JP2001064372A - 機能性ポリエステル重合体とその製造法 - Google Patents
機能性ポリエステル重合体とその製造法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐熱性、低吸水性、光学的特性に優れ、しか
も成形性に優れたポリエステル重合体を得る。 【解決手段】 ポリエステル重合体は、2,5−ノルボ
ルナンジメタノール類及び2,6−ノルボルナンジメタ
ノール類から選択された少なくとも1種の化合物を含む
ジオール成分と、テレフタル酸などのジカルボン酸成分
との縮合により得られる。全ジオール成分中の2,5−
ノルボルナンジメタノール類及び2,6−ノルボルナン
ジメタノール類から選択された化合物の割合は、例えば
5〜100モル%程度である。
も成形性に優れたポリエステル重合体を得る。 【解決手段】 ポリエステル重合体は、2,5−ノルボ
ルナンジメタノール類及び2,6−ノルボルナンジメタ
ノール類から選択された少なくとも1種の化合物を含む
ジオール成分と、テレフタル酸などのジカルボン酸成分
との縮合により得られる。全ジオール成分中の2,5−
ノルボルナンジメタノール類及び2,6−ノルボルナン
ジメタノール類から選択された化合物の割合は、例えば
5〜100モル%程度である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な機能性ポリ
エステル重合体及びその製造法に関し、さらに詳細に
は、耐熱性、低吸水性を有し、光学的異方性が小さく、
成形性に優れた機能性ポリエステル重合体及びその製造
法に関する。このポリエステル重合体は、光学材料、電
子情報材料、医療器具材料などとして有用である。
エステル重合体及びその製造法に関し、さらに詳細に
は、耐熱性、低吸水性を有し、光学的異方性が小さく、
成形性に優れた機能性ポリエステル重合体及びその製造
法に関する。このポリエステル重合体は、光学材料、電
子情報材料、医療器具材料などとして有用である。
【0002】
【従来の技術】近年、光学材料、電子情報材料、医療器
具材料などにプラスチックを用いる研究や開発が精力的
に行われている。光学材料や電子情報材料においては、
透明性、低吸水性及び耐熱性のほか、光学的異方性の小
さいことが要求される。また、医療器具材料では、血液
適合性、機械的強度、耐加水分解性等が要求される。
具材料などにプラスチックを用いる研究や開発が精力的
に行われている。光学材料や電子情報材料においては、
透明性、低吸水性及び耐熱性のほか、光学的異方性の小
さいことが要求される。また、医療器具材料では、血液
適合性、機械的強度、耐加水分解性等が要求される。
【0003】光学材料としては、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリカーボネート、非晶性ポリオレフィンなどが
使用されている。しかし、ポリメチルメタクリレートは
透明性に優れ光学異方性が小さいものの、吸湿性が高い
ため、反り等の変形を起こしやすく、また耐熱性も十分
とは言えない。ポリカーボネートは耐熱性に優れるもの
の、光学的異方性が大きい。また、非晶性ポリオレフィ
ンは光学的異方性が小さく、耐熱性にも優れるが、成形
性、接着性などに問題がある。
ート、ポリカーボネート、非晶性ポリオレフィンなどが
使用されている。しかし、ポリメチルメタクリレートは
透明性に優れ光学異方性が小さいものの、吸湿性が高い
ため、反り等の変形を起こしやすく、また耐熱性も十分
とは言えない。ポリカーボネートは耐熱性に優れるもの
の、光学的異方性が大きい。また、非晶性ポリオレフィ
ンは光学的異方性が小さく、耐熱性にも優れるが、成形
性、接着性などに問題がある。
【0004】一方、ポリエステルを光学材料や電子情報
材料として応用する試みもなされている。例えば、特開
平1−138225号公報には、側鎖に芳香環を有する
ジオール又はジカルボン酸を用いたポリエステル樹脂が
開示されている。特開平2−38428号公報には、ジ
カルボン酸成分としてジフェニルジカルボン酸を用いた
ポリエステル共重合体が開示されている。また、特開平
11−35665号公報には、2,2−ノルボルナンジ
メタノール誘導体とテレフタル酸などとからなるポリエ
ステルが開示されている。しかし、これらの樹脂は耐熱
性、低吸水性、光学的特性の点で必ずしも十分であると
は言えない。
材料として応用する試みもなされている。例えば、特開
平1−138225号公報には、側鎖に芳香環を有する
ジオール又はジカルボン酸を用いたポリエステル樹脂が
開示されている。特開平2−38428号公報には、ジ
カルボン酸成分としてジフェニルジカルボン酸を用いた
ポリエステル共重合体が開示されている。また、特開平
11−35665号公報には、2,2−ノルボルナンジ
メタノール誘導体とテレフタル酸などとからなるポリエ
ステルが開示されている。しかし、これらの樹脂は耐熱
性、低吸水性、光学的特性の点で必ずしも十分であると
は言えない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、耐熱性、低吸水性、光学的特性に優れ、しかも成形
性に優れた機能性ポリエステル重合体及びその製造法を
提供することにある。
は、耐熱性、低吸水性、光学的特性に優れ、しかも成形
性に優れた機能性ポリエステル重合体及びその製造法を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討した結果、特定の構造を有する
ポリエステル樹脂が、耐熱性、低吸水性、光学的特性及
び成形性に優れることを見出し、本発明を完成した。
を達成するため鋭意検討した結果、特定の構造を有する
ポリエステル樹脂が、耐熱性、低吸水性、光学的特性及
び成形性に優れることを見出し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、下記式(1a)
【化5】 (式中、環を構成する炭素原子は置換基を有していても
よい)で表される2,5−ノルボルナンジメタノール類
及び下記式(1b)
よい)で表される2,5−ノルボルナンジメタノール類
及び下記式(1b)
【化6】 (式中、環を構成する炭素原子は置換基を有していても
よい)で表される2,6−ノルボルナンジメタノール類
から選択された少なくとも1種の化合物を含むジオール
成分と、ジカルボン酸成分との縮合により得られるポリ
エステル重合体を提供する。
よい)で表される2,6−ノルボルナンジメタノール類
から選択された少なくとも1種の化合物を含むジオール
成分と、ジカルボン酸成分との縮合により得られるポリ
エステル重合体を提供する。
【0008】本発明は、また、前記式(1a)で表される
2,5−ノルボルナンジメタノール類及び前記式(1b)
で表される2,6−ノルボルナンジメタノール類から選
択された少なくとも1種の化合物を含むジオール成分
と、ジカルボン酸成分又はその反応性誘導体とを重縮合
させることを特徴とするポリエステル重合体の製造法を
提供する。
2,5−ノルボルナンジメタノール類及び前記式(1b)
で表される2,6−ノルボルナンジメタノール類から選
択された少なくとも1種の化合物を含むジオール成分
と、ジカルボン酸成分又はその反応性誘導体とを重縮合
させることを特徴とするポリエステル重合体の製造法を
提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のポリエステル重合体を構
成するジオール成分には、前記式(1a)で表される2,
5−ノルボルナンジメタノール類及び前記式(1b)で表
される2,6−ノルボルナンジメタノール類から選択さ
れた少なくとも1種の化合物が含まれている。
成するジオール成分には、前記式(1a)で表される2,
5−ノルボルナンジメタノール類及び前記式(1b)で表
される2,6−ノルボルナンジメタノール類から選択さ
れた少なくとも1種の化合物が含まれている。
【0010】前記式(1a)、(1b)において、環を構成
する炭素原子(橋頭位又は非橋頭位の炭素原子)が有し
ていてもよい置換基としては、例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s
−ブチル、t−ブチル基などのアルキル基(例えば、C
1-4アルキル基);メトキシ、エトキシ、イソプロポキ
シ基などのアルコキシ基(例えば、C1-4アルコキシ
基);メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、イソ
プロポキシカルボニル基などのアルコキシカルボニル基
(例えば、C1-4アルコキシ−カルボニル基);アセチ
ル、プロピオニル、ブチリル、ベンゾイル基などのアシ
ル基;ヒドロキシル基;カルボキシル基;ニトロ基;ア
ミノ基;置換アミノ基;ハロゲン原子などが挙げられ
る。
する炭素原子(橋頭位又は非橋頭位の炭素原子)が有し
ていてもよい置換基としては、例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s
−ブチル、t−ブチル基などのアルキル基(例えば、C
1-4アルキル基);メトキシ、エトキシ、イソプロポキ
シ基などのアルコキシ基(例えば、C1-4アルコキシ
基);メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、イソ
プロポキシカルボニル基などのアルコキシカルボニル基
(例えば、C1-4アルコキシ−カルボニル基);アセチ
ル、プロピオニル、ブチリル、ベンゾイル基などのアシ
ル基;ヒドロキシル基;カルボキシル基;ニトロ基;ア
ミノ基;置換アミノ基;ハロゲン原子などが挙げられ
る。
【0011】2,5−ノルボルナンジメタノール及び
2,6−ノルボルナンジメタノールは、下記式に従って
得ることができる。
2,6−ノルボルナンジメタノールは、下記式に従って
得ることができる。
【化7】 すなわち、式(2)で表されるシクロペンタジエンと式
(3)で表されるアクロレインとをディールスアルダー
反応により付加環化させて、式(4)で表される2−ノ
ルボルネン−5−カルバルデヒド(ビシクロ[2.2.
1]−2−ヘプテン−5−カルバルデヒド)を合成し、
これをオキソ反応に付して、式(5a)で表される2,5
−ノルボルナンジカルバルデヒド及び式(5b)で表され
る2,6−ノルボルナンジカルバルデヒドを得、これを
さらに水素添加することにより式(1a-1)で表される
2,5−ノルボルナンジメタノール及び式(1b-1)で表
される2,6−ノルボルナンジメタノールを得ることが
できる。
(3)で表されるアクロレインとをディールスアルダー
反応により付加環化させて、式(4)で表される2−ノ
ルボルネン−5−カルバルデヒド(ビシクロ[2.2.
1]−2−ヘプテン−5−カルバルデヒド)を合成し、
これをオキソ反応に付して、式(5a)で表される2,5
−ノルボルナンジカルバルデヒド及び式(5b)で表され
る2,6−ノルボルナンジカルバルデヒドを得、これを
さらに水素添加することにより式(1a-1)で表される
2,5−ノルボルナンジメタノール及び式(1b-1)で表
される2,6−ノルボルナンジメタノールを得ることが
できる。
【0012】シクロペンタジエン(2)とアクロレイン
(3)との反応は、通常のディールスアルダー反応の条
件で行うことができる。また、2−ノルボルネン−5−
カルバルデヒド(4)のオキソ反応は、例えば、Co
(CO)8などのコバルト触媒や、HRh(CO)(P
Ph3)3(Phはフェニル基を示す)、Rh2(CO)1
6、RhCl(PPh3)3、Rh2O3などのロジウム触
媒(特に、トリフェニルホスフィンなどのトリアリール
ホスフィンを配位子とするロジウム錯体触媒)の存在
下、ベンゼン、トルエンなどの適当な溶媒中、2−ノル
ボルネン−5−カルバルデヒド(4)と一酸化炭素及び
水素とを接触させることにより行われる。反応温度は5
0〜200℃程度であり、反応圧力は30〜200気圧
程度である。一酸化炭素と水素の割合は、例えば、CO
/H2(モル比)=1/10〜10/1程度(好ましく
は、1/2〜2/1程度)である。触媒の種類、反応温
度等の反応条件により、式(5a)で表される2,5−ノ
ルボルナンジカルバルデヒドと式(5b)で表される2,
6−ノルボルナンジカルバルデヒドの生成比率をコント
ロールすることができる。
(3)との反応は、通常のディールスアルダー反応の条
件で行うことができる。また、2−ノルボルネン−5−
カルバルデヒド(4)のオキソ反応は、例えば、Co
(CO)8などのコバルト触媒や、HRh(CO)(P
Ph3)3(Phはフェニル基を示す)、Rh2(CO)1
6、RhCl(PPh3)3、Rh2O3などのロジウム触
媒(特に、トリフェニルホスフィンなどのトリアリール
ホスフィンを配位子とするロジウム錯体触媒)の存在
下、ベンゼン、トルエンなどの適当な溶媒中、2−ノル
ボルネン−5−カルバルデヒド(4)と一酸化炭素及び
水素とを接触させることにより行われる。反応温度は5
0〜200℃程度であり、反応圧力は30〜200気圧
程度である。一酸化炭素と水素の割合は、例えば、CO
/H2(モル比)=1/10〜10/1程度(好ましく
は、1/2〜2/1程度)である。触媒の種類、反応温
度等の反応条件により、式(5a)で表される2,5−ノ
ルボルナンジカルバルデヒドと式(5b)で表される2,
6−ノルボルナンジカルバルデヒドの生成比率をコント
ロールすることができる。
【0013】式(5a)で表される2,5−ノルボルナン
ジカルバルデヒド及び式(5b)で表される2,6−ノル
ボルナンジカルバルデヒドの水素添加は、例えば、Ru
−C、Rh−C、Pd−C、Pt2O、ラネーニッケル
などの慣用の水素化触媒の存在下、メタノールなどの適
当な溶媒中、前記アルデヒド(5a)又は(5b)を水素と
接触させることにより行うことができる。反応温度は0
〜100℃程度、反応圧力は1〜20気圧程度である。
ジカルバルデヒド及び式(5b)で表される2,6−ノル
ボルナンジカルバルデヒドの水素添加は、例えば、Ru
−C、Rh−C、Pd−C、Pt2O、ラネーニッケル
などの慣用の水素化触媒の存在下、メタノールなどの適
当な溶媒中、前記アルデヒド(5a)又は(5b)を水素と
接触させることにより行うことができる。反応温度は0
〜100℃程度、反応圧力は1〜20気圧程度である。
【0014】上記各工程での生成物の分離、精製は、例
えば、濃縮、抽出、蒸留、晶析、再結晶、カラムクロマ
トグラフィーなどの慣用の分離精製手段により行うこと
ができる。
えば、濃縮、抽出、蒸留、晶析、再結晶、カラムクロマ
トグラフィーなどの慣用の分離精製手段により行うこと
ができる。
【0015】また、環を構成する炭素原子が式中に示さ
れる2つのヒドロキシメチル基に加えて他の置換基を有
する2,5−ノルボルナンジメタノール誘導体又は2,
6−ノルボルナンジメタノール誘導体は、前記方法にお
いて、シクロペンタジエン(2)に代えて置換基を有す
るシクロペンタジエン誘導体(例えば、メチルシクロペ
ンタジエン等)を用いたり、アクロレイン(3)に代え
て置換基を有するアクロレイン誘導体(例えば、3−メ
チルアクロレイン、メタクロレインなど)を用いること
により製造することができる。また、そのような置換基
を有する化合物は、上記方法において、式(4)、(5
a)、(5b)、(1a-1)又は(1b-1)の化合物に、公知
乃至慣用の方法(例えば、酸化、カルボキシル化、ニト
ロ化、ハロゲン化、アシル化、アルキル化、還元又はこ
れらの組み合わせ等)を利用して所望の置換基を導入す
るか、又はその後、次工程に移行することにより得るこ
ともできる。
れる2つのヒドロキシメチル基に加えて他の置換基を有
する2,5−ノルボルナンジメタノール誘導体又は2,
6−ノルボルナンジメタノール誘導体は、前記方法にお
いて、シクロペンタジエン(2)に代えて置換基を有す
るシクロペンタジエン誘導体(例えば、メチルシクロペ
ンタジエン等)を用いたり、アクロレイン(3)に代え
て置換基を有するアクロレイン誘導体(例えば、3−メ
チルアクロレイン、メタクロレインなど)を用いること
により製造することができる。また、そのような置換基
を有する化合物は、上記方法において、式(4)、(5
a)、(5b)、(1a-1)又は(1b-1)の化合物に、公知
乃至慣用の方法(例えば、酸化、カルボキシル化、ニト
ロ化、ハロゲン化、アシル化、アルキル化、還元又はこ
れらの組み合わせ等)を利用して所望の置換基を導入す
るか、又はその後、次工程に移行することにより得るこ
ともできる。
【0016】本発明では、2,5−ノルボルナンジメタ
ノール類及び2,6−ノルボルナンジメタノール類から
1種の化合物のみを選択して使用してもよく、複数の化
合物を併用してもよい。また、2,5−ノルボルナンジ
メタノール類及び2,6−ノルボルナンジメタノール類
には、それぞれエンド体とエキソ体が存在するが、これ
らの異性体のうち一方のみを用いてもよく、混合物を用
いてもよい。
ノール類及び2,6−ノルボルナンジメタノール類から
1種の化合物のみを選択して使用してもよく、複数の化
合物を併用してもよい。また、2,5−ノルボルナンジ
メタノール類及び2,6−ノルボルナンジメタノール類
には、それぞれエンド体とエキソ体が存在するが、これ
らの異性体のうち一方のみを用いてもよく、混合物を用
いてもよい。
【0017】本発明のポリエステル重合体を構成するジ
オール成分として、前記2,5−ノルボルナンジメタノ
ール類及び/又は2,6−ノルボルナンジメタノール類
とともに、他のジオール成分を併用することもできる。
このようなジオール成分としては、一般のポリエステル
の原料として使用されるジオール、例えば、エチレング
リコール、プロピレングリコール、トリメチルレングリ
コール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリ
コールなどの脂肪族ジオール;1,4−シクロヘキサン
ジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、
1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,1−シクロ
ヘキサンジオール、2−メチル−1,1−シクロヘキサ
ンジオール、水添ビスフェノールA、トリシクロデカン
ジメタノール、1,3−アダマンタンジオール、2,2
−ノルボルナンジメタノール、3−メチル−2,2−ノ
ルボルナンジメタノール、2,3−ノルボルナンジメタ
ノール、パーヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタ
レン−2,3−ジメタノールなどの脂環式ジオール;ヒ
ドロキノン、カテコール、レゾルシン、ナフタレンジオ
ール、キシリレンジオール、ビスフェノールA、ビスフ
ェノールAのエチレンオキシド付加物、ビスフェノール
S、ビスフェノールSのエチレンオキシド付加物などの
芳香族ジオール;ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレング
リコールなどのエーテルグリコールなどが挙げられる。
これらのジオール成分は1種又は2種以上混合して使用
できる。
オール成分として、前記2,5−ノルボルナンジメタノ
ール類及び/又は2,6−ノルボルナンジメタノール類
とともに、他のジオール成分を併用することもできる。
このようなジオール成分としては、一般のポリエステル
の原料として使用されるジオール、例えば、エチレング
リコール、プロピレングリコール、トリメチルレングリ
コール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリ
コールなどの脂肪族ジオール;1,4−シクロヘキサン
ジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、
1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,1−シクロ
ヘキサンジオール、2−メチル−1,1−シクロヘキサ
ンジオール、水添ビスフェノールA、トリシクロデカン
ジメタノール、1,3−アダマンタンジオール、2,2
−ノルボルナンジメタノール、3−メチル−2,2−ノ
ルボルナンジメタノール、2,3−ノルボルナンジメタ
ノール、パーヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタ
レン−2,3−ジメタノールなどの脂環式ジオール;ヒ
ドロキノン、カテコール、レゾルシン、ナフタレンジオ
ール、キシリレンジオール、ビスフェノールA、ビスフ
ェノールAのエチレンオキシド付加物、ビスフェノール
S、ビスフェノールSのエチレンオキシド付加物などの
芳香族ジオール;ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレング
リコールなどのエーテルグリコールなどが挙げられる。
これらのジオール成分は1種又は2種以上混合して使用
できる。
【0018】本発明のポリエステル重合体を構成する全
ジオール成分中の2,5−ノルボルナンジメタノール類
及び2,6−ノルボルナンジメタノール類から選択され
た化合物の割合は任意に変えることができるが、通常5
〜100モル%、好ましくは10〜100モル%、さら
に好ましくは15〜100モル%程度である。
ジオール成分中の2,5−ノルボルナンジメタノール類
及び2,6−ノルボルナンジメタノール類から選択され
た化合物の割合は任意に変えることができるが、通常5
〜100モル%、好ましくは10〜100モル%、さら
に好ましくは15〜100モル%程度である。
【0019】本発明のポリエステル重合体を構成するジ
カルボン酸成分としては、ポリエステルの原料として一
般に使用されるものであれば特に制限されず、例えば、
テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸、4,4′−ビフェニルジカルボン
酸、4,4′−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,
4′−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,4′−ジフ
ェニルスルホンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルイ
ソプロピリデンジカルボン酸、1,2−ジフェノキシエ
タン−4′,4′′−ジカルボン酸、アントラセンジカ
ルボン酸、2,5−ピリジンジカルボン酸、ジフェニル
ケトンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸;シュウ
酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸;1,4−シ
クロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジ
カルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、ヘ
キサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、2,3−
ノルボルナンジカルボン酸、パーヒドロ−1,4:5,
8−ジメタノナフタレン−2,3−ジカルボン酸、トリ
シクロデカンジカルボン酸、1,3−アダマンタンジカ
ルボン酸、1,3−ジメチル−5,7−アダマンタンジ
カルボン酸などの脂環式ジカルボン酸などが挙げられ
る。これらのジカルボン酸成分は1種又は2種以上組み
合わせて使用できる。
カルボン酸成分としては、ポリエステルの原料として一
般に使用されるものであれば特に制限されず、例えば、
テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸、4,4′−ビフェニルジカルボン
酸、4,4′−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,
4′−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,4′−ジフ
ェニルスルホンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルイ
ソプロピリデンジカルボン酸、1,2−ジフェノキシエ
タン−4′,4′′−ジカルボン酸、アントラセンジカ
ルボン酸、2,5−ピリジンジカルボン酸、ジフェニル
ケトンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸;シュウ
酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸;1,4−シ
クロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジ
カルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、ヘ
キサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、2,3−
ノルボルナンジカルボン酸、パーヒドロ−1,4:5,
8−ジメタノナフタレン−2,3−ジカルボン酸、トリ
シクロデカンジカルボン酸、1,3−アダマンタンジカ
ルボン酸、1,3−ジメチル−5,7−アダマンタンジ
カルボン酸などの脂環式ジカルボン酸などが挙げられ
る。これらのジカルボン酸成分は1種又は2種以上組み
合わせて使用できる。
【0020】本発明のポリエステル重合体の還元粘度
は、成形物としたときの機械特性の点から、フェノール
/1,1,2,2−テトラクロロエタン混合溶液(重量
比4/6)中、濃度1.2g/dl、温度35℃の条件
での測定値として、0.5程度以上(例えば、0.5〜
1.5程度)であることが好ましい。
は、成形物としたときの機械特性の点から、フェノール
/1,1,2,2−テトラクロロエタン混合溶液(重量
比4/6)中、濃度1.2g/dl、温度35℃の条件
での測定値として、0.5程度以上(例えば、0.5〜
1.5程度)であることが好ましい。
【0021】本発明のポリエステル重合体は、前記式
(1a)で表される2,5−ノルボルナンジメタノール類
及び前記式(1b)で表される2,6−ノルボルナンジメ
タノール類から選択された少なくとも1種の化合物を含
むジオール成分と、ジカルボン酸成分又はその反応性誘
導体とを重縮合させることにより製造できる。
(1a)で表される2,5−ノルボルナンジメタノール類
及び前記式(1b)で表される2,6−ノルボルナンジメ
タノール類から選択された少なくとも1種の化合物を含
むジオール成分と、ジカルボン酸成分又はその反応性誘
導体とを重縮合させることにより製造できる。
【0022】上記ジカルボン酸成分の反応性誘導体とし
ては、例えば、ジカルボン酸エステル、ジカルボン酸無
水物、ジカルボン酸ハロゲン化物(ジカルボン酸塩化物
等)などを使用できる。ジカルボン酸エステル、ジカル
ボン酸無水物、ジカルボン酸ハロゲン化物は、対応する
ジカルボン酸から慣用の方法により誘導できる。
ては、例えば、ジカルボン酸エステル、ジカルボン酸無
水物、ジカルボン酸ハロゲン化物(ジカルボン酸塩化物
等)などを使用できる。ジカルボン酸エステル、ジカル
ボン酸無水物、ジカルボン酸ハロゲン化物は、対応する
ジカルボン酸から慣用の方法により誘導できる。
【0023】本発明のポリエステル重合体の製造の実施
形態としては、一般的なポリエステルの製造法を適用す
ることができる。例えば、遊離のジカルボン酸又はジカ
ルボン酸無水物を原料として使用する場合には、ジオー
ル成分とジカルボン酸又はジカルボン酸無水物とを反応
器に入れて加熱し、反応により生成する水を系外に留去
させることによりポリエステル重合体を製造できる。こ
の反応は、必ずしも触媒を必要としないが、触媒を用い
ることにより反応を促進させることができる。触媒とし
ては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、亜
鉛、チタン、コバルト、マンガンなどの金属の酢酸塩、
炭酸塩、水酸化物、アルコキシドなどが挙げられる。反
応温度は120〜300℃程度、好ましくは160〜3
00℃程度である。反応圧力は、通常常圧であるが、水
の留去を促進させるため減圧下でエステル化反応を行っ
てもよい。ジオール成分とジカルボン酸又はジカルボン
酸無水物とのモル比は約1であってもよいが、高分子量
のポリエステルを得るため、ジオール成分を過剰量用い
てもよい。
形態としては、一般的なポリエステルの製造法を適用す
ることができる。例えば、遊離のジカルボン酸又はジカ
ルボン酸無水物を原料として使用する場合には、ジオー
ル成分とジカルボン酸又はジカルボン酸無水物とを反応
器に入れて加熱し、反応により生成する水を系外に留去
させることによりポリエステル重合体を製造できる。こ
の反応は、必ずしも触媒を必要としないが、触媒を用い
ることにより反応を促進させることができる。触媒とし
ては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、亜
鉛、チタン、コバルト、マンガンなどの金属の酢酸塩、
炭酸塩、水酸化物、アルコキシドなどが挙げられる。反
応温度は120〜300℃程度、好ましくは160〜3
00℃程度である。反応圧力は、通常常圧であるが、水
の留去を促進させるため減圧下でエステル化反応を行っ
てもよい。ジオール成分とジカルボン酸又はジカルボン
酸無水物とのモル比は約1であってもよいが、高分子量
のポリエステルを得るため、ジオール成分を過剰量用い
てもよい。
【0024】また、ジカルボン酸エステルを原料として
用いる場合には、ジオール成分とジカルボン酸エステル
と触媒とを反応器に仕込み、反応で生成するアルコール
を系外に留去させることによりポリエステル重合体を製
造できる。ジカルボン酸エステルとしては、ジカルボン
酸のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステ
ル、ブチルエステルなどを使用できるが、反応の容易さ
及びコストの点でメチルエステルが特に好ましい。前記
触媒としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金
属、亜鉛、鉛、チタン、コバルト、マンガン、スズ、ア
ンチモン、ゲルマニウムなどの金属のカルボン酸塩、炭
酸塩、水酸化物、アルコキシド、酸化物などが挙げられ
る。反応温度は120〜300℃程度、好ましくは16
0〜300℃程度である。反応圧力は、常圧であっても
よいが、アルコールの留去を促進させるため減圧下でエ
ステル化反応を行ってもよい。また、ジオール成分とジ
カルボン酸エステルとのモル比は約1であってもよい
が、高分子量のポリエステルを得るため、ジオール成分
を過剰量用いてもよい。
用いる場合には、ジオール成分とジカルボン酸エステル
と触媒とを反応器に仕込み、反応で生成するアルコール
を系外に留去させることによりポリエステル重合体を製
造できる。ジカルボン酸エステルとしては、ジカルボン
酸のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステ
ル、ブチルエステルなどを使用できるが、反応の容易さ
及びコストの点でメチルエステルが特に好ましい。前記
触媒としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金
属、亜鉛、鉛、チタン、コバルト、マンガン、スズ、ア
ンチモン、ゲルマニウムなどの金属のカルボン酸塩、炭
酸塩、水酸化物、アルコキシド、酸化物などが挙げられ
る。反応温度は120〜300℃程度、好ましくは16
0〜300℃程度である。反応圧力は、常圧であっても
よいが、アルコールの留去を促進させるため減圧下でエ
ステル化反応を行ってもよい。また、ジオール成分とジ
カルボン酸エステルとのモル比は約1であってもよい
が、高分子量のポリエステルを得るため、ジオール成分
を過剰量用いてもよい。
【0025】ジカルボン酸塩化物などのジカルボン酸ハ
ロゲン化物を原料に用いてポリエステル重合体を得る方
法としては、(i)ジオール成分とジカルボン酸ハロゲ
ン化物とを高温無溶媒下で反応させ、生成するハロゲン
化水素を留去する方法、(ii)ジオール成分とジカルボ
ン酸ハロゲン化物とを溶媒中低温で反応させ、生成する
ハロゲン化水素を留去するか又は塩基性物質により中和
する方法などが挙げられる。反応温度は0〜280℃程
度の範囲から適宜選択できる。
ロゲン化物を原料に用いてポリエステル重合体を得る方
法としては、(i)ジオール成分とジカルボン酸ハロゲ
ン化物とを高温無溶媒下で反応させ、生成するハロゲン
化水素を留去する方法、(ii)ジオール成分とジカルボ
ン酸ハロゲン化物とを溶媒中低温で反応させ、生成する
ハロゲン化水素を留去するか又は塩基性物質により中和
する方法などが挙げられる。反応温度は0〜280℃程
度の範囲から適宜選択できる。
【0026】前記(ii)の方法において用いる溶媒とし
ては、反応に不活性であれば特に限定されず、例えば、
ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタ
ンなどのハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン、キ
シレンなどの芳香族炭化水素;テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、ジメトキシエタンなどのエーテル類;アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチ
ルなどのエステル類;アセトニトリルなどのニトリル
類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミ
ド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド;1,
3−ジメチル−2−イミダゾリンなどのイミダゾリン
類;ヘキサメチルホスホルアミドなどが例示できる。ま
た、前記塩基性物質としては、例えば、トリエチルアミ
ン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリンなど
の第3級アミン;ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリ
ン、γ−ピコリン、キノリンなどの塩基性含窒素複素環
化合物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアル
カリ金属水酸化物;酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸水素ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸カリウムなど
のアルカリ金属塩などが挙げられる。なお、前記N−メ
チル−2−ピロリドンなどの溶媒は塩基性物質としても
機能する。
ては、反応に不活性であれば特に限定されず、例えば、
ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタ
ンなどのハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン、キ
シレンなどの芳香族炭化水素;テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、ジメトキシエタンなどのエーテル類;アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチ
ルなどのエステル類;アセトニトリルなどのニトリル
類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミ
ド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド;1,
3−ジメチル−2−イミダゾリンなどのイミダゾリン
類;ヘキサメチルホスホルアミドなどが例示できる。ま
た、前記塩基性物質としては、例えば、トリエチルアミ
ン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリンなど
の第3級アミン;ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリ
ン、γ−ピコリン、キノリンなどの塩基性含窒素複素環
化合物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアル
カリ金属水酸化物;酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸水素ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸カリウムなど
のアルカリ金属塩などが挙げられる。なお、前記N−メ
チル−2−ピロリドンなどの溶媒は塩基性物質としても
機能する。
【0027】重合により生成したポリエステル重合体
は、濾過、濃縮、沈殿、晶析、冷却固化などの慣用の方
法により単離できる。
は、濾過、濃縮、沈殿、晶析、冷却固化などの慣用の方
法により単離できる。
【0028】
【発明の効果】本発明のポリエステル重合体は、耐熱
性、低吸水性、光学的特性及び成形性に優れている。そ
のため、光ディスク、レンズ、光コネクターなどの各種
光学・電子情報材料、輸液キット、カテーテル、シリン
ジ、真空採血管などの医療器具材料などとして有用であ
る。
性、低吸水性、光学的特性及び成形性に優れている。そ
のため、光ディスク、レンズ、光コネクターなどの各種
光学・電子情報材料、輸液キット、カテーテル、シリン
ジ、真空採血管などの医療器具材料などとして有用であ
る。
【0029】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。なお、重量平均分子量は、ポリマーを
クロロホルムに溶解した試料を用い、標準ポリスチレン
で較正した通常のGPC(ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー)装置で測定した。ガラス転移温度は、D
SC(示差走査熱量測定)により、窒素雰囲気下、昇温
速度20℃/分の条件で測定した。5%熱重量減少温度
は、TGA(熱重量分析)により、窒素雰囲気下、昇温
速度20℃/分の条件で測定した。
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。なお、重量平均分子量は、ポリマーを
クロロホルムに溶解した試料を用い、標準ポリスチレン
で較正した通常のGPC(ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー)装置で測定した。ガラス転移温度は、D
SC(示差走査熱量測定)により、窒素雰囲気下、昇温
速度20℃/分の条件で測定した。5%熱重量減少温度
は、TGA(熱重量分析)により、窒素雰囲気下、昇温
速度20℃/分の条件で測定した。
【0030】実施例1 30mlのフラスコに、2,5−ノルボルナンジメタノ
ール1.8g(2,5−ノルボルナンジカルバルデヒド
を常法により水素添加することにより合成)、及び乾燥
したN−メチル−2−ピロリドン5mlを仕込み、これ
に、室温でテレフタル酸ジクロリド2.03gと乾燥N
−メチル−2−ピロリドン5mlの混合溶液を添加し、
30分間攪拌した後、202℃の温度で2時間反応させ
た。反応混合液を、激しく攪拌したメタノール1l中に
少量ずつ滴下し、生成したポリマーを沈殿させた。この
ポリマーを濾過し、メタノールで洗浄した後、真空乾燥
して、無色透明のポリエステル重合体を2.1g得た。
ール1.8g(2,5−ノルボルナンジカルバルデヒド
を常法により水素添加することにより合成)、及び乾燥
したN−メチル−2−ピロリドン5mlを仕込み、これ
に、室温でテレフタル酸ジクロリド2.03gと乾燥N
−メチル−2−ピロリドン5mlの混合溶液を添加し、
30分間攪拌した後、202℃の温度で2時間反応させ
た。反応混合液を、激しく攪拌したメタノール1l中に
少量ずつ滴下し、生成したポリマーを沈殿させた。この
ポリマーを濾過し、メタノールで洗浄した後、真空乾燥
して、無色透明のポリエステル重合体を2.1g得た。
【0031】実施例2 30mlのフラスコに、2,5−ノルボルナンジメタノ
ールと2,6−ノルボルナンジメタノールの混合物[前
者/後者(重量比)=60/40]1.8g、及び乾燥
したN−メチル−2−ピロリドン5mlを仕込み、これ
に、室温でテレフタル酸ジクロリド2.03gと乾燥N
−メチル−2−ピロリドン5mlの混合溶液を添加し、
30分間攪拌した後、202℃の温度で2時間反応させ
た。反応混合液を、激しく攪拌したメタノール1l中に
少しずつ滴下し、生成したポリマーを沈殿させた。この
ポリマーを濾過し、メタノールで洗浄した後、真空乾燥
して、無色透明のポリエステル重合体を2.1g得た。
得られたポリマーのガラス転移温度は138℃、5%熱
重量減少温度は436℃であった。
ールと2,6−ノルボルナンジメタノールの混合物[前
者/後者(重量比)=60/40]1.8g、及び乾燥
したN−メチル−2−ピロリドン5mlを仕込み、これ
に、室温でテレフタル酸ジクロリド2.03gと乾燥N
−メチル−2−ピロリドン5mlの混合溶液を添加し、
30分間攪拌した後、202℃の温度で2時間反応させ
た。反応混合液を、激しく攪拌したメタノール1l中に
少しずつ滴下し、生成したポリマーを沈殿させた。この
ポリマーを濾過し、メタノールで洗浄した後、真空乾燥
して、無色透明のポリエステル重合体を2.1g得た。
得られたポリマーのガラス転移温度は138℃、5%熱
重量減少温度は436℃であった。
【0032】実施例3 300mlのフラスコに、2,5−ノルボルナンジメタ
ノールと2,6−ノルボルナンジメタノールの混合物
[前者/後者(重量比)=60/40]を32.7g、
trans−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸とc
is−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の混合物
[前者/後者(重量比)=50/50]を34.4g仕
込み、触媒として酢酸亜鉛0.0044g添加した後、
フラスコ内を窒素置換し、攪拌しながら180℃まで徐
々に昇温した。生成する水を系外に留去しながら180
℃で2時間反応を継続した後、徐々に昇温しながら反応
系内を減圧した。250℃、0.5mmHgで3時間縮
合反応を継続し、無色透明のポリマーを得た。得られた
ポリマーの重量平均分子量は53000、ガラス転移温
度は66℃、5%熱重量減少温度は410℃であった。
ノールと2,6−ノルボルナンジメタノールの混合物
[前者/後者(重量比)=60/40]を32.7g、
trans−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸とc
is−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の混合物
[前者/後者(重量比)=50/50]を34.4g仕
込み、触媒として酢酸亜鉛0.0044g添加した後、
フラスコ内を窒素置換し、攪拌しながら180℃まで徐
々に昇温した。生成する水を系外に留去しながら180
℃で2時間反応を継続した後、徐々に昇温しながら反応
系内を減圧した。250℃、0.5mmHgで3時間縮
合反応を継続し、無色透明のポリマーを得た。得られた
ポリマーの重量平均分子量は53000、ガラス転移温
度は66℃、5%熱重量減少温度は410℃であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J029 AA03 AB01 AB04 AC01 AD10 AE01 AE04 AE06 BD10 CB05A CB06A CB10A CC06A CC09 CF08 CF15 CH01 CH07 DA14 DB13 HA01 HB01 HB02 HB03A HB05 HB06
Claims (2)
- 【請求項1】 下記式(1a) 【化1】 (式中、環を構成する炭素原子は置換基を有していても
よい)で表される2,5−ノルボルナンジメタノール類
及び下記式(1b) 【化2】 (式中、環を構成する炭素原子は置換基を有していても
よい)で表される2,6−ノルボルナンジメタノール類
から選択された少なくとも1種の化合物を含むジオール
成分と、ジカルボン酸成分との縮合により得られるポリ
エステル重合体。 - 【請求項2】 下記式(1a) 【化3】 (式中、環を構成する炭素原子は置換基を有していても
よい)で表される2,5−ノルボルナンジメタノール類
及び下記式(1b) 【化4】 (式中、環を構成する炭素原子は置換基を有していても
よい)で表される2,6−ノルボルナンジメタノール類
から選択された少なくとも1種の化合物を含むジオール
成分と、ジカルボン酸成分又はその反応性誘導体とを重
縮合させることを特徴とするポリエステル重合体の製造
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000188354A JP2001064372A (ja) | 1999-06-23 | 2000-06-22 | 機能性ポリエステル重合体とその製造法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17750199 | 1999-06-23 | ||
JP11-177501 | 1999-06-23 | ||
JP2000188354A JP2001064372A (ja) | 1999-06-23 | 2000-06-22 | 機能性ポリエステル重合体とその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001064372A true JP2001064372A (ja) | 2001-03-13 |
Family
ID=26498031
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000188354A Pending JP2001064372A (ja) | 1999-06-23 | 2000-06-22 | 機能性ポリエステル重合体とその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001064372A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007032385A1 (ja) * | 2005-09-13 | 2007-03-22 | Kyowa Hakko Chemical Co., Ltd. | 潤滑油 |
KR20180012781A (ko) | 2015-05-27 | 2018-02-06 | 미츠비시 가스 가가쿠 가부시키가이샤 | 폴리에스터 수지 및 그의 제조 방법 |
WO2018062325A1 (ja) | 2016-09-28 | 2018-04-05 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 共重合ポリエステル樹脂 |
-
2000
- 2000-06-22 JP JP2000188354A patent/JP2001064372A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007032385A1 (ja) * | 2005-09-13 | 2007-03-22 | Kyowa Hakko Chemical Co., Ltd. | 潤滑油 |
US7902406B2 (en) | 2005-09-13 | 2011-03-08 | Kyowa Hakko Chemical Co., Ltd. | Lubricating oil |
JP5149010B2 (ja) * | 2005-09-13 | 2013-02-20 | Khネオケム株式会社 | 潤滑油、並びに、脂環式化合物及びその製造法 |
KR20180012781A (ko) | 2015-05-27 | 2018-02-06 | 미츠비시 가스 가가쿠 가부시키가이샤 | 폴리에스터 수지 및 그의 제조 방법 |
US10287391B2 (en) | 2015-05-27 | 2019-05-14 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Polyester resin and production method therefor |
WO2018062325A1 (ja) | 2016-09-28 | 2018-04-05 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 共重合ポリエステル樹脂 |
KR20190055120A (ko) | 2016-09-28 | 2019-05-22 | 미츠비시 가스 가가쿠 가부시키가이샤 | 공중합 폴리에스터 수지 |
US10894859B2 (en) | 2016-09-28 | 2021-01-19 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Copolymerized polyester resin |
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