JP2001030891A - マスタシリンダ - Google Patents

マスタシリンダ

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JP2001030891A
JP2001030891A JP20898899A JP20898899A JP2001030891A JP 2001030891 A JP2001030891 A JP 2001030891A JP 20898899 A JP20898899 A JP 20898899A JP 20898899 A JP20898899 A JP 20898899A JP 2001030891 A JP2001030891 A JP 2001030891A
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Japan
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sleeve
master cylinder
cylinder body
cylinder
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JP20898899A
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Takashi Tomihara
尊 冨原
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SHINEI IND
Shinei Kogyo KK
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SHINEI IND
Shinei Kogyo KK
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Publication date
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  • Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリンダ本体のハウジングを薄肉化して、製
品の小型化及び軽量化を実現し、製造コストを低減し得
る構造を備えたマスタシリンダを提供する。 【解決手段】 両端側で開口した筒状のスリーブと、上
記開口端の一方からスリーブ内に摺動自在に嵌挿される
一対の摺動部材とを備え、上記スリーブがハウジングに
より収納されてなるシリンダ本体と、該シリンダ本体に
対して装着され圧力媒体を貯留するリザーバタンクとを
有するマスタシリンダにおいて、上記ハウジングを鋼板
素材を曲折成形して形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両に
搭載される液圧ブレーキ用マスタシリンダあるいは液圧
クラッチ用マスタシリンダ等のマスタシリンダに関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両に搭載される液圧ブレー
キ用マスタシリンダあるいは液圧クラッチ用マスタシリ
ンダ等のマスタシリンダとしては、従来、主にピストン
型及びプランジャ型のものが知られており、前者は、端
部又はその近傍の周囲にシール部材を備えたピストンが
筒体内で摺動する構造を有する一方、後者は、筒体の内
周の所定位置にシール部材が嵌め込まれて固定され、該
筒体内でプランジャが摺動する構造を有するものであ
る。プランジャ型のマスタシリンダは、一般に、ピスト
ン型のものに比べて、径方向サイズは大きくなるもの
の、シリンダ内部における摺動部材のストロークを短く
設定することが可能で、製品の長手方向サイズについて
の小型化を図る上で有利であるとされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かかるマス
タシリンダとしては、例えばアルミニウム(Al)ダイ
キャスト若しくはAl合金系ダイキャスト等の鋳造品を
素材とし、これを主として機械加工により最終形状に仕
上げて製作するようにしたものが、従来、一般的である
が、このような構造では、鋳造素材に対する機械加工が
複雑で、しかも高い精度が要求されるので、製作に時間
と手間がかかり、製造コストの低減を図る上で非常に不
利である。また、上述のように鋳造素材を機械加工して
最終形状を得る場合、鋳造素材の製造工程で多大のエネ
ルギが消費される上、これを切削等によって加工するの
にも多くのエネルギを要し、更に、加工個所および切削
量もかなり多いので削り取られて無駄になる材料もそれ
だけ多くなるなど、総合的な資源の有効利用を考えた場
合、再検討すべき余地が多分にある。
【0004】更に、上記のようにして最終的に得られた
製品についても、鋳物素材の場合には各部寸法に余り高
い精度を求めることは実際上難しく、かなり安全サイド
に寸法設定される関係上、各部の肉厚が強度等から求め
られる必要な規定値よりもかなり厚くなるように製作さ
れるのが一般的で、製品の軽量化および小型化を図る上
で不利になる。特に、プランジャ型のマスタシリンダに
ついては、上述のような鋳造品を素材とした機械加工を
行う場合に、径方向サイズについての小型化を見込め
ず、また、前述したようにシリンダ内部における摺動部
材のストロークの短縮化を図る都合上、比較的複雑な構
造が必要とされるため、製作に時間と手間が一層かか
り、製造コストの低減を図る上で不利であるとされてい
る。
【0005】そこで、本発明は、シリンダ本体のハウジ
ングを薄肉化して、製品の小型化および軽量化を実現
し、製造コストを低減し得る構造を備えたマスタシリン
ダを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、本願の請求項
1に係る発明(以下、第1の発明という)は、両端側で
開口した筒状のスリーブと、上記スリーブ内に摺動自在
に嵌挿される摺動部材とを備え、上記スリーブがハウジ
ングにより収納されてなるシリンダ本体と、該シリンダ
本体に対して装着され圧力媒体を貯留するリザーバタン
クとを有するマスタシリンダにおいて、上記ハウジング
が鋼板素材を曲折成形して形成されることを特徴とした
ものである。
【0007】また、本願の請求項2に係る発明(以下、
第2の発明という)は、上記ハウジングが分割構造であ
ることを特徴としたものである。
【0008】更に、本願の請求項3に係る発明(以下、
第3の発明という)は、上記ハウジングが、上記シリン
ダ本体の長手方向について、前後に分割されることを特
徴としたものである。
【0009】また、更に、本願の請求項4に係る発明
(以下、第4の発明という)は、上記ハウジングの外周
からラジアル方向に張り出すフランジが設けられてお
り、該フランジを介して、上記シリンダ本体がスリーブ
内で摺動部材を駆動させ得る作動装置に組み付けられる
ことを特徴としたものである。
【0010】また、更に、本願の請求項5に係る発明
(以下、第5の発明という)は、上記ハウジングの外周
には、上記各液圧室とリザーバタンクとを連通し得る孔
部に対応して、該リザーバタンクを装着するためのボス
部が別体で設けられていることを特徴としたものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、添付図面を参照しながら説明する。図1は、例えば
自動車のブレーキ系統に装備される液圧ブレーキ用マス
タシリンダの部分縦断面説明図である。本実施の形態に
係るマスタシリンダ1は、弾性材料からなるシール部材
が筒体の内周に複数嵌め込まれ、該筒体内でプランジャ
などの摺動部材が摺動する構造を有するもの(所謂プラ
ンジャ型のマスタシリンダ)で、その基本的な構成部品
として、両端側で開口した略円筒状のスリーブ10がハ
ウジング20により収納されてなるシリンダ本体2と、
該シリンダ本体2の上側に取り付けられて圧力媒体(油
圧用オイル)を貯留するリザーバタンク3とを有してお
り、上記シリンダ本体2のスリーブ10内に、一対のプ
ランジャピースから構成されるプランジャ6が摺動自在
に嵌挿されている。
【0012】上記プランジャ6は、直列に配列された第
1及び第2の一対のプランジャピース6A,6Bを連結
部材7とカップリング部材8とで係合させて構成されて
いる。このマスタシリンダ1では、上記スリーブ10の
内周面に、弾性材料からなる環状のシールカップ15,
16,17及び18が嵌め込まれており、上記各プラン
ジャピース6A,6Bは、それぞれ、スリーブ10内で
摺動するに伴ない、これらのシールカップ15,16,
17及び18に密着し、その密着部分においてシール状
態が適切に保たれることになる。上記第1及び第2のプ
ランジャピース6A,6Bは、スリーブ10の内周面と
ともに第1の液圧室19を形成する。この実施の形態で
は、後述するように、上記スリーブ10の一方の開口端
側(図1における右端側)に位置する第1のプランジャ
ピース6Aが、バキュームブースタ40(図9参照)に
おけるロッド部材を介してブレーキペダル(不図示)に
連結されており、このブレーキペダルを踏み込むことに
よって、スプリング9A(第1スプリング)の付勢力に
抗して図1における左方へ駆動される。また、これに伴
ない、第1スプリング9Aを介して、第2のプランジャ
ピース6Bもスプリング9B(第2スプリング)の付勢
力に抗して図1における左方へ駆動され、このようにし
て、スリーブ10内に液圧を発生させるようになってい
る。
【0013】こうしてスリーブ10内に発生した液圧
は、吐出口11A,11Bから出口プラグ12A,12
B及び液圧パイプ13A,13Bを介して、外部の所定
の使用機器(つまり、各車輪のホイールシリンダ:不図
示)に向かって供給される。なお、図1では、装置の構
成を明示するために、吐出口11Aがシリンダ本体2の
下側及び上側に設けられているように表わされるが、実
際には、上記吐出口11A,11Bが共にシリンダ本体
2の上側で斜め上方に指向して設けられており、該吐出
口11A,11Bに対応して設けられる出口プラグ12
A,12B及び液圧パイプ13A,13Bについてもこ
れと同様である。以上のようなマスタシリンダ1の基本
構成および作動は、従来から良く知られているものと同
様であり、また、本願発明の要旨と直接に関連するもの
ではないので、これ以上の詳細な説明及び図示は省略す
る。
【0014】この実施の形態では、シリンダ本体2の外
形をなすハウジングとして、鋼板素材が曲折形成されて
形成されるハウジング20が採用され、該ハウジング2
0内に上記スリーブ10が収納されている。このハウジ
ング20は、シリンダ本体2の長手方向について前後に
分割されるリアハウジング21及びフロントハウジング
22が組み合せられて構成されるもので、スリーブ10
を収納するように両者が組み合せられた状態で、一端側
で開口し、上記第1のプランジャピース6Aを挿通させ
る。また、一方、他端側では、上記スリーブ10の間口
端に対向して閉塞され、上記スリーブ10内に嵌挿され
た第2のプランジャピース6Bの一端部及びスリーブ1
0の内周面とともに第2の液圧室29を形成する。な
お、図1から示すように、上記リアハウジング21及び
フロントハウジング22の接合部分近傍において、両者
の間には環状のパッキング部材14が嵌め込まれ、外部
への流体の漏れが確実に防止されるようになっている。
このようにスリーブ10を収納するハウジング20が鋼
板素材を曲折成形して形成されることにより、ハウジン
グ20を薄肉化することが可能となり、また、ハウジン
グ20を製造する上で、比較的安定した品質を確保する
ことができる。なお、上記「曲折成形」には、曲げ加工
や折り曲げ加工あるいは絞り加工などの機械的なプレス
加工のみならず、液圧成形による場合も含まれる。
【0015】次に、上記ハウジング20を構成するリア
ハウジング21及びフロントハウジング22の構造につ
いてそれぞれ詳細に説明する。図2,3及び4は、それ
ぞれ、上記リアハウジング21の縦断面説明図,該リア
ハウジング21を部分的に切り欠いて示す平面図、及
び、図3におけるY−Y線に沿った矢視図である。この
リアハウジング21は、全体として段付き筒状に成形さ
れたもので、大径部分C1及び小径部分C2から構成さ
れ、これら大径部分C1及び小径部分C2が段部23を
介して連結されている。また、このリアハウジング21
は、その一端側(図2における右端側)で、上記第1の
プランジャピース6Aを挿通させる開口部24を有し、
他端側で、一体的に形成されてラジアル方向に張り出す
フランジ25を有している。上記大径部分C1の内径寸
法は、上記スリーブ10がハウジング20内に収納され
るに際し、該スリーブ10の一端側が上記大径部分C1
へ嵌挿可能であるように、スリーブ10の外径に対応し
て設定されている。
【0016】図4からよく分かるように、上記リアハウ
ジング21の他端側に形成されたフランジ25は横方向
に広がった形状(本実施の形態では略菱形)を有してお
り、このフランジ25には、マスタシリンダ1をバキュ
ームブースタ40(図9参照)へ装着するに際してシリ
ンダ本体2の長手方向に沿ってネジ部材42が挿通され
る一対の挿通孔25aが、上記大径部分C1及び小径部
分C2を挟んで設けられている。また、上記フランジ2
5の周縁部には、該フランジ25と略直角をなして折り
曲げられハウジング外方へ延びる折曲げ部26が形成さ
れている。詳しくは後述するが、この実施の形態では、
マスタシリンダ1がバキュームブースタ40に装着さ
れ、リアハウジング21が、バキュームブースタ40と
フロントハウジング22との間で固定される前に、リア
ハウジング21及びフロントハウジング22が、互いに
組み合せられた状態で、ピン部材28(図8参照)を用
いて仮止めされるようになっている。この仮止めを行う
ために、上記フランジ25に形成された折曲げ部26に
は、上側及び下側で、シリンダ本体2の長手方向に直交
して上記ピン部材28が嵌挿される孔部26aが設けら
れている。
【0017】図5,6及び7は、それぞれ、上記フロン
トハウジング22の縦断面説明図,図5におけるZ−Z
線に沿った矢視図および図5におけるW−W線に沿った
縦断面説明図である。このフロントハウジング22は、
全体として段付き筒状に成形されたもので、大径部分C
3,中径部分C4及び小径部分C5から構成され、これ
ら大径部分C3,中径部分C4及び小径部分C5が、順
次、段部31,32を介して連結されている。また、こ
のフロントハウジング22は、一端側(小径部分C5
側)で閉鎖され、他端側(大径部分C3側)で一体的に
成形されてラジアル方向に張り出すフランジ33を成し
ている。上記フロントハウジング22の大径部分C3の
内径寸法は、上記スリーブ10をハウジング20へ収納
するに際して、スリーブ10の一端側(つまりリアハウ
ジング21に嵌合する側とは反対側)がその大径部分C
3に嵌挿されるように、スリーブ10の外径に対応して
設定されている。
【0018】図6からよく分かるように、上記フロント
ハウジング22の他端側に形成されたフランジ33は、
上記リアハウジング21側のフランジ25に対応するよ
うに、横方向に広がった形状を有しており、このフラン
ジ33にも、上記リアハウジング21側のフランジ25
と同様に、マスタシリンダ1のバキュームブースタ40
への装着に際してネジ部材42がシリンダ本体2の長手
方向に沿って挿通される一対の挿通孔33aが、上記大
径部分C3,中径部分C4及び小径部分C5を挟んで設
けられている。
【0019】また、上記フランジ33の周縁部には、フ
ランジ33と略直角をなして折り返されてハウジング内
方へ延びる折返し部34が形成されている。前述したよ
うに、上記両ハウジング21,22は、上記バキューム
ブースタ40へシリンダ本体2を装着する前に、互いに
組み合せられた状態で、ピン部材28(図8参照)を用
いて仮止めされるが、この仮止めを行うために、上記フ
ランジ33の周縁部に形成された折返し部34には、上
側及び下側で、シリンダ本体2の長手方向に直交してピ
ン部材28が嵌挿される孔部34aが設けられている。
このフロントハウジング22に設けられたフランジ33
は、上記リアハウジング21及びフロントハウジング2
2が互いに組み合せられた状態で、上記リアハウジング
21側のフランジ25に対向して接触し、この状態で、
上記折返し部34が、フランジ25側の折曲げ部26の
内側に位置することになる。
【0020】この実施の形態では、上記フロントハウジ
ング22の大径部分C3および小径部分C5の上側に、
それぞれ、上記各液圧室19,29に生じた液圧を外部
の所定の使用機器に向かって供給する吐出口11A,1
1Bが斜め上方へ指向して設けられている。また、それ
ら吐出口11A,11Bに対応して、ハウジング22の
側面には、出口プラグ12A,12Bが例えば溶接によ
って固定されている。図7に、上記小径部分C5に設け
られた吐出口11Bおよび該吐出口11Bに対応してハ
ウジング22の側面に固定された出口プラグ12Bを示
す。また、図5からよく分かるように、上記フロントハ
ウジング22の大径部分C3の上側には、該ハウジング
22の長手方向に沿って配列される孔部36A,36B
が形成されている。該孔部36A,36Bは、上記スリ
ーブ10内でのプランジャ6の駆動に応じて、圧力媒体
を貯留するリザーバタンク3と各液圧室19,29とを
連通する。孔部36A,36Bに対応して、フロントハ
ウジング22の側面には、上記リザーバタンク3を装着
するためのボス部37A,37Bが別体で設けられてお
り、それらボス部37A,37Bは、例えば溶接によっ
て固定されている。
【0021】リザーバタンク3の装着に際して、図1に
示すように、該タンク3の下側に設けられた一対の取付
脚部3A,3Bが、上記各ボス部37A,37B内に差
し込まれ、これにより、リザーバタンク3がシリンダ本
体2に組み付けられる。取付脚部3A,3Bには、各軸
方向に沿って、リザーバタンク3に連通する圧力媒体用
の流路4A,4Bが形成されており、リザーバタンク3
のシリンダ本体2への組付状態では、上記フロントハウ
ジング22の上側に形成された孔部36A,36Bが、
リザーバタンク3に連通するようになる。かかる組付部
分では、上記圧力媒体用の流路4A,4Bおよび孔部3
6A,36Bが、Oリング等のシール部材を用いて外部
より液密に閉じ込められて、外部への流体の漏れが確実
に防止される。
【0022】図8は、図1におけるX−X線に沿った縦
断面説明図であり、上記シリンダ本体2がバキュームブ
ースタ40へ装着される前に、上記リアハウジング21
及びフロントハウジング22が互いに組み合せられて仮
止めされている状態をあらわしている。この実施の形態
では、仮止め用の部材として、略コ字状のピン部材28
が用いられ、このピン部材28が上記リアハウジング2
1及びフロントハウジング22にそれぞれ設けられた孔
部26a及び34aに嵌挿されることにより、リアハウ
ジング21及びフロントハウジング22が互いに組み合
わせられた状態に保たれる。なお、上記ピン部材28
は、シリンダ本体2がバキュームブースタ40に対して
組み付けられた後に取り除かれる。
【0023】上述のようにして仮止めされ、両ハウジン
グ21,22が互いに組み合わせられた状態で、シリン
ダ本体2は、バキュームブースタ40に対し各ハウジン
グ21,22のフランジ25,33を介して組み付けら
れる。図9は、バキュームブースタ40を部分的に切り
欠いて上記シリンダ本体2の組付構造を示す断面説明図
である。この図から分かるように、上記シリンダ本体2
をバキュームブースタ40へ組み付けるには、まず、バ
キュームブースタ40側のロッド部材48が、シリンダ
本体2より外方へ突出する第1のプランジャピース6A
の一端側に形成されたロッド受け部6a内に収納され、
シリンダ本体2側の第1及び第2のプランジャピース6
A,6Bと直列に配列されるように、バキュームブース
タ40に対してシリンダ本体2を位置決めする。そし
て、バキュームブースタ40の内側から補強部材45を
介して上記ハウジング21,22の各フランジ25,3
3に形成された挿通孔25a,33aにネジ部材42を
挿通させ、上記フロントハウジング22側のフランジ3
3に配置されたナット部材43と締結させる。これによ
って、シリンダ本体2がバキュームブースタ40に組み
付けられる。
【0024】以上のように、この実施の形態では、シリ
ンダ本体2において、その外形をなすハウジングとし
て、鋼板素材が曲折成形されて形成されるハウジング2
0が採用されるので、ハウジング20を薄肉化すること
が可能となり、また、ハウジング20を製造する上で、
比較的安定した品質を確保することができる。これによ
り、製品の小型化および軽量化を実現し、また、製造コ
ストを低減することができる。この場合には、とりわ
け、プランジャ型のマスタシリンダに関して、装置の径
方向サイズについての小型化を実現することができる。
また、上記ハウジング20が分割構造であるので、各部
品を別個に加工することにより、ハウジング20の製造
を一層効率的に行うことができる。更に、この場合に
は、ハウジング20が、シリンダ本体2の長手方向につ
いて、前後に分割されるため、両ハウジング21,22
の接合箇所が比較的小さく且つ構造的に簡単となり、シ
リンダ本体2内の第1及び第2の液圧室19,29等の
密封スペースを液密に閉じ込め易く、外部への流体の漏
れを確実に防止することができる。
【0025】また、この実施の形態では、上記リア及び
フロントハウジング21,22に、それぞれ、ラジアル
方向に張り出すフランジ25,33が一体で設けられて
おり、それらのフランジ25,33を介してシリンダ本
体2をバキュームブースタ40に比較的簡単に組み付け
ることができる。更に、フロントハウジング22の外周
には、上記リザーバタンク3と各液圧室19,29とを
連通し得る孔部36A,36Bに対応して、該リザーバ
タンク3を装着するためのボス部37A,37Bが別体
で設けられるため、ハウジング20が一層簡単な構成と
なり、ハウジング20の製造の容易化を図ることができ
る。
【0026】なお、本発明は、例示された実施の形態に
限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
において、種々の改良及び設計上の変更が可能であるこ
とは言うまでもない。例えば、前述した実施の形態で
は、シリンダ本体からラジアル方向に張り出すフランジ
が各ハウジングに一体的に形成されているが、別体で設
けられ、ハウジングの外周に取り付けられてもよい。ま
た、前述した実施の形態では、ハウジングが長手方向に
ついて前後に分割されるが、例えば長手方向に沿って分
割されるようないかなる分割構造も適用可能である。
【0027】
【発明の効果】本願の第1の発明によれば、該ハウジン
グが鋼板素材を曲折成形して形成されるので、ハウジン
グを薄肉化することが可能となり、また、ハウジングを
製造する上で、比較的安定した品質を確保することがで
きる。これにより、製品の小型化および軽量化を実現す
ることができ、また、製造コストを低減することができ
る。
【0028】また、本願の第2の発明によれば、上記ハ
ウジングが分割構造であるので、各部品を別個に加工す
ることにより、ハウジングの製造を一層効率的に行うこ
とができる。
【0029】更に、本願の第3の発明によれば、基本的
には、上記第2の発明と同様の効果を奏することができ
る。特に、上記ハウジングが、シリンダ本体の長手方向
について、前後に分割されるため、両ハウジングの接合
箇所が比較的小さく且つ構造的に簡単となり、シリンダ
本体内の密封スペースを液密に閉じ込め易く、外部への
流体の漏れを確実に防止することができる。
【0030】また、更に、本願の第4の発明によれば、
上記ハウジングには、その外周からラジアル方向に張り
出すフランジが設けられるため、該フランジを介して、
シリンダ本体をスリーブ内で摺動部材を駆動させ得る作
動装置に比較的簡単に組み付けることができる。
【0031】また、更に、本願の第5の発明によれば、
基本的には、上記第1の発明と同様の効果を奏すること
ができる。特に、上記ハウジングの外周に、上記リザー
バタンクと各液圧室とを連通し得る孔部に対応して、該
リザーバタンクを装着するためのボス部が別体で設けら
れており、ハウジングを一層簡単な構成とすることがで
き、この結果、ハウジングの製造を一層容易化すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るマスタシリンダの
内部構造を示す縦断面説明図である。
【図2】 上記マスタシリンダのシリンダ本体における
リアハウジングの正面図である。
【図3】 上記リアハウジングの縦断面説明図である。
【図4】 図3におけるY−Y線に沿った矢視図であ
る。
【図5】 上記マスタシリンダのシリンダ本体における
フロントハウジングの縦断面説明図である。
【図6】 図5におけるZ−Z線に沿った矢視図であ
る。
【図7】 図5におけるW−W線に沿った縦断面説明図
である。
【図8】 図1におけるX−X線に沿った縦断面説明図
である。
【図9】 バキュームブースタを部分的に切り欠いて上
記シリンダ本体の組付構造を示す断面説明図である。
【符号の説明】
1…マスタシリンダ 2…シリンダ本体 3…リザーバタンク 6…プランジャ 10…スリーブ 20…ハウジング 21…リアハウジング 22…フロントハウジング 24…開口部 25…リアハウジングのフランジ 33…フロントハウジングのフランジ 37A,37B…ボス部 40…バキュームブースタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端側で開口した筒状のスリーブと該ス
    リーブ内に摺動自在に嵌挿される摺動部材とを備え、上
    記スリーブがハウジングにより収納されてなるシリンダ
    本体と、該シリンダ本体に対して装着され圧力媒体を貯
    留するリザーバタンクとを有するマスタシリンダにおい
    て、 上記ハウジングが鋼板素材を曲折成形して形成されるこ
    とを特徴とするマスタシリンダ。
  2. 【請求項2】 上記ハウジングが分割構造であることを
    特徴とする請求項1記載のマスタシリンダ。
  3. 【請求項3】 上記ハウジングが、上記シリンダ本体の
    長手方向について、前後に分割されることを特徴とする
    請求項2記載のマスタシリンダ。
  4. 【請求項4】 上記ハウジングの外周からラジアル方向
    に張り出すフランジが設けられており、該フランジを介
    して、上記シリンダ本体がスリーブ内に嵌挿された摺動
    部材を駆動させ得る作動装置に組み付けられることを特
    徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一に記載のマス
    タシリンダ。
  5. 【請求項5】 上記ハウジングの外周には、上記各液圧
    室とリザーバタンクとを連通し得る孔部に対応して、該
    リザーバタンクを装着するためのボス部が別体で設けら
    れていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれ
    か一に記載のマスタシリンダ。
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