JP2001021702A - マイクロレンズ用凹部付き基板、マイクロレンズ基板、液晶パネル用対向基板、液晶パネルおよび投射型表示装置 - Google Patents

マイクロレンズ用凹部付き基板、マイクロレンズ基板、液晶パネル用対向基板、液晶パネルおよび投射型表示装置

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JP2001021702A
JP2001021702A JP11193142A JP19314299A JP2001021702A JP 2001021702 A JP2001021702 A JP 2001021702A JP 11193142 A JP11193142 A JP 11193142A JP 19314299 A JP19314299 A JP 19314299A JP 2001021702 A JP2001021702 A JP 2001021702A
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Nobuo Shimizu
信雄 清水
Shinichi Yotsuya
真一 四谷
Hideto Yamashita
秀人 山下
Masatake Matsuo
誠剛 松尾
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた光学特性を有するマイクロレンズ基板を
提供すること。 【解決手段】マイクロレンズ基板1Aは、母材5上に行
列状に配置された多数の凹部3と柱4とが形成されたマ
イクロレンズ用凹部付き基板2Aの凹部3が設けられた
面に、中間層として樹脂層7を介してガラス層6が接合
された構成となっており、また、樹脂層7では、凹部3
内に充填された樹脂によりマイクロレンズ8が形成され
ている。柱4は、互いに独立したものとなっており、ま
た、母材5の本来の厚さが維持されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロレンズ用
凹部付き基板、マイクロレンズ基板、液晶パネル用対向
基板、液晶パネルおよび投射型表示装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】スクリーン上に画像を投射する投射型表
示装置(液晶プロジェクター)が知られている。かかる
投射型表示装置では、その画像形成に主として液晶パネ
ル(液晶光シャッター)が用いられている。
【0003】液晶パネルの中には、液晶パネルを透過す
る光の透過率、利用効率を高めるべく、各画素に対応す
る位置に、多数の微小なマイクロレンズを設けたものが
知られている。これにより、液晶パネルは、比較的小さ
い光量で明るい画像を形成することができるようにな
る。かかるマイクロレンズは、通常、液晶パネルが備え
ているマイクロレンズ基板に形成されている。
【0004】ところで、現在、液晶パネルは、進歩、発
展がめざましく、その高性能化、高精細化には、目を見
張るものがある。
【0005】そして、このような液晶パネルのさらなる
高性能化、高精細化を実現すべく、より高い光の利用効
率を有し、より優れた光学特性を有するマイクロレンズ
基板の開発が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た光学特性を有するマイクロレンズを形成可能なマイク
ロレンズ用凹部付き基板、および、かかるマイクロレン
ズ用凹部付き基板を備えたマイクロレンズ基板、液晶パ
ネル用対向基板、液晶パネル、さらには、投射型表示装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(17)の本発明により達成される。
【0008】(1) 母材の表面に多数の凹部が行列状
に配置され、該凹部に樹脂を充填することによりマイク
ロレンズが形成されるマイクロレンズ用凹部付き基板で
あって、行列の対角線方向に隣接する前記凹部間に、母
材の厚さとほぼ等しい高さの独立した柱が形成されてい
ることを特徴とするマイクロレンズ用凹部付き基板。
【0009】(2) 前記柱の端面は平面をなしている
上記(1)に記載のマイクロレンズ用凹部付き基板。
【0010】(3) 前記柱の端面の面積の総計は、有
効レンズ領域の0.001〜21%を占める上記(2)
に記載のマイクロレンズ用凹部付き基板。
【0011】(4) 前記凹部を行列の対角線方向の断
面で見たとき、前記凹部の縁部において、前記凹部の輪
郭線の接線と前記母材の法線とのなす角αが、0〜30
°である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のマ
イクロレンズ用凹部付き基板。
【0012】(5) 前記凹部を行列の行または列方向
の断面で見たとき、前記凹部の縁部において、前記凹部
の輪郭線の接線と前記母材の法線とのなす角βが、1〜
50°である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載
のマイクロレンズ用凹部付き基板。
【0013】(6) 前記凹部の縁部における最大深さ
をD1 、前記凹部の最大深さをDとしたとき、0.1
≦D /D2 ≦0.9なる関係を満足する上記(1)
ないし(5)のいずれかに記載のマイクロレンズ用凹部
付き基板。
【0014】(7) 前記凹部はエッチングにより形成
されたものである上記(1)ないし(6)のいずれかに
記載のマイクロレンズ用凹部付き基板。
【0015】(8) 上記(1)ないし(7)のいずれ
かに記載のマイクロレンズ用凹部付き基板と、該マイク
ロレンズ用凹部付き基板に樹脂層を介して接合されたガ
ラス層とを有し、前記凹部内に充填された樹脂によりマ
イクロレンズが構成されたことを特徴とするマイクロレ
ンズ基板。
【0016】(9) 前記柱の端面と前記ガラス層とが
接触または近接している上記(8)に記載のマイクロレ
ンズ基板。
【0017】(10) 前記柱の端面と、前記ガラス層
の前記母材に対向する端面との距離が20μm 以下であ
る上記(8)または(9)に記載のマイクロレンズ基
板。
【0018】(11) 上記(8)ないし(10)のい
ずれかに記載のマイクロレンズ基板と、前記ガラス層上
または前記母材上に設けられた透明導電膜とを有するこ
とを特徴とする液晶パネル用対向基板。
【0019】なお、ガラス層上に透明導電膜を設ける
と、母材側から光を入射させるのに適したものとなる。
また、母材上に透明導電膜を設けると、ガラス層側から
光を入射させるのに適したものとなる。
【0020】(12) 上記(8)ないし(10)のい
ずれかに記載のマイクロレンズ基板と、前記ガラス層上
または前記母材上に設けられたブラックマトリックス
と、該ブラックマトリックスを覆う透明導電膜とを有す
ることを特徴とする液晶パネル用対向基板。
【0021】なお、ガラス層上にブラックマトリックス
および透明導電膜を設けると、母材側から光を入射させ
るのに適したものとなる。また、母材上にブラックマト
リックスおよび透明導電膜を設けると、ガラス層側から
光を入射させるのに適したものとなる。
【0022】(13) 上記(11)または(12)に
記載の液晶パネル用対向基板を備えたことを特徴とする
液晶パネル。
【0023】(14) 個別電極を備えた液晶駆動基板
と、該液晶駆動基板に接合された上記(11)または
(12)に記載の液晶パネル用対向基板と、前記液晶駆
動基板と前記液晶パネル用対向基板との空隙に封入され
た液晶とを有することを特徴とする液晶パネル。
【0024】(15) 前記液晶駆動基板はTFT基板
である上記(14)に記載の液晶パネル。
【0025】(16) 上記(13)ないし(15)の
いずれかに記載の液晶パネルを備えたライトバルブを有
し、該ライトバルブを少なくとも1個用いて画像を投射
することを特徴とする投射型表示装置。
【0026】(17) 画像を形成する赤色、緑色およ
び青色に対応した3つのライトバルブと、光源と、該光
源からの光を赤色、緑色および青色の光に分離し、前記
各光を対応する前記ライトバルブに導く色分離光学系
と、前記各画像を合成する色合成光学系と、前記合成さ
れた画像を投射する投射光学系とを有する投射型表示装
置であって、前記ライトバルブは、上記(13)ないし
(15)のいずれかに記載の液晶パネルを備えたことを
特徴とする投射型表示装置。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明におけるマイクロレンズ用
凹部付き基板およびマイクロレンズ基板には、個別基板
およびウエハーの双方を含むものとする。
【0028】以下、本発明を、添付図面に示す好適な実
施の形態に基づき詳細に説明する。なお、以下の実施の
形態で示すマイクロレンズ基板は、液晶パネルの構成部
材として用いられる場合を例に説明する。
【0029】図1は、本発明のマイクロレンズ基板の第
1実施形態を示す模式的な図である。なお、図1(a)
は、マイクロレンズ基板の模式的な平面図、図1(b)
は、図1(a)のB−B線断面図、図1(c)は、図1
(a)のC−C線断面図である。
【0030】図1に示すように、本発明のマイクロレン
ズ基板1Aは、マイクロレンズ用凹部付き基板2Aと、
樹脂層(接着剤層)7と、ガラス層(カバーガラス)6
とで構成されている。なお、図1(a)では、樹脂層7
およびガラス層6の記載を省略した。
【0031】マイクロレンズ用凹部付き基板2Aでは、
母材(ガラス基板)5上に、行列状に配置された多数の
凹部(マイクロレンズ用凹部)3と、柱4とが形成され
た構成となっている。
【0032】そして、マイクロレンズ基板1Aは、マイ
クロレンズ用凹部付き基板2Aの凹部3が設けられた面
に、中間層として樹脂層7を介してガラス層6が接合さ
れた構成となっており、また、樹脂層7では、凹部3内
に充填された樹脂によりマイクロレンズ8が形成されて
いる。
【0033】マイクロレンズ基板1Aは、2つの領域、
有効レンズ領域98と非有効レンズ領域99とを有して
いる(図3参照)。有効レンズ領域98とは、凹部3に
充填される樹脂により形成されるマイクロレンズ8が、
使用時にマイクロレンズとして有効に用いられる領域を
いう。一方、非有効レンズ領域99とは、有効レンズ領
域98以外の領域をいう。なお、図1は、マイクロレン
ズ基板1Aの有効レンズ領域98の主要部を示してい
る。
【0034】なお、マイクロレンズ基板1Aの非有効レ
ンズ領域99では、例えば、母材5の本来の厚さが維持
されている(図3参照)。
【0035】まず、マイクロレンズ用凹部付き基板2A
について説明する。
【0036】マイクロレンズ用凹部付き基板2Aでは、
有効レンズ領域98に、凹部3が、所定の画素数行列状
に、細密に(超密に)配列されている。かかる凹部3に
は、樹脂層7を構成する樹脂が充填され、マイクロレン
ズ8が形成される。なお、1個の凹部3は、1画素に対
応している。また、図では、図1(a)中ほぼ中心部に
記した四角形の枠、すなわち、1画素領域95が、1画
素の領域を示している。
【0037】図1(a)に示すように、凹部3の平面形
状(すなわち縁部33の輪郭線形状)は、各角部331
が丸みを帯びた四角形(略正方形)をなしている。ま
た、凹部3は、形成されるマイクロレンズ8がレンズと
して有効に機能すべく、レンズ曲面を有している。この
ため、図1(b)、(c)に示すように、凹部3を縦断
面で見た時、凹部3の輪郭線は、例えば、円弧状をなし
ている。
【0038】凹部3の平面形状は、各角部331が丸み
を帯びたものとなっているので、行列の対角線方向で
は、互いに隣接する凹部3同士は、連結していない。
【0039】かかる凹部3と凹部3の間には、平面視に
て、凹部3の角部331を外形(輪郭線)とした柱4が
形成されている。かかる柱4では、母材5の本来の厚さ
(凹部3を形成する前の母材5の厚さ)が、ほぼ維持さ
れている。すなわち、柱4の高さは、母材5の厚さとほ
ぼ等しい。
【0040】このため、各柱4の高さは、互いにほぼ等
しいものとなっている。また、柱4の端面41は、平面
をなしており、各柱4の端面41は、ほぼ同一平面上に
位置している。具体的には、柱4の端面41は、母材5
の本来の端面(図では、「母材端面線59」として示
す)と同一平面上に位置している。
【0041】また、柱4は、互いに独立したものとなっ
ている。ここでの「独立」とは、行列の行方向(=X方
向)および列方向(=Y方向)に隣接する柱4同士が、
母材5の本来の厚さを維持したまま連続していないこと
を意味する。
【0042】各凹部3は、行列の行または列方向では、
互いに連結している。このため、これらの方向で互いに
隣接する凹部3は、辺部(平面視にて縁部33が四角形
の辺を構成しているところ)332にて、縁部33を共
有している。換言すれば、縁部33は、辺部332に
て、互いに隣接する凹部3の境界線としての機能を有し
ている。また、かかる辺部332では、柱4と柱4との
中間部で母材5の厚さが最も小さくなるような稜線状を
なしている(図6参照)。
【0043】したがって、図1(b)に示すように、辺
部332における母材5の厚さは、母材5の本来の厚さ
に比べて小さいものとなっている。換言すれば、柱4の
近傍以外では、縁部33の高さは、柱4よりも低いもの
となっている。
【0044】マイクロレンズ用凹部付き基板2Aをこの
ような構造とすることにより、次のような利点が得られ
る。
【0045】すなわち、光の有効利用の観点からは、マ
イクロレンズ基板1Aでは、1画素あたりで、マイクロ
レンズ8が占める面積が大きければ大きいほど好まし
い。マイクロレンズ8の占有面積が大きくなればなるほ
ど、1画素あたりでの光の利用効率が高まるからであ
る。
【0046】一方、有効レンズ領域98内では、樹脂層
7の厚みは、均一である必要がある。樹脂層7の厚みが
均一でないと、樹脂層7に形成される各マイクロレンズ
8の焦点距離も均一でなくなる。このため、このような
マイクロレンズ基板では、画素間で出射光の輝度にバラ
ツキが生じてしまい、かかるマイクロレンズ基板を組込
んだ液晶パネル、投射型表示装置では、形成される画像
に明るさむらが生じてしまう。
【0047】樹脂層7の厚みを均一とするためには、有
効レンズ領域98内で、母材5とガラス層6との距離を
均一にする必要がある。そして、両者の距離を均一なも
のとするためには、母材5とガラス層6との距離を規定
する手段、すなわちスペーサーが必要となる。
【0048】このスペーサーとして、例えば有効レンズ
領域98内に、各凹部3間に、格子状の壁(凹部3の全
周を囲む壁)を形成することが考えられる。しかしこの
場合、壁が形成されている部分はレンズとして機能しな
いので、1画素あたりでのマイクロレンズの占有面積が
減少することとなり、光の有効利用を図ることができな
い。
【0049】そこで、本発明のマイクロレンズ基板1A
のように、凹部3の角部331に隣接する位置に、すな
わち、1画素領域95の隅に、スペーサーとして機能す
る独立した柱4を設けることにより、高い光の利用効率
を維持しつつ、樹脂層7の厚みを規定することができ
る。
【0050】すなわち、マイクロレンズ基板1Aでは、
マイクロレンズ8は、その辺部332において、行およ
び列方向にそれぞれ隣接するマイクロレンズ8と連結し
ている。したがって、1画素あたりでマイクロレンズ8
の占める面積が大きなものとなっている。また、柱4を
設けているので、母材5とガラス層6との距離を規定す
ることができ、これにより、有効レンズ領域98内で樹
脂層7の厚みを均一なものとすることができる。しか
も、柱4は、1画素領域95の隅に設けられている。か
かる部位は、いわゆる光学的なデッドスペースであり、
光の有効利用に最も寄与しにくい部分である。このた
め、かかる部位に柱4を設けても、マイクロレンズ基板
1Aでは、光の利用効率が大幅に低下することはない。
【0051】したがって、マイクロレンズ基板1Aで
は、高い光の利用効率を保持しつつ、画素間での出射光
の輝度のバラツキを抑制することができる。
【0052】このような効果をより有効に得る観点から
は、マイクロレンズ用凹部付き基板2Aは、以下の条件
を満足することが好ましい。
【0053】すなわち、有効レンズ領域98における柱
4の端面41の面積の総計は、有効レンズ領域98の
0.001〜21%程度を占めることが好ましく、0.
1〜5%程度を占めることがより好ましく、0.5〜2
%程度を占めることがさらに好ましい。端面41の面積
の総計がこの範囲の上限値を超えると、マイクロレンズ
基板1Aでは全体として、光の利用効率が低下する傾向
を示す。一方、端面41の面積がこの範囲の下限値未満
であると、前述したスペーサーとしての機能が十分に発
揮されない。
【0054】また、1画素あたり(1画素領域95の面
積あたり)、柱4の端面41が占める面積は、1画素
(1画素領域95)の面積の0.001〜21%程度で
あることが好ましく、0.1〜5%程度であることがよ
り好ましく、0.5〜2%程度を占めることがさらに好
ましい。端面41の面積率がこの範囲の上限値を超える
と、1画素あたりでの光の利用効率が低下する傾向を示
す。一方、端面41の面積がこの範囲の下限値未満であ
ると、前述したスペーサーとしての機能が十分に発揮さ
れない。なお、1画素あたりで柱4の端面41が占める
面積は、図1で示す例では、例えば、1画素領域95の
面積から縁部33で囲まれた領域の面積を引くことによ
り求めることができる。
【0055】さらには、光の利用効率をいっそう高める
観点からは、マイクロレンズ用凹部付き基板2Aは、以
下の条件を満足することが好ましい。
【0056】例えば図1(c)に示すように、凹部3を
行列の対角線方向の断面で見たときの縁部33におい
て、すなわち、角部331において、凹部3の輪郭線の
接線93と母材5の法線91との角度αは、0〜30°
程度であることが好ましく、0〜20°程度であること
がより好ましく、0〜10°程度であることがさらに好
ましい。角度αがこの範囲の上限値を超えると、マイク
ロレンズ8のレンズ作用が弱くなり、光の利用効率が低
下する場合がある。
【0057】例えば図1(b)に示すように、凹部3を
行列の行(または列)方向の断面で見たときの縁部33
において、すなわち、辺部332において、凹部3の輪
郭線の接線92と母材5の法線91との角度βは、1〜
50°程度であることが好ましく、25〜45°程度で
あることがより好ましく、35〜45°程度であること
がさらに好ましい。角度βがこの範囲の上限値を超える
と、前記と同様に、マイクロレンズ8のレンズ作用が弱
くなり、光の利用効率が低下する場合がある。
【0058】また、縁部33の最大深さをD1 、凹部3
の最大深さをD2 としたとき、マイクロレンズ用凹部付
き基板2Aは、0.1≦D1 /D2 ≦0.9なる関係を
満足することが好ましく、0.25≦D1 /D2 ≦0.
75なる関係を満足することがより好ましい。これによ
り、光の利用効率がより高まる。
【0059】このようなマイクロレンズ基板1Aが液晶
パネルの構成部材に用いられ、かかる液晶パネルが母材
5の他にガラス基板(例えば後述するガラス基板171
等)を有する場合には、母材5やガラス層6の熱膨張係
数は、かかる液晶パネルが有する他のガラス基板の熱膨
張係数とほぼ等しいものであることが好ましい。このよ
うに、母材5やガラス層6の熱膨張係数と液晶パネルが
有する他のガラス基板の熱膨張係数とをほぼ等しいもの
とすると、得られる液晶パネルでは、温度が変化したと
きに二者の熱膨張係数が違うことにより生じるそり、た
わみ、剥離等が防止される。
【0060】かかる観点からは、母材5やガラス層6
と、液晶パネルが有する他のガラス基板とは、同じ材質
で構成されていることが好ましい。これにより、温度変
化時の熱膨張係数の相違によるそり、たわみ、剥離等が
効果的に防止される。
【0061】特に、マイクロレンズ基板1Aを高温ポリ
シリコンのTFT液晶パネルの構成部材に用いる場合に
は、母材5およびガラス層6は、石英ガラスで構成され
ていることが好ましい。TFT液晶パネルは、液晶駆動
基板としてTFT基板を有している。かかるTFT基板
には、製造時の環境により特性が変化しにくい石英ガラ
スが好ましく用いられる。このため、これに対応させ
て、母材5およびガラス層6を石英ガラスで構成するこ
とにより、そり、たわみ等の生じにくい、安定性に優れ
たTFT液晶パネルを得ることができる。
【0062】樹脂層7は、例えば、母材5の屈折率より
も高い屈折率の樹脂(例えばエポキシ系樹脂、アクリル
系樹脂等)などで構成されていることが好ましい。
【0063】母材5の厚さは、母材5を構成する材料、
屈折率等の種々の条件により異なるが、通常、0.3〜
5mm程度とされ、より好ましくは0.5〜2mm程度とさ
れる。なお、液晶パネルが、光をガラス層6側から入射
する構成の場合(換言すれば、母材5上にブラックマト
リックスや透明導電膜を形成し、かかる母材5と後述す
るTFT基板17(ガラス基板171)とが対向するよ
うに液晶パネルを構成する場合)には、母材5の厚さ
は、好ましくは10〜1000μm 程度とされ、より好
ましくは20〜150μm 程度とされる。
【0064】ガラス層6の厚さは、マイクロレンズ基板
1Aが液晶パネルの構成部材に用いられる場合、必要な
光学特性を得る観点からは、通常、10〜1000μm
程度とされ、より好ましくは20〜150μm 程度とさ
れる。なお、液晶パネルが、光をガラス層6側から入射
する構成の場合には、ガラス層6の厚さは、好ましくは
0.3〜5mm程度とされ、より好ましくは0.5〜2mm
程度とされる。
【0065】このようなマイクロレンズ基板1Aでは、
柱4の端面41とガラス層6とは近接していることが好
ましい。両者を近接させると、後述するように、マイク
ロレンズ基板1Aを製造する際に、母材5とガラス層6
との距離をより正確に規定できるようになり、樹脂層7
の厚さを有効レンズ領域98内でより均一なものとする
ことができる。また、柱4の端面41とガラス層6とは
接触していてもよい。
【0066】このような観点からは、柱4の端面41と
ガラス層6の母材5に対向する端面との距離は、100
μm 以下であることが好ましく、20μm 以下であるこ
とがより好ましい。
【0067】また、このような観点からは、有効レンズ
領域98内において、樹脂層7の最大厚さをT、凹部3
の最大深さをD2 としたとき、マイクロレンズ基板1A
は、1≦T/D2 ≦5なる関係を満足することが好まし
く、1≦T/D2 ≦2なる関係を満足することがより好
ましい。これにより、母材5とガラス層6との距離をよ
り正確に規定できるようになる。
【0068】また、同様の理由から、有効レンズ領域9
8内において、樹脂層7の最大厚さをT、縁部33の最
大深さをD1 としたとき、1.01≦T/D1 ≦200
なる関係を満足することが好ましく、1.1≦T/D1
≦100なる関係を満足することがより好ましい。
【0069】次に、本発明のマイクロレンズ基板の第2
実施形態について説明する。なお、以下、マイクロレン
ズ基板1Bについて、前記マイクロレンズ基板1Aと共
通する事項についてはその説明を省略し、相違する事項
を中心に説明する。
【0070】図2は、本発明のマイクロレンズ基板の第
2実施形態を示す模式的な図である。なお、図2(a)
は、凹部3’が行列上に多数配列されたマイクロレンズ
基板1Bの有効レンズ領域98において、行列の行方向
で見た模式的な縦断面図(図1(a)のB−B線断面図
に相当)、図2(b)は、有効レンズ領域98におい
て、行列の対角線方向で見た模式的な縦断面図(図1
(a)のC−C線断面図に相当)である。
【0071】マイクロレンズ基板1Bの凹部3’では、
縁部33近傍よりも、底部34の方が、曲率半径が大き
な(より平坦に近い)ものとなっている。ここでの「底
部」とは、例えば、凹部3’の底部の中心から所定の広
がりを持った部分をいう。
【0072】したがって、かかる凹部3’に充填される
樹脂により形成されるマイクロレンズ8’では、レンズ
の中心部分(底部34に対応)の方が、縁部33近傍よ
りも、曲率半径が大きくなっている。
【0073】このようなマイクロレンズ基板1Bでは、
マイクロレンズ8’による入射光の集光度合いが緩和さ
れ、光が集光された部分に生じうる局所的な発熱が、好
適に抑制されるようになる。このため、マイクロレンズ
基板1Bを例えば後述する液晶パネル17等の構成部材
として用いると、液晶パネル17の構成部材に生じうる
局所的な焼き付け等が好適に防止され、液晶パネル17
の寿命が延びる。
【0074】次に、本発明のマイクロレンズ基板の第3
実施形態について説明する。なお、以下、マイクロレン
ズ基板1Cについて、前記マイクロレンズ基板1Aと共
通する事項についてはその説明を省略し、相違する事項
を中心に説明する。以下、マイクロレンズ基板1Cにつ
いて、図4を参照しつつ説明する。
【0075】マイクロレンズ用凹部付き基板2Cの母材
5では、有効レンズ領域98内に凹部3が形成され、ま
た、非有効レンズ領域99内に擬似凹部55が、マイク
ロレンズ用凹部付き基板2Cの縁部まで形成された構成
となっている。
【0076】かかる擬似凹部55は、その底部が凹部3
の底部34とほぼ同形状の略半球状をなしている。ま
た、マイクロレンズ用凹部付き基板2Cでは、擬似凹部
55の深さは、凹部3の深さとほぼ等しいものとなって
いる。
【0077】かかる擬似凹部55は、樹脂だまりとして
機能する。そして、樹脂層7では、擬似凹部55に充填
された樹脂により、擬似凹部55に対応した形状の凸部
75が、形成されている。ただし、擬似凹部55に充填
された樹脂、すなわち、凸部75は、通常、有効なマイ
クロレンズとしては使用されない。
【0078】したがって、非有効レンズ領域99内にお
いては、樹脂層7の厚みを規定するスペーサーは、柱4
と同様のものとしなくてもよい。例えば、スペーサー
は、各擬似凹部55の間に設けられた格子状の壁であっ
てもよい。また、母材5の本来の厚みが保持された領域
を設けることによりスペーサーを設けてもよい。なお、
非有効レンズ領域99内においても柱4と同様のスペー
サーを設けて樹脂層7の厚みを規定してよいことは言う
までもない。
【0079】擬似凹部55は、非有効レンズ領域99の
ほぼ全域にわたって設けられていることが好ましい。な
お、擬似凹部55を非有効レンズ領域99のほぼ全体に
設ける場合の「ほぼ全域」とは、例えば、非有効レンズ
領域99の90%以上、さらには95%以上が目安とさ
れる。
【0080】マイクロレンズ用凹部付き基板2Cでは、
擬似凹部55の配設密度は、全体として、凹部3の配設
密度よりも低いものとなっている。また、擬似凹部55
の配設密度は、有効レンズ領域98の近傍からマイクロ
レンズ用凹部付き基板2Cの縁部に向かって漸減する傾
向を有している。すなわち、擬似凹部55が形成されて
いる部分において、擬似凹部55の局所的な単位面積あ
たりの数を△Nとしたとき、マイクロレンズ用凹部付き
基板2Cでは、△Nが、有効レンズ領域98の近傍から
マイクロレンズ用凹部付き基板2Cの縁部に向かって漸
減する傾向を有している。
【0081】擬似凹部55をマイクロレンズ用凹部付き
基板2Cに設けることにより、マイクロレンズ基板1C
では、有効レンズ領域98と非有効レンズ領域99とに
おける、樹脂層7の熱膨張の度合いの差を小さくするこ
とができる。
【0082】しかも、擬似凹部55が形成された部分を
マイクロレンズ用凹部付き基板2Cの縁部まで設けるこ
とにより、有効レンズ領域98の近傍からマイクロレン
ズ基板の縁部までの間で、均一に樹脂層7の熱膨張の度
合いの差を小さくすることができる。さらには、樹脂層
4の厚さの相違により生じる応力を、基板の縁部に逃が
すことができるようになる。このため、マイクロレンズ
基板のそり、たわみ、剥離等の欠陥を好適に抑制でき
る。
【0083】さらには、擬似凹部55を非有効レンズ領
域99のほぼ全体に設けると、マイクロレンズ基板1C
の全体にわたって、マイクロレンズ基板1Cのそり、た
わみ、剥離等の欠陥を抑制することができる。
【0084】また、△Nが漸減する傾向を有している
と、有効レンズ領域98の近傍からマイクロレンズ用凹
部付き基板2Cの縁部に向けて、樹脂層7の厚さの相違
による基板の応力を、連続的に緩和することができるよ
うになる。このため、マイクロレンズ基板のそり、たわ
み等の欠陥を、より効果的に防止できるようになる。
【0085】また、このような部分をマイクロレンズ用
凹部付き基板2Cに設けることにより、樹脂層7とマイ
クロレンズ用凹部付き基板2Cとの密着力が向上し(ア
ンカー効果)、界面剥離をより確実に防止できる。
【0086】なお、マイクロレンズ用凹部付き基板2C
は、上記技術思想を逸脱しない範囲内であれば、図示の
実施の形態に限定されないことは、言うまでもない。
【0087】例えば、擬似凹部55の形状は、凹部3の
形状と同一としてもよく、また、凹部3の形状と異なる
ものとしてもよい。また、擬似凹部55の大きさは、凹
部3の大きさとほぼ同一とすることもできるし、また、
凹部3の大きさよりも大きくすることも、小さくするこ
ともできる。
【0088】また、擬似凹部55の深さは、凹部3の深
さよりも深くすることも浅くすることも可能である。た
だし、前述したような効果をさらに有効に得る観点から
は、凹部3の最大深さをD2 、擬似凹部55の最大深さ
をD3 としたとき、マイクロレンズ用凹部付き基板2C
は、0.5≦D2 /D3 ≦2なる関係を満足することが
好ましく、0.75≦D2 /D3 ≦1.5なる関係を満
足することがより好ましい。これにより、マイクロレン
ズ基板1Cのそり、たわみ、剥離等の欠陥を、より好適
に抑制することができる。
【0089】また、擬似凹部55を設ける際の配設密度
は、凹部3の配設密度よりも高くすることも低くするこ
とも可能である。ただし、前述したような効果をさらに
有効に得る観点からは、凹部3の単位面積あたりの数を
1 、擬似凹部55が形成されている部分における擬似
凹部55の単位面積あたりの数をN2 としたとき、マイ
クロレンズ用凹部付き基板2Cは、0.1≦N2 /N1
≦10なる関係を満足することが好ましく、0.2≦N
2 /N1 ≦5なる関係を満足することがより好ましい。
これにより、マイクロレンズ基板1Cのそり、たわみ、
剥離等の欠陥を、より好適に抑制することができる。
【0090】なお、上述したマイクロレンズ用凹部付き
基板2Cでは、有効レンズ領域98の近傍からマイクロ
レンズ用凹部付き基板2Cの縁部まで△Nが漸減する傾
向を有しているが、マイクロレンズ用凹部付き基板に
は、擬似凹部55が形成された部分に、△Nが漸減する
傾向を有する部位を部分的に設けてもよい。
【0091】このようなマイクロレンズ基板1Cのよう
に、非有効レンズ領域99において、母材5の本来の厚
さが保持されている部分の面積が少なくなった場合で
も、前述した柱4の距離規定効果により、マイクロレン
ズ基板1Cは、基板全体にわたって、樹脂層7の厚さを
均一にすることが可能となる。
【0092】なお、本発明のマイクロレンズ基板は、本
発明の技術思想を逸脱しない範囲内であれば、上述した
実施形態に限定されないことは言うまでもない。
【0093】例えば、凹部の形状を図2に示す凹部3’
のような形状にしつつ、かつ、非有効レンズ領域99に
擬似凹部を設けてもよい。
【0094】また、例えば、柱の端部は、尖端をなして
いてもよい。
【0095】前述したマイクロレンズ用凹部付き基板2
Aおよびマイクロレンズ基板1Aは、例えば以下のよう
にして製造することができる。
【0096】まず、用意した未加工の母材5の表面に
マスク層(図示せず)を形成する。このとき、母材5の
裏面に、母材5の裏面を保護する層(図示せず)を設け
てもよい。マスク層および裏面を保護する層は、例え
ば、CVD法等により、母材5上にポリシリコン等の層
を形成することにより設けることができる。
【0097】次に、前記マスク層に、凹部3に対応し
た形状、パターンの開口を形成する。これは、例えば、
マスク層上に、開口に対応するパターンのレジスト層
(図示せず)を形成し、次いで、エッチング(例えばC
Fガス等によるドライエッチング)を行ない、次いで、
前記レジスト層を除去することにより行うことができ
る。
【0098】次に、母材5に、凹部3を形成する。こ
れは、例えばフッ酸系エッチング液等によるウエットエ
ッチングなどにより行なうことができる。
【0099】このとき、凹部3の形成とともに柱4が形
成される。すなわち、有効レンズ領域98内において、
エッチングにより母材5が食刻されず母材5本来の厚み
が維持された部分が、柱4となる。
【0100】次に、前記マスク層を除去する。これ
は、例えばアルカリ水溶液等によるウエットエッチング
などにより行なうことができる。また、このとき、前記
裏面を保護する層も除去することができる。
【0101】これにより、マイクロレンズ用凹部付き基
板2Aが得られる。
【0102】次に、ガラス層6を、母材5より高い屈
折率の樹脂を介して、母材5の凹部3が形成された面に
接合する。
【0103】このとき、母材5には、前述した柱4が形
成されているので、母材5とガラス層6との距離を好適
に規定することができる。すなわち、ガラス層6を母材
5に対して全体的に均一な圧力をかけつつ、ガラス層6
に接合することにより、ガラス層6と柱4の端面41と
の距離を、マイクロレンズ基板全体にわたって均一なも
のとすることができる。これにより、形成される樹脂層
7の厚さが、マイクロレンズ基板全体にわたって均一な
ものとなる。
【0104】次に、必要に応じて、ガラス層6の厚さ
を、例えば研削、研磨等により、調整する。
【0105】これにより、マイクロレンズ基板1Aが得
られる。
【0106】なお、マイクロレンズ基板1Bも同様にし
て製造することができる。また、マイクロレンズ基板1
Cは、前記工程にて、マスク層に、凹部3に対応した
形状、パターンの開口とともに、擬似凹部55に対応し
た形状、パターンの開口を形成することにより、前記と
同様に製造できる。
【0107】このような方法で柱4を形成すると、凹部
3を形成する際のマスク層の開口の形状、大きさ、さら
には、エッチング条件等を適宜設定することにより、所
望の形状、大きさの柱4を形成することができる。
【0108】しかも、凹部3の形成とともに柱4を形成
することができるので、特段に工程数を増やさずに、容
易に柱4を形成することができる。
【0109】本発明のマイクロレンズ基板は、以下に述
べる液晶パネル用対向基板および液晶パネル以外にも、
CCD用マイクロレンズ基板、光通信素子用マイクロレ
ンズ基板等の各種基板、各種用途に用いることができる
ことは言うまでもない。
【0110】前述したマイクロレンズ基板1Aのガラス
層6上に、例えば、開口111を有するブラックマトリ
ックス11を形成し、次いで、かかるブラックマトリッ
クス11を覆うように透明導電膜12を形成することに
より、液晶パネル用対向基板10を製造することができ
る(図3参照)。
【0111】ブラックマトリックス11は、例えば、C
r、Al、Al合金、Ni、Zn、Ti等の金属、カーボンやチタ
ン等を分散した樹脂などで構成されている。
【0112】透明導電膜12は、例えば、インジウムテ
ィンオキサイド(ITO)、インジウムオキサイド(I
O)、酸化スズ(SnO2)などで構成されている。
【0113】ブラックマトリックス11は、例えば、ガ
ラス層6上に気相成膜法(例えば蒸着、スパッタリング
等)によりブラックマトリックス11となる薄膜を成膜
し、次いで、かかる薄膜上に開口111のパターンを有
するレジスト膜(図示せず)を形成し、次いで、ウエッ
トエッチングを行い前記薄膜に開口111を形成し、次
いで、前記レジスト膜を除去することにより設けること
ができる。
【0114】また、透明導電膜12は、例えば、蒸着、
スパッタリング等の気相成膜法により設けることができ
る。
【0115】なお、ブラックマトリックス11および透
明導電膜12は、ガラス層6上ではなく、母材5上に設
けてもよい。
【0116】なお、ブラックマトリックス11は、設け
なくてもよい。
【0117】以下、このような液晶パネル用対向基板を
用いた液晶パネル(液晶光シャッター)について、図3
に基づいて説明する。
【0118】同図に示すように、本発明の液晶パネル
(TFT液晶パネル)16は、TFT基板(液晶駆動基
板)17と、TFT基板17に接合された液晶パネル用
対向基板10と、TFT基板17と液晶パネル用対向基
板10との空隙に封入された液晶よりなる液晶層18と
を有している。
【0119】液晶パネル用対向基板10は、マイクロレ
ンズ基板1Aと、かかるマイクロレンズ基板1Aのガラ
ス層6上に設けられ、開口111が形成されたブラック
マトリックス11と、ガラス層6上にブラックマトリッ
クス11を覆うように設けられた透明導電膜(共通電
極)12とを有している。
【0120】TFT基板17は、液晶層18の液晶を駆
動するための基板であり、ガラス基板171と、かかる
ガラス基板171上に設けられた多数の個別電極172
と、かかる個別電極172の近傍に設けられ、各個別電
極172に対応する多数の薄膜トランジスタ(TFT)
173とを有している。なお、図では、シール材、配向
膜、配線などの記載は省略した。
【0121】この液晶パネル16では、液晶パネル用対
向基板10の透明導電膜12と、TFT基板17の個別
電極172とが対向するように、TFT基板17と液晶
パネル用対向基板10とが、一定距離離間して接合され
ている。
【0122】ガラス基板171は、前述したような理由
から、石英ガラスで構成されていることが好ましい。
【0123】個別電極172は、透明導電膜(共通電
極)12との間で充放電を行うことにより、液晶層18
の液晶を駆動する。この個別電極172は、例えば、前
述した透明導電膜12と同様の材料で構成されている。
【0124】薄膜トランジスタ173は、近傍の対応す
る個別電極172に接続されている。また、薄膜トラン
ジスタ173は、図示しない制御回路に接続され、個別
電極172へ供給する電流を制御する。これにより、個
別電極172の充放電が制御される。
【0125】液晶層18は液晶分子(図示せず)を含有
しており、個別電極172の充放電に対応して、かかる
液晶分子、すなわち液晶の配向が変化する。
【0126】この液晶パネル16では、通常、1個のマ
イクロレンズ8と、かかるマイクロレンズ8の光軸Qに
対応したブラックマトリックス11の1個の開口111
と、1個の個別電極172と、かかる個別電極172に
接続された1個の薄膜トランジスタ173とが、1画素
に対応している。
【0127】液晶パネル用対向基板10側から入射した
入射光Lは、母材5を通り、マイクロレンズ8を通過す
る際に集光されつつ、樹脂層7、ガラス層6、ブラック
マトリックス11の開口111、透明導電膜12、液晶
層18、個別電極172、ガラス基板171を透過す
る。なお、このとき、マイクロレンズ基板1Aの入射側
には通常偏光板(図示せず)が配置されているので、入
射光Lが液晶層18を透過する際に、入射光Lは直線偏
光となっている。その際、この入射光Lの偏光方向は、
液晶層18の液晶分子の配向状態に対応して制御され
る。したがって、液晶パネル16を透過した入射光L
を、偏光板(図示せず)に透過させることにより、出射
光の輝度を制御することができる。
【0128】このように、液晶パネル16では、マイク
ロレンズ8を通過した入射光Lは、集光されてブラック
マトリックス11の開口111を通過する。前述したよ
うに、マイクロレンズ8は高い光利用効率を有してい
る。一方、ブラックマトリックス11の開口111が形
成されていない部分では、入射光Lは遮光される。した
がって、液晶パネル16では、画素以外の部分から不要
光が漏洩することが防止され、かつ、画素部分では入射
光Lが有効に利用される。このため、液晶パネル16
は、比較的小さい光量で明るく鮮明な画像を形成するこ
とができる。
【0129】この液晶パネル16は、例えば、公知の方
法により製造されたTFT基板17と液晶パネル用対向
基板10とを配向処理した後、シール材(図示せず)を
介して両者を接合し、次いで、これにより形成された空
隙部の封入孔(図示せず)より液晶を空隙部内に注入
し、次いで、かかる封入孔を塞ぐことにより製造するこ
とができる。その後、必要に応じて、液晶パネル16の
入射側や出射側に偏光板を貼り付けてもよい。
【0130】図4に示すマイクロレンズ基板1Cを備え
た液晶パネル16’も、前述した液晶パネル16と同様
の構成となっている。
【0131】なお、液晶パネル16’では、非有効レン
ズ領域99に設けられた擬似凹部55および凸部75
は、画素に対応させる必要はない。擬似凹部55および
凸部75は、通常、マイクロレンズとして使用されない
からである。
【0132】なお、上記液晶パネル16では、液晶駆動
基板としてTFT基板を用いたが、液晶駆動基板にTF
T基板以外の他の液晶駆動基板、例えば、TFD基板、
STN基板などを用いてもよい。
【0133】以下、上記液晶パネル16を用いた投射型
表示装置(液晶プロジェクター)について説明する。
【0134】図5は、本発明の投射型表示装置の光学系
を模式的に示す図である。
【0135】同図に示すように、投射型表示装置300
は、光源301と、複数のインテグレータレンズを備え
た照明光学系と、複数のダイクロイックミラー等を備え
た色分離光学系(導光光学系)と、赤色に対応した(赤
色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレイ)
24と、緑色に対応した(緑色用の)液晶ライトバルブ
(液晶光シャッターアレイ)25と、青色に対応した
(青色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレ
イ)26と、赤色光のみを反射するダイクロイックミラ
ー面211および青色光のみを反射するダイクロイック
ミラー面212が形成されたダイクロイックプリズム
(色合成光学系)21と、投射レンズ(投射光学系)2
2とを有している。
【0136】また、照明光学系は、インテグレータレン
ズ302および303を有している。色分離光学系は、
ミラー304、306、309と、青色光および緑色光
を反射する(赤色光のみを透過する)ダイクロイックミ
ラー305と、緑色光のみを反射するダイクロイックミ
ラー307と、青色光のみを反射するダイクロイックミ
ラー(または青色光を反射するミラー)308と、集光
レンズ310、311、312、313および314と
を有している。
【0137】液晶ライトバルブ25は、前述した液晶パ
ネル16と、液晶パネル16の入射面側(マイクロレン
ズ基板が位置する面側、すなわちダイクロイックプリズ
ム21と反対側)に接合された第1の偏光板(図示せ
ず)と、液晶パネル16の出射面側(マイクロレンズ基
板と対向する面側、すなわちダイクロイックプリズム2
1側)に接合された第2の偏光板(図示せず)とを備え
ている。液晶ライトバルブ24および26も、液晶ライ
トバルブ25と同様の構成となっている。これら液晶ラ
イトバルブ24、25および26が備えている液晶パネ
ル16は、図示しない駆動回路にそれぞれ接続されてい
る。
【0138】なお、投射型表示装置300では、ダイク
ロイックプリズム21と投射レンズ22とで、光学ブロ
ック20が構成されている。また、この光学ブロック2
0と、ダイクロイックプリズム21に対して固定的に設
置された液晶ライトバルブ24、25および26とで、
表示ユニット23が構成されている。
【0139】以下、投射型表示装置300の作用を説明
する。
【0140】光源301から出射された白色光(白色光
束)は、インテグレータレンズ302および303を透
過する。この白色光の光強度(輝度分布)は、インテグ
レータレンズ302および303により均一にされる。
【0141】インテグレータレンズ302および303
を透過した白色光は、ミラー304で図5中左側に反射
し、その反射光のうちの青色光(B)および緑色光
(G)は、それぞれダイクロイックミラー305で図5
中下側に反射し、赤色光(R)は、ダイクロイックミラ
ー305を透過する。
【0142】ダイクロイックミラー305を透過した赤
色光は、ミラー306で図5中下側に反射し、その反射
光は、集光レンズ310により整形され、赤色用の液晶
ライトバルブ24に入射する。
【0143】ダイクロイックミラー305で反射した青
色光および緑色光のうちの緑色光は、ダイクロイックミ
ラー307で図5中左側に反射し、青色光は、ダイクロ
イックミラー307を透過する。
【0144】ダイクロイックミラー307で反射した緑
色光は、集光レンズ311により整形され、緑色用の液
晶ライトバルブ25に入射する。
【0145】また、ダイクロイックミラー307を透過
した青色光は、ダイクロイックミラー(またはミラー)
308で図5中左側に反射し、その反射光は、ミラー3
09で図5中上側に反射する。前記青色光は、集光レン
ズ312、313および314により整形され、青色用
の液晶ライトバルブ26に入射する。
【0146】このように、光源301から出射された白
色光は、色分離光学系により、赤色、緑色および青色の
三原色に色分離され、それぞれ、対応する液晶ライトバ
ルブに導かれ、入射する。
【0147】この際、液晶ライトバルブ24が有する液
晶パネル16の各画素(薄膜トランジスタ173とこれ
に接続された個別電極172)は、赤色用の画像信号に
基づいて作動する駆動回路(駆動手段)により、スイッ
チング制御(オン/オフ)、すなわち変調される。
【0148】同様に、緑色光および青色光は、それぞ
れ、液晶ライトバルブ25および26に入射し、それぞ
れの液晶パネル16で変調され、これにより緑色用の画
像および青色用の画像が形成される。この際、液晶ライ
トバルブ25が有する液晶パネル16の各画素は、緑色
用の画像信号に基づいて作動する駆動回路によりスイッ
チング制御され、液晶ライトバルブ26が有する液晶パ
ネル16の各画素は、青色用の画像信号に基づいて作動
する駆動回路によりスイッチング制御される。
【0149】これにより赤色光、緑色光および青色光
は、それぞれ、液晶ライトバルブ24、25および26
で変調され、赤色用の画像、緑色用の画像および青色用
の画像がそれぞれ形成される。
【0150】前記液晶ライトバルブ24により形成され
た赤色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ24からの
赤色光は、面213からダイクロイックプリズム21に
入射し、ダイクロイックミラー面211で図5中左側に
反射し、ダイクロイックミラー面212を透過して、出
射面216から出射する。
【0151】また、前記液晶ライトバルブ25により形
成された緑色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ25
からの緑色光は、面214からダイクロイックプリズム
21に入射し、ダイクロイックミラー面211および2
12をそれぞれ透過して、出射面216から出射する。
【0152】また、前記液晶ライトバルブ26により形
成された青色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ26
からの青色光は、面215からダイクロイックプリズム
21に入射し、ダイクロイックミラー面212で図5中
左側に反射し、ダイクロイックミラー面211を透過し
て、出射面216から出射する。
【0153】このように、前記液晶ライトバルブ24、
25および26からの各色の光、すなわち液晶ライトバ
ルブ24、25および26により形成された各画像は、
ダイクロイックプリズム21により合成され、これによ
りカラーの画像が形成される。この画像は、投射レンズ
22により、所定の位置に設置されているスクリーン3
20上に投影(拡大投射)される。
【0154】このとき、投射型表示装置300は、前述
したような液晶パネル16を備えているので、明るく、
鮮明で、また、明るさむらのない画像を投射することが
できる。
【0155】
【実施例】以下、特に断りのない限り、濃度を示す
「%」は重量%を意味する。
【0156】(実施例1)以下のようにして、画素数1
024×768で、1画素あたり18×18μm角のマ
イクロレンズ用凹部付き基板、さらには、マイクロレン
ズ基板を製造した。
【0157】まず、母材として、厚さ1mmの未加工の石
英ガラス基板を用意した。次に、この石英ガラス基板を
85℃の洗浄液(硫酸と過酸化水素水との混合液)に浸
漬して洗浄を行い、その表面を清浄化した。
【0158】<1> この石英ガラス基板の表面および
裏面に、CVD法により、厚さ0.4μm の多結晶シリ
コンの膜を形成した。
【0159】これは、石英ガラス基板を、600℃、8
0Paに設定したCVD炉内に入れ、SiH4を300mL/分
の速度で供給することにより行った。
【0160】<2> 次に、形成した多結晶シリコン膜
に、形成する凹部および擬似凹部に対応した開口を、そ
れぞれ形成した。
【0161】これは、次のようにして行った。まず、多
結晶シリコン膜上に、フォトレジストにより、形成する
凹部および擬似凹部のパターンを有するレジスト層を形
成した。次に、多結晶シリコン膜に対してCFガスによ
るドライエッチングを行ない、開口を形成した。次に、
前記レジスト層を除去した。
【0162】なお、凹部に対応した開口は、2×2μm
角の四角形とし、また、擬似凹部に対応した開口は、2
×2μm 角の四角形とした。
【0163】<3> 次に、石英ガラス基板をエッチン
グ液(10%フッ酸+10%グリセリンの混合水溶液)
に浸漬して、ウエットエッチングを行った。
【0164】これにより、石英ガラス基板上に、行列状
(1024×768)に配設された凹部と、配設密度が
石英ガラス基板の縁部に向かって漸減する傾向を有する
擬似凹部とが形成された。また、行列の対角線方向の凹
部間には、食刻されずに石英ガラス基板の当初の厚さが
保持された柱が形成された。
【0165】<4> 次に、石英ガラス基板を、15%
テトラメチル水酸化アンモニウム水溶液に浸漬して、表
面および裏面に形成した多結晶シリコン膜を除去した。
【0166】これにより、マイクロレンズ用凹部付き基
板を得た。
【0167】<5> 次に、かかるマイクロレンズ用凹
部付き基板の凹部が形成された面に、紫外線(UV)硬
化型エポキシ系の光学接着剤(屈折率1.60)を気泡
なく塗布し、次いで、かかる光学接着剤に石英ガラス製
のカバーガラスを、カバーガラス全体に均一な圧力をか
けつつ接合し、次いで、かかる光学接着剤に紫外線を照
射して光学接着剤を硬化させた。なお、柱の端面とカバ
ーガラスの石英ガラス基板に対向する端面との距離は、
10μm とした。
【0168】<6> 最後に、カバーガラスを厚さ50
μm に研削、研磨して、図1および図4に示すような構
造のマイクロレンズ基板を得た。
【0169】(実施例2)さらに、上記工程<2>で、
多結晶シリコン膜に形成した凹部に対応する開口の大き
さを大きくした(3×3μm 角の四角形)こと以外は前
記と同様にして、図2に示すような凹部を有するマイク
ロレンズ用凹部付き基板、さらには、マイクロレンズ基
板を得た。
【0170】(評価1)前記各実施例について、前記工
程<4>で得たマイクロレンズ用凹部付き基板につい
て、その表面を、走査型電子顕微鏡(株式会社日立製作
所製「S−4500」)で、それぞれ観察した。
【0171】その結果、実施例1で製造したマイクロレ
ンズ用凹部付き基板では、図1および図4に示すような
構造となっていることが、また、実施例2で製造したマ
イクロレンズ用凹部付き基板では、図2に示すような構
造となっていることが、それぞれ確認された。図6に、
実施例1で製造されたマイクロレンズ用凹部付き基板表
面の走査型電子顕微鏡写真(倍率2万倍)を示す。な
お、実施例2で製造されたマイクロレンズ用凹部付き基
板でも、実施例1に比肩するきれいなレンズ曲面を有す
る凹部が形成されていた。
【0172】さらには、ダイシング装置を用いて、マイ
クロレンズ用凹部付き基板をカットし、各凹部の断面に
ついても走査型電子顕微鏡で、それぞれ観察した。
【0173】そして、得られた電子顕微鏡画像を用い
て、凹部および柱の諸特性を測定した。その結果を下記
表1に示す。
【0174】
【表1】
【0175】(比較例1)上記工程<2>で、多結晶シ
リコン膜に形成した凹部に対応する開口の大きさを小さ
くすることにより、各凹部間に格子状の壁が形成された
マイクロレンズ用凹部付き基板、さらには、マイクロレ
ンズ基板を製造した。
【0176】(比較例2)上記工程<2>で、多結晶シ
リコン膜に形成した凹部に対応する開口の大きさを大き
くすることにより、柱が全く形成されていない、すなわ
ち、1画素全てを凹部が占めているマイクロレンズ用凹
部付き基板、さらには、マイクロレンズ基板を製造し
た。
【0177】(評価2)さらに、上記各実施例および各
比較例で得られたマイクロレンズ基板について、スパッ
タリング法およびフォトリソグラフィー法を用いて、カ
バーガラスのマイクロレンズに対応した位置に開口が設
けられた厚さ0.16μm の遮光膜(Cr膜)、すなわ
ち、ブラックマトリックスを形成した。さらに、ブラッ
クマトリックス上に厚さ0.15μm のITO膜(透明
導電膜)をスパッタリング法により形成し、液晶パネル
用対向基板を製造した。
【0178】またさらに、これら液晶パネル用対向基板
と、別途用意したTFT基板とを配向処理した後、両者
をシール材を介して接合した。次に、液晶パネル用対向
基板とTFT基板との間に形成された空隙部の封入孔か
ら液晶を空隙部内に注入し、次いで、かかる封入孔を塞
いで図3または図4に示すような構造(もしくはこれら
と同様の構造)のTFT液晶パネルをそれぞれ製造し
た。
【0179】そして、これら各TFT液晶パネルについ
て、それぞれ、マイクロレンズ用凹部付き基板側から光
を透過させた。このとき、TFT液晶パネルの有効レン
ズ領域全体の光透過率を測定した。その結果を表1に示
す。またこのとき、各画素ごとに出射光の輝度にバラツ
キがあるか否かを確認した。
【0180】その結果、実施例1および実施例2で製造
されたマイクロレンズ基板では、各画素ごとに出射光の
明るさにバラツキがなく、全体で均一なものであった。
【0181】一方、比較例1のマイクロレンズ基板は、
各画素ごとの出射光の明るさにバラツキはなかったもの
の、光透過率は16%と低いものであった。
【0182】また、比較例2のマイクロレンズ基板は、
光透過率は高かったものの、各画素ごとの出射光の明る
さにバラツキが目立った。
【0183】以上の結果から分かるように、本発明によ
れば、各画素間で出射光の輝度にバラツキがなく、か
つ、光利用効率が高く、明るい出射光を得られるマイク
ロレンズ基板を得られることが分かる。
【0184】次に、各実施例で得られたマイクロレンズ
基板より製造したTFT液晶パネルを用いて、図5に示
すような構造の液晶プロジェクター(投射型表示装置)
を組み立てた。その結果、得られた各液晶プロジェクタ
ーは、いずれも、スクリーン上に、明るく鮮明で、しか
も明るさむらのない画像を投射できた。
【0185】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、出
射光の明るさむらを抑制しつつ、かつ、高い光の利用効
率を有するマイクロレンズ基板を提供することができ
る。
【0186】さらには、本発明によれば、明るく鮮明
で、明るさむらのない画像を投射可能な液晶パネル、さ
らには、投射型表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマイクロレンズ基板の第1実施形態を
示す模式的な図である。
【図2】本発明のマイクロレンズ基板の第2実施形態を
示す模式的な図である。
【図3】本発明の液晶パネルの第1実施例を示す模式的
な縦断面図である。
【図4】本発明の液晶パネルの第2実施例を示す模式的
な縦断面図である。
【図5】本発明の実施例における投射型表示装置の光学
系を模式的に示す図である。
【図6】走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。
【符号の説明】
1A、1B、1C マイクロレンズ基板 2A、2B、2C マイクロレンズ用凹部付き基板 3、3’ 凹部 33 縁部 331 角部 332 辺部 34 底部 4 柱 41 端面 5 母材 55 擬似凹部 59 母材端面線 6 ガラス層 7 樹脂層 75 凸部 8、8’ マイクロレンズ 91 法線 92 接線 93 接線 95 1画素領域 98 有効レンズ領域 99 非有効レンズ領域 10、10’ 液晶パネル用対向基板 11 ブラックマトリックス 111 開口 12 透明導電膜 16、16’ 液晶パネル 17 TFT基板 171 ガラス基板 172 個別電極 173 薄膜トランジスタ 18 液晶層 300 投射型表示装置 301 光源 302、303 インテグレータレンズ 304、306、309 ミラー 305、307、308 ダイクロイックミラー 310〜314 集光レンズ 320 スクリーン 20 光学ブロック 21 ダイクロイックプリズム 211、212 ダイクロイックミラー面 213〜215 面 216 出射面 22 投射レンズ 23 表示ユニット 24〜26 液晶ライトバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 秀人 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 松尾 誠剛 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2H088 EA15 HA01 HA08 HA12 HA13 HA21 HA25 HA28 MA04 2H090 JA03 JC03 LA04 LA05 LA12 LA16 2H091 FA05Z FA14Z FA21Z FA29Y FA35Y FB02 FB08 FC26 GA01 GA13 LA15 LA18 MA07

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母材の表面に多数の凹部が行列状に配置
    され、該凹部に樹脂を充填することによりマイクロレン
    ズが形成されるマイクロレンズ用凹部付き基板であっ
    て、 行列の対角線方向に隣接する前記凹部間に、母材の厚さ
    とほぼ等しい高さの独立した柱が形成されていることを
    特徴とするマイクロレンズ用凹部付き基板。
  2. 【請求項2】 前記柱の端面は平面をなしている請求項
    1に記載のマイクロレンズ用凹部付き基板。
  3. 【請求項3】 前記柱の端面の面積の総計は、有効レン
    ズ領域の0.001〜21%を占める請求項2に記載の
    マイクロレンズ用凹部付き基板。
  4. 【請求項4】 前記凹部を行列の対角線方向の断面で見
    たとき、 前記凹部の縁部において、前記凹部の輪郭線の接線と前
    記母材の法線とのなす角αが、0〜30°である請求項
    1ないし3のいずれかに記載のマイクロレンズ用凹部付
    き基板。
  5. 【請求項5】 前記凹部を行列の行または列方向の断面
    で見たとき、 前記凹部の縁部において、前記凹部の輪郭線の接線と前
    記母材の法線とのなす角βが、1〜50°である請求項
    1ないし4のいずれかに記載のマイクロレンズ用凹部付
    き基板。
  6. 【請求項6】 前記凹部の縁部における最大深さをD
    1 、前記凹部の最大深さをD2 としたとき、 0.1≦D1 /D2 ≦0.9なる関係を満足する請求項
    1ないし5のいずれかに記載のマイクロレンズ用凹部付
    き基板。
  7. 【請求項7】 前記凹部はエッチングにより形成された
    ものである請求項1ないし6のいずれかに記載のマイク
    ロレンズ用凹部付き基板。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかに記載のマ
    イクロレンズ用凹部付き基板と、該マイクロレンズ用凹
    部付き基板に樹脂層を介して接合されたガラス層とを有
    し、前記凹部内に充填された樹脂によりマイクロレンズ
    が構成されたことを特徴とするマイクロレンズ基板。
  9. 【請求項9】 前記柱の端面と前記ガラス層とが接触ま
    たは近接している請求項8に記載のマイクロレンズ基
    板。
  10. 【請求項10】 前記柱の端面と、前記ガラス層の前記
    母材に対向する端面との距離が20μm 以下である請求
    項8または9に記載のマイクロレンズ基板。
  11. 【請求項11】 請求項8ないし10のいずれかに記載
    のマイクロレンズ基板と、前記ガラス層上または前記母
    材上に設けられた透明導電膜とを有することを特徴とす
    る液晶パネル用対向基板。
  12. 【請求項12】 請求項8ないし10のいずれかに記載
    のマイクロレンズ基板と、前記ガラス層上または前記母
    材上に設けられたブラックマトリックスと、該ブラック
    マトリックスを覆う透明導電膜とを有することを特徴と
    する液晶パネル用対向基板。
  13. 【請求項13】 請求項11または12に記載の液晶パ
    ネル用対向基板を備えたことを特徴とする液晶パネル。
  14. 【請求項14】 個別電極を備えた液晶駆動基板と、該
    液晶駆動基板に接合された請求項11または12に記載
    の液晶パネル用対向基板と、前記液晶駆動基板と前記液
    晶パネル用対向基板との空隙に封入された液晶とを有す
    ることを特徴とする液晶パネル。
  15. 【請求項15】 前記液晶駆動基板はTFT基板である
    請求項14に記載の液晶パネル。
  16. 【請求項16】 請求項13ないし15のいずれかに記
    載の液晶パネルを備えたライトバルブを有し、該ライト
    バルブを少なくとも1個用いて画像を投射することを特
    徴とする投射型表示装置。
  17. 【請求項17】 画像を形成する赤色、緑色および青色
    に対応した3つのライトバルブと、光源と、該光源から
    の光を赤色、緑色および青色の光に分離し、前記各光を
    対応する前記ライトバルブに導く色分離光学系と、前記
    各画像を合成する色合成光学系と、前記合成された画像
    を投射する投射光学系とを有する投射型表示装置であっ
    て、 前記ライトバルブは、請求項13ないし15のいずれか
    に記載の液晶パネルを備えたことを特徴とする投射型表
    示装置。
JP11193142A 1999-07-07 1999-07-07 マイクロレンズ用凹部付き基板、マイクロレンズ基板、液晶パネル用対向基板、液晶パネルおよび投射型表示装置 Withdrawn JP2001021702A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004145226A (ja) * 2002-10-28 2004-05-20 Seiko Epson Corp マイクロレンズアレイ及びその製造方法並びに電気光学装置
JP2015225210A (ja) * 2014-05-28 2015-12-14 セイコーエプソン株式会社 マイクロレンズアレイ基板、電気光学装置、および電子機器
JP2017120445A (ja) * 2017-03-14 2017-07-06 セイコーエプソン株式会社 マイクロレンズアレイ基板、マイクロレンズアレイ基板の製造方法、電気光学装置、および電子機器
US9983334B2 (en) 2012-11-01 2018-05-29 Seiko Epson Corporation Micro lens array substrate, electro-optical device, and electronic apparatus

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