JP2001048798A - 抗菌剤 - Google Patents
抗菌剤Info
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- JP2001048798A JP2001048798A JP11224090A JP22409099A JP2001048798A JP 2001048798 A JP2001048798 A JP 2001048798A JP 11224090 A JP11224090 A JP 11224090A JP 22409099 A JP22409099 A JP 22409099A JP 2001048798 A JP2001048798 A JP 2001048798A
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Abstract
(57)【要約】
従来の化学合成品系の抗菌剤や香辛料抽出物を利用した
製剤等を含む天然系抗菌剤の欠点を解消し、着色の度合
が低く、臭気が少なく、しかも安全性の高い食品及び化
粧品用抗菌剤を提供することを目的とする。 【構成】 クロ−ブより、アルコ−ル濃度50%以上
の含水エタノ−ル又はメタノ−ルにて抽出して得られた
抽出液より、非水溶性成分および精油成分を分別、脱
臭、精製して得られる水溶性成分を有効成分とする抗菌
剤。
製剤等を含む天然系抗菌剤の欠点を解消し、着色の度合
が低く、臭気が少なく、しかも安全性の高い食品及び化
粧品用抗菌剤を提供することを目的とする。 【構成】 クロ−ブより、アルコ−ル濃度50%以上
の含水エタノ−ル又はメタノ−ルにて抽出して得られた
抽出液より、非水溶性成分および精油成分を分別、脱
臭、精製して得られる水溶性成分を有効成分とする抗菌
剤。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、植物に由来する成分を
有効成分とする抗菌剤に関するものである。さらに詳し
くは、天然香辛料であるクロ−ブより抽出、分別、脱
臭、精製して得られる水溶性成分を有効成分とし、色、
臭いが少なく、細菌類に対し特に優れた抗菌効果を有す
る化粧品、食品用抗菌剤に関するものである。
有効成分とする抗菌剤に関するものである。さらに詳し
くは、天然香辛料であるクロ−ブより抽出、分別、脱
臭、精製して得られる水溶性成分を有効成分とし、色、
臭いが少なく、細菌類に対し特に優れた抗菌効果を有す
る化粧品、食品用抗菌剤に関するものである。
【0002】従来より、化粧品や食品の分野において
は、製品の品質劣化の防止の目的で各種の化学合成品系
の抗菌剤(防腐剤、静菌剤、保存料)が用いられてい
る。たとえば化粧品分野においては、防腐剤として安息
香酸及びその塩、イソプロピルメチルフェノ−ル、パラ
オキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノ−ル、塩化
ベンザルコニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウ
ム、グルコン酸クロルヘキシジン、感光素などがあげら
れる。また食品分野においては、静菌剤や保存料として
安息香酸及びその塩、ソルビン酸及びその塩、デヒドロ
酢酸及びその塩、パラオキシ安息香酸エステル、プロピ
オン酸カリウム、プロピオン酸ナトリウム、チアベンダ
ゾ−ルなどがあげられる。
は、製品の品質劣化の防止の目的で各種の化学合成品系
の抗菌剤(防腐剤、静菌剤、保存料)が用いられてい
る。たとえば化粧品分野においては、防腐剤として安息
香酸及びその塩、イソプロピルメチルフェノ−ル、パラ
オキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノ−ル、塩化
ベンザルコニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウ
ム、グルコン酸クロルヘキシジン、感光素などがあげら
れる。また食品分野においては、静菌剤や保存料として
安息香酸及びその塩、ソルビン酸及びその塩、デヒドロ
酢酸及びその塩、パラオキシ安息香酸エステル、プロピ
オン酸カリウム、プロピオン酸ナトリウム、チアベンダ
ゾ−ルなどがあげられる。
【0003】しかしながら、上記のいずれの化学合成品
系の抗菌剤も抗菌効果は優れているものの、皮膚への刺
激性や感作性あるいは人体に対し僅かではあるが毒性の
あるものも多く、そのため使用量、使用範囲などにおい
て厳しい制限が設けられている。そこで最近では、より
安全性の高い天然抗菌剤に対する需要が高まってきた。
系の抗菌剤も抗菌効果は優れているものの、皮膚への刺
激性や感作性あるいは人体に対し僅かではあるが毒性の
あるものも多く、そのため使用量、使用範囲などにおい
て厳しい制限が設けられている。そこで最近では、より
安全性の高い天然抗菌剤に対する需要が高まってきた。
【0004】従来より食品分野においては、クロ−ブ、
オ−ルスパイス、クミン、マスタ−ド、シンナモン、セ
イジ、タイム、ナツメグ、ロ−ズマリ−等の香辛料及び
その抽出物が食品の辛味作用、矯臭作用、賦香作用等の
目的で使用されているが、古くから抗菌作用を有する成
分が含まれていることが知られており、近年では天然系
の抗菌剤としてその製剤が商品化されている。しかしな
がら、香辛料の抗菌成分は、クロ−ブ中のオイゲノ−
ル、マスタ−ド中のイソチオシアネ−ト、タイム中のチ
モ−ル、ロ−ズマリ−中のピネン等がよく知られている
が、その大部分は水蒸気蒸留やアルコ−ル等の有機溶媒
抽出によって得られる精油成分である。香辛料又はその
抽出物を食品に添加する場合、日常的に使用される程度
の量では静菌剤や保存料としての効果は期待できず、ま
た有効量まで添加すると香辛料特有の味や臭いが強すぎ
て実用上官能面で問題がある。そこで抽出方法やマスキ
ング、他の素材との併用により味や臭いを出来るだけ抑
えた抗菌剤が提案されている。
オ−ルスパイス、クミン、マスタ−ド、シンナモン、セ
イジ、タイム、ナツメグ、ロ−ズマリ−等の香辛料及び
その抽出物が食品の辛味作用、矯臭作用、賦香作用等の
目的で使用されているが、古くから抗菌作用を有する成
分が含まれていることが知られており、近年では天然系
の抗菌剤としてその製剤が商品化されている。しかしな
がら、香辛料の抗菌成分は、クロ−ブ中のオイゲノ−
ル、マスタ−ド中のイソチオシアネ−ト、タイム中のチ
モ−ル、ロ−ズマリ−中のピネン等がよく知られている
が、その大部分は水蒸気蒸留やアルコ−ル等の有機溶媒
抽出によって得られる精油成分である。香辛料又はその
抽出物を食品に添加する場合、日常的に使用される程度
の量では静菌剤や保存料としての効果は期待できず、ま
た有効量まで添加すると香辛料特有の味や臭いが強すぎ
て実用上官能面で問題がある。そこで抽出方法やマスキ
ング、他の素材との併用により味や臭いを出来るだけ抑
えた抗菌剤が提案されている。
【0005】例えば、特開平4−278070号公報に
は、オレガノ、クロ−ブ、ユッカの粉砕物または抽出物
と、炭素数4〜12の脂肪酸のモノグリセライドとの混
合物からなる食品用静菌剤が報告されている。しかしな
がら、このものを食品用の保存料として食品に添加する
場合、炭素数4〜12の脂肪酸のモノグリセライドとの
相乗効果にて、前記植物の粉砕物または抽出物の使用量
を減少できるという点ではある程度の臭いの緩和は認め
られるものの必ずしも満足出来るものではない。又、特
にこのものを化粧料に配合しようとした場合、抗菌性は
ある程度は満足されるものの、植物の粉砕物や抽出物に
含まれる精油に由来する特異な臭気は、化粧料としての
商品価値を低下させる。又、精油成分や植物粉砕物は非
水溶性であるため、ロ−ションなどの水系液状化粧料に
配合するのは難しい。
は、オレガノ、クロ−ブ、ユッカの粉砕物または抽出物
と、炭素数4〜12の脂肪酸のモノグリセライドとの混
合物からなる食品用静菌剤が報告されている。しかしな
がら、このものを食品用の保存料として食品に添加する
場合、炭素数4〜12の脂肪酸のモノグリセライドとの
相乗効果にて、前記植物の粉砕物または抽出物の使用量
を減少できるという点ではある程度の臭いの緩和は認め
られるものの必ずしも満足出来るものではない。又、特
にこのものを化粧料に配合しようとした場合、抗菌性は
ある程度は満足されるものの、植物の粉砕物や抽出物に
含まれる精油に由来する特異な臭気は、化粧料としての
商品価値を低下させる。又、精油成分や植物粉砕物は非
水溶性であるため、ロ−ションなどの水系液状化粧料に
配合するのは難しい。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】本発明の目的は、
こうした従来の化学合成品系の抗菌剤や香辛料抽出物を
利用した製剤等を含む天然系抗菌剤の欠点を解消し、着
色の度合いが低く、臭気が少なく、しかも安全性の高い
食品および化粧品用抗菌剤を提供することにある。
こうした従来の化学合成品系の抗菌剤や香辛料抽出物を
利用した製剤等を含む天然系抗菌剤の欠点を解消し、着
色の度合いが低く、臭気が少なく、しかも安全性の高い
食品および化粧品用抗菌剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、香辛料の
一種であるクロ−ブに着目し、クロ−ブより水又は有機
溶剤等で抽出される成分につき鋭意研究を重ねた結果、
精油成分であるオイゲノ−ル以外の水溶性成分にも強い
抗菌効果があることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。即ち、本発明はクロ−ブより抽出、分別、脱臭、精
製して得られる水溶性成分を有効成分とし、色、臭いが
少なく、細菌類に対し特に優れた抗菌効果を有する化粧
品、食品用抗菌剤を提供するものである。
一種であるクロ−ブに着目し、クロ−ブより水又は有機
溶剤等で抽出される成分につき鋭意研究を重ねた結果、
精油成分であるオイゲノ−ル以外の水溶性成分にも強い
抗菌効果があることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。即ち、本発明はクロ−ブより抽出、分別、脱臭、精
製して得られる水溶性成分を有効成分とし、色、臭いが
少なく、細菌類に対し特に優れた抗菌効果を有する化粧
品、食品用抗菌剤を提供するものである。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いられるクロ−ブは、フトモモ科の植物であるチョウ
ジの花蕾、葉、茎などがあげられるが、特に花蕾が好ま
しい。又、抽出効率を上げるため、必要に応じ抽出する
前に予めボ−ルミル等で粉砕することも可能である。
用いられるクロ−ブは、フトモモ科の植物であるチョウ
ジの花蕾、葉、茎などがあげられるが、特に花蕾が好ま
しい。又、抽出効率を上げるため、必要に応じ抽出する
前に予めボ−ルミル等で粉砕することも可能である。
【0009】本発明におけるクロ−ブの水溶性成分は、
クロ−ブより含水エタノ−ル又はメタノ−ルにて抽出
し、得られた抽出液に水を添加することにより析出した
非水溶性成分を除去し、さらに水を留去すると共に精油
成分を除去することにより得られる。
クロ−ブより含水エタノ−ル又はメタノ−ルにて抽出
し、得られた抽出液に水を添加することにより析出した
非水溶性成分を除去し、さらに水を留去すると共に精油
成分を除去することにより得られる。
【0010】本発明における抽出は、常法により行なう
ことが出来る。例えば、バッチ式の抽出機による静置浸
漬抽出などがあげられ、撹拌機を用いて抽出効率を上げ
ることも可能である。抽出に用いる溶媒としては、アル
コ−ル濃度50%以上の含水エタノ−ル又はメタノ−ル
を用いる。中でもアルコ−ル濃度70〜90%の含水エ
タノ−ルが好ましい。アルコ−ル濃度50%以下の含水
エタノ−ル又はメタノ−ル、又は水単独にて抽出を行な
った場合、本発明に係る水溶性成分も抽出されるが、そ
れと同時に抗菌性にほとんど効果のない色素成分なども
多く抽出されるため、抗菌剤自体の色相も悪く、また実
使用時の添加量に対する抗菌効果も低下するため好まし
くない。抽出溶媒の使用量は特に制限はなく、クロ−ブ
の重量に対して等量から20倍量で行なうのが好まし
い。抽出は着色の面より通常は常温もしくは低温にて行
なうのが好ましいが、抽出効率のアップ、抽出時間の短
縮等の目的で加温状態にて行なうことも可能である。
ことが出来る。例えば、バッチ式の抽出機による静置浸
漬抽出などがあげられ、撹拌機を用いて抽出効率を上げ
ることも可能である。抽出に用いる溶媒としては、アル
コ−ル濃度50%以上の含水エタノ−ル又はメタノ−ル
を用いる。中でもアルコ−ル濃度70〜90%の含水エ
タノ−ルが好ましい。アルコ−ル濃度50%以下の含水
エタノ−ル又はメタノ−ル、又は水単独にて抽出を行な
った場合、本発明に係る水溶性成分も抽出されるが、そ
れと同時に抗菌性にほとんど効果のない色素成分なども
多く抽出されるため、抗菌剤自体の色相も悪く、また実
使用時の添加量に対する抗菌効果も低下するため好まし
くない。抽出溶媒の使用量は特に制限はなく、クロ−ブ
の重量に対して等量から20倍量で行なうのが好まし
い。抽出は着色の面より通常は常温もしくは低温にて行
なうのが好ましいが、抽出効率のアップ、抽出時間の短
縮等の目的で加温状態にて行なうことも可能である。
【0011】上記の方法にて得られた抽出液は、抽出液
の重量に対して、1/2量から10倍量の水を加えて非
水溶性成分を析出させる。これを濾過もしくは遠心分離
などにより析出した非水溶性成分を除去し、水溶液を得
る。これを適当な量まで減圧濃縮もしくは溶媒を完全に
留去すると同時に、臭気の面や溶解性の面で問題となる
精油成分を除去する。まだ抽出物に臭気が残存している
場合は、さらに上記操作を繰り返すことにより、実質的
に精油成分を含まない抽出物を得る。さらに、抗菌性の
低下が認められない範囲で、活性炭等による脱色処理や
カラムクロマトグラフィなどによる精製処理を行なうこ
とも可能である。
の重量に対して、1/2量から10倍量の水を加えて非
水溶性成分を析出させる。これを濾過もしくは遠心分離
などにより析出した非水溶性成分を除去し、水溶液を得
る。これを適当な量まで減圧濃縮もしくは溶媒を完全に
留去すると同時に、臭気の面や溶解性の面で問題となる
精油成分を除去する。まだ抽出物に臭気が残存している
場合は、さらに上記操作を繰り返すことにより、実質的
に精油成分を含まない抽出物を得る。さらに、抗菌性の
低下が認められない範囲で、活性炭等による脱色処理や
カラムクロマトグラフィなどによる精製処理を行なうこ
とも可能である。
【0012】本発明による抽出物は、水溶液もしくはエ
タノ−ル、グリセリン、プロピレングリコ−ル等に溶解
した液状、あるいは濃縮したペ−スト、固体等の状態で
ある。このままの形態にて抗菌剤として化粧品や食品に
使用することが出来るが、また本発明による抽出物とデ
キストリン、多糖類、加工澱粉等との混合水溶液をスプ
レ−ドライ等により粉末化したもの、デキストリン、乳
糖、加工澱粉等と混合し顆粒化したもの、サイクロデキ
ストリン等を用いて包接化したものなどを抗菌剤として
使用することも可能である。
タノ−ル、グリセリン、プロピレングリコ−ル等に溶解
した液状、あるいは濃縮したペ−スト、固体等の状態で
ある。このままの形態にて抗菌剤として化粧品や食品に
使用することが出来るが、また本発明による抽出物とデ
キストリン、多糖類、加工澱粉等との混合水溶液をスプ
レ−ドライ等により粉末化したもの、デキストリン、乳
糖、加工澱粉等と混合し顆粒化したもの、サイクロデキ
ストリン等を用いて包接化したものなどを抗菌剤として
使用することも可能である。
【0013】本発明による抗菌剤の化粧品や食品に対す
る添加量は、使用する化粧品の形態や食品の種類によっ
て異なるが、減圧乾固した抽出物として0.01〜5.
0重量%、好ましくは0.05〜2.0重量%である。
0.01重量%より少ないと抗菌効果が十分に期待でき
ない場合があり、5.0重量%より多いと化粧品や食品
の色調等に悪影響を与える場合がある。
る添加量は、使用する化粧品の形態や食品の種類によっ
て異なるが、減圧乾固した抽出物として0.01〜5.
0重量%、好ましくは0.05〜2.0重量%である。
0.01重量%より少ないと抗菌効果が十分に期待でき
ない場合があり、5.0重量%より多いと化粧品や食品
の色調等に悪影響を与える場合がある。
【0014】以下、実施例にて本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例にて限定されるもの
ではない。尚、以下の実施例等の数値の単位は、特に断
りのない限り重量%である。
明するが、本発明はこれらの実施例にて限定されるもの
ではない。尚、以下の実施例等の数値の単位は、特に断
りのない限り重量%である。
【0015】実施例1 クロ−ブの乾燥した花蕾100gに80%含水エタノ−
ル200gを加え、常温にて16時間浸漬後、減圧濾過
により約170gの抽出液を得た。抽出液に水400g
を加えると非水溶性成分が析出した。これを遠心分離に
て析出物を分離し、上澄液を採取後、200gになるま
で減圧濃縮した。更にこの濃縮液に水を400g加え、
200gになるまで減圧濃縮することにより抽出液Aを
得た。更にこれを減圧乾固することにより、固形の本発
明抽出物6.0gを得た。
ル200gを加え、常温にて16時間浸漬後、減圧濾過
により約170gの抽出液を得た。抽出液に水400g
を加えると非水溶性成分が析出した。これを遠心分離に
て析出物を分離し、上澄液を採取後、200gになるま
で減圧濃縮した。更にこの濃縮液に水を400g加え、
200gになるまで減圧濃縮することにより抽出液Aを
得た。更にこれを減圧乾固することにより、固形の本発
明抽出物6.0gを得た。
【0016】比較例1 クロ−ブの乾燥した花蕾100gに水300gを加え、
常温にて16時間浸漬した。減圧濾過後の残査に水30
0gを加え、同様の操作を行い、約450gの抽出液B
を得た。得られた抽出液Bを減圧乾固することにより固
形の抽出物8.2gを得た。
常温にて16時間浸漬した。減圧濾過後の残査に水30
0gを加え、同様の操作を行い、約450gの抽出液B
を得た。得られた抽出液Bを減圧乾固することにより固
形の抽出物8.2gを得た。
【0017】比較例2 クロ−ブの乾燥した花蕾100gに95%含水エタノ−
ル200gを加え、常温にて16時間浸漬した。減圧濾
過後の残査に95%含水エタノ−ル200gを加え、同
様の操作を行い、約360gの抽出液Cを得た。得られ
た抽出液Cを減圧乾固することによりペ−スト状の抽出
物14.6gを得た。
ル200gを加え、常温にて16時間浸漬した。減圧濾
過後の残査に95%含水エタノ−ル200gを加え、同
様の操作を行い、約360gの抽出液Cを得た。得られ
た抽出液Cを減圧乾固することによりペ−スト状の抽出
物14.6gを得た。
【0018】比較例3 抽出溶媒として、80%含水エタノ−ルを30%含水エ
タノ−ルに代える他は実施例1と同様に操作し、抽出液
Dを得た。
タノ−ルに代える他は実施例1と同様に操作し、抽出液
Dを得た。
【0019】[各種細菌類に対する抗菌力試験]下記A
〜Cの試験菌株を使用した。 A:黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus ATCC 653
8) B:大腸菌(Escherichia coli ATCC 8739) C:緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa ATCC 9627) 標準液体培地で30℃、17時間、前培養した菌液を無
菌水にて106個/mLに調整した。実施例1及び比較例
1、2で得られた固形ないしはペ−スト状の抽出物を設
定濃度量に調整し、それを添加したSCD寒天培地平板
上に、調整した菌液を白金耳にて画線塗布し、37℃、
3日間培養後の菌の増殖を観察した。抗菌力の判定は、
生育の認められないものを−、生育の兆候がみられるも
のを±、又、無添加時の増殖状態を+++とした時の各
試料の生育程度の応じて+、++、+++とした。
〜Cの試験菌株を使用した。 A:黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus ATCC 653
8) B:大腸菌(Escherichia coli ATCC 8739) C:緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa ATCC 9627) 標準液体培地で30℃、17時間、前培養した菌液を無
菌水にて106個/mLに調整した。実施例1及び比較例
1、2で得られた固形ないしはペ−スト状の抽出物を設
定濃度量に調整し、それを添加したSCD寒天培地平板
上に、調整した菌液を白金耳にて画線塗布し、37℃、
3日間培養後の菌の増殖を観察した。抗菌力の判定は、
生育の認められないものを−、生育の兆候がみられるも
のを±、又、無添加時の増殖状態を+++とした時の各
試料の生育程度の応じて+、++、+++とした。
【0020】実施例1及び比較例1〜3で得られた抽出
液A〜Dにつき、下記の判定基準に基づき評価を行なっ
た。 [着色度合及び臭いの度合] ×× : 着色度合が非常に高い。臭いの度合が非常に高い。 × : 着色度合が高い。臭いの度合が高い。 △ : 着色度合が低い。臭いの度合が低い。 ○ : ほとんど着色がない。ほとんど臭いがない。
液A〜Dにつき、下記の判定基準に基づき評価を行なっ
た。 [着色度合及び臭いの度合] ×× : 着色度合が非常に高い。臭いの度合が非常に高い。 × : 着色度合が高い。臭いの度合が高い。 △ : 着色度合が低い。臭いの度合が低い。 ○ : ほとんど着色がない。ほとんど臭いがない。
【0021】[水への溶解性]各抽出液につき、5%水
溶液にて評価を行なった。
溶液にて評価を行なった。
【0022】以上の結果を第1表に示す。
【0023】
【表1】
【0024】第1表より抗菌力試験において、本発明の
抗菌剤である実施例1、及び95%含水エタノ−ルにて
抽出のみで製造した比較例2においては、無添加のもの
に比べ、各種細菌類に対し優れた抗菌作用を示した。一
方、水単独での抽出で製造した比較例1においては、前
記のものに比較して、その増殖抑制作用はやや低いもの
であった。さらに各抽出液による評価においては、実施
例1による抽出液Aは、着色の度合が低くほとんど臭い
もなく、水への溶解性も非常に良好なものであった。し
かしながら、水単独で抽出した抽出液B、及び30%含
水エタノ−ルで抽出後実施例1と同様の操作にて製造し
た抽出液Dにおいては、臭いの度合や水への溶解性は良
いものの、着色の度合が非常に高く、化粧品や食品に使
用した場合その外観上問題となる場合がある。又、95
%含水エタノ−ルにて抽出のみで製造した抽出液Cにお
いては、混在する精油成分であるオイゲノ−ルの臭いが
非常に強く、化粧品や食品の香りや風味を損なう。さら
にこのものには水に不溶な成分も大量に含まれる為、水
系の製品に配合することは困難である。
抗菌剤である実施例1、及び95%含水エタノ−ルにて
抽出のみで製造した比較例2においては、無添加のもの
に比べ、各種細菌類に対し優れた抗菌作用を示した。一
方、水単独での抽出で製造した比較例1においては、前
記のものに比較して、その増殖抑制作用はやや低いもの
であった。さらに各抽出液による評価においては、実施
例1による抽出液Aは、着色の度合が低くほとんど臭い
もなく、水への溶解性も非常に良好なものであった。し
かしながら、水単独で抽出した抽出液B、及び30%含
水エタノ−ルで抽出後実施例1と同様の操作にて製造し
た抽出液Dにおいては、臭いの度合や水への溶解性は良
いものの、着色の度合が非常に高く、化粧品や食品に使
用した場合その外観上問題となる場合がある。又、95
%含水エタノ−ルにて抽出のみで製造した抽出液Cにお
いては、混在する精油成分であるオイゲノ−ルの臭いが
非常に強く、化粧品や食品の香りや風味を損なう。さら
にこのものには水に不溶な成分も大量に含まれる為、水
系の製品に配合することは困難である。
【0025】
【発明の効果】本発明の抗菌剤は、天然香辛料であるク
ロ−ブより得られたものである為、非常に安全なもので
ある。しかも食品の腐敗や食中毒、化粧品の品質劣化等
に問題となる各種細菌類に対し強い増殖抑制効果を示
す。又、本発明の抗菌剤は、実質的に精油成分を含んで
いない為、臭いがほとんどなく、また着色の度合も低い
ことより、食品に使用した場合には、食品そのものの外
観や香り、風味等をほとんど損なうことがなく、化粧品
に使用する場合にも、無香料、無着色をコンセプトとし
た製品に配合することが可能である。さらにこのものは
非水溶性成分を除去した非常に水への溶解性の良いもの
である為、水系の各種製品に配合することが容易であ
る。
ロ−ブより得られたものである為、非常に安全なもので
ある。しかも食品の腐敗や食中毒、化粧品の品質劣化等
に問題となる各種細菌類に対し強い増殖抑制効果を示
す。又、本発明の抗菌剤は、実質的に精油成分を含んで
いない為、臭いがほとんどなく、また着色の度合も低い
ことより、食品に使用した場合には、食品そのものの外
観や香り、風味等をほとんど損なうことがなく、化粧品
に使用する場合にも、無香料、無着色をコンセプトとし
た製品に配合することが可能である。さらにこのものは
非水溶性成分を除去した非常に水への溶解性の良いもの
である為、水系の各種製品に配合することが容易であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥田 成夫 大阪府泉大津市臨海町1丁目20番 阪本薬 品工業株式会社研究所内 Fターム(参考) 4C088 AB57 AC03 BA08 BA10 CA06 CA08 CA19 CA28 ZB35
Claims (1)
- 【請求項1】 クロ−ブ(チョウジ)より、アルコ−ル
濃度50%以上の含水エタノ−ル又はメタノ−ルにて抽
出し、得られた抽出液に水を添加することにより析出し
た非水溶性成分を除去し、さらに水を留去すると共に混
在する精油成分を除去することにより得られる水溶性成
分を有効成分とする抗菌剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11224090A JP2001048798A (ja) | 1999-08-06 | 1999-08-06 | 抗菌剤 |
Applications Claiming Priority (1)
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