JP2001232945A - 光情報記録媒体及び情報記録方法 - Google Patents

光情報記録媒体及び情報記録方法

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JP2001232945A
JP2001232945A JP2000048504A JP2000048504A JP2001232945A JP 2001232945 A JP2001232945 A JP 2001232945A JP 2000048504 A JP2000048504 A JP 2000048504A JP 2000048504 A JP2000048504 A JP 2000048504A JP 2001232945 A JP2001232945 A JP 2001232945A
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JP2000048504A
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English (en)
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Shinichi Morishima
慎一 森嶌
Yoshihisa Usami
由久 宇佐美
Noboru Komori
昇 小森
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Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】波長が550nm以下の光により情報の記録及
び再生を行うことができ、且つ良好な記録再生特性を有
する光情報記録媒体と、この光情報記録媒体を用いたよ
り高密度の情報記録方法を提供する。 【解決手段】基板上に、下記一般式(I)で表される色
素化合物を含有し、波長が550nm以下の光を照射す
ることにより情報の記録が可能な記録層を設け、波長が
550nm以下の光を照射して情報を記録する。 【化1】 一般式(I)[式中、Xは各々独立に酸素原子、硫黄原
子又はN−Rを表し、Rはアルキル基、アリール基また
は複素環基を表し、Zaは各々独立に、5員もしくは6
員の複素環を完成するために必要な原子群を表し、
1、L2及びL3は各々独立に、置換又は無置換のメチ
ン基を表し(但し、L1〜L3上に置換基がある場合には
互いに連結して環を形成しても良い)、jは0又は1を
表し、M1は電荷均衡対イオンを表し、m1は分子の電
荷を中和するのに必要な0以上10以下の数を表す。但
し、jが1を表すとき前記複素環はインドレニン核を構
成しない。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光情報記録媒体及
び情報記録方法に関し、詳しくは、波長が550nm以
下の光により情報の記録及び再生が可能な光情報記録媒
体と、この光情報記録媒体を用いて情報を高密度で記録
する情報記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、レーザ光により一回限りの情
報の記録が可能な追記型光情報記録媒体(光ディスク)
は、CD−Rと称され、広く知られている。これらCD
−Rは、射出成形等により基板上にピットを形成して情
報を記録していた従来のCDに比べて、少量のCDを手
頃な価格でしかも迅速に作製することができる、という
利点を有しており、最近のパーソナルコンピュータの普
及に伴ってその需要も増大している。
【0003】このCD−R型の光情報記録媒体の代表的
な構造は、透明な円盤状基板上に有機色素からなる記録
層、金などの金属からなる反射層、さらに樹脂製の保護
層をこの順に積層したものである。そしてこの光ディス
クへの情報の記録は、近赤外域のレーザ光(通常は78
0nm付近の波長のレーザ光)を光ディスクに照射する
ことにより行われ、色素記録層の照射部分がその光を吸
収して局所的に発熱変形(例えば、ピットなどの生成)
することにより情報が記録される。一方、情報の再生
は、通常、記録用のレーザ光と同じ波長のレーザ光を光
ディスクに照射して、色素記録層が発熱変形した部位
(記録部分)と変形していない部位(未記録部分)との
反射率の違いを検出することにより行われている。
【0004】また、最近では、CD−Rより高密度の記
録が可能な媒体として、追記型デジタル・ビデオ・ディ
スク(DVD−R)と称される光ディスクが提案され
(例えば、「日経ニューメデイア」別冊「DVD」、1
995年発行)、実用化されている。このDVD−R
は、通常、透明な円盤状基板上に有機色素からなる記録
層、反射層、及び保護層をこの順に積層したディスク2
枚を記録層を内側にして貼り合わせた構造、あるいはこ
のディスクと同じ形状の円盤状保護基板とを記録層を内
側にして貼り合わせた構造を有しており、透明な円盤状
基板には、記録時に照射されるレーザ光をトラッキング
するための案内溝(プレグルーブ)が、CD−Rの半分
以下(0.74〜0.8μm)という狭い溝幅で形成さ
れている。
【0005】このDVD−Rでは、情報の記録及び再生
は、可視域のレーザ光(通常は630〜680nmの範
囲の波長のレーザ光)を光ディスクに照射することによ
り行われており、このようにCD−Rより短い波長の光
で記録を行うことにより、より高密度での記録を可能に
している。
【0006】一般に、照射するレーザ光のビーム径が小
さく絞られているほど、高密度の記録が可能であり、波
長の短いレーザ光ほどビーム径を小さく絞ることができ
る。即ち、波長の短いレーザ光ほど高密度記録には有利
である。一方、近年のレーザ技術の発展により、青色レ
ーザ等の短波長レーザも実用化されている。このため、
従来の記録波長(780nmまたは630nm)より更
に短波長の光で高密度の記録を行うことができる新規な
光情報記録システムの開発が進められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
CD−RやDVD−Rの色素記録層は、従来の記録波長
の光を吸収して発熱変形するように設計されたものであ
り、新規な光情報記録システムに適した新規な光情報記
録媒体の開発が必要とされていた。
【0008】従って、本発明の目的は、波長が550n
m以下の光により情報の記録及び再生を行うことがで
き、且つ良好な記録再生特性を有する光情報記録媒体を
提供することにある。また、本発明の他の目的は、より
高密度で情報の記録を行うことができる情報記録方法を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の光情報記録媒体は、基板上に、下
記一般式(I)で表される色素化合物を含有し、波長が
550nm以下の光を照射することにより情報の記録が
可能な記録層を設けたことを特徴とする。
【化4】 [式中、Xは各々独立に酸素原子、硫黄原子又はN−R
を表し、Rはアルキル基、アリール基または複素環基を
表し、Zaは各々独立に、5員もしくは6員の複素環を
完成するために必要な原子群を表し、L1、L2及びL3
は各々独立に、置換又は無置換のメチン基を表し(但
し、L1〜L3上に置換基がある場合には互いに連結して
環を形成しても良い)、jは0又は1を表し、M1は電
荷均衡対イオンを表し、m1は分子の電荷を中和するの
に必要な0以上10以下の数を表す。但し、jが1を表
すとき前記複素環はインドレニン核を構成しない。]
【0010】本発明の光情報記録媒体では、基板上に積
層された記録層に、上記一般式(I)で表される特定の
モノメチン又はトリメチン色素化合物が含有されてお
り、この光情報記録媒体にCD−Rに使用されている7
80nmよりも遥かに短波長のレーザ光(例えば、波長
550nm以下のレーザ光)を照射すると、これらの色
素化合物が変化して(例えば、記録ピットが形成され)
情報が記録される。また、この光情報記録媒体は、従来
の光情報記録媒体と比較しても、高反射率、高感度、及
び高変調度を示し、記録再生特性も良好である。
【0011】前記色素化合物としては、下記一般式(II
-1)、下記一般式(II-2)、及び下記一般式(III)で
表される色素化合物が好ましい。
【化5】 [式中、Zbは各々独立に、インドレニン核、ベンゾイ
ンドレニン核、ベンゾイミダゾール核、ベンゾオキサゾ
ール核もしくはベンゾチアゾール核を形成するために必
要な原子群を表す。Xaは各々独立に、酸素原子、硫黄
原子、C(R3)(R4)もしくはN−R5を表す。R1
2、R3、R4及びR5は各々独立にアルキル基またはア
リール基を表す。L4は置換又は無置換のメチン基を表
す。M1は前記一般式(I)におけるM1と同義であり、
m1は前記一般式(I)におけるm1と同義である。]
【化6】 [式中、Xb及びXcは各々独立に、酸素原子、硫黄原
子、もしくはN−R14を表す。R6、R7、R8、R9、R
10、R11、R12、R13及びR14は各々独立に水素原子、
アルキル基またはアリール基を表す。L5、L6及びL7
は各々独立に置換又は無置換のメチン基を表す。但し、
5〜L7上に置換基がある場合には、これらの置換基は
互いに連結して環を形成しても良い。kは0又は1を表
す。M1は前記一般式(I)におけるM1と同義であり、
m1は前記一般式(I)におけるm1と同義である。]
【0012】請求項4に記載の光情報記録媒体は、請求
項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、前記記
録層上に反射層を設けたことを特徴とする。
【0013】請求項5に記載の光情報記録媒体は、請求
項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、前記光
の波長が390〜450nmであることを特徴とする。
【0014】請求項6に記載の情報記録方法は、請求項
1〜5のいずれか1項に記載の光情報記録媒体に、波長
が550nm以下の光を照射して情報を記録することを
特徴とする。本発明の光情報記録媒体は、従来のCD−
RやDVD−Rよりも短波長のレーザ光を用いて情報を
記録することができる記録層を有しており、この光情報
記録媒体に波長が550nm以下と短波長の光を照射し
て情報を記録するので、より高密度で情報を記録するこ
とができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光情報記録媒体及
び情報記録方法について詳細に説明する。
【0016】本発明の情報記録媒体は、基板上に、下記
一般式(I)で表される色素化合物を含有し、波長が5
50nm以下の光を照射することにより情報の記録が可
能な記録層を設けたことを特徴とする。
【0017】
【化7】 [式中、Xは各々独立に酸素原子、硫黄原子又はN−R
を表し、Rはアルキル基、アリール基または複素環基を
表し、Zaは各々独立に、5員もしくは6員の複素環を
完成するために必要な原子群を表し、L1、L2及びL3
は各々独立に、置換又は無置換のメチン基を表し(但
し、L1〜L3上に置換基がある場合には互いに連結して
環を形成しても良い)、jは0又は1を表し、M1は電
荷均衡対イオンを表し、m1は分子の電荷を中和するの
に必要な0以上10以下の数を表す。但し、jが1を表
すとき前記複素環はインドレニン核を構成しない。]
【0018】以下、上記一般式(I)で表されるポリメ
チン色素について詳細に述べる。式中、L1、L2及びL
3で表されるメチン基は置換基を有していてもよく、そ
の置換基をVとすると、Vで示される置換基としては特
に制限はないが、例えば、ハロゲン原子(例えば塩素、
臭素、沃素、フッ素)、メルカプト基、シアノ基、カル
ボキシル基、リン酸基、スルホ基、ヒドロキシ基、炭素
数1から10、好ましくは炭素数2から8、さらに好ま
しくは炭素数2から5のカルバモイル基(例えばメチル
カルバモイル、エチルカルバモイル、モルホリノカルボ
ニル)、炭素数0から10、好ましくは炭素数2から
8、さらに好ましくは炭素数2から5のスルファモイル
基(例えばメチルスルファモイル、エチルスルファモイ
ル、ピペリジノスルホニル)、ニトロ基、炭素数1から
20、好ましくは炭素数1から10、さらに好ましくは
炭素数1から8のアルコキシ基(例えばメトキシ、エト
キシ、2−メトキシエトキシ、2−フェニルエトキ
シ)、炭素数6から20、好ましくは炭素数6から1
2、さらに好ましくは炭素数6から10のアリールオキ
シ基(例えばフェノキシ、p−メチルフェノキシ、p−
クロロフェノキシ、ナフトキシ)、
【0019】炭素数1から20、好ましくは炭素数2か
ら12、さらに好ましくは炭素数2から8のアシル基
(例えばアセチル、ベンゾイル、トリクロロアセチ
ル)、炭素数1から20、好ましくは炭素数2から1
2、さらに好ましくは炭素数2から8のアシルオキシ基
(例えばアセチルオキシ、ベンゾイルオキシ)、炭素数
1から20、好ましくは炭素数2から12、さらに好ま
しくは炭素数2から8のアシルアミノ基(例えばアセチ
ルアミノ)、炭素1から20、好ましくは炭素数1から
10、さらに好ましくは炭素数1から8のスルホニル基
(例えばメタンスルホニル、エタンスルホニル、ベンゼ
ンスルホニルなど)、炭素1から20、好ましくは炭素
数1から10、さらに好ましくは炭素数1から8のスル
フィニル基(例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスル
フィニル)、炭素1から20、好ましくは炭素数1から
10、さらに好ましくは炭素数1から8のスルホニルア
ミノ基(例えばメタンスルホニルアミノ、エタンスルホ
ニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなど)、
【0020】アミノ基、、炭素1から20、好ましくは
炭素数1から12、さらに好ましくは炭素数1から8の
置換アミノ基(例えばメチルアミノ、ジメチルアミノ、
ベンジルアミノ、アニリノ、ジフェニルアミノ)、炭素
数0から15、好ましくは炭素数3から10、さらに好
ましくは炭素数3から6のアンモニウム基(例えばトリ
メチルアンモニウム基、トリエチルアンモニウム基)、
炭素数0から15、好ましくは炭素数1から10、さら
に好ましくは炭素数1から6のヒドラジノ基(例えばト
リメチルヒドラジノ基)、炭素数1から15、好ましく
は炭素数1から10、さらに好ましくは炭素数1から6
のウレイド基(例えばウレイド基、N,N−ジメチルウ
レイド基)、炭素数1から15、好ましくは炭素数1か
ら10、さらに好ましくは炭素数1から6のイミド基
(例えばスクシンイミド基)、炭素数1から20、好ま
しくは炭素数1から12、さらに好ましくは炭素数1か
ら8のアルキルまたはアリールチオ基(例えばメチルチ
オ、エチルチオ、カルボキシエチルチオ、スルホブチル
チオ、フェニルチオなど)、炭素2から20、好ましく
は炭素数2から12、さらに好ましくは炭素数2から8
のアルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニ
ル)、炭素6から20、好ましくは炭素数6から12、
さらに好ましくは炭素数6から8のアリーロキシカルボ
ニル基(例えばフェノキシカルボニル)、
【0021】炭素数1から18、好ましくは炭素数1か
ら10、さらに好ましくは炭素数1から5の無置換アル
キル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル)、炭素数1から18、好ましくは炭素数1から1
0、さらに好ましくは炭素数1から5の置換アルキル基
(ヒドロキシメチル、トリフルオロメチル、ベンジル、
カルボキシエチル、エトキシカルボニルメチル、アセチ
ルアミノメチル、また、ここでは好ましくは炭素数2か
ら18、さらに好ましくは炭素数3から10、特に好ま
しくは炭素数3から5の不飽和炭化水素基(例えばビニ
ル基、エチニル基、1−シクロヘキセニル基、ベンジリ
ジン基、ベンジリデン基)も置換アルキル基に含まれる
ことにする。)、炭素数6から20、好ましくは炭素数
6から15、さらに好ましくは炭素数6から10の置換
または無置換のアリール基(例えばフェニル、ナフチ
ル、p−カルボキシフェニル、p−ニトロフェニル、
3,5−ジクロロフェニル、p−シアノフェニル、m−
フルオロフェニル、p−トリル)、
【0022】炭素数1から20、好ましくは炭素数2か
ら10、さらに好ましくは炭素数4から6の置換されて
も良いヘテロ環基(例えばピリジル、5−メチルピリジ
ル、チエニル、フリル、モルホリノ、テトラヒドロフル
フリル)が挙げられる。
【0023】置換基として好ましいものは上述のアルキ
ル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アシ
ル基、シアノ基、スルホニル基、及びベンゼン環縮合で
あり、さらに好ましくはアルキル基、アリール基、ハロ
ゲン原子、アシル基、及びスルホニル基である。L1
3として好ましくは無置換メチン基である。jは0ま
たは1であり、jが1の時、メチン基が繰り返されるが
同一である必要はない。
【0024】一般式(I)におけるXは、各々独立に酸
素原子、硫黄原子又はN−Rを表し、Rはアルキル基、
アリール基または複素環基を表す。
【0025】アルキル基としては、例えば炭素原子1か
ら18、好ましくは1から7、特に好ましくは1から4
の無置換アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ヘキシル、オ
クチル、ドデシル、オクタデシル)、炭素原子1から1
8、好ましくは1から7、特に好ましくは1から4の置
換アルキル基{例えば前述のL1などの置換基として挙
げたVが置換したアルキル基が挙げられる。好ましくは
アラルキル基(例えばベンジル、2−フェニルエチ
ル)、不飽和炭化水素基(例えばアリル基)、ヒドロキ
シアルキル基(例えば、2−ヒドロキシエチル、3−ヒ
ドロキシプロピル)、カルボキシアルキル基(例えば、
2−カルボキシエチル、3−カルボキシプロピル、4−
カルボキシブチル、カルボキシメチル)、アルコキシア
ルキル基(例えば、2−メトキシエチル、2−(2−メ
トキシエトキシ)エチル)、アリーロキシアルキル基
(例えば2ーフェノキシエチル、2−(1−ナフトキ
シ)エチル)、アルコキシカルボニルアルキル基(例え
ばエトキシカルボニルメチル、2−ベンジルオキシカル
ボニルエチル)、アリーロキシカルボニルアルキル基
(例えば3−フェノキシカルボニルプロピル)、アシル
オキシアルキル基(例えば2ーアセチルオキシエチ
ル)、アシルアルキル基(例えば2−アセチルエチ
ル)、カルバモイルアルキル基(例えば2−モルホリノ
カルボニルエチル)、スルファモイルアルキル基(例え
ばN,N−ジメチルカルバモイルメチル)、スルホアル
キル基(例えば、2−スルホエチル、3−スルホプロピ
ル、3−スルホブチル、4−スルホブチル、2−〔3−
スルホプロポキシ〕エチル、2−ヒドロキシ−3−スル
ホプロピル、3−スルホプロポキシエトキシエチル)、
スルホアルケニル基(例えば、スルホプロペニル基)、
スルファトアルキル基(例えば、2ースルファトエチル
基、3−スルファトプロピル、4−スルファトブチ
ル)、複素環置換アルキル基(例えば2−(ピロリジン
−2−オン−1−イル)エチル、テトラヒドロフルフリ
ル)、アルキルスルホニルカルバモイルメチル基(例え
ばメタンスルホニルカルバモイルメチル基)}が挙げら
れる。
【0026】アリール基としては、例えば炭素数6から
20、好ましくは炭素数6から10、さらに好ましくは
炭素数6から8の無置換アリール基(例えばフェニル
基、1−ナフチル基)、炭素数6から20、好ましくは
炭素数6から10、さらに好ましくは炭素数6から8の
置換アリール基(例えば前述のL1などの置換基として
挙げたVが置換したアリール基が挙げられる。具体的に
はp−メトキシフェニル基、p−メチルフェニル基、p
−クロロフェニル基などが挙げられる。)が挙げられ
る。
【0027】複素環基としては、例えば炭素数1から2
0、好ましくは炭素数3から10、さらに好ましくは炭
素数4から8の無置換複素環基(例えば2−フリル基、
2−チエニル基、2−ピリジル基、3−ピラゾリル、3
−イソオキサゾリル、3−イソチアゾリル、2−イミダ
ゾリル、2−オキサゾリル、2−チアゾリル、2−ピリ
ダジル、2−ピリミジル、3−ピラジル、2−(1,3,5-
トリアゾリル)、3−(1,2,4-トリアゾリル)、5−テ
トラゾリル)、炭素数1から20、好ましくは炭素数3
から10、さらに好ましくは炭素数4から8の置換複素
環基(例えば前述のL1 などの置換基として挙げたVが
置換した複素環基が挙げられる。具体的には5−メチル
−2−チエニル基、4−メトキシ−2−ピリジル基など
が挙げられる。)が挙げられる。
【0028】一般式(I)において、Zaは各々独立
に、5員もしくは6員の複素環を完成するために必要な
原子群を表す。Zaを含む5員もしくは6員の複素環
(核)としては、例えば、チアゾール核、ベンゾチアゾ
ール核、ナフトチアゾール核、チアゾリン核、オキサゾ
ール核、ベンゾオキサゾール核、ナフトオキサゾール
核、オキサゾリン核、セレナゾール核、ベンゾセレナゾ
ール核、ナフトセレナゾール核、セレナゾリン核、テル
ラゾール核、ベンゾテルラゾール核、ナフトテルラゾー
ル核、テルラゾリン核、イミダゾール核、ベンゾイミダ
ゾール核、ナフトイミダゾール核、ピリジン核、キノリ
ン核、イソキノリン核、イミダゾ〔4,5ーb〕キノキ
サリン核、オキサジアゾール核、チアジアゾール核、テ
トラゾール核、ピリミジン核、ピロール核、インドレニ
ン核、ベンゾインドレニン核、1,3−ジオキソラン
核、及び1,3−ジチオラン核、などを挙げることがで
きる。これらの中では、チアゾール核、チアゾリン核、
ベンゾチアゾール核、オキサゾール核、オキサゾリン
核、ベンゾオキサゾール核、イミダゾール核、ベンゾイ
ミダゾール核、ナフトイミダゾール核、キノリン核、イ
ソキノリン核、イミダゾ〔4,5ーb〕キノキサリン
核、チアジアゾール核、テトラゾール核、ピリミジン
核、ピロール核、インドレニン核、ベンゾインドレニン
核、1,3−ジオキソラン核、及び1,3−ジチオラン
核が好ましい。これらの環には、更にベンゼン環、ジオ
キソラン環、ナフトキノン環が縮合していても良い。但
し、jが1を表すとき、即ち連結器のメチン基の数が3
のときには、Zaを含む複素環はインドレニン核を構成
しない。
【0029】上記の5員又は6員の含窒素複素環は置換
基を有していても良い。好ましい置換基(原子)の例と
しては、ハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、
アリール基、アルコキシ基、及びアルコキシカルボニル
基を挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素
原子が好ましい。アルキル基は、炭素原子数1〜6の直
鎖状のアルキル基が好ましい。またアルキル基の置換基
の例としては、アルコキシ基(例、メトキシ)、アルキ
ルチオ基(例、メチルチオ)を挙げることができる。ア
リール基としては、フェニルが好ましい。アルコキシ基
としては、メトキシ基が好ましい。アルコキシカルボニ
ル基としては、メトキシカルボニル基が好ましい。特に
好ましい置換基の例としては、ハロゲン原子、無置換の
アルキル基、アルコキシ基、及びアルコキシカルボニル
基である。
【0030】M1は色素のイオン電荷を中性にするため
に必要であるとき、陽イオン又は陰イオンの存在を示す
ために式の中に含められている。典型的な陽イオンとし
ては水素イオン(H+)、アルカリ金属イオン(例えば
ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオ
ン)、アルカリ土類金属イオン(例えばカルシウムイオ
ン)などの無機陽イオン、アンモニウムイオン(例え
ば、アンモニウムイオン、テトラアルキルアンモニウム
イオン、ピリジニウムイオン、エチルピリジニウムイオ
ン)などの有機イオンが挙げられる。陰イオンは無機陰
イオンあるいは有機陰イオンのいずれであってもよく、
ハロゲン陰イオン(例えばフッ素イオン、塩素イオン、
ヨウ素イオン)、置換アリールスルホン酸イオン(例え
ばp−トルエンスルホン酸イオン、p−クロルベンゼン
スルホン酸イオン)、アリールジスルホン酸イオン(例
えば1,3−ベンゼンスルホン酸イオン、1,5−ナフ
タレンジスルホン酸イオン、2,6−ナフタレンジスル
ホン酸イオン)、アルキル硫酸イオン(例えばメチル硫
酸イオン)、硫酸イオン、チオシアン酸イオン、過塩素
酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ピクリン酸イ
オン、酢酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオ
ンが挙げられる。さらに、イオン性ポリマー又は色素と
逆電荷を有する他の色素を用いても良い。本発明では、
スルホ基をSO3 -と表記しているが、対イオンとして水
素イオンを持つときはSO3Hと表記することも可能で
ある。m1は電荷を均衡させるのに必要な数(0〜1
0)を表わし、分子内で塩を形成する場合には0であ
る。
【0031】一般式(I)で表される化合物は、更に下
記一般式(II-1)、下記一般式(II-2)、または下記一
般式(III)で表される化合物であることが好ましい。
【0032】
【化8】 一般式(II-1)及び一般式(II-2)において、Zbは各
々独立に、インドレニン核、ベンゾインドレニン核、ベ
ンゾイミダゾール核、ベンゾオキサゾール核もしくはベ
ンゾチアゾール核を形成するために必要な原子群を表
す。Xaは各々独立に、酸素原子、硫黄原子、C
(R3)(R4)もしくはN−R5を表す。R1、R 2
3、R4及びR5は各々独立にアルキル基またはアリー
ル基を表す。L4は置換又は無置換のメチン基を表す。
1は一般式(I)におけるM1と同義でありその好まし
い範囲も同一である。m1は一般式(I)におけるm1
と同義でありその好ましい範囲も同一である。
【0033】上記Zbを含むインドレニン核、ベンゾイ
ンドレニン核、ベンゾイミダゾール核、ベンゾオキサゾ
ール核もしくはベンゾチアゾール核は置換基を有してい
ても良い。置換基(原子であっても良い)の例として
は、前述した5員又は6員の複素環上に有する置換基の
例を挙げることができ、その好ましい範囲も同一であ
る。
【0034】上記R1及びR2は、前記一般式(I)にお
けるRと同義でありその好ましい範囲も同一である。
【0035】上記R3、R4及びR5は、好ましくはアル
キル基であり、更に好ましくは置換基を有しても良い炭
素原子数1〜18の直鎖状、分岐状、あるいは環状のア
ルキル基である。R3、R4及びR5で表されるアルキル
基は、それぞれ炭素原子数1〜6の直鎖状の無置換のア
ルキル基(例えば、メチル、エチル)であることが特に
好ましい。
【0036】
【化9】 一般式(III)において、Xb及びXcは各々独立に、
酸素原子、硫黄原子、もしくはN−R14を表す。R6
7、R8、R9、R10、R11、R12、R13及びR 14は各
々独立に水素原子、アルキル基またはアリール基を表
す。L5、L6及びL 7は各々独立に置換又は無置換のメ
チン基を表す。但し、L5〜L7上に置換基がある場合に
は、これらの置換基は互いに連結して環を形成しても良
い。kは0又は1を表す。M1は一般式(I)における
1と同義でありその好ましい範囲も同一である。m1
は一般式(I)におけるm1と同義でありその好ましい
範囲も同一である。
【0037】Xb及びXcは、同時に酸素原子、硫黄原
子、N−R14、酸素原子とN−R14もしくは硫黄原子と
N−R14の組み合わせとなることが好ましい。R6
7、R 8、R9、R10、R11、R12、R13及びR14は好
ましくは水素原子またはアルキル基であり、更に好まし
くは水素原子又は置換基を有しても良い炭素原子数1〜
18の直鎖状、分岐状、あるいは環状のアルキル基であ
る。R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13及び
14で表されるアルキル基は、それぞれ炭素原子数1〜
6の直鎖状の無置換のアルキル基(例えば、メチル、エ
チル)であることが特に好ましい。
【0038】一般式(III)において、L5、L6及びL7
は、それぞれ一般式(I)において説明したL1、L2
びL3と同義でありその好ましい範囲も同一である。
【0039】以下に、本発明に係る一般式(I)(一般
式(II-1)、一般式(II-2)、又は(III)で表される
化合物を含む)で表される化合物の好ましい具体例を挙
げる。
【0040】
【化10】
【0041】
【化11】
【0042】
【化12】
【0043】
【化13】
【0044】
【化14】
【0045】
【化15】
【0046】
【化16】
【0047】
【化17】
【0048】
【化18】
【0049】本発明の一般式(I)で表される化合物
は、たとえば、エフ・エム・ハーマー著「ザ・シアニン
・ダイズ・アンド・リレイテッド・コンパウンズ5(イ
ンターサイエンス・パブリシャーズ、N.Y.1964
年)55頁以降;ニコライ・チュチュルコフ、ユルゲン
・ファビアン、アキム・メールホルン、フィリッツ・デ
ィエツ、アリア・タジエール(Nikolai Tyutyulkov, Ju
rgen Fabian, Achim Ulehlhorn, Fritz Dietz, Alia Ta
djer)共著「ポリメチン・ダイズ」、セントクリメント
・オーリズキ・ユニバシティ・プレス、ソフィア(St.
Kliment OhridskiUniversity Press,Sophia)、23頁
ないし38頁;デー・エム・スターマー(D.M.Sturme
r)著、「ヘテロサイクリック、コンパウンズ−スペシ
ャル・トピックス・イン・ヘテロサイクリック・ケミス
トリー(Heterocyclic Compounds-Special topics in h
eterocyclic chemistry)」、第18章、第14節、第
482〜515頁、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ
(John Wiley & Sons)社、ニューヨーク、ロンドン、
(1977年刊);「ロッズ・ケミストリー・オブ・カ
ーボン・コンパウンズ(Rodd's Chemistry of Carbon C
ompounds)」、(2nd.Ed.vol.IV,part B,1977年
刊)、第15章、第369〜422頁、(2nd.Ed.vol.I
V,part B,1985年刊)、第15章、第267〜29
6頁、エルスバイヤー・サイエンス・パブリック・カン
パニー・インク(Elsvier Science Public Company In
c.)、ニューヨークなどが挙げられる。
【0050】多価の陰イオンを対イオンとして導入する
手法は、まず適当な溶剤に1価の対イオンを有する色素
を溶かし、これに多価の酸またはその塩の溶液を添加
し、更に必要に応じて色素を溶解しにくい溶剤を添加し
て、多価イオンを対イオンとする色素の結晶を析出せし
める方法が最も簡便でかつ大量の合成に適している。そ
の他の方法としては、イオン交換樹脂を用いて対イオン
を交換する方法が挙げられる。
【0051】本発明に係る前記一般式(I)で表される
色素化合物は、単独で用いても良いし、または二種以上
を併用しても良い。或いはまた本発明に係る色素化合物
とこれら以外の従来から使用されている光情報記録媒体
用の色素化合物と併用しても良い。これらの例として
は、本発明で使用される以外のシアニン系色素、オキソ
ノ−ル系色素、アゾ金属錯体、フタロシアニン系色素、
ピリリウム系色素、チオピリリウム系色素、アズレニウ
ム系色素、スクワリリウム系色素、ナフトキノン系色
素、トリフェニルメタン系色素、及びトリアリルメタン
系色素等を挙げることが出来る。
【0052】記録層は、記録層の耐光性を向上させるた
めに、種々の褪色防止剤を含有することが好ましい。褪
色防止剤としては、一般的に、特開平10−15186
1号、又は特開平11−129624号等の各公報に記
載の有機酸化剤、あるいは一重項酸素クエンチャーが用
いられる。一重項酸素クエンチャーとしては、既に公知
の特許明細書等の刊行物に記載のものを利用することが
できる。その具体例としては、特開昭58−17569
3号、同59−81194号、同60−18387号、
同60−19586号、同60−19587号、同60
−35054号、同60−36190号、同60−36
191号、同60−44554号、同60−44555
号、同60−44389号、同60−44390号、同
60−54892号、同60−47069号、同63−
209995号、特開平4−25492号、特公平1−
38680号、及び同6−26028号等の各公報、ド
イツ特許350399号明細書、そして日本化学学会誌
1992年10月号第1141頁などに記載のものを挙
げることができる。好ましい一重項酸素クエンチャーの
例としては、下記の一般式(IV)で表される化合物を挙
げることができる。
【0053】一般式(IV)
【化19】
【0054】(但し、R21は置換基を有していてもよい
アルキル基を表わし、そしてQ-はアニオンを表わ
す。)
【0055】一般式(IV)において、R21は置換されて
いてもよい炭素数1〜8のアルキル基が一般的であり、
無置換の炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。アルキ
ル基の置換基としては、ハロゲン原子(例、F,C
l)、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、アル
キルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ)、アシル基
(例、アセチル、プロピオニル)、アシルオキシ基
(例、アセトキシ、プロピオニルオキシ)、ヒドロキシ
基、アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル)、アルケニル基(例、ビニ
ル)、アリール基(例、フェニル、ナフチル)を挙げる
ことができる。これらの中で、ハロゲン原子、アルコキ
シ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル基が好ま
しい。Q-のアニオンの例としては、ClO4 -、AsF6
-、BF4 -、及びSbF6 -が好ましい。一般式(IV)で
表される化合物の例を表1に記載する。
【0056】
【表1】
【0057】本発明の光情報記録媒体は、一定のトラッ
クピッチのプレグルーブが形成された円盤状基板上に記
録層、光反射層および保護層をこの順に有する構成、あ
るいは該基板上に光反射層、記録層および保護層をこの
順に有する構成であることが好ましい。また、一定のト
ラックピッチのプレグルーブが形成された透明な円盤状
基板上に記録層及び光反射層が設けられてなる二枚の積
層体が、それぞれの記録層が内側となるように接合され
た構成も好ましい。
【0058】本発明の光情報記録媒体は、より高い記録
密度を達成するためにCD−RやDVD−Rに比べて、
より狭いトラックピッチのプレグループが形成された基
板を用いることが可能である。本発明の光情報記録媒体
の場合、該トラックピッチは0.3〜0.8μmが好ま
しく、更に0.4〜0.6μmが好ましい。
【0059】本発明の光情報記録媒体は、例えば、以下
に述べるような方法により製造することができる。光情
報記録媒体の基板は、従来の光情報記録媒体の基板とし
て用いられている各種の材料から任意に選択することが
できる。基板材料としては、例えばガラス、ポリカーボ
ネート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、
ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系
樹脂、エポキシ樹脂、アモルファスポリオレフィンおよ
びポリエステルなどを挙げることができ、所望によりそ
れらを併用してもよい。なお、これらの材料はフィルム
状としてまたは剛性のある基板として使うことができ
る。上記材料の中では、耐湿性、寸法安定性および価格
などの点からポリカーボネートが好ましい。
【0060】記録層が設けられる側の基板表面には、平
面性の改善、接着力の向上および記録層の保護の目的
で、下塗層が設けられてもよい。下塗層の材料としては
例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸・メタ
クリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合
体、ポリビニルアルコール、N−メチロールアクリルア
ミド、スチレン・ビニルトルエン共重合体、クロルスル
ホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニ
ル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミ
ド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸
ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
カーボネート等の高分子物質;およびシランカップリン
グ剤などの表面改質剤を挙げることができる。下塗層
は、上記物質を適当な溶剤に溶解または分散して塗布液
を調製したのち、この塗布液をスピンコート、ディップ
コート、エクストルージョンコートなどの塗布法により
基板表面に塗布することにより形成することができる。
下塗層の層厚は一般に0.005〜20μmの範囲にあ
り、好ましくは0.01〜10μmの範囲である。
【0061】記録層の形成は、前記色素さらに所望によ
りクエンチャー、結合剤などを溶剤に溶解して塗布液を
調製し、次いでこの塗布液を基板表面に塗布して塗膜を
形成したのち乾燥することにより行うことができる。色
素層塗布液の溶剤としては、酢酸ブチル、セロソルブア
セテートなどのエステル;メチルエチルケトン、シクロ
ヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;ジ
クロルメタン、1、2−ジクロルエタン、クロロホルム
などの塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミドなどのア
ミド;シクロヘキサンなどの炭化水素;テトラヒドロフ
ラン、エチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル;エ
タノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−
ブタノールジアセトンアルコールなどのアルコール;
2,2,3,3−テトラフロロプロパノールなどのフッ
素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリ
コールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類
などを挙げることができる。上記溶剤は使用する色素の
溶解性を考慮して単独または二種以上併用して適宜用い
ることができる。塗布液中にはさらに酸化防止剤、UV
吸収剤、可塑剤、潤滑剤など各種の添加剤を目的に応じ
て添加してもよい。
【0062】結合剤を使用する場合に結合剤の例として
は、たとえばゼラチン、セルロース誘導体、デキストラ
ン、ロジン、ゴムなどの天然有機高分子物質;およびポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソ
ブチレン等の炭化水素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合
体等のビニル系樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタ
クリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリビニルアルコー
ル、塩素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹
脂、ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等
の熱硬化性樹脂の初期縮合物などの合成有機高分子を挙
げることができる。記録層の材料として結合剤を併用す
る場合に、結合剤の使用量は、一般に色素に対して0.
01倍量〜50倍量(質量比)の範囲にあり、好ましく
は0.1倍量〜5倍量(質量比)の範囲にある。このよ
うにして調製される塗布液の色素の濃度は、一般に0.
01〜10質量%の範囲にあり、好ましくは0.1〜5
質量%の範囲にある。
【0063】塗布方法としては、スプレー法、スピンコ
ート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート
法、ドクターロール法、スクリーン印刷法などを挙げる
ことができる。記録層は単層でも重層でもよい。記録層
の層厚は一般に20〜500nmの範囲にあり、好まし
くは50〜300nmの範囲にある。
【0064】記録層の上には、情報の再生時における反
射率の向上の目的で光反射層を設けることが好ましい。
光反射層の材料である光反射性物質はレーザーに対する
反射率が高い物質であり、その例としては、Mg、S
e、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、M
o、W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、
Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、A
l、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、S
n、Biなどの金属及び半金属あるいはステンレス鋼を
挙げることができる。これらのうちで好ましいものは、
Cr、Ni、Pt、Cu、Ag、Au、Alおよびステ
ンレス鋼であり、更に好ましくはAg、Auであり、特
にAgが好ましい。これらの物質は単独で用いてもよい
し、あるいは二種以上の組合せで、または合金として用
いてもよい。光反射層は、たとえば上記光反射性物質を
蒸着、スパッタリングまたはイオンプレーティングする
ことにより記録層の上に形成することができる。光反射
層の層厚は、一般的には10〜300nmの範囲にあ
り、50〜200nmの範囲が好ましい。
【0065】光反射層の上には、記録層などを物理的お
よび化学的に保護する目的で保護層を設けるのが好まし
い。なお、DVD−R型の光情報記録媒体の製造の場合
と同様の形態、すなわち2枚の基板を記録層を内側にし
て張り合わせる構成をとる場合は、必ずしも保護層の付
設は必要ではない。保護層に用いられる材料の例として
は、SiO、SiO2、MgF2、SnO2、Si34
の無機物質、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性
樹脂等の有機物質を挙げることができる。
【0066】保護層は、例えばプラスチックの押出加工
で得られたフィルムを接着剤を介して反射層上にラミネ
ートすることにより形成することができる。あるいは真
空蒸着、スパッタリング、塗布等の方法により設けられ
てもよい。また、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の場合に
は、これらを適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したの
ち、この塗布液を塗布し、乾燥することによっても形成
することができる。UV硬化性樹脂の場合には、そのま
まもしくは適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのち
この塗布液を塗布し、UV光を照射して硬化させること
によっても形成することができる。これらの塗布液中に
は、更に帯電防止剤、酸化防止剤、UV吸収剤等の各種
添加剤を目的に応じて添加してもよい。保護層の層厚は
一般には0.1〜100μmの範囲にある。以上の工程
により、基板上に、記録層、光反射層そして保護層が設
けられた積層体を製造することができる。
【0067】本発明の光情報記録方法は、上記光情報記
録媒体を用いて、例えば、次のように行れる。まず光情
報記録媒体を定線速度(CDフォーマットの場合は1.
2〜14m/秒)または定角速度にて回転させながら、
基板側あるいは保護層側から半導体レーザーなどの記録
用の光を照射する。この光の照射により、記録層と反射
層との界面に空洞を形成(空洞の形成は、記録層または
反射層の変形、あるいは両層の変形を伴って形成され
る)するか、基板が肉盛り変形する、あるいは記録層に
変色、会合状態の変化等により屈折率が変化することに
より情報が記録されると考えられる。
【0068】本発明においては、記録光として390〜
550nmの範囲の発振波長を有する半導体レーザを用
いることができ、390〜450nmの範囲の発振波長
を有する半導体レーザを用いることがより好ましい。光
源としては、例えば、390〜415nmの範囲の発振
波長を有する青紫色半導体レーザ、中心発振波長が51
5nmの青緑色半導体レーザ、及び中心発振波長が85
0nmの赤外半導体レーザから発振されたレーザ光を光
導波路型の第2高調波発生(SHG)素子を用いて半分
の波長の光に変換して中心発振波長が425nmのレー
ザ光を出力する青紫色SHGレーザ等が好適に使用され
る。中でも記録密度の点で、青紫色半導体レーザまたは
SHGレーザが特に好ましい。
【0069】上記のように記録された情報の再生は、光
情報記録媒体を上記と同一の定線速度で回転させながら
半導体レーザーを基板側あるいは保護層側から照射し
て、その反射光を検出することにより行うことができ
る。
【0070】
【実施例】次に、本発明を実施例により、更に詳細に説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。
【0071】[実施例1]本発明の色素化合物を2,
2,3,3−テトラフルオロプロパノールに溶解し、記
録層形成用塗布液(濃度:1質量%)を得た。この塗布
液を表面にスパイラルプレグルーブ(トラックピッチ:
0.6μm、グルーブ幅:0.3μm、グルーブの深
さ:0.15μm)が射出成形により形成されたポリカ
ーボネート基板(直径:120mm、厚さ:0.6m
m)のそのプレグルーブ側の表面にスピンコートし
、記録層(厚
さ(プレグルーブ内):約120nm)を形成した。次
に、記録層上に銀をスパッタして厚さ約100nmの光
反射層を形成した。更に、光反射層上にUV硬化性樹脂
(SD318、大日本インキ化学工業社製)を塗布し、
紫外線を照射して層厚7μmの保護層を形成した。以上
の工程により本発明に従う光情報記録媒体1〜10を得
た。また、本発明の色素化合物の代わりに比較のための
色素化合物A、B、CおよびD(色素質量は本発明試料
の場合と同等)を用いた他は上記と全く同様にして比較
用の光情報記録媒体C−1〜C−4を得た。
【0072】[光情報記録媒体の評価]作製した光情報
記録媒体に線速度3.5m/sで14T−EFM信号を
波長408nmの青紫色半導体レーザーで記録した後、
記録特性を測定した。記録および記録特性評価はパルス
テック社製DDU1000を用いた。各試料の記録層に
用いた化合物および得られた評価結果を表2に示す。
【0073】
【表2】
【0074】比較例に用いた化合物A〜Dの構造式を次
に示す。
【0075】
【化20】
【0076】上記表2の結果から、本発明の化合物を含
有する記録層からなる記録媒体1〜10は、比較例C−
1〜C−4に比べて高い感度、高い反射率および高い変
調度を示しており、従って大きな信号強度を高感度で得
ることができることがわかる。
【0077】
【発明の効果】請求項1〜5に記載の光情報記録媒体
は、波長が550nm以下の光により情報の記録及び再
生を行うことができ、且つ良好な記録再生特性を有す
る、という効果を奏する。また、請求項6に記載の本発
明の情報記録方法は、本発明の光情報記録媒体に波長が
550nm以下と短波長の光を照射して情報を記録する
ので、より高密度で情報を記録することができる、とい
う効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小森 昇 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H111 EA03 EA12 EA22 EA48 FB43 4H056 CA01 CC02 CC08 CE03 DD03 DD15 DD19 DD23 5D029 JA04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、下記一般式(I)で表される色
    素化合物を含有し、波長が550nm以下の光を照射す
    ることにより情報の記録が可能な記録層を設けた光情報
    記録媒体。 【化1】 [式中、Xは各々独立に酸素原子、硫黄原子又はN−R
    を表し、Rはアルキル基、アリール基または複素環基を
    表し、Zaは各々独立に、5員もしくは6員の複素環を
    完成するために必要な原子群を表し、L1、L2及びL3
    は各々独立に、置換又は無置換のメチン基を表し(但
    し、L1〜L3上に置換基がある場合には互いに連結して
    環を形成しても良い)、jは0又は1を表し、M1は電
    荷均衡対イオンを表し、m1は分子の電荷を中和するの
    に必要な0以上10以下の数を表す。但し、jが1を表
    すとき前記複素環はインドレニン核を構成しない。]
  2. 【請求項2】前記色素化合物が、下記一般式(II-1)ま
    たは下記一般式(II-2)で表される色素化合物である請
    求項1に記載の光情報記録媒体。 【化2】 [式中、Zbは各々独立に、インドレニン核、ベンゾイ
    ンドレニン核、ベンゾイミダゾール核、ベンゾオキサゾ
    ール核もしくはベンゾチアゾール核を形成するために必
    要な原子群を表す。Xaは各々独立に、酸素原子、硫黄
    原子、C(R3)(R4)もしくはN−R5を表す。R1
    2、R3、R4及びR5は各々独立にアルキル基またはア
    リール基を表す。L4は置換又は無置換のメチン基を表
    す。M1は前記一般式(I)におけるM1と同義であり、
    m1は前記一般式(I)におけるm1と同義である。]
  3. 【請求項3】前記色素化合物が、下記一般式(III)で
    表される色素化合物である請求項1に記載の光情報記録
    媒体。 【化3】 [式中、Xb及びXcは各々独立に、酸素原子、硫黄原
    子、もしくはN−R14を表す。R6、R7、R8、R9、R
    10、R11、R12、R13及びR14は各々独立に水素原子、
    アルキル基またはアリール基を表す。L5、L6及びL7
    は各々独立に置換又は無置換のメチン基を表す。但し、
    5〜L7上に置換基がある場合には、これらの置換基は
    互いに連結して環を形成しても良い。kは0又は1を表
    す。M1は前記一般式(I)におけるM1と同義であり、
    m1は前記一般式(I)におけるm1と同義である。]
  4. 【請求項4】前記記録層上に反射層を設けた請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の光情報記録媒体。
  5. 【請求項5】前記光の波長が390〜450nmである
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の光情報記録媒体。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項に記載の光情
    報記録媒体に、波長が550nm以下の光を照射して情
    報を記録する情報記録方法。
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