JP2001089172A - ガラス板の曲げ成形装置 - Google Patents

ガラス板の曲げ成形装置

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JP2001089172A JP27280599A JP27280599A JP2001089172A JP 2001089172 A JP2001089172 A JP 2001089172A JP 27280599 A JP27280599 A JP 27280599A JP 27280599 A JP27280599 A JP 27280599A JP 2001089172 A JP2001089172 A JP 2001089172A
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glass plate
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宏 山川
Junji Tanaka
淳二 田中
Toshimi Yajima
敏己 矢島
Masahiro Tsuchiya
雅弘 土屋
Masaaki Konishi
正哲 小西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炉内全体の加熱効率を低下させることなく、
簡単な構造で効率よくガラス板に所望の温度分布を形成
する。 【解決手段】 ガラス板の曲げ型9が搬送される加熱炉
15と、該加熱炉内に配された輻射加熱装置とを備え、
加熱炉15の内壁面に固定配置された複数の第1加熱素
子群3,8と、前記加熱炉の内壁面から離隔して配置さ
れた複数の第2加熱素子群2を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス板を精度よ
く所望の形状に曲げ加工するためのガラス板曲げ成形装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車用の窓ガラスを曲げ成形す
る場合、所定の寸法形状に切断したガラス板を、リング
状の曲げ型上に載置して、加熱炉の成形ゾーン内の複数
の加熱セクション内に所定時間滞在させ、順次隣り合う
加熱セクションに送り、搬送しながら、ガラス板の曲げ
成形温度(通常550〜650℃程度)まで加熱する。
これにより、ガラス板は自重によって変形し曲げ型に沿
った形状に曲げ成形される。
【0003】このようなガラス板の曲げ成形において、
所望の形状を得るためには、ガラス板の温度分布を正確
に再現性よく制御する必要がある。ガラス板を枠状の曲
げ型に載せて成形する方法において均一温度場で曲げ加
工すると、ガラス中央ラインの断面形状が両端の曲げ型
の枠部の内側で落込んで、落込み部が平坦ななべ底形状
またはガラス板の中央部が幾分持上がった形状になるこ
とが知られている。設計通りの形状に成形するために
は、ガラス板の端部の領域を低温に保ち、中央部を高温
にした台形状の温度分布を形成する必要がある。
【0004】ところでガラス板の曲げ成形にあたり、ガ
ラス板に温度分布を形成することは知られている。例え
ば、ガラス板の側部を局所的に大きく曲げるために、ガ
ラス板の側部に局部加熱装置を対向させる方法が知られ
ている。しかし、ガラス板の側部を局部加熱すること
は、ガラス板端部の変形を防止するためにその変形部以
外の中央部を局所的に加熱することとは異なる観点の技
術思想である。
【0005】一方、前述のようなガラス板の中央部が両
端部より温度が高い温度分布を得るために、ガラス板を
載せる曲げ型に対する熱を遮断するための遮熱板を設け
たガラス板成形装置が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の遮熱板を用いた成形装置では、装置の構造が複雑に
なり、ガラス板の自動搬送の支障になる。さらに、遮熱
板が曲げ型に固定されているために、冷却工程でこの遮
熱板の直上のガラス板搭載部の領域に引張り応力が発生
してガラス板の強度が低下する。また、この遮熱板が熱
容量をもっているため加熱に対して負荷となり、加熱エ
ネルギーが有効に利用されずに炉内全体を曲げ成形に必
要な充分な高温にするための障害となる。その結果、曲
げ加工に要する時間が増大し、生産性を低下させる。
【0007】このような問題を解決するため、特開平7
−277754号公報において、加熱素子間の好適な位
置および高さにシールドを設けて加熱素子の加熱範囲を
限定し、所望の温度分布を得る方法が開示されている。
【0008】しかしながら、この方法では、製品1つ1
つの形状に合わせたシールドの設置が必要であり、汎用
性に欠ける。また各シールドに昇降機構が必要であり、
複数の昇降機構を備える場合、構造が非常に複雑にな
る。また、この場合にも、加熱手段以外にシールドを設
けることは、炉内全体を充分高温にするための障害とな
り、加熱エネルギーが有効に利用されず加熱効率を低下
させる。
【0009】本発明は上記従来技術を考慮したものであ
って、炉内全体の加熱効率を低下させることなく、簡単
な構造で効率よくガラス板に所望の温度分布を形成して
高精度で所望形状のガラス板を成形可能なガラス板の曲
げ成形装置の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、ガラス板が載置される曲げ型と、該曲
げ型が搬送されるトンネル状の加熱炉と、該加熱炉内に
配された輻射加熱装置とを備え、前記加熱炉内で曲げ型
上に載置されたガラス板を加熱して所定の形状に曲げ加
工するガラス板の曲げ成形装置において、前記輻射加熱
装置は、前記加熱炉の内壁面に実質的に固定配置された
複数の第1加熱素子群と、前記加熱炉の内壁面から離隔
可能に配置された複数の第2加熱素子群を備えてなるこ
とを特徴とするガラス板の曲げ成形装置を提供する。
【0011】この構成によれば、第1加熱素子群により
加熱炉内全体が充分な加熱成形温度に維持されるととも
に、第2加熱素子群により炉の内壁面から離れてガラス
板に近づいた位置からガラス板を効率的に加熱すること
ができ、各加熱素子を有効に使用してその加熱エネルギ
ーを無駄なく有効にガラス板成形のための加熱エネルギ
ーとして用いることができる。
【0012】なお、この場合、第1加熱素子群は、加熱
炉の天井側あるいは床側に適当な取付け板や保持ブラケ
ット等を介して固定保持され、実質上内壁面と一体に固
定された加熱装置である。これに対し、第2加熱素子群
は、加熱炉の内壁面から離れた別体の加熱装置として構
成される。
【0013】好ましい構成例では、前記第2加熱素子群
は、ガラス板の所定位置を局所的に輻射加熱し、ガラス
板に所定の温度分布を付与するためのものである。
【0014】この構成によれば、炉内全体を第1加熱素
子群で加熱するとともに、この第1加熱素子群よりガラ
ス板に近い位置から、第2加熱素子群がガラス板に対し
必要な温度分布を形成するためにガラス板を局所的に加
熱する。これにより、加熱エネルギーを有効に用いてガ
ラス板を局所加熱して、ガラス板に所望の温度分布を形
成できる。
【0015】この第2加熱素子群は、それぞれ温度制御
可能な複数の加熱素子で構成し、各加熱素子からの輻射
熱によりガラス板に温度分布形成が可能な程度までこの
第2加熱素子群をガラス板に近接させて配置できる(ガ
ラス板から大きく離れているとガラス板全体が均一に加
熱され温度分布が形成されない)。この第2加熱素子群
の各加熱素子を選択して使用したり、温度制御すること
により、ガラス板に所望の温度分布を形成できる。ま
た、このように複数の加熱素子により細分化された第2
加熱素子群を用いることにより、ガラス板のサイズに応
じた温度設定が可能になり、汎用性が高められる。
【0016】さらに好ましい構成例では、前記第2加熱
素子群は、前記加熱炉の天井内壁から吊り下げられてガ
ラス板の上面に対向配置される。
【0017】この構成によれば、曲げ型自体の構成を変
えることなく、またその搬送系の構造や動作に支障を来
すことなく、簡単な構造で第2加熱素子群をガラス板に
近づけて配置することができる。
【0018】さらに好ましい構成例では、前記第2加熱
素子群は、前記加熱炉の内壁面からの距離が可変であ
る。
【0019】この構成によれば、第2加熱素子の各加熱
素子からガラス板までの距離を変えることができる。こ
れにより、ガラス板の材質や形状等に応じて加熱温度や
局所加熱する位置を変えて輻射熱量を調整でき、ガラス
板に所望の温度分布を正確に簡単に形成できる。
【0020】さらに好ましい構成例では、前記第2加熱
素子群の各加熱素子は、ヒータ素線と該ヒータ素線の加
熱面側に設けられた均熱板とを有する。
【0021】この構成によれば、各加熱素子からの輻射
熱がガラス板に均等に付与され正確な温度制御が可能に
なる。すなわち、加熱素子を構成するヒータ素線をガラ
ス板に対しむき出しにせずに、ヒータ素線とガラス板の
間に均熱板を設ける。そして、この均熱板の表面温度に
より、温度を制御する。このような均熱板を用いること
により、ヒータ素線による極端な局部加熱が避けられ、
ガラス板の品質を損うことなくガラス板に所望の温度分
布を形成できる。
【0022】また、このような均熱板を用いることによ
り、1つ1つの加熱素子は均一温度の面となるため、そ
れぞれの加熱素子をコンピュータ上でモデル化し、有限
要素法を用いてガラス板の変形解析を行うことが容易に
でき、事前に加熱素子の1つ1つの設定温度の検討が可
能になる。
【0023】以上のように、前述の目的達成のための本
発明の輻射加熱装置は、加熱炉内壁面に固定された第1
加熱素子群と、炉内のガラス板近傍に加熱素子により細
分化された第2加熱素子群からなり、それぞれの加熱素
子を選択的に使用したりその設定温度を調整することに
より、所望の温度分布をガラス板の与えるものである。
この場合、特に温度分布形成のための第2加熱素子群に
おいて、好ましくはガラス板に温度分布を形成すべき方
向に沿って加熱装置を細分化し各加熱素子を並べて配置
する。例えば、長体形状の加熱素子を並列させて加熱装
置を形成した場合、この加熱装置を自動車用窓ガラスの
形成に適用する際には、ガラス板の中央付近では、ガラ
ス中央ラインに垂直な方向(窓ガラスの横幅方向)に加
熱素子の長手方向を配設する。また、側辺中央部では、
ガラス板の曲りの深さを制御するために、ガラス中央ラ
インに平行な方向に加熱素子の長手方向を配設する(後
述の図4参照)。
【0024】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態
に係るガラス板曲げ成形装置の全体図である。
【0025】トンネル状の加熱炉1は、予熱ゾーンZ1
と成形ゾーンZ2と徐冷ゾーンZ3とにより構成されて
いる。各ゾーンはそれぞれ複数のセクション(この例で
は、予熱ゾーンは4セクション、成形ゾーンは8セクシ
ョン、徐冷ゾーンは4セクション)からなる。これらの
予熱ゾーンZ1、成形ゾーンZ2および徐冷ゾーンZ3
を通してコンベヤ(図示しない)が設けられ、ガラス板
を搭載した曲げ型(図示しない)がコンベヤによって加
熱炉内に搬送される。成形ゾーンZ2には、加熱炉1の
天井、床および側壁にそれぞれ天井ヒータ(図示しな
い)、炉床ヒータ3および側壁ヒータ(図示しない)を
備えている。天井ヒータ、炉床ヒータおよび側壁ヒータ
は、それぞれ加熱炉1の内壁面に適当な固定保持手段に
より固定配置された複数の加熱素子により構成されてい
る。これらの天井ヒータ、炉床ヒータおよび側壁ヒータ
は、炉内全体を加熱するものであり、本発明の第1加熱
素子群を構成する。この成形ゾーンZ2の各セクション
のコンベヤ(図示しない)の上側に本発明に係る細分化
された輻射加熱装置2が加熱炉の天井内壁から離隔され
て配設される。この輻射加熱装置2が本発明の第2加熱
素子群を構成する。
【0026】なお、曲げ型は、得ようとするガラス板の
周縁の曲げ形状に概略一致した湾曲形状を有するリング
を主構成部材としたものである。
【0027】ガラス板は所定の形状に切出された後、曲
げ型の上に1枚または2枚以上重ねて載せられ、予熱ゾ
ーンZ1で約500℃まで加熱される。その後、ガラス
板は、成形ゾーンZ2で所望の温度分布が形成されるよ
うに加熱され、重力により曲げ型に沿った形状に曲げら
れる。さらにこのガラス板は、徐冷ゾーンZ3で徐々に
冷却される。
【0028】ガラス板を載せた曲げ型は、加熱炉1内を
各セクションごとに停止するように断続的に搬送され
る。炉内の成形ゾーンZ2の、あるセクションに停止し
ている間に順次本発明の輻射加熱装置(第2加熱素子
群)によりガラス板に所望の温度分布が形成されてい
く。この温度分布は、曲げ型が成形ゾーンZ2の最終セ
クションに停止しているときに目標とする温度分布とな
り、ガラス板は所望の形状に重力により曲げられる。
【0029】図2は、図1の加熱炉に配設された輻射加
熱装置(第2加熱素子群)2の一例を示す構成図であ
る。長体形状の複数の(この例では9個の)加熱素子
〜を並列させて輻射加熱装置2が形成される。各加熱
素子〜は、その長手方向を自動車用窓ガラスを形成
するガラス板4または5の中央ラインCに垂直な方向
(水平面内)に向けてガラス板4または5の左右方向の
中央部に並べて設けられる。これにより、各加熱素子か
らの輻射熱に応じてガラス板4または5に中央ラインC
に沿って温度分布が形成される。このような輻射加熱装
置2は、加熱炉1の成形ゾーンZ2内のガラス板の上側
に近接して設置される。ガラス板の下側には、炉床ヒー
タ3が配される。この炉床ヒータ3も、ガラス板の上側
の輻射加熱装置2と同様に複数の加熱素子からなる細分
化された加熱装置として構成することが、温度分布をさ
らに確実に高精度で形成する上で望ましい。この場合、
ガラス板と輻射加熱装置2との間の距離は、各加熱素子
により温度分布が形成される程度に近接した距離であ
り、約50〜250mmの範囲である。この輻射加熱装
置2の各加熱素子の表面温度は、それぞれのセクション
ごとに、且つそれぞれの加熱素子ごとに制御可能であ
る。
【0030】ガラス板を載せた曲げ型は、炉内のそれぞ
れのセクションの定められた位置に正確に停止する。輻
射加熱装置2とガラス板4または5の位置関係により、
曲げられるガラス板の断面の最も深い位置が決る。自動
車のフロントガラスがルーフ部にスムーズにつながるよ
うなデザインの場合、フロントガラスの断面の最も曲げ
の深い位置が上部(車体に組付けられたときの上部)に
寄っている。このようなガラス板の場合は、図2に示す
輻射加熱装置2の配置により、各加熱素子の温度設定お
よびガラス板を載せた曲げ型の停止位置の調整により、
容易にガラス板の上部の温度を高くする温度分布を形成
できる。
【0031】図3は、本発明における輻射加熱装置2の
別の実施の形態を示す構成図である。この実施形態は、
ガラス板6の内側の中央部に、5個の加熱素子〜を
中央ラインCに沿って並べて輻射加熱装置2を構成した
ものである。
【0032】図4は、本発明に係る輻射加熱装置のさら
に別の実施の形態を示す構成図である。この実施形態
は、前述の図2の実施形態の輻射加熱装置に対し、さら
にガラス板6の左右方向(自動車用窓ガラスの横幅(車
幅)方向)の側辺部に温度分布を形成するために、中央
部の加熱素子〜に加えてこれらの左右側にそれぞれ
2個ずつ加熱素子a,b,c,dを設けたものである。
【0033】図5は、輻射加熱装置2の一例を示す断面
図である。この例は、ヒータ架台7に、各加熱素子〜
をその輻射放熱面となる下面側の高さを一定に揃えて
設けたものである。そして、ヒータ架台7が加熱炉の天
井内壁から離隔されるように支持される。
【0034】図6は、図5の輻射加熱装置2の各加熱素
子〜の配置を変えた構成例を示す断面図である。こ
の例は、ヒータ架台7に、各加熱素子〜の高さを可
変とし、図5の例に対しそれぞれの高さを変えて設けた
ものである。ガラス板に形成すべき温度分布に応じて各
加熱素子の高さを調整することにより、さらに正確に温
度分布形成が可能になる。成形すべきガラス板の形状に
応じて高さを調整することにより、種々の形状のガラス
板に所望の温度分布を形成できる。この例も、図5の例
と同様にヒータ架台7が加熱炉の天井内壁から離隔され
るように支持される。
【0035】図7は、本発明の曲げ成形装置の一例を示
す炉内構成図である。図示したように、加熱炉15(図
1の成形ゾーンZ2)の天井には天井ヒータ8が設けら
れている。また、加熱炉内には各ゾーンZ1,Z2,Z
3(図1参照)間を連通してコンベヤ10が設けられ、
曲げ型9が搬送される。この曲げ型9上にガラス板(図
示しない)が載置される。コンベヤ10の下側には炉床
ヒータ3が設けられる。こうして、天井ヒータ8と炉床
ヒータ3とで第1加熱素子群が構成される。曲げ型9上
のガラス板(図示しない)に近接した上方に輻射加熱装
置2(第2加熱素子群)が吊下げられる。この場合、輻
射加熱装置2の背面側の天井ヒータ8はすべて用いるこ
となく選択的に使用してもよい。
【0036】図8は、本発明の曲げ成形装置の別の例を
示す炉内構成図である。本例では、輻射加熱装置とし
て、前述の図6の例と同様に、高さを変えた加熱素子
〜をヒータ架台7に取付けた輻射加熱装置2を天井面
側から吊下げている。
【0037】図9は、本発明における加熱素子の好まし
い構成を示す断面図である。ヒータ架台7の下面側にセ
ラミクスボード13が装着され、このセラミクスボード
13内にヒータ素線14が埋設される。このヒータ素線
14の下面側を覆う均熱板11が支持棒12を介してヒ
ータ架台7に固定される。このような均熱板11を設け
ることにより、ヒータ素線14からの熱により均熱板内
の温度を均一にして、各加熱素子ごとに均一な輻射熱を
ガラス板に対し付与でき、高精度の温度分布制御が可能
になる。このような均熱板11を用いる代りに、温素制
御可能な加熱面を持った加熱素子を用いて、その加熱面
で温度制御を行うようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、加熱
炉の内壁面に固定された第1加熱素子群により加熱炉内
全体が充分な加熱成形温度に維持されるとともに、第2
加熱素子群により炉の内壁面から離れてガラス板に近づ
いた位置からガラス板を効率的に加熱でき、各加熱素子
を有効に使用してガラス板を曲げ成形できる。
【0039】また、それぞれ温度制御可能な複数の加熱
素子からなる加熱装置を、各加熱素子からの輻射熱によ
りガラス板に温度分布形成が可能な程度までガラス板に
近接させて配置することにより、簡単な構成でガラス板
に所望の温度分布を効率よく高精度で形成することがで
きる。これにより、成形すべきガラス板の形状に合わせ
て効率的に加熱することができ、成形加工の精度を高め
るとともに生産性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用されるガラス板の曲げ成形装置
の全体構成図。
【図2】 本発明における輻射加熱装置の一例を示す構
成図。
【図3】 本発明における輻射加熱装置の別の例を示す
構成図。
【図4】 本発明における輻射加熱装置のさらに別の例
を示す構成図。
【図5】 本発明における輻射加熱装置の一例を示す断
面図。
【図6】 本発明における輻射加熱装置の別の例を示す
断面図。
【図7】 本発明の曲げ成形装置の一例を示す炉内構成
図。
【図8】 本発明の曲げ成形装置の別の例を示す炉内構
成図。
【図9】 本発明における加熱素子の好ましい構成を示
す断面図。
【符号の説明】
1:加熱炉、2:輻射加熱装置、3:炉床ヒータ、4,
5,6:ガラス板、7:ヒータ架台、8:天井ヒータ、
9:曲げ型、10:コンベヤ、11:均熱板、12:支
持棒、13:セラミクスボード、14:ヒータ素線、1
5:加熱炉、〜,a,b,c,d:加熱素子
フロントページの続き (72)発明者 矢島 敏己 愛知県知多郡武豊町字旭1番地 旭硝子株 式会社内 (72)発明者 土屋 雅弘 愛知県知多郡武豊町字旭1番地 旭硝子株 式会社内 (72)発明者 小西 正哲 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内 Fターム(参考) 4G015 AA04 AB02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス板が載置される曲げ型と、該曲げ型
    が搬送されるトンネル状の加熱炉と、該加熱炉内に配さ
    れた輻射加熱装置とを備え、前記加熱炉内で曲げ型上に
    載置されたガラス板を加熱して所定の形状に曲げ加工す
    るガラス板の曲げ成形装置において、 前記輻射加熱装置は、前記加熱炉の内壁面に実質的に固
    定配置された複数の第1加熱素子群と、前記加熱炉の内
    壁面から離隔可能に配置された複数の第2加熱素子群を
    備えてなることを特徴とするガラス板の曲げ成形装置。
  2. 【請求項2】前記第2加熱素子群は、ガラス板の所定位
    置を局所的に輻射加熱し、ガラス板に所定の温度分布を
    付与するためのものである請求項1に記載のガラス板の
    曲げ成形装置。
  3. 【請求項3】前記第2加熱素子群は、前記加熱炉の天井
    内壁から吊り下げられてガラス板の上面に対向配置され
    る請求項1または2に記載のガラス板の曲げ成形装置。
  4. 【請求項4】前記第2加熱素子群は、前記加熱炉の内壁
    面からの距離が可変である請求項1、2または3に記載
    のガラス板の曲げ成形装置。
  5. 【請求項5】前記第2加熱素子群の各加熱素子は、ヒー
    タ素線と該ヒータ素線の加熱面側に設けられた均熱板と
    を有する請求項1、2、3または4に記載のガラス板の
    曲げ成形装置。
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