JP2001056484A - 多層コレステリック薄膜iiの製造方法 - Google Patents

多層コレステリック薄膜iiの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来技術の欠点を有しておらず、反射波長の良
好な選択を可能にし、また大量生産に適する、効果的で
あって、価格的に有効な多層コレステリック薄膜の製造
方法および多層コレステリック薄膜を提供する。 【解決手段】本発明は、層平面に対して実質的に垂直に
配向されたコレステリック螺旋軸に沿ってプレーナ配向
を有する、重合したコレステリック液晶(CLC)材料
の2枚または3枚以上の層を有する多層コレステリック
薄膜の製造方法であって、各層間に存在する非重合性カ
イラル材料の制御された移動により、隣接する層のコレ
ステリック螺旋ピッチを変更させることを特徴とする製
造方法を提供する。本発明はまた、このような方法によ
って得られる多層コレステリック薄膜、ならびにこのよ
うな方法およびこの方法によって製造された多層コレス
テリック薄膜を、偏光板、補償膜、配向膜、カラーフィ
ルターまたはホログラフイ素子などの光学素子、化粧品
および液晶顔料、装飾および偽造防止用途に使用するこ
とに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層コレステリッ
ク薄膜(multilayer cholesteric film) の製造方法に関
する。本発明はまた、本発明の方法によって得られる多
層薄膜、およびこの方法の使用およびこの方法によって
製造される薄膜を、例えば偏光板、補償膜、配向膜、カ
ラーフィルターまたはホログラフイ素子(holographic
elements)などの光学素子、化粧品および液晶顔料、装
飾および偽造防止用途において使用することに関する。
【0002】
【従来の技術】コレステリック液晶(CLC)材料は、
プレーナ配向を有する薄膜、すなわちコレステリック螺
旋軸が層平面に対して実質的に垂直に配向されている薄
膜に形成された場合、反射光の波長がコレステリック螺
旋のピッチに依存するという公知の光の選択的反射効果
を示す。重合性CLC材料を用いることによって、配向
されたCLC層は、原材料の選択的反射物性を保有する
付着性ポリマー薄膜に変換することができる。CLCポ
リマー薄膜は、従来技術で周知であり、種々の用途、例
えば広帯域偏光板またはノッチ(notch) 偏光板として、
ディスプレイまたはプロジェクション装置におけるカラ
ーフィルターとして、また着色像薄膜またはコレステリ
ック顔料薄片の製造などの装飾および偽造防止の目的に
提供されている。或る種の用途の場合、2枚または3枚
以上のコレステリック層、例えば相違する反射波長を示
す2枚または3枚以上のコレステリック層を有する多層
コレステリック薄膜の形成が望まれる。
【0003】従来技術において、多層コレステリックポ
リマー薄膜が開示されている。例えば、EP 0 634 674で
は、一対のカイラルネマティック液晶ポリマー薄膜を一
緒に合せ、加圧し、次いでこのポリマーを、それらのガ
ラス転移温度以上に加熱し、これらの薄膜を接着させる
ことによって、多層コレステリックポリマー薄膜を製造
する方法が示唆されている。Maurer等による SID 90 Di
gest,Vol.21,110 頁(1990)は、相違する反射波長を有す
る数枚の偏光性薄膜を組合わせることにより得られる偏
光性カラーフィルターを開示している。各薄膜の製造に
際して、カイラル側鎖基および非カイラル側鎖基を有す
るCLC側鎖ポリシロキサンの層を、2枚のガラス板間
に配置し、次いで高温で剪断することによって配向させ
る。
【0004】JP 01-133003-A(Sumitomo Chem.Ind.)およ
び JP 08-271731-A(Nitto Denko)は、1枚または2枚以
上のCLCポリマー層を四分の一波長板上に積層するこ
とによって得られる偏光板を開示している。しかしなが
ら、上記刊行物に記載されているような多層コレステリ
ック薄膜の製造方法は、幾つかの欠点を有する。すなわ
ち、CLCポリマー薄膜に均一配向を得ることは、しば
しば非常に困難であり、また高温を必要とする。一例と
して、Maurer等は、150℃の配向温度を記載してお
り、またJP 01-133003-AおよびJP 08-271731-A は、C
LCポリマーのガラス転移温度よりもかなり高い温度が
必要であることを開示している。この条件は、アクリレ
ート類、スチレン類またはメタアクリレート類などの高
いガラス転移温度を有するポリマーが用いられる場合に
特に不利であり、また特に大量生産には全く適していな
い。
【0005】さらにまた、例えばJP 01-133003-Aに記載
されているような多層形成方法による場合、相違するポ
リマー層が相違するガラス転移温度を示すように、ポリ
マーを選択しなければならない。すなわち、例えば第一
層の表面上に第二層を積層し、次いで配向させる場合、
第二層の配向温度(すなわち、ガラス転移温度)を、第
一層のガラス転移温度よりも低くし、第一層などの均一
配向に有害な作用をもたらさないようにしなければなら
ない。このことは、適当な材料の選択を重大に制限し、
また製造方法をさらに複雑にする。従って、上記欠点を
有しておらず、反射波長の良好な制御を可能にし、また
大量生産に適する、効果的であって、価格的に有効な様
相で、多層コレステリック薄膜を製造する方法が求めら
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
欠点を有しておらず、反射波長の良好な選択を可能に
し、また大量生産に適する、効果的であって、価格的に
有効な多層コレステリック薄膜の製造方法およびこのよ
うな方法によって得られる多層コレステリック薄膜を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】従って、本発明の目的の
一つは、上記要件を満たす多層コレステリック薄膜の製
造方法を提供することにある。本発明の他の目的は、下
記の説明から当業者にとってすぐに明白になるものと見
做される。多層コレステリック薄膜を製造するための簡
単な方法は、先ず、一つの波長のコレステリック層をコ
ーティングし、次いで重合させ、引続いてこの上に、第
二のコレステリック層、例えば相違する波長の第二層を
直接にコーティングし、次いで重合させることによる方
法である。この場合、どちらかの層の螺旋ピッチ、すな
わち反射波長が、制御不能の様相で変化しないことを確
実なものとすることが重要である。しかしながら、幾つ
かの場合に、この螺旋ピッチの変化を制御することがで
きると有利である。
【0008】本発明の発明者は、隣接する層間の未重合
材料を、制御移動させることによって、特に第一の重合
した層から第二の未重合の層に、未重合カイラル材料を
制御移動させることによって、第一層の螺旋ピッチを実
質的に無変化のまま保持しながら、第二層の螺旋ピッチ
を、第一層の重合程度および架橋密度に依存して変える
ことができることを見出した。さらにまた、本発明者
は、多層コレステリック薄膜を製造する場合、以下で詳
細に説明する本発明による方法を用いることによって、
未重合カイラル材料の移動を制御することができ、これ
によりそれらの重合以前の単独コレステリック層の螺旋
ピッチを変えることができることを見出した。
【0009】本発明の目的の一つは、プレーナ配向を有
する重合したコレステリック液晶(CLC)材料の2枚
または3枚以上の層を有する多層コレステリック薄膜の
製造方法であって、*基体上に重合性CLC材料の層を
適用し、任意に、このCLC材料をプレーナ配向で配向
させ、次いでこの配向されたCLC材料を重合させるこ
とによって、第一層を形成し、次いで*基体としての先
に重合された層の1枚の上に、第一層について記載のと
おりに、第二層および第三層以上の層を形成するにあた
り、隣接する層のコレステリック螺旋ピッチを、各層間
に存在する未重合カイラル材料の制御移動により変化さ
せることを特徴とする製造方法にある。
【0010】本発明のもう一つの目的は、上記および後
記の方法によって得られる多層コレステリック薄膜にあ
る。本発明のもう一つの目的は、上記および後記の方法
の使用、およびこの方法によって得られる多層コレステ
リック薄膜を、偏光板、補償膜、配向膜、カラーフィル
ターまたはホログラフィー素子などの光学素子、化粧品
および液晶顔料、ならびに装飾および偽造防止用途に使
用することにある。図1は、相違する反射波長を有する
2種の重合性CLC混合物から種々の順序で形成された
二層コレステリック薄膜の可視光線吸収スペクトルを、
CLC混合物から形成された単層薄膜のスペクトルと比
較して示すグラフである。図2は、相違する反射波長を
有する2種の重合性CLC混合物から形成された二層コ
レステリック薄膜であって、その第二層が、重合以前の
種々の時点でアニーリングされた場合の可視光線吸収ス
ペクトルを、CLC混合物から製造された単層薄膜のス
ペクトルと比較して示すグラフである。
【0011】「プレーナ配向を有するコレステリック液
晶材料の層」の用語は、コレステリック相を有する液晶
材料、すなわちメソゲンが、それらの主分子軸に沿って
分子構成層(sublayers )内で好適方向で配向されてお
り、この相違する構成層の好適配向方向が、層平面に対
して実質的に垂直である、すなわち層法線に対して実質
的に平行である、螺旋軸の周囲でねじれている液晶材料
を意味する。この定義にはまた、螺旋軸が層法線に対し
て2゜までの角度で傾斜している配向が包含される。隣
接する層が相違する螺旋ピッチを有する多層コレステリ
ック薄膜は、特に好ましい。重合したCLC材料、特に
第一層の重合したCLC材料が、三次元ポリマーネット
ワークを形成している多層コレステリック薄膜はまた、
好ましい。本発明による重合性CLC材料は、1種また
は2種以上の重合性非カイラルメソゲン化合物を含有
し、および当該混合物にコレステリック液晶相を誘発さ
せる1種または2種以上の重合性カイラルメソゲン化合
物および/または1種または2種以上の非重合性カイラ
ルドープ剤をさらに含有する混合物である。本発明の第
一の好適態様は、請求項1に記載の方法に関し、第一層
の重合性CLC材料が、一定量の非重合性カイラルドー
プ剤を含有する場合である。重合性CLC材料の第二層
を、非重合性カイラルドープ剤を含有する第一の重合し
た層の表面上にコーティングした場合、このドープ剤
は、第二層が重合される以前に、第一層から第二層に移
動される。このドープ剤の移動は、第二層のコレステリ
ックピッチを、より短い波長に移動させる。
【0012】このドープ剤の移動速度、すなわち第二層
の究極のピッチ長さは、温度、アニーリング時間および
アニーリング温度によって制御され、また第二層のCL
C材料を溶剤中に溶解または分散させる場合、コーティ
ング操作に用いられる溶剤の種類によっても制御され
る。第二層を次いで、また重合させ、コレステリック構
造を固定させる。少なくとも第一層の重合した材料が、
三次元ネットワークを形成していると好ましい。カイラ
ルドープ剤が第一層から移動した結果として、第一層
は、その螺旋ピッチが変化しないか、または僅かに変化
するのみであるのに充分に大きい架橋度を有すると特に
好ましい。しかしながら、同時に、この架橋度は、例え
ば巨視的相分離により、当該層からのカイラルドープ剤
の移動が助長されないようにするために、あまり大き過
ぎないようにすべきである。
【0013】さらにまた、第二層および第三層以上の層
のCLC材料はまた、重合させると三次元ネットワーク
を形成すると好ましく、このようにすると、その上に次
の層がコーティングされた場合、この層の重合後にも、
それらの螺旋ピッチは変化しないか、または変化しても
少ない程度のみである。特に、層間を移動する未重合カ
イラル化合物は、未重合層の螺旋ピッチ(従って、反射
波長)を変える。この反射波長の変化は、カイラル材料
の量の増加および螺旋ねじれ力(HTP)(helical twi
sting power)の増加の両方に付随して増大する。ネマテ
ィック液晶ホスト混合物にコレステリック相を誘発させ
るカイラルドープ剤の螺旋ねじれ力(HTP)は、下記
方程式(1)で規定される:
【数1】 式中、pは、コレステリック螺旋のピッチであり、およ
びcは、カイラルドープ剤の濃度である。
【0014】上記方程式(1)のネマティックホストお
よびカイラルドープ剤を含有するCLC材料の反射波長
λは、第一近似値で方程式(2)で与えられる: λ=n・p (2) 式中、pは、ピッチであり、およびnは、コレステリッ
ク材料の平均屈折率である。方程式(1)と(2)とを
組合わせることによって、下記式が得られる: λ=n・HTP-1・c-1 (3) CLC材料の2枚の隣接層間の未重合材料の移動は、層
中のカイラル材料の濃度cを変え、これによりCLC材
料が重合されないかぎり、反射波長の変化を導く。しか
しながら、重合したCLC層の場合、上記したように層
のねじれたコレステリック構造は、重合によって固定さ
れることから、例えば未重合カイラル材料の消失は、反
射波長の重大な変化を導かないものと見做される。本発
明の場合、未重合材料の第二層中への、または第二層の
外部への移動によって生じる、重合したCLC材料の第
一層上にコーティングされた重合性CLC材料の第二層
における反射波長の相対変化は、次式で定義される: |λ−λ0 |/λ0 式中、λ0 は、基体上に単層として重合された場合の第
二層のCLC材料の反射ピークの中心波長であり、およ
びλは、上記第一層上に重合された場合の上記第二層の
CLC材料の反射ピークの中心波長である。λ0 を決定
するために、第二層を単層として形成するために用いら
れる基体は、重合したCLC材料の反射波長に対して重
大な影響を有していないことを示した。標準的基体とし
ては、ポリイミドがコーティングされているガラス基体
を使用した。第一層および第二層は、同一または相違す
る重合性CLC材料から形成することができる。好まし
くは、本発明による方法において、2枚の隣接層間のカ
イラル材料の移動は、|λ−λ0 |/λ0 ≦0.2、特
に≦0.1、非常に好ましくは≦0.05、最も好まし
くは≦0.02であるように、最低にする。カイラル重
合性メソゲン化合物および非重合性カイラルドープ剤の
両方を含有する重合性CLC材料の場合、未反応カイラ
ル重合性メソゲン化合物および非重合性カイラルドープ
剤の両方が、第一の重合した層から、第二の未重合層に
移動する。第一層が完全に重合されるほど、重合性であ
るが、重合後にも反応せず、第二層に移動することがで
きる材料の量は減少する。同時に、これは、第二の依然
として未重合のままの層からの材料、例えば溶剤に対し
て、第一の重合した層をさらに不浸透性にし、この結果
として、重合した第一層は、さらに密着される。従っ
て、本発明の好適態様は、第一層の架橋の重合度を最高
にし、これにより未反応重合性材料の移動を最低にす
る、請求項1に記載の方法に関する。この方法では、非
重合性材料の種類および量を適当に選択することによっ
て、移動プロセスがより良好に制御されるとともに、未
反応の重合性材料の無制御移動が減少される。
【0015】重合の程度は、好ましくは≧60%、特に
≧80%、最も好ましくは≧95%である。架橋最低度
は、代表的に5〜10%である。好ましくは、架橋度
は、10〜40%、最も好ましくは40〜60%であ
る。本発明のもう一つの好適態様において、重合性CL
C材料は、低度または中程度のHTPを有するカイラル
重合性メソゲン化合物および高度のHTPを有する非重
合性カイラルドープ剤を含有する。この場合、第二層の
波長に対する未重合ドープ剤の効果は、未反応の重合性
材料の効果に比較して、相当に強力であるが、後者の効
果は、かなり少ない。従って、第一層から第二層中に移
動し、第二層の反射波長を変更する非重合性カイラルド
ープ剤の効果は、カイラルドープ剤の量および種類を選
択することによって制御することができ、このカイラル
ドープ剤は、例えばそのHTPまたは移動速度により選
択する高HTPを有するドープ剤の場合、その少量が未
重合コレステリック層に移動した場合でも、その反射波
長の格別の変更を導くことができる。従って、本発明の
方法に従い、ドープ剤の量およびHTPの両方は、相互
に対して均衡させなければならない。
【0016】好ましくは、第一層の重合性CLC材料
は、非重合性カイラルドープ剤を、0.1〜15重量
%、特に0.2〜10重量%、非常に好ましくは0.5
〜5重量%の割合で含有する。HTP>20μm-1、非
常に特にHTP>50μm-1を有するドープ剤は、特に
好適である。非重合性カイラルドープ剤に加えて、重合
性CLC材料はまた、重合性基を有していない別種の成
分、例えば光開始剤、染料、界面活性剤、抑制剤および
その他の添加剤を含有することができる。これらの非重
合性成分の総量は、総混合物重量に基づき、好ましくは
5%よりも少なく、特に3%よりも少なく、非常に好ま
しくは1%よりも少ない。本発明の第二の好適態様は、
先に重合させた層に対して一定の浸透作用を有するよう
に選択される溶剤と組合わせて、第二層および第三層以
上の層の少なくとも1枚に重合性CLC材料を用いるこ
とによって移動を制御する、請求項1に記載の方法に関
する。この場合、CLC材料を、コーティング操作用の
溶剤に溶解または分散させる。この溶剤が第一の重合し
た層に浸透することによって、第一層から第二層への材
料の移動は、大きく増大される。これは、第二層の螺旋
ピッチの変更を導くことができる。
【0017】他方で、第一層中の重合した材料が溶剤に
より、または第二層からの低分子量成分により膨潤され
ると、層の膨張が生じ、その結果として、反射帯のより
長い波長への移動を伴いピッチ長さは増長される。従っ
て、第一の重合した層に対して一定の浸透作用を有する
溶剤を選択することによって、第二層中への材料の移動
を制御することができる。この溶剤の浸透作用は、第一
層の重合した材料の溶剤中における膨潤程度を測定する
ことによって測定することができる。先に重合させた層
中の重合したCLC材料に対して高度の膨潤性を有する
溶剤を使用すると好ましい。溶剤の浸透作用を測定する
ためのもう一つの方法は、溶剤で処理する前と処理した
後に、本発明によるCLC材料の重合層の反射波長の変
化を測定する方法である。これは、例3に例示されてい
る。大きい浸透力を有する溶剤は、ポリマー薄膜からの
未重合材料の除去に効果的であり、これによりポリマー
薄膜は収縮し、その反射波長は短くなる。従って、溶剤
処理後の反射波長の変化が小さい場合、この溶剤は、小
さい浸透作用を有する。|△λ−λ|≧0.05、特に
≧0.1、非常に好ましくは≧0.2の反射波長の変化
を生じさせる溶剤は、特に好ましい。ここで、△λ=
(λbefore −λafter )は、溶剤処理前(λbefore
と溶剤処理後(λafter )の重合したCLC層の中心反
射波長間の差である。好適溶剤は、例えばトルエン、ア
セトン、テトラヒドロフラン、酢酸エチルおよびブタノ
ンである。本発明の第三の好適態様は、この移動をアニ
ーリングによって制御する請求項1に記載の方法に関
し、この態様においては、第二層および第三層以上の層
の少なくとも1枚中の重合性CLC材料を一定の時間に
わたり、重合前の当該CLC材料のコレステリック−ア
イソトロピック相転移温度以下の一定の温度で、アニー
リングする。
【0018】従って、良好な配向を得るために、第二層
を、硬化に先立ち、高められた温度でアニーリングする
必要があることがある。この場合、層間の材料移動は、
アニーリング温度および時間を変えることによって制御
することができる。すなわち、移動は、アニーリング操
作の温度および時間の両方を増加することによって促進
される(例2参照)。アニーリング時間が、充分に長い
場合、第二層の反射波長を、格別に変更することができ
る。アニーリング温度は好ましくは、重合性CLC材料
のコレステリック−アイソトロピック相転移温度以下
の、1〜40℃、特に1〜30℃、非常に好ましくは1
〜10℃である。アニーリング時間は、好ましくは5分
間まで、特に3分間まで、非常に好ましくは10〜60
秒間である。特別の用途に対しては、1〜30秒間、特
に1〜10秒以上、非常に好ましくは5秒までの短いア
ニーリング時間が、好適である。
【0019】本発明の第四の好適態様は、先に形成され
る層のCLC材料のピッチが、次に形成される層のCL
C材料のピッチよりも短くなるような順序で、隣接する
層を形成する、請求項1に記載の方法に関する。隣接層
間のピッチの正確な差は、当該コレステリック薄膜を使
用しようとする最終用途に依存する。代表的に、この差
は、30〜300nmの範囲である。第五の好適態様に
おいて、第一層および第二層は、反対のねじれ巻方向を
有するカイラルドープ剤を含有する。例えば、第一層
は、右巻のねじれ方向を有するねじれ構造を誘発させる
ドープ剤を含有しており、また第二層は、左巻のねじれ
方向を有するねじれ構造を誘発させるドープ剤を含有し
ている。第一層からのドープ剤の移動は、次の第二層の
反射波長を長い方の波長に移動させ、次いでこれらの隣
接層が、一定の波長で、反対のねじれの円偏光された光
を反射する。本発明の第六の好適態様は、コレステリッ
ク層のパターニング方法に関する。一例として、その反
射が紫外部領域にあるようなピッチ長さを有する、第一
コレステリック層を、コーティングし、次いで重合させ
る。赤色または赤外部領域にピッチを有する第二層を、
第一層の表面上にコーティングする。
【0020】この第二層を次いで、そのピッチ長さが新
しい、短い方の数値に移動するまで、指定期間にわた
り、指定温度でアニーリングする。この第二層を次い
で、マスクを介して照射し、材料を重合させる。これに
よりコレステリック螺旋は固定されるが、マスクにより
覆われていない一定の領域のみは照射線にさらされる。
次いで、アニーリング操作を反復し、重合されていない
領域のピッチ長さをさらに移動させる。次いで、相違す
るマスクを通して追加の照射を行い、相違する螺旋ピッ
チを有する薄膜の、先立って露光されていない領域を固
定する。この操作は、相違するピッチの長さ範囲が、試
料の全領域にわたり分布しているようにするのに必要な
回数で反復することができる。追加の作業は、第三層、
第四層または第五層以上の層のコーティングおよびこの
操作の反復を包含する。
【0021】パターニングされたコレステリック薄膜
は、カラーフィルターとして、また装飾および偽造防止
用途に、特に適している。本発明の第七の好適態様は、
広帯域の波長を連続して反射する広帯域コレステリック
薄膜の製造方法に関する。好ましくは、このような薄膜
は、可視光線範囲の実質的部分を包含する波長域を反射
する。理想的な場合、可視スペクトル全体を包含する波
長域を反射する。このような広帯域薄膜は、カイラルド
ープ剤の濃度に勾配を付けることによって得られ、これ
によりピッチ長さにおける勾配が、多層状薄膜の厚さ全
体を通して作り出される。このような広帯域薄膜は、特
に広帯域円偏光板として有用であると見做される。広帯
域円偏光板は、例えば EP 0 606 940 、WO 97/35219 お
よびWO 97/16762に記載されている。
【0022】上記好適態様で使用されるものとして、特
に溶剤とともに使用される場合、重合性CLC材料の拡
散は、当該材料の低い粘度により、典型的に迅速であ
る。従って、第七の好適態様に従うCLC材料は、好ま
しくは増大した粘度を示すべきである。これは、1枚の
層内における拡散を低下させ、従って制御をさらに良好
にする。これは、CLC材料にオリゴマーまたはポリマ
ーを添加することによって、好ましくは重合性混合物と
の良好な適応性を確保するために、液晶側鎖ポリマーを
添加することによって、達成することができる。適当な
オリゴマーおよびポリマーは、例えば後記する式I〜V
およびそれらの好適付属式に示されているように、メソ
ゲン側鎖を有する、オリゴ−またはポリ−アクリレー
ト、−メタアクリレート、−エチレンまたは−エポキシ
ドである。これらのオリゴマーまたはポリマーの添加量
は、好ましくは総材料重量に基づき≦25%である。ま
た、アニーリング温度を最適化して、正しい拡散速度を
得ることができ、および/または層厚さを最適化するこ
とができる。すなわち、拡散プロセスを良好に制御する
ためには、層厚さは厚いほど好ましく、アニーリング時
間は長いほど好ましく、および/またはアニーリング温
度は低いほど好ましい。
【0023】本発明による多層薄膜の1枚の層の厚み
は、好ましくは5μmよりも薄く、特に1〜5μm、非
常に好ましくは3〜5μmである。本発明の追加の態様
において、第一層はそれ自体が、コレステリック層であ
る必要はない。第一層は、アイソトロピックポリマー層
であることもできる。すなわち、例えば重合性または架
橋性の非液晶モノマーまたはオリゴマーを含有する重合
性または架橋性の非液晶ポリマー先駆材料の層を基体上
に適用することができ、この場合、上記非液晶ポリマー
先駆材料には、第一層の重合条件下に非反応性である
か、または完全には反応しない、1種または2種以上の
カイラルドープ剤を特定量で含有させる。次いで、この
第一層を重合または架橋させる。次いで、重合性CLC
材料の第二層を、この第一層上にコーティングし、配向
させ、次いで重合させる。この場合、第一層であるアイ
ソトロピック層の非重合性カイラル化合物は、第二層で
あるコレステリック層中に、その重合の前に、移動し、
これにより上記第二のCLC層のピッチが変更される。
重合性CLC材料の第二層はまた、2枚のアイソトロピ
ック層間に挿入されていてもよい。
【0024】別法として、1種または2種以上の未重合
カイラル化合物を含有するアイソトロピックポリマーの
層を、第一層として使用することもでき、このポリマー
は次いで、架橋させることもできる。このカイラル成分
は、重合前に、ポリマー中に分散させることができ、ま
たは当該ポリマーをカイラル成分の溶液、例えば有機溶
剤中の溶液で膨潤させることによって分散させることが
できる。この場合、第一の重合した層は、第二層または
第三層以上の層中に移動するカイラル成分を備えた貯蔵
槽としての役目を果たすのみである。上記および後記の
好適態様に記載のカイラル化合物の移動速度の制御方法
はまた、アイソトロピックポリマー層に同様に適用する
ことができる。この態様は、上記第六および第七の好適
態様に特に適しており、これらの態様に使用すると好ま
しい。適当な重合性アイソトロピック材料、すなわち非
メソゲン材料は、例えばエチルヘキシルアクリレート、
ヘキサンジオールアクリレート、トリメチロールプロパ
ントリアクリレートなどのアクリレート、メタアクリレ
ートまたはエポキシドのような市販モノマー、およびア
クリル化オリゴマーである。二官能性非メソゲンモノマ
ーの例には、炭素原子1〜20個を有するアルキル基を
含有するアルキルジアクリレートまたはアルキルジメタ
アクリレートがある。2個以上の重合性基を有する非メ
ソゲンモノマーの代表例には、トリメチルプロパントリ
メタアクリレートまたはペンタエリスリトールテトラア
クリレートがある。
【0025】好適態様において、CLC混合物は、2個
または3個以上の重合性官能基を有する少なくとも1種
の重合性メソゲン化合物(二反応性または多反応性化合
物、もしくは二官能性または多官能性化合物)を含有す
る。このような混合物を重合させると、三次元ポリマー
ネットワークが生成される。このようなネットワークか
ら形成されたポリマー薄膜は、自己支持性であり、また
高度の機械的安定性および熱に対する安定性を示し、さ
らにその液晶性物性の低温依存性を示す。理想的な場
合、このポリマー薄膜の液晶材料は、温度非依存性であ
る。多官能性メソゲン化合物または非メソゲン化合物の
濃度を変えることによって、生成するポリマー薄膜の架
橋密度およびこれによる物理的性質および化学的性質、
例えばガラス転移温度(この温度は、当該薄膜の光学的
性質の温度依存性にとって重要である)、熱に対する安
定性および機械的安定性または溶剤耐性を容易に変える
ことができる。
【0026】特に好ましくは、重合性CLC混合物は、
多官能性メソゲン化合物を、5〜100重量%、特に2
5〜80重量%、非常に好ましくは45〜70重量%の
割合で含有する。二反応性メソゲン化合物は、特に好適
である。本発明によるCLC材料の重合性成分は、式I
から選択すると好ましい: P−(Sp−X)n−MG−R I 式中、Pは、下記基であり:
【化1】 Spは、炭素原子1〜25個を有するスペーサー基であ
り、
【0027】Xは、−O−、−S−、−CO−、−CO
O−、−OCO−、−CO−NH−、−NH−CO−、
−CH2 CH2 −、−OCH2 −、−CH2 O−、−S
CH 2 −、−CH2 S−、−CH=CH−、−CH=C
H−COO−、−OCO−CH=CH−、−C C−ま
たは単結合であり、nは、0または1であり、MGは、
メソゲン基であり、およびRは、H、CNまたはハロゲ
ンであるか、もしくは25個までの炭素原子を有する直
鎖状または分枝鎖状アルキル基であり、この基は、未置
換であるか、または置換基として、1個または2個以上
のハロゲンまたはCNを有し、この基中に存在する1個
のCH2 基または隣接していない2個以上のCH2 基は
また、酸素原子が相互に直接に結合しないものとして、
−O−、−S−、−NH−、−N(CH3 )−、−CO
−、−COO−、−OCO−、−OCO−O−、−S−
CO−、−CO−S−または−C C−により置き換え
られていてもよく、またはRはまた、P−(Sp−X)
n−を表わす。
【0028】式I中に存在するMGは、好ましくは式I
Iから選択される: −A1 −Z1 −(A2 −Z2 )m−A3 − II 式中、Z1 およびZ2 は、それぞれ独立して、−COO
−、−OCO−、−CH2 CH2 −、−OCH2 −、−
CH2 O−、−CH=CH−、−CH=CH−COO
−、−OCO−CH=CH−、−C C−または単結合
であり、A1 、A2 およびA3 は、それぞれ独立して、
1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個または
2個以上のCH基はNにより置き換えられていてもよ
い)、1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在す
る1個のCH2 基または隣接していない2個のCH2
は、Oおよび/またはSにより置き換えられていてもよ
い)、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシク
ロ(2.2.2)オクチレン基、ピペリジン−1,4−
ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、
【0029】デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基
または1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−
2,6−ジイル基であり、これらの基は全部が未置換で
あるか、または置換基として、1個または2個以上の
F、Cl、OH、CNまたはNO2、もしくは炭素原子
1〜7個を有するアルキル基、アルコキシ基またはアル
カノイル基を有することができ、これらの基中の1個ま
たは2個以上の水素原子はFまたはClにより置換され
ていてもよく、およびmは0、1または2である。式I
Iで表わされる好適メソゲン基の狭い群を下記に挙げ
る。簡潔にするために、これらの基において、Pheは
1,4−フェニレンであり、PheLは1〜4個の基L
で置換されており、LがF、Cl、OH、CNまたはN
2 、もしくは炭素原子1〜7個を有し、フッ素化され
ていてもよいアルキル、アルコキシまたはアルカノイル
基である1,4−フェニレンであり、またCycは1,
4−シクロヘキシレンである。好適メソゲン基の下記リ
ストは、付属式II−1〜II−24、およびそれらの
鏡像基を包含する:
【0030】
【化2】
【0031】付属式II−1、II−2、II−4、I
I−6、II−7、II−8、II−11、II−1
3、II−14、II−15およびII−16は、特に
好適である。これらの好適基において、Zは、それぞれ
相互に独立して、式IにおけるZ1にかかわる意味の一
つを有する。好ましくは、Zは、−COO−、−OCO
−、−CH2 CH2 −、−C≡C−または単結合であ
る。非常に好ましくは、メソゲン基MGは、下記式およ
びそれらの鏡像基から選択される:
【0032】
【化3】
【0033】
【化4】
【0034】各式中、Lは上記の意味を有し、およびr
は0、1または2である。これらの好適式中に存在する
基:
【化5】
【0035】付属式IId、IIg、IIh、IIi、
IIkおよびIIo、特に付属式IIdおよびIIk
は、特に好適である。Lは好ましくは、F、Cl、C
N、OH、NO2 、CH3 、C2 5 、OCH 3 、OC
2 5 、COCH3 、COC2 5 、COOCH3 、C
OOC2 5 、CF3 、OCF3 、OCHF2 、OC2
5 、特にF、Cl、CN、CH3 、C 2 5 、OCH
3 、COCH3 およびOCF3 、最も好ましくは、F、
Cl、CH3 、OCH3 およびCOCH3 である。末端
極性基を有する重合性メソゲン化合物の場合、Rは好ま
しくは、15個までの炭素原子を有するアルキルまたは
炭素原子2〜15個を有するアルコキシである。
【0036】式I中に存在するRがアルキル基またはア
ルコキシ基、すなわちその末端CH 2 基が−O−により
置き換えられている基である場合、この基は直鎖状また
は分枝鎖状であることができる。この基は好ましくは、
直鎖状であって、2個、3個、4個、5個、6個、7個
または8個の炭素原子を有し、従って好ましくは、例え
ばエチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘ
プチル、オクチル、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、
ペントキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシまたはオクトキシ
であり、さらにまたメチル、ノニル、デシル、ウンデシ
ル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシ
ル、ノノキシ、デコキシ、ウンデコキシ、ドデコキシ、
トリデコキシまたはテトラデコキシであることができ
る。
【0037】オキサアルキル基、すなわち基中に存在す
る1個のCH2 基が−O−により置き換えられている基
の例には、好ましくは直鎖状の2−オキサプロピル(=
メトキシメチル)、2−(=エトキシメチル)または3
−オキサブチル(=2−メトキシエチル)、2−、3−
または4−オキサペンチル、2−、3−、4−または5
−オキサヘキシル、2−、3−、4−、5−または6−
オキサヘプチル、2−、3−、4−、5−、6−または
7−オキサオクチル、2−、3−、4−、5−、6−、
7−または8−オキサノニル、もしくは2−、3−、4
−、5−、6−、7−、8−または9−オキサデシルが
ある。
【0038】末端に極性基を有する重合性メソゲン化合
物の場合、Rは、CN、NO2 、ハロゲン、OCH3
OCN、SCN、COR1 またはCOOR1 、もしくは
炭素原子1〜4個を有し、モノ−、オリゴ−またはポリ
−フッ素化アルキルまたはアルコキシ基から選択され
る。R1 は、炭素原子1〜4個、好ましくは炭素原子1
〜3個を有する、フッ素化されていてもよいアルキルで
ある。ハロゲンは、好ましくはFまたはClである。こ
れらの化合物中に存在するRは、特に好ましくはF、C
l、CN、NO2 、OCH3 、COCH3 、COC2
5 、COOCH3、COOC2 5 、CF3 、C
2 5 、OCF3 、OCHF2 およびOC2 5、特に
F、Cl、CN、OCH3 およびOCF3 から選択され
る。式Iで表わされる化合物において、Rは、非カイラ
ル基またはカイラル基であることができる。カイラル基
の場合、この基は、式IIIに従い選択される:
【0039】
【化6】 式中、X1 は、−O−、−S−、−CO−、−COO
−、−OCO−、−OCOO−または単結合であり、Q
1 は、炭素原子1〜10個を有するアルキレン基または
アルキレン−オキシ基もしくは単結合であり、
【0040】Q2 は、炭素原子1〜10個を有するアル
キル基またはアルコキシ基であり、この基は、未置換で
あるか、または置換基として、1個または2個以上のハ
ロゲンまたはCNを有し、この基中に存在する1個のC
2 基または隣接していない2個以上のCH2 基はま
た、それぞれ相互に独立して、酸素原子が相互に直接に
結合しないものとして、−C≡C−、−O−、−S−、
−NH−、−N(CH3)−、−CO−、−COO−、
−OCO−、−OCO−O−、−SCO−または−CO
−S−により置き換えられていてもよく、Q3 は、ハロ
ゲン、シアノ基またはQ2 と相違している、炭素原子1
〜4個を有するアルキル基またはアルコキシ基である。
式III中に存在するQ1 が、アルキレン−オキシ基で
ある場合、この酸素原子は、好ましくはカイラル炭素原
子に隣接している。
【0041】好適カイラル基Rは、例えば2−ブチル
(=1−メチルプロピル)、2−メチルブチル、2−メ
チルペンチル、3−メチルペンチル、2−エチルヘキシ
ル、2−プロピルペンチル、2−オクチル、特に2−メ
チルブチル、2−メチルブトキシ、2−メチルペントキ
シ、3−メチルペントキシ、2−エチルヘキソキシ、1
−メチルヘキソキシ、2−オクチルオキシ、2−オキサ
−3−メチルブチル、3−オキサ−4−メチルペンチ
ル、4−メチルヘキシル、2−ノニル、2−デシル、2
−ドデシル、6−メトキシオクトキシ、6−メチルオク
トキシ、6−メチルオクタノイルオキシ、5−メチルヘ
プチルオキシカルボニル、2−メチルブチリルオキシ、
3−メチルバレロイルオキシ、4−メチルヘキサノイル
オキシ、2−クロロプロピオニルオキシ、2−クロロ−
3−メチルブチリルオキシ、2−クロロ−4−メチルバ
レリルオキシ、2−クロロ−3−メチルバレリルオキ
シ、2−メチル−3−オキサペンチル、2−メチル−3
−オキサヘキシル、1−メトキシプロピル−2−オキ
シ、1−エトキシプロピル−2−オキシ、1−プロポキ
シプロピル−2−オキシ、1−ブトキシプロピル−2−
オキシ、2−フルオロオクチルオキシ、2−フルオロデ
シルオキシである。
【0042】さらに、非カイラル分枝鎖状基Rを有する
式Iで表わされる化合物は、例えば結晶化に対する傾向
が小さいことに基づいて、場合により重要であることが
ある。この種の分枝鎖状基は一般に、1個よりも多くな
い分枝鎖を有する。好適非カイラル分枝鎖状基は、イソ
プロピル、イソブチル(=メチルプロピル)、イソペン
チル(=3−メチルブチル)、イソプロポキシ、2−メ
チルプロポキシおよび3−メチルブトキシである。本発
明のもう一つの好適態様は、式Iにおいて、Rが、P−
(Sp−X)n−を表わす化合物に関する。式I中に存
在するPは好ましくは、アクリレート基、メタアクリレ
ート基、ビニル基またはビニルオキシ基、エポキシ基、
スチレン基もしくはプロペニルエーテル基、特にアクリ
レート基、メタアクリレート基、ビニル基またはエポキ
シ基である。
【0043】式I中に存在するスペーサー基Spの場
合、この目的に当業者に知られている全部の基を使用す
ることができる。スペーサー基Spは好ましくは、炭素
原子1〜20個、特に炭素原子1〜12個を有する直鎖
状または分枝鎖状アルキレン基であり、この基中に存在
する1個のCH2 基または隣接していない2個以上のC
2 基は、−O−、−S−、−NH−、−N(CH3
−、−CO−、−O−CO−、−S−CO−、−O−C
OO−、−CO−S−、−CO−O−、−CH(ハロゲ
ン)−、−CH(CN)−、−CH=CH−または−C
C−により置き換えられていてもよい。代表的スペー
サー基には、例えば−(CH2 O −、−(CH2 CH
2 O)p−CH2 CH2 −、−CH2 CH2 −S−CH
2 CH2 −または−CH2 CH2−NH−CH2 CH2
−(これらの基において、oは2〜12の整数であり、
またpは1〜3の整数である)である。
【0044】好適スペーサー基は、例えばエチレン、プ
ロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチ
レン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレ
ン、ドデシレン、オクタデシレン、エチレンオキシエチ
レン、メチレンオキシブチレン、エチレン−チオエチレ
ン、エチレン−N−メチルイミノエチレン、1−メチル
アルキレン、エテニレン、プロペニレンおよびブテニレ
ンである。式Iにおいて、Spが炭素原子2〜8個を有
するアルキル基またはアルコキシ基を表わす本発明によ
る化合物は特に好適である。直鎖状アルキル基またはア
ルコキシ基は特に好ましい。本発明のもう一つの好適態
様において、式Iで表わされるカイラル化合物は、下記
式IVで表わされるカイラル基である少なくとも1個の
スペーサー基Spを含有する:
【0045】
【化7】 式中、Q1 およびQ3 は式IIIについて記載の意味を
有し、およびQ4 は、Q1 とは相違しており、炭素原子
1〜10個を有するアルキレン基またはアルキレン−オ
キシ基、もしくは単結合である。
【0046】式III中に存在するQ1 が、アルキレン
−オキシ基である場合、その酸素原子は、好ましくはカ
イラル炭素原子に隣接している。Rが、P−Sp−X−
を表わす場合、式Iで表わされる化合物中に存在する2
個のスペーサー基Spは、同一または相違していてもよ
い。上記の好適化合物の中で、nが1である化合物は、
特に好適である。nが0である基P−(Sp−X)n−
およびnが1である基P−(Sp−X)n−の両方を有
する化合物はまた、好適である。式Iで表わされる化合
物は、それ自体公知であり、また例えば Houben-Weylに
よる Methoden der organischen Chemie,Thieme出版
社、Stuttgart などの有機化学の標準的学術書に記載さ
れているような方法により、または当該方法と同様の方
法により合成することができる。いくつかの特定の製造
方法は、例に見出すことができる。
【0047】重合性CLC材料の成分として使用するこ
とができる適当な重合性メソゲン化合物の例は、例えば
WO 93/22397: EP 0,261,712; DE 195,04,224; WO 95/2
2586および WO 97/00600に記載されている。しかしなが
ら、これらの刊行物に記載されている化合物は、単に例
として挙げられているものであり、本発明の範囲を制限
するものではない。好ましくは、重合性CLC材料は、
1個の重合性官能基を有する、少なくとも1種の重合性
メソゲン化合物および2個または3個以上の重合性官能
基を有する、少なくとも1種の重合性メソゲン化合物を
含有する。特に有用な一反応性カイラルおよび非カイラ
ル重合性メソゲン化合物の例を、下記化合物リストに示
す。しかしながら、これらの化合物は、例示のものと考
えられるべきであり、制限するものではなく、本発明を
説明するものである:
【0048】
【化8】
【0049】
【化9】
【0050】各式中、Pは、上記式Iの意味およびその
好適意味の一つを有し、xは、1〜12の整数であり、
Aは、1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシ
レンであり、vは、0または1であり、Yは、上記定義
のとおりの極性基であり、R 0 は、非極性アルキル基ま
たはアルケニル基であり、Terは、テルペノイド基、
例えばメンチル基であり、Cholは、コレステリル基
であり、またL1 およびL2 は、それぞれ独立して、
H、F、Cl、CN、OHまたはNO2 であるか、もし
くは炭素原子1〜7個を有するハロゲン化されていても
よいアルキル、アルコキシまたはカルボニル基である。
この場合、非極性基の用語は好ましくは、炭素原子1個
または2個以上、好ましくは1〜15個を有するアルキ
ル基または炭素原子2個または3個以上、好ましくは2
〜15個を有するアルコキシ基を表わす。有用な二反応
性カイラルおよび非カイラル重合性メソゲン化合物の例
を、下記化合物リストに示す。しかしながら、これらの
化合物は、例示するものと解釈されるべきであり、制限
するものではなく、本発明を説明するものである。
【0051】
【化10】
【0052】
【化11】
【0053】各式中、P、x、D、L1 およびL2 は、
上記意味の一つを有し、およびyは、xと同一または相
違する、1〜12の整数である。上記第一の好適態様に
従う重合性CLC材料は、それら自体が液晶相を示す必
要はなく、それら自体が良好なプレーナ配向を付与する
1種または2種以上のカイラルドープ剤、特に非重合性
カイラルドープ剤を含有する。大きい螺旋ねじれ力(H
TP)を有するカイラルドープ剤、特に WO 98/00428に
記載されている化合物は、特に好適である。さらにま
た、代表的に用いられるカイラルドープ剤には、例えば
市販のS1011、R811またはCB15(これら
は、 Merck KGaA,Darmstadt,Germany から入手できる)
がある。下記式から選択されるカイラル非重合性ドープ
剤は、特に好適である:
【0054】
【化12】
【0055】上記式VIIIは、(S,S)エナンチオ
マーを包含する。上記各式において、EおよびFは、そ
れぞれ独立して、1,4−フェニレンまたはトランス−
1,4−シクロヘキシレンであり、vは、0または1で
あり、Z 0 は、−COO−、−OCO−、−CH2 CH
2 −または単結合であり、またRは、炭素原子1〜12
個を有するアルキル、アルコキシまたはアルカノイルで
ある。式VIIおよびそれらの付属式で表わされる化合
物は、WO 98/00428 に記載されている。式VIIIおよ
びそれらの付属式で表わされる化合物は、GB 2,328,207
に記載されている。上記式VIIおよび式VIIIで表
わされるカイラル化合物は、大きい螺旋ねじれ力(HT
P)を示し、従って本発明の目的に特に有用である。
【0056】上記第二の好適態様に従う重合性CLC材
料は、それら自体が良好なプレーナ配向を示さなければ
ならない、1種または2種以上のカイラルメソゲン化合
物、特にこの種の重合性カイラル化合物を含有する。こ
れらの化合物は、式Iにおいて、Spおよび/またはR
がカイラル分子を含有する化合物から選択すると好まし
い。上記式Va〜Vmから選択されるカイラル化合物
は、特に好適である。上記第四の好適態様に従う重合性
CLC材料は、1種または2種以上の界面活性剤を含有
する界面活性成分を含有する。適当な界面活性剤は、例
えば J.Cognardによる Mol.Cryst.Liq.Cryst.,78,Suppl
ement 1,1 〜77(1981)に記載されている。下記式から選
択される非イオン性フルオロアルキルアルコキシレート
界面活性剤の混合物などの非イオン性界面活性剤は、特
に好適である:
【0057】
【化13】 各式中、nは、4〜12の整数であり、またxは、5〜
15の整数である。これらの界面活性剤を使用すると、
0〜1度の範囲、特に0〜0.5度の範囲の小さいチル
ト角を有する重合した薄膜を生成させることができる。
最良の場合、このチルト角は、ほぼ0度である。式IX
で表わされる界面活性剤は、フルオラド(Fluorad) 17
1( これは、3MCO.から入手できる) の登録商品名で市
販されており、また式Xで表わされる界面活性剤は、ゾ
ニル(Zonyl) FSN( これは、DuPontから入手できる)
の登録商品名で市販されている。
【0058】界面活性剤を使用する場合、CLC材料
は、界面活性剤を、好ましくは500〜2500pp
m、特に1000〜2500ppm、非常に好ましくは
1500〜2500ppmの量で含有する。さらに好ま
しい材料は、界面活性剤を、0.01〜5重量%、特に
0.1〜3重量%、非常に好ましくは0.2〜2重量%
の割合で含有する。第一の好適態様に従う特に好適な重
合性CLC混合物は、下記成分を含有する: a)5種まで、好ましくは1種、2種または3種の極性
末端基を有する一反応性メソゲン化合物を、5〜80重
量%、非常に好ましくは10〜65重量%、 b)4種まで、好ましくは1種または2種の二反応性重
合性メソゲン化合物を、10〜90重量%、非常に好ま
しくは25〜75重量%、
【0059】c)3種まで、好ましくは1種または2種
の非重合性カイラルドープ剤を、0.1〜15重量%、
非常に好ましくは0.2〜9重量%、 d)重合開始剤を、0.5〜10重量%、非常に好まし
くは1〜7重量%、 e)1種または2種以上の界面活性剤を、0〜5重量
%、非常に好ましくは0.1〜2重量%。 成分a)の化合物は、上記式Vaおよび式Vbから選択
すると好ましい。成分b)の化合物は、上記式VIaお
よび式VIbから選択すると好ましい。成分c)のカイ
ラルドープ剤は、上記式VIIおよび式VIIIから選
択すると好ましい。成分e)の界面活性剤は、上記式I
Xおよび式Xから選択すると好ましい。本発明の方法に
従い、重合性CLC材料は、基体上にコーティングし、
次いで均一配向に配向させる。次いで、引続いて重合さ
せ、当該コレステリック材料の配向を永続的に固定す
る。
【0060】基体としては、例えばガラスまたは石英の
シートまたはプラスティック薄膜またはシートを使用す
ることができる。重合性材料の場合、この基体は、重合
後に取り除くことができ、または取り除かなくてもよ
い。重合後に、重合した薄膜から基体を取り除かない場
合、アイソトロピック基体を使用すると好ましい。好ま
しくは、この基体は、プラスティック基体、例えばポリ
エチレンテレフタレート(PET)などのポリエステ
ル、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリカーボネー
ト(PC)またはトリアセチルセルロース(TAC)な
どの薄膜であり、特に好ましくはPET薄膜またはTA
C薄膜である。複屈折性基体としては、例えば単軸延伸
プラスティック薄膜を使用することができる。一例とし
て、PET薄膜は、メリネックス(Melinex) の登録商品
名でICI社から市販されている。
【0061】CLC材料はまた、溶剤、好ましくは有機
溶剤に溶解することができる。この溶液を次いで、例え
ばスピンコーティングまたはその他の公知技術により基
体上にコーティングすることができ、次いで大部分の場
合、溶剤を蒸発除去することができる。大部分の場合、
この混合物を加熱して、溶剤の蒸発を容易にすることが
できる。上記方法に加えて、このCLC材料のコーティ
ング層のプレーナ配向はまた、この材料を剪断すること
によって、例えばドクターブレードを用いて剪断するこ
とによって、増強することができる。基体の表面上に、
配向層、例えばラビングしたポリイミドまたはスパッタ
リングしたSiOxの層を適用することもでき、または
別法として、基体を直接に、すなわち追加の配向層を適
用することなく、ラビングすることもできる。
【0062】一例として、ラビングは、ラビング布、例
えばベルベット布を用いて、もしくはラビング布を被覆
した平坦な棒を用いて達成することができる。本発明の
好適態様において、ラビングは、少なくとも1個のラビ
ングローラー、例えば基体を横切ってブラッシングする
スピンローラーなどを用いて、もしくは少なくとも2個
のローラー間に基体を配置することによって(この場
合、ローラーの少なくとも1個は、ラビング布で覆うこ
とができる)行われる。本発明のもう一つの好適態様に
おいて、ラビングは、ラビング布で覆われていると好ま
しいローラーの周囲に、一定の角度で少なくとも部分的
に、基体を巻き付けることによって達成される。重合性
CLC材料の重合は、熱または活性線照射にさらすこと
によって行う。活性線照射の用語は、紫外部光、赤外部
光または可視部光などの光の照射、X−線またはガンマ
線の照射、もしくはイオンまたは電子などの高エネルギ
ー粒子の照射を意味する。好ましくは、重合は、紫外線
照射により行う。
【0063】活性線照射の供給源としては、例えば紫外
線灯または一連の紫外線灯を使用することができる。高
い光力を用いる場合、硬化時間は、短縮される。もう一
つの使用可能な活性線照射の供給源は、レーザー、たと
えば紫外部レーザー、赤外部レーザーまたは可視部レー
ザーなどである。重合は、活性線照射の波長を吸収する
開始剤の存在下に行う。一例として、紫外部光により重
合させる場合、紫外線照射下に分解し、重合反応を開始
させるフリーラジカルまたはイオンを発生する光開始剤
を使用することができる。アクリレートまたはメタアク
リレート基を有する重合性メソゲンを硬化させる場合、
ラジカル開始剤を用いると好ましく、またビニルおよび
エポキシ基を有する重合性メソゲンを硬化させる場合、
カチオン性開始剤を用いると好ましい。
【0064】加熱すると分解して、重合を開始させるフ
リーラジカルまたはイオンを発生する重合開始剤を使用
することもできる。ラジカル重合用光開始剤としては、
例えば市販のイルガキュア(Irgacure)651、イルガキ
ュア184、ダロキュア(Darocure)1173またはダロ
キュア4205(これらは全部、 Ciba Geigy AGから入
手できる)を使用することができ、またカチオン性光重
合の場合、市販のUVI6974( Union Carbide)を使
用することができる。重合性CLC混合物は、重合開始
剤を、好ましくは0.01〜10%、非常に好ましくは
0.05〜5%、特に0.1〜3%の割合で含有する。
紫外線光開始剤、特にラジカル紫外線光開始剤は好適で
ある。
【0065】硬化時間は、中でも、重合性メソゲン材料
の反応性、コーティング層の厚さ、重合開始剤の種類、
および紫外線灯の灯力に依存する。本発明による硬化時
間は、好ましくは10分よりも長くない時間、特に好ま
しくは5分よりも長くない時間、非常に特に好ましくは
2分よりも短い時間である。大量生産の場合、3分また
はそれ以下、非常に好ましくは1分またはそれ以下、特
に30秒またはそれ以下の短い硬化時間が好ましい。重
合開始剤に加えて、重合性材料はまた、1種または2種
以上の別の適当な成分、例えば触媒、安定剤、連鎖移動
剤、共反応性モノマーまたは界面活性化合物を含有する
ことができる。特に、保存期間中における重合性材料の
望ましくない自発的重合を防止するために、安定剤を添
加すると好ましい。
【0066】安定剤としては、原則的に、この目的に当
業者に知られている化合物の全部を使用することができ
る。これらの化合物は、広く種々にわたり市販されてい
る。代表的安定剤の例には、4−エトキシフェノールま
たはブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)がある。そ
の他の添加剤、例えば連鎖移動剤を重合性材料に添加す
ることができ、これにより本発明によるポリマー薄膜の
物理的性質を変えることができる。連鎖移動剤、例えば
ドデカンチオールなどの一官能性チオール化合物または
例えばトリメチルプロパントリ(3−メルカプトプロピ
オネート)などの多官能性チオール化合物などを、重合
性材料に添加する場合、本発明によるポリマー薄膜中の
2個の架橋間のポリマー鎖の長さおよび/または遊離ポ
リマー鎖の長さを制御することができる。連鎖移動剤の
量を増加すると、えられたポリマー薄膜の鎖長は、減少
する。
【0067】ポリマーの架橋度を増大させるために、二
官能または多官能重合性化合物の代わりに、またはこれ
らの化合物に加えて、重合性材料に、2個または3個以
上の重合性官能基を有する非メソゲン化合物を20%ま
での量で添加することができる。二官能性非メソゲンモ
ノマーの代表例には、炭素原子1〜20個を有するアル
キル基を含有するアルキルジアクリレートまたはアルキ
ルジメタアクリレートがある。2個よりも多くの重合性
基を含有する非メソゲンモノマーの代表的例には、トリ
メチルプロパントリメタアクリレートまたはペンタエリ
スリトールテトラアクリレートがある。もう一つの好適
態様において、重合性CLC混合物は、1個の重合性官
能基を有する非メソゲン化合物を、70%まで、好まし
くは3〜50%の割合で含有する。
【0068】一官能性非メソゲンモノマーの代表例に
は、アルキルアクリレートまたはアルキルメタアクリレ
ートがある。光学リターデーション薄膜の光学的性質を
適合させるために、非重合性液晶化合物を20重量%ま
での量で添加することもできる。本発明の好適態様にお
いて、重合性CLC材料の重合は、不活性気体雰囲気下
に、好ましくは窒素雰囲気下に行う。適当な重合温度の
選択は、重合性材料の透明点および特に、基体の軟化点
に主として依存する。好ましくは、この重合温度は、重
合性メソゲン混合物の透明点温度以下の少なくとも30
度である。
【0069】
【発明の実施の形態】さらに説明するまでもなく、当業
者が、前記説明を用いて本発明を最高程度に利用するこ
とができるものと信じる。従って、下記の例は、単に説
明しようとするものであって、如何なる点でも記載の残
りの部分を制限するものではない。前記および下記の例
において、別段の記載がないかぎり、温度は全部が未補
正であって、摂氏度で示されおり、そして部およびパー
センテージはいずれも重量による。下記の略号を使用し
て、化合物の液晶相挙動を示す:K=結晶;N=ネマテ
ィック;S=スメクティック;Ch=コレステリック;
I=アイソトロピック。これらの記号間の数値は相転移
温度を℃で示すものである。
【0070】例1 大きいねじれを有し、また青色光を反射する重合性CL
C混合物1と小さいねじれを有し、また赤色光を反射す
る重合性CLC混合物2とを調合した:
【表1】
【0071】
【化14】
【0072】化合物(1)および(2)は、D.J.Broer
等により Makromol.Chem.,190,3201〜3215(1989)に記載
された方法に従い、またはこの方法と同様にして製造す
ることができる。化合物(3)および(4)の製造は、
DE 195,04,224 に記載されている。カイラルドープ剤
(5)の製造は、WO 98/00428 に記載されている。イル
ガキュア(Irgacure)369は、市販の光開始剤である
(これは、Ciba Geigyから入手できる)。FC171
は、市販の非イオン性フルオロカーボン界面活性剤であ
る(これは、3M Corp.から入手できる)。各混合物は、
キシレンに溶解し、50%溶液を得た。青色混合物1
は、ラビングしたポリイミド配向層を有するガラス基体
上に、3000rpmのスピン速度でスピンコーティン
グした。このコレステリック層を、60℃で30秒間、
アニーリングし、次いで窒素雰囲気下に、紫外線照射
(波長360nm、強度13mW/cm2 )に1分間さ
らすことによって重合させ、一層状ポリマー薄膜1Aを
生成した。
【0073】赤色混合物2についても、この操作を反復
し、一層状ポリマー薄膜1Cを生成した。さらにまた、
赤色混合物2のキシレン溶液を、上記したとおりに、青
色混合物1の重合層の表面上にコーティングし、次いで
重合させ、二層状ポリマー薄膜1Bを生成した。操作を
反復するが、ここでは赤色混合物2の重合層の表面上に
青色混合物1をコーティングし、次いで重合させ、二層
状ポリマー薄膜1Dを生成した。薄膜1A〜1Dのそれ
ぞれの可視光線吸収スペクトルを、円偏光した光を用い
て測定した(Hitachi U2000分光光度計) 。コレステリッ
ク層からの反射は、スペクトラムにおける吸収ピークと
して現れる。これらのスペクトルを、図1に示す(曲線
A〜D)。表1には、薄膜1A〜1Dの反射ピークの中
心波長(λ)、二層状薄膜のピークとそれらの相当する
一層状薄膜との間のλの差(△λ)およびλの相対変化
(|△λ/λ|)が示されている。
【0074】表1−例1の一層状および二層状コレステ
リック薄膜にかかわる中心反射波長
【表2】
【0075】カイラル成分(3)および(4)を含有
し、さらに高HTPドープ剤(5)を含有する青色混合
物1の薄膜1Aは、青色光の選択的反射を伴い、短いピ
ッチ(すなわち、大きいねじれ)を示す。追加のドープ
剤(5)を含有していない赤色混合物2の薄膜1Cは、
赤色光の選択的反射を伴い、長いピッチ(すなわち、小
さいねじれ)を示す。それぞれ混合物1および2の重合
層の一方に相当する二層状薄膜1Bおよび1Dは、2個
の反射ピークを示す。単層状薄膜1Aおよび1Cの相当
するピークと比較した二層状薄膜1Bおよび1Dの2個
のピークの反射波長の移動△λが、反射波長の相対変化
|△λ/λ|とともに、表1に示されている。青色混合
物1が最初にコーティングされている薄膜1Bの場合、
一層状薄膜1Cにおける同一ピークに比較して、長い方
の波長ピーク(ピーク2)から短い方の波長への相当な
移動△λが存在することを見ることができる。これは、
第二層のアニーリング期間中に、混合物1の第一重合層
から混合物2の第二非重合層中に、非重合性カイラルド
ープ剤(5)が移動することによって説明することがで
きる。第二層中のカイラル材料の濃度を増加させると、
その反射ピークは、短い方の波長に移動する結果をもた
らす。
【0076】他方、一層状薄膜1Aにおける同一ピーク
に比較して、薄膜1Bの短い方の波長ピーク(ピーク
1)は、長い方の波長に僅かな量で移動するのみであ
る。このピーク1の移動は、ピーク2に見出される移動
よりもかなり少ない。これは、短い波長ピーク(ピーク
1)を有する第一層(混合物1)では、そのコレステリ
ック構造が、架橋によってすでに固定されている結果で
ある。この場合、ピーク1の移動は主として、第二層の
未重合材料により第一層が膨潤され、これにより層厚さ
が増加し、従ってピッチが増大する。他方、第一層から
移動するカイラルドープ剤の消失は、その螺旋ピッチお
よび反射波長に対しては、格別の影響力を有していな
い。混合物2が先ずコーティングされている薄膜1Dの
場合、長い方の波長を有するピーク(ピーク2)および
短い方の波長を有するピーク(ピーク1)の両方の移動
は、薄膜1Bに比較してかなり小さい。これは、この場
合、第一層(混合物2)が、第二層に移動することがで
きる非重合性カイラル材料(化合物(5))を全く含有
していない結果である。
【0077】例2 大きいねじれを有し、また青色光を反射する重合性CL
C混合物3と小さいねじれを有し、また赤色光を反射す
る重合性CLC混合物4とを調合した:
【表3】
【0078】
【化15】
【0079】化合物(6)および(7)は、D.J.Broer
等により Makromol.Chem.,190,3201〜3215(1989)に記載
された方法に従い、またはこの方法と同様にして製造す
ることができる。カイラルドープ剤(8)の製造は、WO
98/00428 に記載されている。イルガキュア(Irgacure)
651は、市販の光開始剤である( これは、Ciba Geigy
から入手できる) 。各混合物は、キシレンに溶解し、5
0%溶液を得た。青色混合物3は、ラビングしたポリイ
ミド配向膜を有するガラス基体上に、3000rpmの
スピン速度でスピンコーティングした。このコレステリ
ック層を、84℃で30秒間、アニーリングし、次いで
窒素雰囲気下に1分間、紫外線照射(波長360nm、
強度13mW/cm2 )にさらすことによって重合さ
せ、一層状ポリマー薄膜2Aを生成した。
【0080】赤色混合物4についても、この操作を反復
し、一層状ポリマー薄膜2Bを生成した。さらにまた、
赤色混合物4のキシレン溶液を、青色混合物3の重合層
上に、上記のとおりにスピンコーティングした。この混
合物4の未重合層を次いで、84℃で各種経過時間にわ
たりアニーリングし、次いで上記のとおりに重合させ、
二層状薄膜2C〜2Gを生成した。薄膜2A〜2Gのそ
れぞれの可視光線吸収スペクトルを、円偏光した光を用
いて測定した(Hitachi U2000分光光度計) 。コレステリ
ック層からの反射は、スペクトラムにおける吸収ピーク
として現れる。薄膜2B〜2Gにかかわるスペクトル
を、図2に示す(曲線B〜G)。表2には、薄膜2A〜
2Gの反射ピークの中心波長(λ)、二層状薄膜2C〜
2Gのピークとそれらの相当する一層状薄膜との間のλ
の差(△λ)およびλの相対変化(|△λ/λ|)が示
されている。
【0081】表2−例2の一層状および二層状コレステ
リック薄膜にかかわる中心反射波長
【表4】
【0082】図2および表2から見ることができるよう
に、アニーリング時間を長くするほど、第二層のλは、
連続的に短い方の波長に移動することがわかる。同時
に、第一層のλは、実質的な影響を受けずにとどまる。
この効果は、非重合性カイラルドープ剤(8)が第一層
から第二層中に拡散することによるものと説明すること
ができる。他方、第一層のλは、その架橋度が大きいこ
とによって、格別には変化しない。従って、この層から
移動するカイラルドープ剤(8)の消失は、その螺旋ピ
ッチおよび反射波長に対して重大な影響を及ぼさない。
【0083】例3 例2の重合性青色CLC混合物3の一層状ポリマー薄膜
の数枚の試料を、例2に記載のとおりに製造した。各試
料について紫外線スペクトルを記録し、中心反射波長を
計算した。試料をスピンコーター上に置き、3000r
pmで30秒間スピンコーティングされた試料上に、4
滴の溶剤を添加した。次いで、各試料について紫外線ス
ペクトルを再記録し、中心反射波長を再度、計算した。
溶剤が薄膜に対していずれの有害な作用も及ぼさない場
合、理想的には、これら2つの反射波長は同一でなけれ
ばならない。生じる反射波長の変化を、表3に示す。
【0084】表3−溶剤処理前および処理後の例3の一
層状コレステリック薄膜の中心反射波長
【表5】
【0085】表3から、溶剤a〜dによる処理が、反射
波長λの無視できる変化を生じさせるのみであるのに対
して、溶剤e〜iによる処理は、λの重大な変化を導く
ことを見ることができる。従って、溶剤e〜iは、溶剤
a〜dに比較して、ポリマー薄膜に対して大きい浸透作
用を有する。上記例で用いられている反応剤および/ま
たは操作条件の代わりに、本発明の一般的または特定的
に記載されている反応剤および/または操作条件を使用
することによって、同様な成功をもって前記例を反復す
ることができる。上記説明から、当業者は本発明の基本
的特徴を容易に確認することができ、また本発明の精神
および範囲から逸脱することなく、種々の用途および条
件に応じて、本発明の種々の変更または修正をなすこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】相違する反射波長を有する2種の重合性CLC
混合物から種々の順序で形成された二層コレステリック
薄膜の可視光線吸収スペクトルを、CLC混合物から形
成された単層薄膜のスペクトルと比較して示すグラフ。
【図2】相違する反射波長を有する2種の重合性CLC
混合物から形成された二層コレステリック薄膜であっ
て、その第二層が、重合以前の種々の時点でアニーリン
グされた場合の可視光線吸収スペクトルを、CLC混合
物から製造された単層薄膜のスペクトルと比較して示す
グラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 591032596 Frankfurter Str. 250, D−64293 Darmstadt,Fed eral Republic of Ge rmany (72)発明者 サイモン・グリーンフィールド ドイツ連邦共和国 デー−64293 ダルム シュタット フランクフルター シュトラ ーセ 250 (72)発明者 アリソン−リンダ・メイ ドイツ連邦共和国 デー−64293 ダルム シュタット フランクフルター シュトラ ーセ 250

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プレーナ配向を有する重合したコレステリ
    ック液晶(CLC)材料の2枚または3枚以上の層を有
    する多層コレステリック薄膜の製造方法であって、 基体上に重合性CLC材料の層を適用し、任意に、この
    CLC材料をプレーナ配向で配向させ、次いでこの配向
    されたCLC材料を重合させることによって、第一層を
    形成し、次いで 基体としての先に重合された層の1枚の上に、第一層に
    ついて記載のとおりに、第二層および第三層以上の層を
    形成するにあたり、 各層間に存在する非重合性カイラル材料の制御された移
    動により、隣接する層のコレステリック螺旋ピッチを変
    化させることを特徴とする、前記製造方法。
  2. 【請求項2】多層コレステリック薄膜における隣接する
    層が、相違する螺旋ピッチを有することを特徴とする、
    請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】第一層の重合した材料が、三次元ネットワ
    ークを形成することを特徴とする、請求項1または2の
    いずれかに記載の方法。
  4. 【請求項4】第一層のCLC材料が、1種または2種以
    上の非重合性カイラルドープ剤を、0.5〜10重量%
    の割合で含有することを特徴とする、請求項1〜3のい
    ずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】第一層のCLC材料が、>20μm-1の螺
    旋ねじれ力(HTP)を有する、1種または2種以上の
    カイラルドープ剤を含有することを特徴とする、請求項
    1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】第一層の重合度が、最高限度であることを
    特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】先に重合した層に対して一定の浸透作用を
    有するように選択される溶剤と組合わせて、第二層およ
    び第三層以上の層の少なくとも1枚に重合性CLC材料
    を用いることによって、移動を制御することを特徴とす
    る、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】第二層および第三層以上の層の少なくとも
    1枚の重合性CLC材料を、その重合に先立ち、一定の
    時点および当該CLC材料のコレステリック−アイソト
    ロピック相転移温度以下の一定の温度において、アニー
    リングすることによって移動を制御することを特徴とす
    る、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】アニーリング温度が、重合性CLC材料の
    コレステリック−アイソトロピック相転移温度以下の1
    〜10℃であることを特徴とする、請求項8に記載の方
    法。
  10. 【請求項10】アニーリング時間が、10秒〜3分であ
    ることを特徴とする、請求項8または9のいずれかに記
    載の方法。
  11. 【請求項11】先に形成される層のCLC材料のピッチ
    が、次に形成される層のCLC材料のピッチよりも短く
    なる順序で、隣接する層を形成することを特徴とする、
    請求項2〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】隣接する層のCLC材料が、反対のねじ
    れ方向を示すことを特徴とする、請求項1〜11のいず
    れかに記載の方法。
  13. 【請求項13】CLC材料の第二層を、ホトマスクによ
    り覆うことを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに
    記載の方法。
  14. 【請求項14】カイラル材料の濃度勾配を、薄膜の厚み
    全体にわたり生じさせることを特徴とする、請求項1〜
    13のいずれかに記載の方法。
  15. 【請求項15】請求項1〜14のいずれかに記載の方法
    よって得られる多層コレステリック薄膜。
  16. 【請求項16】偏光板、補償膜、配向膜、カラーフィル
    ターまたはホログラフイ素子などの光学素子、化粧品お
    よび液晶顔料、ならびに装飾および偽造防止用途におけ
    る、請求項1〜14のいずれかに記載の方法および請求
    項15に記載の多層コレステリック薄膜の使用。
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