JP5355838B2 - キラルな光異性化可能な化合物 - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
発明の分野
本発明は、キラルな光異性化可能な化合物、これらを含む液晶混合物およびポリマー、並びにこれらのキラルな光異性化可能な化合物、混合物およびポリマーの、光学的および電気光学的デバイス、例えば液晶ディスプレイまたはプロジェクションシステム、光学素子、例えば偏光板、遅延フィルム、補償板、色フィルターまたはホログラフィー素子における、異方性機械的特性を有する接着剤、合成樹脂、化粧品および薬学的組成物、診断薬、装飾およびセキュリティー用途のための液晶顔料、非線形光学、光情報蓄積における、またはキラルなドーパントとしての使用に関する。
発明の背景
光照射によりキラリティーが変化するキラルな材料は、従来技術において知られている。例えば、光照射によりE−Zまたはシス−トランス異性化を示し、これにより、1つのキラルな形態から他のキラルな形態に変換される、光異性化可能なキラルな材料が報告された。他に知られているものは、キラル中心の光除去または光開裂によるキラリティーの破壊のために、光照射によりキラルからアキラルまたはラセミ混合物に変化する、光分解可能な、または(光)調節可能なキラルな物材料(TCM)である。
光異性化可能なキラルな材料は、特に、パターン化された光学的特性を有するコレステリックポリマーフィルムの製造のために提案されており、これは、光学的構成要素、例えば液晶ディスプレイにおける色フィルターまたは広帯域反射性偏光板として用いることができる。パターン化されたコレステリックフィルムの製造は、例えばWO 00/34808に記載されている。
さらに、光異性化可能な、および光調節可能なキラルな材料は、コレステリックまたはマルチドメイン液晶ディスプレイにおいて用いるために提案された。
例えば、WO 98/57223には、光異性化可能なキラルなドーパントとして重合可能なメントン誘導体を含むネマティック液晶材料を有するマルチドメイン液晶ディスプレイが開示されている。このディスプレイは、液晶物質のねじれ方向が相互に反対である、異なるサブ画素(sub-pixel)を含む。これは、与えられたねじれ方向を有する光異性化可能なキラルなドーパントおよび、反対のねじれ方向を有する異性化不可能なキラルなドーパントを含む液晶材料の層の光マスクを介した光照射により製造される。これにより、層の暴露された部分における異性化可能なドーパントのキラリティーの変化が生じ、暴露された部分におけるらせんピッチの変化に至る。
US 5,668,614には、調節可能なキラルな材料(TCM)を含むコレステリック液晶混合物から製造された、多色コレステリックディスプレイが開示されている。このディスプレイは、TCMを有する液晶混合物を、光マスクを通して光照射に部分的に暴露することにより製造される。これにより、光開裂または光ラセミ化によるTCMのキラリティーの変化および従って、コレステリック液晶材料の暴露された部分におけるらせんピッチの変化に至る。これにより、異なるピッチを有する領域および従って反射された波長の異なる色が得られ、多色ディスプレイが実現される。
メントン、樟脳もしくはノピノン誘導体またはキラルなスチルベンを含む、光異性化可能なキラルな材料は、P. van de Witte et al., Liq. Cryst. 24 (1998), 819-27, J. Mat. Chem. 9 (1999), 2087-94およびLiq. Cryst. 27 (2000), 929-33およびA. Bobrovski et al., Liq. Cryst. 25 (1998), 679-687により報告されている。
キラル中心に結合した光開裂可能なカルボン酸基または芳香族ケト基を含む、調節可能なキラルな材料(TCM)は、US 5,668,614に開示されている。さらに、F. Vicentini, J. ChoおよびL. Chien, Liq. Cryst. 24 (1998), 483-488には、TCMとしてのビナフトール誘導体および多色コレステリックディスプレイにおけるこれらの使用が記載されている。
しかし、従来技術の異性化可能な、および調節可能なキラルな材料は、いくつかの欠点を有する。US 5,668,614中に、およびF. Vicentini et al.により報告されたTCMは、光開裂が不可逆的過程であり、キラルな化合物の破壊をもたらすという一般的欠点を有する。WO 98/57223並びにP. van de Witte et al.およびA. Bobrovsky et al.の論文中に開示された、光異性化可能なメントンおよびスチルベン誘導体は、官能性の欠如により、これらが、容易に構造的に改変されないという欠点を有する。
従来技術から知られている多くの光異性化可能な化合物の他の欠点は、これらが、低いらせんねじれ力(HTP)しか示さないことである。HTPは、キラルな化合物の、液晶ホスト材料中でのらせん的にねじれた分子構造を誘発するキラルな化合物の有効性を表し、ほとんどの実際的な用途に十分である、第1近似において、等式(1):
Figure 0005355838
式中、cは、キラルな化合物の濃度であり、pは、らせんピッチである、
により示される。
等式(1)から明らかなように、短いピッチを、多くの量のキラルな化合物を用いることにより、またはHTPの高い絶対値を有するキラルな化合物を用いることにより、達成することができる。従って、低いHTPを有するキラルな化合物を用いる場合において、多量が、短いピッチを誘発するのに必要である。これは、不利である。その理由は、キラルな化合物は、しばしば、液晶ホスト混合物の特性、例えば透明点、誘電異方性Δε、粘度、駆動電圧または切換時間に悪影響を与えるからであり、および、キラルな化合物は、純粋な鏡像体としてのみ用いることができ、従って高価であり、合成するのが困難であるからである。
従来技術のキラルな化合物の他の欠点は、これらがしばしば、液晶ホスト混合物への低い溶解性を示し、これにより、低温において不所望な結晶化に至ることである。この欠点を克服するために、典型的には、2種または3種以上の異なるキラルな化合物を、ホスト混合物に加えなければならない。これは、一層高い費用を意味し、混合物の温度補償のためにさらなる努力を必要とする。その理由は、種々のキラルな化合物は、通常、これらのねじれの温度係数を、互いに補償するように、選択しなければならないからである。
従って、広範囲の誘導体を合成するのが容易であり、少量で用いることができ、例えば一定の反射波長を用いるために、コレステリックピッチの改善された温度安定性を示し、液晶ホスト混合物の特性に影響せず、ホスト混合物への良好な溶解性を示す、高いHTPを有するキラルな光異性化可能な化合物に対する顕著な要求がある。
本発明は、これらの特性を有するが、前に論じた従来技術のキラルな化合物の欠点を有しない、キラルな光異性化可能な化合物を提供する目的を有する。本発明の他の目的は、専門家に入手可能なキラルな光異性化可能な化合物のプールを拡張することにある。
前述の目的は、請求項1に記載の光異性化可能なキラルな化合物を提供することにより達成することができることが見出された。
用語の定義
用語「液晶性またはメソゲン性材料」または「液晶性またはメソゲン性化合物」は、1つまたは2つ以上の棒型、ラス型またはディスク型のメソゲン性基、即ち液晶相挙動を誘発する能力を有する基を含む材料または化合物を示す。棒型およびラス型メソゲン性基が、特に好ましい。メソゲン性基を含む化合物または材料は、必ずしもそれら自体液晶相を示す必要はない。また、これらが、他の化合物との混合物においてのみ、あるいはメソゲン性化合物もしくは材料またはこれらの混合物を重合させた際に、液晶相挙動を示すことが可能である。
単純のために、用語「液晶材料」を、以下では、液晶材料およびメソゲン性材料の両方について用い、用語「メソゲン」を、材料のメソゲン性基について用いる。
用語「らせん的にねじれた構造」は、メソゲンが、らせん軸の周囲にねじれたその主な分子軸と共に配向している、キラルな中間相、例えばキラルなネマティック(=コレステリック)またはキラルなスメクティック相を示す異方性材料、例えば液晶材料を示す。コレステリック相またはキラルなスメクティックC相を示す材料が、好ましい。特に好ましいのは、コレステリック相を示す材料である。
用語「フィルム」は、いくらか顕著な機械的安定性および可撓性を示す自立性のフィルム、即ち独立して立つフィルム、並びに支持基板上または2つの基板の間の被膜または層を含む。
用語「光異性化可能な基」は、好ましくは250〜400nm、極めて好ましくは300〜400nmの範囲内の好適な波長を有する光照射により、形状の変化をもたらす、異性化、例えばシス−トランスまたはE−Z異性化を示す基を意味する。
発明の要約
本発明の1つの目的は、式I
Figure 0005355838
式中、
、X、X、X、XおよびXは、互いに独立して、H、1つまたは2つ以上のCH基が、Oおよび/またはS原子が互いに直接結合しないように、−O−、−S−、−CO−、−NR−、−CH=CH−または−C≡C−により置換されていることもでき、および、1個または2個以上のH原子が、FまたはClにより置換されていることもできる、1〜20個のC原子を有する直鎖状または分枝状アルキルを示し、または、縮合および/または置換環を含むこともできる、3〜40個のC原子を有する脂肪族もしくは芳香族炭素環式もしくは複素環式基を示し、あるいは、X、X、X、X、XおよびXの2つはまた、一緒に、40個までのC原子を有する環式基を形成することができる、
で表される、キラルな光異性化可能な化合物であって、ただし、X≠X≠XおよびX≠X≠Xであり、該化合物が、少なくとも1つの光異性化可能な基および少なくとも1つのメソゲン性基または、光異性化可能かつメソゲン性である、少なくとも1つの基を含む、化合物である。
本発明の他の目的は、式Iで表される少なくとも1種の化合物を含む液晶混合物である。
本発明の他の目的は、少なくとも2種の化合物を含み、この少なくとも1種が、式Iで表される化合物であり、この少なくとも1種が、重合可能な化合物である、重合可能な液晶混合物である。
本発明の他の目的は、1種または2種以上の式Iで表される化合物を含む重合可能な液晶混合物を重合させることにより得られる、キラルな直鎖状または架橋異方性ポリマーである。
本発明の他の目的は、上記のキラルな化合物、混合物またはポリマーの、光学的および電気光学的デバイス、例えば液晶ディスプレイまたはプロジェクションシステム、例えばSTN、TN、AMD−TN、温度補償、強誘電性、ゲスト−ホスト、相変化または表面安定化もしくはポリマー安定化コレステリック組織(texture)(SSCT、PSCT)ディスプレイにおける、光学素子、例えば反射性偏光板、遅延フィルム、補償板、色フィルターまたはホログラフィー素子、特にパターン化された光学的特性を有する反射性フィルムにおける、異方性機械的特性を有する接着剤、合成樹脂、化粧品および薬学的組成物、診断薬、液晶顔料、装飾およびセキュリティー用途のための、特に容易な識別または偽造の防止のための、物品または有価証券に適用されるセキュリティーマーキングにおける、非線形光学、光学的記録もしくは情報蓄積またはキラルなドーパントとしての使用である。
本発明の他の目的は、式Iで表される化合物を含む異方性ポリマーフィルムである。
本発明の他の目的は、式Iで表される化合物を含むパターン化された光学的特性を有する反射性ポリマーフィルム、特に種々の反射波長を有する種々の領域を有するコレステリックポリマーフィルムである。
本発明の他の目的は、式Iで表される化合物を含む広帯域反射性偏光板または色フィルターである。
本発明の他の目的は、式Iで表される少なくとも1種のキラルな化合物を含む、液晶混合物または重合可能な液晶混合物を含む、液晶ディスプレイである。
本発明の他の目的は、式Iで表される化合物を含む、光学的構成要素、特に広帯域反射性偏光板または色フィルターを含む液晶ディスプレイである。
発明の詳細な説明
本発明のキラルな光異性化可能な化合物は、メソゲン性または液晶性である。即ち、これらは、例えば他の化合物との混合物中で中間相挙動を誘発もしくは増強するか、またはこれら自体1種または2種以上の中間相を示すことができる。また、本発明の化合物は、他の化合物との混合物においてのみ、または重合可能な化合物の場合においては、(共)重合した際に、中間相挙動を示すことも可能である。メソゲン性の本発明の化合物が、特に好ましい。
本発明の化合物は、いくつかの利点を有する。
・これらは、数百グラムの大規模でも、文献から知られている標準的な方法を用いて広範囲の誘導体と共に容易に合成することができる、
・出発物質を、商業的に得るかまたは文献から知られている方法を用いて、安価に合成することができる、
・これらを、異なる巻き方向(左巻きおよび右巻き)の化合物として、鏡像体的に純粋に製造することができ、左巻きらせんおよび右巻きらせんの両方を、ネマティックホスト中に形成することが可能である、
・両方のらせんの入手可能性は、これにより、単一の巻き方向の円偏光した光を反射するキラルなフィルムまたは被膜の製造が可能になるから、例えば、セキュリティー用途において用いるために顕著に有利である、その理由は、
・これらは、高いHTPを示す、
・これらは、液晶混合物中で良好な溶解性を示す、
・これらは、広い液晶相を示す、
・本発明の化合物を、液晶混合物中でキラルなドーパントとして用いる際には、これらの高い溶解性により、一層多量のドーパントを用いて、高いねじれ(=低いピッチ)を得ることができる、
・多量のドーパントが必要である場合には、本発明のドーパントの広い液晶相により、ホスト混合物の液晶相への悪影響は小さい、
・その高いHTPにより、一層少ない量の本発明のドーパントが、高いピッチを達成するために必要であり、これにより、混合物の液晶特性への悪影響は小さい、
・1種または2種以上の本発明のドーパントを含む液晶混合物は、顕著に改善された低温安定性を示す、
・1種または2種以上の本発明のドーパントを含むネマティック液晶混合物は、電気的に切換可能なディスプレイにおいて用いる際に、しきい値電圧の減少された温度依存性が低下する。
好ましくは、式Iで表される化合物は、1種または2種以上の重合可能な基を含む。
特に好ましいのは、式Iで表される化合物であって、
、X、X、X、XおよびXは、
a)Hまたは、1つまたは2つ以上のCH基が、Oおよび/またはS原子が互いに直接結合しないように、−O−、−S−、−CO−、−NR−、−CH=CH−、−C≡C−により置換されていることもでき、および、1個または2個以上のH原子が、FまたはClにより置換されていることもできる、1〜20個のC原子を有する直鎖状もしくは分枝状アルキル、
b)−B−(Sp)−G、並びに、
c)−B−(Sp)−(M−Z−(PI)−(Z−M−R
から選択され、
ここで、X、X、X、X、XおよびXの2つはまた、一緒に、40個までのC原子を有し、随意に1つまたは2つ以上の基Rで置換された環式基を形成することができ、
≠X≠XおよびX≠X≠Xであり、
は、Hまたは1〜4個のC原子を有するアルキルであり、
Gは、縮合環を含むこともでき、1つまたは2つ以上の基Rで置換されていることもできる、3〜40個のC原子を有する脂肪族または芳香族炭素環式または複素環式基であり、
Rは、H、ハロゲン、NO、CN、SCN、SF、1つまたは2つ以上のCH基が、Oおよび/またはS原子が互いに直接結合しないように、−O−、−S−、−CO−、−NR−、−CH=CH−、−C≡C−により置換されていることもでき、および、1個または2個以上のH原子が、FまたはClにより置換されていることもできる、1〜25個のC原子を有する直鎖状、分枝状または環式アルキル、あるいは、P−(Sp)−であり、
Pは、重合可能な基であり、
Spは、1〜20個のC原子を有するスペーサー基であり、
nは、0または1であり、
Bは、−O−、−S−、−NR−、−O−CO−、−NR−CO−、−O−COO−、−OCH−、−S−CO−、−S−COO−または単結合であり、
PIは、さらにメソゲン性であることができる、光異性化可能な基であり、
およびMは、互いに独立して、メソゲン性基であり、
i、kおよびlは、互いに独立して、0または1であり、
およびZは、互いに独立して、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CHCH−、−CFCF−、−CHCF−、−OCH−、−CHO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CH=CF−、−(CH−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−C≡C−または単結合であり、そして
、X、X、X、XおよびXの少なくとも1つは、−B−Sp−(M−Z−(PI)−(Z−M−Gであり、これらの基の少なくとも1つにおけるkは、1である化合物である。
特に好ましいのは、1〜6個、特に1〜4個、極めて好ましくは1個または2個の重合可能な基Pを含む、式Iで表される化合物である。
さらに好ましいのは、1〜4個、特に1個または2個の光異性化可能な基PIを含む、式Iで表される化合物である。
さらに好ましいのは、X=X、X=XおよびX=Xである、式Iで表される化合物である。
さらに好ましいのは、X〜Xの1つまたは2つ以上、特に1つまたは2つが、a)において定義した基から選択された、式Iで表される化合物である。極めて好ましくは、これらの基は、H、随意にフッ素化されている、1〜12個のC原子を有するアルキル、アルケニル、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルキルカルボニルもしくはアルキルカルボニルオキシから選択されるか、または、Pの意味の1つを有する。
さらに好ましいのは、X〜Xの1つまたは2つ以上、特に1つまたは2つが、−B−(Sp)−Gであり、ここで、Bは、架橋基であり、Spは、スペーサー基であり、そしてGは、式Iにおいて定義した環式基であり、そしてnは、0または1である、式Iで表される化合物である。これらの化合物において、Bは、好ましくは、−O−、−COO−、−O−COO−または単結合、極めて好ましくは−COO−または単結合であり、nは、好ましくは0である。
環式基Gは、好ましくは、シクロブタン、シクロペンタン、3−(1,1−ジメチルシクロペンタン)、2−テトラヒドロフラン、1−ピロリジン、2−フラン、2−ピロール、2−チオフェン、2−オキサゾール、2−チアゾール、2−イミダゾール、3−ピロリジン−2−オン、シクロヘキサン、1−シクロヘキセン、2−テトラヒドロピラン、1−ピペリジン、3−テトラヒドロチオピラン、4−(1,3−ジオキサン)、1,4−ジオキサン、2−(1,3−ジチアン)、1,4−ジチアン、2−オキサチアン、4−チオモルホリン、4−モルホリン、フェニレン、2−ピリジン、2−ピリミジン、2−ピラジン、4−ビシクロヘキサン、4’−ビシクロヘキシル−2−エン、1−シクロヘキサン−1,4−ジオン、1−ビシクロ[2,2,2]オクチレン、3−シクロヘキセノン、3−ヘキサヒドロ−フロ[3,2−b]フラン、2−(1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン)、2−ナフタレン、2−デカヒドロナフタレン、5−(1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン)、2−アントラセンおよび9−フェナントレンから選択される。
特に好ましくは、1つまたは2つ以上の基Gは、
Figure 0005355838
を示し、Rは、式Iの意味を有し、sは、0、1、2、3、4または5である。
さらに好ましいのは、X〜Xの1〜5個、特に1〜4個が、H、シクロヘキシル、式IIにおいて定義した1〜4個の基Lで随意に置換されたフェニル、またはoが0もしくは1であり、Sが1〜4個のC原子を有するアルキルである−(COO)−Sを示す、式Iで表される化合物である。
さらに好ましいのは、X〜Xの2個、特に基XおよびXまたは基XおよびXまたは基XおよびXが、Hである、式Iで表される化合物である。
さらに好ましいのは、X〜Xの2個、特に基XおよびXまたは基XおよびXまたは基XおよびXが、シクロヘキシルまたは、式IIにおいて定義した1個もしくは2個の基Lで随意に置換されているフェニルである化合物である。
さらに好ましいのは、X〜Xの1個がHであり、X〜Xの1個がシクロヘキシル、随意に、式IIにおいて定義した1〜4個の基Lで置換されているフェニルまたは、oが0もしくは1であり、Sが1〜4個のC原子を有するアルキルである−(COO)−Sである化合物、特にXおよびXの一方またはXおよびXの一方またはXおよびXの一方が、Hであり、他方が、シクロヘキシル、フェニルまたは−(COO)−Sである化合物である。
さらに好ましいのは、X、X、X、X、XおよびXの2個が、一緒に40個までのC原子を有する環式基を形成する化合物である。このタイプの好ましい化合物は、以下の式
Figure 0005355838
式中、
およびXは、互いに独立して、ハロゲン、NO、CN、SCN、SF、1つまたは2つ以上のCH基が、Oおよび/またはS原子が互いに直接結合しないように、−O−、−S−、−CO−、−NR−、−CH=CH−、−C≡C−により置換されていることもでき、および、1個または2個以上のH原子が、FまたはClにより置換されていることもできる、1〜25個のC原子を有する直鎖状または分枝状アルキルであり、あるいは、シクロアルキル、フェニル、ベンジルまたは、随意に、式Iにおいて定義した1つもしくは2つ以上の基Rで置換されている、25個までのC原子を有する縮合炭素環式もしくは複素環式脂肪族もしくは芳香族基を示し、あるいはP−(Sp)−であり、
pは、各々の場合において、独立して、0、1、2または3であり、
rは、各々の場合において、独立して、0、1、2、3または4である、
から選択されている。
前述の式において、フェニル環上の隣接する位置における2つの置換基XまたはXはまた、例えば以下の化合物のように25個までのC原子を有する縮合炭素環式または複素環式脂肪族または芳香族基を形成することができる。
Figure 0005355838
式中、芳香環はまた、式Iにおいて定義したRで単置換または多置換されていることができる。
特に好ましいのは、X〜Xの1〜6個、特に1個、2個、3個または4個、極めて好ましくは1個または2個が、−B−(Sp)−(M−Z−(PI)−(Z−M−Rを示す、式Iで表される化合物である。このタイプの極めて好ましい化合物は、X〜Xの2個、特に基XおよびXまたは基XおよびXが、−B−(Sp)−(M−Z−(PI)−(Z−M−Rを示す化合物、特に2つの基−B−(Sp)−(M−Z−(PI)−(Z−M−Rが同一である化合物である。
式Iで表される化合物は、少なくとも1つのメソゲン性基を含み、これは、さらにメソゲン性である光異性化可能な基PIまたは別個のメソゲン性基MもしくはMであることができる。
メソゲン性基MおよびMは、好ましくは、式II
−(A−Z)−A− II
式中、
およびAは、互いに独立して、
A)さらに、1つまたは2つ以上のCH基が、Nにより置換されていることができる、1,4−フェニレン、
B)さらに、1つまたは2つの隣接していないCH基が、Oおよび/またはSにより置換されていることができる、1,4−シクロヘキシレン、
C)1,3−ジオキソラン−4,5−ジイル、1,4−シクロヘキセニレン、ピペリジン−1,4−ジイル、1,4−ビシクロ−(2,2,2)−オクチレン、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロ−ナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイルまたはインダン−2,5−ジイル
から選択され、
これらのすべての基は、非置換であるか、Lで単置換もしくは多置換されていることが可能であり、
Lは、ハロゲン、CN、SCN、NO、SFまたは、1〜4個のC原子を有するアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニルもしくはアルコキシカルボニル基であり、ここで、1個または2個以上のH原子は、FまたはClで置換されていることができ、
Zは、各々の場合において、独立して、式IにおけるZの意味の1つを有し、および
mは、0、1、2または3である、
で表される。
あるいはまた、Aおよび/またはAは、Gの前述の意味の1つを有することができる。
メソゲン性基Mおよび/またはMは、好ましくは、2個または3個の5員環または6員環を含む。
式IIで表される好ましいメソゲン性基の一層小さい基を、以下に列挙する。単純化のために、これらの基におけるPheは、式IIにおいて定義した1〜4個の基Lで置換されていることもできる1,4−フェニレンであり、Cycは、1,4−シクロヘキシレンであり、Zは、式IIの意味の1つを有する。このリストは、以下の従属式およびこれらの鏡像を含む。
Figure 0005355838
特に好ましいのは、従属式II−1、II−2、II−3、II−4、II−5、II−7およびII−10である。
Zは、好ましくは、−COO−、−OCO−、−CHCH−または単結合である。
極めて好ましくは、メソゲン性基MおよびMは、以下の式およびこれらの鏡像から選択される。
Figure 0005355838
Figure 0005355838
式中、Lおよびrは、前述の意味を有し、rは、好ましくは、0、1または2である。
これらの好ましい式中の基
Figure 0005355838
は、極めて好ましくは、
Figure 0005355838
さらに
Figure 0005355838
を示し、Lは、各々独立して、前に示した意味の1つを有する。
特に好ましいのは、従属式IId、IIg、IIh、IIi、IIkおよびIIo、特に従属式IIdおよびIIkである。
Lは、好ましくは、
Figure 0005355838
である。
式Iで表される化合物は、少なくとも1つの光異性化可能な基PIを含む。光異性化可能な基PIは、例えばJohn C. Coyle, 「有機光化学入門」(”Introduction to Organo Photochemistry”)、1986, John Wliey ans Sons, Chichester, UK中に開示されているように、この目的のために当業者に知られているすべての基であることができる。
好ましくは、光異性化可能な基PIは、式III
−C−D=D−C− III
式中、
およびDは、互いに独立して、CHもしくはNまたは、炭素環式もしくは複素環式5員環もしくは6員環中の飽和C原子であり、
およびCは、互いに独立して、縮合環を含むこともできる、3〜40個のC原子を有する2価の脂肪族または芳香族炭素環式または複素環式基であり、CおよびDまたはCおよびDはまた、一緒に、5員環または6員環炭素環または複素環を形成することができ、Cはまた、単結合を示すことができる、
で表される。
好ましくは、CおよびCは、互いに独立して、式IIにおいて定義したAの意味の1つを有し、そしてDおよびDは、互いに独立して、CHまたはNである。さらに好ましいのは、Cが単結合である化合物である。
極めて好ましくは、DおよびDは、CHを示す。さらに好ましいのは、DおよびDがNを示す化合物である。
特に好ましくは、PIは、以下の式
Figure 0005355838
式中、DおよびDは、CHまたはNであり、Lは、式IIの意味を有し、そしてrは、前に示した意味を有する、
から選択される。
特に好ましいのは、基IIId、特にDおよびDがCHであるものである。
特に好ましいのは、少なくとも1つ、好ましくは1つまたは2つの基−B−(Sp)−(M−Z−(PI)−(Z−M−Rを含み、ここで、Bが、−OCO−であり、nおよびiが、0であり、kが、1であり、PIが、式IIIdで表され、従って残った−B−(Sp)−(M−Z−(PI)−が、ケイ皮酸塩基を形成する、式Iで表される化合物である。
さらに好ましいのは、PIが、式IIIで表され、Cおよび/またはCが、式IIで表されるメソゲン性基である、式Iで表される化合物である。これらの化合物が、追加のメソゲン性基MまたはMを含む場合には、これらは、Cおよび/またはCと同一であるか、または異なることができる。
特に好ましいのは、以下の従属式
Figure 0005355838
Figure 0005355838
Figure 0005355838
Figure 0005355838
式中、
Figure 0005355838
は、式II中のA1、2の意味の1つを有し、
Figure 0005355838
は、式III中のC1、2の意味の1つを有し、
Figure 0005355838
は、好ましくは、式IIの群A)およびB)から選択されており、
、X、X、Z、D、D、p、rおよびsは、前に示した意味の1つを有し、
およびBは、互いに独立して、前に示したBの意味の1つを有し、
、R、R、R、RおよびRは、互いに独立して、前に示したRの意味の1つを有し、
は、1つまたは2つ以上のCH基が、Oおよび/またはS原子が互いに直接結合しないように、−O−、−S−、−CO−、−NR−、−CH=CH−、−C≡C−により置換されていることもでき、および、1個または2個以上のH原子が、FまたはClにより置換されていることもできる、1〜25個のC原子を有する直鎖状または分枝状アルキルであり、あるいは、シクロアルキル、フェニル、ベンジルまたは、随意に、式Iにおいて定義した1つもしくは2つ以上の基RもしくはLで置換されている、25個までのC原子を有する縮合炭素環式もしくは複素環式脂肪族もしくは芳香族基を示し、あるいはP−(Sp)−であり、
aは、0、1、2または3であり、
bは、0、1または2である、
で表される化合物である。
特に好ましいのは、従属式Ia〜Inで表される化合物であり、ここで、
−AおよびAは、前に定義した1〜4個、好ましくは1個または2個の基Lで置換されていることもできるシクロヘキシルまたはフェニルであり、
−Zは、−COO−、−OCO−、−CHCH−または単結合であり、
−CおよびCは、前に定義した1〜4個、好ましくは1個または2個の基Lで置換されていることもできるシクロヘキシルまたはフェニルであり、
−DおよびDは、CHであり、
−XおよびXは、Hであり、
−Bは、COOであり、Bは、OCOであり、
−RおよびRは、F、Cl、CN、1〜10個のC原子を有するアルキルもしくはアルコキシまたはP−(Sp)−であり、
−RおよびRの一方または両方は、P−(Sp)−を示し、
−RおよびRは、前に示したLの意味を有するか、またはP−(Sp)−を示し、好ましくは、F、Cl、CN、または1〜3個のC原子を有する、随意にフッ素化されているアルキルもしくはアルコキシであり、
−p、rおよびsは、各々、独立して、0、1または2であり、
−RおよびRは、1〜4個のC原子を有するアルキルもしくはアルコキシであるか、またはP−(Sp)−を示し、好ましくは、メチル、エチルまたはプロピルであり、
−Xは、1〜12個のC原子を有する直鎖状、分枝状もしくは環式アルキルもしくはアルコキシ、または、随意に、前に定義した1個、2個もしくは3個の基Lで置換されているフェニルであり、
−aは、0または1であり、
−bは、1である。
極めて好ましいのは、以下の従属式
Figure 0005355838
式中、R、R、Z、A、A、aおよびbは、前に示した意味を有する、
で表される化合物、特にaおよびbが0であり、RおよびRがP−Spである化合物である。
式IにおけるRが、アルキルまたはアルコキシ基である、即ちここで、末端CH基が、−O−により置換されている場合には、これは、直鎖状または分枝状であることができる。これは、好ましくは、直鎖状であり、2、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有し、従って、好ましくは、例えば、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシまたはオクトキシ、さらにメチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ノノキシ、デコキシ、ウンデコキシ、ドデコキシ、トリデコキシまたはテトラデコキシである。
特に好ましいのは、1〜8個のC原子を有する直鎖状アルキルまたはアルコキシである。
オキサアルキル、即ち、1つのCH基が−O−により置換されているものは、好ましくは、例えば、直鎖状2−オキサプロピル(=メトキシメチル)、2−(=エトキシメチル)もしくは3−オキサブチル(=2−メトキシエチル)、2−、3−もしくは4−オキサペンチル、2−、3−、4−もしくは5−オキサヘキシル、2−、3−、4−、5−もしくは6−オキサヘプチル、2−、3−、4−、5−、6−もしくは7−オキサオクチル、2−、3−、4−、5−、6−、7−もしくは8−オキサノニルまたは2−、3−、4−、5−、6−、7−、8−もしくは9−オキサデシルである。
式IにおけるRは、極性または無極性基であることができる。
極性基である場合には、これは、好ましくは、CN、NO、ハロゲン、OCH、SCN、COR、COORまたは1〜4個のC原子を有するモノ、オリゴもしくはポリフッ素化アルキルもしくはアルコキシ基から選択されている。Rは、1〜4個、好ましくは1〜3個のC原子を有する随意にフッ素化されているアルキルである。特に好ましい極性基は、F、Cl、CN、NO、OCH、COCH、COC、COOCH、COOC、CF、C、OCF、OCHFおよびOC、特にF、Cl、CN、OCHおよびOCFから選択されている。
無極性基である場合には、これは、好ましくは、15個までのC原子を有するアルキルまたは2〜15個のC原子を有するアルコキシである。
式IにおけるRは、アキラルまたはキラルな基であることができる。キラルな基である場合には、これは、好ましくは、式IV:
Figure 0005355838
式中、
は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOO−または単結合であり、
は、1〜9個のC原子を有するアルキレンもしくはアルキレンオキシ基または単結合であり、
は、非置換であるか、ハロゲンまたはCNで単置換または多置換されていることができる、1〜10個のC原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、また、1つまたは2つ以上の隣接していないCH基が、各々の場合において、互いに独立して、−C≡C−、−O−、−S−、−NR−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCO−O−、−S−CO−または−CO−S−により、酸素原子が互いに直接結合しないように置換されていることも可能であり、
は、ハロゲン、シアノ基または、Qとは異なる、1〜4個のC原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基である、
により選択される。
式IV中のQが、アルキレンオキシ基である場合には、O原子は、好ましくは、キラルなC原子に隣接している。
好ましいキラルな基は、2−アルキル、2−アルコキシ、2−メチルアルキル、2−メチルアルコキシ、2−フルオロアルキル、2−フルオロアルコキシ、2−(2−エチン)−アルキル、2−(2−エチン)−アルコキシ、1,1,1−トリフルオロ−2−アルキルおよび1,1,1−トリフルオロ−2−アルコキシである。
特に好ましいキラルな基は、例えば、2−ブチル(=1−メチルプロピル)、2−メチルブチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−エチルヘキシル、2−プロピルペンチル、特に2−メチルブチル、2−メチルブトキシ、2−メチルペントキシ、3−メチルペントキシ、2−エチルヘキソキシ、1−メチルヘキソキシ、2−オクチルオキシ、2−オキサ−3−メチルブチル、3−オキサ−4−メチルペンチル、4−メチルヘキシル、2−ヘキシル、2−オクチル、2−ノニル、2−デシル、2−ドデシル、6−メトキシオクトキシ、6−メチルオクトキシ、6−メチルオクタノイルオキシ、5−メチルヘプチルオキシカルボニル、2−メチルブチリルオキシ、3−メチルバレロイルオキシ、4−メチルヘキサノイルオキシ、2−クロロプロピオニルオキシ、2−クロロ−3−メチルブチリルオキシ、2−クロロ−4−メチルバレリルオキシ、2−クロロ−3−メチルバレリルオキシ、2−メチル−3−オキサペンチル、2−メチル−3−オキサヘキシル、1−メトキシプロピル−2−オキシ、1−エトキシプロピル−2−オキシ、1−プロポキシプロピル−2−オキシ、1−ブトキシプロピル−2−オキシ、2−フルオロオクチルオキシ、2−フルオロデシルオキシ、1,1,1−トリフルオロ−2−オクチルオキシ、1,1,1−トリフルオロ−2−オクチル、2−フルオロメチルオクチルオキシである。極めて好ましいのは、例えば、2−ヘキシル、2−オクチル、2−オクチルオキシ、1,1,1−トリフルオロ−2−ヘキシル、1,1,1−トリフルオロ−2−オクチルおよび1,1,1−トリフルオロ−2−オクチルオキシである。
さらに、アキラルな分枝状基Rを含む、式Iで表される化合物は、例えば、結晶化に対する傾向の減少のために、重要である場合がある。このタイプの分枝状基は、一般的に、1つより多い鎖分枝を含まない。好ましいアキラルな分枝状基は、イソプロピル、イソブチル(=メチルプロピル)、イソペンチル(=3−メチルブチル)、イソプロポキシ、2−メチルプロポキシおよび3−メチルブトキシである。
本発明の他の好ましい態様は、RがP−(Sp)−を示す、式Iで表される化合物に関する。
式IにおけるRは、好ましくは、HまたはCH、特にHである。
重合可能な基Pは、好ましくは、CH=CW−COO−、
Figure 0005355838
CH=CW−O−、CH−CH=CH−O−、HO−CW−、HS−CW−、HWN−、HO−CW−NH−、CH=CW−CO−NH−、CH=CH−(COO)k1−Phe−(O)k2−、Phe−CH=CH−、HOOC−、OCN−およびWSi−から選択されており、Wは、H、Cl、CN、フェニルまたは1〜5個のC原子を有するアルキル、特にH、ClまたはCHであり、WおよびWは、互いに独立して、Hまたは1〜5個のC原子を有するアルキル、特にメチル、エチルまたはn−プロピルであり、W、WおよびWは、互いに独立して、Cl、1〜5個のC原子を有するオキサアルキルまたはオキサカルボニルアルキルであり、Pheは、1,4−フェニレンであり、kおよびkは、互いに独立して0または1である。
Pは、特に好ましくは、アクリレート、メタクリレート、ビニル、ビニルオキシ、エポキシ、スチレンまたはプロペニルエーテル基、特にアクリレート、メタクリレート、ビニルまたはエポキシ基である。
式Iにおけるスペーサー基Spとして、当業者にこの目的のために知られているすべての基を、用いることができる。Spは、好ましくは、1〜20個のC原子、特に1〜12個のC原子を有する直鎖状または分枝状アルキレン基であり、ここで、さらに、1つまたは2つ以上の隣接していないCH基は、−O−、−S−、−NR−、−CO−、−O−CO−、−S−CO−、−O−COO−、−CO−S−、−CO−O−、−CH(ハロゲン)−、−CH(CN)−、−CH(OH)−、−(CF−、−(CD−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CH=CF−または−C≡C−により置換されていることができ、xは、1〜12の整数であり、ここで、1個または2個以上のH原子は、ハロゲン、CNまたはOHにより置換されていることができる。
代表的なスペーサー基は、例えば、−(CH−、−(CHCHO)−CHCH−、−CHCH−S−CHCH−または−CHCH−NH−CHCH−であり、yは、2〜12の整数であり、pは、1〜3の整数である。
好ましいスペーサー基は、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン、オクタデシレン、エチレンオキシエチレン、メチレンオキシブチレン、エチレン−チオエチレン、エチレン−N−メチルイミノエチレン、1−メチルアルキレン、エテニレン、プロペニレンおよびブテニレンである。
特に好ましいのは、Spが、2〜8個のC原子を有するアルキレンまたはアルキレン−オキシを示す、式Iで表される本発明の化合物である。直鎖状基が、特に好ましい。
本発明の他の好ましい態様において、式Iで表される化合物は、式V:
Figure 0005355838
式中、
およびQは、式IVに示した意味を有し、
は、Qとは異なる、1〜10個のC原子を有するアルキレンもしくはアルキレン−オキシ基または単結合である、
で表されるキラルな基である、少なくとも1つのスペーサー基Spを含む。
式VにおけるQが、アルキレン−オキシ基である場合において、O原子は、好ましくは、キラルなC原子に隣接している。
本明細書中を通して、ハロゲンは、好ましくはFまたはClである。
本発明のキラルな化合物を、文献(例えば標準的な学術書、例えばHouben-Weyl, Methoden der Organischen Chemie[有機化学の方法]、Georg-Thieme-Verlag, Stuttgart)に記載されているように、正確には、知られており、前述の反応に好適な反応条件下で、それ自体知られている方法により、またはこれと同様にして合成することができる。また、それ自体知られているが、ここでは述べない変法を、ここで用いることができる。本発明の化合物を調製するためのさらなる方法を、例から採用することができる。
特に、本発明の化合物を、以下の反応スキームにより、またはこれと同様にして、調製することができる。
スキーム1
Figure 0005355838
a)(DHQ)−PHAL、N−メチルモルホリンN−オキシド、t−ブタノール、オスミウム酸カリウム(VI)二水和物、室温;b)DCC、4−(ジメチルアミノ)−ピリジン、DCM、室温;c)DCC、4−(ジメチルアミノ)−ピリジン、DCM、室温;d)カリウムt−ブトキシド、THF、−5℃。
スキーム2
Figure 0005355838
a)DCC、4−(ジメチルアミノ)−ピリジン、DCM、室温;b)DCC、4−(ジメチルアミノ)−ピリジン、DCM、室温;c)NEt、35℃。
スキーム3
Figure 0005355838
本発明のキラルな化合物を、液晶マトリックスのねじれた分子構造を示す液晶ディスプレイ、例えばマルチプレックスもしくはアクティブマトリックスアドレッシングを有するねじれ、もしくは超ねじれネマティックディスプレイのための液晶混合物において、またはキラルな液晶相を有する液晶混合物、例えば強誘電性またはコレステリックディスプレイのためのキラルなスメクティックもしくはキラルなネマティック(コレステリック)混合物を含むディスプレイにおいて、用いることができる。
本発明の化合物、混合物およびポリマーは、特に、WO 92/19695、WO 93/23496、US 5,453,863またはUS 5,493,430に記載されているように、コレステリックディスプレイ、例えば表面安定化またはポリマー安定化コレステリック組織ディスプレイ(SSCT、PSCT)、特に、例えばWO 98/57223に記載されているマルチドメイン液晶ディスプレイまたは例えばUS 5,668,614に記載されている多色コレステリックディスプレイのような可変ピッチを有する液晶デバイスに適する。
前述の文献の開示全体を、本明細書中に、参照により導入する。
式Iで表される本発明の化合物はまた、光照射により色が変化する、フォトクロミック液晶媒体に用いるのに適する。
従って、本発明の他の目的は、少なくとも1種の式Iで表されるキラルな化合物を含む、液晶混合物である。
本発明のさらに他の目的は、少なくとも1種の式Iで表されるキラルな化合物を含むコレステリック液晶媒体を含む、コレステリック液晶ディスプレイである。
本発明の化合物の多くは、液晶ホスト混合物への良好な溶解性を特徴とし、混合物の相挙動および電気光学的特性に顕著な影響を与えずに、液晶ホストにドーパントとして多量に加えることができる。これにより、低温での不所望な自発的結晶化が低減され、混合物の動作温度範囲を、拡大することができる。さらに、これらのキラルな化合物は、これらが、低いHTPを有する場合においてさえも、高度にねじれた液晶媒体の製造に用いることができる。その理由は、ドーパント濃度を増大させて、混合物特性に影響を与えずに、低いピッチ値(即ち高いねじれ)を得ることができるからである。従って、しばしば結晶化を回避するために加えられる、第2のドーパントの使用を、回避することができる。
式Iで表される本発明のキラルな化合物の多くは、HTPの高い値を示す。高いらせんねじれ、即ち低いピッチを有する液晶混合物を、これらの化合物をドーパントとして用いることにより製造することができるか、または、中程度のらせんねじれを有する液晶混合物を、これらの本発明の化合物を、すでに極めて少ない量でドーパントとして用いることにより、達成することができる。
前述のように、本発明の化合物は、さらに、これらが、液晶混合物の物理的特性に、わずかな程度影響するのみであるため、有利である。
従って、式Iで表されるキラルな化合物を、例えば、液晶ディスプレイにおいて用いられる正の誘電異方性を有する液晶混合物に混合する際には、Δεは、わずかに減少するのみであり、液晶混合物の粘度は、わずかな程度増大するに過ぎない。これにより、従来のドーパントを含むディスプレイと比較した際に、ディスプレイの低い電圧および改善された切換時間が得られる。
本発明の液晶混合物は、好ましくは、0.1〜30重量%、特に1〜25重量%および極めて特に好ましくは2〜15重量%の式Iで表されるキラルな化合物を含む。
本発明の液晶混合物は、好ましくは、1〜3種の式Iで表されるキラルな化合物を含む。
本発明の好ましい態様において、液晶混合物は、2〜25種、好ましくは3〜15種の化合物からなり、この少なくとも1種は、式Iで表されるキラルな化合物である。他の化合物は、好ましくは、ネマティックまたはネマトゲニック(nematogenic)物質、例えばアゾキシベンゼン、ベンジリデン−アニリン、ビフェニル、ターフェニル、安息香酸フェニルまたは安息香酸シクロヘキシル、シクロヘキサンカルボン酸のフェニルまたはシクロヘキシルエステル、シクロヘキシル安息香酸のフェニルまたはシクロヘキシルエステル、シクロヘキシルシクロヘキサンカルボン酸のフェニルまたはシクロヘキシルエステル、安息香酸、シクロヘキサンカルボン酸およびシクロヘキシルシクロヘキサンカルボン酸のシクロヘキシルフェニルエステル、フェニルシクロヘキサン、シクロヘキシルビフェニル、フェニルシクロヘキシルシクロヘキサン、シクロヘキシルシクロヘキサン、シクロヘキシルシクロヘキセン、シクロヘキシルシクロヘキシルシクロヘキセン、1,4−ビスシクロヘキシルベンゼン、4,4’−ビス−シクロヘキシルビフェニル、フェニルまたはシクロヘキシルピリミジン、フェニルまたはシクロヘキシルピリジン、フェニルまたはシクロヘキシルピリダジン、フェニルまたはシクロヘキシルジオキサン、フェニルまたはシクロヘキシル−1,3−ジチアン、1,2−ジフェニル−エタン、1,2−ジシクロヘキシルエタン、1−フェニル−2−シクロヘキシルエタン、1−シクロヘキシル−2−(4−フェニルシクロヘキシル)エタン、1−シクロヘキシル−2−ビフェニル−エタン、1−フェニル−2−シクロヘキシルフェニルエタン、随意にハロゲン化されたスチルベン、ベンジルフェニルエーテル、トラン、置換されたケイ皮酸および他の群のネマティックまたはネマトゲニック物質の既知の群から選択された、低分子量液晶化合物である。これらの化合物における1,4−フェニレン基はまた、側方に一または二フッ素化されていてもよい。
この好ましい態様の液晶混合物は、このタイプのアキラルな化合物に基づく。
これらの液晶混合物の成分として可能である、最も重要な化合物は、以下の式
R’−L’−G’−E−R”
式中、同一であるかまたは異なることができるL’およびEは、各々の場合において、互いに独立して、−Phe−、−Cyc−、−Phe−Phe−、−Phe−Cyc−、−Cyc−Cyc−、−Pyr−、−Dio−、−B−Phe−および−B−Cyc−並びにこれらの鏡像により形成される群からの2価の基であり、ここで、Pheは、非置換またはフッ素置換1,4−フェニレンであり、Cycは、トランス−1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−シクロヘキセニレンであり、Pyrは、ピリミジン−2,5−ジイルまたはピリジン−2,5−ジイルであり、Dioは、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルであり、およびBは、2−(トランス−1,4−シクロヘキシル)エチル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイルまたは1,3−ジオキサン−2,5−ジイルである、
により特徴づけることができる。
これらの化合物におけるG’は、以下の2価の基−CH=CH−、−N(O)N−、−CH=CY−、−CH=N(O)−、−C≡C−、−CH−CH−、−CO−O−、−CH−O−、−CO−S−、−CH−S−、−CH=N−、−COO−Phe−COO−または単結合から選択され、Yは、ハロゲン、好ましくは塩素、または−CNである。
R’およびR”は、各々の場合において、互いに独立して、1〜18個、好ましくは3〜12個のC原子を有するアルキル、アルケニル、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルカノイルオキシ、アルコキシカルボニルもしくはアルコキシカルボニルオキシであり、あるいはまた、R’およびR”の一方は、F、CF、OCF、Cl、NCSまたはCNである。
これらの化合物のほとんどにおいて、R’およびR”は、各々の場合において、互いに独立して、種々の鎖の長さを有するアルキル、アルケニルまたはアルコキシであり、ここで、ネマティック媒体中のC原子の合計は、一般的に2〜9、好ましくは2〜7である。
これらの化合物またはこの混合物の多くは、商業的に入手できる。これらの化合物のすべては、知られているか、または、文献(例えば標準的な学術書、例えばHouben-Weyl, Methoden der Organischen Chemie[有機化学の方法]、Georg-Thieme-Verlag, Stuttgart)に記載されているように、正確には、知られており、前述の反応に好適な反応条件下で、それ自体知られている方法により調製することができる。また、それ自体知られているが、ここでは述べない変法を、ここで用いることができる。
本発明の化合物の好ましい使用は、重合可能な液晶混合物、異方性ポリマーゲルおよび異方性ポリマーフィルム、特に、均一な平面状配向を有するらせん状にねじれた分子構造を示す、即ち、らせん軸が、フィルム、例えば配向したコレステリックフィルムの面に垂直に配向したポリマーフィルムの製造である。
異方性ポリマーゲルおよびこれを含むディスプレイは、例えば、DE 195 04 224およびGB 2 279 659中に開示されている。
配向したコレステリックポリマーフィルムを、例えば、広帯域反射性偏光板、色フィルター、セキュリティーマーキングとして、または液晶顔料の製造のために用いることができる。
広帯域コレステリック反射性偏光板は、例えば、EP 0 606 940、WO 97/35219またはEP 0 982 605中に記載されている。色フィルターは、例えば、EP 0 720 041またはEP 0 685 749およびR. Maurer et al., SID 1990 Digest, 110-113中に記載されている。液晶顔料は、例えば、EP 0 601 483、WO 97/27251、WO 97/27252、WO 97/30136またはWO 99/11719中に記載されている。
異方性ポリマーゲルまたは配向したポリマーフィルムの製造のために、液晶混合物は、少なくとも1種の重合可能な化合物、好ましくは重合可能なメソゲン性化合物を含まなければならない。
従って、本発明の他の目的は、少なくとも2種の化合物を含む重合可能な液晶混合物であり、この内少なくとも1種は、式Iで表されるキラルな化合物であり、この内少なくとも1種は、重合可能な化合物である。重合可能な化合物は、前述の少なくとも1種の式Iで表される化合物または追加の化合物であることができる。
重合可能な混合物の共成分として用いることができる、好適な重合可能なメソゲン性化合物の例は、例えば、WO 93/22397;EP 0,261,712;DE 195,04,224;WO 95/22586およびWO 97/00600に開示されている。しかし、これらの文献中に開示されている化合物は、本発明の範囲を限定するべきではない単なる例と見なされるべきである。好ましくは、重合可能な混合物は、1つの重合可能な官能基を有する少なくとも1種の重合可能なメソゲン性化合物および、2つまたは3つ以上の重合可能な官能基を有する少なくとも1種の重合可能なメソゲン性化合物を含む。
特に有用な単反応性のキラルな、およびアキラルな重合可能なメソゲン性化合物の例を、以下の化合物のリスト中に示すが、これは、単に例示的と解釈するべきであり、いかなる方法によっても本発明を限定せず、代わりに本発明を説明することを意図する:
Figure 0005355838
式中、Pは、前に示した意味の1つを有し、xは、1〜12の整数であり、Aは、1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり、vは、0または1であり、Yは、極性基であり、Rは、無極性アルキルまたはアルコキシ基であり、Terは、テルペノイド基、例えばメンチルであり、Cholは、コレステリル基であり、LおよびLは、各々独立して、H、F、Cl、CN、OH、NOまたは、1〜7個のC原子を有する、随意にハロゲン化されているアルキル、アルコキシもしくはカルボニル基である。
極性基Yは、好ましくは、CN、NO、ハロゲン、OCH、OCN、SCN、COR、COORまたは、1〜4個のC原子を有するモノ、オリゴもしくはポリフッ素化されているアルキルもしくはアルコキシ基である。Rは、1〜4個、好ましくは1〜3個のC原子を有する、随意にフッ素化されたアルキルである。特に好ましくは、極性基Yは、F、Cl、CN、NO、OCH、COCH、COC、COOCH、COOC、CF、C、OCF、OCHFおよびOC、特にF、Cl、CN、OCHおよびOCFから選択されている。
無極性基Rは、好ましくは、1個もしくは2個以上、好ましくは1〜15個のC原子を有するアルキル基、または2個もしくは3個以上、好ましくは2〜15個のC原子を有するアルコキシ基である。
有用な二反応性のキラルな、およびアキラルな重合可能なメソゲン性化合物の例を、以下の化合物のリスト中に示すが、これは、単に例示的と解釈するべきであり、いかなる方法によっても本発明を限定せず、代わりに本発明を説明することを意図する。
Figure 0005355838
式中、P、x、A、LおよびLは、前に示した意味の1つを有し、およびyは、1〜12の整数であり、xと同一であるか、またはxとは異なる。
前記の式VIおよびVIIで表される一官能性および二官能性の重合可能なメソゲン性化合物は、それ自体知られており、前に引用した文献および、例えば有機化学の標準的な学術書、例えばHouben-Weyl, Methoden der organischen Chemie, Thieme-Verlag, Stuttgart中に記載されている方法により、製造することができる。
本発明の好ましい態様において、重合可能な液晶混合物は、少なくとも1種の式Iで表される本発明のキラルな化合物、少なくとも1種の式VIa〜VImで表される一官能性化合物および式VIIa〜VIIeで表される少なくとも1種の二官能性の重合可能な化合物を含む。
他の好ましい態様において、重合可能な液晶混合物は、少なくとも1種の本発明のキラルな化合物および少なくとも2種の式VIa〜VImで表される一官能性化合物を含む。
本発明の他の目的は、少なくとも1種の式Iで表されるキラルな化合物および、好ましくは式VIa〜VImおよびVIIa〜VIIeから選択された少なくとも1種の重合可能なメソゲン性化合物および/または、少なくとも1種の式Iで表される重合可能なキラルな化合物を含む液晶混合物を(共)重合させることにより得られる、配向したキラルな液晶相を有する異方性ポリマーフィルムである。
重合可能な混合物からの、ねじれた構造を有する異方性ポリマーフィルムの製造は、一般的に、例えば、D.J. Broer, et al., Angew. Makromol. Chem. 183, (1990), 45-66中に記載されている。コレステリックな重合可能な混合物を、基板上に被覆し、均一な平面状配向に整列させ、熱または化学線に暴露することにより、インサイチュ(in situ)で重合させ、これにより、均一な整列を固定させる。整列および硬化を、重合可能な混合物のキラルな液晶相において実施する。
化学線は、光、例えばUV光、IR光もしくは可視光線での照射、X線もしくはガンマ線での照射または高エネルギー粒子、例えばイオンもしくは電子での照射を意味する。化学線のための源として、例えば単一のUVランプまたはUVランプのセットを用いることができる。他の可能な化学線源は、レーザー、例えばUVレーザー、IRレーザーまたは可視レーザーである。
例えば、UV光により光重合させる際には、UV照射下で分解されて、重合反応を開始する遊離基またはイオンを生成する光開始剤を、用いることができる。また、例えばビニルおよびエポキシド反応性基を有する反応性メソゲンを硬化させる際には、遊離基の代わりに陽イオンで光硬化する陽イオン性光開始剤を用いることも可能である。ラジカル重合のための光開始剤として、例えば、商業的に入手できるイルガキュア(Irgacure)651、イルガキュア184、ダロキュア(Darocure)1173またはダロキュア4205(すべてCiba Geigy AGから)を用いることができ、一方陽イオン性光重合の場合には、商業的に入手できるUVI6974(Union Carbide)を用いることができる。好ましくは、式Iで表される重合可能なキラルな化合物および/または式VIおよびVIIで表される重合可能なメソゲン性化合物を含む、重合可能な液晶混合物は、さらに、0.01〜10重量%、特に0.05〜8重量%、極めて好ましくは0.1〜5重量%の光開始剤、特に好ましくはUV光開始剤を含む。
好ましくは、重合は、不活性ガス雰囲気下で、好ましくは窒素雰囲気下で実施する。
基板として、例えば、ガラスまたは石英シートおよびプラスチックフィルムまたはシートを用いることができる。また、第2の基板を、被覆した混合物の最上部に、重合前、重合中および/または重合後に配置することも可能である。基板は、重合後に取り外すかまたは取り外さないことができる。化学線による硬化の場合において、2枚の基板を用いる際には、少なくとも1枚の基板は、重合のために用いられる化学線について、透過性でなければならない。等方性または複屈折性基板を用いることができる。基板を、重合したフィルムから、重合後に取り外さない場合は、好ましくは、等方性基板を用いる。好ましくは、少なくとも1枚の基板は、プラスチック基板、例えばポリエステルのフィルム、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリカーボネート(PC)またはトリアセチルセルロース(TAC)、特に好ましくはPETフィルムまたはTACフィルムである。複屈折性基板として、例えば、一軸方向に伸長したプラスチックフィルムを用いることができる。例えば、PETフィルムは、ICI Corp.から、商品名メリネックス(Melinex)の下で商業的に入手できる。
重合可能な混合物は、好ましくは、基板上に、または基板間に、薄層として被覆し、そのキラルな中間相、例えばコレステリックまたはキラルスメクティック相に整列させて、平面状配向を与え、即ちここで、分子らせんの軸は、層を横断して延在する。平面状配向を、例えば、混合物を、例えばドクターブレードにより剪断することにより、達成することができる。また、整列層、例えばラビングしたポリイミドまたはスパッタリングしたSiOの層を、基板の少なくとも1枚の最上部に設けることも可能である。あるいはまた、第2の基板を、被覆した材料の最上部に配置する。この場合において、2枚の基板を一緒に配置することにより生じる剪断は、良好な整列を生じるのに十分である。また、電場または磁場を、被覆した混合物に適用することも可能である。
いくつかの場合において、第2の基板を設けて、重合可能な混合物の整列を補助するのみならず、重合を阻害し得る酸素を排除することが有利である。あるいはまた、硬化は、不活性ガスの雰囲気下で実施することができる。しかし、空気中での硬化もまた、好適な光開始剤および高いランプ出力を用いて可能である。陽イオン系光開始剤を用いる際には、酸素排除は、ほとんどの場合必要ではないが、水を排除しなければならない。
異方性ポリマーフィルムの製造のための本発明の重合可能な液晶混合物は、好ましくは、0.1〜35重量%、特に0.5〜15重量%および極めて特に好ましくは0.5〜5重量%の、式Iで表される1種または2種以上の重合可能なキラルな化合物を含む。1〜3種の式Iで表されるキラルな化合物を含む、重合可能な液晶混合物が、好ましい。
本発明の重合可能な液晶混合物は、さらに、1種または2種以上の他の好適な成分、例えば触媒、増感剤、安定剤、阻害剤、同時反応モノマー、界面活性化合物、潤滑剤、湿潤剤、分散剤、疎水剤(hydrophobing agent)、接着剤、流動改善剤、泡消し剤、脱気剤、希釈剤、反応性希釈剤、補助剤、着色剤、染料または顔料を含むことができる。
好ましくは、本発明の重合可能な混合物は、例えば組成物の貯蔵中の不所望な自発的重合を防止するために用いられる安定剤を含む。安定剤として、原則的に、この目的のために当業者に知られているすべての化合物を用いることができる。これらの化合物は、多くの種類が商業的に入手できる。安定剤についての代表的な例は、4−エトキシフェノールまたはブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)である。
また、ポリマーの架橋を増大させるために、2つまたは3つ以上の重合可能な官能基を有する非メソゲン性化合物を、好ましくは20重量%までの量で、多官能性のメソゲン性の重合可能な化合物の代わりに、またはこれに加えて、重合可能な混合物に加えることも可能である。二官能性非メソゲン性モノマーについての代表例は、1〜20個のC原子を有するアルキル基を有するアルキルジアクリレートまたはアルキルジメタクリレートである。2つより多い重合可能な基を有する非メソゲン性モノマーについての代表例は、トリメチルプロパントリメタクリレートまたはペンタエリスリトールテトラアクリレートである。
1つのみの重合可能な官能基を有する化合物を含む本発明の組成物の重合により、線状ポリマーが得られ、一方1つより多い重合可能な官能基を有する化合物の存在下で、架橋したポリマーが得られる。
異方性ポリマーゲルの製造のために、液晶混合物を、前記したようにインサイチュで重合させることができるが、この場合において、重合可能な混合物の整列は、常には必要ではない。
式Iで表される化合物中の光異性化可能な基の存在により、本発明の化合物および液晶混合物のキラリティーを、光照射により変化させることができる。光照射は、例えば、UV光または他の高エネルギー源、例えばレーザーによる照射を用いて達成することができる。
式Iで表される光異性化可能な化合物は、特に、平面状整列を有するコレステリックフィルムまたは層の製造に適する。このような層またはフィルムは、入射光の、コレステリック材料のらせん的にねじれた構造との相互作用により生じた、円偏光した可視光線の選択的反射を示す。反射中心波長λは、等式(2)
λ=n・p (2)
により、コレステリック材料のピッチpおよび平均屈折率nに依存する。
反射された波長帯のバンド幅Δλは、等式(3)
Δλ=Δn・p (3)
により、コレステリック材料のピッチおよび複屈折Δnに依存する。
本発明の化合物および混合物を用いて、例えば、光学的特性、例えば反射波長λおよび反射バンド幅Δλを、容易に変化させることができる、反射性コレステリックフィルムを製造することができる。例えば、異なる反射波長λの領域を含む水平パターンを有するコレステリック反射フィルムまたは、反射された波長バンドの広いバンド幅Δλを有する広帯域反射フィルムを、製造することができる。このようなフィルムの製造は、例えば、WO 00/34808およびP. van de Witte et al., J. Mater. Chem. 9 (1999), 2087-2094中に記載されており、この開示全体を、本明細書中に参照により組み込む。また、パターン化されたコレステリックフィルムおよび広帯域反射フィルムの製造を、以下に例示的に記載する。
可変の波長を有するコレステリックフィルムを、例えば、以下のようにして製造することができる:
式Iで表される本発明のキラルな光異性化可能な化合物を含む、コレステリックな重合可能な混合物の薄層を、前に記載したように、基板上にコートし、平面状配向に整列させる。被覆され、整列した層は、前述の等式(2)により、らせんピッチpに依存する波長λの選択的反射を示す。被覆された層が、好適な波長の光照射に暴露される場合には、式Iで表される化合物の1または2以上の光異性化可能な基は、異性化する。例えば、式Iで表される化合物が、式IIIaで表される光異性化可能な基PIを含み、ここで、DおよびDがCH(スチルベン基)、である場合においてスチルベン基は、照射の波長を、これにより300〜400nmに選択した場合には、E−Z異性化を受ける。これにより、光異性化可能な化合物のHTPのシフトが生じ、前述の等式(1)に従って、らせんピッチpおよび従って層の反射波長λの変化が生じる。異性化の程度およびλのシフトを、例えば照射時間および/または照射線量を変化させることにより、制御することができる。次に、層の構造を、インサイチュ重合により固定する。
層の一部のみが、光照射に暴露される場合には、らせんピッチおよび反射波長は、暴露された部分においてのみ変化するが、暴露されていない部分においては不変のままである。このことを、例えば、被覆された層の最上部に設けられた光マスクを通しての光照射により、達成することができる。その後、コレステリック構造を、これらの部分において固定し、ここで、ピッチは、重合、例えば光マスクを通してのインサイチュ重合により変化した。次に、光異性化および(光)重合の前述の工程を、被覆された層の事前に暴露されていない部分について、異なる条件、例えば異なる照射時間および/または照射線量の下で繰り返す場合には、種々の反射波長を示す種々の領域を有する、パターン化されたコレステリックフィルムが得られる。このようなパターン化されたフィルムは、例えば、光学的または電気光学的装置、例えば液晶ディスプレイまたはプロジェクターにおいて色フィルターとして用いるのに適する。また、これらを、セキュリティーマーキングのために用いて、例えば、クレジットカード、パスポート、紙幣または他の有価証券を識別するかまたは偽造を防止することができる。
広帯域反射性コレステリックフィルムを、例えば、以下のようにして製造することができる:
式Iで表される光異性化可能な化合物を含む平面状配向を有するコレステリック混合物の層は、さらに、異性化可能な化合物が光異性化を示す波長において吸収最大を有する染料を含む。例えば、混合物は、UV範囲の波長において異性化を示す異性化可能な化合物を、UV染料と共に含むことができる。この混合物を、前に記載したようにUV照射に暴露する場合には、染料は、層の厚さを通して、UV光強度における勾配を形成する。この結果、異性化は、層の最上部において、底部におけるよりも迅速であり、ピッチ勾配が形成され、反射された波長バンドの拡大がもたらされる。ピッチ勾配および反射バンド幅を、例えば、フィルムの厚さ、照射時間、照射量および/またはUV染料および光異性化可能な化合物の濃度を変化させることにより、制御することができる。コレステリック混合物が、1種または2種以上の重合可能な成分を含む場合には、フィルムの構造を、インサイチュ重合により固定することができる。
前の記載から、当業者は、本発明の本質的な特徴を容易に確認することができ、本発明の精神および範囲から逸脱せずに、本発明の種々の変更および修正を実施して、本発明を、種々の使用および条件に適合させることができる。
さらなる労作を伴わずに、当業者は、前記の記載を用いて、本発明を最も完全な程度に用いることができると考えられる。従って、以下の例は、単に例示的であり、いかなる方法によっても開示の残りを限定するものではないと解釈するべきである。
前記において、および以下の例において、他に示さなければ、すべての温度は、未補正の摂氏度で示し、すべての部およびパーセンテージは、重量によるものである。
液晶ホスト中のキラルな化合物のらせんねじれ力HTPの値は、等式HTP=(p*c)−1により、μm−1で示され、式中、pは、分子らせんのピッチであり、μmで示され、cは、相対値で示されるホスト中のキラルな化合物の重量濃度である(従って、例えば、1重量%の濃度は、0.01のcの値に相当する)。
他に示さない限り、例のHTP値は、商業的に入手できる液晶ホスト混合物MLC−6260(Merck KGaA, Darmstadt, Germany)中で、1%の濃度および20℃の温度において決定した。
以下の略語を用いて、化合物の液晶相挙動を説明する:C=結晶;N=ネマティック;S=スメクティック;N、Ch=キラルネマティックまたはコレステリック;I=アイソトロピック。これらの記号の間の数字は、摂氏度での相転移温度を示す。さらに、mp.は、融点であり、Δnは、589nmおよび20℃における複屈折であり、Δεは、20℃における誘電異方性である。化学式中のCは、キラルなC原子を示す。DCMは、ジクロロメタンである。
「慣用の精製操作」は、以下のことを意味する:所要に応じて水を加え、混合物を、塩化メチレン、ジエチルエーテルまたはトルエンで抽出し、相を分離し、有機相を乾燥し、蒸発により濃縮し、生成物を、結晶化および/またはクロマトグラフィーにより精製する。

例1
化合物(1)を、以下に記載するように製造した。
Figure 0005355838
4−(4−ペンチル−シクロヘキシル)−安息香酸2−ヒドロキシ−1,2−ジフェニル−エチルエステル(1a)
ジャケット付フラスコ(1L)に、4−(4−ペンチル−シクロヘキシル)−安息香酸(6.31g、23mmol)、S,S−1,2−ジフェニル−エタン−1,2−ジオール(5.00g、23mmol)、4−(ジメチルアミノ)−ピリジン(0.24g、2mmol)およびN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(5.16g、25mmol)を加え、続いて、ジクロロメタン(50mL)を加え、混合物を、常温で一晩かきまぜた。次に、固形物を濾過し、有機層を、ブライン(2×25mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、溶媒を、真空下で除去した。カラムクロマトグラフィー(シリカ上、溶離剤としてCHCl)により、4−(4−ペンチル−シクロヘキシル)−安息香酸2−ヒドロキシ−1,2−ジフェニル−エチルエステル(1a)(6.20g、13mmol、57%)が得られ、構造を、H、13C、GC−MSおよびIRにより確認した。
4−(4−ペンチル−シクロヘキシル)−安息香酸2−{(E)−3−[4−(6−アクリロイルオキシ−プロピルオキシ)−フェニル]−アラノイルオキシ}−1,2−ジフェニル−エチルエステル(1)
丸底フラスコに、エステル(1a)(3.00g、6mmol)、(E)−3−{4−[6−(3−クロロ−プロパノイルオキシ)−プロピルオキシ]−フェニル}−アクリル酸(2.13g、8mmol)、4−(ジメチルアミノ)−ピリジン(0.12g、1mmol)およびN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(1.44g、7mmol)を加え、続いて、ジクロロメタン(100mL)を加え、混合物を、常温で42時間かきまぜた。次に、トリエチルアミン(1.25mL、9mmol)を加え、混合物を、35℃で一晩かきまぜ、その後に、混合物を濾過し、ブライン(3×30mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、溶媒を、真空下で除去した。カラムクロマトグラフィー(シリカ上、溶離剤として酢酸エチルおよび40〜60ガソリン1:9)により、4−(4−ペンチル−シクロヘキシル)−安息香酸2−{(E)−3−[4−(6−アクリロイルオキシ−プロピルオキシ)−フェニル]−アラノイルオキシ}−1,2−ジフェニル−エチルエステル(1)(2.0g、3mmol、43%)が得られ、構造を、H、13C、GC−MSおよびIRにより確認した。
m.p.=72℃、HTP=43。
例2〜9
化合物(2)を、以下に記載するように製造した。
Figure 0005355838
4−(4−ペンチル−シクロヘキシル)−安息香酸2−(4−ホルミル−安息香酸)−1,2−ジフェニル−エチルエステル(2a)
丸底フラスコに、例1のエステル(1a)(5.00g、11mmol)、4−ホルミル−安息香酸(1.65g、11mmol)、4−(ジメチルアミノ)−ピリジン(0.12g、1mmol)およびN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(2.27g、11mmol)を加え、続いて、ジクロロメタン(50mL)を加え、混合物を、35℃で一晩かきまぜた。次に、反応混合物を濾過し、水(2×25mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、溶媒を、真空下で除去した。カラムクロマトグラフィー(シリカ上、溶離剤としてCHCl)により、4−(4−ペンチル−シクロヘキシル)−安息香酸2−(4−ホルミル−安息香酸)−1,2−ジフェニル−エチルエステル(2a)(2.0g、3mmol、43%)が得られ、構造を、H、13C、GC−MSおよびIRにより確認した。
4−(4−ペンチル−シクロヘキシル)−安息香酸2−(4−[(E)−2−(4−ブトキシ−フェニル)−ビニル]−安息香酸)−1,2−ジフェニル−エチルエステル(2)
(4−n−ブトキシベンジル)トリフェニルホスホニウムブロミド(3.54g、7mmol)を、ジャケット付容器(1L)に加え、テトラヒドロフラン(200mL)に溶解し、5℃に冷却した。次に、カリウムt−ブトキシド(0.90g、8mmol)を加え、混合物を、30分間かきまぜ、その後エステル(2a)(4.00g、7mmol)を加え、さらに30分間かきまぜ、その後温度をゆっくりと25℃に上昇させ、一晩かきまぜた。次に、反応混合物を、ブライン(2×50mL)で洗浄し、有機層を乾燥し(MgSO)、溶媒を、真空下で除去した。カラムクロマトグラフィー(シリカ上、一回目は溶離剤としてCHCl、二回目は溶離剤として酢酸エチルおよびガソリン(40〜60)1:9)の後に、4−(4−ペンチル−シクロヘキシル)−安息香酸2−(4−[(E)−2−(4−ブトキシ−フェニル)−ビニル]−安息香酸)−1,2−ジフェニル−エチルエステル(2)が、シス異性体(0.80g、1mmol、15%)およびトランス異性体(1.00g、1mmol、19%)の両方として単離された。構造を、H、13C、GC−MSおよびIRにより確認した。
シス異性体:m.p.=96℃、HTP=13
トランス異性体:m.p.=130℃、HTP=33。
nが3または6である、以下の化合物を、同様にして製造した。
Figure 0005355838
Figure 0005355838
例10−ポリマーフィルムの製造
以下のものを含む重合可能な混合物Mを配合した。
化合物A 51.70%
化合物B 12.95%
化合物C 23.70%
化合物D 9.30%
FX 13 1.16%
TPO 1.16%
4−メトキシフェノール 0.03%
Figure 0005355838
化合物(A)、(B)、(C)および(D)は、D.J. Broer et al., Makromol. Chem. 190, 3201-3215 (1989)中に記載されている方法により、またはこれと同様にして製造することができる。FX13(登録商標)は、3M Corp.から商業的に入手できる、パーフルオロアルキル基を有する重合可能な非イオン系界面活性剤である。TPO(2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキシド、商品名ルシリン(Lucirin)(登録商標)TPO)は、商業的に入手できる光開始剤である(BASF AGから)。
混合物Mを、キシレン中に溶解して、50%の全固形分の濃度を有する溶液S1を得た。0.0395gの例1の化合物(1)を、0.9566gの溶液S1に加えて、溶液S2が得られ、(1)の濃度は、全固形分の7.94%であった。
溶液S2の薄膜を、基板上にコートし、種々の時間にわたり、中圧Hgランプからの3.8mW/cm−2の放射を用いて、空気中で異性化した。異性化の直後に、各々のフィルムを、同一の中圧Hgランプからの約15mW/cm−2の放射を用いて、N雰囲気中で重合させた。このようにして、以下のポリマーフィルムが得られた。
Figure 0005355838
ポリマーフィルムP1〜P5の反射スペクトルを、図1に示す。反射中心波長が、異性化時間が増大すると共に、一層高い値の方向にシフトすることが明らかである。図2は、フィルムP1〜P5の反射中心波長に対する異性化時間を示す。
前述の例を、本発明の一般的または特定的に記載した反応体および/または動作条件を、前述の例中で用いたもので置き換えることにより、同様の成功で繰り返すことができる。
前述の記載から、当業者は、本発明の本質的な特徴を容易に確認することができ、本発明の精神および範囲から逸脱せずに、本発明の種々の変更および修正を実施して、本発明を、種々の条件および使用に適合させることができる。
種々の時間にわたる光異性化の後に、本発明の光異性化可能な化合物を含む混合物を重合することにより製造された、例10におけるポリマーフィルムP1〜P5の反射スペクトルを示す図である。 フィルムP1〜P5の反射中心波長に対する光異性化時間を示す図である。

Claims (14)

  1. 以下の式
    Figure 0005355838
    式中、
    Figure 0005355838
    は、互いに独立して、
    a)さらに、1つまたは2つ以上のCH基が、Nにより置換されていることができる、1,4−フェニレン、
    b)さらに、1つまたは2つの隣接していないCH基が、Oおよび/またはSにより置換されていることができる、1,4−シクロヘキシレン、
    c)1,3−ジオキソラン−4,5−ジイル、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−ビシクロ−(2,2,2)−オクチレン、ピペリジン−1,4−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロ−ナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイルまたはインダン−2,5−ジイル
    から選択され、
    これらのすべての基が、非置換であるか、またはLで単置換もしくは多置換されていることが可能であり、
    Lは、ハロゲン、CN、SCN、NO、SFまたは、1個または2個以上のH原子が、FまたはClで置換されていることができる、1〜7個のC原子を有するアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニルもしくはアルコキシカルボニル基であり、
    Zは、独立して、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−NR−、−NR−CO−、−CHCH−、−CFCF−、−CHCF−、−OCH−、−CHO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CH=CF−、−(CH−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−C≡C−または単結合であり、
    Figure 0005355838

    は、
    互いに独立して、AおよびAについて上記の意味を有し、Cは、また単結合を示すことができ、
    およびDは、互いに独立して、CHまたはNであり、
    およびXは、Hであり、
    は、−COO−であり、
    は、−OCO−であり、
    、R、RおよびRは、互いに独立して、H、ハロゲン、NO、CN、SCN、SF、1つまたは2つ以上のCH基が、Oおよび/またはS原子が互いに直接結合しないように、−O−、−S−、−CO−、−NR−、−CH=CH−、−C≡C−により置換されていることもでき、および、1個または2個以上のH原子が、FまたはClにより置換されていることもできる、1〜25個のC原子を有する直鎖状、分枝状または環式アルキル、あるいは、P−(Sp)−であり、
    Pは、互いに独立して、アクリレート、メタクリレート、ビニル、ビニルオキシ、エポキシ、スチレンまたはプロペニルエーテル基であり、
    Spは、1〜20個のC原子を有するスペーサー基であり、
    nは、0または1であり、
    aは、0、1、2または3であり、
    bは、0、1または2であり、
    sは、0、1、2、3、4または5である、
    から選択される、キラルな光異性化可能な化合物。
  2. 以下の式
    Figure 0005355838
    式中、
    〜R、Z、A、A、B、B、C、C、D、D、X、X、s、aおよびbは、請求項1において示した意味を有する、
    から選択される、請求項1に記載のキラルな光異性化可能な化合物。
  3. 以下の式
    Figure 0005355838
    式中、
    〜R、Z、A、A、B、B、C、C、D、D、X、X、s、aおよびbは、請求項1において示した意味を有する、
    から選択される、請求項1または2に記載のキラルな光異性化可能な化合物。
  4. およびRが、互いに独立して、Fである、請求項1〜3のいずれかに記載のキラルな光異性化可能な化合物。
  5. sが、0である、請求項1〜4のいずれかに記載のキラルな光異性化可能な化合物。
  6. およびDが、CHである、請求項1〜5のいずれかに記載のキラルな光異性化可能な化合物。
  7. 以下の式
    Figure 0005355838
    式中、
    、R、Z、A、A、aおよびbは、請求項1において示した意味を有する、
    から選択される、請求項1に記載のキラルな光異性化可能な化合物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の少なくとも1種のキラルな光異性化可能な化合物を含む、液晶混合物。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載のキラルな化合物または追加の重合可能な化合物であることができる、少なくとも1種の重合可能な化合物を含む、請求項8に記載の液晶混合物。
  10. 請求項9に記載の混合物を重合させることにより得られる、線状または架橋異方性ポリマー。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のキラルな光異性化可能な化合物、混合物およびポリマーの、
    光学的および電気光学的装置における
    光学素子における、または
    液晶顔料およびフィルムにおける
    使用。
  12. 請求項1〜7のいずれかに記載の化合物、請求項8もしくは9に記載の混合物または請求項10に記載のポリマーを含む、液晶ディスプレイ。
  13. 請求項9に記載の重合可能な混合物を、基板上に塗布し、混合物を、平面状配向に整列させ、混合物を重合させ、ここで、該重合において、重合前または重合中の混合物の少なくとも一部が、キラルな光異性化可能な化合物が光異性化を示し、これによりこのキラリティーを変化させる波長の化学線に暴露されることにより得られる、ポリマーフィルム。
  14. 請求項13に記載のポリマーフィルムを含む、色フィルターまたは広帯域反射性偏光板。
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