JP2001064373A - 機能性ポリエステル重合体とその製造法 - Google Patents

機能性ポリエステル重合体とその製造法

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JP2001064373A
JP2001064373A JP2000188355A JP2000188355A JP2001064373A JP 2001064373 A JP2001064373 A JP 2001064373A JP 2000188355 A JP2000188355 A JP 2000188355A JP 2000188355 A JP2000188355 A JP 2000188355A JP 2001064373 A JP2001064373 A JP 2001064373A
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acid
norbornanedicarboxylic
dicarboxylic acid
polyester polymer
polymer
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Tatsuya Sugano
龍也 菅野
Koichi Umemoto
浩一 梅本
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、低吸水性、光学的特性に優れ、しか
も成形性に優れたポリエステル重合体を得る。 【解決手段】 ポリエステル重合体は、エチレングリコ
ールなどのジオール成分と、2,5−ノルボルナンジカ
ルボン酸類及び2,6−ノルボルナンジカルボン酸類か
ら選択された少なくとも1種の化合物を含むジカルボン
酸成分との縮合により得られる。全ジカルボン酸成分中
の2,5−ノルボルナンジカルボン酸類及び2,6−ノ
ルボルナンジカルボン酸類から選択された化合物の割合
は、例えば5〜100モル%程度である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な機能性ポリ
エステル重合体及びその製造法に関し、さらに詳細に
は、耐熱性、低吸水性を有し、光学的異方性が小さく、
成形性に優れた機能性ポリエステル重合体及びその製造
法に関する。このポリエステル重合体は、光学材料、電
子情報材料、医療器具材料などとして有用である。
【0002】
【従来の技術】近年、光学材料、電子情報材料、医療器
具材料などにプラスチックを用いる研究や開発が精力的
に行われている。光学材料や電子情報材料においては、
透明性、低吸水性及び耐熱性のほか、光学的異方性の小
さいことが要求される。また、医療器具材料では、血液
適合性、機械的強度、耐加水分解性等が要求される。
【0003】光学材料としては、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリカーボネート、非晶性ポリオレフィンなどが
使用されている。しかし、ポリメチルメタクリレートは
透明性に優れ光学異方性が小さいものの、吸湿性が高い
ため、反り等の変形を起こしやすく、また耐熱性も十分
とは言えない。ポリカーボネートは耐熱性に優れるもの
の、光学的異方性が大きい。また、非晶性ポリオレフィ
ンは光学的異方性が小さく、耐熱性にも優れるが、成形
性、接着性などに問題がある。
【0004】一方、ポリエステルを光学材料や電子情報
材料として応用する試みもなされている。例えば、特開
平1−138225号公報には、側鎖に芳香環を有する
ジオール又はジカルボン酸を用いたポリエステル樹脂が
開示されている。特開平2−38428号公報には、ジ
カルボン酸成分としてジフェニルジカルボン酸を用いた
ポリエステル共重合体が開示されている。また、特開平
11−35665号公報には、2,2−ノルボルナンジ
メタノール誘導体とテレフタル酸などとからなるポリエ
ステルが開示されている。しかし、これらの樹脂は耐熱
性、低吸水性、光学的特性の点で必ずしも十分であると
は言えない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、耐熱性、低吸水性、光学的特性に優れ、しかも成形
性に優れた新規なポリエステル重合体及びその製造法を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討した結果、特定の構造を有する
ポリエステル樹脂が、耐熱性、低吸水性、光学的特性及
び成形性に優れることを見出し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、ジオール成分と、下
記式(1a)
【化5】 (式中、環を構成する炭素原子は置換基を有していても
よい)で表される2,5−ノルボルナンジカルボン酸類
及び下記式(1b)
【化6】 (式中、環を構成する炭素原子は置換基を有していても
よい)で表される2,6−ノルボルナンジカルボン酸類
から選択された少なくとも1種の化合物を含むジカルボ
ン酸成分との縮合により得られるポリエステル重合体を
提供する。
【0008】本発明は、また、ジオール成分と、前記式
(1a)で表される2,5−ノルボルナンジカルボン酸類
及び前記式(1b)で表される2,6−ノルボルナンジカ
ルボン酸類から選択された少なくとも1種の化合物を含
むジカルボン酸成分又はその反応性誘導体とを重縮合さ
せることを特徴とするポリエステル重合体の製造法を提
供する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のポリエステル重合体を構
成するジオール成分としては、一般のポリエステルの原
料として使用されるものであれば特に制限されず、例え
ば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリ
メチルレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,
5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネ
オペンチルグリコールなどの脂肪族ジオール;1,4−
シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサン
ジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、
1,1−シクロヘキサンジオール、2−メチル−1,1
−シクロヘキサンジオール、水添ビスフェノールA、ト
リシクロデカンジメタノール、1,3−アダマンタンジ
オール、2,2−ノルボルナンジメタノール、3−メチ
ル−2,2−ノルボルナンジメタノール、2,3−ノル
ボルナンジメタノール、パーヒドロ−1,4:5,8−
ジメタノナフタレン−2,3−ジメタノールなどの脂環
式ジオール;ヒドロキノン、カテコール、レゾルシン、
ナフタレンジオール、キシリレンジオール、ビスフェノ
ールA、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物、
ビスフェノールS、ビスフェノールSのエチレンオキシ
ド付加物などの芳香族ジオール;ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコールなどのエーテルグリコール
などが挙げられる。これらのジオール成分は1種又は2
種以上混合して使用できる。
【0010】本発明のポリエステル重合体を構成するジ
カルボン酸成分には、前記式(1a)で表される2,5−
ノルボルナンジカルボン酸類及び前記式(1b)で表され
る2,6−ノルボルナンジカルボン酸類から選択された
少なくとも1種の化合物が含まれている。
【0011】前記式(1a)、(1b)において、環を構成
する炭素原子(橋頭位又は非橋頭位の炭素原子)が有し
ていてもよい置換基としては、例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s
−ブチル、t−ブチル基などのアルキル基(例えば、C
1-4アルキル基);メトキシ、エトキシ、イソプロポキ
シ基などのアルコキシ基(例えば、C1-4アルコキシ
基);メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、イソ
プロポキシカルボニル基などのアルコキシカルボニル基
(例えば、C1-4アルコキシ−カルボニル基);アセチ
ル、プロピオニル、ブチリル、ベンゾイル基などのアシ
ル基;ヒドロキシル基;カルボキシル基;ニトロ基;ア
ミノ基;置換アミノ基;ハロゲン原子などが挙げられ
る。
【0012】2,5−ノルボルナンジカルボン酸類及び
2,6−ノルボルナンジカルボン酸は、公知乃至慣用の
方法、例えば、それぞれ、2,5−ノルボルナンジカル
ボニトリル類及び2,6−ノルボルナンジカルボニトリ
ル類を、酸又はアルカリを用いて、通常の条件下で加水
分解することにより得ることができる。
【0013】また、シクロペンタジエンとアクロレイン
とをディールスアルダー反応により付加環化させて、2
−ノルボルネン−5−カルバルデヒド(ビシクロ[2.
2.1]−2−ヘプテン−5−カルバルデヒド)を合成
し、これをオキソ反応に付して、2,5−ノルボルナン
ジカルバルデヒド及び/又は2,6−ノルボルナンジカ
ルバルデヒドを得、さらに、これを酸化することによ
り、2,5−ノルボルナンジカルボン酸及び/又は2,
6−ノルボルナンジカルボン酸を得ることができる。
【0014】上記シクロペンタジエンとアクロレインと
の反応は、通常のディールスアルダー反応の条件で行う
ことができる。また、2−ノルボルネン−5−カルバル
デヒドのオキソ反応は、例えば、Co(CO)8などの
コバルト触媒や、HRh(CO)(PPh33(Phは
フェニル基を示す)、Rh2(CO)16、RhCl(P
Ph33、Rh23などのロジウム触媒(特に、トリフ
ェニルホスフィンなどのトリアリールホスフィンを配位
子とするロジウム錯体触媒)の存在下、ベンゼン、トル
エンなどの適当な溶媒中、2−ノルボルネン−5−カル
バルデヒドと一酸化炭素及び水素とを接触させることに
より行われる。反応温度は50〜200℃程度であり、
反応圧力は30〜200気圧程度である。一酸化炭素と
水素の割合は、例えば、CO/H2(モル比)=1/1
0〜10/1程度(好ましくは、1/2〜2/1程度)
である。触媒の種類、反応温度等の反応条件により、
2,5−ノルボルナンジカルバルデヒドと2,6−ノル
ボルナンジカルバルデヒドの生成比率をコントロールす
ることができる。2,5−ノルボルナンジカルバルデヒ
ド及び2,6−ノルボルナンジカルバルデヒドの酸化
は、慣用の方法、例えば酸素酸化などにより行うことが
できる。
【0015】また、環を構成する炭素原子が式中に示さ
れる2つのヒドロキシメチル基に加えて他の置換基を有
する2,5−ノルボルナンジカルボン酸誘導体又は2,
6−ノルボルナンジカルボン酸誘導体は、前記方法にお
いて、シクロペンタジエンに代えて置換基を有するシク
ロペンタジエン誘導体(例えば、メチルシクロペンタジ
エン等)を用いたり、アクロレインに代えて置換基を有
するアクロレイン誘導体(例えば、3−メチルアクロレ
イン、メタクロレインなど)を用いることにより製造す
ることができる。また、そのような置換基を有する化合
物は、上記方法において、各工程で得られる中間体に、
公知乃至慣用の方法(例えば、酸化、カルボキシル化、
ニトロ化、ハロゲン化、アシル化、アルキル化、還元又
はこれらの組み合わせ等)を利用して所望の置換基を導
入した後、次工程に移行することによっても得ることが
できる。
【0016】本発明では、2,5−ノルボルナンジカル
ボン酸類及び2,6−ノルボルナンジカルボン酸類から
1種の化合物のみを選択して使用してもよく、複数の化
合物を併用してもよい。また、2,5−ノルボルナンジ
カルボン酸類及び2,6−ノルボルナンジカルボン酸類
には、それぞれエンド体とエキソ体が存在するが、これ
らの異性体のうち一方のみを用いてもよく、混合物を用
いてもよい。
【0017】本発明のポリエステル重合体を構成するジ
カルボン酸成分として、前記2,5−ノルボルナンジカ
ルボン酸類及び/又は2,6−ノルボルナンジカルボン
酸類とともに、他のジカルボン酸成分を併用することも
できる。このようなジカルボン酸成分としては、ポリエ
ステルの原料として一般に使用されるジカルボン酸、例
えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6
−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ビフェニルジカ
ルボン酸、4,4′−ジフェニルエーテルジカルボン
酸、4,4′−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,
4′−ジフェニルスルホンジカルボン酸、4,4′−ジ
フェニルイソプロピリデンジカルボン酸、1,2−ジフ
ェノキシエタン−4′,4′′−ジカルボン酸、アント
ラセンジカルボン酸、2,5−ピリジンジカルボン酸、
ジフェニルケトンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン
酸;シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸;
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロ
ヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカル
ボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル
酸、2,3−ノルボルナンジカルボン酸、パーヒドロ−
1,4:5,8−ジメタノナフタレン−2,3−ジカル
ボン酸、トリシクロデカンジカルボン酸、1,3−アダ
マンタンジカルボン酸、1,3−ジメチル−5,7−ア
ダマンタンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸など
が挙げられる。これらのジカルボン酸成分は1種又は2
種以上組み合わせて使用できる。
【0018】本発明のポリエステル重合体を構成する全
ジカルボン酸成分中の2,5−ノルボルナンジカルボン
酸類及び2,6−ノルボルナンジカルボン酸類から選択
された化合物の割合は任意に変えることができるが、通
常5〜100モル%、好ましくは10〜100モル%、
さらに好ましくは15〜100モル%程度である。
【0019】本発明のポリエステル重合体の還元粘度
は、成形物としたときの機械特性の点から、フェノール
/1,1,2,2−テトラクロロエタン混合溶液(重量
比4/6)中、濃度1.2g/dl、温度35℃の条件
での測定値として、0.5程度以上(例えば、0.5〜
1.5程度)であることが好ましい。
【0020】本発明のポリエステル重合体は、ジオール
成分と、前記式(1a)で表される2,5−ノルボルナン
ジカルボン酸類及び前記式(1b)で表される2,6−ノ
ルボルナンジカルボン酸類から選択された少なくとも1
種の化合物を含むジカルボン酸成分又はその反応性誘導
体とを重縮合させることにより製造できる。
【0021】上記ジカルボン酸成分の反応性誘導体とし
ては、例えば、ジカルボン酸エステル、ジカルボン酸無
水物、ジカルボン酸ハロゲン化物(ジカルボン酸塩化物
等)などを使用できる。ジカルボン酸エステル、ジカル
ボン酸無水物、ジカルボン酸ハロゲン化物は、対応する
ジカルボン酸から慣用の方法により誘導できる。
【0022】本発明のポリエステル重合体の製造の実施
形態としては、一般的なポリエステルの製造法を適用す
ることができる。例えば、遊離のジカルボン酸又はジカ
ルボン酸無水物を原料として使用する場合には、ジオー
ル成分とジカルボン酸又はジカルボン酸無水物とを反応
器に入れて加熱し、反応により生成する水を系外に留去
させることによりポリエステル重合体を製造できる。こ
の反応は、必ずしも触媒を必要としないが、触媒を用い
ることにより反応を促進させることができる。触媒とし
ては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、亜
鉛、チタン、コバルト、マンガンなどの金属の酢酸塩、
炭酸塩、水酸化物、アルコキシドなどが挙げられる。反
応温度は120〜300℃程度、好ましくは160〜3
00℃程度である。反応圧力は、通常常圧であるが、水
の留去を促進させるため減圧下でエステル化反応を行っ
てもよい。ジオール成分とジカルボン酸又はジカルボン
酸無水物とのモル比は約1であってもよいが、高分子量
のポリエステルを得るため、ジオール成分を過剰量用い
てもよい。
【0023】また、ジカルボン酸エステルを原料として
用いる場合には、ジオール成分とジカルボン酸エステル
と触媒とを反応器に仕込み、反応で生成するアルコール
を系外に留去させることによりポリエステル重合体を製
造できる。ジカルボン酸エステルとしては、ジカルボン
酸のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステ
ル、ブチルエステルなどを使用できるが、反応の容易さ
及びコストの点でメチルエステルが特に好ましい。前記
触媒としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金
属、亜鉛、鉛、チタン、コバルト、マンガン、スズ、ア
ンチモン、ゲルマニウムなどの金属のカルボン酸塩、炭
酸塩、水酸化物、アルコキシド、酸化物などが挙げられ
る。反応温度は120〜300℃程度、好ましくは16
0〜300℃程度である。反応圧力は、常圧であっても
よいが、アルコールの留去を促進させるため減圧下でエ
ステル化反応を行ってもよい。また、ジオール成分とジ
カルボン酸エステルとのモル比は約1であってもよい
が、高分子量のポリエステルを得るため、ジオール成分
を過剰量用いてもよい。
【0024】ジカルボン酸塩化物などのジカルボン酸ハ
ロゲン化物を原料に用いてポリエステル重合体を得る方
法としては、(i)ジオール成分とジカルボン酸ハロゲ
ン化物とを高温無溶媒下で反応させ、生成するハロゲン
化水素を留去する方法、(ii)ジオール成分とジカルボ
ン酸ハロゲン化物とを溶媒中低温で反応させ、生成する
ハロゲン化水素を留去するか又は塩基性物質により中和
する方法などが挙げられる。反応温度は0〜280℃程
度の範囲から適宜選択できる。
【0025】前記(ii)の方法において用いる溶媒とし
ては、反応に不活性であれば特に限定されず、例えば、
ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタ
ンなどのハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン、キ
シレンなどの芳香族炭化水素;テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、ジメトキシエタンなどのエーテル類;アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチ
ルなどのエステル類;アセトニトリルなどのニトリル
類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミ
ド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド;1,
3−ジメチル−2−イミダゾリンなどのイミダゾリン
類;ヘキサメチルホスホルアミドなどが例示できる。ま
た、前記塩基性物質としては、例えば、トリエチルアミ
ン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリンなど
の第3級アミン;ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリ
ン、γ−ピコリン、キノリンなどの塩基性含窒素複素環
化合物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアル
カリ金属水酸化物;酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸水素ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸カリウムなど
のアルカリ金属塩などが挙げられる。なお、前記N−メ
チル−2−ピロリドンなどの溶媒は塩基性物質としても
機能する。
【0026】重合により生成したポリエステル重合体
は、濾過、濃縮、沈殿、晶析、冷却固化などの慣用の方
法により単離できる。
【0027】
【発明の効果】本発明のポリエステル重合体は、耐熱
性、低吸水性、光学的特性及び成形性に優れている。そ
のため、光ディスク、レンズ、光コネクターなどの各種
光学・電子情報材料、輸液キット、カテーテル、シリン
ジ、真空採血管などの医療器具材料などとして有用であ
る。
【0028】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。なお、重量平均分子量は、ポリマーを
クロロホルムに溶解した試料を用い、標準ポリスチレン
で較正した通常のGPC(ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー)装置で測定した。ガラス転移温度は、D
SC(示差走査熱量測定)により、窒素雰囲気下、昇温
速度20℃/分の条件で測定した。5%熱重量減少温度
は、TGA(熱重量分析)により、窒素雰囲気下、昇温
速度20℃/分の条件で測定した。
【0029】実施例1 30mlのフラスコに、エチレングリコール0.7g、
及び乾燥したN−メチル−2−ピロリドン5mlを仕込
み、これに、室温で2,5−ノルボルナンジカルボン酸
クロリド2.21gと乾燥N−メチル−2−ピロリドン
5mlの混合溶液を添加し、30分間攪拌した後、18
0℃の温度で2時間反応させた。反応混合液を、激しく
攪拌したメタノール1l中に少量ずつ滴下し、生成した
ポリマーを沈殿させた。このポリマーを濾過し、メタノ
ールで洗浄した後、真空乾燥して、無色透明のポリエス
テル重合体を1.9g得た。
【0030】実施例2 30mlのフラスコに、エチレングリコール0.7g、
及び乾燥したN−メチル−2−ピロリドン5mlを仕込
み、これに、室温で2,5−ノルボルナンジカルボン酸
ジクロリドと2,6−ノルボルナンジカルボン酸ジクロ
リドの混合物[前者/後者(重量比)=60/40]
2.21gと乾燥N−メチル−2−ピロリドン5mlの
混合溶液を添加し、30分間攪拌した後、180℃の温
度で2時間反応させた。反応混合液を、激しく攪拌した
メタノール1l中に少しずつ滴下し、生成したポリマー
を沈殿させた。このポリマーを濾過し、メタノールで洗
浄した後、真空乾燥して、無色透明のポリエステル重合
体を1.9g得た。得られたポリマーの重量平均分子量
は32000、ガラス転移温度は12℃、5%熱重量減
少温度は385℃であった。
【0031】実施例3 300mlのフラスコに、trans−1,4−シクロ
ヘキサンジメタノールとcis−1,4−シクロヘキサ
ンジメタノールの混合物[前者/後者(重量比)=73
/27]を30.2g、2,5−ノルボルナンジカルボ
ン酸と2,6−ノルボルナンジカルボン酸の混合物[前
者/後者(重量比)=60/40]を36.8g仕込
み、触媒として酢酸亜鉛を0.0044g添加した後、
フラスコ内を窒素置換し、攪拌しながら180℃まで徐
々に昇温した。生成する水を系外に留去しながら180
℃で2時間反応を継続した後、徐々に昇温しながら反応
系内を減圧した。250℃、0.5mmHgで3時間縮
合反応を継続し、無色透明のポリマーを得た。得られた
ポリマーの重量平均分子量は68000、ガラス転移温
度は75℃、5%熱重量減少温度は410℃であった。
【0032】実施例4 実施例2のエチレングリコールに代えて、1,3−アダ
マンタンジオール1.897gとtrans−1,4−
シクロヘキサンジメタノール1.626gの混合物を用
いた以外は、実施例2と同様の操作を行い、無色透明の
ポリマーを得た。得られたポリマーの重量平均分子量は
41000、ガラス転移温度は98℃、5%熱重量減少
温度は423℃であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J029 AA03 AB01 AB04 AC01 AE01 AE04 AE06 BA02 BA03 BA04 BA05 BA08 BA09 BA10 BB03A BB04A BB05A BB06A BB12A BB13A BC05A BD02 BD03A BD04A BD05A BD06A BD07A CD03 JA091 JA121 JB131 JB171 JF021 JF031 JF041 JF121 JF131 JF141 JF151 JF161 JF181 JF321 JF541 JF571

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジオール成分と、下記式(1a) 【化1】 (式中、環を構成する炭素原子は置換基を有していても
    よい)で表される2,5−ノルボルナンジカルボン酸類
    及び下記式(1b) 【化2】 (式中、環を構成する炭素原子は置換基を有していても
    よい)で表される2,6−ノルボルナンジカルボン酸類
    から選択された少なくとも1種の化合物を含むジカルボ
    ン酸成分との縮合により得られるポリエステル重合体。
  2. 【請求項2】 ジオール成分と、下記式(1a) 【化3】 (式中、環を構成する炭素原子は置換基を有していても
    よい)で表される2,5−ノルボルナンジカルボン酸類
    及び下記式(1b) 【化4】 (式中、環を構成する炭素原子は置換基を有していても
    よい)で表される2,6−ノルボルナンジカルボン酸類
    から選択された少なくとも1種の化合物を含むジカルボ
    ン酸成分又はその反応性誘導体とを重縮合させることを
    特徴とするポリエステル重合体の製造法。
JP2000188355A 1999-06-23 2000-06-22 機能性ポリエステル重合体とその製造法 Pending JP2001064373A (ja)

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