JP2001085022A - 炭素電極材及び炭素電極材集合体 - Google Patents

炭素電極材及び炭素電極材集合体

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JP2001085022A
JP2001085022A JP25651299A JP25651299A JP2001085022A JP 2001085022 A JP2001085022 A JP 2001085022A JP 25651299 A JP25651299 A JP 25651299A JP 25651299 A JP25651299 A JP 25651299A JP 2001085022 A JP2001085022 A JP 2001085022A
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carbon electrode
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carbon
nonwoven fabric
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JP25651299A
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Masanobu Kobayashi
真申 小林
Makoto Inoue
誠 井上
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた電極性能を有しながら、炭素電極材の
酸化重量収率を高めることができる炭素電極材を提供
し、また、酸化重量収率が高められた炭素質繊維の不織
布よりなり、特に集電板との接触性に優れる炭素電極材
集合体を提供する。 【解決手段】 水溶液系電解液によるレドックスフロー
電池に使用される炭素電極材であって、X線広角解析よ
り求めた<002>面間隔が3.60Å以下である擬黒
鉛結晶構造を有すると共に、XPS表面分析より求めた
表面酸性官能基量が全表面炭素原子数の0.2〜1.2
%であり、1A族及び/又は2A族の金属元素の総含有
量C1 が10ppm以上であるか、又は他の典型金属元
素及び/又は遷移元素の総含有量C2 が100ppm以
上である(但し、C1 は100ppm以下、かつC2
1000ppm以下である)ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水溶液系電解液に
よるレドックスフロー電池に使用される炭素電極材及
び、該炭素電極材である炭素質繊維の不織布よりなる炭
素電極材集合体に関するものであり、特に、バナジウム
系レドックスフロー電池に有用である。
【0002】
【従来の技術】従来より、電極は電池の性能を左右する
ものとして重点的に開発されている。電極には、それ自
体が活物質とならず、活物質の電気化学的反応を促進さ
せる反応場として働くタイプのものがあり、このタイプ
には導電性や耐薬品性などから炭素材料がよく用いられ
る。特に電力貯蔵用に開発が盛んなレドックスフロー電
池の電極には、耐薬品性があり、導電性を有し、かつ通
液性のある炭素質繊維の不織布等が用いられている。
【0003】レドックスフロー電池は、正極に鉄の塩酸
水溶液、負極にクロムの塩酸水溶液を用いたタイプか
ら、起電力の高いバナジウムの硫酸水溶液を両極に用い
るタイプに替わり、高エネルギー密度化されたが、最近
さらに活物質濃度を高める開発が進み、一段と高エネル
ギー密度化が進んでいる。
【0004】レドックスフロー型電池の主な構成は、図
1に示すように電解液を貯える外部タンク6,7と電解
槽ECからなり、ポンプ8,9にて活物質を含む電解液
を外部タンク6,7から電解槽ECに送りながら、電解
槽ECに組み込まれた電極上で電気化学的なエネルギー
変換、すなわち充放電が行われる。
【0005】一般に、充放電の際には、電解液を外部タ
ンクと電解槽との間で循環させるため、電解槽は図1に
示すような液流通型構造をとる。該液流通型電解槽を単
セルと称し、これを最小単位として単独もしくは多段積
層して用いられる。液流通型電解槽における電気化学反
応は、電極表面で起こる不均一相反応であるため、一般
的には二次元的な電解反応場を伴うことになる。電解反
応場が二次元的であると、電解槽の単位体積当たりの反
応量が小さいという難点がある。
【0006】そこで、単位面積当りの反応量、すなわち
電流密度を増すために電気化学反応場の三次元化が行わ
れるようになった。図2は、三次元電極を有する液流通
型電解槽の分解斜視図である。該電解槽では、相対する
二枚の集電板1,1間にイオン交換膜3が配設され、イ
オン交換膜3の両側にスペーサ2によって集電板1,1
の内面に沿った電解液の流路4a,4bが形成されてい
る。該流通路4a,4bの少なくとも一方には炭素質繊
維不織布等の電極材5が配設されており、このようにし
て三次元電極が構成されている。なお、集電板1には、
電解液の液流入口10と液流出口11とが設けられてい
る。
【0007】正極電解液にオキシ硫酸バナジウム、負極
電解液に硫酸バナジウムの各々硫酸酸性水溶液を用いた
レドックスフロー型電池の場合、放電時には、V2+を含
む電解液が負極側の液流路4aに供給され、正極側の流
路4bにはV5+(実際には酸素を含むイオン)を含む電
解液が供給される。負極側の流路4aでは、三次元電極
5内でV2+が電子を放出しV3+に酸化される。放出され
た電子は外部回路を通って正極側の三次元電極内でV5+
をV4+(実際には酸素を含むイオン)に還元する。この
酸化還元反応に伴って負極電解液中のSO4 2-が不足
し、正極電解液ではSO4 2-が過剰になるため、イオン
交換膜3を通ってSO4 2-が正極側から負極側に移動し
電荷バランスが保たれる。あるいは、H+ がイオン交換
膜を通って負極側から正極側へ移動することによっても
電荷バランスを保つことができる。充電時には放電と逆
の反応が進行する。
【0008】上記のようなレドックスフロー電池用電極
材の特性としては、特に以下に示す性能が要求される。
【0009】1)目的とする反応以外の副反応を起こさな
いこと(反応選択性が高いこと)、具体的には電流効率
(ηI )が高いこと。 2)電極反応活性が高いこと、具体的にはセル抵抗(R)
が小さいこと。すなわち電圧効率(ηV )が高いこと。 3)上記1)、2)に関連する電池エネルギー効率(ηE )が
高いこと。 ηE =ηI ×ηV 4)くりかえし使用に対する劣化が小さいこと(高寿
命)、具体的には電池エネルギー効率(ηE )の低下量
が小さいこと。
【0010】例えば、特開昭60−232669号公報
には、X線広角解析より求めた<002>面間隔が、平
均3.70Å以下であり、またc軸方向の結晶子の大き
さが平均9.0Å以上の擬黒鉛微結晶を有し、かつ全酸
性官能基量が少なくとも0.01meq/gである炭素
質材料をレドックスフロー電池の電解槽用電極材として
用いることが提案されている。
【0011】また、特開平5−234612号公報に
は、ポリアクリロニトリル系繊維を原料とする炭素質繊
維で、X線広角解析より求めた<002>面間隔が3.
50〜3.60Åの擬黒鉛結晶構造を有し、炭素質材料
表面の結合酸素原子数が炭素原子数の10〜25%とな
るような炭素質材を、レドックスフロー電池の電解槽用
電極材として用いることが提案されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
60−232669号公報、特開平5−234612号
公報では、炭素質材料表面と電解液との間に有効な濡れ
性を発現させるために、全酸性官能基量が0.01me
q/g以上か、あるいは炭素質材料表面の結合酸素原子
数が炭素原子数の10%以上必要であったので、最近開
発されている活物質濃度を高め、粘度が上がったバナジ
ウム系レドックスフロー電池では炭素質材料表面と集電
板との接触抵抗または繊維間の接触抵抗が高く、その結
果セル抵抗が高くなり、高いエネルギー効率を得られな
いことが判明した。
【0013】そこで、本出願人は、エネルギー効率等の
電極性能を高めるべく、X線広角解析より求めた<00
2>面間隔を特定範囲内とし、かつ、XPS表面分析よ
り求めた表面酸性官能基量を適切な範囲に制御したレド
ックスフロー電池用の炭素電極材について、既に出願済
みである(本出願時に未公開)。しかし、炭素電極材の
表面に酸性官能基を適量導入する際、炭素材料に含まれ
る金属元素が酸化反応に影響し、酸化重量収率の低下や
局部的な穴あき(酸化斑)が生じる場合があることが判
明した。
【0014】一方、炭素電極材表面と集電板との接触抵
抗は、炭素電極材で構成される不織布(集合体)の物性
によっても変化するため、炭素電極材の特性の改善だけ
では、接触抵抗を十分小さくするのが容易ではなかっ
た。また、当該不織布の物性は炭素電極材の製法や物
性、及び不織布の製法等により変化するため、炭素電極
材の物性等に応じて不織布の製法を最適化する必要があ
った。
【0015】そこで、本発明の目的は、かかる事情に鑑
み、優れた電極性能を有しながら、炭素電極材の酸化重
量収率を高めることができる炭素電極材を提供すること
にある。また、酸化重量収率が高められた炭素質繊維の
不織布よりなり、特に集電板との接触性に優れる炭素電
極材集合体を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究したところ、炭素電極材に含有さ
れる金属元素の量を制御することで、炭素電極材の酸化
重量収率が高められることを見出し、更に検討を加えて
本発明を完成するに至った。
【0017】即ち、本発明の炭素電極材は、水溶液系電
解液によるレドックスフロー電池に使用される炭素電極
材であって、X線広角解析より求めた<002>面間隔
が3.60Å以下である擬黒鉛結晶構造を有すると共
に、XPS表面分析より求めた表面酸性官能基量が全表
面炭素原子数の0.2〜1.2%であり、1A族及び/
又は2A族の金属元素の総含有量C1 が10ppm以上
であるか、又は他の典型金属元素及び/又は遷移元素の
総含有量C2 が100ppm以上である(但し、C1
100ppm以下、かつC2 は1000ppm以下であ
る)ことを特徴とする。本発明の炭素電極材によると、
<002>面間隔が3.60Å以下のため導電性が良好
であり、表面酸性官能基量が適量なため水溶液系電解液
との濡れ性が良好で、電極材間又は電極材と集電板との
接触抵抗を小さくすることができる。また、総含有量C
1 が10ppm以上、又は総含有量C2 が100ppm
以上のため、乾式酸化処理における表面酸性官能基の付
与性が向上するため、酸化重量収率を高めることができ
る。しかも総含有量C1 とC2 の上限が制限されている
ため、過剰な酸化反応による局部的な穴あき(酸化斑)
が生じることもない。その結果、実施例の結果が示すよ
うに、優れた電極性能を有しながら、炭素電極材の酸化
重量収率を高めることができる。
【0018】一方、本発明の炭素電極材集合体は、水溶
液系電解液によるレドックスフロー電池に使用され、炭
素質繊維の不織布よりなる炭素電極材集合体であって、
前記炭素質繊維は、X線広角解析より求めた<002>
面間隔が3.60Å以下である擬黒鉛結晶構造を有する
と共に、XPS表面分析より求めた表面酸性官能基量が
全表面炭素原子数の0.2〜1.2%であり、1A族及
び/又は2A族の金属元素の総含有量C1 が10ppm
以上であるか、又は他の典型金属元素及び/又は遷移元
素の総含有量C2 が100ppm以上である(但し、C
1 は100ppm以下、かつC2 は1000ppm以下
である)と共に、前記不織布は、JISL1096(1
990)に準ずる圧縮率が10〜25%、圧縮弾性率が
80%以上であることを特徴とする。
【0019】本発明の炭素電極材集合体によると、<0
02>面間隔が3.60Å以下のため導電性が良好であ
り、表面酸性官能基量が適量なため水溶液系電解液との
濡れ性が良好で、電極材間又は電極材と集電板との接触
抵抗を小さくすることができる。また、総含有量C1
10ppm以上、又は総含有量C2 が100ppm以上
のため、乾式酸化処理における表面酸性官能基の付与性
が向上するため、酸化重量収率を高めることができる。
しかも総含有量C1 とC2 の上限が制限されているた
め、過剰な酸化反応による局部的な穴あき(酸化斑)が
生じることもない。更に、不織布の圧縮率と圧縮弾性率
を上記範囲にすることで、集電板との接触性を良好にし
て、接触抵抗を小さくすることができる。その結果、実
施例の結果が示すように、優れた電極性能を有しなが
ら、炭素電極材の酸化重量収率を高めることができ、し
かも、レドックスフロー電池のセル抵抗を低減してエネ
ルギー効率を高めることができる。
【0020】また、本発明の炭素電極材集合体は、バナ
ジウム系レドックスフロー電池に使用されることが好ま
しい。バナジウム系のレドックスフロー電池では、上記
の電解液との濡れ性が比較的良好になるため、上記の如
き作用効果がより顕著になる。また、当該電池では電極
材を構成する繊維間や集電板に対する電極材表面の接触
抵抗が特に問題になり易いため、上記作用効果を有する
本発明の炭素電極材集合体が特に有用なものとなる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の炭素電極材は、炭素質材
料からなり、その組織、微細構造等は特に限定されない
が、電極表面積を大きくできるものが好ましい。具体的
には、紡績糸、フィラメント集束糸、不織布、編地、織
地、特殊編織物(特開昭63−200467号公報に開
示されているようなもの)、あるいはこれらの混成組織
からなる炭素質繊維集合体、又は多孔質炭素体、炭素−
炭素複合体、粒子状炭素材料等を挙げることができる。
これらのうち、炭素質繊維よりなる不織布が、取り扱い
や加工性、製造性等の点から好ましい。
【0022】即ち、本発明の炭素電極材集合体は、炭素
質繊維の不織布として形成される。当該不織布は、焼成
(炭化)前の不融化あるいは耐炎化された短繊維を開繊
し、カードにかけ、幾層かに重ねられたレイヤーからな
るウェブをまず作成し、さらにニードルパンチ加工機に
かけることで、好適に作製される。
【0023】不織布の目付量は、隔膜と集電板に挟まれ
た充填状態の厚みを2〜3mmで使用する場合、100
〜1000g/m2 が好ましく、特に200〜600g
/m 2 が望ましい。また片面に凹溝加工が施された不織
布が通液性の点から好んで用いられる。その場合の溝
幅、溝深さは少なくとも0.3mm、特に0.5mm以
上が望ましい。該炭素質繊維不織布の厚みは、上記充填
状態の厚みより少なくとも大きいこと、好ましくは充填
状態の厚みの1.5倍程度である。しかしながら、厚み
が厚すぎると圧縮応力で膜を突き破ってしまうので、圧
縮応力を1kgf/cm2 以下に設計するのが好まし
い。
【0024】なお、上記の炭素質繊維の平均繊維径は5
〜20μm程度が好ましく、平均長さは30〜100m
m程度が好ましい。
【0025】炭素質繊維不織布は、電池の中に圧接され
て組み込まれ、その薄い隙間を粘度の高い電解液が流れ
るため、脱落を防止して形態保持するためには引張強度
を0.1kg/cm以上にすることが望ましい。また集
電板との接触抵抗を良くするために、隔膜、集電板に挟
まれた充填層の密度を0.05g/cm3 以上に、電極
面に対する反発力を0.1kgf/cm2 以上にするこ
とが好ましい。
【0026】本発明の電極材は、X線広角解析より求め
た<002>面間隔が3.60Å以下である擬黒鉛結晶
構造を有し、好ましくは、前記<002>面間隔が3.
45〜3.50Åである。なお、<002>面間隔は黒
鉛の3.35Åから3.7Åを越える不定型炭素まで様
々な値をとり、その特性も大きく異なることが広く知ら
れている。
【0027】X線広角解析より求めた<002>面間隔
が3.60Åより大きい場合、電池内部抵抗(セル抵
抗)の内の電極材導電抵抗成分が無視できないようにな
り、その結果セル抵抗が増加し(電圧効率が低下し)、
エネルギー効率が低下する。
【0028】また本発明の電極材の表面酸性官能基量
は、全表面炭素原子数の0.2%以上であることが必要
であり、好ましくは0.3%以上である。0.2%未満
の場合には、電解液の濡れ性が悪く、セル抵抗が著しく
増加する。これは、炭素原子そのものは疎水性であるた
め、親水基の酸性官能基が少ない場合には水をはじきや
すいためと考えられる。また表面酸性官能基量は、全表
面炭素原子数の1.2%以下であることが必要であり、
好ましくは0.8%以下である。1.2%より大きい場
合には、官能基により表面の導電性が阻害され、集電板
との接触抵抗または繊維間の接触抵抗が悪くなり、セル
抵抗が著しく増加する。
【0029】なお、上記の表面酸性官能基量とは、含酸
素官能基のうち硝酸銀処理によって銀イオン置換されう
る水酸基やカルボキシル基の量を意味し、XPS表面分
析によって検出される表面銀イオン量の表面炭素原子数
に対する割合として表す。
【0030】このような優れた内部構造と濡れ性を持っ
た炭素電極材は、緊張下200〜300℃の初期空気酸
化を経たポリアクリロニトリル、等方性ピッチ、メソフ
ェーズピッチ、セルロースなど、あるいはフェノール、
ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)
などを原料にして、Na、Kの1A族、及び/又はM
g、Ca、Baの2A族の金属塩を総含有量C1 10〜
100ppm(金属換算)、好ましくは、30〜50p
pm(金属換算)で均一に添着した後、不活性雰囲気下
1000〜2200℃で焼成(炭化)し、得られた擬黒
鉛結晶構造を有する炭素材料を乾式酸化処理することに
よって、高収率にて得ることができる。
【0031】なお、1A族及び/又は2A族の金属元素
の代わりに、他の典型金属元素及び/又は遷移元素、例
えばTi、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、
Zn、Al、Si、P、F、Cl、Br、I、Sn、C
d、Mo、Wの金属塩を総含有量C2 100〜1000
ppm(元素換算)、好ましくは、100〜500pp
m(元素換算)で添着しても同様な結果が得られる。
【0032】上記の金属塩を均一に微量添着することに
よって、乾式酸化処理の際に、酸性官能基を付与する反
応が促進され、副反応として生じる炭素消耗量を減少さ
せることができ、酸化重量収率を向上させることができ
る。
【0033】一方、上記範囲を越える金属塩を添着する
と、一瞬にして過剰な反応が生じ、酸性官能基を付与す
る反応を制御することができない。このため、総含有量
1は100ppm以下、かつ総含有量C2 は1000
ppm以下である必要がある。なお、1A族、2A族の
金属とその他の金属等の望ましい添着量が異なる理由は
反応促進性の違いによるものと考えられる。
【0034】乾式酸化処理は、上述の炭素材料を酸素濃
度1〜25vol%のガス雰囲気下で重量収率にして9
0〜99%、好ましくは93〜99%の範囲になるよう
に実施される。処理温度は500〜900℃、さらに好
ましくは650〜750℃がよい。しかし処理法はこれ
に限定されるものではなく、例えばこの乾式酸化処理の
代わりに電解酸化をおこなっても同様な効果が得られ
る。なお、表面酸性官能基量は、黒鉛化の程度にもよる
が、乾式酸化処理の時間等を調製することで制御でき
る。
【0035】本発明における炭素質繊維不織布は、圧縮
率が10〜25%で、圧縮弾性率が80%以上である
が、好ましくは、圧縮率10〜20%で、圧縮弾性率8
2%以上である。圧縮率が10%未満の場合、繊維間の
絡みが得られず、炭素質繊維不織布としての形態を保持
することができない。一方、圧縮率が25%を越える
か、圧縮弾性率か80%未満の場合は、電池の中に圧接
させて組み込まれた際の集電板との接触抵抗が高くな
り、その結果、セル抵抗が増加し(電圧効率が低下
し)、エネルギー効率が低下する。
【0036】このような炭素質繊維不織布の圧縮特性
は、上述した炭素の結晶構造と表面酸性官能基を持つこ
とが前提となるが、前段階のニードルパンチの条件を制
御することによって得られる。すなわち、柔軟性があ
り、繊維の脱落のない不織布形態を保ちつつ、なおかつ
圧接した際の集電板との接触性(接触面と接触力)が向
上するように、ニードルパンチの密度を150〜300
本/cm2 、好ましくは、200〜300本/cm2
し、ニードルパンチの針を不融化繊維あるいは耐炎化繊
維が交互に絡みやすいもの、例えばSB#36やSB#
40(FosterNeedle社)にすることが好ま
しい。
【0037】次に、本発明において採用される<002
>面間隔(d002)、XPS表面分析、金属元素等の
総含有量、不織布の圧縮率及び圧縮弾性率、集電板との
接触抵抗、電極性能の各測定法について説明する。
【0038】(1)<002>面間隔(d002) 電極材料をメノウ乳鉢で、粒径10μm程度になるまで
粉砕し、試料に対して約5重量%のX線標準用高純度シ
リコン粉末を内部標準物質として混合し、試料セルに詰
め、CuKα線を線源として、ディフラクトメーター法
によって広角X線を測定する。
【0039】曲線の補正には、いわゆるローレンツ因
子、偏光因子、吸収因子、原子散乱因子等に関する補正
を行わず、次の簡便法を用いる。即ち、<002>回折
に相当するピークのベースラインからの実質強度をプロ
ットし直して<002>補正強度曲線を得る。この曲線
のピーク高さの2/3の高さに引いた角度軸に平行な線
が補正強度曲線と交わる線分の中点を求め、中点の角度
を内部標準で補正し、これを回折角の2倍とし、CuK
αの波長λとから数式1のBraggの式によって<0
02>面間隔を求める。
【0040】
【数1】 ここで、波長λ=1.5418Å、θは<002>回折
角を示す。
【0041】(2)XPS表面分析 ESCAあるいはXPSと略称されているX線光電子分
光法の測定に用いる装置は島津ESCA750で、解析
にはESCAPAC760を用いる。
【0042】各試料を硝酸銀のアセトン溶液に浸漬し、
酸性官能基のプロトンを完全に銀置換し、アセトン及び
水でそれぞれ洗浄後、6mm径に打ち抜き、導電性ペー
ストにより加熱式試料台に貼り付け、分析に供する。予
め、測定前に試料を120℃に加熱し、3時間以上真空
脱気する。線源にはMgKα線(1253.6eV)を
用い、装置内真空度は10-7torrとする。
【0043】測定はCls,Ag3dピークに対して行
い、各ピークをESCAPAC760(J.H.Sco
fieldによる補正法に基づく)を用いて補正解析
し、各ピーク面積を求める。得られた面積にClsにつ
いては1.00、Ag3dについては10.68の相対
強度を乗じたものの比が原子数比であり、全表面炭素原
子数に対する表面酸性官能基量は(表面銀原子数/表面
炭素原子数)比を百分率(%)で算出する。
【0044】(3)金属元素等の総含有量 1A族及び/又は2A族の金属元素の総含有量C1 につ
いては、後述する処理を行った炭素電極材を試料とし、
Na、Kは原子吸光分析(装置:島津製作所製AA−6
40−12)を行い、Be、Mg、Ca、BaはICP
発光分析(装置:島津製作所製ICPS−2000)を
行い、各含有量から算出する。また、他の典型金属元素
及び/又は遷移元素の総含有量C2 については、後述す
る処理を行った炭素電極材を試料とし、炭素電極材を試
料とし、ICP発光分析(装置:島津製作所製ICPS
−2000)を行い、Ti、V、Cr、Mn、Fe、C
o、Ni、Cu、Zn、Al、Si、Sn、Cd、M
o、Wの各含有量から算出する。
【0045】試料の処理方法は次の通りである。炭素電
極材の試料1〜2gをPtルツボに入れ、電熱器で炭化
し、さらに電気炉で550℃にて灰化し、6N−HCl
とHFで酸処理し、1.2N−HCl、20mlに溶か
し、分析に用いる。
【0046】(4)不織布の圧縮率及び圧縮弾性率 JIS L1096(1990)に記載の「6.18圧
縮率及び圧縮弾性率」に準じ、約5×約5cmの試験片
を5枚採取し、1枚の試験片を初荷重0.49kPaの
下で、厚さ(mm)を測り、次に荷重を24.5kPa
の下で1分間放置して厚さ(mm)を計る。次に荷重を
除き1分間放置した後、再び初荷重の下で厚さ(mm)
を測り、それぞれの厚さより圧縮率及び圧縮弾性率を求
め、5回の平均値で表す(整数位まで)。
【0047】(5)集電板との接触抵抗 2枚の集電板を用い、その間に幅1cm、長さ10cm
の炭素質繊維不織布の試料を挟んで2mm厚みに圧接し
た時の抵抗をデジタルマルチメータで簡易的に測定し、
単位面積あたりの抵抗を求める。集電板には固有抵抗
0.05Ω・cmの樹脂結合質黒鉛板(厚み3mm)を
用い、集電板同士をそのまま圧接した時の抵抗は不織布
との接触抵抗に対して無視できるものである。
【0048】(6)電極性能 上下方向(通液方向)に10cm、幅方向に1cmの電
極面積10cm2 を有する小型のセルを作り、定電流密
度で充放電を繰り返し、電極性能のテストを行う。正極
電解液には2mol/lのオキシ硫酸バナジウムの3m
ol/l硫酸水溶液を用い、負極電解液には2mol/
lの硫酸バナジウムの3mol/l硫酸溶液を用いる。
電解液量はセル、配管に対して大過剰とした.液流量は
毎分6.2mlとし、30℃で測定を行う。
【0049】(a)電流効率:ηI 充電に始まり、放電で終わる1サイクルのテストにおい
て、電流密度を電極幾何面積当たり40mA/cm2
(400mA)として、1.7Vまでの充電に要した電
気量をQ1 クーロン、1.0Vまでの定電流放電、およ
びこれに続く1.2Vでの定電圧放電で取りだした電気
量をそれぞれQ2 、Q3 クーロンとし、数式2で電流効
率ηI を求める。
【0050】
【数2】 (b)セル抵抗:R 負極液中のV3+をV2+に完全に還元するのに必要な理論
電気量Qthに対して、放電により取りだした電気量の比
を充電率とし、数式3で充電率を求める。
【0051】
【数3】 充電率が50%のときの電気量に対応する充電電圧V
C50 、放電電圧VD50 を電気量−電圧曲線からそれぞれ
求め、数式4より電極幾何面積に対するセル抵抗R(Ω
・cm2 )を求める。
【0052】
【数4】 ここで、Iは定電流充放電における電流値0.4Aであ
る。
【0053】(c)電圧効率:ηV 上記の方法で求めたセル抵抗Rを用いて数式5の簡便法
により電圧効率ηV を求める。
【0054】
【数5】 ここで、Eは充電率50%のときのセル開回路電圧1.
432V(実測値)、Iは定電流充放電における電流値
0.4Aである。
【0055】(d)エネルギー効率:ηE 前述の電流効率ηI と電圧効率ηV を用いて、数式6に
よりエネルギー効率η E を求める。
【0056】
【数6】 レドックスフロー電池等の電解槽用電極の特性は、主に
上記のような電流効率ηI 、電圧効率ηV (セル抵抗
R)およびエネルギー効率ηE (ηI とηV との積)と
これらの効率の充放電サイクル安定性(寿命)で表され
る。
【0057】本発明の炭素電極材又は炭素電極材集合体
は、水溶液系電解液を使用するレドックスフロー電池に
用いられるものである。当該レドックスフロー電池は、
前述のように、例えば間隙を介した状態で対向して配設
された一対の集電板間に隔膜が配設され、該集電板と隔
膜との間に少なくとも一方に電極材が配設され、電極材
は活物質を含んだ水溶液からなる電解液を含んだ構造を
有する電解槽を備える。
【0058】水溶液系電解液としては、前述の如きバナ
ジウム系電解液の他、鉄−クロム系、チタン−マンガン
系、マンガン−クロム系、クロム−クロム系、鉄−チタ
ン系などが挙げられるが、バナジウム系電解液が好まし
い。本発明の炭素電極材集合体は、特に、粘度が25℃
にて0.005Pa・s以上であるバナジウム系電解
液、あるいは1.5mol/l以上のバナジウムイオン
を含むバナジウム系電解液を使用するレドックスフロー
電池に用いるのが有用である。
【0059】
【実施例】以下、本発明の構成及び効果を具体的に示
す、実施例等について説明する。
【0060】(実施例1)平均繊維径16μmのポリア
クリロニトリル繊維を空気中200〜300℃で耐炎化
した後、該耐炎化繊維の短繊維(長さ約80mm)を用
いてフェルト針SB#36(Foster Needl
e社)、パンチング密度250本/cm2でフェルト化
して目付量600g/m2 、厚み5.0mmの不織布を
作製した。該不織布を0.01wt%の水酸化ナトリウ
ム水溶液に浸漬、脱水し(ナトリウムイオン換算として
0.003wt%添着)、窒素ガス中で10℃/分の昇
温速度で1300℃まで昇温し、この温度で1時間保持
し炭化を行って冷却し、続いて空気中650℃で5分間
処理し、炭素質繊維不織布を得た。
【0061】(実施例2)平均繊維径16μmのポリア
クリロニトリル繊維を空気中200〜300℃で耐炎化
した後、該耐炎化繊維の短繊維(長さ約80mm)を用
いてフェルト針SB#36(Foster Needl
e社)、パンチング密度250本/cm2でフェルト化
して目付量600g/m2 、厚み5.0mmの不織布を
作製した。該不織布を金属水酸化物水溶液(水酸化ナト
リウム0.01wt%,Fe(OH)3 0.014wt
%)に浸漬、脱水し(ナトリウムイオン換算として0.
003wt%添着,鉄イオン換算として0.01wt%
添着)、窒素ガス中で10℃/分の昇温速度で2000
℃まで昇温し、この温度で1時間保持し炭化を行って冷
却し、続いて空気中750℃で4分間処理し、炭素質繊
維不織布を得た。
【0062】(実施例3)平均繊維径16μmのポリア
クリロニトリル繊維を空気中200〜300℃で耐炎化
した後、該耐炎化繊維の短繊維(長さ約80mm)を用
いてフェルト針SB#36(Foster Needl
e社)、パンチング密度250本/cm2でフェルト化
して目付量600g/m2 、厚み5.0mmの不織布を
作製した。該不織布を水酸化鉄水溶液(Fe(OH)3
0.014wt%)に浸漬、脱水し(鉄イオン換算とし
て0.01wt%添着)、窒素ガス中で10℃/分の昇
温速度で1600℃まで昇温し、この温度で1時間保持
し炭化を行って冷却し、続いて空気中700℃で5分間
処理し、炭素質繊維不織布を得た。
【0063】(比較例1)平均繊維径16μmのポリア
クリロニトリル繊維を空気中200〜300℃で耐炎化
した後、該耐炎化繊維の短繊維(長さ約80mm)を用
いてフェルト針SB#36(Foster Needl
e社)、パンチング密度250本/cm2でフェルト化
して目付量600g/m2 、厚み5.0mmの不織布を
作製した。該不織布をそのまま窒素ガス中で10℃/分
の昇温速度で1300℃まで昇温し、この温度で1時間
保持し炭化を行って冷却し、続いて空気中650℃で8
分間処理し、炭素質繊維不織布を得た。
【0064】(比較例2)平均繊維径16μmのポリア
クリロニトリル繊維を空気中200〜300℃で耐炎化
した後、該耐炎化繊維の短繊維(長さ約80mm)を用
いてフェルト針SB#36(Foster Needl
e社)、パンチング密度250本/cm2でフェルト化
して目付量600g/m2 、厚み5.0mmの不織布を
作製した。該不織布をそのまま窒素ガス中で10℃/分
の昇温速度で2000℃まで昇温し、この温度で1時間
保持し炭化を行って冷却し、続いて空気中750℃で8
分間処理し、炭素質繊維不織布を得た。
【0065】(比較例3)平均繊維径16μmのポリア
クリロニトリル繊維を空気中200〜300℃で耐炎化
した後、該耐炎化繊維の短繊維(長さ約80mm)を用
いてフェルト針SB#36(Foster Needl
e社)、パンチング密度250本/cm2でフェルト化
して目付量600g/m2 、厚み5.0mmの不織布を
作製した。該不織布をそのまま窒素ガス中で10℃/分
の昇温速度で1600℃まで昇温し、この温度で1時間
保持し炭化を行って冷却し、続いて空気中700℃で8
分間処理し、炭素質繊維不織布を得た。
【0066】(比較例4)平均繊維径16μmのポリア
クリロニトリル繊維を空気中200〜300℃で耐炎化
した後、該耐炎化繊維の短繊維(長さ約80mm)を用
いてフェルト針SB#36(Foster Needl
e社)、パンチング密度250本/cm2でフェルト化
して目付量600g/m2 、厚み5.0mmの不織布を
作製した。該不織布を0.03wt%の水酸化ナトリウ
ム水溶液に浸漬、脱水し(ナトリウムイオン換算として
0.01wt%添着)、窒素ガス中で10℃/分の昇温
速度で1300℃まで昇温し、この温度で1時間保持し
炭化を行って冷却し、続いて空気中650℃で3分間処
理し、炭素質繊維不織布を得た。
【0067】(比較例5)平均繊維径16μmのポリア
クリロニトリル繊維を空気中200〜300℃で耐炎化
した後、該耐炎化繊維の短繊維(長さ約80mm)を用
いてフェルト針SB#36(Foster Needl
e社)、パンチング密度250本/cm2でフェルト化
して目付量600g/m2 、厚み5.0mmの不織布を
作製した。該不織布を水酸化鉄水溶液(Fe(OH)3
0.15wt%)に浸漬、脱水し(鉄イオン換算として
0.1wt%添着)、窒素ガス中で10℃/分の昇温速
度で1300℃まで昇温し、この温度で1時間保持し炭
化を行って冷却し、続いて空気中650℃で3分間処理
し、炭素質繊維不織布を得た。
【0068】(比較例6)実施例1において、パンチン
グ密度を150本/cm2 に変えてフェルト化する以外
は、実施例1と全く同じ操作により炭素質繊維不織布を
得た。
【0069】以上の実施例、比較例で得られた炭素質繊
維不織布の各分析値、物性、電極の収率、及び電極の性
能を表1に示す。
【0070】
【表1】 表1の結果から明らかなように、実施例1〜3の炭素質
繊維不織布は、表面酸性官能基量が適当な範囲であるた
め電極性能に優れ、しかも乾式酸化の際の重量収率に優
れている。これに対し、金属塩の添着量が少な過ぎる比
較例1〜3では、実施例と同じ表面酸性官能基量にする
のに、乾式酸化の際の重量収率が低下した。また、金属
塩の添着量が多過ぎる比較例4〜5では、乾式酸化の際
に生じる酸化斑(局部的な穴あき)が大きいため、XP
S表面分析と電極性能の評価はできなかった。更に、不
織布の圧縮率が大きく圧縮弾性率が小さ過ぎる比較例6
では、集電板との接触抵抗が大きく、電極性能が劣って
いた。
【図面の簡単な説明】
【図1】バナジウム系レドックスフロー電池の概略図
【図2】三次元電極を有するバナジウム系レドックスフ
ロー電池の電解槽の分解斜図
【符号の説明】
1 集電板 2 スペーサ 3 イオン交換膜 4a,4b 通液路 5 電極材 6 外部液タンク(正極側) 7 外部液タンク(負極側) 8,9 ポンプ 10 液流入口 11 液流出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4L047 AA03 AA17 AB02 BA03 CA19 CB01 CB10 CC14 DA00 5H018 AA08 AS07 DD06 EE05 HH00 HH05 5H026 AA10 CX03 EE05 HH05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶液系電解液によるレドックスフロー
    電池に使用される炭素電極材であって、X線広角解析よ
    り求めた<002>面間隔が3.60Å以下である擬黒
    鉛結晶構造を有すると共に、XPS表面分析より求めた
    表面酸性官能基量が全表面炭素原子数の0.2〜1.2
    %であり、1A族及び/又は2A族の金属元素の総含有
    量C1 が10ppm以上であるか、又は他の典型金属元
    素及び/又は遷移元素の総含有量C2 が100ppm以
    上である(但し、C1 は100ppm以下、かつC2
    1000ppm以下である)ことを特徴とする炭素電極
    材。
  2. 【請求項2】 水溶液系電解液によるレドックスフロー
    電池に使用され、炭素質繊維の不織布よりなる炭素電極
    材集合体であって、前記炭素質繊維は、X線広角解析よ
    り求めた<002>面間隔が3.60Å以下である擬黒
    鉛結晶構造を有すると共に、XPS表面分析より求めた
    表面酸性官能基量が全表面炭素原子数の0.2〜1.2
    %であり、1A族及び/又は2A族の金属元素の総含有
    量C1が10ppm以上であるか、又は他の典型金属元
    素及び/又は遷移元素の総含有量C2 が100ppm以
    上である(但し、C1 は100ppm以下、かつC2
    1000ppm以下である)と共に、前記不織布は、J
    IS L1096(1990)に準ずる圧縮率が10〜
    25%、圧縮弾性率が80%以上であることを特徴とす
    る炭素電極材集合体。
  3. 【請求項3】 バナジウム系レドックスフロー電池に使
    用される請求項2記載の炭素電極材集合体。
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