JP2001055456A - 熱収縮性ポリエステルフィルム - Google Patents

熱収縮性ポリエステルフィルム

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JP2001055456A
JP2001055456A JP23401399A JP23401399A JP2001055456A JP 2001055456 A JP2001055456 A JP 2001055456A JP 23401399 A JP23401399 A JP 23401399A JP 23401399 A JP23401399 A JP 23401399A JP 2001055456 A JP2001055456 A JP 2001055456A
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film
acid
heat
polyester film
shrinkage
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JP23401399A
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Makoto Tokumizu
眞 徳水
Jun Yoshida
純 吉田
Seisuke Tanaka
清介 田中
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接合強度が高く、有害な溶剤を使用せ
ず、溶剤による白濁の発生しない熱収縮性ポリエステル
フィルムを提供すること。 【解決手段】 芳香族ジカルボン酸およびエチレング
リコールを主たる成分とし、炭素数4〜12の脂肪族ジ
カルボン酸を共重合したポリエステル樹脂からなる熱収
縮性ポリエステルフィルムであって、該フィルムの一方
向において、100[℃]のトリエチレングリコール浴に
1分間浸漬した後の収縮率が30〜80[%]であって、
かつTHFに10秒間浸漬し、30[℃]で乾燥した際
のヘイズ上昇が0.5[%/10μm]以下であり、さ
らにTHFを5[g/m2]塗布し、室温で接合したフィ
ルムを剥離角90[度]での定速剥離試験法により測定
した接着強度が300[g/cm]以上となることを特
徴とする熱収縮性ポリエステルフィルム

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱収縮性ポリエステ
ルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】熱収縮性プラスチックフィルムは各種ラ
ベル、被覆等に使用されており、耐候性、耐熱性、耐薬
品性等で優位にあるポリエステルフィルムが使用されて
いる。ポリエステルとしてはPETの酸成分あるいはグ
リコール成分の変成によるコポリマーが従来使用されて
おり、特開昭63-161030号公報のような収縮開
始温度、収縮率等の収縮特性の良好な熱収縮性フィルム
が発明されている。しかし従来の熱収縮性ポリエステル
フィルムは耐薬品性に優れる反面、チュービング工程に
おいて溶剤接合強度が得にくいという課題があった。
【0003】上記課題を解決するため、例えば、特公平
7−62077号公報では特定の溶解度指数を有する溶
剤を使用し接合強度を向上させる提案がなされている
が、塩化メチレン等、塩素を含む有害性の高い溶剤を使
用しなくてはならず、また特開平8−58047号公報
では非晶性とすることで溶剤による接合強度を向上させ
る提案がなされているが、溶剤の浸透による接合部分の
白濁が起こり外観の低下を招くため、満足できる結果は
得られなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、収縮
特性を維持しながら、接合強度が高く、有害な溶剤を使
用せず、溶剤による白濁の発生しない熱収縮性ポリエス
テルフィルムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、芳香族
ジカルボン酸およびエチレングリコールを主たる成分と
し、炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸を共重合した
ポリエステル樹脂からなる熱収縮性ポリエステルフィル
ムであって、該フィルムの一方向において、100[℃]
のトリエチレングリコール浴に1分間浸漬した後の収縮
率が30〜80[%]であって、かつTHFに10秒間浸
漬し、30[℃]で乾燥した際のヘイズ上昇が0.5
[%/10μm]以下であり、さらにTHFを5[g/m
2]塗布し、室温で接合したフィルムを剥離角90
[度]での定速剥離試験法により測定した接着強度が3
00[g/cm]以上となることを特徴とする熱収縮性
ポリエステルフィルムである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において用いるポリエステ
ル樹脂は、芳香族ジカルボン酸およびエチレングリコー
ルを主たる成分とし、炭素数4〜12、より好ましくは
6〜10の脂肪族ジカルボン酸を共重合成分として含有
する。
【0007】芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル
酸、イソフタル酸、ナフタレン−1,4もしくは2,6
−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、4,4’
−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエー
テルジカルボン酸、5−スルホイソフタル酸、3−スル
ホイソフタル酸ナトリウム等が挙げられる。イソフタル
酸は収縮率向上とコストの観点から好ましく、20[モ
ル%]を超えて50[モル%]含有することができ、さ
らに25〜35[モル%]の範囲で含有することが好まし
い。
【0008】炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸の具
体例としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピ
メリン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン
酸、1,3もしくは1,4−シクロヘキサンジカルボン
酸、シクロペンタンジカルボン酸等が挙げられる。炭素
数4〜12の脂肪族ジカルボン酸の好ましい使用範囲
は、Tg低下抑制の観点から、全酸成分中に1〜20
[モル%]、より好ましくは5〜15[モル%]である。
【0009】炭素数が4未満であると十分な接合強度が
得られず、また12を超えるとポリエステルフィルムの
ガラス転移温度(以下Tg)が低下し室温で収縮が開始
する。
【0010】本発明に用いられるポリエステル樹脂に使
用するグリコールは、安価であることからエチレングリ
コールを使用することが好ましいが、色調、透明性、耐
熱性、耐衝撃性、柔軟性等の付与のため以下のグリコー
ル成分を共重合することができる。ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
ネオペンチルグリコール、ダイマージオール、シクロヘ
キサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、また、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコールブ
ロック共重合体、ポリテトラメチレングリコール、ポリ
ヘキサメチレングリコール等ポリオキシアルキレングリ
コールを単独あるいは混合物として用いることができ、
下記一般式(1)および(2)で表されるアルコール成
分、およびこれらの誘導体のエチレンオキサイド付加物
等が含有されることができる。
【0011】
【化1】 (1)および(2)のなかで、次の(3)に示されるビ
スフェノールAのエチレンオキサイド付加物が好まし
い。
【0012】
【化2】 さらに、本発明に用いられるポリエステル樹脂には、3
価以上の多価カルボン酸および多価アルコールを使用す
ることができ、その具体例としてはトリメリット酸、ピ
ロメリット酸およびこれらの無水物等の多価カルボン
酸、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
グリセリン等の多価アルコールが挙げられる。
【0013】次に本発明に用いられるポリエステル樹脂
を得る方法としては、公知の直接重合法やエステル交換
法等により製造することができ、重合度としては、25
[℃]のフェノール/テトラクロロエタン等量混合溶媒中
で測定される極限粘度[η]が0.50〜1.50[d
l/g]の重合度であることが好ましく、さらには0.
6[dl/g]以上であることがより好ましい。0.50
[dl/g]未満では機械強度が不十分となる可能性が
あり、また粘度が低く、シート製膜時の作業性が低い傾
向にある。
【0014】本発明のポリエステル樹脂を使用したポリ
エステルフィルムに、さらに特定の性能を付与するため
に従来公知の各種加工処理を施したり、適当な添加剤を
配合することができる。加工処理の例としては、紫外
線、α線、β線、γ線あるいは電子線等の照射、コロナ
処理、プラズマ照射処理、火炎処理等の処理、塩化ビニ
リデン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリオレ
フィン等の樹脂の塗布、ラミネート、あるいは金属の蒸
着等が挙げられる。添加剤の例としては、ポリエーテ
ル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリメチルメタクリ
レート等の樹脂、シリカ、タルク、カオリン、炭酸カル
シウム等の無機粒子、酸化チタン、カーボンブラック等
の顔料、紫外線吸収剤、離型剤、帯電防止剤、難燃剤等
が挙げられる。
【0015】本発明の熱収縮性ポリエステルフィルムを
得る方法としては、押出法やカレンダー法等の公知の方
法でフィルムを製膜し、一方向(以下収縮方向)に2.
5〜7[倍]、好ましくは3〜6[倍]に延伸し、該方向と
直角方向に1〜2[倍]、好ましくは1.1〜1.8[倍]
延伸される。前者は熱収縮率を得るための延伸であり、
後者は最初の一方向に延伸されたフィルムの耐衝撃性や
引裂抵抗性を改善するのに極めて有効である。しかしな
がら、2[倍]を超えて延伸すると、直角方向にも熱収縮
が起こり、仕上がりが悪くなる傾向にある。
【0016】延伸手段としては、ロール延伸、長間隙延
伸、テンター延伸等の方法が適用され、また、延伸時の
形状においてもフラット状、チューブ状等の方法が適用
でき、さらに、逐次二軸延伸、同時二軸延伸、一軸延伸
あるいはこれらの組み合わせ等で行われる。また、本発
明のポリエステルフィルムを形成するため、例えば縦一
軸、横一軸、縦横二軸等の延伸を行うが、特に二軸延伸
では縦横方向の延伸は、どちらか一方向を先に行う逐次
二軸延伸が有効であり、その順序はどちらが先でも良
い。なお、同時二軸延伸を行う時はその延伸順序が縦横
同時、縦先行、横先行のいずれでも良い。また、寸法変
化を防止するため、これら延伸におけるヒートセットは
目的に応じて実施される。ヒートセットは30〜150
[℃]の加熱ゾーンを約1〜30[秒]通すことが推奨され
る。また、かかる処理の前後どちらか一方または両方で
最高70[%]の伸長をかけても良い。特に収縮方向に伸
長し直角方向に緩和させるのが好ましい。
【0017】本発明の好適特性を発現するために、上記
延伸倍率だけでなく、ポリエステル樹脂が有するTg以
上の温度、例えばTg+40[℃]程度の下で予熱、延
伸することも有効な手段として挙げられる。特に収縮方
向における上記処理温度は直角方向の熱収縮率を抑制す
る上で極めて重要である。さらに、延伸後、伸長を保っ
て冷却することにより収縮特性はより良好かつ安定した
ものとなる。
【0018】本発明の熱収縮性ポリエステルフィルムの
厚さは特に限定するものではないが、1〜600[μ
m]の範囲のものが実用面では有利である。さらに好ま
しくは、4〜400[μm]の範囲が実用的である。
【0019】本発明の熱収縮性ポリエステルフィルムは
上記方法で作成されることで、100[℃]のトリエチレ
ングリコール浴に1分間浸漬した後の収縮率が30〜8
0[%]であって、かつTHFに10秒間浸漬し、30
[℃]で乾燥した際のヘイズ上昇が0.5[%/10μ
m]以下であり、さらにTHFを5[g/m2]塗布し、
室温で接合したフィルムを剥離角90[度]での定速剥
離試験法により測定した接着強度が300[g/cm]
以上となる。
【0020】また、100[℃]のトリエチレングリコー
ル浴に1分間浸漬した後の熱収縮率は30[%]以上であ
り、より好ましくは35[%]以上である。30[%]未満
では異形被覆物の表面に添えて熱収縮させた時に、各部
における必要な収縮を達成することができない可能性が
あり、80[%]を超えると収縮斑により外観が不良と
なる。
【0021】次に、THFに10秒間浸漬し、30
[℃]で乾燥した際のヘイズ上昇は0.5[%/10μ
m]以下が好ましい。より好ましくは0.3[%/10
μm]以下である。0.5[%/10μm]を超えると
溶剤の浸透による接合部分の白濁が起こり外観の低下を
招く。
【0022】さらに、本発明の熱収縮性ポリエステルフ
ィルムにTHFを5[g/m2]塗布し、室温で接合した
フィルムを剥離角90[度]での定速剥離試験法により
測定した接着強度が300[g/cm]未満ではフィル
ム接合強度が不足し、ラベリング時の収縮応力に耐えら
れず剥がれる恐れがあるため被覆用途に不適となる場合
がある。
【0023】本発明の熱収縮性ポリエステルフィルム
の、DSCの10[℃/min.]で昇温した際の吸熱
ピーク面積より求めた結晶融解熱は、0〜3[mW/m
g]の範囲であることが好ましく、より好ましくは、0
〜2[mW/mg]の範囲である。3[mW/mg]を超
えると、白濁し外観不良を招く可能性がある。
【0024】本発明の熱収縮性ポリエステルフィルム
は、容器、ガラスビン、プラスチックボトル、缶、パイ
プ等の棒状物、蛍光管、コンデンサー等の電気・電子部
品等の被覆用として、特に、これらのキャップ、肩部、
胴部等の一部または全部を被覆し、表示、保護、結束、
商品価値向上を目的として用いられるフィルム用途に適
している。
【0025】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明
する。
【0026】極限粘度は、25[℃]のフェノール/テト
ラクロロエタン等量混合溶媒中で測定した。
【0027】熱収縮率は、収縮方向に70[mm]、直
角方向に5[mm]の大きさに切出したポリエステルフ
ィルムに、標線を間隔50[mm]に設けて100
[℃]の熱風中で無荷重で60[秒]加熱した際に、そ
れぞれ収縮前の標線間の長さ(L)と収縮後の長さ
(L’)を測定し、次式(1)により求めた。
【0028】 収縮率(%)={(L−L’)/L}×100 (1) 収縮斑は、収縮方向に70[mm]、直角方向に5[m
m]の大きさに切出したポリエステルフィルムを、80
[℃]の熱水中で無荷重で60[秒]加熱収縮させた後
のフィルムへの収縮斑の発生、および外径23mmφ試
験管胴部に被覆収縮させた際のフィルムの緩みの発生を
外観上で以下の3段階に目視評価した。
【0029】○:ほとんど収縮斑の発生が見られなかっ
たが、容器に被覆収縮させた際に緩みの発生が無い、
または若干緩みが発生したもの。
【0030】△ :若干収縮斑が発生し、容器に被覆収
縮させた際に若干緩みが発生したもの。
【0031】×:収縮斑の発生が著しく、容器に被覆収
縮させた際の緩みも著しいもの。
【0032】ヘイズは、JIS−K−6714に準拠し
て、日本電色(株)製 ヘイズメーターで測定した。
【0033】接合強度は、THFを5[g/m2]塗布
し、室温で接合したフィルムを剥離角90[度]での
(株)島津製作所製 引張試験機を用いた定速剥離試験
法により測定した5回の値の平均値を下記の3段階で評
価した。
【0034】 ◎:500[g/cm]を超える接合強度。
【0035】 ○:300〜500[g/cm]の範囲の接合強度。
【0036】 ×:300[g/cm]未満の接合強度。
【0037】結晶融解熱は、セイコーインスツルメント
(株)製DSCにより、昇温速度10[℃/min.]
で吸熱ピーク面積より算出した。
【0038】透明性は、収縮フィルムの外観を目視で評
価した。
【0039】(実施例1)テレフタル酸を3.04[k
g]と、イソフタル酸を1.09[kg]と、アジピン酸
を191[g]と、エチレングリコールを2.44[kg]
を反応容器に入れ、200〜240[℃]で3時間加熱攪
拌してエステル化反応を行った。ついで260[℃]に昇
温し、重合触媒としてリン酸を0.43[g]と三酸化
アンチモン1.73[g]とを添加して減圧下で重合反応
を進行させた。得られたポリエステル樹脂は極限粘度
[η]=0.65であった。80[℃]、8[時間]乾燥し
たペレットを40φ押出機により280[℃]でT-ダイ
より溶融押出し、未延伸フィルムを得た。該フィルムを
縦方向に1.2[倍]延伸し、次いで横方向に4.2
[倍]延伸し、さらに横方向に20[%]伸長下で冷却
したものを用いた評価結果を表1に示した。
【0040】(実施例2)テレフタル酸を2.63[k
g]と、イソフタル酸を1.10[kg]と、アジピン酸
を579[g]と、エチレングリコールを2.46[kg]
とを反応容器に入れ実施例1と同様にしてエステル化反
応を行った。ついで重合触媒としてリン酸を0.43
[g]と三酸化アンチモン1.72[g]を添加して重合
反応を進行させた。得られたポリエステル樹脂は極限粘
度[η]=0.67であった。この樹脂を実施例1と同
様にして評価した結果を表1に示した。
【0041】(実施例3)テレフタル酸ジメチルを2.
71[kg]と、イソフタル酸ジメチルを1.23[kg]
と、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルを619
[g]と、アジピン酸ビス(2−ヒドロキシエチル)エス
テルを887[g]と、エチレングリコールを3.49
[kg]と、エステル交換触媒として酢酸マンガンを2.
06[g]とを反応容器に入れ、150〜225[℃]で
3時間加熱攪拌してエステル交換反応を行った。ついで
260[℃]に昇温し、重合触媒としてリン酸を0.5
2[g]と二酸化ゲルマニウム3.43[g]を添加して
重合反応を進行させた。得られたポリエステル樹脂は極
限粘度[η]=0.75であった。この樹脂を実施例1
と同様にして評価した結果を表1に示した。
【0042】(実施例4)テレフタル酸を2.69[k
g]と、イソフタル酸を1.52[kg]と、セバシン酸
を114[g]と、エチレングリコールを2.43[k
g]とを反応容器に入れ実施例1と同様にしてエステル
化反応を行った。ついで重合触媒としてリン酸を0.4
3[g]と三酸化アンチモン1.72[g]を添加して重
合反応を進行させた。得られたポリエステル樹脂は極限
粘度[η]=0.77であった。この樹脂を実施例1と
同様にして評価した結果を表1に示した。
【0043】(実施例5)テレフタル酸を2.92[k
g]と、イソフタル酸を1.04[kg]と、アジピン酸
を183[g]と、エチレングリコールを2.18[kg]
と、1,4−シクロヘキサンジメタノールを362
[g]とを反応容器に入れ実施例1と同様にしてエステ
ル化反応を行った。ついで重合触媒としてリン酸を0.
42[g]と三酸化アンチモン1.66[g]を添加して
重合反応を進行させた。得られたポリエステル樹脂は極
限粘度[η]=0.70であった。この樹脂を実施例1
と同様にして評価した結果を表1に示した。
【0044】(実施例6)テレフタル酸を3.00[k
g]と、イソフタル酸を1.07[kg]と、アジピン酸
を188[g]と、エチレングリコールを2.24[kg]
と、ネオペンチルグリコールを268[g]とを反応容
器に入れ実施例1と同様にしてエステル化反応を行っ
た。ついで重合触媒としてリン酸を0.43[g]と三
酸化アンチモン1.70[g]を添加して重合反応を進行
させた。得られたポリエステル樹脂は極限粘度[η]=
0.84であった。この樹脂を実施例1と同様にして評
価した結果を表1に示した。
【0045】(比較例1)テレフタル酸を3.24[k
g]と、イソフタル酸を1.08[kg]と、エチレング
リコール2.42[kg]とを反応容器に入れエステル化
後、重合触媒としてリン酸0.43[g]と三酸化アン
チモン1.73[g]とを添加して重合反応を進行させ
た。得られたポリエチレンテレフタレートは極限粘度
[η]=0.69であった。この樹脂を実施例1と同様
に評価した結果を表1に示した。
【0046】(比較例2)テレフタル酸を2.22[k
g]と、イソフタル酸を1.11[kg]と、アジピン酸
976[g]と、エチレングリコール2.49[kg]とを
反応容器に入れエステル化後、重合触媒としてリン酸を
0.43[g]と、三酸化アンチモン1.72[g]を添
加して重合反応を進行させた。得られたポリエステル樹
脂は極限粘度[η]=0.73であった。この樹脂を実
施例1と同様に評価した結果を表1に示した。
【0047】(比較例3)テレフタル酸を3.06[k
g]と、イソフタル酸を1.09[kg]と、シュウ酸1
62[g]と、エチレングリコール2.45[kg]とを反
応容器に入れエステル化後、重合触媒としてリン酸を
0.43[g]と、三酸化アンチモン1.73[g]を添
加して重合反応を進行させた。得られたポリエステル樹
脂は極限粘度[η]=0.78であった。この樹脂を実
施例1と同様に評価した結果を表1に示した。
【0048】(比較例4)テレフタル酸を2.76[k
g]と、イソフタル酸を987[g]と、ダイマー酸63
0[g]と、エチレングリコール2.21[kg]とを反応
容器に入れエステル化後、重合触媒としてリン酸を0.
44[g]と、三酸化アンチモン1.75[g]を添加し
て重合反応を進行させた。得られたポリエステル樹脂は
極限粘度[η]=0.72であった。この樹脂を実施例
1と同様に評価した結果を表1に示した。
【0049】
【表1】 表1から分かるように、比較例1は、収縮率、透明性は
高いが炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸が含有され
ていないため、接合強度が不足する。比較例2は十分高
い接合強度を有するが、THF浸漬後のヘイズ上昇が著
しく、熱処理で緩みが発生する。比較例3は含有する脂
肪族ジカルボン酸の炭素数が3であり、接合強度が不足
しかつTHF浸漬後のヘイズ上昇が見られる。また、比
較例4はポリエステルフィルム自体が白濁しているた
め、THF浸漬後のヘイズ上昇は判定できず、急激な収
縮による収縮斑が発生するため、実用上の使用には満足
しないポリエステルフィルムとなる。これに対し、本実
施例のポリエステル樹脂であると、得られるポリエステ
ルフィルムは、収縮率、透明性、接合強度に優れたもの
となる。
【0050】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による熱収縮
性ポリエステルフィルムは従来のポリエステルフィルム
の持つ優れた物性、加工性を維持し、実用上十分な透明
性と接合強度を示す、また収縮ムラの少ない、表面光沢
に優れた特性を有する材料であることがわかる。従って
本発明は、例えば容器、ガラスビン、プラスチックボト
ル、缶、パイプ等の棒状物、蛍光管、コンデンサー等の
電気・電子部品等の被覆用として、特に、これらのキャ
ップ、肩部、胴部等の一部または全部を被覆し、表示、
保護、結束、商品価値向上を目的として用いられる包装
材料、保護シート等広く利用されることが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 105:02 B29L 7:00 C08L 67:02 Fターム(参考) 4F071 AA45 AA87 AF30Y AF58Y AF61Y AH06 AH19 BB04 BB06 BB07 BC01 4F210 AA24 AE01 AG01 RC02 RG02 RG04 RG21 RG43 4J002 CF031 CF041 CF061 CF071 FD010 FD090 GG02 4J029 AD10 AE03 BA02 BA03 BA05 BA08 BA10 BD03A BD06A BF09 BF18 BF25 BF26 BF28 CA02 CA04 CA05 CA06 CB05A CB06A CB10A CC03A CC05A CC06A CD03 CF08 CH02 CH06 DB02 FC03 FC05 FC08 FC12 FC14 GA02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ジカルボン酸およびエチレングリ
    コールを主たる成分とし、炭素数4〜12の脂肪族ジカ
    ルボン酸を共重合したポリエステル樹脂からなる熱収縮
    性ポリエステルフィルムであって、該フィルムの一方向
    において、100[℃]のトリエチレングリコール浴に1
    分間浸漬した後の収縮率が30〜80[%]であって、か
    つテトラヒドロフラン(以下THF)に10秒間浸漬
    し、30[℃]で乾燥した際のヘイズ上昇が0.5[%
    /10μm]以下であり、さらにTHFを5[g/m2
    塗布し、室温で接合したフィルムを剥離角90[度]で
    の定速剥離試験法により測定した接着強度が300[g
    /cm]以上となることを特徴とする熱収縮性ポリエス
    テルフィルム
  2. 【請求項2】 炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸を
    全酸成分のうち1〜20[モル%]含有し、イソフタル酸
    を20[モル%]を超えて50[モル%]以下含有し、
    DSCの10[℃/min.]で昇温した際の吸熱ピー
    ク面積より求めた結晶融解熱が0〜3[mW/mg]で
    あることを特徴とする請求項1の熱収縮性ポリエステル
    フィルム。
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