JP2001042105A - マイクロレンズ基板、液晶パネル用対向基板、液晶パネルおよび投射型表示装置 - Google Patents
マイクロレンズ基板、液晶パネル用対向基板、液晶パネルおよび投射型表示装置Info
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Abstract
クロレンズ基板を提供すること。 【解決手段】マイクロレンズ基板1Bは、多数の凹部3
と擬似凹部42とが形成されたガラス基板5と、かかる
ガラス基板5の凹部3が設けられた面に樹脂層7を介し
て接合されたガラス層6と、位置合わせの指標となるア
ライメントマーク21とを有しており、また、樹脂層7
では、凹部3内に充填された樹脂によりマイクロレンズ
8が形成されている。マイクロレンズ基板1Bは、中央
部に位置する有効レンズ領域99の外周を擬似凹部形成
領域98が囲み、さらにこの擬似凹部形成領域98の外
周を厚み保持領域97が囲むような構成となっている。
アライメントマーク21は、ガラス基板5の本来の厚み
が保持された領域である厚み保持領域97内に設けられ
ている。擬似凹部42の配設密度は、有効レンズ領域9
9の近傍からマイクロレンズ基板1Bの縁部に向かって
漸減している。
Description
板、液晶パネル用対向基板、液晶パネルおよび投射型表
示装置に関するものである。
表示装置が知られている。このような投射型表示装置で
は、その画像形成に主として液晶パネル(液晶光シャッ
ター)が用いられている。この液晶パネルは、例えば、
液晶を駆動する液晶駆動基板と液晶パネル用対向基板と
が、液晶層を介して接合された構成となっている。
の利用効率を高めるべく、液晶パネル用対向基板の各画
素に対応する位置に多数の微小なマイクロレンズを設け
たものが知られている。これにより、高い光の利用効率
を有する液晶パネルが得られる。
れるマイクロレンズ基板の従来の構造を示す模式的な縦
断面図である。
00は、多数の凹部906が設けられたガラス基板90
2と、かかるガラス基板902の凹部906が設けられ
た面に樹脂層(接着剤層)904を介して接合されたガ
ラス層903とを有しており、また、樹脂層904で
は、凹部906内に充填された樹脂によりマイクロレン
ズ907が形成されている。
液晶パネルを製造する際に、通常、加熱工程を経る。
900には、そり、たわみ等が生じる場合があった。ま
た、極端な場合には、ガラス層903が、ガラス基板9
02から剥離することもあった。
り、たわみ、剥離等の欠陥を防止できるマイクロレンズ
基板、および、かかるマイクロレンズ基板を備えた液晶
パネル用対向基板、液晶パネル、さらには、投射型表示
装置を提供することにある。
(1)〜(23)の本発明により達成される。
と、該第一基板に樹脂層を介して接合された第二基板と
を有し、前記凹部内に充填された樹脂によりマイクロレ
ンズが構成されたマイクロレンズ基板であって、有効レ
ンズ領域の外側に、マイクロレンズとして使用されず、
かつ、形状、大きさまたは配設パターンのうちの少なく
とも一つが前記凹部と異なる擬似凹部が形成された領域
を有することを特徴とするマイクロレンズ基板。
は、前記有効レンズ領域の全周にわたって設けられてい
る上記(1)に記載のマイクロレンズ基板。
外側に、前記第一基板の本来の厚みが保持された領域を
有する上記(1)または(2)に記載のマイクロレンズ
基板。
された領域は、前記擬似凹部が形成された領域の全周に
わたって設けられている上記(3)に記載のマイクロレ
ンズ基板。
された領域内に、所定の機能を付加する機能性部位が設
けられている上記(3)または(4)に記載のマイクロ
レンズ基板。
指標となるアライメントマークである上記(5)に記載
のマイクロレンズ基板。
上および/または前記第二基板上に設けられている上記
(5)または(6)に記載のマイクロレンズ基板。
しており、前記機能性部位は、マイクロレンズ基板の少
なくとも2箇所の角部の近傍に、それぞれ設けられてい
る上記(5)ないし(7)のいずれかに記載のマイクロ
レンズ基板。
された領域の面積は、マイクロレンズ基板の面積の1〜
40%を占める上記(3)ないし(8)のいずれかに記
載のマイクロレンズ基板。
持された領域の面積をA1、前記擬似凹部が形成された
領域の面積をA2としたとき、A1/A2は、0.05〜
10である上記(3)ないし(9)のいずれかに記載の
マイクロレンズ基板。
の面積は、マイクロレンズ基板の面積の1〜50%を占
める上記(1)ないし(10)のいずれかに記載のマイ
クロレンズ基板。
記擬似凹部の最大深さをD2としたとき、0.5≦D2/
D1≦2なる関係を満足する上記(1)ないし(11)
のいずれかに記載のマイクロレンズ基板。
前記凹部の単位面積あたりの数をN1、前記擬似凹部が
形成された領域内における前記擬似凹部の単位面積あた
りの数をN2としたとき、0.1≦N2/N1≦10なる
関係を満足する上記(1)ないし(12)のいずれかに
記載のマイクロレンズ基板。
内における前記擬似凹部の局所的な単位面積あたりの数
を△Nとしたとき、該△Nがマイクロレンズ基板の縁部
に向かって漸減する傾向を有する部位を有する上記
(1)ないし(13)のいずれかに記載のマイクロレン
ズ基板。
または配設パターンの異なる複数種類の擬似凹部を含む
ものである上記(1)ないし(14)のいずれかに記載
のマイクロレンズ基板。
成する際に同時に形成されたものである上記(1)ない
し(15)のいずれかに記載のマイクロレンズ基板。
ずれかに記載のマイクロレンズ基板と、前記第一基板上
および/または前記第二基板上に設けられた透明導電膜
とを有することを特徴とする液晶パネル用対向基板。
ずれかに記載のマイクロレンズ基板と、前記第一基板上
および/または前記第二基板上に設けられたブラックマ
トリックスと、該ブラックマトリックスを覆う透明導電
膜とを有することを特徴とする液晶パネル用対向基板。
記載の液晶パネル用対向基板を備えたことを特徴とする
液晶パネル。
と、該液晶駆動基板に接合された上記(17)または
(18)に記載の液晶パネル用対向基板と、前記液晶駆
動基板と前記液晶パネル用対向基板との空隙に封入され
た液晶とを有することを特徴とする液晶パネル。
クス状に配設された前記画素電極と、前記画素電極に接
続された薄膜トランジスタとを有するTFT基板である
上記(20)に記載の液晶パネル。
いずれかに記載の液晶パネルを備えたライトバルブを有
し、該ライトバルブを少なくとも1個用いて画像を投射
することを特徴とする投射型表示装置。
び青色に対応した3つのライトバルブと、光源と、該光
源からの光を赤色、緑色および青色の光に分離し、前記
各光を対応する前記ライトバルブに導く色分離光学系
と、前記各画像を合成する色合成光学系と、前記合成さ
れた画像を投射する投射光学系とを有する投射型表示装
置であって、前記ライトバルブは、上記(19)ないし
(21)のいずれかに記載の液晶パネルを備えたことを
特徴とする投射型表示装置。
板には、個別基板およびウエハーの双方を含むものとす
る。
900に生じるそり、たわみ、剥離等の欠陥の原因を調
査、研究した結果、かかる原因は、有効レンズ領域90
9における樹脂層904の厚さと、非有効レンズ領域9
08における樹脂層904の厚さとが大きく異なってい
ることに起因することを突き止めた。詳しくは、以下の
ように説明できる。
は、有効レンズ領域909には多数の凹部906が形成
されているのに対し、非有効レンズ領域908ではガラ
ス基板902の本来の厚さが保持されている。このた
め、マイクロレンズ基板900では、有効レンズ領域9
09における樹脂層904の厚さと、非有効レンズ領域
908における樹脂層904の厚さとが大きく異なった
ものとなっている。
ガラス基板902と樹脂層904とは、異なる材料で構
成されている。両者の材料が異なるので、両者の熱膨張
係数も異なったものとなる(通常、ガラス基板902を
構成する材料よりも樹脂層904を構成する材料の方が
はるかに熱膨張係数が大きい。)。このため、マイクロ
レンズ基板900が加熱等により温度上昇したときに、
有効レンズ領域909と非有効レンズ領域908とで
は、樹脂層904の熱膨張の度合いが大きく異なる。こ
れが結果として、マイクロレンズ基板900のそり、た
わみ、剥離等の欠陥となって現われる。
る。すなわち本発明は、有効レンズ領域と非有効レンズ
領域とにおいて、樹脂層の厚さが相違することによって
生じる熱膨張の度合いの差を緩和することにより、上記
問題を解決するものである。以下、本発明を、添付図面
に示す好適な実施の形態に基づき、詳細に説明する。
施形態を説明するための模式的な平面図である。図2〜
6は、本発明のマイクロレンズ基板の、各実施の形態を
示す模式的な図1中A−A線断面図である。
ロレンズ基板1A、1B、1C、1D、1E、1Fおよ
び1Gは、凹曲面を有する複数(多数)の凹部(マイク
ロレンズ用凹部)3と擬似凹部41〜46、471、4
72とが形成されたガラス基板(第一基板)5と、かか
るガラス基板5の凹部3が設けられた面に中間層として
樹脂層(接着剤層)7を介して接合されたガラス層(第
二基板)6と、マイクロレンズ基板に所定の機能を付加
する機能性部位とを有しており、また、樹脂層7では、
凹部3内に充填された樹脂によりマイクロレンズ8が形
成されている。
A(他の実施の形態のマイクロレンズ基板も同様)は、
例えばほぼ長方形(四角形)をなしている。その中央部
には、ほぼ長方形(四角形)の有効レンズ領域99が形
成されている。この有効レンズ領域99の外側には、全
周にわたって、擬似凹部形成領域98が形成されてい
る。さらに、この擬似凹部形成領域98の外側、すなわ
ち、マイクロレンズ基板1Aの縁部には、全周にわたっ
て、厚み保持領域97が形成されている。換言すれば、
マイクロレンズ基板1Aでは、マイクロレンズ基板1A
の中央部に位置する有効レンズ領域99の外周を擬似凹
部形成領域98が囲み、さらにこの擬似凹部形成領域9
8の外周を厚み保持領域97が囲むような構成となって
いる。
に充填される樹脂により形成されるマイクロレンズ8
が、使用時にマイクロレンズとして有効に用いられる領
域をいう。また、擬似凹部形成領域98とは、擬似凹部
41が形成されている領域をいう。さらには、厚み保持
領域97とは、擬似凹部41が形成されておらず(当然
凹部3も形成されておらず)、ガラス基板(マイクロレ
ンズ用凹部付き基板)5の本来の厚み(母材本来の厚
み)が保持された領域をいう。なお、説明の便宜上、擬
似凹部形成領域98と厚み保持領域97とを合わせた領
域を、非有効レンズ領域100と呼ぶ。
を重ねた結果、有効レンズ領域99の外側に、形状、大
きさまたは配設パターンのうちの少なくとも一つが凹部
3と異なる擬似凹部を設けることに到達した。かかる擬
似凹部は、樹脂だまりとして機能するが、擬似凹部内に
充填された樹脂は、通常、有効なマイクロレンズとして
は使用されない。
に設けることにより、マイクロレンズ基板では、有効レ
ンズ領域99と非有効レンズ領域100とにおける、樹
脂層7の熱膨張の度合いの差を小さくすることができ
る。特に、有効レンズ領域99の外周を囲むように擬似
凹部形成領域98を設けることにより、マイクロレンズ
基板の全方向にわたって、マイクロレンズ基板のそり、
たわみ、剥離等の欠陥を好適に防止することができる。
ことにより、樹脂層7とガラス基板5の密着力が向上し
(アンカー効果)、界面剥離をより確実に防止できる。
設パターンを凹部3と異なるものとすることにより次の
ような効果が得られる。すなわち、凹部3はマイクロレ
ンズ8を形成し、これにより各画素ごとに光を集光する
という機能があるのに対し、擬似凹部は、集光のためで
なく、熱膨張時の応力を緩和するためのものである。こ
のように、凹部3と擬似凹部とではその機能・役割が異
なっているため、凹部3と擬似凹部とでは、その機能を
最も効果的に発揮できる形状や大きさ、配設パターンは
異なったものとなる。したがって、凹部3と擬似凹部と
で、両者の形状、大きさまたは配設パターンを異なるも
のとすることにより、凹部3は集光機能を、擬似凹部は
応力緩和機能を、それぞれ最適に発揮できるようにな
る。
B、1C、1D、1E、1Fおよび1Gでは、擬似凹部
41、42、43、44、45、46、471および4
72に、樹脂層7を構成する樹脂が充填されている。こ
のため、樹脂層7には、擬似凹部41、42、43、4
4、45、46、471および472に対応した形状の
凸部71、72、73、74、75、76、771およ
び772が、それぞれ形成されている。
施の形態のマイクロレンズ基板も同様)に厚み保持領域
97を設けることにより、次のような利点が得られる。
すなわち、マイクロレンズ基板1Aにおいて、そり、た
わみ、剥離等の欠陥が最も起こりやすいのは、有効レン
ズ領域99と非有効レンズ領域100との境界付近であ
る。このため、有効レンズ領域99の外周部付近には擬
似凹部形成領域98を設けて熱膨張による応力を緩和す
る必要があるが、有効レンズ領域99から離間した位置
では、擬似凹部41を形成する必要性が低くなる。
凹部41が形成されていない領域、すなわち、厚み保持
領域97を設けることにより、マイクロレンズ基板1A
に所定の機能を付加する機能性部位を設けることが可能
となる。このような機能性部位を擬似凹部形成領域98
内に設置したとしたならば、擬似凹部41の影響(ガラ
ス基板5表面の平坦性のなさ、凸部71がレンズとして
機能し得ること等)により、その機能を発揮しにくくな
る可能性が高い。例えば、後述するアライメントマーク
21を擬似凹部形成領域98内に設けた場合には、凸部
71がレンズとして機能するため、アライメントマーク
21の光学的認識をしにくくなる。また、後述するスペ
ーサー26は、擬似凹部形成領域98内に設置すること
が困難であり、また、設置できた場合でも、スペーサー
26をガラス基板5に面接触させて固定することは困難
であり、厚さを調整する上での十分な強度が得難い。
に、ガラス基板5の本来の厚みが保持された厚み保持領
域100を設けることにより、擬似凹部41の影響を受
けないように、機能性部位を設けることが可能となる。
これにより、マイクロレンズ基板に、レンズとしての機
能に加えて、新たな機能、例えば光学的な機能、物理的
な機能などを付加することができ、しかも、その機能が
効果的に発揮されるようにる。
の指標となるアライメントマーク21(図2〜5、1
0、11参照)、ガラス基板5とガラス層(カバーガラ
ス)6との間隔(距離)すなわち樹脂層7の厚さを規定
(規制)するスペーサー26(図6参照)などが挙げら
れる。なお、アライメントマーク21は、例えばガラス
層6上に設けることができる。また、スペーサー26
は、ガラス基板5上にガラス層6に当接するように設け
ることができる。
ことにより、マイクロレンズ基板に光学的な機能を付加
することができる。すなわち、アライメントマーク21
をマイクロレンズ基板に設け、アライメントマーク21
を光学的に認識することにより、マイクロレンズ基板と
他の部材(例えば後述するTFT基板17)との位置合
わせ、あるいは、マイクロレンズ基板の構成要素(例え
ばマイクロレンズ8)と他の部材を構成する要素(例え
ばTFT基板17を構成する画素電極172(後述参
照))との位置合わせを容易に行うことができるように
なる。
により、マイクロレンズ基板に物理的な機能を付加する
ことができる。すなわち、スペーサー26をガラス基板
5とガラス層6との間に設けることにより、樹脂層7を
所望の厚さに設定することができる。しかも、マイクロ
レンズ基板全体で樹脂層7の厚さを均一にすることが容
易となる。さらには、マイクロレンズ基板を多数製造し
た際の各マイクロレンズ基板間での樹脂層7の厚さのば
らつきを抑制することも容易となる。
らは、マイクロレンズ基板は、以下のような事項を満足
することが好ましい。
レンズ基板の面積(図1に示すような平面視での面積、
以下同じ)の1〜50%程度を占めることが好ましく、
5〜40%程度を占めることがより好ましい。擬似凹部
形成領域98の面積をこの範囲内とすることにより、そ
の機能を有効に発揮できるようにマイクロレンズ8およ
び機能性部位を設置しつつ、熱膨張時の内部応力を好適
に緩和できるようになる。
ズ基板の面積の1〜40%程度を占めることが好まし
く、5〜30%程度を占めることがより好ましい。厚み
保持領域97の面積が小さすぎると、機能性部位をその
機能が十分に発揮できるように設置しにくくなる場合が
ある。一方、厚み保持領域97の面積が大きすぎると、
その分擬似凹部形成領域98の面積が小さくなり、マイ
クロレンズ基板のそり、たわみ、剥離等の欠陥を十分に
防止できなくなるおそれがある。
形成領域98の面積をA2としたとき、A1/A2は、
0.05〜10程度であることが好ましく、0.2〜7
程度であることがより好ましい。これにより、マイクロ
レンズ基板のそり、たわみ、剥離等の欠陥を十分に防止
しつつ、機能性部位の機能を有効に発揮させることがで
きるようになる。
したとき、A2/A3は、0.05〜10程度であること
が好ましく、0.1〜5程度であることがより好まし
い。A2/A3がこの範囲の下限値未満であると、マイク
ロレンズ基板は、熱膨張による内部応力を十分に緩和で
きなくなる可能性がある。一方、A2/A3がこの範囲の
上限値を超えると、機能性部位の機能を有効に発揮させ
ることができなくなる場合がある。
クロレンズ基板の縁部までの長さをL1、有効レンズ領
域99の縁部から擬似凹部形成領域98の縁部までの長
さをL2としたとき、L2/L1は、0.1〜0.9程度
であることが好ましく、0.2〜0.7程度であること
がより好ましい。これにより、マイクロレンズ基板のそ
り、たわみ、剥離等の欠陥を十分に防止しつつ、機能性
部位の機能を有効に発揮させることができるようにな
る。
りも深くすることも浅くすることも可能であるが、前述
したような効果をさらに有効に得る観点からは、凹部3
の最大深さをD1、擬似凹部の最大深さをD2としたと
き、マイクロレンズ基板は、0.5≦D2/D1≦2なる
関係を満足することが好ましく、0.75≦D2/D1≦
1.5なる関係を満足することがより好ましい。これに
より、マイクロレンズ基板のそり、たわみ、剥離等の欠
陥を、より好適に抑制することができる。
凹部3の配設密度よりも高くすることも低くすることも
可能であるが、前述したような効果をさらに有効に得る
観点からは、有効レンズ領域99内における凹部3の単
位面積あたりの数をN1、擬似凹部形成領域98内にお
ける擬似凹部の単位面積あたりの数をN2としたとき、
マイクロレンズ基板は、0.1≦N2/N1≦10なる関
係を満足することが好ましく、0.2≦N2/N1≦5な
る関係を満足することがより好ましい。これにより、マ
イクロレンズ基板のそり、たわみ、剥離等の欠陥を、よ
り好適に抑制することができる。
等の欠陥を防止する効果は、樹脂層7を構成する材料の
熱膨張係数(膨張率)が1×10-6/℃以上、特に、5
×10-6/℃以上のときに、より顕著に発揮される。
材料の熱膨張係数が、ガラス基板を構成する材料の熱膨
張係数よりも2倍以上、特に、10倍以上大きいとき
に、より顕著に発揮される。
2〜6、10、11に示すように設けることができる。
以下、各図面ごとに説明する。
Aでは、凹部3とほぼ相似形状でかつ凹部3よりも小さ
い擬似凹部41が、凹部3よりも高い配設密度で設けら
れていることを特徴とする。
擬似凹部形成領域98と厚み保持領域97との境界部付
近において、両領域における樹脂層7の平均厚さの相違
を小さくすることができる。このため、かかる境界部付
近においてもマイクロレンズ基板のそり、たわみ、剥離
等の欠陥を有効に防止できるようになる。さらには、マ
イクロレンズ基板1Aでは、ガラス基板5の表面積の増
大により、樹脂層7とガラス基板5の密着力が特に向上
し(アンカー効果)、ガラス層6のガラス基板5に対す
る密着力が特に向上する。
Bでは、凹部3とほぼ同形状の擬似凹部42が設けられ
ていることを特徴とする。かかる擬似凹部42の配設密
度は、有効レンズ領域99の近傍からマイクロレンズ基
板1Bの縁部に向かって漸減する傾向を有している。す
なわち、マイクロレンズ基板1Bでは、擬似凹部形成領
域98における擬似凹部42の局所的な単位面積あたり
の数を△Nとしたとき、かかる△Nは、有効レンズ領域
99の近傍からマイクロレンズ基板1Bの縁部に向かっ
て漸減する傾向を有している。
Cでは、凹部3とほぼ相似形状でかつ凹部3よりも小さ
い擬似凹部43が設けられていることを特徴とする。か
かる擬似凹部43の配設密度は、有効レンズ領域99の
近傍からマイクロレンズ基板1Cの縁部に向かって漸減
する傾向を有している。すなわち、マイクロレンズ基板
1Cでは、擬似凹部形成領域98における擬似凹部43
の局所的な単位面積あたりの数を△Nとしたとき、かか
る△Nは、有効レンズ領域99の近傍からマイクロレン
ズ基板1Cの縁部に向かって漸減する傾向を有してい
る。
では、有効レンズ領域99の近傍から擬似凹部形成領域
98の縁部まで△Nが漸減する傾向を有しているが、マ
イクロレンズ基板には、擬似凹部形成領域98内に、△
Nが漸減する傾向を有する部位を部分的に設けてもよ
い。
位を設けると、有効レンズ領域99の近傍から擬似凹部
形成領域98の縁部に向けて、樹脂層7の厚さの相違に
よる基板の応力を、連続的に緩和することができるよう
になる。しかも、これにより、擬似凹部形成領域98と
厚み保持領域97との境界部付近で擬似凹部の配設密度
を小さくすることができる。このため、両者の境界部付
近において、擬似凹部形成領域98と厚み保持領域97
とにおける樹脂層7の平均厚さの相違を小さくすること
ができ、かかる境界部付近においてもマイクロレンズ基
板のそり、たわみ、剥離等の欠陥を有効に防止できるよ
うになる。
Dでは、凹部3’は、その縁部近傍よりも底部近傍にお
いて曲率半径が大きくなっている(より平坦に近い)。
したがって、かかる凹部3’に充填される樹脂により形
成されるマイクロレンズ8’では、レンズの中心部分
(凹部3’の底部付近に対応)の方が、縁部近傍より
も、曲率半径が大きくなっている。
マイクロレンズ8’による入射光の集光度合いが緩和さ
れ、光が集光された部分に生じうる局所的な発熱が、好
適に抑制されるようになる。このため、マイクロレンズ
基板1Dを例えば後述する液晶パネル17等の構成部材
として用いると、液晶パネル17の構成部材に生じうる
局所的な焼き付け等が好適に防止され、液晶パネル17
の寿命が延びる。
形状とは異なるものとなっており、略半球状をなしてい
る。擬似凹部44の形状を半球に近い形状とすることに
より、高いアンカー効果が得られるようになる。
1Fでは、底部が平坦な擬似凹部46が設けられてお
り、かかる底部の平坦な領域が擬似凹部形成領域98の
ほぼ全域を占めていることを特徴とする。
ズ領域99の近傍からマイクロレンズ基板の縁部に向か
ってガラス基板5の厚さが漸増するようなテーパ状をな
していてもよい。
1Gでは、底部が平坦な擬似凹部471と、凹部3とほ
ぼ相似形状でかつ凹部3よりも小さい擬似凹部472と
が設けられていることを特徴とする。擬似凹部471
は、単独で有効レンズ領域99の外周を囲んでいる。ま
た、擬似凹部472は、かかる擬似凹部471の外周を
囲うように配設されている。かかる擬似凹部472の配
設密度は、凹部3の配設密度よりも高い。
類の擬似凹部を有しており、一方の擬似凹部(例えば有
効レンズ領域99近傍に形成された擬似凹部471)と
他方の擬似凹部(例えば厚み保持領域97側に形成され
た擬似凹部472)とで、その形状、大きさまたは配設
パターンが異なっていると、有効レンズ領域99の近傍
から擬似凹部形成領域98の縁部に向けて、樹脂層7の
厚さの相違による基板の応力を、多段的に緩和すること
ができるようになる。このため、有効レンズ領域99と
擬似凹部形成領域98との境界部付近においても、擬似
凹部形成領域98と厚み保持領域97との境界部付近に
おいても、領域が変わることにより樹脂層7の平均厚さ
が大きく変化することを防止することができる。このた
め、これら境界部付近においてもマイクロレンズ基板の
そり、たわみ、剥離等の欠陥を有効に防止できるように
なる。
の大きさを凹部3の大きさとほぼ同じとし、マイクロレ
ンズ基板の縁部側に位置する擬似凹部の大きさを凹部3
の大きさよりも小さくすることにより、マイクロレンズ
基板に複数種類の擬似凹部を設けてもよい。
C、1D、1Fおよび1Gでは、ガラス層6のガラス基
板5と反対側に、アライメントマーク21が設けられて
いる。かかるアライメントマーク21は、例えば、図1
に示すように、厚み保持領域97内であるマイクロレン
ズ基板の四隅(4つの各角部の近傍)に、それぞれ設け
られている。アライメントマーク21をマイクロレンズ
基板の少なくとも四隅に設けることにより、位置合わせ
をより確実に行うことができるようになる。
は、これより少なくてもよく、また、設置位置も隅、す
なわち、角部近傍でなくてもよい。ただし、マイクロレ
ンズ基板では、アライメントマーク21を少なくとも2
個設け、これらを少なくとも2個角部近傍に設置するこ
とが好ましい。これにより、好適に位置合わせを行える
ようになる。
Eでは、凹部3とほぼ同形状の擬似凹部45が設けられ
ていることを特徴とする。かかる擬似凹部45の配設密
度は、有効レンズ領域99の近傍からマイクロレンズ基
板1Eの縁部に向かって漸減する傾向を有している。ま
た、マイクロレンズ基板1Eの四隅には、例えば柱状の
スペーサー26が設けられている。
とも四隅にスペーサー26を設けると、マイクロレンズ
基板全体にわたって、ガラス基板5とガラス層6との距
離をより均一なものとすることができる。なお、スペー
サー26の設置数はこれより少ないものであってもよ
い。
ス基板5と別体として設けているが、スペーサー26
は、ガラス基板5またはガラス層6と一体として設けら
れていてもよい。
イクロレンズ基板1A(または1B)を用いて説明する
が、原則的に、他の実施の形態のマイクロレンズ基板で
も、同様のことが言える。
いられ、かかる液晶パネルがガラス基板5以外のガラス
基板(例えば後述するガラス基板171等)を有する場
合には、ガラス基板5やガラス層6の熱膨張係数は、か
かる液晶パネルが有する他のガラス基板の熱膨張係数と
ほぼ等しいものであることが好ましい。このように、ガ
ラス基板5やガラス層6の熱膨張係数と液晶パネルが有
する他のガラス基板の熱膨張係数とをほぼ等しいものと
すると、得られる液晶パネルでは、温度が変化したとき
に二者の熱膨張係数が違うことにより生じるそり、たわ
み、剥離等が防止される。
層6と、液晶パネルが有する他のガラス基板とは、同じ
材質で構成されていることが好ましい。これにより、温
度変化時の熱膨張係数の相違によるそり、たわみ、剥離
等が効果的に防止される。
シリコンのTFT液晶パネルに用いる場合には、ガラス
基板5およびガラス層6は、石英ガラスで構成されてい
ることが好ましい。TFT液晶パネルは、液晶駆動基板
としてTFT基板を有している。かかるTFT基板に
は、製造時の環境により特性が変化しにくい石英ガラス
が好ましく用いられる。このため、これに対応させて、
ガラス基板5およびガラス層6を石英ガラスで構成する
ことにより、そり、たわみ等の生じにくい、安定性に優
れたTFT液晶パネルを得ることができる。
率よりも高い屈折率の樹脂(接着剤)などで構成されて
いることが好ましい。
成する材料、屈折率等の種々の条件により異なるが、通
常、0.3〜5mm程度とされ、より好ましくは0.5〜
2mm程度とされる。なお、液晶パネルが、光をガラス層
6側から入射する構成の場合(換言すれば、ガラス基板
5上にブラックマトリックスや透明導電膜を形成し、か
かるガラス基板5と後述するTFT基板17(ガラス基
板171)とが対向するように液晶パネルを構成する場
合)には、ガラス基板5の厚さは、好ましくは10〜1
000μm程度とされ、より好ましくは20〜150μ
m程度とされる。
1Aが液晶パネルに用いられる場合、必要な光学特性を
得る観点からは、通常、10〜1000μm程度とさ
れ、より好ましくは20〜150μm程度とされる。な
お、液晶パネルが、光をガラス層6側から入射する構成
の場合には、ガラス層6の厚さは、好ましくは0.3〜
5mm程度とされ、より好ましくは0.5〜2mm程度とさ
れる。
みを有しているところ)は、0.1〜100μm程度が
好ましく、1〜20μm程度がより好ましい。
えば以下のようにして製造することができる。以下に示
す方法は、擬似凹部41を、凹部3の形成と同時に形成
することを特徴とする。
表面にマスク層を形成する。このとき、ガラス基板5の
裏面に、ガラス基板5の裏面を保護する層を設けてもよ
い。マスク層および裏面を保護する層は、例えば、CV
D法等により、ガラス基板5上にポリシリコン等の層を
形成することにより設けることができる。
凹部41に対応した形状、パターンの開口を形成する。
これは、例えば、マスク層上に、開口に対応するパター
ンのレジスト層を形成し、次いで、エッチング(例えば
CFガス等によるドライエッチング)を行ない、次い
で、前記レジスト層を除去することにより行うことがで
きる。
似凹部41を形成する。これは、例えばフッ酸系エッチ
ング液等によるウエットエッチングなどにより行なうこ
とができる。
は、例えばアルカリ水溶液等によるウエットエッチング
などにより行なうことができる。また、このとき、前記
裏面を保護する層も除去することができる。
ラス基板5の凹部3が形成された面に接合する。
を例えば研削、研磨等により調整する。
る。これは、例えばマスクスパッタリング法等の気相成
膜法などにより、金属等(例えば後述するブラックマト
リックスと同様のものなど)で構成された薄膜を、ガラ
ス層6上に局所的に成膜することにより、行うことがで
きる。
られる。
るブラックマトリックスをガラス層6上に形成する際
に、同時に形成してもよい。
および擬似凹部45を形成後ガラス層6の接合前(例え
ば前記工程との間)に、スペーサー26をガラス基
板5上に設置することにより、前記と同様に製造するこ
とができる。
似凹部46、471は、研削によって形成することもで
きる。
すると、擬似凹部41は、凹部3の形成と同時に形成さ
れるので、工程数を特段に増やさずに、擬似凹部41を
形成することができる。
てエッチングにより食刻されない部分である。マイクロ
レンズ基板1Aは、このような食刻されない部分を有し
ているため、マイクロレンズ基板1Aを製造する際には
エッチング液の使用量が比較的抑制される。このため、
マイクロレンズ基板1Aを連続して多数製造するとき
に、エッチングレートの低下を抑制し、エッチング液の
寿命を長くすることができる。
のように、擬似凹部42、43および45の配設密度が
マイクロレンズ基板1B、1Cおよび1Eの縁部に向か
って漸減する傾向を有していると、マイクロレンズ基板
1B、1Cおよび1Eの縁部近傍では、擬似凹部42、
43および45同士の間隔が大きくなる。このため、マ
イクロレンズ基板1B、1Cおよび1Eでは、擬似凹部
42、43および45の直径等を、非常に正確かつ容易
に測定できるようになる。
および1Eを連続して多数製造するときに、同一のエッ
チング液を使用し続けて凹部3および擬似凹部42、4
3および45を形成すると(前記工程参照)、エッチ
ング液が徐々に劣化する。このため、エッチングレート
が徐々に低下し、所定の大きさの凹部3および擬似凹部
42、43および45を形成するためのエッチング時間
が、徐々に変化する。このとき、マイクロレンズ基板1
B、1Cおよび1Eのように、擬似凹部42、43およ
び45の直径等を正確に測定することができると、次の
バッチ(新たなマイクロレンズ基板1B、1Cおよび1
Eを製造する際の凹部3および擬似凹部42、43およ
び45を形成する工程(前記工程参照))におけるエ
ッチング時間を正確に決めることが可能となる。
び1Eのように、擬似凹部42、43および45の配設
密度が比較的小さい部分を有していると、凹部3および
擬似凹部42、43および45を形成する工程(前記工
程参照)において、使用するエッチング液の劣化の度
合いがより小さくなる。
擬似凹部形成領域98は、有効レンズ領域99を囲むよ
うな構成としたが、このような構成にしなくてもよい。
例えば、擬似凹部形成領域98を有効レンズ領域99の
角部近傍に設けなくてもよい(角部近傍を除く箇所に設
けてもよい)。
は、厚み保持領域97は、擬似凹部形成領域98を囲む
ような構成としたが、このような構成にしなくてもよ
い。例えば、擬似凹部形成領域98は、マイクロレンズ
基板の縁部まで形成されていてもよい。また例えば、図
7に示すように、厚み保持領域97は、マイクロレンズ
基板の角部近傍にのみ設けてもよい。
アライメントマーク21をガラス層6の樹脂層7と反対
側に設けたが、アライメントマークは、樹脂層7側に設
けてもよい。さらには、アライメントマークは、ガラス
基板5上(表面または裏面)に設けてもよい。特に、ガ
ラス基板5上にアライメントマークを設けると、後述す
るブラックマトリックス11の開口111を形成する際
の位置決めが容易となる。
スペーサー26をガラス基板5上にガラス層6に当接す
るように設けたが、ガラス基板5のガラス層6と反対側
に設けてもよい。また、例えば、スペーサーをガラス層
6の樹脂層7と反対側に設けてもよい。これにより、例
えば後述するTFT基板17とマイクロレンズ基板との
距離を規定することができる。
光学的な機能、物理的な機能以外にも、例えば、マイク
ロレンズ基板に電気的な機能、磁気的な機能などを付加
するものであってもよい。
レンズ基板上に設けられていたが、マイクロレンズ基板
以外の部材、例えば後述するTFT基板側アライメント
マーク175のように、TFT基板17上に設けられて
いてもよい。
べる液晶パネル用対向基板および液晶パネル以外にも、
CCD用マイクロレンズ基板、光通信素子用マイクロレ
ンズ基板等の各種基板、各種用途に用いることができる
ことは言うまでもない。
上に、例えば、開口111を有するブラックマトリック
ス11を形成し、次いで、かかるブラックマトリックス
11を覆うように透明導電膜12を形成することによ
り、液晶パネル用対向基板10を製造することができる
(図8参照)。
有し、例えば、Cr、Al、Al合金、Ni、Zn、Ti等の金属、
カーボンやチタン等を分散した樹脂などで構成されてい
る。
ば、インジウムティンオキサイド(ITO)、インジウ
ムオキサイド(IO)、酸化スズ(SnO2)などで構成さ
れている。
相成膜法(例えば蒸着、スパッタリング等)によりガラ
ス層6上にブラックマトリックス11となる薄膜を成膜
し、次いで、かかる薄膜上に開口111のパターンを有
するレジスト膜を形成し、次いで、ウエットエッチング
を行い前記薄膜に開口111を形成し、次いで、前記レ
ジスト膜を除去することにより設けることができる。な
お、あらかじめ、開口111のパターンとともに、レジ
スト膜にアライメントマーク21のパターンをも形成す
ることにより、開口111の形成と同時にアライメント
マーク21を形成することもできる。
スパッタリング等の気相成膜法などにより設けることが
できる。
なくてもよい。
用いた液晶パネル(液晶光シャッター)について、図8
に基づいて説明する。
(TFT液晶パネル)16は、TFT基板(液晶駆動基
板)17と、TFT基板17に接合された液晶パネル用
対向基板10と、TFT基板17と液晶パネル用対向基
板10との空隙に封入された液晶よりなる液晶層18と
を有している。
ンズ基板1Bと、かかるマイクロレンズ基板1Bのガラ
ス層6上に設けられ、開口111が形成されたブラック
マトリックス11と、ガラス層6上にブラックマトリッ
クス11を覆うように設けられた透明導電膜(共通電
極)12とを有している。
動するための基板であり、ガラス基板171と、かかる
ガラス基板171上に設けられ、マトリックス状(行列
状)に配設された複数(多数)の画素電極172と、か
かる画素電極172の近傍に設けられ、各画素電極17
2に対応する複数(多数)の薄膜トランジスタ(TF
T)173と、位置合わせの指標となるTFT基板側ア
ライメントマーク175とを有している。なお、図で
は、シール材、配向膜、配線などの記載は省略した。
向基板10の透明導電膜12と、TFT基板17の画素
電極172とが対向するように、TFT基板17と液晶
パネル用対向基板10とが、一定距離離間して接合され
ている。
から、石英ガラスで構成されていることが好ましい。
極)12との間で充放電を行うことにより、液晶層18
の液晶を駆動する。この画素電極172は、例えば、前
述した透明導電膜12と同様の材料で構成されている。
る画素電極172に接続されている。また、薄膜トラン
ジスタ173は、図示しない制御回路に接続され、画素
電極172へ供給する電流を制御する。これにより、画
素電極172の充放電が制御される。
しており、画素電極172の充放電に対応して、かかる
液晶分子、すなわち液晶の配向が変化する。
イクロレンズ8と、かかるマイクロレンズ8の光軸Qに
対応したブラックマトリックス11の1個の開口111
と、1個の画素電極172と、かかる画素電極172に
接続された1個の薄膜トランジスタ173とが、1画素
に対応している。
た擬似凹部41および凸部71は、画素に対応させる必
要はない。これは、擬似凹部41および凸部71は、通
常、マイクロレンズとして使用されないからである。
入射光Lは、ガラス基板5を通り、マイクロレンズ8を
通過する際に集光されつつ、樹脂層7、ガラス層6、ブ
ラックマトリックス11の開口111、透明導電膜1
2、液晶層18、画素電極172、ガラス基板171を
透過する。なお、このとき、マイクロレンズ基板1Bの
入射側には通常偏光板(図示せず)が配置されているの
で、入射光Lが液晶層18を透過する際に、入射光Lは
直線偏光となっている。その際、この入射光Lの偏光方
向は、液晶層18の液晶分子の配向状態に対応して制御
される。したがって、液晶パネル16を透過した入射光
Lを、偏光板(図示せず)に透過させることにより、出
射光の輝度を制御することができる。
レンズ8を有しており、しかも、マイクロレンズ8を通
過した入射光Lは、集光されてブラックマトリックス1
1の開口111を通過する。一方、ブラックマトリック
ス11の開口111が形成されていない部分では、入射
光Lは遮光される。したがって、液晶パネル16では、
画素以外の部分から不要光が漏洩することが防止され、
かつ、画素部分での入射光Lの減衰が抑制される。この
ため、液晶パネル16は、画素部で高い光の透過率を有
し、比較的少ない光量で明るく鮮明な画像を形成するこ
とができる。
法により製造されたTFT基板17と液晶パネル用対向
基板10とを配向処理した後、シール材(図示せず)を
介して両者を接合し、次いで、これにより形成された空
隙部の封入孔(図示せず)より液晶を空隙部内に注入
し、次いで、かかる封入孔を塞ぐことにより製造するこ
とができる。その後、必要に応じて、液晶パネル16の
入射側や出射側に偏光板を貼り付けてもよい。
T基板側アライメントマーク175とを用いることによ
り、液晶パネル用対向基板10とTFT基板17とを好
適に位置合わせして接合することができる。すなわち、
例えば、アライメントマーク21とTFT基板側アライ
メントマーク175とが一定の間隔となるように、液晶
パネル用対向基板10とTFT基板17とを接合するこ
とにより、液晶パネル用対向基板10の画素(マイクロ
レンズ8、ブラックマトリックス11の開口111)と
TFT基板17の画素(画素電極172)との位置合わ
せが好適になされた液晶パネル16が得られる。
基板としてTFT基板を用いたが、液晶駆動基板にTF
T基板以外の他の液晶駆動基板、例えば、TFD基板、
STN基板などを用いてもよい。
表示装置(液晶プロジェクター)について説明する。
を模式的に示す図である。
は、光源301と、複数のインテグレータレンズを備え
た照明光学系と、複数のダイクロイックミラー等を備え
た色分離光学系(導光光学系)と、赤色に対応した(赤
色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレイ)
24と、緑色に対応した(緑色用の)液晶ライトバルブ
(液晶光シャッターアレイ)25と、青色に対応した
(青色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレ
イ)26と、赤色光のみを反射するダイクロイックミラ
ー面211および青色光のみを反射するダイクロイック
ミラー面212が形成されたダイクロイックプリズム
(色合成光学系)21と、投射レンズ(投射光学系)2
2とを有している。
ズ302および303を有している。色分離光学系は、
ミラー304、306、309、青色光および緑色光を
反射する(赤色光のみを透過する)ダイクロイックミラ
ー305、緑色光のみを反射するダイクロイックミラー
307、青色光のみを反射するダイクロイックミラー
(または青色光を反射するミラー)308、集光レンズ
310、311、312、313および314とを有し
ている。
ネル16と、液晶パネル16の入射面側(マイクロレン
ズ基板が位置する面側、すなわちダイクロイックプリズ
ム21と反対側)に接合された第1の偏光板(図示せ
ず)と、液晶パネル16の出射面側(マイクロレンズ基
板と対向する面側、すなわちダイクロイックプリズム2
1側)に接合された第2の偏光板(図示せず)とを備え
ている。液晶ライトバルブ24および26も、液晶ライ
トバルブ25と同様の構成となっている。これら液晶ラ
イトバルブ24、25および26が備えている液晶パネ
ル16は、図示しない駆動回路にそれぞれ接続されてい
る。
ロイックプリズム21と投射レンズ22とで、光学ブロ
ック20が構成されている。また、この光学ブロック2
0と、ダイクロイックプリズム21に対して固定的に設
置された液晶ライトバルブ24、25および26とで、
表示ユニット23が構成されている。
する。
束)は、インテグレータレンズ302および303を透
過する。この白色光の光強度(輝度分布)は、インテグ
レータレンズ302および303により均一にされる。
を透過した白色光は、ミラー304で図9中左側に反射
し、その反射光のうちの青色光(B)および緑色光
(G)は、それぞれダイクロイックミラー305で図9
中下側に反射し、赤色光(R)は、ダイクロイックミラ
ー305を透過する。
色光は、ミラー306で図9中下側に反射し、その反射
光は、集光レンズ310により整形され、赤色用の液晶
ライトバルブ24に入射する。
色光および緑色光のうちの緑色光は、ダイクロイックミ
ラー307で図9中左側に反射し、青色光は、ダイクロ
イックミラー307を透過する。
色光は、集光レンズ311により整形され、緑色用の液
晶ライトバルブ25に入射する。
した青色光は、ダイクロイックミラー(またはミラー)
308で図9中左側に反射し、その反射光は、ミラー3
09で図9中上側に反射する。前記青色光は、集光レン
ズ312、313および314により整形され、青色用
の液晶ライトバルブ26に入射する。
色光は、色分離光学系により、赤色、緑色および青色の
三原色に色分離され、それぞれ、対応する液晶ライトバ
ルブに導かれ、入射する。
晶パネル16の各画素(薄膜トランジスタ173とこれ
に接続された画素電極172)は、赤色用の画像信号に
基づいて作動する駆動回路(駆動手段)により、スイッ
チング制御(オン/オフ)、すなわち変調される。
れ、液晶ライトバルブ25および26に入射し、それぞ
れの液晶パネル16で変調され、これにより緑色用の画
像および青色用の画像が形成される。この際、液晶ライ
トバルブ25が有する液晶パネル16の各画素は、緑色
用の画像信号に基づいて作動する駆動回路によりスイッ
チング制御され、液晶ライトバルブ26が有する液晶パ
ネル16の各画素は、青色用の画像信号に基づいて作動
する駆動回路によりスイッチング制御される。
は、それぞれ、液晶ライトバルブ24、25および26
で変調され、赤色用の画像、緑色用の画像および青色用
の画像がそれぞれ形成される。
た赤色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ24からの
赤色光は、面213からダイクロイックプリズム21に
入射し、ダイクロイックミラー面211で図9中左側に
反射し、ダイクロイックミラー面212を透過して、出
射面216から出射する。
成された緑色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ25
からの緑色光は、面214からダイクロイックプリズム
21に入射し、ダイクロイックミラー面211および2
12をそれぞれ透過して、出射面216から出射する。
成された青色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ26
からの青色光は、面215からダイクロイックプリズム
21に入射し、ダイクロイックミラー面212で図9中
左側に反射し、ダイクロイックミラー面211を透過し
て、出射面216から出射する。
25および26からの各色の光、すなわち液晶ライトバ
ルブ24、25および26により形成された各画像は、
ダイクロイックプリズム21により合成され、これによ
りカラーの画像が形成される。この画像は、投射レンズ
22により、所定の位置に設置されているスクリーン3
20上に投影(拡大投射)される。
り、たわみ、剥離等の欠陥を防止し、マイクロレンズ基
板を構成する各層の密着性が高いマイクロレンズ基板お
よびこれを備えた機器を提供することができる。しか
も、それにとどまらず、本発明によれば、例えば位置合
わせ機能が得られるアライメントマークや、厚み調整機
能が得られるスペーサーのような機能性部位を、その機
能が好適に発揮されるように、マイクロレンズ基板に設
置することができる。これにより、マイクロレンズ基板
に、レンズ機能に加えて新たな機能を、その機能が好適
に発揮されるように付加することができる。
投射できる液晶パネルおよび投射型表示装置を提供する
ことができる。
するための模式的な平面図である。
示す模式的な図1中A−A線断面図である。
示す模式的な図1中A−A線断面図である。
示す模式的な図1中A−A線断面図である。
示す模式的な図1中A−A線断面図である。
示す模式的な図1中A−A線断面図である。
説明するための模式的な平面図である。
断面図である。
系を模式的に示す図である。
を示す模式的な図1中A−A線断面図である。
を示す模式的な図1中A−A線断面図である。
断面図である。
レンズ基板 97 厚み保持領域 98 擬似凹部形成領域 99 有効レンズ領域 100 非有効レンズ領域 21 アライメントマーク 26 スペーサー 3、3’ 凹部 41、42、43、44、45、46、471、472
擬似凹部 5 ガラス基板 6 ガラス層 7 樹脂層 71、72、73、74、75、76、771、772
凸部 8、8’ マイクロレンズ 10 液晶パネル用対向基板 11 ブラックマトリックス 111 開口 12 透明導電膜 16 液晶パネル 17 TFT基板 171 ガラス基板 172 画素電極 173 薄膜トランジスタ 175 TFT基板側アライメントマーク 18 液晶層 300 投射型表示装置 301 光源 302、303 インテグレータレンズ 304、306、309 ミラー 305、307、308 ダイクロイックミラー 310〜314 集光レンズ 320 スクリーン 20 光学ブロック 21 ダイクロイックプリズム 211、212 ダイクロイックミラー面 213〜215 面 216 出射面 22 投射レンズ 23 表示ユニット 24〜26 液晶ライトバルブ 900 マイクロレンズ基板 902 ガラス基板 903 ガラス層 904 樹脂層 906 凹部 907 マイクロレンズ 908 非有効レンズ領域 909 有効レンズ領域
Claims (23)
- 【請求項1】 複数の凹部が設けられた第一基板と、該
第一基板に樹脂層を介して接合された第二基板とを有
し、前記凹部内に充填された樹脂によりマイクロレンズ
が構成されたマイクロレンズ基板であって、 有効レンズ領域の外側に、マイクロレンズとして使用さ
れず、かつ、形状、大きさまたは配設パターンのうちの
少なくとも一つが前記凹部と異なる擬似凹部が形成され
た領域を有することを特徴とするマイクロレンズ基板。 - 【請求項2】 前記擬似凹部が形成された領域は、前記
有効レンズ領域の全周にわたって設けられている請求項
1に記載のマイクロレンズ基板。 - 【請求項3】 前記擬似凹部が形成された領域の外側
に、前記第一基板の本来の厚みが保持された領域を有す
る請求項1または2に記載のマイクロレンズ基板。 - 【請求項4】 前記第一基板の本来の厚みが保持された
領域は、前記擬似凹部が形成された領域の全周にわたっ
て設けられている請求項3に記載のマイクロレンズ基
板。 - 【請求項5】 前記第一基板の本来の厚みが保持された
領域内に、所定の機能を付加する機能性部位が設けられ
ている請求項3または4に記載のマイクロレンズ基板。 - 【請求項6】 前記機能性部位は、位置合わせの指標と
なるアライメントマークである請求項5に記載のマイク
ロレンズ基板。 - 【請求項7】 前記機能性部位は、前記第一基板上およ
び/または前記第二基板上に設けられている請求項5ま
たは6に記載のマイクロレンズ基板。 - 【請求項8】 マイクロレンズ基板は四角形をなしてお
り、 前記機能性部位は、マイクロレンズ基板の少なくとも2
箇所の角部の近傍に、それぞれ設けられている請求項5
ないし7のいずれかに記載のマイクロレンズ基板。 - 【請求項9】 前記第一基板の本来の厚みが保持された
領域の面積は、マイクロレンズ基板の面積の1〜40%
を占める請求項3ないし8のいずれかに記載のマイクロ
レンズ基板。 - 【請求項10】 前記第一基板の本来の厚みが保持され
た領域の面積をA1、前記擬似凹部が形成された領域の
面積をA2としたとき、A1/A2は、0.05〜10で
ある請求項3ないし9のいずれかに記載のマイクロレン
ズ基板。 - 【請求項11】 前記擬似凹部が形成された領域の面積
は、マイクロレンズ基板の面積の1〜50%を占める請
求項1ないし10のいずれかに記載のマイクロレンズ基
板。 - 【請求項12】 前記凹部の最大深さをD1、前記擬似
凹部の最大深さをD2としたとき、0.5≦D2/D1≦
2なる関係を満足する請求項1ないし11のいずれかに
記載のマイクロレンズ基板。 - 【請求項13】 前記有効レンズ領域内における前記凹
部の単位面積あたりの数をN1、前記擬似凹部が形成さ
れた領域内における前記擬似凹部の単位面積あたりの数
をN2としたとき、0.1≦N2/N1≦10なる関係を
満足する請求項1ないし12のいずれかに記載のマイク
ロレンズ基板。 - 【請求項14】 前記擬似凹部が形成された領域内にお
ける前記擬似凹部の局所的な単位面積あたりの数を△N
としたとき、該△Nがマイクロレンズ基板の縁部に向か
って漸減する傾向を有する部位を有する請求項1ないし
13のいずれかに記載のマイクロレンズ基板。 - 【請求項15】 前記擬似凹部は、形状、大きさまたは
配設パターンの異なる複数種類の擬似凹部を含むもので
ある請求項1ないし14のいずれかに記載のマイクロレ
ンズ基板。 - 【請求項16】 前記擬似凹部は、前記凹部を形成する
際に同時に形成されたものである請求項1ないし15の
いずれかに記載のマイクロレンズ基板。 - 【請求項17】 請求項1ないし16のいずれかに記載
のマイクロレンズ基板と、前記第一基板上および/また
は前記第二基板上に設けられた透明導電膜とを有するこ
とを特徴とする液晶パネル用対向基板。 - 【請求項18】 請求項1ないし16のいずれかに記載
のマイクロレンズ基板と、前記第一基板上および/また
は前記第二基板上に設けられたブラックマトリックス
と、該ブラックマトリックスを覆う透明導電膜とを有す
ることを特徴とする液晶パネル用対向基板。 - 【請求項19】 請求項17または18に記載の液晶パ
ネル用対向基板を備えたことを特徴とする液晶パネル。 - 【請求項20】 画素電極を備えた液晶駆動基板と、該
液晶駆動基板に接合された請求項17または18に記載
の液晶パネル用対向基板と、前記液晶駆動基板と前記液
晶パネル用対向基板との空隙に封入された液晶とを有す
ることを特徴とする液晶パネル。 - 【請求項21】 前記液晶駆動基板は、マトリックス状
に配設された前記画素電極と、前記画素電極に接続され
た薄膜トランジスタとを有するTFT基板である請求項
20に記載の液晶パネル。 - 【請求項22】 請求項19ないし21のいずれかに記
載の液晶パネルを備えたライトバルブを有し、該ライト
バルブを少なくとも1個用いて画像を投射することを特
徴とする投射型表示装置。 - 【請求項23】 画像を形成する赤色、緑色および青色
に対応した3つのライトバルブと、光源と、該光源から
の光を赤色、緑色および青色の光に分離し、前記各光を
対応する前記ライトバルブに導く色分離光学系と、前記
各画像を合成する色合成光学系と、前記合成された画像
を投射する投射光学系とを有する投射型表示装置であっ
て、 前記ライトバルブは、請求項19ないし21のいずれか
に記載の液晶パネルを備えたことを特徴とする投射型表
示装置。
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