攪拌用スターラー14とを
備えたマイクロ波乾燥装置10内の成形体通路15に搬
入する。
【0021】このマイクロ波乾燥装置10内では、照射
するマイクロ波をマイクロ波攪拌用スターラー14で攪
拌することにより、セラミック成形体12に均一にマイ
クロ波を照射して、分散媒液等を加熱することにより乾
燥を行う。
【0022】乾燥を行う際の、マイクロ波のパワー等の
条件は、対象となるセラミック成形体12の形状や貫通
孔の大きさに依存するために、一概には規定できない
が、例えば、セラミック成形体12の大きさが33mm
×33mm×300mmで、貫通孔21の数が31個/
cm2 、隔壁22の厚さが0.35mmの場合、マイク
ロ波のパワーは、0.5〜4kW程度が好ましい。な
お、セラミック成形体12の形状や大きさが異なって
も、乾燥の条件は、上記した条件から大きく外れること
はない。
【0023】このとき、図2に示すような、セラミック
成形体12を上下から密着状態で包囲することができる
ように構成されたガラスエポキシ製の下治具17と上治
具16とからなる乾燥用治具を用い、この下治具17上
にセラミック成形体12を側面が傾斜した状態で載置
し、その上から上治具16を載置してセラミック成形体
に両者を密着させてもよい。
【0024】このような乾燥用治具を用いることによ
り、セラミック成形体12の側面(表面)からの水分の
蒸発をコントロールすることができるようになり、セラ
ミック成形体12の表面と内部との水分量の不均一に起
因する反り等の変形やセル切れ(貫通孔を隔てる隔壁に
クラックが発生すること)等を防止することができる。
【0025】上記したマイクロ波による乾燥により、セ
ラミック成形体中の全体の水分の65±15%程度ま
で、蒸発、除去することができる。上記水分量よりもさ
らに多くの水分をマイクロ波により蒸発、除去しようと
すると、マイクロ波がセラミック粉末に吸収されるよう
になり、セラミック成形体内のセラミック粉末の温度が
急激に上昇して脱脂が始まってしまうため、好ましくな
い。
【0026】図3は、熱風乾燥工程で用いる熱風乾燥装
置の一例を模式的に示した断面図である。上記マイクロ
波乾燥工程の後、図3に示したように、熱風発生装置2
2及び送風機21を備えた熱風乾燥装置20にセラミッ
ク成形体を搬入し、熱風による乾燥を行う。この際、セ
ラミック成形体12の水分をなるべく均一に蒸発させる
ため、図3に示したように、熱風発生装置22により発
生した熱風が送風機21により、側壁24a、24bを
早い速度で通過するように、熱風発生装置22及び送風
機21を配置し、かつ、この熱風が貫通孔13のなかを
スムーズに通過するような方向(すなわち、貫通孔13
の方向が熱風の方向と平行になる向き)にセラミック成
形体12を並べて乾燥させる。
【0027】また、図3に示したように、一定時間毎
に、左右から交互に熱風23を送ることにより、均一に
乾燥を行うことができる。このときの熱風23の温度
は、50〜120℃が好ましく、熱風23の風速は、5
〜40m/秒が好ましい。
【0028】熱風23の温度が50℃未満では、セラミ
ック成形体12の乾燥速度が遅くなって効率的に乾燥を
行うことができず、一方、熱風23の温度が120℃を
超えると、セラミック成形体が急激に乾燥するため、不
均一に乾燥し、クラック等が生じやすくなる。また熱風
23の風速が5m/秒未満であると、乾燥速度が遅くな
り、セラミック成形体に乾燥ムラが発生し、一方、熱風
23の速度が40m/秒を超えると、表面の乾燥が進み
すぎ、また、風速が速すぎるためセラミック成形体が移
動しやすくなり好ましくない。
【0029】また、本発明のセラミック成形体の乾燥方
法では、上記熱風乾燥工程において、熱風で乾燥させる
と同時に、赤外線を照射し、セラミック成形体12を乾
燥させてもよい。
【0030】図4は、熱風乾燥装置と赤外線照射装置と
を備えた熱風−赤外線乾燥装置の一例を模式的に示した
断面図である。上記マイクロ波乾燥工程の後、図4に示
したように、赤外線ランプ55及びドライヤ51を備え
た熱風−赤外線乾燥装置50にセラミック成形体53を
搬入し、熱風及び赤外線による乾燥を行う。この際、図
3に示した熱風乾燥装置20と同様に、セラミック成形
体53の水分をなるべく均一に蒸発させるために、ドラ
イヤ51から送られてくる熱風52がセラミック成形体
53の貫通孔54の中をスムーズに通過するような方向
(すなわち、貫通孔54の方向が熱風52の方向と平行
になる向き)にセラミック成形体53を配置する。
【0031】そして、ドライヤ51からの熱風52を送
りこむと同時に、セラミック成形体53の上方に配設さ
れた赤外線ランプ55から赤外線56を照射することに
より、セラミック成形体53を乾燥させる。
【0032】赤外線ランプ55から照射される赤外線5
6のパワーの条件は、対象となるセラミック成形体53
の形状や貫通孔54の大きさに依存するために、一該に
は規定することができないが、2〜15kWが好まし
く、4〜8kWがより好ましく、5〜7kWがさらに好
ましい。2kW未満であると、赤外線56を照射するこ
とによる乾燥効率の向上が殆どなく、15kWを超える
と、セラミック成形体53が急速に昇温しクラック等が
生ずる原因となるからである。
【0033】熱風52の温度は、図3に示した熱風乾燥
装置の場合と同様に、50〜120℃が好ましく、熱風
52の風速は、5〜40m/秒が好ましい。図4に示し
た熱風−赤外線乾燥装置50において、熱風52は、ド
ライヤ51から一方方向に送られてきているが、例え
ば、図3に示した熱風乾燥装置20と同様に、左右両側
から熱風が送られてくるような構造であってもよい。
【0034】また、図4に示したように、熱風−赤外線
乾燥装置50の上方からセラミック成形体53の下方へ
と循環している熱風循環経路57で熱風の一部を循環さ
せることによりセラミック成形体53の乾燥効率をより
向上させることができる。
【0035】さらに、本発明のセラミック成形体の乾燥
方法では、上記熱風乾燥工程を行った後に赤外線を照射
することによりセラミック成形体12を乾燥させてもよ
い。
【0036】この場合、図5に示すように、熱風乾燥を
終えたセラミック成形体63を、赤外線ランプ65を備
えた赤外線乾燥装置60内に搬入する。そして、赤外線
66をセラミック成形体63に照射することにより、セ
ラミック成形体63を乾燥させる。
【0037】赤外線ランプ65から照射される赤外線6
6のパワーの条件は、対象となるセラミック成形体63
の形状や貫通孔64の大きさに依存するために、一該に
は規定することができないが2〜15kWが好ましく、
4〜8kWがより好ましく、5〜7kWがさらに好まし
い。2kW未満であると、赤外線66を照射することに
よる乾燥効率の向上が殆どなく、15kWを超えると、
セラミック成形体63が急速に昇温するため、クラック
等が生ずる原因となる。
【0038】なお、本発明のセラミック成形体の乾燥方
法で用いる乾燥装置は、通常、マイクロコンピュータを
内蔵する自動制御装置が組み込まれており、マイクロ波
パワー、熱風の温度、熱風の風速、赤外線のパワー等の
設定は勿論のこと、セラミック成形体がマイクロ波乾燥
装置や熱風乾燥装置等に搬入されると、例えば、赤外セ
ンサ等により自動的にセラミック成形体を検知し、マイ
クロ波を発生させ、マイクロ波攪拌用スターラーを駆動
し、熱風発生装置や送風機等を作動させ、赤外線を照射
させるように構成されている。
【0039】本発明のセラミック成形体の乾燥方法によ
れば、マイクロ波による乾燥と熱風による乾燥とを組み
合わせることにより、マイクロ波により初期の乾燥を迅
速かつ効率的に行うことができ、ある程度乾燥され、マ
イクロ波による加熱が効果的でなくなった後、熱風によ
り乾燥を行うので、従来の場合と比べて、より迅速に、
かつ、乾燥体に反り等を発生させることなく、均一に乾
燥することができる。
【0040】また、熱風による乾燥と同時に、又は、熱
風による乾燥の後に赤外線を照射して乾燥を行うことに
より、セラミック成形体の乾燥効率をさらに向上させる
ことができる。
【0041】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0042】実施例1 平均粒子径10μmのα型炭化珪素粉末70重量部、平
均粒子径0.7μmのβ型炭化珪素粉末30重量部、メ
チルセルロース5重量部、分散剤4重量部、水20重量
部を配合して均一に混合することにより、原料の混合組
成物を調製した。
【0043】この混合組成物を押出成形機に充填し、押
出速度2cm/分にて図2に示すような形状のハニカム
成形体12を作製した。このハニカム成形体12は、そ
の大きさが30mm×30mm×300mmで、貫通孔
21の数が31個/cm2 、隔壁22の厚さが0.35
mmであった。
【0044】次に、図2に示すように、下治具17にセ
ラミック成形体20を載置した後、上治具16をセラミ
ック成形体12の上に載せ、この状態で図1に示したマ
イクロ波乾燥装置10に搬入し、マイクロ波のパワーを
3kWに設定して1分間セラミック成形体12の乾燥を
行った後、このセラミック成形体12の水分量を測定し
たところ、最初の水分量の65%が蒸発、除去されてい
た。
【0045】次に、図3に示した熱風乾燥装置に、マイ
クロ波による乾燥が終了したセラミック成形体12を搬
入し、熱風の温度100℃、熱風の風速35m/秒の条
件で乾燥を行ったところ、11分でほぼ完全に水分を蒸
発させ、乾燥させることができた。このように、マイク
ロ波による乾燥と熱風による乾燥を組み合わせることに
より、12分と極めて短い時間でセラミック成形体の乾
燥工程を終了することができた。
【0046】実施例2 実施例1と同様にしてセラミック成形体12をマイクロ
波で乾燥した後、図4に示した熱風−赤外線乾燥装置に
搬入し、熱風100℃、熱風の風速35m/秒、赤外線
のパワーを5kWに設定して、セラミック成形体12の
乾燥を行ったところ、8分でほぼ完全に水分を蒸発さ
せ、乾燥させることができた。このように、マイクロ波
による乾燥と熱風及び赤外線による乾燥を組み合わせる
ことにより、9分と極めて短い時間でセラミック成形体
の乾燥工程を終了することができた。
【0047】実施例3 実施例1と同様にしてセラミック成形体12をマイクロ
波で乾燥し、次に、熱風で7分間乾燥した後、図5に示
した赤外線乾燥装置に搬入し、赤外線のパワーを5kW
に設定して、セラミック成形体12の乾燥を行ったとこ
ろ、9分でほぼ完全に水分を蒸発させ、乾燥させること
ができた。
【0048】比較例1 実施例1と同様にしてセラミック成形体12を作製した
後、図1に示したマイクロ波乾燥装置10を用い、セラ
ミック成形体12の乾燥を約6分間行った。その結果、
4分を過ぎた後、水分を約20%程度含んだ状態でセラ
ミック成形体12中のバインダーが分解し始め、これに
よりクラックが発生し、セラミック成形体を完全に乾燥
させることができなかった。
【0049】比較例2 実施例1と同様にしてセラミック成形体12を作製した
後、マイクロ波による乾燥を行うことなく、図3に示し
た熱風乾燥装置20を用い、熱風の温度100℃、熱風
の風速35m/秒の条件でセラミック成形体の乾燥を行
ったところ、1時間乾燥を行うことにより、やっとほぼ
完全に水分を蒸発させ、乾燥させることができた。
【0050】
【発明の効果】本発明のセラミック成形体の乾燥方法
は、上述の通りであるので、セラミック成形体の乾燥工
程におけるバインダーの分解を防止し、また、乾燥工程
におけるセラミック成形体内の水分の不均一な蒸発によ
る反り等の変形を発生させず、全体を均一に、かつ、迅
速に乾燥させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミック成形体の乾燥方法において
用いられるマイクロ波乾燥装置を模式的に示す断面図で
ある。
【図2】本発明のセラミック成形体の乾燥方法において
用いられるマイクロ波乾燥用治具及びセラミック成形体
を模式的に示す断面図である。
【図3】本発明のセラミック成形体の乾燥方法において
用いられる熱風乾燥装置を模式的に示す断面図である。
【図4】本発明のセラミック成形体の乾燥方法において
用いられる熱風−赤外線乾燥装置を模式的に示す断面図
である。
【図5】本発明のセラミック成形体の乾燥方法において
用いられる赤外線乾燥装置を模式的に示す断面図であ
る。
【図6】セラミックフィルタを模式的に示す斜視図であ
る。
【図7】(a)は、セラミックフィルタを構成する多孔
質セラミック部材を模式的に示す斜視図であり、(b)
は、その長手方向に平行な縦断面図である。
【図8】(a)〜(c)は、種々の条件で乾燥した後の
セラミック成形体を模式的に示した斜視図である。
【符号の説明】
10 マイクロ波乾燥装置 11 マイクロ波発生装置 12、53、63 セラミック成形体 13 マイクロ波 14 マイクロ波攪拌用スターラー 15 成形体通路 16 上治具 17 下治具 20 熱風乾燥装置 21 送風機 22 熱風発生装置 23、52 熱風 24a、24b 側壁 30 多孔質セラミック部材 31、54、64 貫通孔 32 充填材 33 隔壁 40 セラミックフィルタ 50 熱風−赤外線乾燥装置 51 ドライヤ 55、65 赤外線ランプ 56、66 赤外線 57 熱風循環経路
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F26B 3/30 C04B 35/00 E 3/347 35/56 101N Fターム(参考) 3L113 AA01 AB02 AB06 AB07 AC01 AC10 AC12 BA15 DA24 4G001 BA22 BB22 BC13 BC17 BC26 BC34 BD36 4G030 AA47 CA10 GA14 GA16 GA21

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック粉末とバインダーと分散媒液
    との混合組成物からなり、多数の貫通孔が隔壁を隔てて
    長手方向に並設された柱状のセラミック成形体の乾燥方
    法であって、前記セラミック成形体をマイクロ波により
    乾燥するマイクロ波乾燥工程と、前記マイクロ波により
    乾燥した成形体を、さらに熱風により乾燥する熱風乾燥
    工程とからなることを特徴とするセラミック成形体の乾
    燥方法。
  2. 【請求項2】 熱風乾燥工程で、赤外線照射も同時に行
    い、マイクロ波により乾燥した成形体をさらに乾燥する
    請求項1記載のセラミック成形体の乾燥方法。
  3. 【請求項3】 熱風乾燥工程により乾燥した成形体を、
    続いて赤外線を照射することにより乾燥する請求項1記
    載のセラミック成形体の乾燥方法。
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