JP3534181B2 - ローズマリーエキス、ローズマリーエキス抽出方法、及びローズマリーエキスを用いた化粧料 - Google Patents

ローズマリーエキス、ローズマリーエキス抽出方法、及びローズマリーエキスを用いた化粧料

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JP3534181B2
JP3534181B2 JP2000154601A JP2000154601A JP3534181B2 JP 3534181 B2 JP3534181 B2 JP 3534181B2 JP 2000154601 A JP2000154601 A JP 2000154601A JP 2000154601 A JP2000154601 A JP 2000154601A JP 3534181 B2 JP3534181 B2 JP 3534181B2
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良蔵 松田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ローズマリーエキ
スを用いた化粧料に関し、特に、安全性及び安定性に優
れたローズマリーエキス及びそれを用いた化粧料に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来から化粧品保存剤として、パラオキ
シ安息香酸エステル,ソルビン酸塩,フェノキシエタノ
ール,ペンタンジオールなど化学合成品が汎用されてき
た。しかし、これらの化学合成品よりなる保存剤は、毒
性,皮膚刺激,アレルギー等の関連において、必ずしも
安全で問題がないわけではなく、さまざまな法規・規制
のもとに用いられているのが現状である。また、健康に
対する近年の消費者意識の高まりに伴い、従来の合成の
保存剤が敬遠されて、より安全な天然物から得られる保
存剤の使用が一層求められる傾向にある。これらの要求
に対応するため、様々な天然抗菌物質が研究開発され、
例えばポリリジン,リゾチーム,ヒノキチオール,茶抽
出液,キトサンなどがある。
【0003】また、セージ,タイム,バジル,ローズマ
リー,シソ等のハーブ系香辛料に抗菌効果があることは
従来から知られており、そのハーブ系香辛料の一つであ
るローズマリーは、シソ科の植物で、葉や花にはフラボ
ノイド,ポリフェノール,ローズマリン酸,ローズマノ
ール及び精油などの成分を含んでいる。これらの成分が
抗菌性を有することが想定でき、多量に添加することな
く抗菌性を高めるには、その成分を抽出,濃縮したロー
ズマリーエキスを得ることができれば良いことが容易に
考えられるが、濃縮すればするほど品質上の問題、すな
わち刺激臭,酸化による着色(茶色〜茶褐色),沈殿な
どが益々ひどくなり、現状ではローズマリーに代表され
るハーブ系香辛料を保湿や収斂の目的で微量添加してい
るのみである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の天然抗
菌物質は、抗菌力が弱い、抗菌スペクトルが狭いなどの
問題があり、既存の合成保存剤の代用としては満足いく
ものではなかった。また、抗菌性を有するローズマリー
も、ローズマリーより抽出されるローズマリーエキスを
濃縮することで抗菌性を高めることができるが、ローズ
マリーエキスを濃縮すればするほど刺激臭,酸化による
着色(茶色〜茶褐色),沈殿などが益々ひどくなるとい
う品質的な問題があり、現実的には化粧料に既存の合成
保存剤の代用としては使用することができなかった。
【0005】本発明は、従来技術に存した上記のような
問題点に鑑みて行われたものであり、皮膚一次刺激,皮
膚感作のない低刺激性でかつ、品質的にも安定である天
然物から得られるローズマリーエキス、その抽出方法、
さらには該ローズマリーエキス防腐剤として用いた化
粧料を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の請求項1記載のローズマリーエキスは、ロ
ーズマリーの葉、または葉と花から、硫酸ナトリウム水
溶液にて抽出し減圧濃縮して得たことを特徴とするもの
である。また、本発明の請求項2記載のローズマリーエ
キスは、ローズマリーの葉、または葉と花から、硫酸ナ
トリウム水溶液と、グリセリン,エタノール,1.3−ブ
チレングリコール,ジプロピレングリコールのうち1種
または2種以上の混液とにて抽出し減圧濃縮して得たこ
とを特徴とするものである。
【0007】また、本発明の請求項3記載の化粧料は、
防腐剤として、請求項1または請求項2記載のローズマ
リーエキスのみを添加してなることを特徴とするもので
ある。また、本発明の請求項4記載の化粧料は、請求項
3記載の化粧料であって、上記ローズマリーエキスを、
3.0重量%〜5.0重量%の範囲で添加してなること
を特徴とするものである。
【0008】また、本発明の請求項5記載の化粧料は、
請求項記載の化粧料であって、該化粧料は、ローショ
ンであって、上記ローズマリーエキス 3.0重量%、エ
タノール 3.0重量%、オウゴンエキス 1.0重量%、水
溶性コラーゲン 1.0重量%、プラセンタエキス 0.5重
量%、エラスチン 0.5重量%、桑白皮エキス 0.5重量
%、精製水 90.5重量%を含むことを特徴とするもので
ある。また、本発明の請求項6記載の化粧料は、請求項
記載の化粧料であって、該化粧料は、シャンプーであ
って、上記ローズマリーエキス 5.0重量%、ラウリル
ポリエキシエチレン(3)硫酸エステルナトリウム塩(30%
溶液) 30.0重量%、ラウリル硫酸エステルナトリウム
塩(30%溶液) 10.0重量%、やし油脂肪酸ジエタノール
アミド 4.0重量%、グリセリン 5.0重量%、スクワラ
ン 1.0重量%、ミンクオイル 0.5重量%、センブリエ
キス 0.5重量%、精製水 44.0重量%を含むことを特
徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下、本実施の
形態1によるローズマリーエキスを抽出する方法につい
て説明する。本実施の形態1によるローズマリーエキス
は、ローズマリーの葉、または葉と花から、硫酸ナトリ
ウム水溶液と、グリセリン,エタノール,1.3−ブチレ
ングリコール,ジプロピレングリコールのうち1種また
は2種以上の混液とにて抽出されるもの、あるいは硫酸
ナトリウム水溶液のみにて抽出して得られるものであ
る。
【0010】上記硫酸ナトリウム水溶液を、上記ローズ
マリーエキスの抽出に用いるのは、ローズマリーの葉ま
たは葉と花から抽出されるフラボノイド,ポリフェノー
ルなどのフェノール性水酸基に起因して、抽出工程の濃
縮時に生じていた、刺激臭、着色、沈殿などの品質的な
問題を、該硫酸ナトリウム水溶液の硫酸基により封鎖す
ることができるためである。
【0011】また、上記グリセリン,エタノール,1.3
−ブチレングリコール,ジプロピレングリコールは、通
常、植物エキスの抽出に用いられる抽出溶媒であり、こ
れらを用いることにより、植物の細胞内の浸透圧を高
め、植物の細胞膜を容易に破壊することができ、これに
より細胞質内成分までエキスとして抽出することが可能
となり、高濃度な植物エキスが得られる。このように、
上記硫酸ナトリウム水溶液を用いるだけでなく、上記グ
リセリン,エタノール,1.3−ブチレングリコール,ジ
プロピレングリコールを用いることにより、植物エキス
抽出の最後の工程である減圧濃縮の時間を短縮すること
ができるものである。
【0012】以下、実施例1,2,3にローズマリーエ
キスの抽出方法の具体例を挙げる。 [実施例1]実施例1は、ローズマリーエキスを、硫酸ナ
トリウム水溶液とグリセリン,1.3−ブチレンブリコー
ルの混液とにて抽出する方法である。ローズマリーの葉
(100g)と花(50g)を1%硫酸ナトリウム水溶液(7
50g)に加え混合攪拌する。次にグリセリン(50g)と
1.3−ブチレングリコール(50g)をその溶液に加えた
後、80〜100℃,密封下で抽出する。抽出後、濾過によ
り濾液をとり、減圧濃縮する(最終濃縮物約300g)。
【0013】[実施例2]実施例2は、ローズマリーエキ
スを、硫酸ナトリウム水溶液とエタノール,ジプロピレ
ングリコールの混液とにて抽出する方法である。ローズ
マリーの葉(100g)と花(50g)を1%硫酸ナトリウム水溶
液(750g)に加え混合攪拌する。次にエタノール(30g)と
ジプロピレングリコール(70g)を加え、50〜60℃,密封
下で抽出する。抽出後、濾過により濾液を取り、減圧濃
縮する(最終濃縮物約270g)。
【0014】[実施例3]実施例3は、ローズマリーエキ
スを、硫酸ナトリウム水溶液とグリセリン,1.3−ブチ
レンブリコール,エタノール,ジプロピレングリコール
の混液とにて抽出する方法である。ローズマリーの葉(1
00g)と花(100g)を1%硫酸ナトリウム水溶液(750g)に加
え混合攪拌する。次にエタノール(30g),グリセリン(50
g),1.3-ブチレングリコール(50g),およびジプロピレ
ングリコール(50g)を加え、80〜100℃,密封下で抽出す
る。抽出後、濾過により濾液を取り、減圧濃縮する(最
終濃縮物約350g)。
【0015】[実施例4]実施例4は、ローズマリーエキ
スを、硫酸ナトリウム水溶液のみで抽出する方法であ
る。この方法は、上記実施例1,2,3の抽出方法と比
べ、減圧濃縮に長時間かかるが(実施例1の場合、減圧
濃縮の所要時間は約5時間であるのに対し、硫酸ナトリ
ウム水溶液のみの場合の減圧濃縮の所要時間は約24時
間である。)、最終的には抽出されるローズマリーエキ
スの減圧濃縮濃度を実施例1,2,3とほぼ同等にするこ
とができるものである。
【0016】次に、上記実施の形態1によるローズマリ
ーエキスが持つ防腐効果の評価方法及びその結果につい
て説明する。ローズマリーエキスを実施例1,2,3,
4で抽出しても、最終的には減圧濃縮濃度をほぼ同等に
できるため、それぞれの抽出方法によるローズマリーエ
キスが持つ防腐効果に差はない。そこで、本実施例1の
抽出方法で得られたローズマリーエキスを用いて抗菌性
を評価する微生物学的実験を行い、その結果を実施の形
態1によるローズマリーエキスが有する防腐効果とし
た。本実験では、抗菌性を評価する対象細菌として、河
川の流水より採取した細菌からなる一般細菌、室内落下
菌(真菌)、緑膿菌及び黄色ブドウ球菌を使用した。
【0017】A:一般細菌に対する抗菌性の評価方法 一般細菌に対する、本実施例1の抽出方法で得られたロ
ーズマリーエキスの抗菌性を評価する実験について説明
する。河川の流水より採取した細菌を、標準寒天培地を
用いて、30℃,24〜72時間培養して得られた細菌
を一般細菌とし、これを1/10希釈法で104/ml
の菌液に調製したものを試験用菌液とした。本実施例1
によるローズマリーエキス任意濃度(本実験においては
0.5%〜5.0%)に添加した普通寒天培地を使用し、上記
試験用菌液を塗抹平板培養法により、30℃,24〜7
2時間培養後、コロニー数についてブランクと比較する
ことにより、各濃度における上記ローズマリ−エキスの
抗菌性を評価した。以下、得られたデータを表1に示
す。
【表1】
【0018】B:室内落下菌(真菌)に対する抗菌性の
評価方法 室内落下菌(真菌)に対する、本実施例1の抽出方法で
得られたローズマリーエキスの抗菌性を評価する実験に
ついて説明する。室内落下真菌を予め培養しておき、そ
の中からコロニー形成良好なるものを選出し、これを1
/10希釈法で104/mlの菌液に調製したものを試
験用菌液とした。本実施例1によるローズマリーエキス
任意濃度(本実験においては0.5%〜5.0%)に添加した
サブロー寒天培地(カビ増殖用培地)を使用し、上記試
験用菌液を塗抹平板培養法により、30℃,2〜7日間
培養後、コロニー数についてブランクと比較することに
より、各濃度における上記ローズマリーエキスの抗菌性
を評価した。以下、得られたデータを表2に示す。
【表2】
【0019】C:緑膿菌に対する抗菌性の評価方法 緑膿菌に対する、本実施例1の抽出方法で得られたロー
ズマリーエキスの抗菌性を評価する実験について説明す
る。緑膿菌(Pseudomonas aerugin
osa)を接種菌として、普通ブイヨンで増殖させ、こ
れを1/10希釈法で104/mlの菌液に調製したも
のを試験用菌液とした。本実施例1によるローズマリー
エキス任意濃度(本実験においては0.5%〜5.0%)に添
加した普通寒天培地を使用し、塗抹平板培養法により、
上記試験用菌液を30℃,24〜72時間培養後、コロ
ニー数についてブランクと比較することにより、各濃度
における上記ローズマリーエキスの抗菌性を評価した。
以下、得られたデータを表3に示す。
【表3】
【0020】D:黄色ブドウ球菌に対する抗菌性の評価
方法 黄色ブドウ球菌に対する、本実施例1の抽出方法で得ら
れたローズマリーエキスの抗菌性を評価する実験方法に
ついて説明する。黄色ブドウ球菌(Staphyloc
occus aureus IFO12732)を普通
寒天培地で35℃,18〜24時間培養後、生理食塩水
に浮遊させ、菌数が107/mlとなるように調製した
ものを試験用菌液とした。本実施例1によるロ−ズマリ
ーエキス溶液を精製水で任意濃度に調製したもの(本実
験においては0.5%〜5.0%)各50mlに、上記試験菌
液0.5mlを接種、混合して試料とした。これらを3
0℃で24時間保存した後、SCDLP寒天培地を使用
して、混釈平板培養法により、上記試料を35℃,2日
間培養後、コロニー数についてブランクと比較すること
により、各濃度における上記ローズマリーエキスの抗菌
性を評価した。なお、比較対象となるブランクとして、
精製水50mlに上記試験用菌液0.5mlを接種、混
合した試料を作り、同様に試験した。また、上記ブラン
クについては測定開始時もコロニー数を測定した。以
下、得られたデータを表4に示す。
【表4】
【0021】以上のように、本微生物学的実験結果によ
ると、本実施例1の抽出方法で得られたローズマリーエ
キスは、0.5%〜3.0%の添加量で細菌,真菌より
なる雑菌および病原菌の発育を抑制し、3.0%以上の
添加量で細菌,真菌よりなる雑菌および病原菌の発育を
完全に阻止することがわかる。
【0022】このように本実施の形態1のローズマリー
エキスは、ローズマリーの葉または葉と花から、硫酸ナ
トリウム水溶液、または硫酸ナトリウム水溶液とグリセ
リン,エタノール,1.3−ブチレンブリコール,ジプロ
ピレングリコールのうち1種または2種以上の混液とで
抽出することにより、濃縮しても品質的に安定な、すな
わち刺激臭が無く、経時的安定性をもったローズマリー
エキスを得ることができる。
【0023】また、本実施の形態1のローズマリーエキ
スは、化粧料に3.0%以上添加することで、天然から
得られる防腐剤として使用することができる。また、3.
0%以下の添加でもパラオキシ安息香酸エステル,フェ
ノキシエタノール,ペンタンジオール,グリセリン脂肪
酸エステルなどの既存の防腐剤と併用することにより防
腐剤として使用できる。ローズマリーエキスと既存の防
腐剤と併用することによって得られた防腐剤は、ローズ
マリーエキスが0.5%〜3.0%の添加量で上述したように
雑菌および病原菌の発育を抑制する抗菌性を持つことか
ら既存の防腐剤の添加量を大幅に削減できるため、懸念
される皮膚障害を軽減し、低刺激の防腐剤として使用で
きる。
【0024】(実施の形態2)以下、ローズマリーエキ
スを防腐目的として使用した本実施の形態2による化粧
料について説明する。本実施の形態2は、上記実施の形
態1の実施例1によるローズマリーエキスを用いて、ロ
ーションを調整したものである。上記ローズマリーエキ
スを防腐目的として使用したローションは、表5の配合
成分に従い配合を行い、これを均一に攪拌した後、濾過
することにより調製する。
【表5】 このように本実施の形態2におけるローションは、実施
の形態1のローズマリーエキスが3.0重量%配合されて
いることにより防腐効果を有し、全て天然物から得られ
る成分よりなる自然派ローションが提供できる。
【0025】(実施の形態3)以下、ローズマリーエキ
スを防腐目的として使用した本実施の形態3による化粧
料について説明する。本実施の形態3は、上記実施の形
態1の実施例1によるローズマリーエキスを用いて、シ
ャンプーを調整したものである。上記ローズマリーエキ
スを防腐目的として使用したシャンプーは、表6の配合
成分に従い、まず精製水を70℃に加熱し、他の成分を
加え均一に溶解した後、冷却することによって調製す
る。
【表6】 このように本実施の形態3におけるシャンプーは、実施
の形態1のローズマリーエキス5.0重量%配合により、
防腐は勿論のこと殺菌作用も期待でき、頭皮の雑菌(フ
ケ菌も含む)の発育を阻止することにより、フケの発生
を抑えることができる。
【0026】(実施の形態4)以下、ローズマリーエキ
スを防腐目的として使用した本実施の形態4による化粧
料について説明する。本実施の形態4は、上記実施の形
態1の実施例1によるローズマリーエキスと、既存の防
腐剤であるフェノキシエタノール,1.2−ペンタンジオ
ールとを用いて、モイスチャージェルを調整したもので
ある。上記ローズマリーエキスを防腐目的として使用
し、既存の防腐剤であるフェノキシエタノール,1.2−ペ
ンタンジオールをさらに加えたモイスチャージェルは、
表7の配合成分に従い配合を行い、これを加温(60
℃)時、均一に攪拌することにより調製する。
【表7】
【0027】このように本実施の形態4におけるモイス
チャージェルは、ローズマリーエキス1.0重量%配合に
より、既存の化学合成の防腐剤であるフェノキシエタノ
ール,1.2−ペンタンジオールが、フェノキシエタノー
ル0.1重量%,1.2−ペンタンジオール0.1重量%と微量
配合になるため、皮膚刺激の少ない低刺激性となり、ア
トピー肌や敏感肌にも安心して使うことができる。
【0028】また、本実施の形態4においては、実施の
形態1の実施例1によるローズマリーエキスに、フェノ
キシエタノールと、1.2−ペンタンジオールとを添加し
て化粧料を調整したが、ローズマリーエキスに、フェノ
キシエタノール,1.2−ペンタンジオールの代わりに、
パラオキシ安息香酸エステルあるいはグリセリン脂肪酸
エステルを添加して化粧料を調整するようにしても良い
ことは言うまでもない。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1記載の
ローズマリーエキスは、ローズマリーの葉、または葉と
花から、硫酸ナトリウム水溶液にて抽出し減圧濃縮して
るようにしたので、減圧濃縮しても品質的に安定な
ーズマリーエキスを得ることが可能となり、これによ
、自由に濃縮ができるローズマリーエキスを得ること
が可能となる。
【0030】また、本発明の請求項2記載のローズマリ
ーエキスは、ローズマリーの葉、または葉と花から、硫
酸ナトリウム水溶液と、グリセリン,エタノール,1.3
−ブチレングリコール,ジプロピレングリコールのうち
1種または2種以上の混液とにて抽出し減圧濃縮して得
るようにしたので、減圧濃縮しても品質的に安定なロー
ズマリーエキスを得ることが可能となり、これにより
自由に濃縮ができるローズマリーエキスを効率よく得る
ことが可能となる。
【0031】また、本発明の請求項3記載の化粧料は、
防腐剤として、請求項1または請求項2記載のローズマ
リーエキスのみを添加してなるようにしたので、減圧
縮されたローズマリーエキスが持つ高い防腐効果を利用
して、該ローズマリーエキスを防腐剤として化粧料に添
加することにより、既存の合成化合物の防腐剤を使用し
ない、皮膚一次刺激,皮膚感作のない低刺激性の化粧料
を提供することができる
【0032】また、本発明の請求項4記載の化粧料は、
請求項3記載の化粧料であって、上記ローズマリーエキ
スを、3.0重量%〜5.0重量%の範囲で添加してな
ることを特徴とするので、上記ローズマリーエキスが
3.0%以上の添加量で雑菌および病原菌の発育を完全
に阻止することから、ローズマリーエキスを皮膚一次刺
激,皮膚感作のない低刺激性でかつ、品質的にも安定し
た天然から得られる化粧料保存剤として使用でき、配合
組成成分が全て天然からなる化粧料を提供することが可
能となる。
【0033】また、本発明の請求項5記載の化粧料は、
請求項4記載の化粧料であって、該化粧料は、ローショ
ンであって、上記ローズマリーエキス 3.0重量%、エ
タノール 3.0重量%、オウゴンエキス 1.0重量%、水
溶性コラーゲン 1.0重量%、プラセンタエキス 0.5重
量%、エラスチン 0.5重量%、桑白皮エキス 0.5重量
%、精製水 90.5重量%を含むようにしたので、減圧
縮されたローズマリーエキスが持つ高い防腐効果を利用
して、該ローズマリーエキスを防腐剤として化粧料に添
加することにより、配合組成成分がすべて天然からな
る、皮膚一次刺激,皮膚感作のない低刺激性の化粧料を
提供することができる。
【0034】また、本発明の請求項6記載の化粧料は、
請求項4記載の化粧料であって、該化粧料は、シャンプ
ーであって、上記ローズマリーエキス 5.0重量% ラ
ウリルポリエキシリチレン(3)硫酸エステルナトリウム
塩(30%溶液) 30.0重量%、ラウリル硫酸エステルナ
トリウム塩(30%溶液)10.0重量%、やし油脂肪酸ジエ
タノールアミド 4.0重量%、グリセリン 5.0重量%、
スクワラン 1.0重量%、ミンクオイル 0.5重量%、セ
ンブリエキス 0.5重量%、精製水 44.0重量%を含む
ようにしたので、減圧濃縮されたローズマリーエキスが
持つ高い防腐効果を利用して、該ローズマリーエキスを
防腐剤として化粧料に添加することにより、皮膚一次刺
激,皮膚感作のない低刺激性の化粧料を提供することが
できる。さらに、上記ローズマリーエキスを5.0重量%
添加していることにより、防腐効果だけでなく、抗菌効
果も有する化粧料を提供することができる。また、本発
明の請求項7記載のローズマリーエキス抽出方法は、ロ
ーズマリー[マンネンロウ:Rosmarinus officinalis L
inne(Labiatae)]の葉、または葉と花に、硫酸ナトリウ
ム水溶液を加え、80〜100℃,密閉下で抽出し、該抽出物
の濾液を減圧濃縮するようにしたので、減圧濃縮しても
品質的に安定なローズマリーエキスを得ることが可能と
なり、これにより、自由に濃縮ができるローズマリーエ
キスを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/50 A01N 65/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ローズマリー[マンネンロウ:Rosmarinu
    s officinalis Linne(Labiatae)]の葉、または葉と花
    から、硫酸ナトリウム水溶液にて抽出し減圧濃縮して得
    た、 ことを特徴とするローズマリーエキス。
  2. 【請求項2】 ローズマリー[マンネンロウ:Rosmarinu
    s officinalis Linne(Labiatae)]の葉、または葉と花
    から、硫酸ナトリウム水溶液と、グリセリン,エタノー
    ル,1.3−ブチレングリコール,ジプロピレングリコー
    ルのうち1種または2種以上の混液とにて抽出し減圧
    縮して得た、 ことを特徴とするローズマリーエキス。
  3. 【請求項3】 防腐剤として、請求項1または請求項2
    記載のローズマリーエキスのみを添加してなることを特
    徴とする化粧料。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の化粧料であって、 上記ローズマリーエキスを、3.0重量%〜5.0重量
    %の範囲で添加してなることを特徴とする化粧料。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の化粧料であって、 該化粧料は、ローションであって、 上記ローズマリーエキス 3.0重量%、エタノール 3.0
    重量%、オウゴンエキス 1.0重量%、水溶性コラーゲ
    ン 1.0重量%、プラセンタエキス 0.5重量%、エラス
    チン 0.5重量%、桑白皮エキス 0.5重量%、精製水
    90.5重量%を含む、 ことを特徴とする化粧料。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の化粧料であって、 該化粧料は、シャンプーであって、 上記ローズマリーエキス 5.0重量% ラウリルポリエ
    キシリチレン(3)硫酸エステルナトリウム塩(30%溶
    液) 30.0重量%、ラウリル硫酸エステルナトリウム塩
    (30%溶液)10.0重量%、やし油脂肪酸ジエタノールア
    ミド 4.0重量%、グリセリン 5.0重量%、スクワラン
    1.0重量%、ミンクオイル 0.5重量%、センブリエキ
    ス 0.5重量%、精製水 44.0重量%を含む、 ことを特徴とする化粧料。
  7. 【請求項7】 ローズマリー[マンネンロウ:Rosmarinu
    s officinalis Linne(Labiatae)]の葉、または葉と花
    に、硫酸ナトリウム水溶液を加え、80〜100℃,密閉下で
    抽出し、該抽出物の濾液を減圧濃縮する、ことを特徴と
    するローズマリーエキス抽出方法。
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