JP2001071638A - オキソノール色素を含有する光情報記録媒体 - Google Patents

オキソノール色素を含有する光情報記録媒体

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JP2001071638A
JP2001071638A JP24776399A JP24776399A JP2001071638A JP 2001071638 A JP2001071638 A JP 2001071638A JP 24776399 A JP24776399 A JP 24776399A JP 24776399 A JP24776399 A JP 24776399A JP 2001071638 A JP2001071638 A JP 2001071638A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高反射率、高感度、高変調度を有する情報記
録媒体を提供する。 【解決手段】 基体上に、波長550nm以下のレーザ
ー光照射により情報の記録が可能な記録層が設けられて
なる情報記録媒体において、該記録層が、下記一般式
(I−1)又は(I−2)で表される色素化合物を含む
情報記録媒体。 【化1】 〔式中、A、B、B1 、及びRは各々水素原子又は置換
基をを表し、Y1 及びZ1 は各々炭素環又は複素環を形
成するために必要な原子団を表し、E及びGは各々、共
役二重結合鎖を完成するために必要な原子団を表し、X
1 は=O、=NR1 または=C(CN)R1 を表し(但
し、R1 は置換基をを表す)、X2 は−O、−NR1
たは−C(CN)R1 を表し(但し、R1 は置換基を表
す)、xおよびyは各々独立に0または1を表し、nは
0、1または2を表し、Mk+はカチオンを表し、kは、
1〜10の整数を表す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高エネルギー密度
のレーザ光を用いて情報の書き込みが可能な情報記録媒
体特に情報記録媒体の製造に有利に用いることが出来る
色素化合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、レーザ光により一回限りの情
報の記録が可能な情報記録媒体(光ディスク)が知られ
ている。該情報記録媒体は、追記型CD(所謂CD−
R)とも称され、従来のCDの作製に比べて少量のCD
を手頃な価格でしかも迅速に提供できる利点を有してお
り、最近のパーソナルコンピュータの普及に伴ってその
需要も増大している。CD−R型の情報記録媒体の代表
的な構造は、透明な円盤状基板上に有機色素からなる記
録層、金などの金属からなる反射層、更に樹脂製の保護
層をこの順に積層したものである。そして光ディスクへ
の情報の記録は、近赤外域のレーザ光(通常780nm
付近の波長のレーザ光)を照射して記録層を局所的に発
熱変形させることにより行われる。一方情報の読み取り
(再生)は通常、記録用のレーザ光と同じ波長のレーザ
光を照射して、記録層が発熱変形された部位(記録部
分)と変形されない部位(未記録部分)との反射率の違
いを検出することにより行われている。
【0003】近年、記録密度のより高い情報記録媒体が
求められている。記録密度を高めるには、照射されるレ
ーザの光径を小さく絞ることが有効であり、また波長が
短いレーザ光ほど小さく絞ることができるため、高密度
化に有利であることが理論的に知られている。そのた
め、従来から用いられている780nmより短波長のレ
ーザ光を用いて記録再生を行うための光ディスクの開発
が進めらいる。
【0004】一方、特開昭63−209995号公報に
は、オキソノール色素からなる記録層が基板上に設けら
れたCD−R型の情報記録媒体が開示されている。この
色素化合物を用いることにより、長期間にわたり安定し
た記録再生特性を維持し得るとされている。そしてここ
には、分子内に塩の形でアンモニウムが導入されたオキ
ソノール色素化合物が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、種々検
討を重ねた結果、記録層用色素として特定のオキソノ−
ル色素を使用すれば、CD−Rに使用されている780
nmより遙かに低波長のレ−ザ−光(例えば、波長55
0nm以下のレ−ザ−光)によっても問題なく記録ピッ
トが形成され、実用的に充分な反射率を得ることが出来
ることを見出した。従って、本発明の主な目的は、波長
550nm以下のレ−ザ−光を照射することにより情報
の記録および再生を好適に行なうことが出来る情報記録
媒体および該情報記録媒体を用いる情報の記録方法を提
供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者により、記録層
に一般式(I−1)および/または一般式(I−2)で
表されるオキソノ−ル色素を用いることにより、波長5
50nm以下のレーザー光に対して優れた記録再生特性
を有する情報記録媒体が見出された。前記の課題は下記
の(1)〜(3)により解決された。 (1) 基体上に、波長550nm以下のレーザー光を
照射することにより情報の記録が可能な記録層が設けら
れてなる情報記録媒体において、該記録層が、下記一般
式(I−1)および/または一般式(I−2)で表され
る色素化合物を含むことを特徴とする情報記録媒体。
【0007】
【化2】
【0008】〔式中、A、B、B1 、及びRは各々独立
に水素原子または置換基をを表し、Y1 及びZ1 は各々
独立に炭素環もしくは複素環を形成するために必要な原
子団を表し、EおよびGは各々独立に、共役二重結合鎖
を完成するために必要な原子団を表し、X1 は=O、=
NR1 または=C(CN)R1 を表し(但し、R1 は置
換基をを表す)、X2 は−O、−NR1 または−C(C
N)R1 を表し(但し、R1 は置換基をを表す)、xお
よびyは各々独立に0または1を表し、nは0、1また
は2を表し、nが2のときは複数のA、Bは各々互いに
同じでも異なってもよく、Mk+はカチオンを表し、k
は、1〜10の整数を表す。〕 (2) 記録層上に反射層が設けられていることを特徴
とする(1)に記載の情報記録媒体。 (3) レーザー光の波長が390〜450nmである
ことを特徴とする(1)または(2)に記載の情報記録
媒体。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の情報記録媒体は、記録層
が下記一般式(I−1)および/または一般式(I−
2)で表されるオキソノ−ル色素を含むことを特徴とす
る。
【0010】
【化3】
【0011】本発明に係る色素化合物は、色素成分であ
るアニオン性を示す成分(B)(以下単に、アニオン
部)とカチオン性を示す成分(C)(以下単に、カチオ
ン部)からなる。まず、アニオン部(B)について詳述
する。上記式において、A、B、B1 、及びRで表され
る置換基としては、例えば以下のものを挙げることがで
きる。炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置
換もしくは無置換の直鎖状、分岐鎖状または環状のアル
キル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブ
チル、シクロヘキシル、メトキシエチル、エトキシカル
ボニルエチル、シアノエチル、ジエチルアミノエチル、
ヒドロキシエチル、クロロエチル、アセトキシエチル、
トリフルオロメチル等);炭素数2〜18(好ましくは
炭素数2〜8)のアルケニル基(例、ビニル等);炭素
数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)のアルキニル基
(例、エチニル等);炭素数6〜18(好ましくは炭素
数6〜10)の置換もしくは無置換のアリール基(例、
フェニル、4−メチルフェノル、4−メトキシフェニ
ル、4−カルボキシフェニル、3,5−ジカルボキシフ
ェニル等);炭素数7〜18(好ましくは炭素数7〜1
2)の置換もしくは無置換のアラルキル基(例、ベンジ
ル、カルボキシベンジル等);
【0012】炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜
8)の置換もしくは無置換のアシル基(例、アセチル、
プロピオニル、ブタノイル、クロロアセチル等);炭素
数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは
無置換のアルキルまたはアリールスルホニル基(例、メ
タンスルホニル、p−トルエンスルホニル等);炭素数
1〜18(好ましくは炭素数1〜8)のアルキルスルフ
ィニル基(例、メタンスルフィニル、エタンスルフィニ
ル、オクタンスルフィニル等);炭素数2〜18(好ま
しくは炭素数2〜8)のアルコキシカルボニル基(例、
メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ブトキシカ
ルボニル等);炭素数7〜18(好ましくは炭素数7〜
12)のアリールオキシカルボニル基(例、フェノキシ
カルボニル、4−メチルフェノキシカルボニル、4−メ
トキシフェニルカルボニル等);炭素数1〜18(好ま
しくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のアルコキ
シ基(例、メトキシ、エトキシ、n−ブトキシ、メトキ
シエトキシ等);炭素数6〜18(好ましくは炭素数6
〜10)の置換もしくは無置換のアリールオキシ基
(例、フェノキシ、4−メトキシフェノキシ等);炭素
数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)のアルキルチオ
基(例、メチルチオ、エチルチオ等);炭素数6〜10
(好ましくは炭素数1〜8)のアリールチオ基(例、フ
ェニルチオ等);
【0013】炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜
8)の置換もしくは無置換のアシルオキシ基(例、アセ
トキシ、エチルカルボニルオキシ、シクロヘキシルカル
ボニルキシ、ベンゾイルオキシ、クロロアセチルオキシ
等);炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置
換もしくは無置換のスルホニルオキシ基(例、メタンス
ルホニルオキシ等);炭素数2〜18(好ましくは炭素
数2〜8)の置換もしくは無置換のカルバモイルオキシ
基(例、メチルカルバモイルオキシ、ジエチルカルバモ
イルオキシ等);無置換のアミノ基、もしくは炭素数1
〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換アミノ基
(例、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミ
ノ、アニリノ、メトキシフェニルアミノ、クロロフェニ
ルアミノ、ピリジルアミノ、メトキシカルボニルアミ
ノ、n−ブトキシカルボニルアミノ、フェノキシカルボ
ニルアミノ、フェニルカルバモイルアミノ、エチルチオ
カルバモイルアミノ、メチルスルファモイルアミノ、フ
ェニルスルファモイルアミノ、エチルカルボニルアミ
ノ、エチルチオカルボニルアミノ、シクロヘキシルカル
ボニルアミノ、ベンゾイルアミノ、クロロアセチルアミ
ノ、メタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミ
ノ等);
【0014】炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜
8)のアミド基(例、アセトアミド、アセチルメチルア
ミド、アセチルオクチルアミド等);炭素数1〜18
(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のウ
レイド基(例、無置換のウレイド、メチルウレイド、エ
チルウレイド、ジメチルウレイド等);炭素数1〜18
(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のカ
ルバモイル基(例、無置換のカルバモイル、メチルカル
バモイル、エチルカルバモイル、n−ブチルカルバモイ
ル、t−ブチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、
モルホリノカルバモイル、ピロリジノカルバモイル
等);無置換のスルファモイル基もしくは炭素数1〜1
8(好ましくは炭素数1〜8)の置換スルファモイル基
(例、メチルスルファモイル、フェニルスルファモイル
等);ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素等);水
酸基;メルカプト基;ニトロ基;シアノ基;カルボキシ
ル基;スルホ基;ホスホノ基(例、ジエトキシホスホノ
等);ヘテロ環基(例、オキサゾール環、ベンゾオキサ
ゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、イミダ
ゾール環、ベンゾイミダゾール環、インドレニン環、ピ
リジン環、モルホリン環、ピペリジン環、ピロリジン
環、スルホラン環、フラン環、チオフェン環、ピラゾー
ル環、ピロール環、クロマン環、及びクマリン環な
ど)。
【0015】Aで表される置換基は、ハメットの置換基
定数(σp )値が0.2以上のものであることが好まし
い。ハメットの置換基定数は例えば、Chem.Re
v.91,165(1991)に記載されている。特に
好ましい置換基は、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ
基、アルコキシカルボニル基、アシル基、カルバモイル
基、スルファモイル基、アルキルスルホニル基及びアリ
ールスルホニル基である。
【0016】B、B1 及びRで表される置換基は、アル
キル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基又は置換
アミノ基であることが好ましい。
【0017】Y1 に結合する[−C(=CR)−(E)
x −C(=X1 )−](以下、便宜的に、W1と称す
る。)と、Z1 に結合する[−C(−CR)=(G)y
=C(−X2 - ) −](以下、便宜的に、W2と称す
る)とはそれぞれ共役状態にあるため、Y1 とW1とで
形成される炭素環もしくは複素環、及びZ1 とW2とで
形成される炭素環もしくは複素環はそれぞれ共鳴構造の
1つとして考えられる。上記Y1 とW1、及びZ1 とW
2とで形成される炭素環もしくは複素環は、4〜7員環
が好ましく、特に好ましくは、5員環または6員環であ
る。これらの環は更に他の4〜7員環と縮合環を形成し
ていても良い。またこれらは置換基を有していてもよ
い。置換基としては、例えば、上記A、B、B1 、及び
Rで表される置換基として示したものが挙げられる。複
素環を形成するヘテロ原子として好ましいものは、B、
N、O、S、Se、及びTeである。特に好ましくは、
N、O及びSである。x及びyは、それぞれ独立に0ま
たは1であり、好ましくは共に0である。
【0018】X1 は、=O、=NR1 又は=C(CN)
1 を表す。またX2 は、−O、−NR1 又は−C(C
N)R1 を表す。R1 は置換基を表す。R1 で表される
置換基は、前述したA、B、B1 、及びRで表される置
換基として示したものが挙げられる。R1 は、アリール
基(例、フェニル)、シアノ基、アルコキシカルボニル
基(例、メトキシカルボニル、ブトキシカルボニル)、
アルキルスルホニル基(例メタンスルホニル)、又はア
リールスルホニル基(例、ベンゼンスルホニル)である
ことが好ましい。本発明においては、X1 は、=Oであ
り、かつX2 は、−Oである場合が好ましい。
【0019】Y1 とW1、およびZ1 とW2で形成され
る炭素環としては例えば、以下のものが挙げられる。な
お、例示中、Ra 及びRb は各々独立に、水素原子また
は置換基を表す。
【0020】
【化4】
【0021】好ましい炭素環は、A−1、A−4、A−
6及びA−7で示される炭素環である。特に好ましく
は、A−1で示される炭素環である。
【0022】Y1 とW1、およびZ1 とW2で形成され
る複素環としては例えば、以下のものが挙げられる。な
お、例示中、Ra 、Rb 及びRc は各々独立に、水素原
子または置換基を表す。
【0023】
【化5】
【0024】
【化6】
【0025】
【化7】
【0026】
【化8】
【0027】
【化9】
【0028】
【化10】
【0029】
【化11】
【0030】好ましい複素環は、A−8、A−9、A−
10、A−11、A−12、A−13、A−14、A−
16、A−17,A−36、A−39、A−41、A−
54、及びA−55で示される複素環である。更に好ま
しくは、A−8、A−9、A−10、A−13、A−1
4、A−17、A−36、A−41、A−54、及びA
−55で示される複素環である。最も好ましくは、A−
8、A−9、A−10、及びA−17で示される複素環
である。
【0031】Ra 、Rb 及びRc で表される置換基は、
それぞれ前記A、B、B1 、及びRで表される置換基と
して挙げたものと同義である。またRa 、Rb 及びRc
はそれぞれ互いに連結して炭素環又は複素環を形成して
もよい。炭素環としては、例えば、シクロヘキシル環、
シクロペンチル環、シクロヘキセン環、及びベンゼン環
などの飽和または不飽和の4〜7員の炭素環を挙げるこ
とができる。また複素環としては、例えば、ピペリジン
環、ピペラジン環、モルホリン環、テトラヒドロフラン
環、フラン環、チオフェン環、ピリジン環、及びピラジ
ン環などの飽和または不飽和の4〜7員の複素環を挙げ
ることができる。これらの炭素環または複素環は更に置
換されていてもよい。更に置換し得る基としては、前記
A、B、B1 、及びRで表される置換基として挙げたも
のと同義である。nは0、1または2を表すが、好まし
くは0または2である。nが2のときはA同志は同じで
も異なってもよく、B同志は同じでも異なってもよい。
一般式(I−1)において、nが2であり、X1 が=O
で、X2 がOである場合が好ましい。また、一般式(I
−1)において、nが0であり、X1 が=C(CN)R
1 であり、X2 が−C(CN)R1 である場合が好まし
い。
【0032】次に、カチオン部について詳述する。Mk+
で表されるカチオンとしては、例えば、水素イオン又は
ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、
カルシウムイオン、鉄イオン、銅イオン等の金属イオ
ン、金属錯体イオン、アンモニウムイオン、ピリジニウ
ムイオン、オキソニウムイオン、スルホニウムイオン、
ホスホニウムイオン、セレノニウムイオン、ヨードニウ
ムイオン等が挙げられる。好ましくは、第4級アンモニ
ウムイオンである。
【0033】第4級アンモニウムは、一般に第3級アミ
ン(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ト
リブチルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルピ
ロリジン、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチルピ
ペラジン、トリエチレンジアミン、N,N,N´,N´
−テトラメチルエチレンジアミンなど)あるいは含窒素
複素環(ピリジン環、ピコリン環、2,2´−ビピリジ
ル環、4,4´−ビピリジル環、1,10−フェナント
ロリン環、キノリン環、オキサゾール環、チアゾール
環、N−メチルイミダゾール環、ピラジン環、テトラゾ
ール環など)をアルキル化(メンシュトキン反応)、ア
ルケニル化、アルキニル化あるいはアリール化して得ら
れる。
【0034】Mk+で表される第4級アンモニウムイオン
としては、含窒素複素環からなる第4級アンモニウムイ
オンが好ましく、特に好ましくは第4級ピリジニウムイ
オンである。
【0035】kは、1〜10の整数を表す。好ましくは
1〜4である。特に好ましくは1〜2である。
【0036】Mk+で表されるカチオンは、下記一般式
(I−3)で示されるものが更に好ましい。これらの化
合物は、通常2,2’−ビピリジルあるいは4,4’−
ビピリジルを目的の置換基をもつハロゲン化物とのメン
シュトキン反応(例えば、特開昭61−148162号
公報参照)あるいは、特開昭51−16675号公報、
及び特開平1−96171号公報に記載の方法に準ずる
アリール化反応により容易に得ることができる。
【0037】
【化12】
【0038】式中、R5 及びR6 は、各々独立に置換基
を表し、R7 及びR8 は、各々独立にアルキル基、アル
ケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基ま
たは複素環基を表し、R5 とR6 、R5 とR7 、R6
8 又はR7 とR8 は各々互いに連結して環を形成して
もよく、r及びsは、各々独立に0〜4の整数を表し、
そしてrとsが2以上の場合には、複数のR5 及びR6
は各々互いに同じであっても異なっていてもよい。
【0039】上記R7 およびR8 で表されるアルキル基
は、炭素数1〜18の置換もしくは無置換のアルキル基
が好ましく、より好ましくは炭素数1〜8の置換もしく
は無置換のアルキル基である。これらは、直鎖状、分岐
鎖状、あるいは環状であってもよい。これらの例として
は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ヘキシル、ネ
オペンチル、シクロヘキシル、アダマンチル及びシクロ
プロピル等が挙げられる。
【0040】アルキル基の置換基の例としては、以下の
ものを挙げることができる。炭素数2〜18(好ましく
は炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアルケニル基
(例、ビニル);炭素数2〜18(好ましくは炭素数2
〜8)の置換もしくは無置換のアルキニル基(例、エチ
ニル);炭素数6〜10の置換もしくは無置換のアリー
ル基(例、フェニル、ナフチル);ハロゲン原子(例、
F、Cl、Br等);炭素数1〜18(好ましくは炭素
数1〜8)の置換もしくは無置換のアルコキシ基(例、
メトキシ、エトキシ);炭素数6〜10の置換もしくは
無置換のアリールオキシ基(例、フェノキシ、p−メト
キシフェノキシ);炭素数1〜18(好ましくは炭素数
1〜8)の置換もしくは無置換のアルキルチオ基(例、
メチルチオ、エチルチオ);炭素数6〜10の置換もし
くは無置換のアリールチオ基(例、フェニルチオ);
炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もし
くは無置換のアシル基(例、アセチル、プロピオニ
ル);
【0041】炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜
8)の置換もしくは無置換のアルキルスルホニル基また
はアリールスルホニル基(例、メタンスルホニル、p−
トルエンスルホニル);炭素数2〜18(好ましくは炭
素数2〜8)の置換もしくは無置換のアシルオキシ基
(例、アセトキシ、プロピオニルオキシ);炭素数2〜
18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換
のアルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、
エトキシカルボニル);炭素数7〜11の置換もしくは
無置換のアリールオキシカルボニル基(例、ナフトキシ
カルボニル);無置換のアミノ基、もしくは炭素数1〜
18(好ましくは炭素数1〜8)の置換アミノ基(例、
メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、アニ
リノ、メトキシフェニルアミノ、クロロフェニルアミ
ノ、ピリジルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、n−
ブトキシカルボニルアミノ、フェノキシカルボニルアミ
ノ、メチルカルバモイルアミノ、エチルチオカルバモイ
ルアミノ、フェニルカルバモイルアミノ、アセチルアミ
ノ、エチルカルボニルアミノ、エチルチオカルバモイル
アミノ、シクロヘキシルカルボニルアミノ、ベンゾイル
アミノ、クロロアセチルアミノ、メチルスルホニルアミ
ノ);
【0042】炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜
8)の置換もしくは無置換のカルバモイル基(例、無置
換のカルバモイル、メチルカルバモイル、エチルカルバ
モイル、n−ブチルカルバモイル、t−ブチルカルバモ
イル、ジメチルカルバモイル、モルホリノカルバモイ
ル、ピロリジノカルバモイル);無置換のスルファモイ
ル基、もしくは炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜
8)の置換スルファモイル基(例、メチルスルファモイ
ル、フェニルスルファモイル);シアノ基;ニトロ基;
カルボキシ基;水酸基;ヘテロ環基(例、オキサゾール
環、ベンゾオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチア
ゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、イ
ンドレニン環、ピリジン環、ピペリジン環、ピロリジン
環、モルホリン環、スルホラン環、フラン環、チオフェ
ン環、ピラゾール環、ピロール環、クロマン環、クマリ
ン環)。
【0043】上記R7 およびR8 で表されるアルケニル
基は、炭素数2〜18の置換もしくは無置換のアルケニ
ル基が好ましく、より好ましくは炭素数2〜8の置換も
しくは無置換のアルケニル基であり、例えば、ビニル、
アリル、1−プロペニル、1,3−ブタジエニル等が挙
げられる。アルケニル基の置換基としては、前記アルキ
ル基の置換基として挙げたものが好ましい。
【0044】上記R7 およびR8 で表されるアルキニル
基は、炭素数2〜18の置換もしくは無置換のアルキニ
ル基が好ましく、より好ましくは炭素数2〜8の置換も
しくは無置換のアルキニル基であり、例えば、エチニ
ル、2−プロピニル等が挙げられる。アルキニル基の置
換基は、前記アルキル基の置換基として挙げたものが好
ましい。
【0045】上記R7 及びR8 で表されるアラルキル基
は、炭素数7〜18の置換もしくは無置換のアラルキル
基が好ましく、例えば、ベンジル、メチルベンジル等が
好ましい。アラルキル基の置換基は前記アルキル基の置
換基として挙げたものが挙げられる。
【0046】上記R7 及びR8 で表されるアリール基
は、炭素数6〜18の置換もしくは無置換のアリール基
が好ましく、例えば、フェニル、ナフチル等が挙げられ
る。アリール基の置換基は前記アルキル基の置換基とし
て挙げたものが好ましい。またこれらの他に、アルキル
基(例えば、メチル、エチル等)も好ましい。
【0047】上記R7 及びR8 で表される複素環基は、
炭素原子、窒素原子、酸素原子、あるいは硫黄原子から
構成される5〜6員環の飽和又は不飽和の複素環であ
り、これらの例としては、オキサゾール環、ベンゾオキ
サゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、イミ
ダゾール環、ベンゾイミダゾール環、インドレニン環、
ピリジン環、ピペリジン環、ピロリジン環、モルホリン
環、スルホラン環、フラン環、チオフェン環、ピラゾー
ル環、ピロール環、クロマン環、及びクマリン環が挙げ
られる。複素環基は置換されていてもよく、その場合の
置換基としては、前記アルキル基の置換基として挙げた
ものが好ましい。
【0048】R5 及びR6 で表される置換基は、前記ア
ルキル基の置換基として挙げたものと同義である。また
これらの他に、アルキル基(例えばメチル、エチル等)
も挙げることができる。本発明においては、R5 及びR
6 で表される置換基は、水素原子またはアルキル基であ
ることが好ましい。特に好ましくは、水素原子である。
【0049】一般式(I−1)および/または一般式
(I−2)において、その一般式(I−3)で表される
カチオン部は、下記一般式(I−4)又は(I−5)で
表されることが特に好ましい。
【0050】
【化13】
【0051】式中、R17及びR18は、それぞれ前述した
5 及びR6 で表される置換基と同義であり、またそれ
ぞれについて、その好ましい範囲も同一である。R19
びR 20は、それぞれ前述したR7 及びR8 で表される置
換基と同義であり、またそれぞれについて、その好まし
い範囲も同一である。r及びsは、各々独立に0〜4の
整数を表し、そしてrとsが2以上の場合には、複数の
17及びR18は各々互いに同じであっても異なっていて
もよい。
【0052】
【化14】
【0053】式中、R21及びR22は、それぞれ前述した
5 及びR6 で表される置換基と同義であり、またそれ
ぞれについて、その好ましい範囲も同一である。R21
22は、それぞれ互いに連結して炭素環または複素環を
形成している場合も好ましく、特に好ましくは、R21
22がそれぞれ結合しているピリジン環との縮合芳香環
である。r及びsは、各々独立に0〜4の整数を表し、
そしてrとsが2以上の場合には、複数のR21及びR22
は各々互いに同じであっても異なっていてもよい。
【0054】本発明で用いられる一般式(I−1)およ
び/または一般式(I−2)で表される色素化合物のア
ニオン部(〔B−〕で表示)とカチオン部(「C−」で
表示)の例を以下に具体的に記載する。
【0055】
【化15】
【0056】
【化16】
【0057】
【化17】
【0058】
【化18】
【0059】
【化19】
【0060】
【化20】
【0061】
【化21】
【0062】
【化22】
【0063】
【化23】
【0064】
【化24】
【0065】
【化25】
【0066】
【化26】
【0067】
【化27】
【0068】
【化28】
【0069】
【化29】
【0070】
【化30】
【0071】
【化31】
【0072】
【化32】
【0073】
【化33】
【0074】
【化34】
【0075】
【化35】
【0076】
【化36】
【0077】
【化37】
【0078】
【化38】
【0079】
【化39】
【0080】本発明で用いられる好ましい具体的な化合
物例を下記の表1に示す。表1において、化合物例(Dy
e)は、アニオン部とカチオン部との組み合わせてなるも
のである。例えば、以下に、化合物Dye No.1の例を挙げ
て説明する。化合物Dye No.1〔アニオン部(B−4)/
カチオン部(C−123)〕で示される化合物例は、そ
れぞれ下記の式で示される。
【0081】
【化40】
【0082】なお、化合物Dye No.2以降の化合物例につ
いても同様な意味である。
【0083】
【表1】
【0084】本発明に係る一般式(I−1)および/ま
たは一般式(I−2)で表される色素化合物は、一般に
該当する活性メチレン化合物(例、ピラゾロン、バルビ
ツ−ル酸、チオバルビツ−ル酸、イソオキサゾロン、メ
ルドラム酸、シアノ酢酸エステル、シアノスルホニルエ
ステル、マロノニトリルなど)とメチン染料にメチン基
を導入するためのメチン源との縮合反応によって合成す
ることが出来る。この種の合成についての詳細は、特公
昭39−22069号、同43−3504号、同52−
38056号、同54−38129号、同55−100
59号、同58−35544号、特開昭49−9962
0号、同52−92716号、同59−16834号、
同63−316853号、および同64−40827号
各公報、並びに英国特許第1133986号、米国特許
第3247127号、同4042397号、同4181
225号、同5213956号、および同526017
9号各明細書を参照することが出来る。
【0085】具体的には、モノメチン基の導入には、オ
ルトギ酸エチル、オルト酢酸エチルなどのオルトエステ
ル類またはN,N−ジフェニルホルムアミジン塩酸塩な
どが使用される。
【0086】本発明に係る前記一般式(I−1)および
/または一般式(I−2)で表される色素化合物は単独
で用いても良いし、または二種以上を併用しても良い。
或いはまた本発明に係る色素化合物とこれら以外の従来
から情報記録媒体用の色素化合物と併用しても良い。こ
れらの例としては、本発明で使用される以外のオキソノ
−ル系色素、シアニン系色素、アゾ金属錯体、フタロシ
アニン系色素、ピリリウム系色素、チオピリリウム系色
素、アズレニウム系色素、スクワリリウム系色素、ナフ
トキノン系色素、トリフェニルメタン系色素、及びトリ
アリルメタン系色素等を挙げることが出来る。
【0087】記録層は、記録層の耐光性を向上させるた
めに、種々の褪色防止剤を含有することが好ましい。褪
色防止剤としては、一般的に一重項酸素クエンチャーが
用いられる。一重項酸素クエンチャーとしては、既に公
知の特許明細書等の刊行物に記載のものを利用すること
ができる。その具体例としては、特開昭58−1756
93号、同59−81194号、同60−18387
号、同60−19586号、同60−19587号、同
60−35054号、同60−36190号、同60−
36191号、同60−44554号、同60−445
55号、同60−44389号、同60−44390
号、同60−54892号、同60−47069号、同
63−209995号、特開平4−25492号、特公
平1−38680号、及び同6−26028号等の各公
報、ドイツ特許350399号明細書、そして日本化学
学会誌1992年10月号第1141頁などに記載のも
のを挙げることができる。好ましい一重項酸素クエンチ
ャーの例としては、下記の一般式(II)で表される化合
物を挙げることができる。 一般式(II)
【0088】
【化41】
【0089】(但し、R21は置換基を有していてもよい
アルキル基を表わし、そしてQ- はアニオンを表わ
す。)
【0090】一般式(II)において、R21は置換されてい
てもよい炭素数1〜8のアルキル基が一般的であり、無
置換の炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。アルキル
基の置換基としては、ハロゲン原子(例、F,Cl)、
アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、アルキルチ
オ基(例、メチルチオ、エチルチオ)、アシル基(例、
アセチル、プロピオニル)、アシルオキシ基(例、アセ
トキシ、プロピオニルオキシ)、ヒドロキシ基、アルコ
キシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシ
カルボニル)、アルケニル基(例、ビニル)、アリール
基(例、フェニル、ナフチル)を挙げることができる。
これらの中で、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル
チオ基、アルコキシカルボニル基が好ましい。Q- のア
ニオンの例としては、ClO4 - 、AsF6 - 、BF4
- 、及びSbF6 - が好ましい。一般式(II)で表される
化合物の例を表2に記載する。
【0091】
【表2】
【0092】本発明の光情報記録媒体は、一定のトラッ
クピッチのプレグルーブが形成された円盤状基板上に記
録層、光反射層および保護層をこの順に有する構成、あ
るいは該基板上に光反射層、記録層および保護層をこの
順に有する構成であることが好ましい。また、一定のト
ラックピッチのプレグルーブが形成された透明な円盤状
基板上に記録層及び光反射層が設けられてなる二枚の積
層体が、それぞれの記録層が内側となるように接合され
た構成も好ましい。
【0093】本発明の光情報記録媒体は、より高い記録
密度を達成するためにCD−RやDVD−Rに比べて、
より狭いトラックピッチのプレグループが形成された基
板を用いることが可能である。本発明の光情報記録媒体
の場合、該トラックピッチは0.3〜0.8μmが好ま
しく、更に0.4〜0.6μmが好ましい。
【0094】本発明の光情報記録媒体は、例えば、以下
に述べるような方法により製造することができる。光情
報記録媒体の基板は、従来の光情報記録媒体の基板とし
て用いられている各種の材料から任意に選択することが
できる。基板材料としては、例えばガラス、ポリカーボ
ネート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、
ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系
樹脂、エポキシ樹脂、アモルファスポリオレフィンおよ
びポリエステルなどを挙げることができ、所望によりそ
れらを併用してもよい。なお、これらの材料はフィルム
状としてまたは剛性のある基板として使うことができ
る。上記材料の中では、耐湿性、寸法安定性および価格
などの点からポリカーボネートが好ましい。
【0095】記録層が設けられる側の基板表面には、平
面性の改善、接着力の向上および記録層の防止の目的
で、下塗層が設けられてもよい。下塗層の材料としては
例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸・メタ
クリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合
体、ポリビニルアルコール、N−メチロールアクリルア
ミド、スチレン・ビニルトルエン共重合体、クロルスル
ホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニ
ル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミ
ド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸
ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
カーボネート等の高分子物質;およびシランカップリン
グ剤などの表面改質剤を挙げることができる。下塗層
は、上記物質を適当な溶剤に溶解または分散して塗布液
を調製したのち、この塗布液をスピンコート、ディップ
コート、エクストルージョンコートなどの塗布法により
基板表面に塗布することにより形成することができる。
下塗層の層厚は一般に0.005〜20μmの範囲にあ
り、好ましくは0.01〜10μmの範囲である。
【0096】記録層の形成は、前記色素さらに所望によ
りクエンチャー、結合剤などを溶剤に溶解して塗布液を
調製し、次いでこの塗布液を基板表面に塗布して塗膜を
形成したのち乾燥することにより行うことができる。色
素層塗布液の溶剤としては、酢酸ブチル、セロソルブア
セテートなどのエステル;メチルエチルケトン、シクロ
ヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;ジ
クロルメタン、1、2−ジクロルエタン、クロロホルム
などの塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミドなどのア
ミド;シクロヘキサンなどの炭化水素;テトラヒドロフ
ラン、エチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル;エ
タノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−
ブタノールジアセトンアルコールなどのアルコール;
2,2,3,3−テトラフロロプロパノールなどのフッ
素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリ
コールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類
などを挙げることができる。上記溶剤は使用する色素の
溶解性を考慮して単独または二種以上併用して適宜用い
ることができる。塗布液中にはさらに酸化防止剤、UV
吸収剤、可塑剤、潤滑剤など各種の添加剤を目的に応じ
て添加してもよい。
【0097】結合剤を使用する場合に結合剤の例として
は、たとえばゼラチン、セルロース誘導体、デキストラ
ン、ロジン、ゴムなどの天然有機高分子物質;およびポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソ
ブチレン等の炭化水素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合
体等のビニル系樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタ
クリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリビニルアルコー
ル、塩素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹
脂、ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等
の熱硬化性樹脂の初期縮合物などの合成有機高分子を挙
げることができる。記録層の材料として結合剤を併用す
る場合に、結合剤の使用量は、一般に色素に対して0.
01倍量〜50倍量(重量比)の範囲にあり、好ましく
は0.1倍量〜5倍量(重量比)の範囲にある。このよ
うにして調製される塗布液の濃度は、一般に0.01〜
10重量%の範囲にあり、好ましくは0.1〜5重量%
の範囲にある。
【0098】塗布方法としては、スプレー法、スピンコ
ート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート
法、ドクターロール法、スクリーン印刷法などを挙げる
ことができる。記録層は単層でも重層でもよい。記録層
の層厚は一般に20〜500nmの範囲にあり、好まし
くは50〜300nmの範囲にある。
【0099】記録層の上には、情報の再生時における反
射率の向上の目的で光反射層を設けることが好ましい。
光反射層の材料である光反射性物質はレーザーに対する
反射率が高い物質であり、その例としては、Mg、S
e、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、M
o、W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、
Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、A
l、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、S
n、Biなどの金属及び半金属あるいはステンレス鋼を
挙げることができる。これらのうちで好ましいものは、
Cr、Ni、Pt、Cu、Ag、Au、Alおよびステ
ンレス鋼であり、更に好ましくはAg、Auであり、特
にAgが好ましい。これらの物質は単独で用いてもよい
し、あるいは二種以上の組合せで、または合金として用
いてもよい。光反射層は、たとえば上記光反射性物質を
蒸着、スパッタリングまたはイオンプレーティングする
ことにより記録層の上に形成することができる。光反射
層の層厚は、一般的には10〜300nmの範囲にあ
り、50〜200nmの範囲が好ましい。
【0100】光反射層の上には、記録層などを物理的お
よび化学的に保護する目的で保護層を設けるのが好まし
い。なお、DVD−R型の光情報記録媒体の製造の場合
と同様の形態、すなわち2枚の基板を記録層を内側にし
て張り合わせる構成をとる場合は、必ずしも保護層の付
設は必要ではない。保護層に用いられる材料の例として
は、SiO、SiO2 、MgF2 、SnO2 、Si3
4 等の無機物質、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬
化性樹脂等の有機物質を挙げることができる。保護層
は、例えばプラスチックの押出加工で得られたフィルム
を接着剤を介して反射層上にラミネートすることにより
形成することができる。あるいは真空蒸着、スパッタリ
ング、塗布等の方法により設けられてもよい。また、熱
可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の場合には、これらを適当な
溶剤に溶解して塗布液を調製したのち、この塗布液を塗
布し、乾燥することによっても形成することができる。
UV硬化性樹脂の場合には、そのままもしくは適当な溶
剤に溶解して塗布液を調製したのちこの塗布液を塗布
し、UV光を照射して硬化させることによっても形成す
ることができる。これらの塗布液中には、更に帯電防止
剤、酸化防止剤、UV吸収剤等の各種添加剤を目的に応
じて添加してもよい。保護層の層厚は一般には0.1〜
100μmの範囲にある。以上の工程により、基板上
に、記録層、光反射層そして保護層が設けられた積層体
を製造することができる。
【0101】本発明の光情報記録方法は、上記光情報記
録媒体を用いて、例えば、次のように行れる。まず光情
報記録媒体を定線速度(CDフォーマットの場合は1.
2〜14m/秒)または定角速度にて回転させながら、
基板側あるいは保護層側から半導体レーザーなどの記録
用の光を照射する。この光の照射により、記録層と反射
層との界面に空洞を形成(空洞の形成は、記録層または
反射層の変形、あるいは両層の変形を伴って形成され
る)するか、基板が肉盛り変形する、あるいは記録層に
変色、会合状態の変化等により屈折率が変化することに
より情報が記録されると考えられる。本発明において
は、記録光として390〜550nmの範囲の発振波長
を有する半導体レーザーが用いられる。好ましい光源と
しては390〜415nmの範囲の発振波長を有する青
紫色半導体レーザー、中心発信波長515nmの青緑色
半導体レーザー、中心発信波長850nmの赤外半導体
レーザーを光導波路素子を使って半分の波長にした中心
発信発振波長425nmの青紫色SHGレーザーをであ
り、中でも記録密度の点で青紫色半導体またはSHGレ
ーザーが特に好ましい。上記のように記録された情報の
再生は、光情報記録媒体を上記と同一の定線速度で回転
させながら半導体レーザーを基板側あるいは保護層側か
ら照射して、その反射光を検出することにより行うこと
ができる。
【0102】
【実施例】次に、本発明を実施例により、更に詳細に説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。
【0103】[実施例1]本発明の化合物を2,2,
3,3−テトラフルオロプロパノールに溶解し、記録層
形成用塗布液(濃度:1重量%)を得た。この塗布液を
表面にスパイラルプレグルーブ(トラックピッチ:0.
6μm、グルーブ幅:0.3μm、グルーブの深さ:
0.15μm)が射出成形により形成されたポリカーボ
ネート基板(直径:120mm、厚さ:0.6mm)の
そのプレグルーブ側の表面にスピンコートし、記録層
(厚さ(プレグルーブ内):約120nm)を形成し
た。次に、記録層上に銀をスパッタして厚さ約100n
mの光反射層を形成した。更に、光反射層上にUV硬化
性樹脂(SD318、大日本インキ化学工業社製)を塗
布し、紫外線を照射して層厚7μmの保護層を形成し
た。以上の工程により本発明に従う光情報記録媒体1〜
10を得た。また、本発明の化合物の代わりに比較のた
めの化合物A、B、CおよびD(色素重量は本発明試料
の場合と同等)を用いた他は上記と全く同様にして比較
用の光情報記録媒体C−1〜4を得た。
【0104】[光情報記録媒体の評価]作製した光情報
記録媒体に線速度3.5m/sで14T−EFM信号を
波長408nmの青紫色半導体レーザーで記録した後、
記録特性を測定した。記録および記録特性評価はパルス
テック社製DDU1000を用いた。各試料の記録層に
用いた化合物および得られた評価結果を表3に示す。
【0105】
【表3】
【0106】比較例に用いた化合物A〜Dの構造式を次
に示す。
【0107】
【化42】
【0108】上記表3の結果から、本発明の化合物を含
有する記録層からなる記録媒体1〜10は、比較例C−
1〜4に比べて高い感度、高い反射率および高い変調度
を示しており、従って大きな信号強度を高感度で得るこ
とができることがわかる。
【0109】
【発明の効果】本発明の色素化合物を用いることによ
り、高反射率、高感度、高変調度を有する光情報記録媒
体を得ることができる。特にCD−RやDVD−Rの場
合よりも短波長のレーザーを用いて上記効果が得られる
ことから、より高密度の情報記録媒体および記録再生法
を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小森 昇 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H111 EA03 EA12 EA22 EA48 FB42 5D029 JA04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に、波長550nm以下のレーザ
    ー光を照射することにより情報の記録が可能な記録層が
    設けられてなる情報記録媒体において、該記録層が、下
    記一般式(I−1)および/または一般式(I−2)で
    表される色素化合物を含むことを特徴とする情報記録媒
    体。 【化1】 〔式中、A、B、B1 、及びRは各々独立に水素原子ま
    たは置換基を表し、Y 1 及びZ1 は各々独立に炭素環も
    しくは複素環を形成するために必要な原子団を表し、E
    およびGは各々独立に、共役二重結合鎖を完成するため
    に必要な原子団を表し、X1 は=O、=NR1 または=
    C(CN)R1 を表し(但し、R1 は置換基をを表
    す)、X2 は−O、−NR1 または−C(CN)R1
    表し(但し、R1 は置換基をを表す)、xおよびyは各
    々独立に0または1を表し、nは0、1または2を表
    し、nが2のときは複数のA、Bは各々互いに同じでも
    異なってもよく、Mk+はカチオンを表し、kは、1〜1
    0の整数を表す。〕
  2. 【請求項2】 記録層上に反射層が設けられていること
    を特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 レーザー光の波長が390〜450nm
    であることを特徴とする請求項1または2に記載の情報
    記録媒体。
JP24776399A 1999-09-01 1999-09-01 オキソノール色素を含有する光情報記録媒体 Expired - Fee Related JP3901406B2 (ja)

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