JP2001107212A - 表面性状に優れる高耐食性溶融Zn−Al−Mg系めっき鋼板 - Google Patents
表面性状に優れる高耐食性溶融Zn−Al−Mg系めっき鋼板Info
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Abstract
Mg系めっき鋼板を通常の連続溶融めっきラインを用いて
提供する。 【解決手段】 質量%で、Al:4.0〜15.0%好ましくは
4.0〜10%,Mg:1.0〜4.0%,Sr:0.001〜1.0%好まし
くは0.01〜1.0%を含有し、必要に応じてTi:0.002〜0.
1%,B:0.001〜0.045%のうち1種または2種を含有
し、残部がZnおよび不可避的不純物からなる溶融めっき
を鋼板表面に施した表面性状に優れる高耐食性溶融Zn−
Al−Mg系めっき鋼板。
Description
高耐食性溶融Zn−Al−Mg系めっき鋼板に関するものであ
る。
を用いた溶融Zn−Al−Mgめっき鋼板は耐食性に優れるの
で、従来より種々の開発研究が進められている。本発明
者らは、Zn−Al−Mg三元共晶点に比較的近い浴組成でめ
っきを施したとき、しばしばめっき鋼板表面に斑点状の
晶出相が現れ、しばらく放置するとこの斑点部分が灰黒
色に変色して見苦しい外観を呈するようになることを経
験した。詳細な調査の結果、この斑点状晶出相はZn11Mg
2相であることがわかった。そこで、発明者らは特開平1
0−226865号公報において、Al:4.0〜10%、Mg:1.0〜
4.0%、残部が実質的にZnからなる溶融Zn−Al−Mg系め
っき鋼板のめっき層を、〔Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組
織〕の素地中に〔初晶Al相〕と、場合によってはさらに
〔Zn単相〕が混在した金属組織にすることにより、Zn11
Mg2相に起因する色調変化が抑止できることを明らかに
し、見苦しい斑点状の変色の生じない溶融Zn−Al−Mg系
めっき鋼板を提案するに至った。同時にその金属組織を
得るための製造条件も明らかにした。また発明者らは、
特開平10−306357号公報において、Al:4.0〜10%、M
g:1.0〜4.0%の他、さらにTi:0.002〜0.1%、B:0.00
1〜0.045%をめっき層に含有させることにより、一層広
範な製造条件において上記金属組織を有する溶融Zn−Al
−Mg系めっき鋼板が得られることを開示した。
とMgを比較的多量に含有する溶融Zn基めっき鋼板では、
工業的規模での連続溶融めっき鋼板の製造においてエッ
ジしわが発生し易いことを知見した。ここで「エッジし
わ」とは、浴からの引き上げを仮想して鋼帯を垂直にし
て見たときに、板の端縁(単にエッジと呼ぶ)側から斜
め下向きに延びる互いにほぼ平行な多数の線の集合から
なるしわ模様を言う。その代表例を図1に示した。
方向として写した実物の約1.5倍の写真である。図中の
右側に見える一方のエッジの側から、斜め下向きに細い
線が無数に延びているのが見える。これが「エッジし
わ」である。また、このエッジしわと直交する方向に
(エッジ側から斜め上向きに)やや太いヒゲ様の単線が
ところどころに見られる。このヒゲ様の単線は、エッジ
しわに比べると良く目立つが、実際には金属光沢をもつ
滑らかな表面を有している。後者のヒゲ様の金属光沢を
もつ部分を「ヒゲ模様」と呼ぶことにする。
あり、右上方部から左下方部にかけて延びているしわが
エッジしわに相当するものである。エッジしわは、同方
向にしわが寄った凹凸構造となっており、この凹凸で光
の乱反射が生じて、めっき表面に白っぽい外観をもたら
す。
したりしなかったりする。すなわちヒゲ模様のあるエッ
ジしわと、ヒゲ模様のないエッジしわがあるが、本明細
書では両者を含めた意味でエッジしわと呼ぶ。いずれに
しても、エッジしわが発生するとめっき鋼板の表面外観
を著しく損ね、製品としての実用に耐えない場合が出て
くる。
−Al−Mg系めっき鋼板のエッジしわの発生原因について
検討を進めたきた。その結果、めっき浴から出た鋼板に
おいて、まだ凝固が完了していないめっき層が凝固する
までの過程で、めっき層表面に形成される「酸化皮膜」
の挙動がエッジしわに関与していることを突き止めた。
AlとMgを含有するめっき浴でめっきするとめっき層の表
面にMg(Al)の酸化物を含有した酸化皮膜が生成し易い
が、この「Mg(Al)系酸化皮膜」は、エッジしわを発生さ
せ易い性質を有していると考えられる。
融Zn−Al−Mg系めっき鋼板を製造する場合の、めっき浴
から引き上げられた鋼板(鋼帯)の浴近傍における表面
の状態を示した概略図である。1は溶融Zn−Al−Mg系め
っき浴、2は鋼帯、5は気体絞り装置(ワイピングノズ
ル)、6はめっき層の凝固完了位置を示している。浴1
から垂直方向に引き上げられた鋼帯は、気体絞り装置3
でその表面に付着しためっき層厚みが調整され、凝固完
了位置6で凝固が完了する。その際、未凝固状態のめっ
き層は重力により下方にたれ落ちようとする。そのた
め、めっき層表面の酸化皮膜も、図3の矢印7に示すよ
うにめっき層とともに鋼帯に対して下方に落ちようとす
る。一方、エッジ部にはめっき層が非常に薄くなってい
る部分が存在し、この部分では、表面酸化皮膜は鋼帯に
対して固定された状態になり易い。このために、未凝固
状態のめっき層では、エッジ部に比べ板幅中央部でめっ
き層のたれ落ちの程度が大きくなり、エッジ側から板幅
中央部に向けて斜め下向きに図3の矢印8に示すような
張力が発生する。この斜め下向きの張力と溶融Zn−Al−
Mg系めっき特有の表面酸化皮膜の性質が、当該めっき鋼
板に生じるエッジしわの原因になっていると考えられ
る。
−Al−Mg系めっき鋼板に生じるエッジしわの発生を防止
あるいは抑制する方法を種々検討した。そして、連続溶
融めっき工程において、めっき鋼帯の製造方法に工夫を
加えることによってこのエッジしわの発生は顕著に抑え
られることを知見し、特願平10−264876号および特願平
10−266761号でその有力な手段を提案した。すなわち、
特願平10−264876号では、めっき浴から鋼帯を引き上げ
る過程で、鋼帯のエッジ近傍に刃を当てるかガスを吹き
付けることにより、未凝固のめっき層に発生した張力を
分断あるいは緩和する方法を開示した。また特願平10−
266761号では、めっき浴から鋼帯を引き上げる過程で、
凝固が完了していない370℃以上のめっき層表面に水ま
たは水溶性のミストを吹き付けて張力を緩和する方法お
よび装置を開示した。
融Zn−Al−Mg系めっき鋼板の工業的規模での製造が可能
であることが確かめられ、当該めっき鋼板のエッジしわ
抑制課題に関し、一応の解決をみた。
266761号で提案したエッジしわ抑止方法は、めっき層が
未凝固のあいだに外部から鋼帯に特殊な処理を加えるも
のであるから、溶融めっきラインに特殊な付帯設備を必
要とする。具体的には、鋼帯のエッジが通る位置に刃や
ガス吹き付けノズルを設けたり、あるいは引き上げられ
る鋼帯表面をカバーするような水噴霧装置を設ける必要
がある。また、実操業に当たっては、刃やノズルを鋼帯
の通過位置の変動に追随させるような制御が必要となっ
たり、めっき付着量に応じてガスやミストの吹き付け量
を調整することが必要になってくる。これを手動で行う
には現場での人的負荷が増し、自動制御で行うにはその
システム構築に投資を要する。さらに、これらの装置の
保守作業も比較的頻繁に必要となり、これが長期連続操
業の障害になる場合もある。このように、特願平10−26
4876号,特願平10−266761号で提案した手法は、特に付
帯設備を必要とし、その保守管理も必要となる点で、設
備コスト・製造コストの増加、生産性の低下といった問
題を抱えている。
いて行う溶融めっきでは避けられない上記問題を解消
し、通常の連続溶融めっきラインをそのまま用いて製造
してもエッジしわの発生を顕著に抑止することが可能な
表面性状に優れる溶融Zn−Al−Mg系めっき鋼板を提供す
ることを目的とする。
の結果、溶融Zn−Al−Mg系めっき鋼板の溶融めっき層に
Srを適量含有させることによって、通常の連続溶融めっ
き方法でもエッジしわの顕著に抑止された鋼板が製造で
きることがわかった。
0〜15.0%,Mg:1.0〜4.0%,Sr:0.001〜1.0%,残部
がZnおよび不可避的不純物からなる溶融めっきを鋼板表
面に施した表面性状に優れる高耐食性溶融Zn−Al−Mg系
めっき鋼板によって達成される。
を出現し難くしためっき鋼板として、めっき層にTiまた
はBの1種をさらに含有させためっき鋼板、すなわち、
質量%で、Al:4.0〜15.0%,Mg:1.0〜4.0%,Sr:0.0
01〜1.0%を含有し、Ti:0.002〜0.1%,B:0.001〜0.0
45%のうちいずれか1種を含有し、残部がZnおよび不可
避的不純物からなる溶融めっきを鋼板表面に施した表面
性状に優れる高耐食性溶融Zn−Al−Mg系めっき鋼板を提
供する。
っき鋼板として、めっき層にTiとBを複合で含有させた
めっき鋼板、すなわち、質量%で、Al:4.0〜15.0%,M
g:1.0〜4.0%,Sr:0.001〜1.0%,Ti:0.002〜0.1
%,B:0.001〜0.045%,残部がZnおよび不可避的不純
物からなる溶融めっきを鋼板表面に施した表面性状に優
れる高耐食性溶融Zn−Al−Mg系めっき鋼板を提供する。
て、上記のめっき鋼板(めっき層にTi,Bを含有しない
ものと含有するものを含む)において、溶融めっきのAl
含有量を特に0.4〜10質量%に規定したものを提供す
る。
めっきのSr含有量を特に0.01〜1.0質量%の範囲に規定
したものを提供する。これは後述するように、エッジし
わの発生が事実上認められないほど顕著に表面性状の改
善をもたらすめっき鋼板である。さらに、以上のめっき
鋼板において、めっき付着量が鋼板片面あたり20〜300g
/m2であるものを提供する。
鋼板は、通常の連続溶融めっきラインにおいて一般的な
手法で製造することができる。その際、めっき浴組成を
目標とするめっき層の組成と同じにすればよい。すなわ
ち、本発明で規定するめっき層の組成は、めっき浴の組
成をほぼそのまま反映したものとなることを確認してい
る。具体的には、めっき浴を、質量%で、Al:4.0〜15.
0%好ましくは4.0〜10%,Mg:1.0〜4.0%,Sr:0.001
〜1.0%好ましくは0.01〜1.0%,残部がZnおよび不可避
的不純物からなる組成とすればよい。まためっき層中に
Ti,Bの1種以上を含有させる場合には、質量%で、A
l:4.0〜15.0%好ましくは4.0〜10%,Mg:1.0〜4.0
%,Sr:0.001〜1.0%好ましくは0.01〜1.0%を含有
し、Ti:0.002〜0.1%,B:0.001〜0.045%のうち1種
または2種を含有し、残部がZnおよび不可避的不純物か
らなるめっき浴組成とすればよい。めっき付着量の制御
は、気体絞り装置(ガスワイピングノズル)によって行
うことができる。
制された溶融Zn−Al−Mg系めっき鋼板めっき鋼板を提供
することが主たる課題であるが、工業製品として一層価
値あるめっき鋼板を提供するには、Zn11Mg2相に起因し
た斑点状の変色をも防止して、真に表面外観の良好なめ
っき鋼板とすることが望ましい。種々検討の結果、めっ
き浴にSrを添加する本発明のめっき鋼板の製造において
も、特開平10−226865号公報,特開平10−306357号公報
で提案した製造法に準じた製造条件を採ることが非常に
有効であることがわかった。
g:1.0〜4.0%,Sr:0.001〜1.0%,残部がZnおよび不
可避的不純物からなるめっき浴、またはこれにTi:0.00
2〜0.1%,B:0.001〜0.045%のうちいずれか1種のみ
を加えためっき浴を用いる場合は、次の2通りの製造条
件が有効である。1つは、めっき浴の浴温を融点以上47
0℃未満とし、かつめっき層の冷却速度を、めっき後、
浴温からめっき層凝固温度までの平均冷却速度が10℃/
秒以上になるように制御する製造条件である。他の1つ
は、めっき浴の浴温を470℃以上とし、かつめっき層の
冷却速度を、めっき後、浴温からめっき層凝固温度まで
の平均冷却速度が0.5℃/秒以上になるように制御する製
造条件である。後者において、めっき浴の浴温の上限は
550℃以下とすることが一層望ましい。
合、つまり質量%で、Al:4.0〜15.0%,Mg:1.0〜4.0
%,Sr:0.001〜1.0%,Ti:0.002〜0.1%,B:0.001〜
0.045%,残部がZnおよび不可避的不純物からなるめっ
き浴を用いる場合は、一層広範な製造条件においてZn11
Mg2相の生成を効果的に抑制できる。具体的には次の2
通りの製造条件が採用できる。1つは、めっき浴の浴温
を融点以上410℃未満とし、かつめっき層の冷却速度
を、めっき後、浴温からめっき層凝固温度までの平均冷
却速度が7℃/秒以上になるように制御する製造条件であ
る。他の1つは、めっき浴の浴温を410℃以上とし、か
つめっき層の冷却速度を、めっき後、浴温からめっき層
凝固温度までの平均冷却速度が0.5℃/秒以上になるよう
に制御する製造条件である。後者において、めっき浴の
浴温の上限は550℃以下とすることが一層望ましい。
るが、例えば、Alキルド鋼,Ti添加鋼,中炭素鋼,低合
金鋼,高張力鋼等を使用するのが効果的である。
て説明する。めっき層中のAlは、Zn基めっき鋼板におい
て耐食性を向上させる作用を担うものであるが、この
他、めっき浴中にAlを含有させることでMg酸化物系ドロ
ス発生を抑制する効果もある。溶融めっきのAl含有量が
4.0質量%未満では耐食性向上効果が十分ではなく、ま
たMg酸化物系ドロスの発生を抑制する効果も低い。一
方、Al含有量が15.0質量%を超えると、めっき層と母材
鋼板との界面でFe−Al合金層の成長が著しくなり、めっ
き密着性が悪くなる。特に優れためっき密着性を確保す
るには、10質量%以下のAl含有量とするのがよい。した
がって、本発明では溶融めっきのAl含有量を4.0〜15.0
質量%に規定し、優れためっき密着性を重視する場合は
4.0〜10質量%とする。なお、溶融めっきのAl含有量
の、より好ましい下限値は5.0質量%を超える値であ
り、より好ましい上限値は8.5質量%、さらに好ましい
上限値は7.0質量%である。
腐食生成物を生成させて当該めっき鋼板の耐食性を著し
く高める作用を呈する。溶融めっきのMg含有量が1.0質
量%未満ではこのような作用が十分に発揮されない。一
方、4.0質量%を超えてMgを含有させても耐食性向上効
果は飽和し、むしろMg酸化物系のドロスが発生し易くな
る弊害が大きくなる。したがって、溶融めっきのMg含有
量は1.0〜4.0質量%に規定する。溶融めっきのMg含有量
の、より好ましい下限値は1.5質量%、さらに好ましい
下限値は2.0質量%、さらに一層好ましい下限値は2.5質
量%である。また、Mg含有量のより好ましい上限値は3.
5質量%である。
る点に最大の特徴がある。後述の実施例で示すように、
溶融めっき層に適量のSrを含有させることにより、溶融
Zn−Al−Mg系めっき鋼板で問題となるエッジしわの発生
が顕著に抑制されるのである。その理由は必ずしも明ら
かではないが、めっき浴から出た未凝固のめっき層の表
層部においてMgよりもSrの方が優先的に酸化され、エッ
ジしわを発生させ易い性質を有する前述の「Mg(Al)系酸
化皮膜」の生成を阻止するからではないかと考えられ
る。
有量が0.001質量%程度から現れ、含有量が多くなるに
したがってその効果も増長する。特に0.01質量%以上の
Sr含有により、エッジしわの発生が事実上認められない
ほど顕著に表面性状が改善される。ただし、Sr含有量が
1.0質量%を超えると、凝固ひけが大きくなり、めっき
鋼板の外観は損なわれる。また耐食性にも悪影響が出始
める。したがって、溶融めっきのSr含有量は0.001〜1.0
質量%に規定し、特にエッジしわをほぼ完全に防止する
場合は0.01〜1.0質量%とする。なお、溶融めっきのSr
含有量の、より好ましい上限値は0.5質量%である。
号公報で示したように、Srを含有しない溶融Zn−Al−Mg
系めっき鋼板において、斑点状の外観不良を与えるZn11
Mg2相の生成・成長を抑制する作用を呈することが知ら
れている。発明者らのその後の研究により、めっき層に
Srを含有する溶融Zn−Al−Mg系めっき鋼板においても上
記と同様のTiとBの作用を享受できることがわかった。
なお、Ti,Bはそれぞれ単独で含有させてもZn11Mg2相の
抑制効果は生じてくる。ただし、製造条件の大幅な緩和
を確保するには、TiおよびBを複合で含有させることが
望ましい。
ではZn11Mg2相の生成・成長を抑制するTiの作用が十分
に発揮されない。一方、Ti含有量が0.1質量%を超える
とめっき層中にTi−Al系の析出物が生成し、めっき層に
「ブツ」と呼ばれる凹凸が生じて外観を損なうようにな
る。したがって、Tiを含有させる場合は、溶融めっきの
Ti含有量を0.002〜0.1質量%の範囲とするのがよい。
はZn11Mg2相の生成・成長を抑制するBの作用が十分に発
揮されない。一方、B含有量が0.045質量%を超えるとめ
っき層中にAl−B系あるいはTi−B系の析出物が生成・粗
大化し、やはり「ブツ」と呼ばれる凹凸が生じて外観を
損なうようになる。したがって、Bを含有させる場合
は、溶融めっきのB含有量を0.001〜0.045質量%の範囲
とするのがよい。なお、このB含有量範囲では、浴中にT
i−B系のの化合物、例えばTiB2が存在していても、その
量はわずかであるため、めっき層に「ブツ」を生じさせ
ることはない。このため、TiとBを複合で含有させる場
合には、めっき浴へのTi,Bの添加に際して、Ti,Bもし
くはTi−B合金、またはこれらのうち1種以上を含有す
るZn合金,Zn−Al合金,Zn−Al−Mg合金もしくはAl合金
として添加するすることもできる。
l,Mg,Sr,Ti,Bを除く残部は本質的にZnであるが、こ
こで本質的にとは、本発明で目的とするめっき鋼板の基
本特性すなわち耐食性および表面外観を損なわない程度
の他の物質が含まれていても良いことを意味する。例え
ば、Zn−Al合金めっきのための溶融めっき浴に通常許容
されている不純物として、約1質量%までのFeを含有す
ることができる。
/m2に調整することが望ましい。また、めっき浴温が550
℃を超えると、浴からの亜鉛の蒸発が顕著になるため、
めっき欠陥が発生しやすく、かつ浴表面の酸化ドロス量
が増大するので好ましくない。
(連続溶融めっき実験ライン)を用いて、Al,Mg,Ti,
B,Srの含有量を種々変化させた溶融Zn−Al−Mg系めっ
き鋼板を作製した。めっき条件は以下のとおりである。
/秒
観察し、エッジしわの発生程度を次の基準で3段階
(◎,○,×)にランク付けして評価した。 ・◎:エッジしわの発生が全く認められないもの。 ・○:エッジしわの発生が認められるが、その「しわ
幅」(図3の符号9で示されるような、しわが発生した
領域のエッジ端からの幅)が10mm未満のもの。 ・×:エッジしわの発生が認められ、前記「しわ幅」が
10mm以上のもの。 ただし、エッジしわの発生が認められなくても、Sr含有
量の増加に起因すると考えられる表面凹凸が発生したも
のは、従来材にはない新たな欠陥が生じたことになるた
め「凹凸あり」と評価した。
げした外面をセロテープにより強制剥離し、次の基準で
評価した。 ・◎:全く剥離が認められないもの。 ・○:微小点状剥離(数点)が認められるもの。 ・△:ある面積をもって剥離が認められるもの。 これらの評価結果を表1に示す。
にしたとき、エッジしわ抑制効果が認められた。Sr含有
量が0.01〜0.1質量%の範囲にあるものでは、エッジし
わの発生が認められないほど顕著に表面性状が改善され
た。しかし、Sr含有量が1.2質量%のものではめっき層
に新たな凹凸が発生し、表面外観が損なわれた。なお、
これらいずれのサンプルにも、Zn11Mg2相に起因すると
考えられる斑点状の外観不良は認められなかった。
ンを用いて、幅1000mmの鋼帯に種々のSr含有量の溶融Zn
−Al−Mg系めっきを施した。めっき条件は以下のとおり
である。
0.002質量%,Sr:0(無添加)〜1.3質量%,残部Zn ・めっき浴温:420℃ ・めっき浴浸漬時間:3秒 ・ワイピングガス:窒素 ・めっき付着量(片面あたり):150g/m2 ・浴温からめっき層凝固温度までの平均冷却速度:4℃/
秒
1と同様の基準で表面外観を評価した。また、JIS Z 23
71に準拠した塩水噴霧試験(SST)を1000時間行った後
の腐食減量を測定し、耐食性を評価した。これらの結果
を表2に示す。
ものでは、いずれも腐食減量に差はなく、Sr添加による
耐食性への影響が認められなかった。Sr含有量が0.5質
量%を超えると耐食性の低下が認められるようになる
が、1.0質量%以下の範囲であれば良好な耐食性を有す
ると言える。しかし、Sr含有量が1.2質量%のものでは
大幅な耐食性劣化が起こった。
を含有させるという、実施化の容易な新たな手法によ
り、溶融Zn−Al−Mg系めっき鋼板に特有のエッジしわの
問題が解消された。この手法によれば、通常の量産ライ
ンを用いて表面外観の良好な溶融Zn−Al−Mg系めっき鋼
板を安定的に得ることができ、得られた製品はSrを含有
しない従来の溶融Zn−Al−Mg系めっき鋼板と比較しても
遜色のない優れた耐食性を呈する。したがって本発明
は、溶融Zn−Al−Mg系めっき鋼板の工業的普及に大きく
寄与するものである。
わが生じた部分を撮影した写真である。
M)写真である。
られた溶融Zn−Al−Mg系めっき鋼板(鋼帯)の浴近傍に
おける表面の状態を説明するための模式図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 質量%で、Al:4.0〜15.0%,Mg:1.0〜
4.0%,Sr:0.001〜1.0%,残部がZnおよび不可避的不
純物からなる溶融めっきを鋼板表面に施した表面性状に
優れる高耐食性溶融Zn−Al−Mg系めっき鋼板。 - 【請求項2】 質量%で、Al:4.0〜15.0%,Mg:1.0〜
4.0%,Sr:0.001〜1.0%を含有し、Ti:0.002〜0.1
%,B:0.001〜0.045%のうちいずれか1種を含有し、
残部がZnおよび不可避的不純物からなる溶融めっきを鋼
板表面に施した表面性状に優れる高耐食性溶融Zn−Al−
Mg系めっき鋼板。 - 【請求項3】 質量%で、Al:4.0〜15.0%,Mg:1.0〜
4.0%,Sr:0.001〜1.0%,Ti:0.002〜0.1%,B:0.00
1〜0.045%,残部がZnおよび不可避的不純物からなる溶
融めっきを鋼板表面に施した表面性状に優れる高耐食性
溶融Zn−Al−Mg系めっき鋼板。 - 【請求項4】 溶融めっきのAl含有量が4.0〜10質量%
である請求項1〜3に記載のめっき鋼板。 - 【請求項5】 溶融めっきのSr含有量が0.01〜1.0質量
%である請求項1〜4に記載のめっき鋼板。 - 【請求項6】 めっき付着量が鋼板片面あたり20〜300g
/m2である請求項1〜5に記載のめっき鋼板。
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JP28907999A JP4409007B2 (ja) | 1999-10-12 | 1999-10-12 | 表面性状に優れる高耐食性溶融Zn−Al−Mg系めっき鋼板の製造方法 |
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