JP2001064511A - 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物及びその製造方法 - Google Patents

室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物及びその製造方法

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JP2001064511A JP23820999A JP23820999A JP2001064511A JP 2001064511 A JP2001064511 A JP 2001064511A JP 23820999 A JP23820999 A JP 23820999A JP 23820999 A JP23820999 A JP 23820999A JP 2001064511 A JP2001064511 A JP 2001064511A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (1)下記一般式(I)で示されるオル
ガノポリシロキサン100重量部 【化1】 (但し、式中Rは1価炭化水素基であり、nはオルガノ
ポリシロキサンの25℃における粘度を10〜100万
センチストークスとする整数である。) (2)メチルトリアセトキシシラン又はその部分加水分
解物 2〜10重量部 (3)メタノールを(2)成分1重量部に対して0.0
1〜0.5重量部 を含有することを特徴とする室温硬化性オルガノポリシ
ロキサン組成物。 【効果】 本発明の製造方法によれば、容易に脱酢酸タ
イプの室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を製造
することができ、本発明の組成物は保存安定性、物性、
外観等に優れている上、金属アルミ材への接着性に優れ
たものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保存安定性に優れ
ている上、空気中の水分により容易に硬化し、耐熱・浸
水接着性に優れたゴム弾性体となり、一般の建築用やム
ーブメントの発生する目地のシーラント、更には追従性
を必要とするコーティング材等として好適に使用するこ
とができる脱酢酸型室温硬化性オルガノポリシロキサン
組成物及びこの室温硬化性オルガノポリシロキサン組成
物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
湿気により容易に硬化してゴム弾性体を形成する脱酢酸
タイプの室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、
接着剤、コーティング材、電気絶縁シール材、建築用シ
ーリング材などの用途に広く使用されているが、これら
を製造する際に硬化剤としてメチルトリアセトキシシラ
ンを用いることが多い。しかし、メチルトリアセトキシ
シランは融点が30℃程度であることから、使用前に加
熱乾燥機等に入れて製造するという問題点や、冬場に溶
解した硬化剤が計量中に再度結晶化するという問題点が
あった。
【0003】そこで、結晶化を防止するために、メチル
トリアセトキシシランのメチル基を他の基に置換したも
の、例えばエチルトリアセトキシシラン、プロピルトリ
アセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシランを使用
したり、メチルトリアセトキシシランのダイマーやトリ
マーを使用することが多かった。
【0004】しかし、メチルトリアセトキシシラン以外
の硬化剤を用いると、接着性が悪くなるばかりか、加熱
時に変色が起きることから好ましくない。一方、メチル
トリアセトキシシランのダイマー及びトリマーは、米国
特許第4116935号公報に記載されているが、常に
モノマー・ダイマー・トリマーの比率がロットによって
異なることが多いので、品質的に好ましくなかった。更
には、メチルトリアセトキシシランに各種メトキシシラ
ンや炭素数6以上の高級アルコールを添加する例が米国
特許第3886118号公報、米国特許第467200
4号公報に記載されている。しかしながら、これらを添
加すると確かに結晶化防止には効果があるものの、金属
アルミに対して接着性に問題があった。従って、メチル
トリアセトキシシラン単独では、金属アルミヘの接着性
を改善することができないために、米国特許第4296
228号公報に示されるようなジ−t−ブトキシジアセ
トキシシランや、米国特許第4220748号公報に示
されるようなアミノシランを接着助剤として用いて接着
性向上を行っていたために、コスト高につながってい
た。
【0005】本発明は上記事情を改善したもので、金属
アルミへの接着性が良好であり、また結晶化等の問題が
改善され、しかもコスト的にも安価な、メチルトリアセ
トキシシランを硬化剤として用いた室温硬化性オルガノ
ポリシロキサン組成物及びその製造方法を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明は上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、
25℃における粘度が10〜100万センチストークス
である両末端水酸基封鎖オルガノポリシロキサンと、硬
化剤としてメチルトリアセトキシシラン又はその部分加
水分解物とを含む脱酢酸型室温硬化性オルガノポリシロ
キサン組成物において、メタノールの所定量をメチルト
リアセトキシシラン又はその部分加水分解物に添加する
こと、特にメチルトリアセトキシシラン又はその部分加
水分解物とメタノールとを予め混合したものを上記オル
ガノポリシロキサンに添加することにより、金属アルミ
への接着性を改善することができると共に、製造時に問
題となるメチルトリアセトキシシラン又はその部分加水
分解物の結晶化防止にも効果があり、更に物性面も良好
である上、コスト的にも安価であることを見出し、本発
明をなすに至った。
【0007】従って、本発明は、 (1)下記一般式(I)で示されるオルガノポリシロキサン 100重量部
【0008】
【化2】 (但し、式中Rは1価炭化水素基であり、nはオルガノ
ポリシロキサンの25℃における粘度を10〜100万
センチストークスとする整数である。) (2)メチルトリアセトキシシラン又はその部分加水分解物 2〜10重量部 (3)メタノールを(2)成分1重量部に対して0.01〜0.5重量部 を含有することを特徴とする室温硬化性オルガノポリシ
ロキサン組成物、及び、上記(2)成分と(3)成分と
を予め混合した混合物を上記(1)成分に添加混合する
ことを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組
成物の製造方法を提供する。
【0009】以下、本発明につき更に詳細に説明する
と、本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
において、ベースポリマーとしては、下記一般式(I)
で示されるオルガノポリシロキサンが使用される。
【0010】
【化3】 (但し、式中Rは1価炭化水素基であり、nは上記オル
ガノポリシロキサンの25℃における粘度が10〜10
0万センチストークスとなる整数である。)
【0011】上記一般式(I)において、Rは置換又は
非置換の1価炭化水素基であるが、好ましくは炭素原子
数1〜10、より好ましくは1〜8の非置換又は置換の
1価炭化水素基であり、例えばメチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ヘキシル基等のアルキル基、フェ
ニル基、トリル基等のアリール基、ビニル基、アリル
基、ブテニル基等のアルケニル基、ベンジル基、2−フ
ェニルエチル基等のアラルキル基又はこれら基の炭素原
子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、
シアノ基等で置換した基、例えばクロロメチル基、トリ
フルオロプロピル基、シアノエチル基などが挙げられ、
特にメチル基、フェニル基、ビニル基、トリフルオロプ
ロピル基が好ましい。
【0012】なお、nは重合度に相当する数で、25℃
におけるオルガノポリシロキサンの粘度を10〜100
万cst(センチストークス)とするものであり、特に
作業性の面から好ましくは500〜10万cstの範囲
とする数である。
【0013】このような式(I)のオルガノポリシロキ
サンとして具体的には、下記化合物を拳げることができ
る。なお、これらの中では式(1a)で示されるものが
好ましい。
【0014】
【化4】 (式中、Meはメチル基、Phはフェニル基であり、r
及びsはそれぞれ正の整数であり、r+sはnに相当す
る整数で、nは上記した意味を有する。)
【0015】また、上記構造の他に、ポリマーの片末端
が0〜10モル%の範囲でトリメチルシリル基で封鎖さ
れていてもよく、ポリマーの構造中に下記構造式が分子
量に対して、0〜3モル%の範囲で分岐の構造を有して
いてもよい。
【0016】
【化5】
【0017】次に、本発明の第二成分は、下記式(I
I)のメチルトリアセトキシシラン又はその部分加水分
解物である。
【0018】
【化6】
【0019】このメチルトリアセトキシシラン又はその
部分加水分解物の配合量は、第一成分のオルガノポリシ
ロキサン100部(重量部、以下同様)に対して2〜1
0部、特に3〜6部とすることが好ましい。配合量が2
部に満たないと組成物の硬化が不十分になり、保存安定
性が悪くなる場合があり、10部を超えると得られる硬
化物が硬く脆くなり、シール材としての製品性能及びコ
ストパフォーマンスが損なわれてしまう場合がある。
【0020】本発明の第三成分は、メタノールであり、
このメタノールは、上記第二成分のメチルトリアセトキ
シシラン又はその部分加水分解物1部に対して0.01
〜0.5部、特に0.03〜0.3部使用する。メタノ
ール量が少なすぎると、結晶化防止効果や金属アルミへ
の接着性が不十分となり、逆にメタノール量が多すぎる
と、組成物が増粘したり、ゲル化することがある。
【0021】本発明の組成物には、第四成分として無機
充填剤を配合することが好ましい。無機充填剤として
は、シリカ、カーボンブラック、酸化チタン、コロイダ
ル炭酸カルシウム、クレー、タルク等や、これらを表面
処理したものが挙げられる。上記補強性充填剤は、組み
合わせにより十分な耐久性を得ることができる場合があ
るので、1種もしくは複数種組み合わせて使用すること
もできる。好ましいものは、単独で使用する場合は、シ
リカ、カーボンブラック、コロイダル炭酸カルシウムが
例示され、組み合わせとしては、シリカとコロイダル炭
酸カルシウム、シリカとカーボンブラック、コロイダル
炭酸カルシウムとカーボンブラックの組み合わせが例示
される。
【0022】より詳しくは、単独で使用する場合、シリ
カが好ましく、特に表面がシランやシロキサン、シラザ
ン等で疎水化処理された乾式シリカが、水分が無いた
め、少ない硬化剤で保存性及び物性が良好になることか
ら好ましい。また、融点又は軟化点が100℃以上の処
理剤で完全に表面処理されたコロイダル炭酸カルシウム
又は処理もしくは無処理の焼成クレーを配合することも
好ましい。
【0023】炭酸カルシウムとしては、コロイダル炭酸
カルシウム、特に乾式法で製造されたコロイダル炭酸カ
ルシウムが好適に使用される。また、コロイダル炭酸カ
ルシウムの水分量は、少ない方が好ましく、特に0.5
重量%以下が好ましい。更に好ましくは、加熱や電磁波
等で0.3重量%以下に調整して使用することがよい。
また、炭酸カルシウムとしては、平均一次粒径が0.0
1〜0.2μm、好ましくは0.01〜0.1μmのも
のを使用することがよい。平均一次粒径が0.2μmを
超えると、得られるシリコーンゴムの機械的強度が不十
分となる場合がある。
【0024】上記炭酸カルシウムは、融点又は軟化点が
好ましくは100℃以上、更に好ましくは150〜40
0℃の処理剤で処理したものが耐熱・温水接着性に優れ
たものとなる。
【0025】融点又は軟化点が100℃以上の処理剤と
しては、例えばロジン酸、不均化ロジン酸、シリコーン
樹脂、Cm2m+1COOH(m=20以上の数である)
で示される飽和・不飽和脂肪酸などが好適に用いられ
る。
【0026】この場合、ロジン酸は、基本的にアビエチ
ン型、ピマラン型、イソピマラン型、ラプダン型に大別
されるが、いずれであってもよい。それらを例示する
と、アビエチン酸、ネオアビエチン酸、パラストリン
酸、デヒドロアビエチン酸、ピマル酸、イソピマル酸、
サンダラコピマル酸、コムル酸、デキストロピマール
酸、レボピマール酸など5〜10種類程度の異性体が存
在しているが、本発明では処理剤として1〜3種類程度
の異性体が存在し、1番含有量の多い異性体の純度が6
0%以上のものが、特に良好な結果が得られる。しか
し、更に高機能を求める場合は、着色等の理由から10
0℃以上の飽和脂肪酸が良好であり、その他には、ジヒ
ドロアビエチン酸やジアビエチン酸、テトラアビエチン
酸、ピマル酸、イソピマル酸、サンダラコピマル酸で処
理することが好適である。
【0027】上記処理剤の使用量は、処理する炭酸カル
シウム量に対して活性な無地面を処理するのに十分な
量、好ましくは1〜10重量%、より好ましくは2〜5
重量%の範囲とする。処理剤量が1重量%に満たないと
炭酸カルシウム表面全体が処理剤で十分被覆されないお
それがある。なお、処理剤による炭酸カルシウムの処理
は通常の方法により行うことができる。
【0028】焼成クレーとしては、特に制限されるもの
ではないが、パーゲス社製の特殊焼成であるタイシン、
オプチホワイトMX、オプチホワイトP,30Pや焼成
クレーをシランカップリング剤や脂肪酸等で処理された
KE、2211、5178、CB、焼成クレーの無処理
品であるアイスキャップK、アイスバーグNo.30な
どが挙げられる。これらを原体に表面を炭酸カルシウム
と同様な表面処理剤で処理すると更に好ましい。
【0029】上記無機充填剤の配合量は、適宜選定され
るが、上記第一成分100部に対して5〜150部、特
に5〜100部とすることができる。
【0030】本発明では、組成物の硬化を促進するため
に縮合触媒を使用することが好ましい。縮合触媒として
は、例えばジブチルスズジメトキサイド、ジブチルスズ
ジアセテート、ジブチルスズジオクテート、ジブチルス
ズジラウレート、ジメチルスズジメトキサイド、ジメチ
ルスズアセテート等の有機スズ化合物、テトラプロピル
チタネート、テトラブチルチタネート、テトラ−2−エ
チルヘキシルチタネート、ジメトキシチタンジアセチル
アセトナート等の有機チタン化合物、テトラプロポキシ
ジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム、ジプロポ
キシジアセチルアセトナート等の有機ジルコニウム化合
物、ヘキシルアミン、3−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシ
シラン等のアミン化合物やこれらの塩、グアニジン化合
物などが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上
を組み合わせて使用することができる。
【0031】縮合触媒の使用量は、一般に第一成分のオ
ルガノポリシロキサン100部に対して10部以下、特
に0〜5部、とりわけ0.001部以上であり、また2
部以下が好ましい。縮合触媒の使用量が10部を超える
と、初期のタックフリーが短くなることや保存性が悪く
なること及び疲労耐久性が悪くなるなど、得られる硬化
物の性能が悪くなる方に作用するため、シール材として
の性能が損なわれる場合がある。
【0032】なお、これらの縮合触媒を添加するタイミ
ングは、予め第一成分のオルガノポリシロキサンに添加
すると最終的な表面の外観がよくなることから、
(2)、(3)成分を添加する前に添加することが好ま
しい。
【0033】本発明組成物には、作業性を向上させる必
要がある場合は、流れ性コントロール剤、いわゆるノン
サグ剤(チキソトロピー向上剤)を添加することが好ま
しい。添加量としては、第一成分100部に対して0.
01〜10部程度が好ましく、より好ましくは0.1〜
0.5部である。一般に使用されるノンサグ剤として
は、EO、POに代表されるポリエーテルやそのポリエ
ーテルをシロキサン等で変性した化合物でもよい。
【0034】更に、接着成分として、性能を更に向上さ
せることから、アミノシランやエポキシシラン及びジ−
t−ブトキシジアセトキシシラン等を添加することが好
ましく、添加量としては、第一成分100部に対して
0.1〜5部程度が適当である。
【0035】また、本発明組成物には、上記縮合触媒以
外に必要に応じて各種の配合剤、例えば顔料、染料、防
錆剤、難燃剤、防カビ剤、スキャベンジャー、吐出向上
剤(低粘度オイル、ガラスバルーン、非シリコーン系オ
イル(イソパラフィン)等)、酸化防止剤などを配合し
てもよい。なお、これら任意成分の使用量は、本発明の
効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。
【0036】製造上、吐出向上剤兼ウエッターとして、
低粘度(25℃における粘度が0.1〜1万cp)で末
端がトリメチルシリル基で封鎖されたジメチルポリシロ
キサン等のシリコーンオイルを添加することは、伸び、
耐久性が更に向上することから好ましい。添加量として
は、第一成分100部に対して0〜100部の範囲で添
加することが好ましい。添加しなければ接着性は向上す
るが、作業性(吐出性や伸び)が低下する場合があるの
で、適当量添加することが好ましいが、多量に添加する
と接着性が低下したり、目地汚染が生じるおそれがある
ため1〜50部添加することがより好ましい。
【0037】本発明のオルガノポリシロキサン組成物
は、上記成分を混合することによって製造し得るが、こ
の場合第二成分のメチルトリアセトキシシラン又はその
部分加水分解物と第三成分のメタノールとを予め混合
し、これを第一成分のオルガノポリシロキサンに配合す
ることが、本発明の効果がより顕著となるため好まし
い。また、硬化触媒を添加する場合、上述したように、
これを予め第一成分のオルガノポリシロキサンに混合し
ておくことが好ましい。
【0038】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、容易に脱酢
酸タイプの室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を
製造することができ、本発明の組成物は保存安定性、物
性、外観等に優れている上、金属アルミ材への接着性に
優れたもので、一般の建築用やムーブメントの発生する
目地のシーラント、追従性を必要とするコーティング材
等として好適に用いることができる。
【0039】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。なお、各例中の部はいずれも重量部であ
り、粒径は平均粒径を示す。
【0040】[実施例1]25℃における粘度5万cs
tのα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン60
部にジ−t−ブチルスズジメトキサイドを0.1部添加
混合後、メチルトリアセトキシシラン5部とメタノール
0.5部を予め混合した硬化剤を添加し、ロジン酸(ジ
ヒドロアビエチン酸)(融点約200℃)5.0%処理
炭酸カルシウム(粒径0.08μm)40部、25℃に
おける粘度100cstのトリメチルシリル基を封鎖し
たジメチルポリシロキサン25部を品川万能混合機に仕
込み、脱泡混合して室温硬化性オルガノポリシロキサン
組成物を得た。
【0041】[実施例2]ロジン酸(ジヒドロアビエチ
ン酸)5.0%処理炭酸カルシウムの代わりにC 2143
COOH(融点102℃)5.0%処理炭酸カルシウム
(粒径0.06μm)40部を使用する以外は実施例1
と同様にして室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
を得た。
【0042】[実施例3]25℃における粘度5万cs
tのα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン70
部にt−ブチルスズジメトキサイド0.1部を混合し、
更にメチルトリアセトキシシラン2.5部とメタノール
0.2部を事前に混合した硬化剤を順次混合した後、ト
リメチルシリル基で末端を封鎖したジメチルポリシロキ
サン30部を添加し、更に表面が疎水化処理された乾式
シリカ(エロジルR972,日本アエロジル社製)10
部を万能品川混合機に仕込み、脱泡混合して室温硬化性
オルガノポリシロキサン組成物を得た。
【0043】[実施例4]25℃における粘度5万cs
tのα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン70
部にt−ブチルスズジメトキサイド0.1部を混合し、
これにメチルトリアセトキシシラン2.5部を添加し、
10分混合後、更にメタノール0.2部を添加し、次い
でトリメチルシリル基で末端を封鎖したジメチルポリシ
ロキサン30部を添加後、上記乾式シリカ(エロジルR
972,日本アエロジル社製)10部を万能品川混合機
に仕込み、脱泡混合して室温硬化性オルガノポリシロキ
サン組成物を得た。
【0044】[実施例5]25℃における粘度5万cs
tのα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン70
部にt−ブチルスズジメトキサイド0.1部を混合し、
更にメチルトリアセトキシシラン3.5部とメタノール
0.3部を事前に調整添加した硬化剤を加え、更にトリ
メチルシリル基で末端を封鎖したジメチルポリシロキサ
ン30部を添加後、製造直後の比表面積200m2/g
の無処理乾式シリカ9部を万能品川混合機に仕込み、脱
泡混合して室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を
得た。
【0045】[実施例6]25℃における粘度2万cs
tのα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン10
0部にt−ブチルスズジメトキサイド0.1部を添加混
合し、メチルトリアセトキシシラン2.5部とメタノー
ル0.2部を予め混合した硬化剤を混合した後、上記乾
式シリカ(エロジルR972,日本アエロジル社製)1
0部を万能品川混合機に仕込み、脱泡混合して室温硬化
性オルガノポリシロキサン組成物を得た。
【0046】[比較例1]25℃における粘度5万cs
tのα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン60
部にジ−t−ブチルスズジメトキサイド0.1部を添加
混合後、メチルトリアセトキシシラン5部を添加し、ロ
ジン酸(ジヒドロアビエチン酸)(融点約200℃)
5.0%処理炭酸カルシウム(粒径0.08μm)40
部、25℃における粘度100cstのトリメチルシリ
ル基を封鎖したジメチルポリシロキサン25部を品川万
能混合機に仕込み、脱泡混合して室温硬化性オルガノポ
リシロキサン組成物を得た。
【0047】[比較例2]25℃における粘度5万cs
tのα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン70
部にt−ブチルスズジメトキサイド0.1部を混合し、
更にメチルトリアセトキシシラン2.5部を添加し、こ
れにトリメチルシリル基で末端を封鎖したジメチルポリ
シロキサン30部を添加し、更に乾式シリカ(エロジル
R972,日本アエロジル社製)10部を万能品川混合
機に仕込み、脱泡混合して室温硬化性オルガノポリシロ
キサン組成物を得た。
【0048】[比較例3]25℃における粘度5万cs
tのα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン70
部にt−ブチルスズジメトキサイド0.1部を混合し、
更にビニルトリアセトキシシラン4部を添加した後、ト
リメチルシリル基で末端を封鎖したジメチルポリシロキ
サン30部を添加し、次いで、乾式シリカ(エロジルR
972,日本アエロジル社製)10部を万能品川混合機
に仕込み、脱泡混合して室温硬化性オルガノポリシロキ
サン組成物を得た。
【0049】[比較例4]25℃における粘度5万cs
tのα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン70
部にt−ブチルスズジメトキサイド0.1部を混合し、
更にメチルトリアセトキシシラン3.5部を混合し、更
に末端がトリメチルシリル基で封鎖されたジメチルポリ
シロキサン30部を添加後、製造直後の比表面積200
2/gの無処理乾式シリカ9部を万能品川混合機に仕
込み、脱泡混合して室温硬化性オルガノポリシロキサン
組成物を得た。
【0050】[比較例5]25℃における粘度5万cs
tのα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン70
部にt−ブチルスズジメトキサイド0.1部を混合し、
更にメチルトリアセトキシシラン2.5部とエタノール
0.25部を予め混合した硬化剤を混合し、末端がトリ
メチルシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン3
0部を添加後、乾式シリカ(エロジルR972,日本ア
エロジル社製)10部を万能品川混合機に仕込み、脱泡
混合して室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を得
た。
【0051】[比較例6]25℃における粘度5万cs
tのα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン70
部にt−ブチルスズジメトキサイド0.1部を混合し、
メチルトリアセトキシシランとエチルトリアセトキシシ
ランが95:5で混合されている硬化剤2.5部を添加
混合し、トリメチルシリル基で末端を封鎖したジメチル
ポリシロキサン30部を添加後、乾式シリカ(エロジル
R972,日本アエロジル社製)10部を万能品川混合
機に仕込み、脱泡混合して室温硬化性オルガノポリシロ
キサン組成物を得た。
【0052】[比較例7]25℃における粘度5万cs
tのα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン70
部にt−ブチルスズジメトキサイド0.1部を混合し、
メチルトリアセトキシシラン2.5部とメタノール2部
の混合物を添加し、次いで末端がトリメチルシリル基で
封鎖された25℃における粘度100cstのジメチル
ポリシロキサン30部を添加し、乾式シリカ(エロジル
R972,日本アエロジル社製)10部を万能品川混合
機に仕込み、脱泡混合したが、増粘してゲル化した。
【0053】上記実施例、比較例で得られた室温硬化性
オルガノポリシロキサン組成物について、JIS−A
(5758)に基づいてブロックH−1型接着試験及び
保存安定性試験を下記試験方法で行った。結果を表1〜
3に示す。 <ブロックH−1型接着試験方法> 被着材: フロートガラス、JISアルミ 測定方法:上記被着材を用いて、シーリング材として上
記室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を使用して
温度20℃、湿度55%で7日間硬化させた後に脱型を
行い、同一条件で7日間養生させたブロックの特性を初
期として測定を行った。また、試料ブロック作成後、浸
水50℃でブロックを28日間浸したのち、ブロックの
特性試験の測定を行った。耐熱性試験としては、試料ブ
ロックを作成し、100℃の乾燥機に28日間入れた
後、ブロック試験を行った。ブロックの測定試験機とし
ては、(株)東洋精機製作所製ストログラフR−2を使
用し、引っ張り速度50mm/minで測定を行った。
CF(凝集破壊率)は、引っ張り試験を行った後の被着
材とシーリング材との破断面の状態を目視で観察し、シ
ーリング材の残っている割合を%で示したものである。
【0054】更に、上記実施例、比較例で得られた組成
物及び硬化物を150℃の加熱乾燥機に7日間入れて外
観を視察した。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】 ○:変色無し △:黄変が見られる ×:赤色に変色する
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CP061 DA038 DE138 DE238 DJ018 DJ038 DJ048 EC037 EC079 EE049 EN029 ER029 EX036 EX079 EZ049 FB088 FD018 FD149 FD209 GH01 GJ01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)下記一般式(I)で示されるオル
    ガノポリシロキサン100重量部 【化1】 (但し、式中Rは1価炭化水素基であり、nはオルガノ
    ポリシロキサンの25℃における粘度を10〜100万
    センチストークスとする整数である。) (2)メチルトリアセトキシシラン又はその部分加水分
    解物 2〜10重量部(3)メタノールを(2)成分
    1重量部に対して0.01〜0.5重量部 を含有することを特徴とする室温硬化性オルガノポリシ
    ロキサン組成物。
  2. 【請求項2】 (2)成分のメチルトリアセトキシシラ
    ン又はその部分加水分解物と(3)成分のメタノールと
    の混合物を(1)成分のオルガノポリシロキサンに配合
    した請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 無機充填剤を配合した請求項1又は2記
    載の組成物。
  4. 【請求項4】 硬化触媒を配合した請求項1,2又は3
    記載の組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1において、(2)成分と(3)
    成分とを予め混合した混合物を(1)成分に添加混合す
    ることを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン
    組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】 硬化触媒を(1)成分に予め混合するよ
    うにした請求項5記載の製造方法。
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