JPH04344023A - ガスこんろ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、ガスこんろ等の調理
器における自動消火装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】ガスこんろ等の調理器において、煮物等
の焦げつき防止等を目的として用途に応じた安全温度で
バーナを自動消火させることにより安全性、経済性等を
高めたものはある。

【０００３】しかし、従来の技術は、たとえば、特公平
２−５７４１２号公報に示され、かつ、図８の温度制御
の特性図に示されているように、その自動消火手段とし
て、温度センサーの温度変化割合が変化する１００℃付
近の屈曲点から予め定めた温度（通常１０〜２０℃程度
に温度指定している）だけ高い温度に到達したときバー
ナを消火して加熱を停止する構造となっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術にあっ
ては、温度センサーの温度変化割合が変化する１００℃
付近の屈曲点ａが急激な温度上昇の検出時点ｃとなって
いる。

【０００５】従って、屈曲点ａからほぼ一定温度に維持
される沸騰ゾーンｂに於いては、火力の大小変化、鍋中
の水分量の変化等によって温度の変動があるため、たと
えば、図３に示されるように少しずつ温度が下がってい
る場合、水分が無くなりセンサー温度が急激に上昇しは
じめる（ｃ点）が、自動消火温度は、屈曲点ａをもとに
ｄ′上昇したところに設定されているから、実際は（ｄ
′＋Δｔ）分温度上昇することになり、必要以上に加熱
時間が長くなり焦げつきが起きるようになる。

【０００６】また、逆に図４に示されるように屈曲点ａ
からほぼ一定温度に維持される沸騰ゾーンｂに於いて、
塩等の調味料の添加により、温度が少しずつ上がってし
まう場合は、水分が無くなりセンサー温度が急激に上昇
しはじめる（ｃ点）が自動消火温度は、屈曲点ａをもと
にｄ′上昇したところに設定されているから、実際は（
ｄ′−Δｔ）分温度上昇することになり、加熱時間が不
足することになり場合によっては早切れ現象、つまり途
中消火ということになる。

【０００７】さらに、調理物の種類によっては、煮沸中
に調理物を混ぜたり、返したりする必要があるが、調理
物の形崩れ等を防ぐために鍋を持上げて揺する、いわゆ
る、鍋の返し等を行う場合がある。そこで、例えば、一
定温度（１２０℃）になると自動消火させるという、従
来の技術では鍋を持上げて温度センサーと鍋底が離間す
ると、鍋底温度より雰囲気温度の方が高いのが一般的で
あるので、温度センサーの鍋底による冷却作用が解かれ
ることと相まってセンサー温度が急激に上昇し、意に反
してバーナが消火してしまうことがあり、特に、センサ
ー温度が若し自動消火温度の１２０℃付近になっている
と、鍋を少し動かしただけでも不慮に自動消火してしま
うなどの誤動作も多いという問題点があった。

【０００８】この発明は、従来の技術の有する斯かる問
題点に鑑み、屈曲点から略一定温度に維持される沸騰ゾ
ーンにおけるセンサー温度の変動に対応して自動消火す
る構成としたことにより焦げつき防止等が的確に、しか
も、精度よく制御できるとともに、調理中に鍋を動かし
ても不慮に自動消火するなどの誤動作もない調理器の自
動消火装置の提供を目的としている。

【０００９】上記目的を達成するために、この発明の調
理器の自動消火装置は、沸騰検出手段で検出された１０
０℃付近の屈曲点から略一定温度に維持される沸騰ゾー
ンにおけるセンサー温度の変動に対応して急激に温度上
昇が始まったとき、その上昇匂配を匂配検出手段により
検知し、所定上昇匂配を超えているときは比較手段によ
ってその検出時点から予め定められた設定値と比較し、
設定値を超えたときバーナを消火して加熱を停止する構
成としたものである。

【００１０】

【作用】上記構成によれば、沸騰ゾーンにおいて、たと
えば、センサー温度の低い変動部において急激に温度上
昇が始まり、その上昇匂配が水分欠乏等により焦げつき
のおそれがあるものであるときは、その匂配を検出時点
から設定値と比較し、設定値を超えたときバーナを自動
消火して加熱を即座に停止するものである。

【００１１】

【実施例】以下この発明による調理器の自動消火装置の
実施例について図面を参照して説明する。

【００１２】図１はこの発明の自動消火装置の主要機能
部の一例を示したブロック図であり、Ａは沸騰検出手段
で、鍋底温度を測定する温度センサー１の温度変化割合
が変化する１００℃付近の屈曲点を検出するものであっ
て、この屈曲点、すなわち、沸騰温度の検出は、たとえ
ば、一例としては、マイコン制御等により７０℃〜１２
０℃の範囲において、センサー温度の上昇匂配が１分間
に４　ｄｅｇ以下の上昇が６０秒継続したとき沸騰した
と判断する。

【００１３】Ｂは匂配検出手段で、沸騰ゾーンにおける
センサー温度の変動に対応して急激に温度上昇する上昇
匂配が水分欠乏等により焦げつきのおそれのある設定匂
配を超えたか否かを判断するためのものである。

【００１４】Ｃは比較手段で、前記匂配検出手段Ｂが所
定上昇匂配を超えたと判断したとき、これを受けてその
検出時点から予め定められた設定値と比較し設定値を超
えたときバーナ消火指令を出力するものである。

【００１５】図２はこの発明の自動消火装置をガスこん
ろに適用した実施例の要部だけの断面図であって、１は
温度センサーで、ガスバーナ２の中央部に備えられ、ガ
スこんろの五徳上に載せた鍋３の底面３ａが接して鍋底
温度を測定するものである。

【００１６】Ｃはコントローラで、ガスこんろの作動を
制御するためのものであって、点火、消火等を制御する
ためのセンサーとしての熱電対４、点滅操作弁体Ａに組
込まれたマグネット弁５のマグネット６、電源７、マイ
クロスイッチ８等が接続され、かつ、後述する用途に応
じた自動消火温度の判別決定と、煮物等の調理時におけ
る煮沸中のセンサー温度の変動に対応した自動消火等を
制御するマイコン制御回路とが前記温度センサー１、電
源７等と関連させて組込まれている。

【００１７】そこで、図２の実施例における作動原理の
概略を説明すると、点火操作は点火つまみ９を「点火」
の位置まで回動すると、カム機構Ｂを介してパイロット
弁１０を開くと同時にマグネット弁５を押し開き閉子１
１も開の状態となし、かつ、圧電装置Ｅも作動して放電
しガスバーナ２にパイロットバーナ１２を介して着火す
る。

【００１８】また、同時にマイクロスイッチ８がＯＮし
、コントローラＣを通して電源７からマグネット弁５の
マグネット６に通電し、マグネット弁５を開放状態に保
持する。

【００１９】次いで、点火つまみ９を離すと、カム機構
Ｂを介してパイロット弁１０は閉じるが熱電対４がガス
バーナ２の火炎ｅを感知し引続きマグネット６への通電
は持続され、マグネット弁５は燃焼状態（開放状態）を
保持する。

【００２０】次に、消火操作は点火つまみ９を「消火」
の位置まで回動すると、カム機構Ｂを介して閉子１１は
閉の状態となってガスバーナ２を消火する。

【００２１】また、同時にマイクロスイッチ８がＯＦＦ
となりコントローラＣへの通電が停止されるためマグネ
ット弁５も閉止される。

【００２２】なお、火力調整は、点火つまみ９を点火位
置かか一定角度範囲において回動操作することで火力の
変化が自由に行えるようになっている。

【００２３】前記マイコン制御回路は、温度センサー１
により測温された鍋底温度に基づいて用途に応じた自動
消火温度を判断する機能のほか、煮物等のようにセンサ
ー温度が沸騰検出手段Ａにより検出される１００℃付近
の屈曲点ａから略一定温度に維持される沸騰ゾーンｂ中
における調理物の水分欠乏等によるセンサー温度の急激
な上昇をゾーンｂ中の温度の変動、たとえば、ゾーンｂ
中のセンサー温度の低くなる部分（図３参照）又はセン
サー温度の高くなる部分（図４参照）等に対応して検出
する。

【００２４】そして、その温度上昇匂配を匂配検出手段
Ｂにより検知し、所定上昇匂配を超えているときは比較
手段Ｃによってその検出時点から予め定められた設定値
と比較し、設定値を超えたときマグネット弁５への通電
をストップしてバーナ２を消火する機能もプログラムさ
れている。

【００２５】マイコン制御による自動消火温度の判別方
法の具体例としては、図７のフローチャートに示されて
いるように、たとえば、温度上昇匂配を調べるためにセ
ンサー温度を５秒毎に測温し、誤動作防止のために温度
上昇匂配を測定するための分母（時間）は３０秒毎とし
て、加熱中に７０〜１２０℃の範囲でする。

【００２６】温度上昇匂配が−１０〜４　ｄｅｇ／ｍｉ
ｎ　の状態が６０秒以上続いた場合「煮物」と判断し、
また、加熱中に７０〜１２０℃の範囲で温度上昇匂配が
−１０〜４　ｄｅｇ／ｍｉｎ　の状態が６０秒未満の場
合は「油物」と判断する。

【００２７】前記判別において、すでに「煮物」と判断
されていた場合でも加熱中にステップ１０１で１０秒間
に１０　ｄｅｇ以上の急激な温度低下があった場合には
、それまでに判断していた料理の内容はステップ１０２
ですべてキャンセルされる。また、すでに「油物」と判
断されていた場合でも加熱中に急激に温度下降し、ステ
ップ１０３で１００℃以下になった場合には、それまで
に判断していた料理の内容はステップ１０２ですべてキ
ャンセルされる。なお、消火した場合は前回判断してい
た料理の内容はすべてキャンセルされる。

【００２８】また、マイコン制御による焦げつき防止の
ための自動消火及び不慮の消火防止手段の具体例として
は、たとえば、図７のフローチャートに示されているよ
うに、前記「煮物」の場合において、センサー温度が略
一定温度に維持される沸騰ゾーンから急激な温度上昇が
始まったとき、次の温度にて自動消火させる。

【００２９】ステップ１０４でセンサーの温度上昇匂配
が４　ｄｅｇ／ｍｉｎ　を超え、ステップ１０５でそれ
が１０秒以上続いた場合は、ステップ１０６で温度上昇
匂配が４　ｄｅｇ／ｍｉｎ　を超えたときのセンサー温
度よりも１０　ｄｅｇだけ上昇したらステップ１０７で
自動消火させる。

【００３０】ステップ１０８でセンサー温度が１０秒未
満のうちに１０　ｄｅｇ以上上昇した場合はステップ１
０９で１０秒後に自動消火させる。

【００３１】温度上昇匂配４　ｄｅｇ／ｍｉｎ　を超え
る状態が１０秒未満の場合は自動消火させない。

【００３２】前記構成において、図３の実施例は煮物の
場合にセンサー温度が１００℃付近の屈曲点ａから略一
定温度に維持される沸騰ゾーンｂ中における低くなる部
分で調理物の水分欠乏等に起因するセンサー温度の急激
な上昇が検出された場合、該検出時点ｃが低火力で煮沸
する煮物の場合は略９０〜１１０℃程度であるから、こ
　　の検出時点ｃから予め定められた設定値、たとえば
、設定温度（たとえば、１０℃）ｄを超えたとき、すな
わち、センサー温度が略１００〜１２０℃に達すると、
ガスバーナ２は自動消火されるため煮物が焦げつくこと
はない。

【００３３】図４の実施例は煮物の場合にセンサー温度
が１００℃付近の屈曲点ａから略一定温度に維持される
沸騰ゾーンｂ中における高くなる部分で調理物の水分欠
乏等に起因するセンサー温度の急激な上昇が検出された
場合、該検出時点ｃが通常の煮物の場合は略１１０〜１
２０℃程度であるから、この検出時点ｃから予め定めら
れた設定値、たとえば、設定温度（たとえば、１０℃）
ｄを超えたとき、すなわち、センサー温度が略１２０〜
１３０℃に達すると、ガスバーナ２は自動消火されるた
め煮物が焦げつくことはない。

【００３４】図５の実施例は煮物の場合にセンサー温度
が１００℃付近の屈曲点ａから略一定温度に維持される
沸騰ゾーンｂ中において、鍋３を持上げたとことによる
センサー温度の急激な上昇が検出された場合、該検出時
点ｃから予め定められた設定値、たとえば、温度上昇が
設定時間、（１０秒間）ｔが継続した後にガスバーナ２
は消火するから、その間は意に反して不慮にバーナが消
火することはない。

【００３５】図６の実施例は煮物の場合にセンサー温度
が１００℃付近の屈曲点ａから略一定温度に維持される
沸騰ゾーンｂ中において、鍋３を持上げたことによるセ
ンサー温度の急激な上昇が検出された場合、該検出時点
ｃからセンサー温度の上昇が予め定められた設定値、た
とえば、温度上昇が設定期間（５秒ｔが２回＝１０秒間
）継続した後にガスバーナ２は消火するから、その間は
意に反して不慮にバーナが消火することはない。

【００３６】

【発明の効果】この発明の調理器の自動消火装置は、煮
物等のようにセンサー温度が１００℃付近の屈曲点から
略一定温度に維持される沸騰ゾーンにおけるセンサー温
度の変動に対応した安全温度で自動消火する構成とした
から、特に、低火力で長時間煮沸する煮物等において水
切れ等による焦げつきが効果的に防止できるものである
。

【００３７】また、煮沸中に鍋の返し等により鍋を持上
げた場合でもある時間だけバーナが消火しない構成とし
たので、調理中に鍋を動かしただけで意に反してバーナ
が消火する誤動作がなくなり使用上有益である。

【００３８】さらに、前記各々の動作はセンサーの急激
な温度上昇傾斜を検出時点からの温度上昇の状態等によ
って判断しバーナを自動消火するために誤動作のおそれ
は全くない。したがって、的確で、しかも、精度のよい
自動制御ができ、信頼性、安全性の高いものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の自動消火装置の主要機能部の一例を
示したブロック図である。

【図２】この発明の自動消火装置をガスこんろに適用し
た場合の実施例を示した要部だけの断面図である。

【図３】この発明の焦げつき防止用温度制御の一実施例
を示した特性図である。

【図４】異なる実施例の同特性図である。

【図５】この発明の不慮の消火防止用温度制御の一実施
例を示した特性図である。

【図６】異なる実施例の同特性図である。

【図７】この発明の温度制御方法の一例を示したフロー
チャートである。

【図８】従来例の温度制御の特性図である。

【符号の説明】

１　　　　温度センサー ２　　　　ガスバーナ ３　　　　鍋 ａ　　　　屈曲点 ｂ　　　　一定に維持されるゾーン ｃ　　　　検出時点 ｄ　　　　設定温度 ｔ　　　　設定時間

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　鍋底温度を測定する温度センサーの測
   温信号から判断して用途に応じて自動消火する自動消火
   手段を備えた調理器において、該温度センサーの温度変
   化割合が変化する１００℃付近の屈曲点を検出する沸騰
   検出手段と、該屈曲点から略一定温度に維持される沸騰
   ゾーンを経てセンサー温度が上昇したとき、その上昇匂
   配が所定上昇匂配を超えたか否かを判断する匂配検出手
   段及び該匂配検出手段が所定上昇匂配を超えたと判断し
   た検出時点から予め定められた設定値と比較し設定値を
   超えたときバーナ消火指令を出力する比較手段を設けた
   ことを特徴とする調理器の自動消火装置。
2. 【請求項２】　　比較手段の設定値が予め定められた設
   定温度上昇値である請求項１記載の調理器の自動消火装
   置。
3. 【請求項３】　　比較手段の設定値が予め定められた設
   定経過時間である請求項１記載の調理器の自動消火装置
   。