JP2001084574A - 磁気テープの切断方法、製造方法及びカセットテープ - Google Patents

磁気テープの切断方法、製造方法及びカセットテープ

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JP2001084574A JP25781599A JP25781599A JP2001084574A JP 2001084574 A JP2001084574 A JP 2001084574A JP 25781599 A JP25781599 A JP 25781599A JP 25781599 A JP25781599 A JP 25781599A JP 2001084574 A JP2001084574 A JP 2001084574A
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邦正 茂原
Yutaka Shimizu
豊 清水
Hideji Sakaguchi
秀治 坂口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気テープ原反から得られる複数の磁気テー
プの再生出力波形を安定化するとともに生産性および歩
留りに優れかつ耐久性等の信頼性にも優れた磁気テープ
を得ることのできる磁気テープの切断方法及び製造方
法、更にこの製造方法により製造された磁気テープを用
いたカセットテープを提供する。 【解決手段】 この切断方法は、切断される前の幅広の
磁気テープ1が幅方向に一端から他端にほぼ単調に変化
する厚み分布を有し、磁気テープの原反1を複数の上刃
と複数の下刃とが交互に組み合わされてなる切断カート
リッジを用いて幅方向に複数本に切断する。この際、切
断後の磁気テープの厚みが下刃側切断面31側より上刃
側切断面30側が厚くなるように切断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広幅原反を切断し
て複数の磁気テープを得る磁気テープの切断方法、磁気
テープの製造方法、及びこの製造方法により製造された
磁気テープを用いたカセットテープに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気テープは、フィルム状の広幅
で長尺の可撓性支持体に磁性分散液を塗布し、配向、乾
燥、カレンダーなどの各工程を経て、コアに巻き取るこ
とにより製造されている。こうして広幅の原反を得た
後、熱硬化し、その後に所定の幅に切断して複数の磁気
テープを得るのが一般的である。磁気テープの切断幅に
ついては、使用される各種フォーマットに合わせて切断
幅が決定される。
【0003】広幅原反から複数の磁気テープを得る切断
技術については、例えば特開平10−312534号公
報などに記載されている。また、所定幅に切断するため
に用いる切断カートリッジの例としては、特公昭59−
39275号公報などに記載されている。
【0004】一方、最近、高密度記録などの要求から磁
気テープと磁気ヘッドとの相対速度が高まると同時にテ
ープのヘッドに対する安定したヘッドタッチが要求され
ており、磁気テープ側の対策として、摩擦、カッピン
グ、磁性層表面の凹凸等の各条件の最適化を図ってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ような条件についてそれぞれ対策を施しても、同じ原反
から得られた磁気テープをある記録再生装置で記録し別
の記録再生装置で再生を行うと、必ずしも安定した再生
出力波形(エンベロープ)が得られない問題が発生する
ことが判明した。
【0006】この問題の発生原因について調査を進める
うち、その原因は切断されたテープ個々にそのウィービ
ング(長さ方向に湾曲する度合い及び方向)が異なって
おり、記録再生装置のシリンダーに巻き付かせ回転ヘッ
ドで記録、再生する際にテープの走行位置を規制ガイド
で規制するが、そのウィービングの差により磁気テープ
のシリンダーへの巻き付き状態に差が生じるため、磁気
テープのヘッドに対するヘッドタッチにばらつきが発生
し、正常な出力波形が得られない現象が起きることが判
明した。
【0007】磁気テープのウィービングに関する公知の
技術として特許第2645616号公報があるが、この
公報は磁気テープのウィービング値を規定したものであ
り、ヘリカルスキャン方式の記録再生装置に用いる磁気
テープについての好適な例を開示する。しかしながら、
この磁気テープでは安定した出力波形は得られるが、耐
久性等の信頼性が十分でないことが判明した。
【0008】本発明の目的は、上記課題を解決すること
にあり、磁気テープ原反から得られる複数の磁気テープ
の再生出力波形を安定化するとともに生産性および歩留
りに優れかつ耐久性等の信頼性にも優れた磁気テープを
得ることのできる磁気テープの切断方法及び製造方法を
提供することである。更に、この製造方法により製造さ
れた磁気テープを用いたカセットテープを提供すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために、本発明による磁気テープの切断方法は、切断
される前の幅広の磁気テープが幅方向に一端から他端に
ほぼ単調に変化する厚み分布を有し、前記磁気テープの
原反を複数の上刃と複数の下刃とが交互に組み合わされ
てなる切断カートリッジを用いて幅方向に複数本に切断
する磁気テープの切断方法において、切断後の磁気テー
プの厚みが下刃側切断面側より上刃側切断面側が厚くな
るように切断することを特徴とする。
【0010】この切断方法によれば、得られた磁気テー
プの再生出力波形が安定化し、また生産性および歩留り
に優れ、更に耐久性の優れた磁気テープを得ることがで
きる。
【0011】この場合、磁気テープの磁性層に前記上刃
が当たるように前記幅広の磁気テープを切断することが
好ましい。
【0012】また、本発明による磁気テープの製造方法
は、上述の切断方法により磁気テープを製造することを
特徴とする。これによれば、再生出力波形が安定し耐久
性等の信頼性に優れた磁気テープを生産性および歩留り
よく製造することができる。
【0013】また、本発明によるテープカセットは、上
述の製造方法により製造された磁気テープを巻回したリ
ールを収納したテープカセットであって、前記リールは
上フランジと下フランジとを有し、前記磁気テープは前
記下刃側切断面が前記下フランジ側となるように前記リ
ールに巻回されたことを特徴とする。なお、このテープ
カセットは、ヘリカルスキャン方式の回転ヘッドによる
記録・再生に適している。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態に
ついて図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形
態を示す磁気テープの切断装置を示す斜視図であり、図
2は図1の切断装置の方向Mから見た切断カートリッジ
の正面図である。
【0015】本実施の形態では、図1に示す磁気テープ
の切断装置を用い、予め製造され磁気テープ原反1とし
て巻回された幅広の磁気テープ2を切断する。この磁気
テープ2は、少なくとも1層の磁性層が可撓性支持体上
に形成されたものであり、通常は図1のように磁気テー
プ原反1としてコア10に巻回された状態で供給され
る。磁気テープ2の塗膜構成としては、磁性層に加え
て、必要によりアンダーコート層、トップコート層やバ
ックコート層が形成されていて良い。磁気テープ原反1
は図1のような切断装置により、所定幅で幅方向に複数
本に切断され複数の磁気テープを得ることができる。
【0016】図1の切断装置において、磁気テープ原反
1から図の方向Nに幅広の磁気テープ2を、ガイドロー
ル3と、幅広の磁気テープ2に所定のテンションを与え
るダンサーロール4と、ニップロール5a,5bとを介
して搬送し、幅広の磁気テープ2を所定寸法例えば1/
2インチ幅に裁断するスリッターナイフ6a,6bを有
する切断カートリッジ6に供給する。スリッターナイフ
6aは、図2のように、ロータリカッタである複数の上
刃17を備え、同じくスリッターナイフ6bは、ロータ
リカッタである複数の下刃19を備えている。
【0017】スリッターナイフ6a,6bで切断した複
数の磁気テープ2a〜2fを1本おきに下方と上方とに
分けて引き出し、図の下方の磁気テープ2a,2c,2
eを方向nへガイドロール8a及びニップロール9a,
9bを介して搬送し、巻取リール7a,7c,7eに夫
々巻き取り、同時に上方の磁気テープ2b,2d,2f
を方向n’へガイドロール8b及びニップロール9c,
9dを介して搬送し、巻取リール7b,7d,7fに夫
々巻き取る。
【0018】以上のようにして、磁気テープ原反1の幅
広の磁気テープ2を複数本に切断し、切断された複数の
磁気テープ2a〜2fをリール7a〜7fにパンケーキ
状に巻回し、磁気テープ原反の切断工程が終了する。こ
のようにして、いわゆる磁気テープのパンケーキを得る
ことができる。
【0019】次に、上述の切断カートリッジ6における
切断工程について図3により説明する。図3は磁気テー
プの切断時の様子を示す図であるが、磁気テープ原反1
は、磁性層10側を図の上側にし上刃17が幅広の磁気
テープ2の磁性層10に当たるように図1の切断装置に
セットされて、上刃17と下刃19とにより切断され
る。このとき、図3において、磁気テープ2a,2bの
切断面は、上刃側切断面30と下刃側切断面31とでは
その断面形状が異なるのが通常であり、一般的に下刃側
切断面31の方が上刃側切断面30よりも滑らかであ
る。
【0020】次に、磁気テープ原反1の巻回状態につい
て図4(a)で説明する。幅広の磁気テープをコア10
に巻くことにより磁気テープ原反1を得るが、幅広の磁
気テープが、図の一端1a側の厚さが比較的厚く、他端
1b側の厚さが比較的薄くなるような厚さ分布をテープ
幅方向Wに有していると、図4(a)のように、磁気テ
ープ原反1は一端1a側が他端1b側よりも太く巻回さ
れた状態となる。
【0021】以上のように、磁気テープ原反1は、長尺
の幅広の磁気テープ2をコア10に巻き取るものであ
り、磁気テープ自体に厚みばらつきがあると巻き取りの
積層効果により、そのばらつきが強調される状態とな
り、磁気テープ原反1の巻回状態では図4(a)のよう
に、磁気テープの厚いところは径が大となり、大きな応
力を受けることになり、伸びが発生する。この応力履歴
が残った磁気テープ原反を図1のような切断装置で切断
すると、その所定幅内での応力履歴が不均等であれば、
パンケーキとして巻き取った磁気テープに湾曲が発生
し、その伸びが大きい側を外側(切断面12b側)とし
てテープは湾曲する傾向にある。
【0022】図4(b)のように、各切断された磁気テ
ープ12の一本一本は、磁気テープの薄い側の切断面1
2aが厚い側の切断面12bに対して若干凹状になり、
ウィービング(磁気テープの長さ方向に湾曲する度合い
及び方向)が形成される。この場合、図3を参照する
と、切断面12aが下刃側切断面31と対応し、切断面
12bが上刃側切断面30と対応し、一本の磁気テープ
12では、切断面12a(下刃側切断面31)が切断面
12b(上刃側切断面30)よりも薄い。
【0023】上述のような磁気テープ12を図5のよう
に、下フランジ15aと上フランジ15bとを有するリ
ール15に、下刃側切断面31(切断面12a)を下フ
ランジ15a側にしかつ磁性層を外周側にして巻回す
る。かかるリール15をカセット内に収納しテープカセ
ットを製造することができる。
【0024】次に、磁気テープのウィービングの測定に
ついて図6により説明する。リール15に巻き取られた
磁気テープ12を引き出してから、図6のように、1m
間隔に基準線として2本の線a,bを平行に引き、下フ
ランジ15a側に巻き取られた下刃側切断面31(切断
面12a)が図の下側となるように磁気テープを静置す
る。基準点A、Bは、それぞれ1m間隔で引かれた各基
準線a,bと磁気テープ12の切断面12aとの交点で
ある。基準点Aと基準点Bを直線cで結び、この直線c
と磁気テープ下刃側切断面(下フランジ巻取り側端面)
12aとの間隙dを測定し、この値dを磁気テープのウ
ィービング値とした。なお、ウィービングの方向を示す
+および−に関し、図6に示すように、下フランジ15
a側に巻き取られた切断面側(図5の例では下刃側切断
面31(切断面12a)側)が凹状となる方向を+とし
た。このように、ウィービングの方向は下フランジ側を
基準にして+−を決めている。
【0025】本発明者らが鋭意研究した結果によれば、
ヘリカルスキャン方式の記録再生装置に使用されるテー
プカセットからサプライリール15に巻かれた磁気テー
プ12を引き出しウィービングを測定すると、ウィービ
ングが1mあたり+0.1〜+2mmの範囲内であれ
ば、再生出力波形が安定することが分かった。
【0026】更に、図3のようなテープ切断時において
上刃17と下刃19のロータリーカッタの切れが悪い場
合等には、切断面において突出した飛び出し部分が発生
してしまう場合があるが、このような飛び出し部分が発
生した磁気テープを実際に記録再生装置で使用すると、
記録再生装置のガイドローラ等で磁気テープの飛び出し
部分が削れてしまい、糸状の削りかすとなって磁気ヘッ
ドの目詰まりとなる。本発明者らの更なる検討によれ
ば、ヘリカルスキャン方式の回転ヘッドにおいて、信号
を記録・再生する際に、磁気テープの上刃側切断面およ
び下刃側切断面を決まった方向で磁気テープをリールに
巻き取り、このリールに巻いた磁気テープを組み込んだ
テープカセットを用いることにより、ヘッド目詰まりや
ドロップアウトが抑えられることを見い出した。
【0027】図4〜図6の例では、磁気テープ12の上
刃側切断面30を上フランジ15b側にし、下刃側切断
面31を下フランジ側15aとして磁気テープ12をリ
ール15に巻き取り、このリール15に巻いた磁気テー
プを組み込んだテープカセットを用いることにより、ヘ
ッド目詰まりやドロップアウトが抑えられると同時に再
生出力波形が安定する。
【0028】なお、リールへの磁気テープの巻き取り
は、広幅原反を所定幅で切断後に磁気テープのウィービ
ングのみを確認してリールに巻き取ることで湾曲方向を
合わせることも可能であるが、この点にとらわれると上
刃側切断面30と下刃側切断面31を無視して巻取るこ
とになり、上刃側切断面および下刃側切断面を逆にして
リールに巻き取ったものは、磁気ヘッドの目詰まりやド
ロップアウトの問題が発生する。また、図1にあっては
磁気テープ原反1を繰り出す方向を選択することによっ
て、上刃17を磁性層とは反対の面側から当てることも
可能である。しかしながら、この場合も、前述の磁気ヘ
ッドの目詰まりやドロップアウトの問題に対しては、あ
くまでも下刃側切断面30を下フランジ15a側として
磁気テープ12をリール15に巻き取ることが肝要であ
る。
【0029】以上のことから、ウィービングの方向は+
側が好ましく、さらに最適値がある範囲に規定される磁
気テープを製造するには、次の条件が必要であることが
分かった。
【0030】切断前の幅広の磁気テープ2が幅方向に
厚み傾斜を持っている状態、言い換えると、幅広の磁気
テープ2の幅方向厚みの分布が単一増加または単一減少
のパターンを有している磁気テープ原反を作成する。
【0031】その厚み分布の度合いが適度である。
【0032】切断時に切断カートリッジに対する原反
の切断方向を見極める。
【0033】すなわち、本発明の要点は、原反の厚み分
布パターンの方向と切断カートリッジの組み合わせ方向
を合わせることであり、生産性を考えれば、切断カート
リッジを基準に塗布工程でそれに合わせた方向に厚み傾
斜を有する磁気テープ原反を製造することが最も効率的
である。
【0034】しかしながら、次のような対応であって
も、本願の目的は達成できる。磁気テープ原反の厚みパ
ターンが幅方向逆である場合、それに合わせて切断カー
トリッジ上刃、下刃の交互組み合わせを幅方向で逆とし
て組んだ切断カートリッジで切断するか、または切断カ
ートリッジ自体を180°回転させて設置し直して切断
面の方向を入れ替えることであっても良い。また、原反
を巻き直して、原反の左右を入れ替える方法をとっても
良い。
【0035】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳しく説明
する。
【0036】まず、磁気テープ原反を次のようにして作
成した。300mm幅、7μm厚のPENフィルムの一
方の面に平均厚さ2.5μmの磁性層を設け、他方の面
に0.8μm厚のバックコート層を設け、磁気テープ原
反を作成した。なお、このときバックコート層は幅方向
均一となるように塗布を行い、磁性層の塗布については
塗布時にオンライン磁性膜厚計の測定値を確認しなが
ら、幅方向の磁性層厚みが傾斜した分布になるように塗
布装置の操作条件を調整し、磁性層の塗布を行った。ま
た、磁気テープ原反の作成時には、配向処理、カレンダ
ー処理を行い、6インチのコアに巻き取った後、熱硬化
処理を行った。
【0037】以上のようにして、磁気テープ原反A,B
を、巻取り長さを各3000mとして得た。図1の切断
装置に原反1をセットしたとき、原反1の幅方向W’に
関し図の手前側をOP側とし、その反対側をDR側とす
ると、原反Aは、幅方向W’の磁性層厚み差でDR側が
0.1μm厚く、OP側に向かってほぼ均一な傾斜をし
ていた。
【0038】また、原反Bは、幅方向W’の磁性層厚み
差でOP側が0.1μm厚く、DR側に向かってほぼ均
一な傾斜していた。
【0039】(実施例1)
【0040】実施例1として、切断方法は、作成した原
反Aを図1の切断装置に原反1のようにセットし、切断
スピード100m/分にて1/2インチ幅に20本切断
して磁気テープのパンケーキを得た。なお、図1におい
て切断カートリッジ6は下刃側切断面が手前のOP側に
なるようにしてセットし、磁性層10側から上刃17が
当たるようにして切断した(図3参照)。次に、磁気テ
ープを下刃側切断面がリールの下フランジ側となるよう
に巻取り、このリールをカセットに組み込んでテープカ
セットとした(図5参照)。
【0041】(比較例1)
【0042】比較例1として、原反として原反Bを用い
た以外は実施例1と同条件で切断し、カセットへの組み
込んでテープカセットとした。
【0043】(比較例2)
【0044】比較例2として、比較例1で切断した磁気
テープについてリールへの巻取り条件を変え、上刃側切
断面がリールの下フランジ側となるように巻取り、この
リールをカセットに組み込んでテープカセットとした。
【0045】以上のようにして実施例1及び比較例1,
2で得られたテープカセットについてウィービング測
定、互換再生波形テスト(A記録再生装置で記録しB記
録再生装置で再生した場合のB記録再生装置での再生波
形)、及び耐久走行テスト(ヘッド目詰りの程度の調査
による)を行った。この結果を次の表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】表1から明らかなように、実施例1の磁気
テープは好適なウィービング値を示し、出力波形、ヘッ
ド目詰りとも良好であった。
【0048】これに対し、比較例1の磁気テープについ
ては、ウィービング方向が逆となりB記録再生装置での
再生時、ヘッド入口側での出力が落ち込みエンベロープ
不良が発生した。
【0049】また、比較例2、比較例1の磁気テープの
エッジの上下方向を逆としてウィービング値が好適な範
囲となるようにしたが耐久走行時に目詰りが発生した。
【0050】以上の通り、本発明によれば出力が安定
し、目詰り等の問題のない高品質な磁気テープ(テープ
カセット)が得られ、また歩留り良く生産することが可
能となる。
【0051】なお、磁気テープのウィービングの最適値
は、用いる磁気記録装置内の走行経路、ガイドローラの
形状、配置により異なる範囲となる。それゆえ、これら
の諸条件を加味して磁気テープ原反を作成し、適切な切
断を行うのが良いことは、本発明より容易に推測され
る。
【0052】また、磁気テープのウィービングが+側に
なるのが良い場合を例としたが、−側が好適となる記録
・再生装置の場合、上記説明を逆に考えれば、目的が達
成でき、かかる場合も本発明の技術的思想の範囲内であ
ることは勿論である。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、磁気テープ原反から得
られる複数の磁気テープの再生出力波形を安定化すると
ともに生産性および歩留りに優れかつ耐久性等の信頼性
にも優れた磁気テープを得ることのできる磁気テープの
切断方法及び製造方法を提供できる。また、再生出力波
形が安定化し耐久性等の信頼性の高いテープカセットを
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において使用可能な切断装置の概略的な
斜視図である。
【図2】図1の切断装置において方向Mから見た切断カ
ートリッジの正面図である。
【図3】図1の切断カートリッジにおける磁気テープの
切断部を説明するための正面図である。
【図4】本発明の実施の形態において磁気テープ原反を
巻回した状態を示す平面図(a)、及びこの原反を切断
した場合に発生する磁気テープのウィービングを模式的
に示す平面図である。
【図5】本発明の実施の形態において磁気テープをリー
ルに巻回した状態を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態において磁気テープのウィ
ービング測定を説明するための磁気テープの平面図であ
る。
【符号の説明】
1 磁気テープ原反 2 幅広磁気テープ 2a〜2f、12 磁気テープ 3,8a,8b ガイドロール 5a,5b,9a,9b,9c,9d ニップロー
ル 6 切断カートリッジ 6a スリッターナイフ(上刃) 6b スリッターナイフ(下刃) 7a〜7f リール 10 巻取りコア 15 テープカセット内に収納されるリ
ール 17 上刃 19 下刃 30 上刃側切断面 31 下刃側切断面
フロントページの続き (72)発明者 坂口 秀治 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 5D112 AA22 HH01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 切断される前の幅広の磁気テープが幅方
    向に一端から他端にほぼ単調に変化する厚み分布を有
    し、前記磁気テープの原反を複数の上刃と複数の下刃と
    が交互に組み合わされてなる切断カートリッジを用いて
    幅方向に複数本に切断する磁気テープの切断方法におい
    て、 切断後の磁気テープの厚みが下刃側切断面側より上刃側
    切断面側が厚くなるように切断することを特徴とする磁
    気テープの切断方法。
  2. 【請求項2】 磁気テープの磁性層に前記上刃が当たる
    ように前記幅広の磁気テープを切断することを特徴とす
    る請求項1に記載の切断方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の切断方法によ
    り磁気テープを製造することを特徴とする磁気テープの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の製造方法により製造さ
    れた磁気テープを巻回したリールを収納したテープカセ
    ットであって、 前記リールは上フランジと下フランジとを有し、前記磁
    気テープは前記下刃側切断面が前記下フランジ側となる
    ように前記リールに巻回されたことを特徴とするテープ
    カセット。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007109324A (ja) * 2005-10-14 2007-04-26 Fujifilm Corp テープの製造方法およびテープ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007109324A (ja) * 2005-10-14 2007-04-26 Fujifilm Corp テープの製造方法およびテープ

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