JP2001041461A - 加熱調理器 - Google Patents

加熱調理器

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JP2001041461A
JP2001041461A JP11216421A JP21642199A JP2001041461A JP 2001041461 A JP2001041461 A JP 2001041461A JP 11216421 A JP11216421 A JP 11216421A JP 21642199 A JP21642199 A JP 21642199A JP 2001041461 A JP2001041461 A JP 2001041461A
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優美 西川
Satoru Awane
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Abstract

(57)【要約】 【課題】使い勝手を損なうことなしに流量調節弁の故障
時における安全性を確保できる加熱調理器を提供する。 【解決手段】燃焼装置たるガスバーナ1により加熱され
る調理容器の温度が温度センサ2により検出される。油
もの調理の際には、検出温度が維持温度(230℃)に
達すると、所定時間(2分間)だけ検出温度が維持温度
(230℃)付近に保たれるように加熱制御手段13に
よりガスバーナ1の火力が制御される。流量調節弁5が
開放されたままの故障により所定時間が経過するまでに
検出温度が停止温度(255℃)に達した場合には、ガ
スバーナ1が消火され、停止温度に達しない場合には、
温度設定手段14により停止温度、維持温度がそれぞれ
270℃、245℃に設定され、その後は、検出温度が
維持温度(245℃)付近に保たれるように加熱制御手
段13によりガスバーナ1の火力が制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、調理容器を加熱す
るとともに調理容器の温度を検出し、検出温度に基づい
て調理用油が発火する前に加熱を停止させる安全機能を
備えた加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ガスコンロのような加熱調理
器においては、調理容器である鍋底の温度を温度センサ
により検出し、温度の変化傾向を監視することによっ
て、煮物や焚き物のように水分の多い調理か、揚げ物の
ように調理用油を加熱する調理かなどの調理種別を判別
するものが提供されている(特開平6−129644号
公報等)。この種の調理種別を判別するガスコンロで
は、煮炊き物の焦げつきを防止したり、揚げ物の調理中
にてんぷら油のような調理用油が発火するのを防止した
りする安全機能が付加されている。とくに、揚げ物のよ
うな油もの調理においては、温度センサでの検出温度が
250℃に達すると燃焼装置たるガスバーナを消火させ
ることで、てんぷら油の発火を防止するように構成され
ているものが多い。ここに、調理用油の自然発火温度は
350℃付近であるから、この温度に達する前にガスバ
ーナを消火させるように余裕を持たせてガスバーナを消
火させる温度を250℃に設定してある。
【0003】ところで、上述のように調理用油の発火を
防止するために温度センサでの検出温度が250℃に達
するとガスバーナを消火させるものでは、炒め物や一部
の焼き物のように調理用油を少量しか使用しない場合で
も250℃に達するとガスバーナが消火するから、炒め
物などなどの調理中には調理途中で消火してしまい不都
合な場合がある。この種の問題は熱源がガスバーナでは
ない場合にも同様に生じる。
【0004】また、熱源がガスバーナであるときには、
風によって炎が揺らぐと温度センサに炎が直接当たって
温度センサでの検出温度が250℃以上になり、ガスバ
ーナが消火されることもある。
【0005】そこで、調理途中で熱源が不意に停止する
のをできるだけ防止し、安全性を確保しながらも使い勝
手をより向上させた加熱調理器が特願平10−7743
6号に提案されている。図4にこの加熱調理器の構成例
を示す。
【0006】図4に示す構成の加熱調理器では、ガスバ
ーナ1の中心付近にサーミスタよりなる温度センサ2を
収納したロッド21を配置し、ロッド21を押圧ばね2
2により同図の上向きに付勢している。ロッド21は通
常ではガスバーナ1の炎が直接当たらないように配置さ
れる。また、ガスバーナ1の周囲に配置されている五徳
23に鍋やフライパンのような調理容器を載せていない
状態で、ロッド21の先端面(図の上面)は五徳23の
上面よりも上方に突出する。したがって、五徳23に調
理容器を載せると、押圧ばね22が圧縮されてロッド2
1が調理容器の底に弾接する。この状態でガスバーナ1
に点火すれば、温度センサ2によって調理容器の底の温
度を検出することができる。
【0007】ガスバーナ1への燃料ガスの流路(供給
路)上には、ガスバーナ1の点火・消火および燃料ガス
の流量調節を手操作で行なう器具栓3と、ガスバーナ1
への点火時に開放される電磁弁よりなる安全弁4と、ガ
スバーナ1に供給する燃料ガスの流量を調節する電磁弁
よりなるラッチ型(自己保持型)の流量調節弁5とが設
けられる。燃料ガスの流路は流量調節弁5の前後で分岐
して流量調節弁5と並行するバイパス路6を形成する。
したがって、流量調節弁5が閉止した状態ではバイパス
路6を通してのみガスバーナ1に燃料ガスが供給される
から燃料ガスの供給量が少なくなり、流量調節弁5が開
放されると燃料ガスの供給量が多くなる。つまり、ガス
バーナ1に点火した状態で、流量調節弁5を開閉すれ
ば、ガスバーナ1の火力が2段階に切り換えられる。以
下では、火力が大きい状態を大火、火力が小さい状態を
小火と呼ぶ。
【0008】安全弁4および流量調節弁5は上述のよう
に電磁弁であって、これらの制御はマイクロコンピュー
タを主構成とする制御回路10’が行なう。制御回路1
0’は、温度センサ2による検出温度の変化傾向に基づ
いて水もの調理か油もの調理かの調理種別を判別する調
理種別判別機能を備える。また、制御回路10’は、温
度センサ2による検出温度が停止温度に達するとガスバ
ーナ1を消火させる(つまり加熱を停止させる)強制停
止手段11を備え、停止温度が270℃に設定してあ
る。
【0009】図4に示す構成の加熱調理器は、停止温度
よりも低い維持温度を設定し、温度センサ2による検出
温度が維持温度に達すると維持温度付近に保つようにガ
スバーナ1の火力を調節する制御と、維持温度までの温
度上昇の過程で検出温度の上昇速度の増減を抑制するよ
うにガスバーナ1の火力を調節する点に特徴を有してい
る。したがって、制御回路10’には、検出温度の上昇
速度を制御するようにガスバーナ1の火力を調節する発
熱量調節手段12と、検出温度を維持温度付近に保つよ
うにガスバーナ1の火力を調節する加熱量制御手段13
とを設けている。
【0010】発熱量調節手段12は、あらかじめ設定し
た速度調節領域での検出温度の上昇速度の増減を抑制す
るようにガスバーナ1の火力を調節するものであり、温
度センサ2による検出温度の上昇速度を検出して油量や
鍋の熱容量などをおおよそ推定する予備判定領域と、温
度センサ2による検出温度の上昇速度を検出するととも
に検出した上昇速度に基づいてガスバーナ1の火力を制
御する熱量制御領域との2段階に分けてある。ここに、
速度調節領域は調理用油を加熱する調理(油もの調理と
いう)に対して設定されており、水分比率の多い煮物や
焚き物のような調理(水もの調理という)に対しては意
味がない。そこで、水もの調理と区別できる温度領域
(つまり、水もの調理の際に検出されることがほとんど
ない程度に高い温度領域)に速度調節領域を設定してあ
る。ここにおいて、予備判定領域は200〜230℃の
温度領域とし、熱量制御領域は230〜245℃の温度
領域としてある。
【0011】発熱量調節手段12は、予備判定領域では
ガスバーナ1の火力を大火としておき、温度センサ2に
よる検出温度が予備判定領域の下限温度である200℃
から上限温度である230℃に達するまでの時間を計測
する。この時間が規定時間(第1の規定時間)以下か規
定時間を越えるかに応じて熱量制御領域におけるガスバ
ーナ1の最初の火力が決定される。つまり、温度の上昇
速度が遅いとき(検出温度が200℃から230℃に至
る時間が規定時間を越えるとき)には、加熱量に対する
温度の上昇速度が遅いのであるから、以後も大火のまま
加熱を継続する。また、予備判定領域での上昇時間が規
定時間以下であれば加熱量に対して温度の上昇速度が速
いのであるから、以後は小火に切り換える。ここに、予
備判定領域での規定時間は60秒に設定してある。
【0012】熱量制御領域では、検出温度が一定温度上
昇するたびにその所要時間を計測し、この所要時間が規
定時間(第2の規定時間)以上であれば大火とし、所要
時間が規定時間未満であれば小火とする。具体的には、
熱量制御領域の下限温度である230℃から上限温度で
ある245℃まで5℃上昇するたびに所要時間を計測
し、計測した所要時間が規定時間以上であれば大火とす
ることにより検出温度の上昇速度を速め、規定時間より
短いときには小火として検出温度の上昇速度を遅くす
る。ここにおいて、熱量制御領域での規定時間は15秒
に設定してある。
【0013】このような制御によって、検出温度が維持
温度(250℃)まで上昇する間の上昇速度が速すぎて
維持温度を越えてしまうのを防止しながらも、所望温度
が得られるまでの時間が長くならない程度の上昇速度を
確保することができる。また、検出温度の上昇速度を複
数段階で検出してガスバーナ1の火力を複数回調節して
いるから、風などによる炎の揺らぎで温度センサ2(ロ
ッド21)に炎が直接当たることによって検出温度が一
時的に急上昇したとしても、ガスバーナ1の火力が小火
になることによって炎が温度センサ2に当たる可能性が
低減し、炎の揺らぎによって検出温度が停止温度に達し
てガスバーナ1が消火するという誤動作(いわゆる早切
れ)を低減することができる。
【0014】ところで、上述したように、図4に示した
構成の加熱調理器では、速度調節領域の上限温度よりも
高く停止温度よりも低い維持温度が設定されており、検
出温度が維持温度に達すると制御回路10’に設けた加
熱量制御手段13が機能して、検出温度が維持温度付近
に保たれるようにガスバーナ1の火力が制御される。維
持温度は250℃に設定され、検出温度が維持温度に達
するとガスバーナ1の火力を小火として検出温度を低下
させ、検出温度が維持温度よりも2℃低い248℃まで
低下するとガスバーナ1の火力を大火として検出温度を
上昇させるのである。この動作により、検出温度が停止
温度に達する可能性が一層低減され、ガスバーナ1が調
理途中で不意に消火するという不都合を回避することが
できる。ただし、流量調節弁5が故障などによって開放
されたままになると加熱量制御手段14による火力の制
御ができなくなるから、この場合には検出温度が停止温
度(270℃)に達して強制停止手段11によりガスバ
ーナ1が消火される。
【0015】上述の構成による動作の一例を図6に示
す。図示例では、予備判定領域(200〜230℃)の
温度上昇に要する時間t1が60秒以下であって油量が
比較的少ないと判断され、ガスバーナ1の火力が小火に
切り換えられている。その後、熱量制御領域(230〜
245℃)では5℃毎の温度上昇の時間t2が計測さ
れ、いずれも15秒以上であるから、ガスバーナ1の火
力は大火になっている。
【0016】このようにして、維持温度(250℃)に
達するとガスバーナ1は小火に切り換えられ、以後は2
48℃まで低下すると大火、250℃まで上昇すると小
火となるように火力調節が行なわれる。なお、図示例で
は温度センサ2による検出温度が248℃と250℃と
の間で推移しているが、実際には若干のオーバーシュー
トおよびアンダーシュートが生じる。
【0017】しかして、上述の動作をまとめると、図5
のようになる。つまり、ガスバーナ1の点火後に(S
1)、油もの調理であることが確定している状態でガス
バーナ1の火力は大火に設定される(S2)。温度セン
サ2による検出温度が予備判定領域の下限温度(200
℃)に達すると(S3)、予備判定領域での温度上昇に
要する時間t1の計時が開始される(S4)。その後、
予備判定領域の上限温度(230℃)に達すると(S
5)、下限温度から上限温度まで上昇するのに要した時
間t1を求め(S6)、この時間t1が規定時間(60
秒)と比較される(S7)。ここで、計時した時間t1
が規定時間を越えていない場合には、ガスバーナ1の火
力は小火に切り換えられる(S8)。
【0018】予備判定領域の上限温度は熱量制御領域の
下限温度と一致させてあり、予備判定領域の上限温度に
達した時点で熱量制御領域で一定温度上昇するたびに計
測される時間t2の計時を開始し(S9)、一定温度
(5℃)上昇するたびに(S10)、所要時間t2が求
められる(S11)。次に、この時間t2を規定時間
(15秒)と比較し(S12)、計時した時間t2が規
定時間未満であるときにはガスバーナ1を小火とし(S
13)、規定時間以上であるときにはガスバーナ1を大
火とする(S14)。この動作は検出温度が熱量制御領
域の上限温度である245℃に達するまで繰り返される
(S15)。
【0019】こうして検出温度が維持温度(250℃)
に到達した場合には(S16)、ガスバーナ1の火力が
小火に設定される(S18)。ガスバーナ1を小火に設
定することによって検出温度が低下し248℃になれば
(S19)、ガスバーナ1は大火に切り換えられる(S
20)。このようにして検出温度が維持温度付近に保た
れることになる。このような制御を行なっている場合で
も流量調節弁5の故障などによって異常な温度上昇が生
じることもあるから、検出温度が停止温度(270℃)
に達したときには(S17)、ガスバーナ1を消火する
(S21)。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の図4
の構成の加熱調理器では、流量調節弁5が故障などによ
って開放されたままになり加熱制御手段14による火力
の制御ができなくなると、温度センサによる検出温度が
270℃に達したときにガスバーナ1が消火される。し
かしながら、実際には検出温度が270℃に達してから
ガスバーナ1が消火されるまで時間遅れ(例えば3秒)
があり、しかもガスバーナ1が消火されても調理容器内
の調理用油の温度変化にはオーバーシュートが生じるか
ら、ガスバーナ1が消火されるまで流量調節弁5が故障
などによって開放されたままで調理容器が大火で加熱さ
れていた場合には、調理容器内の調理用油の量や調理容
器の種類などによっては調理容器内の調理用油の温度が
350℃に達してしまうことがあった。これに対し、停
止温度を270℃よりも低い250℃に設定することも
考えられるが、停止温度を250℃に設定すると、上述
のように、炒め物や一部の焼き物のように調理用油を少
量しか使用しない場合でも温度センサ2での検出温度が
250℃に達するとガスバーナ1が消火するから、炒め
物などの調理中には調理途中で消火してしまい不都合な
場合がある。また、停止温度を250℃に設定すると、
温度変化のオーバーシュートなどを考慮して維持温度を
250℃よりも20℃程度低くする必要があり、調理容
器内の調理用油の温度が目標とする温度よりも低くなっ
てしまう。
【0021】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、使い勝手を損なうことなしに流量調
節弁の故障時における安全性を確保できる加熱調理器を
提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、調理
容器を加熱する燃焼装置と、燃焼装置への燃料ガスの供
給路上に配置され燃焼装置に供給する燃料ガスの流量を
調節する電磁弁よりなる流量調節弁と、調理容器の温度
を検出する温度センサと、温度センサによる検出温度に
基づいて燃焼装置の発熱量を調節する制御回路とを備
え、制御回路は、温度センサによる検出温度が調理用油
の発火を防止するように設定した停止温度に達すると燃
焼装置による加熱を停止させる強制停止手段と、停止温
度に応じて停止温度よりも低く調理用油を加熱した調理
ができる程度の比較的高温に設定した維持温度に達する
と前記検出温度を維持温度付近に保つように燃焼装置の
発熱量を制御する加熱量制御手段と、前記維持温度まで
の前記検出温度の上昇速度の増減を抑制する方向に燃焼
装置の発熱量を調節する発熱量調節手段と、停止温度お
よび維持温度を設定する温度設定手段とを具備し、温度
設定手段は、停止温度の初期値として流量調節弁の故障
時にも調理容器内の調理用油の発火を防止できる温度が
設定されるとともに該停止温度の初期値に応じて維持温
度の初期値が設定され、温度センサによる検出温度が維
持温度の初期値に達した時点から所定時間が経過するま
でに停止温度に達しない時には、停止温度および維持温
度をそれぞれの規定の温度に変更することを特徴とする
ものであり、検出温度が停止温度に近づくと停止温度よ
りも低い維持温度付近に保つように燃焼装置の発熱量を
調節するから調理用油の発火を防止することができると
ともに、停止温度に到達する頻度が少なくなり、調理途
中で燃焼装置が不意に停止してしまう可能性を低減する
ことができ、その結果、調理用油の発火を防止して安全
性を高めながらも調理途中で燃焼装置が不意に停止した
ときに燃焼装置を再度動作させるという作業が不要にな
り調理時の使い勝手が向上し、しかも、発熱量調節手段
を設けることによって維持温度に到達するまでの検出温
度の上昇速度の増減を抑制するように燃焼装置の発熱量
を調節しているから、検出温度の上昇速度が速すぎて維
持温度を大きく越えて停止温度に達してしまうのを防止
しながらも、所望温度に達するまでの時間が長くなりす
ぎることがないようにすることができ、さらに、温度設
定手段を設けることによって、停止温度の初期値として
流量調節弁の故障時にも調理容器内の調理用油の発火を
防止できる温度が設定されるとともに該停止温度の初期
値に応じて維持温度の初期値が設定され、温度センサに
よる検出温度が維持温度の初期値に達した時点から所定
時間が経過するまでに停止温度に達しない時には、停止
温度および維持温度をそれぞれの規定の温度に変更され
るから、使い勝手を損なうことなしに流量調節弁の故障
時における安全性を確保できる。
【0023】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、制御回路には、温度センサによる検出温度の変化傾
向に基づいて少なくとも水もの調理と油もの調理とを自
動判別する調理種別判別機能が設けられ、前記発熱量調
節手段は、前記維持温度よりも低くかつ煮物調理中とは
区別できる程度の温度領域に設定されている速度調節領
域において燃焼装置の発熱量を調節するので、調理用油
を加熱して調理する際に燃焼装置の発熱量を必要以上に
制御することがないから、所望温度までの到達時間を短
くすることが可能になる。
【0024】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、制御回路が、燃焼装置の動作中に燃
焼装置の発熱量を大小2段階から選択するので、発熱量
を連続的に制御するものに比較して燃焼装置の発熱量の
制御が容易になる。
【0025】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、前記速度調節領域には予備判定領域と予備判定領域
よりも高い温度領域である熱量制御領域とが設定され、
前記発熱量調節手段は、前記検出温度が予備判定領域の
下限温度に達すると燃焼装置の発熱量を大とした状態で
予備判定領域の下限温度から上限温度に達するまでの時
間を求め、求めた時間が第1の規定時間未満であると燃
焼装置の発熱量を小とし、さらに前記検出温度が熱量制
御領域の下限温度から上限温度までの間で一定温度上昇
するたびに所要時間を求めるとともに求めた各所要時間
ごとに第2の規定時間と比較し、各所要時間が第2の規
定時間以上のときには燃焼装置の発熱量を大とし、各所
要時間が第2の規定時間未満のときには燃焼装置の発熱
量を小とするので、速度調節領域として予備判定領域と
熱量制御領域とを設定し、複数段階で検出温度の上昇速
度を求め各段階ごとに燃焼装置の発熱量を加減するか
ら、検出温度が停止温度に達する頻度の増大を抑制する
ことができ、停止温度の設定により調理用油の発火の危
険性を低減しながらも、調理途中で検出温度が停止温度
に到達して燃焼装置の加熱が停止されることの可能性を
少なくすることができる。
【0026】請求項5の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、維持温度の初期値が230℃、停止
温度の初期値が255℃、規定の維持温度が245℃、
規定の停止温度が270℃、所定時間が2分にそれぞれ
設定されるので、現状における最適な設定値になる。
【0027】
【発明の実施の形態】本実施形態の加熱調理器は、図4
に示した従来構成と同様、図1に示すように、燃焼装置
たるガスバーナ1の中心付近にサーミスタよりなる温度
センサ2を収納したロッド21を配置し、ロッド21を
押圧ばね22により同図の上向きに付勢している。ロッ
ド21は通常ではガスバーナ1の炎が直接当たらないよ
うに配置される。また、ガスバーナ1の周囲に配置され
ている五徳23に鍋やフライパンのような調理容器を載
せていない状態で、ロッド21の先端面(図の上面)は
五徳23の上面よりも上方に突出する。したがって、五
徳23に調理容器を載せると、押圧ばね22が圧縮され
てロッド21が調理容器の底に弾接する。この状態でガ
スバーナ1に点火すれば、温度センサ2によって調理容
器の底の温度を検出することができる。
【0028】ガスバーナ1への燃料ガスの流路(供給
路)上には、ガスバーナ1の点火・消火および燃料ガス
の流量調節を手操作で行なう器具栓3と、ガスバーナ1
への点火時に開放される電磁弁よりなる安全弁4と、ガ
スバーナ1に供給する燃料ガスの流量を調節する電磁弁
よりなるラッチ型(自己保持型)の流量調節弁5とが設
けられる。燃料ガスの流路は流量調節弁5の前後で分岐
して流量調節弁5と並行するバイパス路6を形成する。
したがって、流量調節弁5が閉止した状態ではバイパス
路6を通してのみガスバーナ1に燃料ガスが供給される
から燃料ガスの供給量が少なくなり、流量調節弁5が開
放されると燃料ガスの供給量が多くなる。つまり、ガス
バーナ1に点火した状態で、流量調節弁5を開閉すれ
ば、ガスバーナ1の火力が2段階に切り換えられる。以
下では、火力が大きい状態を大火、火力が小さい状態を
小火と呼ぶ。
【0029】安全弁4および流量調節弁5は上述のよう
に電磁弁であって、これらの制御はマイクロコンピュー
タを主構成とする制御回路10が行なう。制御回路10
は、図4に示した従来構成と同様、温度センサ2による
検出温度の変化傾向に基づいて水もの調理か油もの調理
かの調理種別を判別する調理種別判別機能を備える。ま
た、制御回路10は、温度センサ2による検出温度が停
止温度に達するとガスバーナ1を消火させる(つまり加
熱を停止させる)強制停止手段11を備える。本実施形
態では、制御回路10は、停止温度および停止温度より
も低い維持温度を設定する温度設定手段14を備え、温
度センサ2による検出温度が維持温度に達すると維持温
度付近に保つようにガスバーナ1の火力を調節する制御
を行うとともに、維持温度までの温度上昇の過程で検出
温度の上昇速度の増減を抑制するようにガスバーナ1の
火力を調節するようになっている。したがって、制御回
路10には検出温度の上昇速度を制御するようにガスバ
ーナ1の火力を調節する発熱量調節手段12と、検出温
度を維持温度付近に保つようにガスバーナ1の火力を調
節する加熱量制御手段13とを設けている。
【0030】発熱量調節手段12は、あらかじめ設定し
た速度調節領域での検出温度の上昇速度の増減を抑制す
るようにガスバーナ1の火力を調節するものであり、温
度センサ2による検出温度の上昇速度を検出して油量や
鍋の熱容量などをおおよそ推定する予備判定領域と、温
度センサ2による検出温度の上昇速度を検出するととも
に検出した上昇速度に基づいてガスバーナ1の火力を制
御する熱量制御領域との2段階に分けてある。ここに、
速度調節領域は調理用油を加熱する調理(油もの調理と
いう)に対して設定されており、水分比率の多い煮物や
焚き物のような調理(水もの調理という)に対しては意
味がない。そこで、水もの調理と区別できる温度領域
(つまり、水もの調理の際に検出されることがほとんど
ない程度に高い温度領域)に速度調節領域を設定してあ
る。本実施形態では、予備判定領域は180〜210℃
の温度領域とし、熱量制御領域は210〜225℃の温
度領域としてある。
【0031】発熱量調節手段12は、予備判定領域では
ガスバーナ1の火力を大火としておき、温度センサ2に
よる検出温度が予備判定領域の下限温度である180℃
から上限温度である210℃に達するまでの時間を計測
する。この時間が規定時間(第1の規定時間)以下か規
定時間を越えるかに応じて熱量制御領域におけるガスバ
ーナ1の最初の火力が決定される。つまり、温度の上昇
速度が遅いとき(検出温度が180℃から210℃に至
る時間が規定時間を越えるとき)には、加熱量に対する
温度の上昇速度が遅いのであるから、以後も大火のまま
加熱を継続する。また、予備判定領域での上昇時間が規
定時間以下であれば加熱量に対して温度の上昇速度が速
いのであるから、以後は小火に切り換える。予備判定領
域での規定時間は本実施形態では60秒に設定してあ
る。
【0032】熱量制御領域では、検出温度が一定温度上
昇するたびにその所要時間を計測し、この所要時間が規
定時間(第2の規定時間)以上であれば大火とし、所要
時間が規定時間未満であれば小火とする。具体的には、
熱量制御領域の下限温度である210℃から上限温度で
ある225℃まで5℃上昇するたびに所要時間を計測
し、計測した所要時間が規定時間以上であれば大火とす
ることにより検出温度の上昇速度を速め、規定時間より
短いときには小火として検出温度の上昇速度を遅くす
る。熱量制御領域での規定時間は本実施形態では15秒
に設定してある。
【0033】このような制御によって、検出温度が維持
温度まで上昇する間の上昇速度が速すぎて維持温度を越
えてしまうのを防止しながらも、所望温度が得られるま
での時間が長くならない程度の上昇速度を確保すること
ができる。また、検出温度の上昇速度を複数段階で検出
してガスバーナ1の火力を複数回調節しているから、風
などによる炎の揺らぎで温度センサ2(ロッド21)に
炎が直接当たることによって検出温度が一時的に急上昇
したとしても、ガスバーナ1の火力が小火になることに
よって炎が温度センサ2に当たる可能性が低減し、炎の
揺らぎによって検出温度が停止温度に達してガスバーナ
1が消火するという誤動作(いわゆる早切れ)を低減す
ることができる。
【0034】ここにおいて、本実施形態では図4に示し
た従来構成と同様、速度調節領域の上限温度よりも高く
停止温度よりも低い維持温度が設定されており、検出温
度が維持温度に達すると制御回路10に設けた加熱量制
御手段13が機能して、検出温度が維持温度付近に保た
れるようにガスバーナ1の火力が制御される。
【0035】ところで、本実施形態では、上述のよう
に、停止温度および維持温度が温度設定手段14により
設定されるが、温度設定手段14は、停止温度の初期値
として流量調節弁5の故障時にも調理容器内の調理用油
の発火を防止できる温度が設定されるとともに該停止温
度の初期値に応じて維持温度の初期値が設定され、温度
センサ2による検出温度が維持温度の初期値に達した時
点から所定時間が経過するまでに停止温度に達しない時
には、停止温度および維持温度をそれぞれの規定の温度
に変更する機能を有している。ここにおいて、本実施形
態では、維持温度の初期値が230℃、停止温度の初期
値が255℃、規定の維持温度が245℃、規定の停止
温度が270℃、所定時間が2分にそれぞれ設定され
る。なお、停止温度および維持温度は本願発明者が種々
の実験を行った結果得られた知見に基づいて決定した。
【0036】したがって、本実施形態では、検出温度が
維持温度(230℃)に達するとガスバーナ1の火力を
小火として検出温度を低下させ、検出温度が維持温度
(230℃)よりも2℃低い228℃まで低下するとガ
スバーナ1の火力を大火として検出温度を上昇させるの
である。そして、検出温度が最初に230℃になった時
点から所定時間(2分)が経過した時点でも検出温度が
停止温度(255℃)に達していない場合には、停止温
度が270℃に設定されるとともに維持温度が245℃
に設定され、以後は検出温度が維持温度(245℃)よ
りも2℃低い243℃まで低下するとガスバーナ1の火
力を大火として検出温度を上昇させるのである。このよ
うな動作により、検出温度が停止温度に達する可能性が
一層低減され、ガスバーナ1が調理途中で不意に消火す
るという不都合を回避することができ、しかも、流量調
節弁5が故障などによって開放されたままになり加熱量
制御手段14による火力の制御ができない場合には、検
出温度が停止温度255℃に達して強制停止手段11に
よりガスバーナ1が消火される可能性が高くなるので、
調理用油の発火を防止することができる。
【0037】上述の構成による動作(検出温度の時間変
化)の一例を図3に示す。図示例では、火力は示してい
ないが、予備判定領域(180〜210℃)の温度上昇
に要する時間t1が60秒以下であって油量が比較的少
ないと判断され、ガスバーナ1の火力が小火に切り換え
られている。その後、熱量制御領域(210〜225
℃)では5℃毎の温度上昇の時間t2が計測され、t2
が15秒以上であるか否かによってガスバーナ1の火力
が切り換えられ、維持温度(この時点では初期値である
230℃が設定されている)に達した時点ではガスバー
ナ1の火力は大火になっている。
【0038】このようにして、維持温度(230℃)に
達するとガスバーナ1は小火に切り換えられ、以後所定
時間(2分)の間は228℃まで低下すると大火、23
0℃まで上昇すると小火となるように火力調節が行なわ
れる。なお、図示例では温度センサ2による検出温度が
228℃と230℃との間で推移しているが、実際には
若干のオーバーシュートおよびアンダーシュートが生じ
る。そして、上記所定時間(2分)が経過すると、停止
温度が規定の停止温度(270℃)に設定されるととも
に維持温度が規定の維持温度(245℃)に設定される
ので、規定の維持温度(245℃)に達するとガスバー
ナ1は小火に切り換えられ、以後30分の間は243℃
まで低下すると大火、245℃まで上昇すると小火とな
るように火力調節が行われ、上記30分が経過すると自
動的に消火される(つまり、消し忘れ防止のための自動
消火機能を有している)。なお、図示例では温度センサ
2による検出温度が243℃と245℃との間で推移し
ているが、実際には若干のオーバーシュートおよびアン
ダーシュートが生じる。
【0039】しかして、上述の動作をまとめると、図2
のようになる。つまり、ガスバーナ1の点火後に(S
1)、油もの調理であることが確定している状態でガス
バーナ1の火力は大火に設定される(S2)。温度セン
サ2による検出温度が予備判定領域の下限温度(180
℃)に達すると(S3)、予備判定領域での温度上昇に
要する時間t1の計時が開始される(S4)。その後、
予備判定領域の上限温度(210℃)に達すると(S
5)、下限温度から上限温度まで上昇するのに要した時
間t1を求め(S6)、この時間t1が規定時間(60
秒)と比較される(S7)。ここで、計時した時間t1
が規定時間を越えていない場合には、ガスバーナ1の火
力は小火に切り換えられる(S8)。
【0040】予備判定領域の上限温度は熱量制御領域の
上限温度と一致させてあり、予備判定領域の上限温度に
達した時点で熱量制御領域で一定温度上昇するたびに計
測される時間t2の計時を開始し(S9)、一定温度
(5℃)上昇するたびに(S10)、所要時間t2が求
められる(S11)。次に、この時間t2を規定時間
(15秒)と比較し(S12)、計時した時間t2が規
定時間未満であるときにはガスバーナ1を小火とし(S
13)、規定時間以上であるときにはガスバーナ1を大
火とする(S14)。この動作は検出温度が熱量制御領
域の上限温度である225℃に達するまで繰り返される
(S15)。
【0041】こうして検出温度が維持温度(この時点で
は初期値であって230℃に設定されている)に到達し
た場合には(S16)、ガスバーナ1の火力が小火に設
定され(S18)、検出温度が最初に230℃に達した
時点からの時間t3の計時が開始される(S19)。ガ
スバーナ1を小火に設定することによって検出温度が低
下し228℃になれば(S21)、ガスバーナ1は大火
に切り換えられる(S22)。そして、検出温度が23
0℃に到達すると(S23)、ガスバーナ1の火力が小
火に設定される(S25)。このような制御は時間t3
が2分になるまで(S20)行われ、時間t3が2分に
なるまで(S20)は検出温度が維持温度(230℃)
付近に保たれることになる。このような制御を行なって
いる場合でも流量調節弁5の故障などによって流量調節
弁5が開放されたままで異常な温度上昇が生じることも
あるから、検出温度が停止温度(255℃)に達したと
きには(S17またはS24)、ガスバーナ1を消火す
る(S32)。ここにおいて、上記所定時間は、加熱開
始を大火のみで行った場合(つまり、流量調節弁5が故
障で開放された状態を想定した場合)に、検出温度が2
30℃に達してから255℃に達するまでの時間よりも
長い時間(2分)に設定してあるので、加熱開始から流
量調節弁5の故障などによって流量調節弁5が開放され
たままの場合には、検出温度が255℃に達した時点で
ガスバーナ1が消火されるから、調理容器内の調理用油
の温度が350℃に達するのを防止することができ、安
全性を確保することができる。
【0042】そして、時間t3が2分になると(S2
0)、停止温度が270℃に設定されるとともに維持温
度が245℃に設定される(S26)。その後は、検出
温度が維持温度(245℃)に到達した場合には(S2
7)、ガスバーナ1の火力が小火に設定される(S2
9)。ガスバーナ1を小火に設定することによって検出
温度が低下し243℃になれば(S30)、ガスバーナ
1は大火に切り換えられる(S31)。このようにして
検出温度が規定の維持温度(245℃)付近に保たれる
ことになる。このような制御を行っている場合でも途中
で流量調節弁5の故障などによって異常な温度上昇が生
じることもあるから、検出温度が規定の停止温度(27
0℃)に達したときには(S28)、ガスバーナ1を消
火する(S32)。
【0043】
【発明の効果】請求項1の発明は、調理容器を加熱する
燃焼装置と、燃焼装置への燃料ガスの供給路上に配置さ
れ燃焼装置に供給する燃料ガスの流量を調節する電磁弁
よりなる流量調節弁と、調理容器の温度を検出する温度
センサと、温度センサによる検出温度に基づいて燃焼装
置の発熱量を調節する制御回路とを備え、制御回路は、
温度センサによる検出温度が調理用油の発火を防止する
ように設定した停止温度に達すると燃焼装置による加熱
を停止させる強制停止手段と、停止温度に応じて停止温
度よりも低く調理用油を加熱した調理ができる程度の比
較的高温に設定した維持温度に達すると前記検出温度を
維持温度付近に保つように燃焼装置の発熱量を制御する
加熱量制御手段と、前記維持温度までの前記検出温度の
上昇速度の増減を抑制する方向に燃焼装置の発熱量を調
節する発熱量調節手段と、停止温度および維持温度を設
定する温度設定手段とを具備し、温度設定手段は、停止
温度の初期値として流量調節弁の故障時にも調理容器内
の調理用油の発火を防止できる温度が設定されるととも
に該停止温度の初期値に応じて維持温度の初期値が設定
され、温度センサによる検出温度が維持温度の初期値に
達した時点から所定時間が経過するまでに停止温度に達
しない時には、停止温度および維持温度をそれぞれの規
定の温度に変更するものであり、検出温度が停止温度に
近づくと停止温度よりも低い維持温度付近に保つように
燃焼装置の発熱量を調節するから調理用油の発火を防止
することができるとともに、停止温度に到達する頻度が
少なくなり、調理途中で燃焼装置が不意に停止してしま
う可能性を低減することができ、その結果、調理用油の
発火を防止して安全性を高めながらも調理途中で燃焼装
置が不意に停止したときに燃焼装置を再度動作させると
いう作業が不要になり調理時の使い勝手が向上し、しか
も、発熱量調節手段を設けることによって維持温度に到
達するまでの検出温度の上昇速度の増減を抑制するよう
に燃焼装置の発熱量を調節しているから、検出温度の上
昇速度が速すぎて維持温度を大きく越えて停止温度に達
してしまうのを防止しながらも、所望温度に達するまで
の時間が長くなりすぎることがないようにすることがで
き、さらに、温度設定手段を設けることによって、停止
温度の初期値として流量調節弁の故障時にも調理容器内
の調理用油の発火を防止できる温度が設定されるととも
に該停止温度の初期値に応じて維持温度の初期値が設定
され、温度センサによる検出温度が維持温度の初期値に
達した時点から所定時間が経過するまでに停止温度に達
しない時には、停止温度および維持温度をそれぞれの規
定の温度に変更されるから、使い勝手を損なうことなし
に流量調節弁の故障時における安全性を確保できるとい
う効果がある。
【0044】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、制御回路には、温度センサによる検出温度の変化傾
向に基づいて少なくとも水もの調理と油もの調理とを自
動判別する調理種別判別機能が設けられ、前記発熱量調
節手段は、前記維持温度よりも低くかつ煮物調理中とは
区別できる程度の温度領域に設定されている速度調節領
域において燃焼装置の発熱量を調節するので、調理用油
を加熱して調理する際に燃焼装置の発熱量を必要以上に
制御することがないから、所望温度までの到達時間を短
くすることが可能になるという効果がある。
【0045】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、制御回路が、燃焼装置の動作中に燃
焼装置の発熱量を大小2段階から選択するので、発熱量
を連続的に制御するものに比較して燃焼装置の発熱量の
制御が容易になるという効果がある。
【0046】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、前記速度調節領域には予備判定領域と予備判定領域
よりも高い温度領域である熱量制御領域とが設定され、
前記発熱量調節手段は、前記検出温度が予備判定領域の
下限温度に達すると燃焼装置の発熱量を大とした状態で
予備判定領域の下限温度から上限温度に達するまでの時
間を求め、求めた時間が第1の規定時間未満であると燃
焼装置の発熱量を小とし、さらに前記検出温度が熱量制
御領域の下限温度から上限温度までの間で一定温度上昇
するたびに所要時間を求めるとともに求めた各所要時間
ごとに第2の規定時間と比較し、各所要時間が第2の規
定時間以上のときには燃焼装置の発熱量を大とし、各所
要時間が第2の規定時間未満のときには燃焼装置の発熱
量を小とするので、速度調節領域として予備判定領域と
熱量制御領域とを設定し、複数段階で検出温度の上昇速
度を求め各段階ごとに燃焼装置の発熱量を加減するか
ら、検出温度が停止温度に達する頻度の増大を抑制する
ことができ、停止温度の設定により調理用油の発火の危
険性を低減しながらも、調理途中で検出温度が停止温度
に到達して燃焼装置の加熱が停止されることの可能性を
少なくすることができるという効果がある。
【0047】請求項5の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、維持温度の初期値が230℃、停止
温度の初期値が255℃、規定の維持温度が245℃、
規定の停止温度が270℃、所定時間が2分にそれぞれ
設定されるので、現状における最適な設定値になるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すブロック図である。
【図2】同上における制御回路の処理手順の一部を示す
動作説明図である。
【図3】同上の動作説明図である。
【図4】従来例を示すブロック図である。
【図5】同上における制御回路の処理手順の一部を示す
動作説明図である。
【図6】同上の動作説明図である。
【符号の説明】
1 ガスバーナ 2 温度センサ 5 流量調節弁 10 制御回路 11 強制停止手段 12 発熱量調節手段 13 加熱量制御手段 14 温度設定手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 調理容器を加熱する燃焼装置と、燃焼装
    置への燃料ガスの供給路上に配置され燃焼装置に供給す
    る燃料ガスの流量を調節する電磁弁よりなる流量調節弁
    と、調理容器の温度を検出する温度センサと、温度セン
    サによる検出温度に基づいて燃焼装置の発熱量を調節す
    る制御回路とを備え、制御回路は、温度センサによる検
    出温度が調理用油の発火を防止するように設定した停止
    温度に達すると燃焼装置による加熱を停止させる強制停
    止手段と、停止温度に応じて停止温度よりも低く調理用
    油を加熱した調理ができる程度の比較的高温に設定した
    維持温度に達すると前記検出温度を維持温度付近に保つ
    ように燃焼装置の発熱量を制御する加熱量制御手段と、
    前記維持温度までの前記検出温度の上昇速度の増減を抑
    制する方向に燃焼装置の発熱量を調節する発熱量調節手
    段と、停止温度および維持温度を設定する温度設定手段
    とを具備し、温度設定手段は、停止温度の初期値として
    流量調節弁の故障時にも調理容器内の調理用油の発火を
    防止できる温度が設定されるとともに該停止温度の初期
    値に応じて維持温度の初期値が設定され、温度センサに
    よる検出温度が維持温度の初期値に達した時点から所定
    時間が経過するまでに停止温度に達しない時には、停止
    温度および維持温度をそれぞれの規定の温度に変更する
    ことを特徴とする加熱調理器。
  2. 【請求項2】 制御回路には、温度センサによる検出温
    度の変化傾向に基づいて少なくとも水もの調理と油もの
    調理とを自動判別する調理種別判別機能が設けられ、前
    記発熱量調節手段は、前記維持温度よりも低くかつ煮物
    調理中とは区別できる程度の温度領域に設定されている
    速度調節領域において燃焼装置の発熱量を調節すること
    を特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
  3. 【請求項3】 制御回路は、燃焼装置の動作中に燃焼装
    置の発熱量を大小2段階から選択することを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の加熱調理器。
  4. 【請求項4】 前記速度調節領域には予備判定領域と予
    備判定領域よりも高い温度領域である熱量制御領域とが
    設定され、前記発熱量調節手段は、前記検出温度が予備
    判定領域の下限温度に達すると燃焼装置の発熱量を大と
    した状態で予備判定領域の下限温度から上限温度に達す
    るまでの時間を求め、求めた時間が第1の規定時間未満
    であると燃焼装置の発熱量を小とし、さらに前記検出温
    度が熱量制御領域の下限温度から上限温度までの間で一
    定温度上昇するたびに所要時間を求めるとともに求めた
    各所要時間ごとに第2の規定時間と比較し、各所要時間
    が第2の規定時間以上のときには燃焼装置の発熱量を大
    とし、各所要時間が第2の規定時間未満のときには燃焼
    装置の発熱量を小とすることを特徴とする請求項3記載
    の加熱調理器。
  5. 【請求項5】 維持温度の初期値が230℃、停止温度
    の初期値が255℃、規定の維持温度が245℃、規定
    の停止温度が270℃、所定時間が2分にそれぞれ設定
    されてなることを特徴とする請求項1ないし請求項4の
    いずれかに記載の加熱調理器。
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