JP2001049066A - 塩化ビニル系重合体の製造方法 - Google Patents

塩化ビニル系重合体の製造方法

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JP2001049066A JP11225598A JP22559899A JP2001049066A JP 2001049066 A JP2001049066 A JP 2001049066A JP 11225598 A JP11225598 A JP 11225598A JP 22559899 A JP22559899 A JP 22559899A JP 2001049066 A JP2001049066 A JP 2001049066A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作性が良好で、少量の酸化防止剤で十分な
重合停止能力を有し、可塑剤吸収性のバラツキが少な
く、且つ抗初期着色性、熱安定性共に良好な塩化ビニル
系重合体が得られる塩化ビニル系重合体の製造方法を提
供する。 【解決手段】 塩化ビニル単量体単独、又は塩化ビニル
単量体及びこれと共重合可能な単量体の混合物を水媒体
中で重合する工程、及び酸化防止剤を添加する工程を含
む塩化ビニル系重合体の製造方法であって、前記酸化防
止剤として、20℃で液状の酸化防止剤Aと20℃で粉末状
の酸化防止剤Bとの混合酸化防止剤を添加することを特
徴とする塩化ビニル系重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニル系重合
体の製造方法に関し、特に可塑剤吸収性のバラツキが少
なく、且つ抗初期着色性、熱安定性共に良好な塩化ビニ
ル系重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、塩化ビニル単量体単独、又は塩化
ビニル単量体及びこれと共重合可能な単量体との単量体
混合物を水媒体中で重合させて塩化ビニル系重合体を製
造する方法においては、得られる塩化ビニル系重合体の
抗初期着色性及び熱安定性を改良し、また重合率を一定
に保って重合体の可塑剤吸収性のバラツキを少なくする
等の目的で、酸化防止剤の添加が行われている。この酸
化防止剤は、異常反応時における緊急反応停止の目的で
添加される場合もある。
【0003】酸化防止剤の添加時期は、重合開始前;重
合中の重合器内の圧力(以下、内圧という)が変化しな
い間;重合末期において内圧が低下した時点;重合終了
後の残存未反応単量体の回収前、回収中又は回収後等で
あるが、特に酸化防止剤は重合停止作用があることか
ら、通常は重合末期において内圧が低下した時点で重合
停止を兼ねて重合混合物に添加されている。酸化防止剤
の添加方法としては、(1)常温(20〜25℃、以下同
じ)で液状の酸化防止剤を直接重合混合物中に添加する
方法(特公平7−113041)、(2)常温で粉末状の酸化防
止剤をメタノール、トルエン等の有機溶媒に溶解し、溶
液としてポンプにより圧入、添加する方法、(3)前記
粉末状酸化防止剤を、乳化剤や懸濁剤を用いて水性分散
液としてポンプにより圧入、添加する方法(特公平5−86
407)等が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの添加方法で使
用される酸化防止剤としては数多く提案されている。し
かし、これらの酸化防止剤は各々特有の性能を有してお
り、例えば、重合停止能力は不十分であるが、液状であ
るため操作性が良好で、且つ重合後の排水中のCODが低
いものや、重合停止能力は十分であっても、重合体の抗
初期着色性や熱安定性を低下させてしまうもの、粉末状
であるために有機溶媒に溶解する必要があり、その結
果、重合排水中のC0Dを高めてしまうもの等、一長一短
があり、一種類の酸化防止剤で全ての要求を満足させる
ものは得られていないのが現状である。即ち、常温で液
状の酸化防止剤を直接重合混合物中に添加する方法
(1)では、添加する酸化防止剤量が少なくなると、重
合停止能力が不十分となったり、重合体の抗初期着色性
や熱安定性が低下する等の問題が残されていた。
【0005】常温で粉末状の酸化防止剤を有機溶媒に溶
解した溶液を添加する方法(2)では、塩化ビニル単量
体を水媒体中で重合する場合、酸化防止剤の溶解に用い
た有機溶媒が重合後の排水中に排出され、その結果、排
水中のCODが増大する問題がある。また、用いた溶媒が
塩化ビニル系重合体中に含まれ、製品及び加工時の臭気
の原因となったり、未反応単量体を回収する際に回収単
量体中に混入する等の問題も生じる。更に、酸化防止剤
の種類によっては各種有機溶媒への溶解性が低いものも
あり、この場合は、有機溶媒の使用量が増大し、上記問
題は更に深刻となる。
【0006】また常温で粉末状の酸化防止剤を乳化剤や
懸濁剤を用いて水性分散液として添加する方法(3)で
は、二種以上の酸化防止剤を一つの安定な水性分散液と
して得ることは通常困難であるため、二種以上の酸化防
止剤を用いるためには、各々専用の添加設備(タンク、
配管、ポンプ等)が必要であり、その結果、コストアッ
プになってしまうという問題があった。更にいずれの添
加方法でも、重合率を一定に保つことが困難で、可塑剤
吸収性のバラツキが少ない塩化ビニル重合体を得ること
は困難であった。
【0007】従って本発明の課題は、操作性が良好で、
少量の酸化防止剤で十分な重合停止能力を有し、可塑剤
吸収性のバラツキが少なく、且つ抗初期着色性、熱安定
性共に良好な塩化ビニル系重合体が得られる塩化ビニル
系重合体の製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するものとして、塩化ビニル単量体単独又は塩化ビニ
ル単量体及びこれと共重合可能な単量体の混合物を水媒
体中で重合させる工程、及び酸化防止剤を添加する工程
を含む塩化ビニル系重合体を製造する方法であって、前
記酸化防止剤として、20℃で液状の酸化防止剤Aと20℃
で粉末状の酸化防止剤Bとの混合酸化防止剤を添加する
ことを特徴とする塩化ビニル系重合体の製造方法を提供
するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる20℃で液状の
酸化防止剤Aは、融点が20℃以下の酸化防止剤であれば
よい。このような酸化防止剤としては、20℃で液状であ
り、かつ一般式(1):
【0010】
【化2】 (式中、R1は炭素数1〜5の直鎖状又は分岐鎖状のアル
キル基であり、R2及びR3は独立に水素原子、又は炭素
数1〜5の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基である。)
で表される化合物が好適である。
【0011】一般式(1)において、R1の具体例として
は、t−ブチル基、t−アミル基、イソプロピル基等が
好ましく、またR2及びR3の具体例としては、水素原
子、t−ブチル基、sec−ブチル基等が好ましい。上
記の20℃で液状であり、かつ一般式(1)で表される化合
物の好ましいものとしては、2−イソプロピルフェノー
ル(融点16℃)、2−t−ブチルフェノール(融点−5
℃)、2−t−アミルフェノール(融点−5℃)、2,
6−ジ−t−ブチル−4−sec−ブチルフェノール
(融点18℃)等が挙げられる。特に好ましいものは、2,
6−ジ−t−ブチル−4−sec−ブチルフェノールである。
【0012】20℃で粉末状の酸化防止剤Bは、融点が20
℃を超える酸化防止剤、好ましくは融点が35℃以上の酸
化防止剤であればよい。このような酸化防止剤Bとして
は、塩化ビニル系重合体の製造において一般に用いられ
る融点が20℃を超える油溶性酸化防止剤、例えば、トリ
エチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(融点7
5〜79℃)、t−ブチルヒドロキシアニソール(融点57℃以
上)、4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチル
フェノール)(融点208〜212℃)、2,2'−メチレン−ビス
(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)(融点130〜133
℃)、2,2'−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチル
フェノール)(融点116℃以上)、2,6−ジ−t−ブチル−4
−メチルフェノール(融点69℃以上)、2,6−ジ−t−ブチ
ル−4−エチルフェノール(融点43℃以上)、2,6−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール(融点140
℃)、n−オクタデシル3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t
−ブチルフェニル)プロピオネート(融点50〜54℃)、4,
4'−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)(融
点152〜154℃)、4,4'−チオビス(6−t−ブチル−m−ク
レゾール)(融点161〜164℃)、テトラキス〔メチレン−3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート〕メタン(融点120℃)等のフェノール化合
物;サイクリックソオペンタンテトライルビス(オクタ
デシルホスファイト)(融点45〜50℃)等のリン化合物;
ジラウリルチオジプロピオネート(融点38℃以上)、ジミ
リスチルチオジプロピオネート(融点49〜54℃)、ジステ
アリルチオジプロピオネート(融点59℃以上)等の硫黄化
合物等が挙げられる。これらは一種単独でも二種以上を
組み合わせても用いられる。これらのうちで、重合禁止
能力が良好で、重合器へのスケール付着が少ない等の点
で、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、ト
リエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−
メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,
2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、4.4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、t−ブチルヒドロキシアニソール、t−ブ
チルハイドロキノン及びn−オクタデシル3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートが
好ましい。
【0013】本発明で使用される混合酸化防止剤は、20
℃で液状の酸化防止剤Aと20℃で粉末状の酸化防止剤B
とを混合することにより調製される。こうして得られる
混合酸化防止剤は酸化防止剤Aと酸化防止剤Bとの混合
比にもよるが、通常、液状(溶液又は分散液)である。
酸化防止剤Aと酸化防止剤Bとの混合比(A/B)は、9/
1〜2/8(重量比)の範囲が好ましく、8/2〜3/7の範囲が
より好ましい。液状酸化防止剤Aの割合が少なすぎる
と、混合酸化防止剤の粘度が上昇したり、液状にならな
いことがあり、また多すぎると、酸化防止剤Bの特徴が
発揮できなくなる(例えば重合禁止能力が向上しない等)
ことがある。なお、混合酸化防止剤の調製は、得られる
混合酸化防止剤が固化しないような温度(通常20℃以
上、好ましくは25℃以上)で行なう。また酸化防止剤の
酸化を防止するために窒素雰囲気下で行うことが好まし
い。
【0014】こうして得られる混合酸化防止剤は、溶液
状又は分散液状が好ましく、また均一溶液を得るために
メタノール、エタノール等の有機溶媒を加えてもよい。
但し、有機溶媒を加える場合は重合排水のCODを低く抑
えるという観点から、有機溶媒量は、有機溶媒と混合酸
化防止剤との合計量に対して60重量%以下、好ましくは
40重量%以下、より好ましくは30重量%以下とする。
【0015】酸化防止剤の添加時期としては、重合前;
重合中の内圧が変化しない間;重合末期において内圧が
低下した時点;或いは重合終了後の残存単量体回収前、
残存単量体回収中、又は残存単量体回収後が挙げられ
る。特に、重合末期において内圧が低下し始め、該内圧
が所定のO.3〜1.0 MPaとなった時点で添加することによ
り、本発明の効果を著しく発揮することができる。
【0016】混合酸化防止剤の添加量は、通常、重合器
に仕込まれる塩化ビニル単量体単独、又は塩化ビニル単
量体及びこれと共重合可能な単量体の混合物(以下、該
混合物を塩化ビニルを主成分とする単量体混合物とい
う)100重量部当たり、通常O.O001〜O.5重量部である。
この添加量は、内圧がO.3〜1.OMPaの時点で添加する場
合、重合反応をいっそう有効に停止することができ、且
つ抗初期着色性がいっそう良好な重合体が得られる点か
ら、O.001〜O.05重量部とすることが好ましい。
【0017】本発明で使用される単量体原料は、塩化ビ
ニル単量体単独、又は塩化ビニル単量体を主成分とする
単量体混合物である。塩化ビニル単量体を主成分とする
単量体混合物は、少なくとも50重量%の塩化ビニルと、
残部が塩化ビニルと共重合可能な他の単量体とからなる
混合物である。塩化ビニル単量体と共重合可能な他の単
量体としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル等のビニルエステル;アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル
等の、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル;
エチレン、プロピレン等のオレフィン類;無水マレイン
酸;アクリロニトリル;スチレン;塩化ビニリデン等が挙
げられる。これらは一種単独で又は二種以上を組み合わ
せて用いられる。
【0018】本発明方法は従来の塩化ビニル系重合体の
製造方法と同様、以上のような単量体原料を水媒体中、
分散助剤及び重合開始剤の存在下で重合することにより
行われる。
【0019】ここで使用される分散助剤は、特に限定さ
れず、従来の塩化ビニル系重合体の製造に使用されてい
るものでよい。この分散助剤としては、例えばメチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス等の水溶性セルロースエーテル、水溶性部分鹸化ポリ
ビニルアルコール、アクリル酸重合体、ゼラチン等の水
溶性ポリマー;ソルビタンモノラウレート、ソルビタン
トリオレート、グリセリントリステアレート、エチレン
オキシド−プロピレンオキシドブロック共重合体等の油
溶性乳化剤;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレ
ート、ポリオキシエチレングリセリンオレエート、ラウ
リン酸ナトリウム等の水溶性乳化剤などが挙げられる。
これらは一種単独でも二種以上を組み合わせても使用で
きる。使用量は単量体原料100重量部に対し、通常0.01
〜3重量部の範囲である。
【0020】本発明方法で使用される重合開始剤も特に
限定されず、従来の塩化ビニル系重合体の製造に用いら
れているものでよい。例えば、ジイソプロピルパーオキ
シジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシ
ジカーボネート、ジエトキシエチルパーオキシジカーボ
ネート等のパーオキシカーボネート化合物;t−ブチルパ
ーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレー
ト、t−ブチルパーオキシネオデカネート、α−クミル
パーオキシネオデカノエート等のパーオキシエステル化
合物;アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシ
ド、2,4,4−トリメチルペンチル−2−パーオキシフェノ
キシアセテート、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパー
オキシド等の過酸化物;アゾビス−2,4−ジメチルバレロ
ニトリル、アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)等のアゾ化合物;過硫酸カリウム、過硫酸ア
ンモニウム、過酸化水素等が挙げられる。これらは一種
単独でも二種以上を組み合わせても使用できる。使用量
は単量体原料100重量部に対し、通常0.01〜1重量部の
範囲である。
【0021】水媒体としては、水(純水又は脱イオン
水)が使用される。水媒体の使用量は使用量は単量体原
料100重量部に対し、通常80〜300重量部の範囲である。
重合における他の条件、例えば、重合器への水媒体、単
量体原料、分散助剤、重合開始剤等の仕込み方法、仕込
み割合、重合温度なども従来と同様でよい。例えば、重
合温度は40〜70℃程度である。また重合法としては懸濁
重合、乳化重合のいずれでもよい。
【0022】本発明方法においては、必要に応じて塩化
ビニル系重合体の製造に一般的に使用されている重合度
調整剤、連鎖移動剤、pH調整剤、ゲル化改良剤、耐電防
止剤などを適宜使用することもできる。また、酸化防止
剤を重合反応の制御、生成重合体の劣化防止などの目的
で、重合開始前、重合中の内圧が変化しない間、あるい
は重合終了後に重合混合物又は重合反応生成物に添加す
ることもできる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 内容量2m3のステンレス製重合器に脱イオン水980kg、ケ
ン化度80.5モル%の部分ケン化ポリビニルアルコール38
2g、及びメトキシ置換度28.5重量%及びヒドロキシプロ
ポキシ置換度8.9%のヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース143gを仕込んだ。重合器内を内圧が60mmHg(-0.09M
Pa)となるまで脱気した後、塩化ビニル単量体700kgを
仕込んだ。攪拌しながら、重合開始剤としてジ−2−エ
チルヘキシルパーオキシジカーボネート350gを仕込み、
同時に重合器のジャケットに温水を通して昇温を開始す
ることにより重合を開始し、更に重合器内が57.O℃に昇
温したところで、この温度を保ち重合を続けた。重合器
内の圧力が0.588MPaに低下した時点(この時の重合率は8
6%)で、重合器内に、表1に記載の酸化防止剤液I(25
℃で調製)を、表1に記載の量添加した。重合終了後、
重合器から未反応単量体を回収し、得られた重合体スラ
リーを脱水、乾燥して塩化ビニル重合体を得た。得られ
た重合体の可塑剤吸収性、抗初期着色性、熱安定性及び
嵩比重を下記の方法で測定すると共に、製造工程から排
出される重合排水のCODをJIS K0102に準拠して測定し
た。結果を表2に示す。
【0024】可塑剤吸収性:重合体400gを、ジャケット
温度を80℃に調節した攪拌機付きブラベンダープラスト
グラフに投入して、攪拌しながら4分間予熱した後、DOP
200gを加えて、ドライアップするまでの時間を測定し
た。
【0025】抗初期着色性:重合体100重量部に、ラウ
リル酸すず1重量部、カドミウム系安定剤O.5重量部及び
ジオクチルフタレート50重量部を配合し、ロールを用い
て160℃で5分間混練した後、混練物をプレス成形してシ
ート状の試料を作成した。実施例1の重合体から得られ
たシート状試料を基準とし、初期着色がこれと同等のも
のを○、これよりやや多いものを△、著しく多いものを
×と評価した。
【0026】熱安定性:抗初期着色性の測定用として作
製した上記のシート状試料を、185℃に保ったギヤオー
ブン中に入れ、試料が黒化するまでの時間を測定した。 実施例2、比較例1〜3 酸化防止剤液Iの代わりに、表1に記載の酸化防止剤液
II、III、IV又はV(いずれも25℃で調製)を用いた以外
は実施例1と同様にして塩化ビニル重合体を製造した。
得られた重合体の可塑剤吸収性、抗初期着色性、熱安定
性、重合排水のCODを実施例1と同様に測定した。結果
を表2に示す。実施例1〜2及び比較例1〜3の結果か
ら判るように、本発明方法により得られた塩化ビニル系
重合体の可塑剤吸収性、抗初期着色性、熱安定性は何れ
も良好であり、また重合排水のCODは低かった。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】 ※仕込み単量体100重量部に対する混合酸化防止剤(実
施例の場合)又は酸化防止剤(比較例の場合)の重量部
【0029】実施例3 内容量100L(リットル)のステンレス製重合器に脱イオ
ン水60kg、ケン化度80.5モル%の部分ケン化ポリビニル
アルコール18g、メトキシ置換度28.5重量%及びヒドロ
キシプロポキシ置換度8.9%のヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース12g、及び重合開始剤としてジ−2−エチル
ヘキシルパーオキシジカーボネート21gを仕込んだ。重
合器内を内圧が60mmHgとなるまで脱気した後、塩化ビニ
ル単量体30kgを仕込み、攪拌しながら、ジャケットに温
水を通して昇温を開始することにより重合を開始し、更
に重合器内が57.0℃に昇温したところで、この温度を保
ち重合を続けた。重合開始1時間後(重合中)、表1に
記載の酸化防止剤液Iを30g添加した。この添加によ
り、重合反応が大きく抑制され、重合が停止されたこと
が確認された。
【0030】実施例4 酸化防止剤Iの代わりに酸化防止剤IIを30g添加した以
外は実施例3と同様にして重合を行った。重合中に酸化
防止剤IIを添加した時点で重合反応が大きく抑制され、
重合が停止されたことが確認された。
【0031】比較例4 酸化防止剤Iの代わりに酸化防止剤IVを30g添加した以
外は実施例3と同様にして重合を行った。酸化防止剤IV
を添加した時点で重合反応の抑制が不充分であり、重合
が停止されなかったことが確認された。実施例3〜4及
び比較例4の結果から、本発明に用いられる混合酸化防
止剤は重合停止能力が良好であることが確認された。
【0032】
【発明の効果】本発明の塩化ビニル系重合体の製造方法
は、操作性が良好で、少量の酸化防止剤で十分な重合停
止能力を有し、酸化防止剤専用の添加設備や有機溶媒を
必要とせずに、可塑剤吸収性のバラツキが少なく、且つ
抗初期着色性、熱安定性共に良好な塩化ビニル系重合体
を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BD041 BD051 BD061 BD071 BD081 BD091 EJ026 EJ027 EJ037 EV067 EW067 FD076 FD077 4J011 JB26 KB29 PA33 PB24 PC02 PC03 PC06 PC07 4J100 AA02Q AA03Q AB02Q AC02Q AC03P AC04Q AK32Q AL03Q AM02Q CA01 CA04 FA21

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル単量体単独、又は塩化ビニル単
    量体及びこれと共重合可能な単量体の混合物を水媒体中
    で重合する工程、及び酸化防止剤を添加する工程を含む
    塩化ビニル系重合体の製造方法であって、前記酸化防止
    剤として、20℃で液状の酸化防止剤Aと20℃で粉末状の
    酸化防止剤Bとの混合酸化防止剤を添加することを特徴
    とする塩化ビニル系重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】前記液状酸化防止剤Aが、20℃で液状であ
    り、かつ一般式(1): 【化1】 (式中、R1は炭素数1〜5の直鎖状又は分岐鎖状のアル
    キル基であり、R2及びR3は独立に水素原子、又は炭素
    数1〜5の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基である。)
    で表される化合物である請求項1記載の塩化ビニル系重
    合体の製造方法。
  3. 【請求項3】前記液状酸化防止剤Aが、2,6−ジ−t−ブ
    チル−4−sec−ブチルフェノールである請求項1又は2
    記載の塩化ビニル系重合体の製造方法。
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