JP2001021813A - 顕微鏡用加温装置 - Google Patents

顕微鏡用加温装置

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JP2001021813A
JP2001021813A JP11194266A JP19426699A JP2001021813A JP 2001021813 A JP2001021813 A JP 2001021813A JP 11194266 A JP11194266 A JP 11194266A JP 19426699 A JP19426699 A JP 19426699A JP 2001021813 A JP2001021813 A JP 2001021813A
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plate
transparent
microscope
heat
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Hideji Tsuchiya
秀治 土屋
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Tokai Hit Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の顕微鏡用加温装置は検体を載せる発熱用
透明板または保護用透明板が常に所望の温度に保つのが
難しく、またその温度分布が不均一になりがちである。 【解決手段】顕微鏡用加温装置1では、一対の電極7,
7の一端部は互いに近づく方向へ延びているので、電極
7,7に通電すると、その対向領域にある透明導電膜6
に速やかに電流が流れる。従って、電極7,7の対向領
域にある透明導電膜6の温度が電極7,7に対する通電
に対し高い応答性をもつことになる。よって、温度セン
サ13が検知する温度と発熱用透明板3の中央部分の温
度がほぼ一致し、中央部分の温度が設定温度より高くな
るオーバーシュートが防止でき、適正な温度調節が可能
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は顕微鏡のステージに
装着し、透明発熱板に検体を載せて加温する顕微鏡用加
温装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】動物の人工授精等のように、精子や卵子
(検体)を所定温度に保ち、それを顕微鏡で観察しなく
てはならない場合がある。この要求を満たすための装置
として、顕微鏡用加温装置がある。この種の装置の出願
には、特願平6−113540(特許第2835422
号)、実願平7−2714(実用新案登録第30168
94号)等がある。この種の装置は、基本的には発熱用
透明板、この発熱用透明板の表面に蒸着法等によって形
成された透明導電膜、この透明導電膜に通電するための
電極、さらに発熱用透明板に所定距離離間して積層され
る保護用透明板、この発熱用透明板と保護用透明板との
間に充填されるシリコン等の絶縁性透明材料、発熱用透
明板と保護用透明板との間に配置される温度センサ、発
熱用透明板と保護用透明板の外縁部を保持するハウジン
グからなる。
【0003】そして、この顕微鏡用加温装置を顕微鏡の
ステージに装着し、スライドガラス等に載せた検体を保
護用透明板上に置き、透明導導電膜に通電することによ
って発熱させ、これにより検体を加温する。さらに、温
度センサによって温度を検知し、この検知温度に基いて
透明導電膜への通電を調節して温度調節を行う。なお、
この種の装置は、顕微鏡の種類(倒立顕微鏡、正立顕微
鏡、実体顕微鏡)や顕微鏡のステージの構造(形状)に
よって、色々なタイプのものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した顕微鏡用加温
装置は、どのようなタイプのものであっても検体を所定
温度に常に保つことが要求され、それがこの種の装置の
性能を決定することになる。この種の顕微鏡用加温装置
は、発熱用透明板の中央が高温になる傾向があるが、観
察の邪魔にならないように温度センサは発熱用発熱板の
端部に配置されている。このため、発熱用透明板の中央
の温度より温度センサの検知温度が低く、この検知情報
に基づいて電極への通電が行われるので、中央部分の温
度が設定温度より高くなるオーバーシュートを生じてし
まうという問題がある。その他、色々な原因によって、
正確な温度調整を行うことができないという問題があ
る。
【0005】正立顕微鏡に搭載される加温装置では、光
源の焦点距離が極短いため、光源から検体までの距離を
なるべく短くしなくてはならず、このため装置を薄く作
ることが要求されている。しかしながら、従来の顕微鏡
用加温装置はハウジングを薄くしようとしても電気コー
ドの径寸法が大きいため、これが装置の薄型化の妨げと
なっていた。即ち、従来の電気コードは芯材を中心とし
て、その回りに電極に通電するための一対の動力線、温
度センサに接続される一対の信号を配置し、これを絶縁
性の外皮によって被覆して構成されている。このため、
この電気コードは断面がほぼ円形となり、径寸法を小さ
くするには限界がある。電気コードの径寸法よりも装置
の厚さ寸法を小さくすることはできず、これが装置の薄
型化の妨げとなっている。
【0006】本発明は上記した従来の問題点に鑑みて為
されたものであり、検体を載せる発熱用透明板または保
護用透明板が常に所望の温度に保たれ、またその温度分
布が均一で、さらに薄型化を実現できる顕微鏡用加温装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1の発明は、透明なベース板の表面に透明導
電膜が形成され、且つ透明導電膜に通電するための一対
の電極を有する発熱用透明板と、前記発熱用透明板に所
定距離離間して積層された保護用透明板と、発熱用透明
板と保護用透明板の間に充填された絶縁性透明材料と、
前記発熱用透明板の温度を検知するための温度センサ
と、前記発熱用透明板と保護用透明板の外縁部を保持す
るハウジングとを有する顕微鏡用加温装置において、前
記透明導電膜は前記保護用透明板に向かい合う面に形成
され、前記一対の電極は、発熱用透明板の透明導電膜が
形成された面に互いに対向して設けられ、且つ一対の電
極の少なくとも一端部が互いに近づく方向へ延びてお
り、この一対の一端部の間に前記温度センサが配置され
ていることを特徴とする顕微鏡用加温装置である。
【0008】請求項2の発明は、請求項1に記載した加
温装置において、発熱用透明板は四角形であることを特
徴とする顕微鏡用加温装置である。
【0009】請求項3の発明は、請求項1または2に記
載した顕微鏡用加温装置において、電極の一端部はベー
ス板の外縁部へ向かって下降するように傾斜する形状で
あることを特徴とする顕微鏡用加温装置である。
【0010】請求項4の発明は、請求項1または2に記
載した顕微鏡用加温装置のいずれかにおいて、互いに近
づく方向へ延びる電極の一端部の近傍で、且つベース板
の中心部側に透明導電膜の欠落部を設けたことを特徴と
する顕微鏡用加温装置である。
【0011】請求項5の発明は、透明なベース板の表面
に透明導電膜が形成され、且つ透明導電膜に通電するた
めの一対の電極を有する発熱用透明板と、前記発熱用透
明板に所定距離離間して積層された保護用透明板と、発
熱用透明板と保護用透明板の間に充填された絶縁性透明
材料と、前記発熱用透明板の温度を検知するための温度
センサと、前記発熱用透明板と保護用透明板の外縁部を
保持するハウジングとを有する顕微鏡用加温装置におい
て、前記発熱用透明板は前記保護用透明板と重ならない
露出部を有し、前記露出部に前記温度センサを備えたこ
とを特徴とする顕微鏡用加温装置である。
【0012】請求項6の発明は、透明なベース板の表面
に透明導電膜が形成され、且つ透明導電膜に通電するた
めの一対の電極を有する発熱用透明板と、前記発熱用透
明板に所定距離離間して積層された保護用透明板と、発
熱用透明板と保護用透明板の間に充填された絶縁性透明
材料と、前記発熱用透明板の温度を検知するための温度
センサと、前記発熱用透明板と保護用透明板の外縁部を
保持するハウジングとを有する顕微鏡用加温装置におい
て、前記温度センサは前記ハウジングに覆われた部分に
配置されていることを特徴とする顕微鏡用加温装置であ
る。
【0013】請求項7の発明は、透明なベース板の表面
に透明導電膜が形成され、且つ透明導電膜に通電するた
めの一対の電極を有する発熱用透明板と、前記発熱用透
明板に所定距離離間して積層された保護用透明板と、前
記発熱用透明板の温度を検知するための温度センサと、
前記発熱用透明板と保護用透明板の外縁部を保持するハ
ウジングとを有する顕微鏡用加温装置において、前記発
熱用透明板と保護用透明板との間に熱伝導性の高い材料
によって構成される熱伝導部材を備えたことを特徴とす
る顕微鏡用加温装置である。
【0014】請求項8の発明は、穴を有するベース板の
表面に導電膜が形成され、且つ導電膜に通電するための
一対の電極を有する発熱板と、前記発熱板の穴に対応す
る穴を有し発熱用板に積層された保護板と、発熱板と保
護板の間に配置された絶縁性部材と、前記導電膜の温度
を検知するための温度センサと、前記発熱板と保護板の
外縁部を保持するハウジングとを有する顕微鏡用加温装
置において、前記保護板を熱伝導性の高い材料によって
構成したことを特徴とする顕微鏡用加温装置である。
【0015】請求項9の発明は、請求項8に記載した顕
微鏡用加温装置において、保護用板は熱伝導性の高い金
属板であることを特徴とする顕微鏡用加温装置である。
【0016】請求項10の発明は、透明なベース板の表
面に透明導電膜が形成され、且つ透明導電膜に通電する
ための一対の電極を有する発熱用透明板と、前記発熱用
透明板に所定距離離間して積層された保護用透明板と、
発熱用透明板と保護用透明板の間に充填された絶縁性透
明材料と、前記発熱用透明板の温度を検知するための温
度センサと、前記発熱用透明板と保護用透明板の外縁部
を保持するハウジングとを有する顕微鏡用加温装置にお
いて、熱伝導性の大きい材料によって構成され、一方の
面が前記温度センサに接触し、他方の面が外気に露出す
る外気温伝達部材を備えたことを特徴とする顕微鏡用加
温装置である。
【0017】請求項11の発明は、請求項10に記載し
た顕微鏡用加温装置において、外気温伝達部材は熱伝導
性の高い金属によって構成されていることを特徴とする
顕微鏡用加温装置である。
【0018】請求項12の発明は、請求項10に記載し
た顕微鏡用加温装置において、外気温伝達部材は熱伝導
性シリコンによって構成されていることを特徴とする顕
微鏡用加温装置である。
【0019】請求項13の発明は、透明なベース板の表
面に透明導電膜が形成され、且つ透明導電膜に通電する
ための一対の電極を有する発熱用透明板と、前記発熱用
透明板に所定距離離間して積層された保護用透明板と、
発熱用透明板と保護用透明板の間に充填された絶縁性透
明材料と、前記発熱用透明板の温度を検知するための温
度センサと、前記発熱用透明板と保護用透明板の外縁部
を保持するハウジングとを有する顕微鏡用加温装置にお
いて、前記発熱用透明板と前記ハウジングとの間に断熱
部材を備えたことを特徴とする顕微鏡用加温装置。
【0020】請求項14の発明は、請求項13に記載し
た顕微鏡用加温装置において、断熱部材に加えて発熱用
透明板とハウジングとの間に空気層を介在させたことを
特徴とする顕微鏡用加温装置。
【0021】請求項15の発明は、透明なベース板の表
面に透明導電膜が形成され、且つ透明導電膜に通電する
ための一対の電極を有する発熱用透明板と、前記発熱用
透明板に所定距離離間して積層された保護用透明板と、
発熱用透明板と保護用透明板の間に充填された絶縁性透
明材料と、前記発熱用透明板の温度を検知するための温
度センサと、前記発熱用透明板と保護用透明板の外縁部
を保持するハウジングと、前記一対の電極に電流を供給
するための一対の動力線と、前記温度センサの信号の通
路となる信号線とこの信号線を被覆する絶縁性の被覆材
とからなる一対の信号コードとがまとめて絶縁性の外皮
によって被覆されてなる電気コードとを有する顕微鏡用
加温装置において、前記一対の信号コードに、一対の動
力線がそれぞれ巻かれており、これが並列に配置された
状態で前記外皮によって被覆されていることを特徴とす
る顕微鏡用加温装置である。
【0022】
【発明の実施の形態】図1から図5によって請求項1か
ら4に対応する第1の実施の形態に係る顕微鏡用加温装
置1について説明する。発熱用透明板3の構成について
説明する。符号5は四角形の透明ガラス板からなるベー
ス板を示し、このベース板5の表面には、SiO2−イ
ンジウム合金によって構成される透明導電膜6が真空蒸
着法等によって形成されている。以下に説明する透明導
電膜は、いずれもSiO2−インジウム合金によって構
成されている。なお、透明導電膜は、SiO2−インジ
ウム合金の他、酸化すず、酸化インジウム等によって構
成してもよい。
【0023】透明導電膜6が形成された面には一対の電
極7,7が形成されている。電極7,7はベース板5の
縁に沿って設けられ、互いに対向して配置されている。
電極7,7の一端部9,9及び他端部11,11は互い
に近づく方向へ延びており、間隔あけて互いに対向して
いる(図2、図3参照)。符号13は温度センサを示
し、この温度センサ13はベース板5の裏面(透明導電
膜6が形成されていない面)に貼り付けられており、一
対の電極7,7の一端部9,9の間に配置されている。
この温度センサ13は図示しないコントローラに信号線
を介して接続されている。
【0024】符号15はハウジングを示し、このハウジ
ング15はプラスチック製で四角形の枠状に形成され、
四角形の穴17を有している。このハウジング15の穴
17の内周部には、穴17の中心へ向かって突出する支
持部19が形成されている。ハウジング15には電極
7,7に通電するための動力線及び温度センサ13の信
号線が収容された電気コード21が取り付けられてい
る。符号23は四角形の透明ガラス板からなる保護用透
明板を示す。符号25は紙製のマスクを示し、このマス
ク25は四角形の枠状に形成されている。
【0025】ハウジング15の穴17には発熱用透明板
3、マスク25及び保護用透明板23が、この順で収容
され、発熱用透明板3の裏面の縁は支持部19に設置さ
れる。また、発熱用透明板3と保護用透明板23との間
には絶縁性透明材料としてのシリコンが充填され、穴1
7に収容された保護用透明板23の縁と穴17の内周部
との間には固定用シリコンが充填されている。即ち、発
熱用透明板3と保護用透明板23はシリコンを介して積
層され接着されており、さらに固定用シリコンによって
ハウジング15に固定され、その外縁部がハウジング1
5に保持されている。
【0026】この顕微鏡用加温装置1は顕微鏡のステー
ジに装着し、保護用透明板23上に検体を載せたスライ
ドガラス等を置く。そして、動力線及び電極7,7を介
して透明導電膜6に通電して発熱させ、保護用透明板2
3を介して検体を加熱し、検体を所望の温度に保って観
察を行う。顕微鏡用加温装置1では、温度センサ13に
よって発熱用ガラス3の裏面の温度を検知し、この信号
線を介して検知情報をコントローラへ送り、送られた検
知情報に基づいて電極7,7への通電を調節して温度コ
ントロールを行う。
【0027】前述のように、一対の電極7,7の一端部
は互いに近づく方向へ延びているので、電極7,7に通
電すると、その対向領域にある透明導電膜6に速やかに
電流が流れる。従って、電極7,7の対向領域にある透
明導電膜6の温度が電極7,7への通電に対し高い応答
性をもつことになる。よって、温度センサ13が検知す
る温度と発熱用透明板3の中央部分の温度がほぼ一致
し、中央部分の温度が設定温度より高くなるオーバーシ
ュートを防止でき、適正な温度調節が可能となる。
【0028】なお、一対の電極7,7の温度センサ13
が配置されない側の他端部11,11も上記のように互
いに近づく方向へ延びるようにしているのは、一端部
9,9とのバランスを保ち、透明導電膜6全体の温度分
布を均一にするためである。
【0029】図4に他のタイプの発熱用透明板27を示
し、この発熱用透明板27は上記発熱用透明板3と同様
にして顕微鏡用加温装置1に搭載され、また電極29,
29の一端部31,31と他端部33,33の形状のみ
が上記発熱用透明板3と異なる。従って、同様な部分に
ついては発熱用透明板3と同じ符号を付して、その説明
を省略する。電極29,29の一端部31,31と他端
部33,33は、それぞれ互いに近づく方向へ延び、し
かも対向する一端部31,31と他端部33,33はベ
ース板5の外縁部へ向かって下降するように傾斜する形
状になっている。そして、温度センサ13は、ベース板
5の裏面(透明導電膜6が形成されていない面)に貼り
付けられており、電極29,29の一端部31,31の
間に配置されている。
【0030】図1から図3に示す電極7,7では、一端
部9,9に角10,10があるので、場合によって角1
0,10に電流が集中するように流れて、角10,10
近傍の温度がその他の部分の温度より高くなり、これが
温度センサ13の温度検知に多少悪影響を与えることが
ある。これに対し発熱用透明板27では、電極29,2
9の一端部はベース板5の外縁部へ向かって下降するよ
うに傾斜する形状になっているので、角がなく部分的に
温度高くなるのを完全に防止できる。従って、温度セン
サ13による温度検知をより正確に行うことができる。
【0031】図5に他のタイプの発熱用透明板35を示
し、この発熱用透明板35は上記発熱用透明板3と同様
にして顕微鏡用加温装置1に搭載され、透明導電膜6に
欠落部37が形成されている点を除き、同じ構成であ
る。従って、同様な構成の部分については、発熱用透明
板3と同じ符号を付して、その説明を省略する。この発
熱板用透明板35は電極7,7の一端部9,9と他端部
11,11の近傍で、中心部側に透明導電膜6の欠落部
37,37がそれぞれ形成されている。この欠落部3
7,37は透明導電膜6を例えばヤスリで擦って形成す
る。この発熱用透明板35は、欠落部37,37が形成
されているので、電極7,7の一端部9,9の角10,
10に電流が集中するように流れるのを防止でき、角1
0,10近傍の温度が部分的に高くなるのを防ぐことが
できる。従って、温度センサ13による温度検知をより
正確に行うことができる。
【0032】なお、温度センサ13はベース板5の裏面
ではなく表面側に配置してもよい。この場合には透明導
電膜と電気的に絶縁するため両面テープ等を介して配置
する。また、温度センサ13は、電極の一対の一端部の
中間でなく、いずれか一方側へ寄った位置に配置しても
よい。上記実施の形態において、図4に示した端部の先
端が傾斜する電極を有する発熱用透明板に図5に示した
透明導電膜の欠落部を形成する構成とすることも可能で
ある。
【0033】図6から図8によって請求項5、6に対応
する第2の実施の形態に係る顕微鏡用加温装置40につ
いて説明する。符号39は発熱用透明板を示し、この発
熱用透明板39は四角形の透明ガラス板からなるベース
板41、その表面に形成された透明導電膜42及びこの
透明導電膜42に通電するための電極(図示せず)によ
って構成されている。発熱用透明板39の表面側には四
角形の透明ガラス板からなる保護用透明板43が所定距
離離間して積層されている。そして、発熱用透明板39
と保護用透明板43との間には絶縁性透明材料としての
シリコン45が充填され、そして発熱用透明板39と保
護用透明板43は、固定用シリコンによってハウジング
46に固定され、その外縁部がハウジング46に保持さ
れている。
【0034】発熱用透明板39は保護用透明板43より
長さ寸法が大きく、積層した状態で発熱用透明板39に
は保護用発熱板41に重ならない露出部47が形成され
る。この露出部47にはシリコン45が充填されておら
ず、透明導電膜42が露出している。露出部47上には
温度センサ49が両面テープ51を介して配置されてい
る。両面テープ51は温度センサ49を固定し、且つ透
明導電膜42と電気的に絶縁するためのものである。温
度センサ49の上面には発泡スチロールの小片からなる
断熱部材44が貼り付けられている。また、温度センサ
49はハウジング46によって覆われた位置に備えられ
ている。
【0035】この顕微鏡用加温装置40は、上記顕微鏡
用加温装置1と同様にして使用する。この際、温度セン
サ49はシリコン45が充填されていない露出部47上
に配置され、しかも断熱部材44が貼られているので、
透明導電膜42の温度を正確に検知することができる。
即ち、温度センサがシリコン45を充填した部分に配置
されている従来の顕微鏡用加温装置では、透明導電膜の
熱がシリコンに奪われてしまい温度センサにストレート
に伝導されないので、透明導電膜の温度が所定温度に達
しているにも拘わらず温度センサが所定温度に達してい
ないと検知してしまう。そこで、第2の実施の形態に係
る顕微鏡用加温装置40では、温度センサ49を上記の
ように露出部47に配置して、シリコンへ熱が伝導しな
いようにし、しかも断熱部材44を備えて、熱が逃げに
くいようにして透明導電膜42の温度を正確に検知でき
るようにした。
【0036】また、この顕微鏡用加温装置40は、温度
センサ49がハウジング46によって覆われた部分に配
置されているので、例えばシャーレ53が温度センサ4
9近傍の熱を奪い、正確な温度検知ができなくなるのを
防止できる。即ち、従来の顕微鏡用加温装置では、温度
センサが保護用透明板に覆われる位置に備えられている
ので、例えばシャーレを保護用透明板に載せ、これがち
ょうど温度センサの上側に位置すると、保護用基板を介
してシャーレに熱が伝導して温度センサが配置された部
分の温度が下がってしまう。透明導電膜は極薄い膜なの
で、蓄積している熱量は極めて小さく、シャーレに熱が
伝導すると短時間でその部分の温度が急激に低下し、こ
の温度が低下した部分の温度検知に基づいて電極に通電
すると透明導電膜の中央部分の温度が設定温度より高く
なるオーバーシュートを生じてしまう。この顕微鏡用加
温装置40はシャーレ53を保護用透明板のどの部分に
載せても、温度センサ49がハウジング46によって覆
われているので、上記のようなことは発生せず、オーバ
ーシュートを確実に防止することができる。
【0037】図9によって請求項7に対応する第3の実
施の形態に係る顕微鏡用加温装置53について説明す
る。符号55はプラスチック製のハウジングを示し、こ
のハウジング55は変則的な八角形で浅い凹部58を有
する箱状をしており、凹部58の底に丸穴57が形成さ
れている。ハウジング55には発熱用透明板59、電気
的絶縁材料によって構成される絶縁シート61、熱伝導
部材としてのアルミニウム板63、絶縁シート61と同
じ構成の絶縁シート65、透明ガラスによって構成され
る保護用透明板67がこの順で収容され、外縁部がハウ
ジング55に保持されている。これらはいずれもハウジ
ング55の凹部58にほぼぴったり収容されるように変
則的な八角形で、ハウジング55の丸穴57に対応して
絶縁シート61,65には丸穴62,64が、アルミニ
ウム板63には丸穴66がそれぞれ形成されている。
【0038】発熱用透明板59は透明ガラス板からなる
ベース板69、このベース板69の表面に形成された透
明導電膜71、この透明導電膜71に通電するための一
対の電極73,73によって構成されている。電極7
3,73にはハウジング55に取り付けられた電気コー
ド75に収容される動力線に接続され、図示しない温度
センサの検知情報に基づいて動力線、電極73,73を
介して透明導電膜71に通電される。顕微鏡用加温装置
53を顕微鏡のステージに装着し、保護用透明板67に
検体を載せハウジング55の丸穴57に対応するように
位置させて、検体の観察を行う。
【0039】この顕微鏡用加温装置53では透明導電膜
71が発熱すると、その熱がアルミニウム板63に伝導
して蓄積され、また保護用透明板67全体へ熱が伝えら
れる。従って、保護用透明板67の温度が一定に保たれ
ると共に温度分布が均一になり、確実に所定温度に加温
された検体を観察できる。なお、顕微鏡用加温装置53
では熱伝導部材としてアルミニウム板を用いているが、
本発明はこれに限定されず、熱伝導部材を銅、銀等の
板、熱伝導率の高いプラスチック製の板、熱伝導性のシ
リコン(信越化学工業株式会社製の商品型番KE34−
93またはKE4560)等によって構成してもよい。
【0040】図10に請求項8、9に対応する第4の実
施の形態に係る顕微鏡用加温装置77を示す。符号79
はプラスチック製のハウジングを示し、浅い円形の凹部
80を有するほぼ円板状に形成されており、凹部80に
は穴81が形成されている。ハウジング79には、発熱
板としての発熱用透明板83、電気的絶縁性材料によっ
て構成される絶縁性部材としての絶縁スペーサ85、保
護板としてのアルミニウム板87が、この順で収容され
固定用シリコンによって固定され、その外縁部がハウジ
ング79に保持されている。絶縁スペーサ85の中央に
は、ほぼ正方形の穴86が、アルミニウム板87の中央
には円形の穴88が形成されている。また、アルミニウ
ム板87の表面はアルマイト加工されている。
【0041】発熱用透明板83は、円板状の透明ガラス
板によって構成され中心にほぼ正方形の穴を有するベー
ス板89、このベース板89の表面に形成された透明導
電膜91、この透明導電膜91に通電するための一対の
電極93,93によって構成されている。電極93,9
3にはハウジング79に取り付けられた電気コード95
に収容される動力線に接続され、図示しない温度センサ
の検知情報に基づいて動力線、電極93,93を介して
透明導電膜91に通電される。顕微鏡用加温装置77を
顕微鏡のステージに装着し、検体をステージ上で、且つ
アルミニウム板87の丸穴88内の領域に置いて、検体
の観察を行う。
【0042】この顕微鏡用加温装置77では透明導電膜
91が発熱すると、その熱がアルミニウム板87に伝導
して蓄積され、また保護用透明板77全体へ熱が伝えら
れる。従って、保護用透明板77の温度が一定に保たれ
ると共に温度分布が均一になり、丸穴88内の領域に置
かれた検体を確実に所定温度に加温できる。なお、顕微
鏡用加温装置77では発熱用透明板83を用いている
が、穴88内に検体を配置して観察するので、発熱板は
透明なものでなくてもよい。また、保護板はアルミニウ
ムに限らず、熱伝導性が高い材料であれば、銅、銀等の
金属、その他プラスチックによって構成してもよい。
【0043】図11、図12によって請求項10から請
求項12に対応する第5の実施の形態に係る顕微鏡用加
温装置95について説明する。符号97はプラスチック
製のハウジングを示し、このハウジング97は四角形の
枠状に形成されている。このハウジング97の穴99の
内側へ向かって突出する支持部101が形成されてい
る。ハウジング97には動力線及び温度センサの信号線
が収容されている電気コード103が取り付けられてい
る。
【0044】符号105は発熱用透明板を示し、この発
熱用透明板105は四角形の透明ガラス板からなるベー
ス板107、その表面に形成された透明導電膜109及
びこの透明導電膜109に通電するための一対の電極1
11,111によって構成されている。発熱用透明板1
05の表面には温度センサ106が両面テープ108を
介して貼り付けられ配置されている。発熱用透明板10
5の表面側には四角形の透明ガラス板からなる保護用透
明板113が、四角形の枠状をした紙製のマスク112
を介して所定距離離間して積層されている。そして、発
熱用透明板105と保護用透明板113との間には絶縁
性透明材料としてのシリコン45が充填され、そして発
熱用透明板105と保護用透明板113は、固定用シリ
コンによってハウジング97に固定され、その外縁部が
ハウジング97に保持されている。
【0045】保護用透明板113には丸穴115が形成
され、この丸穴115は温度センサ106に対向する位
置に設けられている。符号117は外気温伝達部材とし
てのアルミニウム円板を示し、このアルミニウム円板1
17は丸穴115に、はまり込む大きさになっている。
図12に示すようにアルミニウム円板117はシリコン
116によって丸穴115に固定されている。アルミニ
ウム円板117の下面が温度センサ106に接触し、上
面が外気に露出している。
【0046】電極111,111にはハウジング97に
取り付けられた電気コード103に収容される動力線に
接続され、温度センサ106の検知情報に基づいて動力
線、電極111,111を介して透明導電膜109に通
電される。この顕微鏡用加温装置95は、アルミニウム
円板117を介して外気温の変化が温度センサ106へ
伝えられる。従って、温度センサ106は外気温に応じ
た温度を検知することになり、この検知情報に基づいて
透明導電膜109に通電され、外気温に応じた温度調節
ができる。顕微鏡加温装置95では、外気温伝達部材と
してアルミニウム円板を用いているが、本発明はこれに
限定されず、外気温伝達部材を熱伝導性の大きい銅、銀
等の金属、あるいは熱伝導性シリコン等を用いてもよ
い。熱伝導性のシリコンを用いれば、塑性があるので温
度センサ106に容易に密着させることができる。
【0047】図13、図14によって請求項13に対応
する第6の実施の形態に係る顕微鏡用加温装置139つ
いて説明する。符号120はプラスチック製のハウジン
グを示し、このハウジング120は円形の浅い凹部を有
するほぼ円板状をしており、中央に大きな丸穴123が
形成されている。発熱用透明板125は円板状のガラス
板からなるベース板127、このベース板127の表面
に形成され透明導電膜129及び導電膜129に通電す
ための一対の電極131,131によって構成されてい
る。発熱用透明板125の下面には、発泡スチロール製
でリング状の断熱部材133が貼られている。発熱用透
明板125には円板状のガラス板からなる保護用透明板
135が所定距離離間して積層され、発熱用透明板12
5と保護用透明板135との間にはシリコンが充填さ
れ、また図示しない温度センサが配置されている。
【0048】発熱用透明板125と保護用透明板135
はハウジング120の凹部121に収容され、シリコン
によって固定され、その外縁部がハウジング120に保
持されている。図14に示すように断熱部材133は凹
部121の底に接触している。ハウジング120には動
力線及び温度センサの信号線が収容されている電気コー
ド137が取り付けられている。電極131,131に
は電気コード137に収容される動力線に接続され、温
度センサは信号線に接続されており、温度センサの検知
情報に基づいて動力線、電極131,131を介して透
明導電膜137に通電される。
【0049】この顕微鏡用加温装置119は断熱部材1
33が設けられているので、発熱用透明板125からハ
ウジング120へ熱が伝わって熱が奪われてしまうのを
防止でき、迅速な温度上昇ができるようになる。即ち、
発熱用導電膜125は極薄い膜なので、蓄積している熱
量は極めて小さく、発熱用透明板がハウジングに直接接
触していると熱が奪われて温度が上昇しにくくなるが、
断熱部材133を設けることでこれを防止できる。顕微
鏡用加温装置119では、断熱部材を発泡スチロールに
よって構成しているが、ウレタン樹脂等他のプラスチッ
クで構成してもよい。さらに断熱部材をセラミック等で
構成することも可能である。
【0050】図15、図16によって請求項14に対応
する第7の実施の形態に係る顕微鏡用加温装置139つ
いて説明する。符号141はプラスチック製のハウジン
グを示し、このハウジング141は正方形のほぼ枠状で
内側へ向かって突出する支持部143が形成されてい
る。この支持部143の縁には突状部145が形成され
ている。
【0051】符号147は発熱用透明板を示し、この発
熱用透明板147は四角形のガラス板からなるベース板
149、このベース板149の表面に形成された透明導
電膜151及び透明導電膜151に通電すための一対の
電極153,153によって構成されている。発熱用透
明板147の裏面には、発泡スチロール製で四角形の枠
状の断熱部材155が貼られている。図16に示すよう
に発熱用透明板147にはガラス製の保護用透明板15
7が所定距離離間して積層され、発熱用透明板147と
保護用透明板157との間にはシリコン159が充填さ
れ、また図示しない温度センサが配置されている。
【0052】発熱用透明板147と保護用透明板157
はハウジング141に収容され、発熱用透明板147の
裏面が突状部145に支持されシリコンによって固定さ
れて、その外縁部がハウジング141に保持されてい
る。断熱部材155の下面と支持部143の上面との間
には隙間があいており、このい隙間が空気層161を構
成している。ハウジング141には動力線及び温度セン
サの信号線が収容されている電気コード163が取り付
けられている。電極153,153には電気コード16
3に収容される動力線に接続され、温度センサは信号線
に接続されており、温度センサの検知情報に基づいて動
力線、電極153,153を介して透明導電膜151に
通電される。
【0053】この顕微鏡用加温装置139は断熱部材1
55が設けられているので、顕微鏡用加温装置119と
同様の効果を発揮する。特に、顕微鏡用加温装置139
は断熱部材155とハウジング141の支持部143と
の間に空気層161が形成されているので、高い断熱効
果を得ることができる。顕微鏡用加温装置139では、
断熱部材を発泡スチロールによって構成しているが、ウ
レタン樹脂等他のプラスチックで構成してもよい。さら
に断熱部材をセラミック等で構成することも可能であ
る。
【0054】図17から図19の図面によって請求項1
5に対応する第8の実施の形態に顕微鏡用加温装置16
5について説明する。顕微鏡用加温装置165に備えら
れた電気コード167の構成について説明する。符号1
69,169は一対の信号コードを示し、この信号コー
ド169,169は信号線171が電気的絶縁性の被覆
材173によって被覆されて構成されている。信号コー
ド169,169の被覆材173,173の外周部には
細い多数の銅線によって構成される動力線175,17
5巻き付けられている。動力線175,175が巻き付
けられた信号コード169,169は並列に配置され、
その状態で外皮177によって被覆されている。この外
皮177は断面がアラビ数字の「8」を横にしたような
形状になっている。
【0055】図19に示すように電気コード167は、
信号コード169,169が水平方向へ並ぶ姿勢でハウ
ジング179の側面に形成された穴から挿入されてお
り、一対の動力線175,175は発熱用透明板181
の透明導電膜に通電するための一対の電極にそれぞれ接
続され、また一対の信号線171,171は透明導電膜
上に配置された温度センサに接続されている。発熱用透
明板181には保護用透明板183が所定距離離間して
積層され、発熱用透明板181と保護用透明板183と
の間には絶縁性透明材料としてのシリコンが充填されて
いる。
【0056】この顕微鏡用加温装置165は、温度セン
サの検知情報が信号線171,171から図示しないコ
ントローラへ伝達され、この検知情報に基づいて動力線
175,175及び電極から透明導電膜に通電される。
そして、スライドガラス182上の検体184を所定温
度に加温した状態で、正立顕微鏡の対物レンズ185に
よって観察する。この観察の際には光源186から発せ
られる光の焦点が検体184がある位置で結ばれるよう
にする必要がある。この顕微鏡用加温装置165は、電
気コード167が上記した構造となっており上記した姿
勢でハウジング179に取り付けられているので高さ寸
法を小さくすることができる。従って、顕微鏡用加温装
置165は従来の電気コードを使用する場合に比べてか
なり薄型にできる。よって光源186の焦点距離がかな
り短くても、検体184の位置に焦点を結ぶことが可能
となる。
【0057】なお、電気コード167の動力線175,
175を電極に接続する場合は、図18に示すように信
号コード169,169に巻き付けられている動力線1
75,175を外し、撚ってから電極に半田付けする。
【0058】以上、本発明の実施の形態について詳述し
てきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設
計の変更などがあっても本発明に含まれる。
【0059】
【発明の効果】以上のように、請求項1から4の発明に
よれば、 温度センサが検知する温度と発熱用透明板の
中央部分の温度がほぼ一致し、中央部分の温度が設定温
度より高くなるオーバーシュートを防止でき、適正な温
度調節が可能となる。
【0060】請求項5の発明によれば、温度センサは絶
縁性透明材料が充填されていない露出部を備えたので、
透明導電膜の温度を正確に検知することができるように
なる。
【0061】請求項6の発明によれば、温度センサがハ
ウジングによって覆われた部分に配置されているので、
保護用透明板に設置されるシャーレ等によって温度セン
サ近傍の熱が奪われることがなく、正確な温度検知がで
きる。
【0062】請求項7の発明によれば、透明導電膜が発
熱すると、その熱が熱伝導部材に伝導して蓄積され、ま
た保護用透明板全体へ熱が伝えられる。従って、保護用
透明板の温度が一定に保たれると共に温度分布が均一に
なり、確実に所定温度に加温された検体を観察できる。
【0063】請求項8、9の発明によれば、発熱板が発
熱すると、その熱が熱伝導部材に伝導して蓄積され、ま
た保護用透明板全体へ熱が伝えられる。従って、保護用
透明板の温度が一定に保たれると共に温度分布が均一に
なり、確実に所定温度に加温された検体を観察できる。
【0064】請求項10から請求項12の発明によれ
ば、外気温伝達部材を介して外気温の変化が温度センサ
へ伝えられる。従って、温度センサは外気温に応じた温
度を検知することになり、この検知情報に基づいて透明
導電膜に通電され、外気温に応じた温度調節ができる。
【0065】請求項13の発明によれば、断熱部材が設
けられているので、発熱用透明板からハウジングへ熱が
伝わって熱が奪われてしまうのを防止でき、迅速な温度
上昇が可能となる。
【0066】請求項14の発明によれば、断熱部材及び
空気層が設けられているので、発熱用透明板からハウジ
ングへ熱が伝わって熱が奪われてしまうのを防止でき、
迅速な温度上昇が可能となる。
【0067】請求項15の発明によれば、電気コードの
高さ寸法を小さくすることができ、顕微鏡用加温装置を
従来の電気コードを使用する場合に比べてかなり薄型に
できる。よって特に正立顕微鏡の光源の焦点距離がかな
り短くても、検体の位置に焦点を結ぶことが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る顕微鏡用加温装置の分
解斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係る顕微鏡用加温装置に搭
載される発熱用透明板の平面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】第1の実施の形態に係る顕微鏡用加温装置に搭
載される他のタイプの発熱用透明板の平面図である。
【図5】第1の実施の形態に係る顕微鏡用加温装置に搭
載される他のタイプの発熱用透明板の平面図である。
【図6】第2の実施の形態に係る顕微鏡用加温装置の平
面図である。
【図7】図6のA−A断面図である。
【図8】図7の部分拡大図である。
【図9】第3の実施の形態に係る顕微鏡用加温装置の分
解斜視図である。
【図10】第4の実施の形態に係る顕微鏡用加温装置の
分解斜視図である。
【図11】第5の実施の形態に係る顕微鏡加温装置の分
解斜視図である。
【図12】第5の実施の形態に係る顕微鏡加温装置の部
分拡大断面図である。
【図13】第6の実施の形態に係る顕微鏡加温装置の分
解斜視図である。
【図14】第6の実施の形態に係る顕微鏡加温装置の断
面図である。
【図15】第7の実施の形態に係る顕微鏡加温装置の分
解斜視図である。
【図16】第7の実施の形態に係る顕微鏡加温装置の断
面図である。
【図17】第8の実施の形態に係る顕微鏡用加温装置に
搭載される電気コードの内部構造を示す斜視図である。
【図18】第8の実施の形態に係る顕微鏡用加温装置に
搭載される電気コードの動力線を撚った状態の内部構造
を示す斜視図である。
【図19】第8の実施の形態に係る顕微鏡用加温装置の
使用状態を説明するための正面図である。
【符号の説明】
1…顕微鏡用加温装置 3…発熱用透明板 5…ベ
ース板 6…透明導電膜 7…電極 9…電極の一端部
13…温度センサ 15…ハウジング 23…保護用透明板 27…発
熱用透明板 29…電極 31…電極の一端部 35…発熱用透
明板 37…欠落部 40…顕微鏡用加温装置 41…ベース板 43…
保護用透明板 42…透明導電膜 45…シリコン 46…ハウジ
ング 47…露出部 49…温度センサ 53…顕微鏡用加温装置 55…ハウジング 59
…発熱用透明板 63…アルミニウム板 67…保護用透明板 69
…ベース板 71…透明導電膜 73…電極 77…顕微鏡用加温装置 79…ハウジング 83
…発熱用透明板 87…アルミニウム板 89…ベース板 91…透
明導電膜 93…電極 95…顕微鏡用加温装置 97…ハウジング 10
5…発熱用透明板 106…温度センサ 107…ベース板 109…
透明導電膜 111…電極 113…保護用透明板 116…シ
リコン 117…アルミニウム円板 119…顕微鏡用加温装置 120…ハウジング
125…発熱用透明板 127…ベース板 129…透明導電膜 133…
断熱シート 135…保護用透明板 139…顕微鏡用加温装置 141…ハウジング
147…発熱用透明板 149…ベース板 151…透明導電膜 153…
電極 155…断熱部材 157…保護用透明板 159
…シリコン 161…空気層 165…顕微鏡用加温装置 167…電気コード
169…信号コード 171…信号線 173…被覆材 175…動力線
177…外皮 179…ハウジング 181…発熱用透明板 18
3…保護用透明板
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年6月13日(2000.6.1
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 顕微鏡用加温装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は顕微鏡のステージに
装着し、透明発熱板に検体を載せて加温する顕微鏡用加
温装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】動物の人工授精等のように、精子や卵子
(検体)を所定温度に保ち、それを顕微鏡で観察しなく
てはならない場合がある。この要求を満たすための装置
として、顕微鏡用加温装置がある。この種の装置の出願
には、特願平6−113540(特許第2835422
号)、実願平7−2714(実用新案登録第30168
94号)等がある。この種の装置は、基本的には発熱用
透明板、この発熱用透明板の表面に蒸着法等によって形
成された透明導電膜、この透明導電膜に通電するための
電極、さらに発熱用透明板に所定距離離間して積層され
る保護用透明板、この発熱用透明板と保護用透明板との
間に充填されるシリコン等の絶縁性透明材料、発熱用透
明板と保護用透明板との間に配置される温度センサ、発
熱用透明板と保護用透明板の外縁部を保持するハウジン
グからなる。
【0003】そして、この顕微鏡用加温装置を顕微鏡の
ステージに装着し、スライドガラス等に載せた検体を保
護用透明板上に置き、透明導導電膜に通電することによ
って発熱させ、これにより検体を加温する。さらに、温
度センサによって温度を検知し、この検知温度に基いて
透明導電膜への通電を調節して温度調節を行う。なお、
この種の装置は、顕微鏡の種類(倒立顕微鏡、正立顕微
鏡、実体顕微鏡)や顕微鏡のステージの構造(形状)に
よって、色々なタイプのものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した顕微鏡用加温
装置は、どのようなタイプのものであっても検体を所定
温度に常に保つことが要求され、それがこの種の装置の
性能を決定することになる。この種の顕微鏡用加温装置
は、発熱用透明板の中央が高温になる傾向があるが、観
察の邪魔にならないように温度センサは発熱用発熱板の
端部に配置されている。このため、発熱用透明板の中央
の温度より温度センサの検知温度が低く、この検知情報
に基づいて電極への通電が行われるので、中央部分の温
度が設定温度より高くなるオーバーシュートを生じてし
まうという問題がある。その他、色々な原因によって、
正確な温度調整を行うことができないという問題があ
る。
【0005】正立顕微鏡に搭載される加温装置では、光
源の焦点距離が極短いため、光源から検体までの距離を
なるべく短くしなくてはならず、このため装置を薄く作
ることが要求されている。しかしながら、従来の顕微鏡
用加温装置はハウジングを薄くしようとしても電気コー
ドの径寸法が大きいため、これが装置の薄型化の妨げと
なっていた。即ち、従来の電気コードは芯材を中心とし
て、その回りに電極に通電するための一対の動力線、温
度センサに接続される一対の信号を配置し、これを絶縁
性の外皮によって被覆して構成されている。このため、
この電気コードは断面がほぼ円形となり、径寸法を小さ
くするには限界がある。電気コードの径寸法よりも装置
の厚さ寸法を小さくすることはできず、これが装置の薄
型化の妨げとなっている。
【0006】本発明は上記した従来の問題点に鑑みて為
されたものであり、検体を載せる発熱用透明板または保
護用透明板が常に所望の温度に保たれ、またその温度分
布が均一で、さらに薄型化を実現できる顕微鏡用加温装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1の発明は、透明なベース板の表面に透明導
電膜が形成され、且つ透明導電膜に通電するための一対
の電極を有する発熱用透明板と、前記発熱用透明板に所
定距離離間して積層された保護用透明板と、発熱用透明
板と保護用透明板の間に充填された絶縁性透明材料と、
前記発熱用透明板の温度を検知するための温度センサ
と、前記発熱用透明板と保護用透明板の外縁部を保持す
るハウジングとを有する顕微鏡用加温装置において、発
熱用透明板は四角形であり、前記透明導電膜は前記保護
用透明板に向かい合う面に形成され、前記一対の電極
は、発熱用透明板の透明導電膜が形成された面の4つの
縁の内互いに対向する2つの縁に沿って設けられ、且つ
一対の電極の少なくとも一端部が互いに近づく方向へ延
びており、この一対の一端部の間に前記温度センサが配
置されていることを特徴とする顕微鏡用加温装置であ
る。
【0008】請求項2の発明は、請求項1に記載した顕
微鏡用加温装置において、電極の一端部はベース板の外
縁部へ向かって下降するように傾斜する形状であること
を特徴とする顕微鏡用加温装置である。
【0009】請求項3の発明は、請求項1に記載した顕
微鏡用加温装置のいずれかにおいて、互いに近づく方向
へ延びる電極の一端部の近傍で、且つベース板の中心部
側に透明導電膜の欠落部を設けたことを特徴とする顕微
鏡用加温装置である。
【0010】
【発明の実施の形態】図1から図5によって請求項1か
ら3に対応する第1の実施の形態に係る顕微鏡用加温装
置1について説明する。発熱用透明板3の構成について
説明する。符号5は四角形の透明ガラス板からなるベー
ス板を示し、このベース板5の表面には、SiO2−イ
ンジウム合金によって構成される透明導電膜6が真空蒸
着法等によって形成されている。以下に説明する透明導
電膜は、いずれもSiO2−インジウム合金によって構
成されている。なお、透明導電膜は、SiO2−インジ
ウム合金の他、酸化すず、酸化インジウム等によって構
成してもよい。
【0011】透明導電膜6が形成された面には一対の電
極7,7が形成されている。電極7,7はベース板5の
縁に沿って設けられ、互いに対向して配置されている。
電極7,7の一端部9,9及び他端部11,11は互い
に近づく方向へ延びており、間隔あけて互いに対向して
いる(図2、図3参照)。符号13は温度センサを示
し、この温度センサ13はベース板5の裏面(透明導電
膜6が形成されていない面)に貼り付けられており、一
対の電極7,7の一端部9,9の間に配置されている。
この温度センサ13は図示しないコントローラに信号線
を介して接続されている。
【0012】符号15はハウジングを示し、このハウジ
ング15はプラスチック製で四角形の枠状に形成され、
四角形の穴17を有している。このハウジング15の穴
17の内周部には、穴17の中心へ向かって突出する支
持部19が形成されている。ハウジング15には電極
7,7に通電するための動力線及び温度センサ13の信
号線が収容された電気コード21が取り付けられてい
る。符号23は四角形の透明ガラス板からなる保護用透
明板を示す。符号25は紙製のマスクを示し、このマス
ク25は四角形の枠状に形成されている。
【0013】ハウジング15の穴17には発熱用透明板
3、マスク25及び保護用透明板23が、この順で収容
され、発熱用透明板3の裏面の縁は支持部19に設置さ
れる。また、発熱用透明板3と保護用透明板23との間
には絶縁性透明材料としてのシリコンが充填され、穴1
7に収容された保護用透明板23の縁と穴17の内周部
との間には固定用シリコンが充填されている。即ち、発
熱用透明板3と保護用透明板23はシリコンを介して積
層され接着されており、さらに固定用シリコンによって
ハウジング15に固定され、その外縁部がハウジング1
5に保持されている。
【0014】この顕微鏡用加温装置1は顕微鏡のステー
ジに装着し、保護用透明板23上に検体を載せたスライ
ドガラス等を置く。そして、動力線及び電極7,7を介
して透明導電膜6に通電して発熱させ、保護用透明板2
3を介して検体を加熱し、検体を所望の温度に保って観
察を行う。顕微鏡用加温装置1では、温度センサ13に
よって発熱用ガラス3の裏面の温度を検知し、この信号
線を介して検知情報をコントローラへ送り、送られた検
知情報に基づいて電極7,7への通電を調節して温度コ
ントロールを行う。
【0015】前述のように、一対の電極7,7の一端部
は互いに近づく方向へ延びているので、電極7,7に通
電すると、その対向領域にある透明導電膜6に速やかに
電流が流れる。従って、電極7,7の対向領域にある透
明導電膜6の温度が電極7,7への通電に対し高い応答
性をもつことになる。よって、温度センサ13が検知す
る温度と発熱用透明板3の中央部分の温度がほぼ一致
し、中央部分の温度が設定温度より高くなるオーバーシ
ュートを防止でき、適正な温度調節が可能となる。
【0016】なお、一対の電極7,7の温度センサ13
が配置されない側の他端部11,11も上記のように互
いに近づく方向へ延びるようにしているのは、一端部
9,9とのバランスを保ち、透明導電膜6全体の温度分
布を均一にするためである。
【0017】図4に他のタイプの発熱用透明板27を示
し、この発熱用透明板27は上記発熱用透明板3と同様
にして顕微鏡用加温装置1に搭載され、また電極29,
29の一端部31,31と他端部33,33の形状のみ
が上記発熱用透明板3と異なる。従って、同様な部分に
ついては発熱用透明板3と同じ符号を付して、その説明
を省略する。電極29,29の一端部31,31と他端
部33,33は、それぞれ互いに近づく方向へ延び、し
かも対向する一端部31,31と他端部33,33はベ
ース板5の外縁部へ向かって下降するように傾斜する形
状になっている。そして、温度センサ13は、ベース板
5の裏面(透明導電膜6が形成されていない面)に貼り
付けられており、電極29,29の一端部31,31の
間に配置されている。
【0018】図1から図3に示す電極7,7では、一端
部9,9に角10,10があるので、場合によって角1
0,10に電流が集中するように流れて、角10,10
近傍の温度がその他の部分の温度より高くなり、これが
温度センサ13の温度検知に多少悪影響を与えることが
ある。これに対し発熱用透明板27では、電極29,2
9の一端部はベース板5の外縁部へ向かって下降するよ
うに傾斜する形状になっているので、角がなく部分的に
温度高くなるのを完全に防止できる。従って、温度セン
サ13による温度検知をより正確に行うことができる。
【0019】図5に他のタイプの発熱用透明板35を示
し、この発熱用透明板35は上記発熱用透明板3と同様
にして顕微鏡用加温装置1に搭載され、透明導電膜6に
欠落部37が形成されている点を除き、同じ構成であ
る。従って、同様な構成の部分については、発熱用透明
板3と同じ符号を付して、その説明を省略する。この発
熱板用透明板35は電極7,7の一端部9,9と他端部
11,11の近傍で、中心部側に透明導電膜6の欠落部
37,37がそれぞれ形成されている。この欠落部3
7,37は透明導電膜6を例えばヤスリで擦って形成す
る。この発熱用透明板35は、欠落部37,37が形成
されているので、電極7,7の一端部9,9の角10,
10に電流が集中するように流れるのを防止でき、角1
0,10近傍の温度が部分的に高くなるのを防ぐことが
できる。従って、温度センサ13による温度検知をより
正確に行うことができる。
【0020】なお、温度センサ13はベース板5の裏面
ではなく表面側に配置してもよい。この場合には透明導
電膜と電気的に絶縁するため両面テープ等を介して配置
する。また、温度センサ13は、電極の一対の一端部の
中間でなく、いずれか一方側へ寄った位置に配置しても
よい。上記実施の形態において、図4に示した端部の先
端が傾斜する電極を有する発熱用透明板に図5に示した
透明導電膜の欠落部を形成する構成とすることも可能で
ある。
【0021】以上、本発明の実施の形態について詳述し
てきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設
計の変更などがあっても本発明に含まれる。
【0022】
【発明の効果】以上のように、請求項1から4の発明に
よれば、 温度センサが検知する温度と発熱用透明板の
中央部分の温度がほぼ一致し、中央部分の温度が設定温
度より高くなるオーバーシュートを防止でき、適正な温
度調節が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る顕微鏡用加温装置の分
解斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係る顕微鏡用加温装置に搭
載される発熱用透明板の平面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】第1の実施の形態に係る顕微鏡用加温装置に搭
載される他のタイプの発熱用透明板の平面図である。
【図5】第1の実施の形態に係る顕微鏡用加温装置に搭
載される他のタイプの発熱用透明板の平面図である。
【符号の説明】 1…顕微鏡用加温装置 3…発熱用透明板 5…ベ
ース板 6…透明導電膜 7…電極 9…電極の一端部
13…温度センサ 15…ハウジング 23…保護用透明板 27…発
熱用透明板 29…電極 31…電極の一端部 35…発熱用透
明板 37…欠落部
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明なベース板の表面に透明導電膜が形成
    され、且つ透明導電膜に通電するための一対の電極を有
    する発熱用透明板と、前記発熱用透明板に所定距離離間
    して積層された保護用透明板と、発熱用透明板と保護用
    透明板の間に充填された絶縁性透明材料と、前記発熱用
    透明板の温度を検知するための温度センサと、前記発熱
    用透明板と保護用透明板の外縁部を保持するハウジング
    とを有する顕微鏡用加温装置において、前記透明導電膜
    は前記保護用透明板に向かい合う面に形成され、前記一
    対の電極は、発熱用透明板の透明導電膜が形成された面
    に互いに対向して設けられ、且つ一対の電極の少なくと
    も一端部が互いに近づく方向へ延びており、この一対の
    一端部の間に前記温度センサが配置されていることを特
    徴とする顕微鏡用加温装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載した加温装置において、発
    熱用透明板は四角形であることを特徴とする顕微鏡用加
    温装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載した顕微鏡用加温
    装置において、一対の電極の少なくとも一端部は発熱用
    透明板の外縁部へ向かって下降するように傾斜する形状
    であることを特徴とする顕微鏡用加温装置。
  4. 【請求項4】請求項1または2に記載した顕微鏡用加温
    装置のいずれかにおいて、互いに近づく方向へ延びる電
    極の一端部の近傍で、且つベース板の中心部側に透明導
    電膜の欠落部を設けたことを特徴とする顕微鏡用加温装
    置。
  5. 【請求項5】透明なベース板の表面に透明導電膜が形成
    され、且つ透明導電膜に通電するための一対の電極を有
    する発熱用透明板と、前記発熱用透明板に所定距離離間
    して積層された保護用透明板と、発熱用透明板と保護用
    透明板の間に充填された絶縁性透明材料と、前記発熱用
    透明板の温度を検知するための温度センサと、前記発熱
    用透明板と保護用透明板の外縁部を保持するハウジング
    とを有する顕微鏡用加温装置において、前記発熱用透明
    板は前記保護用透明板と重ならない露出部を有し、前記
    露出部に前記温度センサを備えたことを特徴とする顕微
    鏡用加温装置。
  6. 【請求項6】透明なベース板の表面に透明導電膜が形成
    され、且つ透明導電膜に通電するための一対の電極を有
    する発熱用透明板と、前記発熱用透明板に所定距離離間
    して積層された保護用透明板と、発熱用透明板と保護用
    透明板の間に充填された絶縁性透明材料と、前記発熱用
    透明板の温度を検知するための温度センサと、前記発熱
    用透明板と保護用透明板の外縁部を保持するハウジング
    とを有する顕微鏡用加温装置において、前記温度センサ
    は前記ハウジングに覆われた部分に配置されていること
    を特徴とする顕微鏡用加温装置。
  7. 【請求項7】透明なベース板の表面に透明導電膜が形成
    され、且つ透明導電膜に通電するための一対の電極を有
    する発熱用透明板と、前記発熱用透明板に所定距離離間
    して積層された保護用透明板と、前記発熱用透明板の温
    度を検知するための温度センサと、前記発熱用透明板と
    保護用透明板の外縁部を保持するハウジングとを有する
    顕微鏡用加温装置において、前記発熱用透明板と保護用
    透明板との間に熱伝導性の高い材料によって構成される
    熱伝導部材を備えたことを特徴とする顕微鏡用加温装
    置。
  8. 【請求項8】穴を有するベース板の表面に導電膜が形成
    され、且つ前記導電膜に通電するための一対の電極を有
    する発熱板と、前記発熱板の穴に対応する穴を有し発熱
    用板に積層された保護板と、発熱板と保護板の間に配置
    された絶縁性部材と、前記導電膜の温度を検知するため
    の温度センサと、前記発熱板と保護板の外縁部を保持す
    るハウジングとを有する顕微鏡用加温装置において、前
    記保護板を熱伝導性の高い材料によって構成したことを
    特徴とする顕微鏡用加温装置。
  9. 【請求項9】請求項8に記載した顕微鏡用加温装置にお
    いて、保護用板は熱伝導性の高い金属板であることを特
    徴とする顕微鏡用加温装置。
  10. 【請求項10】透明なベース板の表面に透明導電膜が形
    成され、且つ透明導電膜に通電するための一対の電極を
    有する発熱用透明板と、前記発熱用透明板に所定距離離
    間して積層された保護用透明板と、発熱用透明板と保護
    用透明板の間に充填された絶縁性透明材料と、前記発熱
    用透明板の温度を検知するための温度センサと、前記発
    熱用透明板と保護用透明板の外縁部を保持するハウジン
    グとを有する顕微鏡用加温装置において、熱伝導性の大
    きい材料によって構成され、一方の面が前記温度センサ
    に接触し、他方の面が外気に露出する外気温伝達部材を
    備えたことを特徴とする顕微鏡用加温装置。
  11. 【請求項11】請求項10に記載した顕微鏡用加温装置
    において、外気温伝達部材は熱伝導性の高い金属によっ
    て構成されていることを特徴とする顕微鏡用加温装置。
  12. 【請求項12】請求項10に記載した顕微鏡用加温装置
    において、外気温伝達部材は熱伝導性シリコンによって
    構成されていることを特徴とする顕微鏡用加温装置。
  13. 【請求項13】透明なベース板の表面に透明導電膜が形
    成され、且つ透明導電膜に通電するための一対の電極を
    有する発熱用透明板と、前記発熱用透明板に所定距離離
    間して積層された保護用透明板と、発熱用透明板と保護
    用透明板の間に充填された絶縁性透明材料と、前記発熱
    用透明板の温度を検知するための温度センサと、前記発
    熱用透明板と保護用透明板の外縁部を保持するハウジン
    グとを有する顕微鏡用加温装置において、前記発熱用透
    明板と前記ハウジングとの間に断熱部材を備えたことを
    特徴とする顕微鏡用加温装置。
  14. 【請求項14】請求項13に記載した顕微鏡用加温装置
    において、断熱部材に加えて空気層を発熱用透明板とハ
    ウジングとの間に介在させたことを特徴とする顕微鏡用
    加温装置。
  15. 【請求項15】透明なベース板の表面に透明導電膜が形
    成され、且つ透明導電膜に通電するための一対の電極を
    有する発熱用透明板と、前記発熱用透明板に所定距離離
    間して積層された保護用透明板と、発熱用透明板と保護
    用透明板の間に充填された絶縁性透明材料と、前記発熱
    用透明板の温度を検知するための温度センサと、前記発
    熱用透明板と保護用透明板の外縁部を保持するハウジン
    グと、前記一対の電極に電流を供給するための一対の動
    力線と、前記温度センサの信号の通路となる信号線とこ
    の信号線を被覆する絶縁性の被覆材とからなる一対の信
    号コードとがまとめて絶縁性の外皮によって被覆されて
    なる電気コードとを有する顕微鏡用加温装置において、
    前記一対の信号コードに、一対の動力線がそれぞれ巻か
    れており、これが並列に配置された状態で前記外皮によ
    って被覆されていることを特徴とする顕微鏡用加温装
    置。
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