JP2001060617A - 基板吸着保持装置および該基板吸着保持装置を用いた露光装置ならびにデバイスの製造方法 - Google Patents

基板吸着保持装置および該基板吸着保持装置を用いた露光装置ならびにデバイスの製造方法

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秀樹 野川
Yukio Takabayashi
幸夫 高林
Itaru Fujita
いたる 藤田
Izumi Tsukamoto
泉 塚本
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の凸部を用いてウェハ等の基板を吸着保
持する際に生じる基板表面の変形に起因する基板の平面
度の悪化やディストーションを減少させて最適な状態で
基板を吸着保持することができ、オーバーレイ精度の向
上を図る。 【解決手段】 基板2の中心部を支持する中心凸部10
の配列ピッチLaと中心凸部の基板の吸着力Pa、およ
び基板2の外周部を支持する外周凸部13とその内側に
隣接する中心凸部14との間の配列ピッチLbと外周凸
部での基板の吸着力Pbは、ディストーション許容値を
dxdyとし、基板の縦弾性係数をE、基板厚さをh、
凸部配列による補正係数をc、中立面補正係数をkとし
たとき、 Pa・La3 ≦36・E・h2 ・dxdy/31/2・k
・c および、Pb・Lb3 ≦8・E・h2 ・dxdy/k・
cの関係式をそれぞれ満足するように設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加工物である基
板を把持する基板吸着保持装置に関し、特に半導体製造
装置、液晶基板製造装置、磁気ヘッド製造装置、半導体
検査装置、液晶基板検査装置、磁気ヘッド検査装置、お
よびマイクロマシンの製造等に用いられる基板吸着保持
装置に関し、さらに、このような基板吸着保持装置を用
いた露光装置およびデバイス製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体素子製造等に用いられる縮
小投影露光装置は、素子の微細化に対応するための高N
A化が進んでいる。高NA化によって解像力は向上する
ものの、有効な焦点深度は逆に減少してしまう。そこ
で、解像力は維持しかつ十分な実用深度を確保するため
に、投影光学系の像面湾曲の軽減や、ウェハの厚みムラ
やチャックの平面精度の向上などウェハフラットネス
(平面度)の改善が図られてきた。
【0003】ウェハ表面のフラットネスを悪化させる原
因として、チャックとウェハとの間の異物挟み込みがあ
る。一旦数μmの異物を挟み込むとその部分のウェハは
変形を受け盛り上がってしまう。有効な焦点深度が1μ
m以下である場合、その部分はローカルなデフォーカス
を引き起こし、最悪な場合パターン不良を生じる。この
ような異物による歩留まりの悪化を確率的に回避するた
め、チャックとウェハとの接触率を極限まで減少させた
いわゆるピンコンタクトチャック(ピンチャック)が主
流となっている。
【0004】しかし、ピンチャックにおいては、ウエハ
がピンとピンとの間で真空吸引力により変形してたわ
み、ウェハ表面の平面度が悪化することが知られてお
り、これを改善するための種々の提案がなされている。
例えば、特許第2574818号公報においては、チャ
ック外周部にリング状の溝を設け、それより内側の中心
部には2mm以下のピンピッチのピンを設けることによ
り、チャック外周部のウェハ平面度とチャック中心部の
ピンピッチ間のウェハ平面度を良好にする提案がなされ
ている。この提案では、ピンが格子状に配列されたピン
チャックにおいて、ピンピッチ間の平面度を両端自由支
持梁のモデルで近似できるとし、目標とする平面度から
必要なピンピッチが2mm以下になることを開示してい
る。しかしながら、両端自由支持梁で近似するというこ
とは、中心部より悪い条件である外周部の先端で支持す
る条件を使って全体のピンピッチを求めているのであっ
て、平面度として最適なピンピッチを外周部と中心部そ
れぞれで求める開示はない。したがって、中心部のピン
ピッチは必要以上に小さくなり、結果として接触率が不
必要に大きくなる問題が発生してしまう。
【0005】この問題を改善するために、特許第282
1678号公報においては、チャック外周部のピンピッ
チよりチャック中心部のピンピッチを大きくすることに
より、接触率を小さく抑えつつ、チャック外周部と中心
部のウェハ平面度を良好にする提案がなされている。こ
の提案では、外周部のピンピッチ間の平面度を片側固定
・片側自由支持梁のモデルで、中心部のピンピッチ間の
平面度を両端固定梁のモデルで近似できるとし、外周部
と中心部のピンピッチの比を最適にできることを開示し
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の特許第
2821678号公報においては、チャック外周部と中
心部の吸着力は同じであることを前提としており、ウェ
ハ平面度として最適な吸着力をチャック外周部と中心部
それぞれで求める開示はなされていないし、ウェハ平面
度として最適なピンピッチと吸着力の関係を求める開示
もない。
【0007】ところで、このようなウェハ平面度すなわ
ちピンピッチ間で発生するたわみによってウェハ表面の
平面度が悪化してしまう問題もさることながら、実際に
は、このピンピッチ間のたわみに起因してディストーシ
ョン(ウェハディストーション)が発生してしまうこと
の方がはるかに深刻な問題となる。例えば、後述するよ
うに、現在の主流となっているφ200mmウェハをピ
ンピッチが2mmの格子配列のピンチャックに吸着した
場合、このウェハディストーションはウェハ平面度の約
1/2.6も発生する。そして、現在量産されている
0.25μmルールの半導体プロセスの場合、ウェハ平
面度の許容値は、焦点深度800nmの1割として80
nmであるのに対し、ウェハディストーションの許容値
は、オーバーレイ精度50nmの1割として5nmであ
り、これをウェハ平面度に換算すれば、13nmとなっ
て、80nmよりはるかに小さい。すなわち、焦点深度
から要求される平面度よりも、オーバーレイ精度から要
求される平面度の方がはるかに厳しい。従来は、ウェハ
平面度を許容値内にしようとしての平面度矯正は行なっ
ていたが、ウェハディストーションとして許容値内にし
ようとする認識はなかった。そのため、ウェハディスト
ーションは許容値外となっていて、オーバーレイ精度を
悪化させ、歩留まりを低下させる原因となっていた。あ
るいは、余計なプロセスマージンを必要とし、半導体デ
バイスの微細化、高集積化を阻害する原因となってい
た。
【0008】なお、前記の特許第2821678号公報
において、ウェハ外周部の平面度を良好にすると、ウェ
ハ外周部のアライメントマークの位置ずれが、ウェハ中
心部のアライメントマークの位置ずれと同様に小さくで
きる旨の記述がある。しかし、アライメントマークの位
置ずれについて定量的な開示は成されていない。また、
チャック中心部のピンピッチ間のたわみに起因したウェ
ハディストーションが問題になるという認識がなく、ウ
ェハディストーションとして最適なピンピッチと吸着力
の関係を求める開示もなされておらず、それらの関係を
外周部と中心部それぞれにおいて求める開示もなされて
いない。すなわち、ウェハディストーションを許容値内
にする方法は開示されていない。
【0009】そこで、本発明は、上記の従来技術の有す
る未解決の課題に鑑みてなされたものであって、ウェハ
等の基板を複数の凸部を用いて吸着保持する際に生じる
基板表面の変形に起因する基板表面の平面度の悪化やデ
ィストーションを減少させて最適な状態で基板を吸着保
持することができ、オーバーレイ精度の向上を図ること
ができる基板吸着保持装置、および該基板吸着保持装置
を用いた露光装置ならびにデバイスの製造方法を提供す
ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の基板吸着保持装置は、基板を支持するため
の複数の凸部を備え、該凸部上に支持される基板を吸着
保持する基板吸着保持装置において、前記凸部の配列ピ
ッチLと基板の吸着力Pは、ディストーション許容値を
dxdyとし、基板の縦弾性係数をE、基板厚さをh、
凸部配列による補正係数をc、中立面補正係数をkとし
たとき、
【数3】 の関係を満足するように設定されていることを特徴とす
る。
【0010】本発明の基板吸着保持装置は、基板を支持
するための複数の凸部を備え、該凸部上に支持される基
板を吸着保持する基板吸着保持装置において、前記凸部
の配列ピッチLと基板の吸着力Pは、 P・L3 ≦0.00427 の関係を満足するように設定されていることを特徴とす
る。
【0011】また、本発明の基板吸着保持装置において
は、基板厚さをh、基板密度をρ、基板の静止摩擦係数
をμ、基板吸着保持装置を搭載するステージの最大加速
度をGとしたとき、前記凸部の配列ピッチLと基板の吸
着力Pは、さらに、 G・h・ρ/μ≦P≦100000 かつ、0.0005≦L≦0.005の関係を満足する
ように設定されていることを特徴とする。
【0012】さらに、本発明の基板吸着保持装置は、基
板を支持するための複数の凸部を備え、該凸部上に支持
される基板を吸着保持する基板吸着保持装置において、
前記凸部の配列ピッチLと基板の吸着力Pは、 P・L3 ≦0.00427 かつ、33≦P≦100000かつ、0.0005≦L
≦0.005の関係を満足するように設定されているこ
とを特徴とする。
【0013】本発明の基板吸着保持装置は、基板を支持
するための複数の凸部を備え、該凸部上に支持される基
板を吸着保持する基板吸着保持装置において、前記凸部
には、基板の外周部を支持する外周凸部と基板の外周部
より内側の中心部を支持する中心凸部があり、前記中心
凸部の配列ピッチをLa、前記中心凸部の基板の吸着力
をPa、前記外周凸部と該外周凸部の内側に隣接する中
心凸部との間の配列ピッチをLb、前記外周凸部と該外
周凸部の内側に隣接する中心凸部との間の基板の吸着力
をPbとするとき、それぞれの配列ピッチLa、Lbと
吸着力Pa、Pbは、ディストーション許容値をdxd
yとし、基板の縦弾性係数をE、基板厚さをh、凸部配
列による補正係数をc、中立面補正係数をkとしたと
き、
【数4】 の関係を満足するようにそれぞれ設定されていることを
特徴とする。
【0014】本発明の基板吸着保持装置は、基板を支持
するための複数の凸部を備え、該凸部上に支持される基
板を吸着保持する基板吸着保持装置において、前記凸部
には、基板の外周部を支持する外周凸部と、基板の外周
部より内側の中心部を支持する中心凸部があり、前記中
心凸部の配列ピッチをLa、前記中心凸部の基板の吸着
力をPa、前記外周凸部と該外周凸部の内側に隣接する
中心凸部との間の配列ピッチをLb、前記外周凸部と該
外周凸部の内側に隣接する中心凸部との間の基板の吸着
力をPbとするとき、それぞれの配列ピッチLa、Lb
と吸着力Pa、Pbは、 Pa・La3 ≦0.00427 および、 Pb・Lb3 ≦0.00164 の関係を満足するようにそれぞれ設定されていることを
特徴とする。
【0015】本発明の基板吸着保持装置は、基板を支持
するための複数の凸部を備え、該凸部上に支持される基
板を吸着保持する基板吸着保持装置において、前記凸部
には、基板の外周部を支持する外周凸部と基板の外周部
より内側の中心部を支持する中心凸部があり、前記中心
凸部の配列ピッチをLa、前記中心凸部の基板の吸着力
をPa、前記外周凸部と該外周凸部の内側に隣接する中
心凸部との間の配列ピッチをLb、前記外周凸部と該外
周凸部の内側に隣接する中心凸部との間の基板の吸着力
をPbとするとき、それぞれの配列ピッチLa、Lbと
吸着力Pa、Pbは、 Pa・La3 ≦0.00427 かつ、33≦Pa≦100000かつ、0.0005≦
La≦0.005および、 Pb・Lb3 ≦0.00164 かつ、33≦Pb≦100000かつ、0.0005≦
Lb≦0.005の関係を満足するようにそれぞれ設定
されていることを特徴とする。
【0016】また、本発明の基板吸着保持装置におい
て、前記中心凸部の配列ピッチを、前記外周凸部と該外
周凸部の内側に隣接する中心凸部との間の配列ピッチよ
り大きくし、かつ、前記中心凸部の基板の吸着力を、前
記外周凸部と該外周凸部の内側に隣接する中心凸部との
間の基板の吸着力より小さくすることができ、さらにま
た、前記中心凸部の配列ピッチを、前記外周凸部と該外
周凸部の内側に隣接する中心凸部との間の配列ピッチ以
上とし、かつ、前記中心凸部の基板の吸着力を、前記外
周凸部と該外周凸部の内側に隣接する中心凸部との間の
基板の吸着力より大きくすることもできる。
【0017】本発明の基板吸着保持装置においては、前
記凸部の先端を球面状に形成することが好ましい。
【0018】そして、本発明の露光装置は、上述した基
板吸着保持装置および該基板吸着保持装置に吸着保持さ
れた基板に対して原版のパターンを露光転写する露光手
段を備えていることを特徴とする。
【0019】本発明のデバイスの製造方法は、上述した
露光装置を用いて基板を露光する工程を含む製造工程に
よってデバイスを製造することを特徴とする。
【0020】
【作用】本発明の基板吸着保持装置によれば、ウェハ等
の基板を支持するための複数の凸部の配列ピッチと基板
の吸着力を所定の関係式を満足するように設定すること
により、さらには、基板の中心部を支持する中心凸部の
配列ピッチと中心凸部での基板の吸着力、および基板の
外周部を支持する外周凸部と該外周凸部の内側に隣接す
る中心凸部との間の配列ピッチと外周凸部での基板吸着
力をそれぞれ所定の関係式を満足するように設定するこ
とにより、複数の凸部を用いて基板を吸着保持する際に
生じる基板表面の変形に起因する基板表面の平面度の悪
化やディストーションを減少させ、平面度やディストー
ションをそれぞれの許容値内に抑えることが可能とな
る。
【0021】これにより、ウェハ等の基板を最適な状態
で吸着保持することができ、オーバーレイ精度を向上さ
せて、より微細な素子製造の工程であっても歩留まりを
大きく向上させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0023】図1は、本発明の基板吸着保持装置の一実
施例を示し、(a)はその平面図、(b)は部分断面図
であり、図2は、本発明の基板吸着保持装置の他の実施
例を示す平面図である。
【0024】図1において、1は、半導体露光装置等の
XYステージ上に設置される基板吸着保持装置としての
チャックであり、ウエハ等の基板を載置する支持面は、
基板を支持するための複数のピン状の凸部10、13、
14(以下、単にピンともいう。)から構成され、各凸
部の先端面は、高精度のラップ加工によって超平面に形
成されている。
【0025】図1に図示するピン状の凸部10は、ピン
径φ0.2mmで、配列ピッチLmmで格子状に並設さ
れており、チャック上面側に真空源に連通する真空吸着
用の吸引穴11が少なくとも1個設けられている。な
お、ピン状の凸部10の配列は、格子配列以外にも、図
2に図示するように同心円状に配列することもでき、6
0度千鳥格子配列、あるいはピンピッチがLmm以下の
ランダム配列とすることもでき、また、それらを組み合
わせた配列であってもよい。
【0026】チャック1の外周部には、基板の外周部を
支持するための複数のピン状の(外周)凸部13が円周
状に並設され、この外周凸部13の僅かに内側に環状の
隔壁12が設けられている。この環状の隔壁12の高さ
は、凸部13の上面から1〜2μm程度低く形成されて
いる。これは、1〜2μm程度の隙間では吸着用の真空
圧の低下は僅かであって問題とならず、その1〜2μm
程度の差よりも小さい径のごみが隔壁12に付着しても
ごみが基板に接触しないので、接触率が増えずにすむよ
うにするものである。なお、図1において、14は、最
外周の凸部13から1ピッチ内側に円周状に配設された
凸部であり、環状の隔壁12の内側に隣接して設けられ
ている。
【0027】以上のように構成されたチャック1におい
ては、ウエハ等の基板2がチャックの支持面上に載置さ
れ、真空源の作動により吸引穴11を介して真空吸引さ
れることにより、基板2は、図3および図9に示すよう
に、チャック1に凸部10、13、14に支持され吸着
保持される。このとき、基板としてのウェハ2は凸部間
では真空吸着力により変形したわむことになり、ウェハ
平面度が悪化する。また、ウェハがたわむことによりウ
ェハ表面は水平方向に歪み、位置ずれを起こすことにな
り、ウェハディストーションが発生する。
【0028】そこで、このウェハ平面度およびウェハデ
ィストーションの発生量を材料力学上のモデルから考察
する。
【0029】図3は、チャック1の中心部においてピン
状の凸部10が一方向に連続してピンピッチLで並設さ
れている部分において、ウェハ2が吸着保持されている
時のたわみの様子を示す断面図である。この場合、材料
力学上のモデルとしては、図4に示すような等分布荷重
を受ける両端固定の梁のモデルが当てはまる。
【0030】ここで、梁の幅をb、厚さをh、断面2次
モーメントをIとすると、
【数5】 となり、真空圧をP、単位長さあたりの荷重をwとする
と、 w=P・b ……(2) となり、梁の長さをL、縦弾性係数をEとすると、梁の
最大たわみ量vは、
【数6】 となる。さらに、式(3)を式(1)および(2)で変
形すると、
【数7】 となる。すなわち、梁の最大たわみ量vは、幅bによら
ずに、真空圧P、梁の長さL、縦弾性係数E、厚さhに
よって決まることを意味する。そして、この最大たわみ
量vがウェハ平面度に相当する。
【0031】次に、この梁の長さ方向の座標をx、曲げ
モーメントをMとすると、
【数8】 となる。図5には、このxと曲げモーメントMの関係
(15)および梁のたわみ曲線(16)を示す。この図
5からもわかるように、曲げモーメントMは、xの範囲
aと範囲cでは負で、範囲bでは正となっている。ま
た、Mが0となる2ヵ所の位置x1とx2において梁の
たわみ曲線の傾斜角が最大となり、この最大傾斜角をα
とすると、
【数9】 となる。さらに、式(1)および(2)で変形すると、
【数10】 となる。
【0032】そして、実際には、ウェハは厚さhをもっ
ているから、それを誇張して表わすと図6となる。図6
において、厚さhの中ほどを通る一点鎖線(17)は、
どのxの位置においても伸縮しない面である中立面を示
す。この中立面よりウェハ表面側においては、曲げモー
メントMによって、xの範囲aと範囲cでは引張りによ
るx方向の伸びが発生し、範囲bでは圧縮によるx方向
の縮みが発生する。逆に、中立面よりウェハ裏面側にお
いては、xの範囲aと範囲cでは圧縮による縮み発生
し、範囲bでは引張りによるx方向の伸びが発生する。
そして、このx方向の伸び量あるいは縮み量は、中立面
からの距離に比例し、さらに中立面の傾斜角に比例す
る。すなわち、吸着によるウェハ表面のx方向の伸縮に
よって発生する位置ずれは、傾斜角が0である位置x
3、x5、x7では0となり、傾斜角が最大となる位置
x4、x6で最大となる。中立面からウェハ表面までの
距離は、単結晶Siウェハの場合、ほぼh/2と考えら
れるが、例えば、ウェハやウェハ相当の基板の材質、均
一性、表面あるいは裏面に施されたプロセス、チャック
との吸着状態などにより、h/2と異なる場合が考えら
れるので、中立面補正係数をkとして、k・h/2と
し、最大位置ずれ量をuとすると、
【数11】 となる。さらに、式(7)で変形すると、
【数12】 となる。すなわち、ウェハ表面の最大位置ずれ量uは、
幅bによらずに、中立面補正係数k、真空圧P、梁の長
さL、縦弾性係数E、厚さhによって決まることを意味
する。そして、この状態で露光されることとなるので、
ウェハに露光された像は、ウェハがたわんでいない状態
を基準に考えると、この位置ずれ分、ウェハに対し相対
的に歪んだ像となってしまう。したがって、この最大位
置ずれ量uが、ウェハディストーションに相当する。
【0033】以上の説明においては、ピン状の凸部10
が一方向に連続的にピンピッチLで並んでいる部分にお
いて、一次元の梁のモデルで考察したが、実際のピン配
列は二次元配列であり、格子配列、円周状配列、60度
千鳥格子配列、ランダム配列等によって、上記の最大た
わみ量vと最大位置ずれ量uの値は変わってしまう。そ
こで、実際にフラットなウェハを吸着したときのウェハ
平面度をV1、ウェハディストーションをU1、ピン配
列による補正係数をc1、c2とすると、
【数13】
【数14】 となる。
【0034】そして、格子配列の場合、図7のように、
最大たわみは、4本のピン19〜23の中心18の位置
となるから、ピン19と20で支持した梁23を想定
し、長さLとして求めた場合より大きくなるし、4本の
ピンの内、対角の凸部19と21で支持した梁24を想
定し、長さをL・21/2として求めた場合よりは小さく
なると考えられる。したがって、補正係数c1は、1か
ら4(=(21/24 )、c2の値は1から2.8(=
(21/23 )になると考えられる。但し、対角のピン
19と21で支持した梁24と対角のピン20と22で
支持した梁25は、独立に同量たわむと考えられるの
で、梁の長さをL・21/2として求めた場合に近い値に
なると考えられる。
【0035】また、60度千鳥格子配列の場合、図8に
示すように、最大たわみは、3本のピンの中心26の位
置となるから、ピン27と28で支持した梁31を想定
し、長さLとして求めた場合より大きくなるし、3本の
ピンの中心26を通りピン27と28で支持した梁3
2、33を想定し、梁の長さをL・2/31/2として求
めた場合より小さくなる。したがって、補正係数c1の
値は、1から1.8(=(2/31/24 )、c2の値
は1から1.5(=(2/31/23 )になると考えら
れる。
【0036】また、円周状配置あるいはランダムピン配
置の場合においては、格子配列あるいは60度千鳥配列
の変形配列と捉えることができ、その変形の度合いによ
って補正係数の値が変わってくる。しかし、僅かな変形
であれば、格子配列あるいは60度千鳥格子配列とほぼ
同じとみなすことができ、補正係数もほぼ同じ値とな
る。
【0037】なお、実際には各種のピン配列毎に、補正
係数c1、c2は、FEMで計算すればより正確な値が
得られるし、補正係数c1あるいはk・c2は、実験で
実際に評価すればより正確な値が得られる。
【0038】以上のように、実際にフラットなウェハを
吸着したときのウェハ平面度V1、ウェハディストーシ
ョンU1は、式(10)、(11)で表わされるので、
チャックとして許容されるウェハ平面度許容値をdz、
ウェハディストーション許容値をdxdyとすれば、
【数15】
【数16】 にすればよい。ここで、吸着されるウェハ(基板)が決
まれば、縦弾性係数E、厚さh、中立面補正係数kは決
まり、ピン(凸部)配列を決めれば、ピン(凸部)配列
による補正係数c1、c2は決まるので、真空圧Pとピ
ンピッチLを式(12)、(13)の条件を満足する組
み合わせで選択すればよいことになる。
【0039】すなわち、式(12)、(13)を変形す
ると、
【数17】
【数18】 となり、この条件式(14)、(15)をともに満足す
る真空圧PとピンピッチLのチャックにすれば、ウェハ
平面度とウェハディストーションを許容値dz、dxd
y以下に収めることができる。
【0040】ところで、この2つの条件は、ピンピッチ
Lがある値以下であれば、条件式(15)さえ満足すれ
ば、条件式(14)も満足する。そのLの値は、条件式
(14)の右辺より条件式(15)の右辺が小さいとい
う条件で求められ、
【数19】 となる。すなわち、ピンピッチLが式(16)を満足す
る範囲においては、条件式(15)を満足する真空圧P
とピンピッチLのチャックにすればよいことになる。
【0041】そこで、例えば代表的なφ200mmSi
ウェハを格子配列のピンチャックを用いて吸着保持する
場合を考えると、縦弾性係数E=1.69×1011N/
m、厚さh=0.725mmであり、中立面補正係数k
=1、補正係数c1=4、c2=2.8とする。また、
現在量産されている0.25μmルールの半導体プロセ
スの場合、ウェハ平面度許容値dzは、焦点深度800
nmの1割として80nmとなり、ウェハディストーシ
ョン許容値dxdyは、オーバーレイ精度50nmの1
割として5nmとなる。すると、Pの単位をN/m2
Lの単位をmとして、式(15)、(16)は、 P≦0.0033/L3 ……(17) L≦0.0125 ……(18) となる。よって、ピンピッチLが12.5mm以下にお
いては、条件式(17)を満足する真空圧Pとピンピッ
チLにすればよいことになる。そして、後述するよう
に、ピンピッチLは通常5mm以下であるので、これに
当てはまる。
【0042】因みに、このように通常のピンピッチにお
いて、条件式(15)さえ満足すれば、条件式(14)
も満足するということは、ウェハ平面度よりもウェハデ
ィストーションを許容値以下にするほうが、厳しい条件
になっているといことを意味する。それを明確にするた
め、式(10)、(11)から、ウェハを吸着した時に
発生するウェハ平面度V1とウェハディストーションU
1の比を求めると、
【数20】 となり、ここに前記と同様の代表的な諸係数を代入する
と、
【数21】 となる。
【0043】これは、例えばピンピッチLが2mmだ
と、U1はV1の1/2.6発生することを意味する。
つまり、ウェハディストーションの許容値が5nmであ
れば、そのときのウェハ平面度は13nmしか許容され
ないことを意味する。これは、焦点深度から決まるウェ
ハ平面度許容値の80nmに比べてはるかに厳しい値と
なっている。そして、ピンピッチLが大きければ、ウェ
ハ平面度に対するウェハディストーションの発生量の割
合は小さくなり、ピンピッチLを12.5mmにしてよ
うやくウェハ平面度の許容値に対するウェハディストー
ションの許容値の割合と同じになることを意味する。
【0044】次に、ウェハ中心部において、具体的に取
り得る真空圧PとピンピッチLの範囲を図15を用いて
説明する。図15は、ピンピッチLを横軸に、真空圧P
を縦軸にして示す図表であり、条件式(17)を満足す
る真空圧PとピンピッチLの範囲は、実線42から左下
側の領域となる。
【0045】なお、条件式(17)は、φ200mmS
iウェハで厚さh=0.725mmとして求めたが、φ
125mmSiウェハの場合、厚さh=0.725mm
であるので、その場合には、 P≦0.00245/L3 ……(21) となり、図15においては、実線43から左下側の領域
となる。
【0046】また、φ300mmSiウェハの場合だ
と、厚さh=0.775mmであるが、さらに将来はφ
400mmSiウェハ等、さらなる大口径化が進み、厚
さh=0.825mm程度になることが予測される。そ
こで、厚さh=0.825mmの場合で求めると、 P≦0.00427/L3 ……(22) となり、図15においては、実線41から左下側の領域
となる。
【0047】また、今後、半導体デバイスのさらなる微
細化が進み、半導体プロセスが、0.18μm、0.1
3μm、さらには0.1μmルールとなっていくに従
い、オーバーレイ精度のさらなる向上は必須であり、そ
れによって、ウェハディストーションの許容値dxdy
も、5nmから2.5nm、さらには1nmと厳しくな
っていくと考えられる。
【0048】そこで、ウェハディストーションの許容値
dxdy=2.5nm、厚さh=0.825mmの場合
で求めると、 P≦0.00213/L3 ……(23) となり、図15においては、破線44から左下側の領域
となる。
【0049】同様に、ウェハディストーションの許容値
dxdy=2.5nm、厚さh=0.725mmの場合
で求めると、 P≦0.00165/L3 ……(24) となり、図15においては、破線45から左下側の領域
となる。
【0050】同様に、ウェハディストーションの許容値
dxdy=2.5nm、厚さh=0.625mmの場合
で求めると、 P≦0.00123/L3 ……(25) となり、図15においては、破線46から左下側の領域
となる。
【0051】また、ウェハディストーションの許容値d
xdy=1nm、厚さh=0.825mmの場合で求め
ると、 P≦0.00085/L3 ……(26) となり、図15においては、二点鎖線47から左下側の
領域となる。
【0052】同様に、dxdy=1nm、厚さh=0.
725mmの場合で求めると、 P≦0.00066/L3 ……(27) となり、図15においては、二点鎖線48から左下側の
領域となる。
【0053】同様に、dxdy=1nm、厚さh=0.
625mmの場合で求めると、 P≦0.00049/L3 ……(28) となり、図15においては、二点鎖線49から左下側の
領域となる。
【0054】以上のように、ウェハ中心部において、具
体的に取り得る真空圧PとピンピッチLの範囲を、いく
つかのウェハ厚さhとウェハディストーションの許容値
dxdyの条件で、条件式(15)から求めた。ところ
で、これら全てにおいて、式(16)から求まるピンピ
ッチLの範囲が、後述する通常のピンピッチ5mm以下
を満足しているので、条件式(14)も満足している。
それは、式(16)の右辺が最小になる場合、すなわち
最小のh=0.625mmと最大のdxdy=5nmの
場合においてさえも、L≦0.011となり、後述する
通常のピンピッチ5mm以下を満足しているからであ
る。したがって、ウェハ中心部において、以上の範囲か
ら選択した真空圧PとピンピッチLのチャックにするこ
とにより、所望のウェハ平面度の許容値dzとウェハデ
ィストーションの許容値dxdyを満足することができ
る。
【0055】ところで、チャックの真空圧Pの通常取り
得る範囲は、チャックの別の条件で以下のようになる。
先ず、取り得る最小の真空圧Pは、チャックを保持する
XYステージが最大加速度で移動してもウェハを保持で
きる条件で求まる。すなわち、XYステージの最大加速
度をG、静止摩擦係数をμ、ウェハ面積を(s)、ウェ
ハ密度をρとすると、 P・(s)・μ≧G・(s)・h・ρ ……(29) すなわち、 P≧G・h・ρ/μ ……(30) となる。ここで、例えば、XYステージの最大加速度G
=0.2×9.8=1.96m/s2 、静止摩擦係数μ
=0.1、厚さh=0.625mm、ウェハ密度ρ=2
330kg/m3 とすると、 P≧33 ……(31) となり、図15においては、実線50から上側の領域と
なる。
【0056】次に、取り得る最大の真空圧Pは、大気圧
100kN/m2 とすると、 P≦100000 ……(32) となり、図15においては、実線51から下側の領域と
なる。
【0057】一方、チャックのピンピッチLの通常取り
得る範囲は、チャックの別の条件で以下のようになる。
取り得る最小のピンピッチLは、チャックとウェハとの
接触率によって求まる。そこで、最初にピンピッチと接
触率の関係を説明する。先ず、単位面積当たりのピンの
本数をnとすると、図7の格子配列の場合、4本のピン
19〜22の各中心で囲む面積にピンが1本相当あるの
で、 n=1/L2 ……(33) となる。また、図8の60度千鳥格子配列の場合も、4
本のピン27〜30の各中心で囲む面積にピンが1本相
当あるので、 n=(2/31/2)/L2 ……(34) となる。さらに、ピンの先端面の面積をs、ウェハとピ
ンとの接触率をNとすると、N=s・nであるので、 格子配列の場合: N=s/L2 ……(35) 60度千鳥格子配列の場合: N=(2/31/2)・s/L2 ……(36) となる。したがって、ウェハとピンとの接触率Nは、ピ
ンの先端面の面積s、ピンピッチLによって決まる。実
際の接触率Nは、これまでの半導体プロセスの経験で
は、ピンピッチLを2mm程度、ピンの先端面をφ0.
2mmすなわちピンの先端面の面積s=π・(0.1)
2 =0.0314mm2 程度にすることにより、0.0
08程度である。したがって、ピンの先端面を例えばφ
0.05mm程度に加工することにより、同程度の接触
率のまま、ピンピッチLを0.5mmまで小さくでき
る。したがって、 L≧0.0005 ……(37) となり、図15においては、実線52から右側の領域と
なる。
【0058】次に、取り得る最大のピンピッチLの値
は、ウェハのローカルな反りの周期によって決まる。実
際、ウェハは、ウェハ全体のわたるグローバルな反りか
ら、細かい周期のうねりのようなローカルな反りまで、
さまざまな周期の反りを持っている。ウェハチャック
は、これらの反りを平面に矯正することが重要な機能で
あるが、ピンチャックの場合、ピンピッチ以下の周期の
反りは、原理的に矯正できない。つまり、少なくとも、
ウェハディストーションとして問題となる13nm程度
の振幅の反りの最低周期より小さいピンピッチとする必
要があり、確実に矯正の効果を上げるには、最低周期の
半分以下のピンピッチとする必要がある。現状のウェハ
の反りの周期は、測定精度の問題や厚さムラとの分離が
難しいため明確には分かっていないが、今後ウェハ自体
の反りも改善されていくことを考慮しても、最大10m
m程度の周期の反りは存在してしまうと考えられる。し
たがって、ピンピッチは5mm以下にする必要があり、 L≦0.005 ……(38) となり、図15においては、実線53から左側の領域と
なる。
【0059】以上から、ウェハ中心部における、具体的
な真空圧PとピンピッチLの範囲は、式(22)、(3
1)、(32)、(37)、(38)から、 P≦0.00427/L3 かつ、 33≦P≦100000 かつ、 0.0005≦L≦0.005 ……(39) となり、図15においては、実線41、実線51、実線
52、実線50および実線53で囲まれた範囲となる。
【0060】以上においては、ピン状凸部10が一方向
に連続してピンピッチLでならんでいる部分、すなわ
ち、チャックの外周部より内側の中心部について説明し
たが、次に、チャックの外周部について説明する。図9
は、チャックの外周部において、ウェハ2が吸着保持さ
れている時のたわみの様子を示す断面図であり、この図
において、隔壁12は最外周の凸部13の僅かに内側に
設けられており、隔壁12の高さは、凸部13の上面か
ら1〜2μm程度低く形成されている。これは、1〜2
μm程度の隙間では吸着用の真空圧の低下は僅かであっ
て問題とならず、その1〜2μm程度の差よりも小さい
径のごみが隔壁12に付着してもごみが基板に接触しな
いので、接触率が増えずにすむようにするものである。
【0061】チャックの外周部におけるウェハのたわみ
の状態の材料力学上のモデルは、図10に図示するよう
な等分布荷重を受ける片側固定・片側自由の梁のモデル
が当てはまる。ただし、図9のように、最外周のピン1
3は、ウェハ2をピン13の中心ではなく角部で支持す
ることになるので、この場合のピンピッチLはピン13
の内側の角部から1ピッチ内側にあるピン14の中心ま
での距離となる。
【0062】この梁の最大たわみ量をvとすると、
【数22】 となり、さらに式(1)、(2)で変形すると、
【数23】 となる。
【0063】また、最外周のピン13の支持位置におい
て梁のたわみ曲線の傾斜角が最大となり、この最大傾斜
角をαとすると、
【数24】 となる。さらに、式(1)および(2)で変形すると、
【0064】
【数25】 となる。よって、最大位置ずれ量uは、式(8)から、
【数26】 となる。
【0065】したがって、実際にフラットなウェハを吸
着した時のウェハ平面度をV2、ウェハディストーショ
ンをU2、ウェハ中心部と同様にピン配列による補正係
数をc1、c2とすると、
【数27】
【数28】 となる。
【0066】このように、ウェハ外周部においても、実
際にフラットなウェハを吸着した時のウェハ平面度V
2、ウェハディストーションU2は、式(45)、(4
6)で表されるので、チャックとして許容されるウェハ
平面度許容値をdz、ウェハディストーション許容値を
dxdyとすれば、
【数29】
【数30】 になればよい。さらに、式(47)、(48)を変形す
ると、
【数31】
【数32】 となり、この条件式(49)、(50)をともに満足す
る真空圧PとピンピッチLのチャックにすれば、ウェハ
平面度とウェハディストーションを許容値dz、dxd
y以下に収めることができる。
【0067】また、この2つの条件は、ピンピッチLが
ある値以下であれば、条件式(50)さえ満足すれば、
条件式(49)も満足する。そのLの値は、条件式(4
9)の右辺より条件式(50)の右辺が小さいという条
件で求められ、
【数33】 となる。すなわち、ピンピッチLが式(51)を満足す
る範囲においては、条件式(50)を満足する真空圧P
とピンピッチLのチャックにすればよいことになる。
【0068】そこで、前述したウェハ中心部と同様に、
代表的なφ200mmSiウェハを格子配列のピンチャ
ックを用いて吸着保持する場合を考えると、縦弾性係数
E=1.69×1011N/m、厚さh=0.725mm
であり、中立面補正係数k=1、補正係数c1=4、c
2=2.8とし、0.25μmルールの半導体プロセス
として、ウェハ平面度許容値dz=80nm、ウェハデ
ィストーション許容値dxdy=5nmとすると、Pの
単位をN/m2 、Lの単位をmとして、式(50)は、 P≦0.00127/L3 ……(52) となる。
【0069】図16は、ウェハ外周部において、具体的
に取り得る真空圧PとピンピッチLの範囲を表わすため
の図表であり、横軸はピンピッチL、縦軸は真空圧Pを
示す。この図16において、条件式(52)を満足する
真空圧PとピンピッチLの範囲は、実線62から左下側
の領域となる。
【0070】なお、厚さh=0.625mmの場合で求
めると、 P≦0.00094/L3 ……(53) となり、図16においては、実線63から左下側の領域
となる。
【0071】同様に、厚さh=0.825mmの場合で
求めると、 P≦0.00164/L3 ……(54) となり、図16においては、実線61から左下側の領域
となる。
【0072】また、ウェハディストーションの許容値d
xdy=2.5nm、厚さh=0.825mmの場合で
求めると、 P≦0.00082/L3 ……(55) となり、図16においては、破線64から左下側の領域
となる。
【0073】同様に、dxdy=2.5nm、h=0.
725mmの場合で求めると、 P≦0.00063/L3 ……(56) となり、図16においては、破線65から左下側の領域
となる。
【0074】同様に、dxdy=2.5nm、h=0.
625mmの場合で求めると、 P≦0.00047/L3 ……(57) となり、図16においては、破線66から左下側の領域
となる。
【0075】また、dxdy=1nm、h=0.825
mmの場合で求めると、 P≦0.00033/L3 ……(58) となり、図16においては、二点鎖線67から左下側の
領域となる。
【0076】同様に、dxdy=1nm、h=0.72
5mmの場合で求めると、 P≦0.00025/L3 ……(59) となり、図16においては、二点鎖線68から左下側の
領域となる。
【0077】同様に、dxdy=1nm、h=0.62
5mmの場合で求めると、 P≦0.00019/L3 ……(60) となり、図16においては、二点鎖線69から左下側の
領域となる。
【0078】以上のように、ウェハ外周部において、具
体的に取り得る真空圧PとピンピッチLの範囲を、いく
つかのウェハ厚さhとウェハディストーションの許容値
dxdyの条件で、条件式(50)から求めた。ところ
で、これら全てにおいて、式(51)から求まるピンピ
ッチLの範囲が、前述した通常のピンピッチ5mm以下
を満足しているので、条件式(49)も満足している。
それは、式(51)の右辺が最小になる場合、すなわち
最小のh=0.625mmと最大のdxdy=5nmの
場合においてさえも、L≦0.013となり、前述した
通常のピンピッチ5mm以下を満足しているからであ
る。したがって、ウェハ外周部においても、以上の範囲
から選択した真空圧PとピンピッチLのチャックにする
ことにより、所望のウェハ平面度の許容値dz、ウェハ
ディストーションの許容値dxdyを満足することがで
きる。
【0079】因みに、このような通常のピンピッチにお
いて条件式(50)さえ満足すれば、条件式(49)も
満足するということは、ウエハ外周部においても、ウェ
ハ中心部と同様に、ウェハ平面度よりもウェハディスト
ーションを許容値以下にするほうが、厳しい条件になっ
ているということを意味する。
【0080】ところで、チャックの真空圧Pの通常取り
得る範囲は、ウェハ中心部と同様に、式(31)、(3
2)となり、図16において実線70から上の領域と実
線71から下の領域となる。
【0081】一方、チャックのピンピッチLの通常取り
得る範囲は、ウェハ中心部と同様に、式(37)、(3
8)となり、図16において実線72から右側の領域と
実線73から左側の領域となる。
【0082】以上から、ウエハ外周部における、具体的
な真空圧PとピンピッチLの範囲は、式(54)、(3
1)、(32)、(37)、(38)から、 P≦0.00164/L3 かつ、 33≦P≦100000 かつ、 0.0005≦L≦0.005 ……(61) となり、図16においては、実線61、実線71、実線
72、実線70および実線73で囲まれた範囲となる。
【0083】以上から、ウェハ中心部とウェハ外周部
は、ウェハを支持する形態が異なることから、それぞれ
上述の範囲から選択した真空圧PとピンピッチLのチャ
ックにすることにより、所望のウェハ平面度の許容値d
z、ウェハディストーションの許容値dxdyをウェハ
全面にわたって満足することができる。
【0084】したがって、真空圧Pあるいはピンピッチ
Lは、上述の範囲内において、それぞれウェハ中心部と
ウェハ外周部で共通に設定してもよいし、独立に設定す
ることもできる。なお、真空圧Pをそれぞれ独立して設
定する場合には、最外周部の隔壁12以外に、最外周の
ピン13から1ピッチ内側に円周状に配列されているピ
ン14をすべてつなげる連続した内側の隔壁を設けて、
ウェハ中心部とウェハ外周部それぞれに吸引用の開口穴
を設け、独立の真空圧を供給しうるように構成すればよ
い。また、内側の隔壁として、図11に図示するよう
に、ピン14から僅かにずらしてリング状に内側の隔壁
34を設けてもよく、それにより内側の隔壁34の段差
加工を容易にできる。なお、内側の隔壁の高さはピン1
4も上面より1〜2μm程度低く設けることが望まし
い。これは、ウェハがたわんでも接触しないし、その隙
間以下の径のごみが付着しても、ごみがウェハに接触し
ないので、接触率が増えずにすむからである。
【0085】また、内側の隔壁の高さをピン14の上面
より適度に低く設定して、ウェハ中心部だけに真空圧を
供給すると、ウェハ中心部よりウェハ外周部の真空圧を
低くすることができるし、あるいは、ウェハ中心部に大
気につながる開口穴を設け、ウェハ外周部だけに真空圧
を供給すると、ウェハ外周部の真空圧をウェハ中心部よ
り高くすることができ、この場合には真空供給系統を一
つですませることが可能となる。
【0086】なお、最外周部の隔壁12は、図9や図1
1に図示するように、ピン13から僅かに内側にずらし
て設けたが、ピン13の外側に設けてもよく、あるい
は、ピン13をすべてつなげる連続した隔壁を設け、チ
ャック外周部を囲うように設けてもよい。また、接触率
は高くなるが、ピン13を代えてピン13の上面と同じ
高さの最外周部の隔壁を設けてもよい。
【0087】以上のように、真空圧Pをウェハ中心部と
ウェハ外周部で独立に設定できるようにすると、例え
ば、ウェハ中心部の真空圧は、XYステージが最大加速
度で移動してもウェハを保持できる条件で設定し、ウェ
ハ外周部の真空圧は、ウェハ全体にわたる大きな反りが
あるウェハでも吸着できる条件で設定することができ
る。より具体的には、ウェハ外周部の真空圧をウェハ中
心部より高くし、ピンピッチを狭くすることにより、ウ
ェハの反りの有無にかかわらずウェハ外周部でのウェハ
の吸着が確実になり、外周部での平面矯正およびウェハ
ディストーション矯正が良好に行なうことができ、ウェ
ハ中心部は真空圧をウェハ保持のための最低限に抑える
ことによりピンピッチを大きくでき、接触率を下げるこ
とが可能となる。
【0088】また、例えば、ウェハ中心部と外周部のピ
ンピッチは同じでも、ウェハ中心部より外周部の真空圧
を適度に低くすることにより、ウェハ中心部と外周部の
ウェハディストーションを同量にできるので、外周部の
接触率を上げずに済むことができる。
【0089】また、例えば、ウェハ中心部より外周部の
真空圧を適度に低くし、ピンピッチを適度に狭くするこ
とにより、ウェハ中心部と外周部のウェハディストーシ
ョンを同量にできるだけでなく、それらの分布形状がほ
ぼ一致する領域をより広くすることができる。それを、
図17で説明する。図17の(a)は、ピンピッチ間の
ウェハのたわみ曲線を表しており、縦軸はたわみ量vで
ある。(b)は、ピンピッチ間のウェハディストーショ
ンの分布形状を表しており、縦軸はウェハディストーシ
ョンuである。(a)、(b)共に、横軸はピンピッチ
間のウェハ位置xで、右方向がウェハ外周側である。図
17の(a)において、80はウェハ中心部でのたわみ
曲線であり、81はウェハ中心部より真空圧を適度に低
くしピンピッチを適度に狭くした場合のウェハ外周部で
のたわみ曲線である。なお、82は従来例で、真空圧は
同じままでウェハ中心部よりピンピッチを適度に狭くし
た場合のウェハ外周部でのたわみ曲線である。また、
(b)において、83はたわみ曲線80の場合の、84
はたわみ曲線81の場合の、85はたわみ曲線82の場
合のウェハディストーションの分布形状である。
【0090】これらから、ウェハディストーションの分
布形状は、従来例の82と85ではxの範囲aの狭い領
域でしかほぼ一致しないのに対し、本実施例の83と8
4では、範囲aの2倍近い範囲bでほぼ一致するので、
一致する領域をより広くできることがわかる。なお、範
囲bより外周側には一致できない領域が残るが、ウェハ
の最外周には少なくとも1mm程度の半導体デバイスを
設けないインバリッドエリアがあるので、ピンピッチが
2mm程度以下である場合には問題にならない。このよ
うに、ウェハ中心部と外周部で発生するウェハディスト
ーションの分布形状をほぼ同じにすることができると、
例えば、ピン配置が露光されるショット毎に一致してい
るチャックを用いることにより、どのショットにおいて
もウェハディストーションの分布形状をほぼ同じにする
ことができる。すると、結像レンズやレチクルを駆動さ
せたりたわませたりすることにより、あるいはレチクル
パターンの位置を予め補正しておくことにより、露光さ
れる像をウェハディストーションの分布形状に合わせて
補正することができ、ウェハ外周部を含む広い範囲にわ
たりオーバーレイ精度のさらなる高精度化が図れること
になる。
【0091】なお、ウェハ中心部と外周部の真空圧は、
大気圧変動等の影響を受けず所望の設定値で一定になる
よう、例えば精密レギュレーターにより一定の真空圧を
供給したり、それぞれの真空圧を検知してそれぞれ一定
値に制御することが一般に望ましいが、特にこの場合
は、ウェハディストーションの分布形状の再現性を良く
できるのでより望ましい。
【0092】なお、図17は、材料力学上のモデルによ
る以下の数式に基づいたものである。まず、ウェハ中心
部出のたわみ曲線80は、
【数34】 で表せられ、ウェハ外周部でのたわみ曲線81、82
は、
【数35】 で表せられる。ここで、81の場合は、Q=0.85・
P、R=0.87・Lとし、82の場合は、Q=P、R
=0.83・Lとした。
【0093】また、たわみ曲線80の場合のウェハディ
ストーションの分布形状83は、
【数36】 で表せられ、たわみ曲線81、82の場合のウェハディ
ストーションの分布形状84、85は、
【数37】 で表せられる。ここで、84の場合は、Q=0.85・
P、R=0.87・Lとし、85の場合は、Q=P、R
=0.83・Lとした。
【0094】また、例えば、ウェハ製造時の研磨工程の
影響で、あるいは、半導体製造時の多様なプロセスの影
響で、ウェハのローカルな反りの周期が、ウェハ中心部
と外周部で違っていて、ウェハ中心部より外周部の方が
周期が長い場合、周期に合わせてウェハ中心部よりウェ
ハ外周部のピンピッチを広くし、真空圧はウェハディス
トーションが発生しない条件でそれぞれ適切に設定する
ことにより、ごみが比較的付きやすいウェハ外周部の接
触率を下げることが可能である。
【0095】ところで、ウェハを載置する支持面を構成
する複数のピン状凸部の先端面は超平面であると説明し
たが、実際の加工精度によっては、各ピン毎にわずかな
傾きが発生する場合がある。このため、ウェハを支持す
るピンのピッチは必ずしも前述したピンピッチLにはな
らない場合が生じる。ウェハ中心部においては、例えば
最悪の場合、図12に示すように、ピン10の先端面3
5と36が反対方向に傾くと、ウェハと接する点のピッ
チは、ピンピッチLよりピン径分大きいLxとなる。し
たがって、この場合のウェハ平面度とウェハディストー
ションは、式(10)、(11)のV1、U1より大き
くなる。一方、ウェハ外周部においては、例えば最悪の
場合、図13に示すように、ピン13と14のそれぞれ
の先端面37、38が内側に下がる方向に傾くと、ピン
ピッチLよりもピン径分の1.5倍分大きいLyとな
る。したがって、この場合のウェハ平面度とウェハディ
ストーションは、式(45)、(46)のV2、U2よ
り大きくなる。そこで、ウェハディストーションを全面
で許容値内にするには、前述のように求まるピンピッチ
Lからピン径あるいはピン径の1.5倍分を差し引いた
ものを実際のピンピッチとすればよい。ただし、こうす
るとピンとウェハの接触率はその分大きくなるので、そ
の点では好ましくない。よって、影響を受けない程度の
傾きのない平面に加工することが有効であり、あるいは
ピン径をできるだけ小さくすることが有効である。ま
た、図14に示すように、ピン先端面39を球面状にす
るのも有効である。そうすれば、ピン径をほとんど0に
したのと等価になり、接触率を極端に小さくでき望まし
い。なお、加工が困難ではあるが、傾きのない凹面状に
してもよい。
【0096】ところで、図9に図示するウェハの外周部
において、最外周のピン13から外側へ張り出している
ウェハは、外周部のピン13と14の間の変形に起因し
て跳ね上がるが、この部分のウェハ平面度とウェハディ
ストーションについて説明する。外周部での傾斜角は、
ピン13の支持位置で最大となり、この最大傾斜角α
は、式(43)となることを示したが、ピン13の支持
位置から外側においては、この最大傾斜角αのまま一定
となる。したがって、最大傾斜角で決まるウェハディス
トーションも一定で増えないので、ウェハディストーシ
ョンに関しては問題がない。しかし、ウェハの張り出し
量が増えると、この最大傾斜角αのまま跳ね上がってい
くから、その跳ね上がりの量は、ウェハ平面度の許容値
dzよりは小さくする必要がある。したがって、ウェハ
の張り出し量をJとすると、 dz≧J・α ……(66) となり、式(43)と、ピン配列による補正係数c2を
考慮すると、
【数38】 となる。この式(67)の右辺が最小になるのは、先
ず、P・L3 が最大の場合であるが、式(50)から、
【数39】 であるから、式(67)は、
【数40】 となる。さらに、この式(69)の右辺が最小になるの
は、中立面補正係数k=1、最小の厚さh=0.625
mm、ウェハ平面度許容値dz=80nm、最大のウェ
ハディストーション許容値dxdy=5nmの場合で、
そうすると、J≦0.005となる。つまり、ピンピッ
チ間の変形に起因するウェハ平面度の許容値dzを満足
するには、ウェハの張り出し量Jを5mm以下にすれば
よい。よって、最外周のピン13の径やウェハの外形公
差やチャックに置かれる時の位置精度、あるいはピン1
3から外側に設けた場合の隔壁12の幅を考慮しても問
題ない。したがって、外周部に おけるウェハの反りを
平面に矯正することの方が厳しい条件であって、その点
から、チャックの最外周にあるピン13をウェハの外周
にできるだけ近づけて設けることが望ましい。
【0097】なお、以上の説明においては、チャックの
ピンピッチをLとして、ウェハ中心部と外周部それぞれ
において、前述した範囲の真空圧PとピンピッチLのチ
ャックにすればよいとしたが、ピンピッチは、ウェハ中
心部と外周部それぞれにおいて独立に設けてよいのはも
ちろん、ウェハ中心部の中においてもあるいはウェハ外
周部の中においても、均一のピッチである必要はなく、
前述した範囲のピンピッチであれば、不均一のピッチで
あってもよい。
【0098】また、チャックに吸着される基板は、Si
ウェハとして説明したが、それに限定されるものではな
く、例えば、ガリ砒素ウェハ、複合接着ウェハ、ガラス
基板、液晶パネル基板、レクチルなどの各種基板でもよ
い。また、外形形状も円形だけでなく方形などでもよ
く、その場合、チャックの外形も基板外形に合わせた形
状にすればよい。
【0099】さらに、上述したチャックは、真空吸着方
式のものとして説明したが、それに限定されるものでは
なく、例えば、静電チャック方式のものでもよいし、真
空吸着方式と静電チャック方式など他の方式を併用する
ものでもよい。それらの場合、本実施例の真空圧Pは、
他の方式の吸着力、あるいはそれに真空圧を足したもの
に置き換えればよい。
【0100】また、チャックは、いわゆるピンチャック
を用いて説明したが、その他の形状でもよい。例えば、
吸着溝である同心円状の環状凹部とウェハ支持面となる
同心円状の環状凸部が交互に構成された、いわゆるリン
グ状チャックでもよい。その場合、環状凸部の放射方向
のピッチをピンピッチLとみなし、ウェハ中心部と外周
部それぞれにおいて、本実施例で示した真空圧Pとピン
ピッチLのチャックにすれば、同様の効果が得られる。
【0101】次に、上述した基板吸着保持装置を用いる
ことができる露光装置について図18を用いて説明す
る。
【0102】図18は、縮小投影露光装置の構成を概略
的に図示する構成図であり、同図において、シリコンウ
ェハ等の基板2に転写するパターンが形成されている原
版としてのレチクル102は、レチクルチャックを介し
てレチクルステージ101上に載置され、照明光学系1
03を通して導かれる露光光に照射される。レチクル1
02を透過した露光光は、投影光学系105によって1
/5に縮小され、被加工物である基板2上に照射され
る。基板2を保持する基板保持装置としての前述したチ
ャック1は、水平面で移動可能なXYステージ106上
に搭載されている。被露光基板2上には、予め露光光に
よって化学反応を効果的に起こす感光材であるレジスト
材料が薄く塗布されており、次工程のエッチングマスク
として機能する。なお、107、108はそれぞれオフ
アクシススコープ、面位置計測手段である。
【0103】露光シーケンスは、次のとおりである。被
露光基板2が露光装置に自動的にあるいは作業者の手に
よってセッチングされた状態から、露光開始指令により
露光装置の動作が開始される。先ず、1枚目の基板2が
搬送システムによってXYステージ106上に搭載され
たチャック1上に送り込まれ吸着保持される。続いて、
装置に搭載されたオフアクシススコープ107によって
基板2上に記されたアライメントマークを複数個検出し
て基板の倍率、回転、XYずれ量を確定し、位置補正を
行なう。XYステージ106は、搭載した基板2の第1
ショット位置が露光装置の露光位置に合うように基板2
を移動する。面位置計測手段108により合焦後、約
0.2秒程度の露光を行ない、その後、基板上の第2シ
ョット位置に基板をステップ移動して順次露光を繰り返
す。最終ショットまで同様のシーケンスを繰り返して1
枚の基板の露光処理は完了する。チャック1上から回収
搬送ハンドに受け渡された基板は基板キャリアに戻され
る。
【0104】なお、本発明の基板吸着保持装置(チャッ
ク)は、露光装置における使用に限定されるものではな
く、例えば、液晶基板製造装置、磁気ヘッド製造装置、
半導体検査装置、液晶基板検査装置、磁気ヘッド検査装
置、およびマイクロマシンの製造等においても用いるこ
とができることはいうまでもない。
【0105】次に、上述した本発明の露光装置を利用し
たデバイスの製造方法の実施形態を説明する。
【0106】図19は、微小デバイス(ICやLSI等
の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッ
ド、マイクロマシン等)の製造のフローを示す。ステッ
プ1(回路設計)ではデバイスのパターン設計を行な
う。ステップ2(マスク製作)では設計したパターンを
形成したマスクを製作する。一方、ステップ3(ウェハ
製造)ではシリコンやガラス等の材料を用いてウェハを
製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は前工程と呼
ばれ、上記用意したマスクとウェハを用いて、リソグラ
フィ技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。次
のステップ5(組立)は後工程と呼ばれ、ステップ4に
よって作製されたウェハを用いて半導体チップ化する工
程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディン
グ)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含
む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半
導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査
を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完成
し、これが出荷(ステップ7)される。
【0107】図20は、上記ウェハプロセスの詳細なフ
ローを示す。ステップ11(酸化)ではウェハの表面を
酸化させる。ステップ12(CVD)ではウェハ表面に
絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウェ
ハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イ
オン打込み)ではウェハにイオンを打ち込む。ステップ
15(レジスト処理)ではウェハにレジストを塗布す
る。ステップ16(露光)では上述した投影露光装置に
よってマスクの回路パターンをウェハの複数のショット
領域に並べて焼き付け露光する。ステップ17(現像)
では露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチ
ング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。
ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで
不要となったレジストを取り除く。これらのステップを
繰り返し行なうことによって、ウェハ上に多重に回路パ
ターンが形成される。
【0108】このようなデバイスの製造方法を用いれ
ば、従来は製造が困難であった高集積度のデバイスを安
定的に低コストで製造することができる。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ウェハ等の基板が保持されるときのピンピッチ間のたわ
みに起因して発生するウェハ平面度の悪化とウェハディ
ストーションを大幅に減ずることができる。これによ
り、より微細な素子製造の工程にあっても素子欠陥をな
くし歩留まりを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基板吸着保持装置の一実施例を示し、
(a)はその平面図、(b)は部分断面図である。
【図2】本発明の基板吸着保持装置の他の実施例を示す
平面図である。
【図3】本発明の基板吸着保持装置において、基板を吸
着保持した状態におけるチャック中心部と基板の状態を
示す断面図である。
【図4】チャック中心部における基板のたわみの状態に
相当する等分布荷重を受ける両端固定梁のモデル図であ
る。
【図5】図4に図示する両端固定梁における曲げモーメ
ントとたわみ曲線を示す図である。
【図6】基板のディストーションを説明するための図で
ある。
【図7】格子配列のピン配置を説明するための図であ
る。
【図8】60度千鳥格子配列のピン配置を説明するため
の図である。
【図9】本発明の基板吸着保持装置において、基板を吸
着保持した状態におけるチャック外周部と基板の状態を
示す断面図である。
【図10】チャック外周部における基板のたわみの状態
に相当する等分布荷重の片側固定・片側自由の梁のモデ
ル図である。
【図11】本発明の基板吸着保持装置におけるチャック
外周部の他の実施形態を示す断面図である。
【図12】チャック中心部における他の形態を説明する
ための断面図である。
【図13】チャック外周部における他の形態を説明する
ための断面図である。
【図14】本発明の基板吸着保持装置におけるピン状凸
部の変形例を示す部分断面図である。
【図15】本発明の基板吸着保持装置において、基板中
心部における真空圧とピンピッチの範囲を示す図表であ
る。
【図16】本発明の基板吸着保持装置において、基板外
周部における真空圧とピンピッチの範囲を示す図表であ
る。
【図17】(a)はピンピッチ間のウェハのたわみ曲線
を示す図であり、(b)はピンピッチ間のウェハディス
トーションの分布形状を示す図である。
【図18】露光装置の構成を図示する概略図である。
【図19】半導体デバイスの製造工程を示すフローチャ
ートである。
【図20】ウェハプロセスを示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 基板吸着保持装置(チャック) 2 基板(ウェハ) 10 ピン状の凸部(ピン) 11 吸引穴 12 隔壁 13 (外周)のピン状の凸部(ピン) 14 ピン状の凸部(ピン) 101 レチクルステージ 102 レチクル(原版) 103 照明光学系 105 投影光学系 106 XYステージ 107 オフアクシススコープ 108 面位置計測手段
フロントページの続き (72)発明者 藤田 いたる 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 塚本 泉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 5F031 CA02 CA05 HA08 HA14 5F046 AA21 CC08 CC10 CC11

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を支持するための複数の凸部を備
    え、該凸部上に支持される基板を吸着保持する基板吸着
    保持装置において、前記凸部の配列ピッチLと基板の吸
    着力Pは、ディストーション許容値をdxdyとし、基
    板の縦弾性係数をE、基板厚さをh、凸部配列による補
    正係数をc、中立面補正係数をkとしたとき、 【数1】 の関係を満足するように設定されていることを特徴とす
    る基板吸着保持装置。
  2. 【請求項2】 基板を支持するための複数の凸部を備
    え、該凸部上に支持される基板を吸着保持する基板吸着
    保持装置において、前記凸部の配列ピッチLと基板の吸
    着力Pは、 P・L3 ≦0.00427 の関係を満足するように設定されていることを特徴とす
    る基板吸着保持装置。
  3. 【請求項3】 基板厚さをh、基板密度をρ、基板の静
    止摩擦係数をμ、基板吸着保持装置を搭載するステージ
    の最大加速度をGとしたとき、前記凸部の配列ピッチL
    と基板の吸着力Pは、さらに、 G・h・ρ/μ≦P≦100000 かつ、0.0005≦L≦0.005の関係を満足する
    ように設定されていることを特徴とする請求項1または
    2記載の基板吸着保持装置。
  4. 【請求項4】 基板を支持するための複数の凸部を備
    え、該凸部上に支持される基板を吸着保持する基板吸着
    保持装置において、前記凸部の配列ピッチLと基板の吸
    着力Pは、 P・L3 ≦0.00427 かつ、33≦P≦100000かつ、0.0005≦L
    ≦0.005の関係を満足するように設定されているこ
    とを特徴とする基板吸着保持装置。
  5. 【請求項5】 基板を支持するための複数の凸部を備
    え、該凸部上に支持される基板を吸着保持する基板吸着
    保持装置において、前記凸部には、基板の外周部を支持
    する外周凸部と基板の外周部より内側の中心部を支持す
    る中心凸部があり、前記中心凸部の配列ピッチをLa、
    前記中心凸部の基板の吸着力をPa、前記外周凸部と該
    外周凸部の内側に隣接する中心凸部との間の配列ピッチ
    をLb、前記外周凸部と該外周凸部の内側に隣接する中
    心凸部との間の基板の吸着力をPbとするとき、それぞ
    れの配列ピッチLa、Lbと吸着力Pa、Pbは、ディ
    ストーション許容値をdxdyとし、基板の縦弾性係数
    をE、基板厚さをh、凸部配列による補正係数をc、中
    立面補正係数をkとしたとき、 【数2】 の関係を満足するようにそれぞれ設定されていることを
    特徴とする基板吸着保持装置。
  6. 【請求項6】 基板を支持するための複数の凸部を備
    え、該凸部上に支持される基板を吸着保持する基板吸着
    保持装置において、前記凸部には、基板の外周部を支持
    する外周凸部と、基板の外周部より内側の中心部を支持
    する中心凸部があり、前記中心凸部の配列ピッチをL
    a、前記中心凸部の基板の吸着力をPa、前記外周凸部
    と該外周凸部の内側に隣接する中心凸部との間の配列ピ
    ッチをLb、前記外周凸部と該外周凸部の内側に隣接す
    る中心凸部との間の基板の吸着力をPbとするとき、そ
    れぞれの配列ピッチLa、Lbと吸着力Pa、Pbは、 Pa・La3 ≦0.00427 および、 Pb・Lb3 ≦0.00164 の関係を満足するようにそれぞれ設定されていることを
    特徴とする基板吸着保持装置。
  7. 【請求項7】 基板を支持するための複数の凸部を備
    え、該凸部上に支持される基板を吸着保持する基板吸着
    保持装置において、前記凸部には、基板の外周部を支持
    する外周凸部と基板の外周部より内側の中心部を支持す
    る中心凸部があり、前記中心凸部の配列ピッチをLa、
    前記中心凸部の基板の吸着力をPa、前記外周凸部と該
    外周凸部の内側に隣接する中心凸部との間の配列ピッチ
    をLb、前記外周凸部と該外周凸部の内側に隣接する中
    心凸部との間の基板の吸着力をPbとするとき、それぞ
    れの配列ピッチLa、Lbと吸着力Pa、Pbは、 Pa・La3 ≦0.00427 かつ、33≦Pa≦100000かつ、0.0005≦
    La≦0.005および、 Pb・Lb3 ≦0.00164 かつ、33≦Pb≦100000かつ、0.0005≦
    Lb≦0.005の関係を満足するようにそれぞれ設定
    されていることを特徴とする基板吸着保持装置。
  8. 【請求項8】 基板を支持するための複数の凸部を備
    え、該凸部上に支持される基板を吸着保持する基板吸着
    保持装置において、前記凸部には、基板の外周部を支持
    する外周凸部と基板の外周部より内側の中心部を支持す
    る中心凸部があり、前記中心凸部の配列ピッチを、前記
    外周凸部と該外周凸部の内側に隣接する中心凸部との間
    の配列ピッチより大きくし、かつ、前記中心凸部の基板
    の吸着力を、前記外周凸部と該外周凸部の内側に隣接す
    る中心凸部との間の基板の吸着力より小さくしたことを
    特徴とする基板吸着保持装置。
  9. 【請求項9】 基板を支持するための複数の凸部を備
    え、該凸部上に支持される基板を吸着保持する基板吸着
    保持装置において、前記凸部には、基板の外周部を支持
    する外周凸部と基板の外周部より内側の中心部を支持す
    る中心凸部があり、前記中心凸部の配列ピッチを、前記
    外周凸部と該外周凸部の内側に隣接する中心凸部との間
    の配列ピッチ以上とし、かつ、前記中心凸部の基板の吸
    着力を、前記外周凸部と該外周凸部の内側に隣接する中
    心凸部との間の基板の吸着力より大きくしたことを特徴
    とする基板吸着保持装置。
  10. 【請求項10】 前記凸部の先端を球面状に形成してあ
    ることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に
    記載の基板吸着保持装置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれか1項に
    記載の基板吸着保持装置および該基板吸着保持装置に吸
    着保持された基板に対して原版のパターンを露光転写す
    る露光手段を備えていることを特徴とする露光装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の露光装置を用いて
    基板を露光する工程を含む製造工程によってデバイスを
    製造することを特徴とするデバイスの製造方法。
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