JP2004206069A - 顕微鏡観察用加温装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の加温装置は、透明プレートを顕微鏡のステージに装着して使用するものであるので、ディッシュをステージに装着した透明プレートに載置しない限り、ディッシュ内の細胞は加温されない。このため、細胞の温度を常に保とうとすれば、インキュベーターからディッシュを1個ずつ取り出し、観察が終了したものは、すぐにインキュベーターへ戻すという能率の悪い作業を強いられる。
【解決手段】透明絶縁性基板9と、該基板9の下面に形成された発熱用透明導電膜11と、該導電膜11を覆うオーバーコートクリアー層(透明絶縁膜)21と、該基板9の上面に形成された透明両面粘着テープ27とを有する装置本体3の透明両面粘着テープ27の粘着面をディッシュの底面に押し付け貼り付ける。ステージから降ろした後も、コントローラーをオフにしない限りディッシュ37内の細胞Kは引続き、装置本体3の該導電膜11の発熱によって所望温度に保持される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は顕微鏡観察用加温装置に係り、特に多数の検体を観察するのに適した顕微鏡観察用加温装置及び顕微鏡観察用加温装置ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年のバイオテクノロジーに関する技術の進歩はめざましいものがあり、それに伴って、多数の検体としての細胞を所定温度で培養し、この生育過程を観察する必要性が非常に高いものとなっている。
細胞を培養する場合、直径数センチ程度の透明プラスチック製のある程度の深さをもつ皿状のディッシュや1以上の検体収容部(ウェル)を有するウェルディッシュやウェルプレートに細胞を培養液と共に入れ、これをボックス状のインキュベーターに収容して、所定温度に保たれた雰囲気に置くようにしている。近年では、一度に数百個のディッシュを用いて、細胞の培養を行うことも珍しいことではなくなってきている。
そして、ディッシュをインキュベーターから取り出して顕微鏡観察を行う。この顕微鏡観察を行う場合には、特許文献1に示された顕微鏡観察用加温装置が用いられている。この顕微鏡観察用加温装置は透明プレート部を有しており、透明プレート部を顕微鏡のステージに設置して、その上にディッシュを載置して、細胞を所定の温度に保った状態で顕微鏡観察を行う。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−301750号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1の顕微鏡観察用加温装置は、あくまでも顕微鏡の附属品として、透明プレートを顕微鏡のステージに装着して使用するものである。従って、ディッシュをステージに装着した透明プレートに載置しない限り、ディッシュ内の細胞は加温されず、所定温度を保つことはできない。このため、細胞の温度を常に保とうとすれば、インキュベーターからディッシュを1個ずつ取り出し、しかも観察が終了したものは、すぐにインキュベーターへ戻すという極めて能率の悪い作業を強いられることになる。
さらに、複数の細胞を比較しながら観察したいことも少なくないが、上記の方法では十分な比較観察を行うことは不可能である。
なお、顕微鏡観察を行う場合、ディッシュに水滴が付着して曇ってしまい、観察に支障きたすという問題もある。
【0005】
ディッシュの底の厚さ寸法は、1.30mm〜1.50mmほどある。従って、ディッシュの下側に対物レンズが位置する倒立顕微鏡を用いて高倍率(400倍程度)で観察を行う場合には、ディッシュの底の厚さ寸法より対物レンズの焦点距離が小さくなり、ピントを合わせることができなくなってしまう。なお、高倍率の顕微鏡における対物レンズの焦点距離は極短い。
また、複数の検体収容部をもつウェルプレートは浅い箱形で、幅寸法が8.5cm、長さ寸法が12.7cm程度のものもあり、特許文献1の顕微鏡観察用加温装置はそれ程大きなものはなく、ウェルプレートの底面全体を加温することはできない。
【0006】
ウェルプレート全体を常に加温しようとすれば、特許文献1の顕微鏡観察用加温装置が、極端に大きなサイズとなってしまうので、扱い難いものとなるばかりか、顕微鏡によってはステージに装着することができないものとなってしまう。
【0007】
本発明は上記した従来の問題点に鑑みて為されたものであり、多数のディッシュ等の透明容器に入れられた細胞等の検体の顕微鏡観察を能率よく行うことができ、しかもディッシュの曇りの発生も防止できて、さらに常に鮮明な観察画像を得ることができる顕微鏡観察用加温装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、透明絶縁性基板と前記透明絶縁性基板の少なくともいずれか一方の面の少なくとも一部に形成された発熱用透明導電膜と前記発熱用透明導電膜を覆う透明絶縁膜を有する装置本体と、前記発熱用透明導電膜に通電を行う通電手段とを具備し、前記装置本体を検体が収容される容器に固定することを特徴とする顕微鏡観察用加温装置である。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載した顕微鏡観察用加温装置において、発熱用透明導電膜は無配向の透明材料から成る透明絶縁性基板に形成されていることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置である。
【0010】
請求項3の発明は、請求項2に記載した顕微鏡観察用加温装置において、透明絶縁性基板を構成する無配向の透明材料は透明プラスチックであることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置である。
【0011】
請求項4の発明は、請求項3に記載した顕微鏡観察用加温装置において、透明プラスチックは、無延伸で製造されたものであることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置である。
【0012】
請求項5の発明は、請求項3または4に記載した顕微鏡観察用加温装置において、透明プラスチックは、ポリエーテルサルホン、ポリエチレンテレフタレート、アクリル、ポリカーボネート、スチレンのいずれかであることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置である。
【0013】
請求項6の発明は、請求項1から5のいずかに記載した顕微鏡観察用加温装置において、装置本体を検体が収容される容器に固定する固定手段を備えたことを特徴とする顕微鏡観察用加温装置である。
【0014】
請求項7の発明は、請求項6に記載した顕微鏡観察用加温装置において、固定手段は粘着テープであることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置である。
【0015】
請求項8の発明は、請求項6に記載した顕微鏡観察用加温装置において、固定手段はシリコーンであることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置である。
【0016】
請求項9の発明は、請求項1から8のいずれかに記載した顕微鏡観察用加温装置において、装置本体の表面には細胞の培養に適した材料によって構成される透明膜が形成されていることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置である。
【0017】
請求項10の発明は、請求項9に記載した顕微鏡観察用加温装置において、装置本体の表面に形成された透明膜は、酸化ケイ素(SiO)によって構成されていることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置である。
【0018】
請求項11の発明は、請求項1から10のいずれかに記載した顕微鏡観察用加温装置において、装置本体の厚さ寸法が、0.10mm〜0.20mmであることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置である。
【0019】
請求項12の発明は、請求項1から11のいずれかに記載した顕微鏡観察用加温装置と、検体が収容される容器とを備え、前記容器は対物レンズに対向する部分が透明材料によって構成され、前記容器に装置本体が固定手段によって固定されていることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置ユニットである。
【0020】
請求項13の発明は、請求項12に記載した顕微鏡観察用加温装置ユニットにおいて、検体が収容される容器の検体収容部には開口が形成され、前記開口を透明膜が塞ぐ状態に装置本体が前記容器に固定されていることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置ユニットである。
【0021】
請求項14の発明は、請求項12または13に記載した顕微鏡観察用加温装置ユニットにおいて、容器は複数の検体収容部を備えることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置ユニットである。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1〜図4によって、第1の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置1について説明する。
装置本体3は、図3に示すように透明絶縁性基板9と、発熱用透明導電膜11とを有する複層構造体である。透明絶縁性基板9は円板部5にほぼ長方形の延長部7が一体に形成された形状をしており、円板部5の直径は4cm程度である。透明絶縁性基板9は、無延伸のPET(ポリエチレンテレフタレート)によって構成されているので、分子配向性を有さず、複屈折しにくい。この透明絶縁性基板9の一方の面(図3の下面)には、ほぼ正方形の抵抗発熱材であるITO膜によって構成される発熱用透明導電膜11が真空蒸着法によって形成されている。
【0023】
符号13、13は銀箔製のヒーター用電極を示し、このヒーター用電極13、13の一部分は、発熱用透明導電膜11の両端部に電気的に短絡しないよう離間した状態で形成され、それぞれ発熱用透明導電膜11に電気的に接続されている。さらにヒーター用電極13、13は互いに近づく方向へ直角に折れ、さらに延長部7の方向へ直角に折れて、延長部7の端部まで延びている。
符号15、15は銀箔製のセンサー用電極を示し、センサー用電極15、15は延長部7に形成されており、熱電対から成る温度センサー17の各端部がそれぞれ電気的に接続されている。
延長部7の端部には4つの連結穴19が形成され、この連結穴19はヒーター用電極13、13及びセンサー用電極15、15が形成された部分にそれぞれ配置されている。
【0024】
さらに、透明絶縁性基板9には、透明絶縁膜としてのオーバーコートクリアー層21が形成されており、このオーバーコートクリアー層21は発熱用透明導電膜11の全体、ヒーター用電極13、13とセンサー用電極15、15の端部を除いた部分を被覆している。
オーバーコートクリアー層21は黒色レジスト層23によって被覆されている。この黒色レジスト層23は中央部分が円形に欠落しており、この欠落部分が透明窓25となる。
【0025】
透明絶縁性基板9の他方の面(図3の上面)には、固定手段としての透明両面粘着テープ(粘着テープ)27が貼り付けられている。この透明両面粘着テープ27は円板部5より僅かに小さい大きさに形成され、また透明窓25に対応する部分が欠落している。透明両面粘着テープ27の粘着面は剥離紙29によって覆われている。
符号31はコネクタを示し、このコネクタ31には凸部33を有する端子35が設けられている。端子35はヒーター用電極13、13、センサー用電極15、15用に4つ設けられている。4つの端子35にはそれぞれリード線が接続され、リード線は図示しないコントローラーに接続されており、さらにコントローラーは電源に接続されている。
ヒーター用電極13、13、リード線及び電源によって通電手段が構成されている。
【0026】
次に、容器としてのディッシュ37の構成について説明する。
ディッシュ37は検体としての細胞Kを収容するためのものであり、プラスチック製の検体収容部としての容器本体39と開閉自在のフタ41とからなる。容器本体39の底面は加温装置3と略同じ大きさである。
【0027】
以下に、顕微鏡観察用加温装置1の使用方法について説明する。
図1、図3に示すように剥離紙29を剥がして、透明両面粘着テープ27の粘着面を露出させる。そして、図4に示すように装置本体3をディッシュ37の容器本体39の底面に透明両面粘着テープ27の粘着面を押し付け貼り付ける。このようにして装置本体3を必要な個数分、ディッシュ37の底面に固定する。
次いで、ディッシュ37に培養液Bと共に細胞Kを入れて、必要があるときはフタ41を閉めて、インキュベーターに収容し細胞の培養を行う。
【0028】
細胞Kについて顕微鏡観察を行う場合には、観察を行う複数のディッシュ37を取り出し、コネクタ31を装置本体3の延長部7に接続する。端子35の凸部33が連結穴19に嵌合し、端子35とヒーター用電極13、13、センサー用電極15、15とが電気的に接続される。
このようにしてインキュベーターから取り出したディッシュ37の底面に固定されている装置本体3にコネクタ31を接続する。なお、1台のコントローラーで複数のコネクタ31を接続することが可能である。
【0029】
コントローラーのスイッチをオンにすれば、発熱用透明導電膜11に発熱用の電流が供給されると共に、温度センサー17からの信号に基づいてその電流の供給量が制御されるので、発熱用透明導電膜11の発熱によってディッシュ37内の細胞Kが加温され所望温度に保たれる。そして、ディッシュ37を、そのまま顕微鏡のステージに載置して顕微鏡観察を行う。一旦、観察を中止し他の細胞を観察する場合には、その細胞Kを収容したディッシュ37をステージから降ろす。
【0030】
ステージから降ろした後も、コントローラーをオフにしない限りディッシュ37内の細胞Kは引続き、装置本体3の発熱用透明導電膜11の発熱によって所望温度に保持される。従って、再び細胞Kを観察する場合には、細胞Kの収容されたディッシュ37を再び顕微鏡のステージに載置するだけでよい。
よって、インキュベーターからディッシュ37を出し入れする極めて煩雑な作業を行うことなく、細胞Kを所望の温度に保ったまま顕微鏡観察することが可能となる。
この顕微鏡観察用加温装置1では、装置本体3の透明絶縁性基板9が無延伸のPET(ポリエチレンテレフタレート)によって構成されているので、分子配向性を有さない。従って、顕微鏡観察をする際に複屈折が発生しないので、位相差、微分干渉、偏光等の悪影響を排除して、鮮明な観察画像を得ることができる。
【0031】
図5〜図8によって、第2の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置51について説明する。
この顕微鏡観察用加温装置51は、第1の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置1と多くの部位で同様の構造を有するので、図面の各部に顕微鏡観察用加温装置1における同様の部位に付した符号と同じ符号を付すことで、その説明を省略する。
図7に示すように、顕微鏡観察用加温装置51は透明絶縁性基板9の一方の面(図7において上面)に透明膜52が真空蒸着法により形成されている。透明膜52は酸化ケイ素(SiO)で構成されている。
また、顕微鏡観察用加温装置51は顕微鏡観察用加温装置1と異なり、透明両面粘着テープ27及び剥離紙29を備えていない。
【0032】
顕微鏡観察用加温装置51を使用する場合は、透明容器としてのディッシュ53を用いる。このディッシュ53の検体収容部としての容器本体54は底面に開口57が形成されている。顕微鏡観察用加温装置51とディッシュ53とによって顕微鏡観察用加温装置ユニットが構成される。
顕微鏡観察用加温装置51の装置本体61をディッシュ53の底面に固定するための固定手段としてシリコーン59を用いる。即ち、図5、図6に示すようにシリコーン59を円板部5の外周部に沿ってリング状に塗布する。そして、このシリコーン59を塗布した部分を容器本体54の底面に押し付けて、装置本体61を容器本体54の底面に固定する。これにより、開口57を透明膜52が塞ぐ状態となる。
従って、この顕微鏡観察用加温装置51は、その透明膜52が容器本体54の底面としての機能を担うことになる。
また、装置本体61の円板部5の厚さ寸法は0.12mmである。
【0033】
第1の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置1では、細胞Kと発熱性透明導電膜11との間に容器本体39の底面が存在するのに対して、この第2の実施の形態においては、容器本体54内の細胞Kと発熱用透明導電膜11との間には底面が介在しない。従って、顕微鏡観察用加温装置1よりも、顕微鏡観察用加温装置51では細胞Kが発熱用透明導電膜11に近い位置に存在することになる。よって、この顕微鏡観察用加温装置51は、細胞Kに対する温度管理をより高精度に行うことが可能である。
また、装置本体61の円板部5の厚さ寸法は0.12mmなので、400倍程度の高倍率で顕微鏡観察をする場合において対物レンズTの焦点距離が短くても、対物レンズTを細胞Kの極近くまで近づけることができ、焦点を合わせることが可能となる。
【0034】
さらに、細胞を培養する場合、細胞の種類によってはプラスチック製容器よりも酸化ケイ素(SiO)製の容器すなわちガラス製容器の方が、適する場合もある。従って、この加温装置51を用いれば、安価なプラスチック製の容器本体54を使用しても、ガラス製容器の方が生育上好ましい細胞にとって好適な環境を得ることが可能となる。
なお、顕微鏡観察用加温装置51も、第1の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置1と同様に、装置本体61の透明絶縁性基板9が無延伸のPET(ポリエチレンテレフタレート)によって構成されているので、分子配向性を有さない。従って、複屈折の発生が防止されて、鮮明な観察画像を得ることができる。
【0035】
また、図9に示すように1つのディッシュ53に対し顕微鏡観察用加温装置1と顕微鏡観察用加温装置51の両方を装着してもよい。即ち、装置本体3をフタ41の上面に貼り付け、装置本体61を容器本体54の底面に貼り付けてもよい。このようにすれば、顕微鏡観察用加温装置1は加温だけでなく、フタ41に水滴が付着することによる曇りの発生を防ぐことができ、顕微鏡観察に支障をきたすのを完全に防止することが可能となる。
さらに、2つの顕微鏡観察用加温装置1を1つのディッシュ37に装着してもよい。即ち、装置本体3を容器本体39の底面とフタ41の上面に貼り付ける。この場合にも、フタ41の曇りを完全に防止することができる。
【0036】
図10〜図13によって、第3の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置71について説明する。
顕微鏡観察用加温装置71は所謂ウェルプレートと呼ばれる複数の検体収容部をもつ検体培養用の容器に適用するものである。
この顕微鏡観察用加温装置71は、第1及び第2の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置1、51と同様の構造を有するので、図面の各部に顕微鏡観察用加温装置1、51における同様の部位に付した符号と同じ符号を付して説明を省略し、また必要に応じて第1及び第2の実施の形態において用いた符号を引用して説明する。
【0037】
装置本体73は、長方形部75にほぼ長方形の延長部77が一体に形成された形状をしている。長方形部75の厚さ寸法は、0.12mmに形成されている。
透明絶縁性基板78は、無延伸のPES(ポリエーテルサルホン)によって構成されており、分子配向性を有さない。
この透明絶縁性基板78の一方の面(図11の下面)の一点鎖線で囲んだ領域には、抵抗発熱材であるITO膜によって構成される発熱用透明導電膜11が真空蒸着法によって形成されている。
【0038】
符号13、13は銀箔製のヒーター用電極を示し、このヒーター用電極13、13の一部分は、発熱用透明導電膜11の両端部に電気的に短絡しないよう離間した状態で形成され、それぞれ発熱用透明導電膜11に電気的に接続されている。ヒーター用電極13、13は長方形部75の長辺に沿って配置され、さらに延長部77側の短辺に沿って、さらに延長部77の方向へ直角に折れて、延長部77の端部まで延びている。
符号15、15は銀箔製のセンサー用電極を示し、センサー用電極15、15は延長部77に形成されており、熱電対から成る温度センサー17の各端部がそれぞれ電気的に接続されている。温度センサー17の先端部は、後述する透明窓25の端部に位置している。
延長部77の端部には4つの連結穴19が形成され、この連結穴19はヒーター用電極13、13及びセンサー用電極15、15が形成された部分にそれぞれ配置されている。
【0039】
さらに、透明絶縁性基板78には、透明絶縁膜としてのオーバーコートクリアー層21が形成されており、このオーバーコートクリアー層21は発熱用透明導電膜11の全体、ヒーター用電極13、13とセンサー用電極15、15の端部を除いた部分を被覆している。
オーバーコートクリアー層21は黒色レジスト層23によって被覆されている。この黒色レジスト層23は中央部分が長方形に欠落しており、この欠落部分が透明窓25となる。
また、透明絶縁性基板78の一方の面(図11において上面)に透明膜52が真空蒸着法により形成されている。透明膜52は酸化ケイ素(SiO)で構成されている。
【0040】
符号81は透明プラスチック製のウェルプレートを示し、このウェルプレート81は容器本体83とフタ85とから構成されている。
容器本体83は枠状体87と、この枠状体87の内部に一体的に形成された検体収容部89とから成る。検体収容部89は円筒状で上下方向に開口しており、横6列、縦4列に配置され合計24個備えられている。
フタ85は容器本体83の上面全体を覆うようになっており、検体収容部89の上面開口91にそれぞれ嵌り込むリング状の凸部93が形成されている。
【0041】
次に、この顕微鏡観察用加温装置71の使用方法について説明する。
図13に示すように、透明膜52側を上にして容器本体83の下面にシリコーンを用いて接着固定する。顕微鏡観察用加温装置71が検体収容部89の下面開口95を閉鎖して底面となる。
そして、検体収容部89に培養液Bと細胞Kを入れ、容器本体83にフタ85を被せて上面を覆う。また、顕微鏡観察用加温装置71にコネクタ31を介して接続したコントローラーのスイッチをオンにして、発熱用導電膜11に対する電流の供給及びその制御を行う。
【0042】
発熱用導電膜11に対する電流の供給及びその制御を行っている状態のまま、ウェルプレート81を顕微鏡のステージに載せて観察を行う。顕微鏡観察用加温装置71は全ての検体収容部89を加温し、細胞Kを常時適温に保ち、この状態で細胞Kの観察を行う。
装置本体73の長方形部75の厚さ寸法は、0.12mmに形成されているので、400倍程度の高倍率で顕微鏡観察をする場合において対物レンズTの焦点距離が短くても、対物レンズTを細胞Kの極近くまで近づけることができ、焦点を合わせることが可能となる。さらに、上記第2の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置51と同様の効果を奏する。
【0043】
また、装置本体73の透明絶縁性基板78が、無延伸のPES(ポリエーテルサルホン)によって構成されているので、分子配向性を有さない。従って、顕微鏡観察をする際に複屈折が発生しないので、位相差、微分干渉、偏光等の悪影響を排除して、鮮明な観察画像を得ることができる。
なお、装置本体73をフタ85にはり付けて、フタ85が水滴によって曇るのを防止することも可能である。
【0044】
図14によって、第4の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置について説明する。
この顕微鏡観察用加温装置は、第3の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置71と同様の構造を有するので、図面の各部に顕微鏡観察用加温装置71における同様の部位に付した符号と同じ符号を付して説明を省略し、また必要に応じて第3の実施の形態において用いた符号を引用して説明する。
装置本体103を構成する透明絶縁性基板78の一方の面(図15の下面)の一点鎖線で囲んだ領域には、抵抗発熱材であるITO膜によって構成される発熱用透明導電膜111が真空蒸着法によって形成されている。
【0045】
符号113、113は銀箔製のヒーター用電極を示し、このヒーター用電極113、113の一部分は、発熱用透明導電膜111の両端部に電気的に短絡しないよう離間した状態で形成されている。ヒーター用電極113、113は長方形部75の長辺に沿って発熱用透明導電膜111の外側に配置され、さらに延長部77側の短辺に沿って、さらに延長部77の方向へ直角に折れて、延長部77の端部まで延びている。ヒーター用電極113、113のうち、図14において長方形部75の上側の長辺に沿って延びる部分に連続して、下方へ向かって真っ直ぐに延びる延長電極113a、113bが形成されている。また、図14において長方形部75の下側の長辺に沿って延びる部分に連続して、上方へ向かって真っ直ぐに延びる延長電極113c、113dが形成されている。
【0046】
さらに、透明絶縁性基板78には、透明絶縁膜としてのオーバーコートクリアー層21が形成されており、このオーバーコートクリアー層21は発熱用透明導電膜11の全体、ヒーター用電極113、113とセンサー用電極15、15の端部を除いた部分を被覆している。
オーバーコートクリアー層21は黒色レジスト層23によって被覆されている。この黒色レジスト層23は、延長電極113a、113b、113c、113dを含めたヒーター用電極113、113を被覆しており、長方形部75の長手方向に並ぶ3つのレジスト膜23の欠落部分が透明窓115となる。
また、透明絶縁性基板78の一方の面(図15において上面)に透明膜52が真空蒸着法により形成されている。透明膜52は酸化ケイ素(SiO)で構成されている。
【0047】
第4の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置では、延長電極113aと113c、延長電極113cと113b及び延長電極113bと113dが比較的短い距離を開けて互いに対向して配置される。従って、発熱用透明導電膜11の流れる電流の電圧値が均一になり、発熱用透明導電膜11に温度むらが生じるのを防止することができる。
なお、第4の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置も第3の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置71と同様に、装置本体75の透明絶縁性基板78が、無延伸のPES(ポリエーテルサルホン)によって構成されているので、分子配向性を有さない。従って、顕微鏡観察をする際に複屈折が発生しないので、位相差、微分干渉、偏光等の悪影響を排除して、鮮明な観察画像を得ることができる。
【0048】
以上、本発明の実施の形態について詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計の変更などがあっても本発明に含まれる。
例えば、顕微鏡観察用加温装置の装置本体に温度センサーを設けない構成とすることも可能である。その場合には発熱用透明導電膜の抵抗値から発熱量を計算し、通電量を決定する。
また、上記実施の形態において、円板部5、長方形部75も厚さ寸法は0.12mmとしたが、本発明はこれに限定されず、透明絶縁性基板9の厚さ寸法を変更する等して、0.10mm〜0.20mmの範囲で設定する。
【0049】
ディッシュ37、53と装置本体3から成る顕微鏡観察用加温装置ユニットのディッシュ37、53と装置本体3との組み合わせは、ディッシュ37の容器本体39の底面に装置本体3を貼り付けたもの、ディッシュ37の容器本体39の底面とフタ41の上面の両方に装置本体3を貼り付けたもの、ディッシュ53の容器本体54の底面に装置本体61を貼り付けたもの、ディッシュ53の容器本体54の底面に装置本体61を貼り付け、さらにフタ41に装置本体3を貼り付けたものがある。また、フタ41の上面にのみ装置本体3、61を貼り付けたものがある。
ウェルプレート81と装置本体73から成る顕微鏡観察用加温装置ユニットのディッシュ81と装置本体73との組み合わせは、ウェルプレート81の底面に装置本体73を貼り付けたもの、ウェルプレート81の底面とフタ85の上面の両方に装置本体73を貼り付けたものがある。また、フタ85の上面にのみ装置本体73を貼り付けたものがある。
【0050】
なお、ウェルプレートの容器本体に開口を有さず底板を有した通常のものに、顕微鏡観察用加温装置71を適用できるのは言うまでもない。この場合においても、顕微鏡観察用加温装置ユニットのウェルプレートと装置本体73との組み合わせは、上記ウェルプレート81と装置本体73との組み合わせと同じである。
また、容器本体に開口を有さず底板を有した通常のウェルプレートを用いる場合は、酸化ケイ素(SiO)によって構成された透明膜52を有していない構成とする。
【0051】
透明絶縁性基板は、透明性及び絶縁性を有するもので構成すれば足り、PET、PESに限らず、アクリル、ポリカーボネート、スチレン等のPET、PES以外のプラスチックで構成してもよく、さらに、PET、PES、アクリル、ポリカーボネート、スチレン等で無延伸のもの(複屈折を呈さないプラスチック)は勿論のこと、延伸されて製造されたPET、PES、アクリル、ポリカーボネート、スチレン等のプラスチック、或いはガラスによって構成してもよい。
発熱用透明導電膜は、通電されると抵抗発熱するもので構成すれば足り、ITO膜に限らず、例えば、酸化スズ、酸化インジウム、スズ又はアンチモンをドープした酸化インジウム(例えばITO)、アンチモンをドープした酸化スズ等で構成してもよい。
【0052】
装置本体3、61の発熱用透明導電膜は、ほぼ正方形に限らず、長方形でもよく、さらに円板部全体に形成してもよい。
また、発熱用透明導電膜を絶縁性透明基板の両面に形成する構成とすることも可能である。
透明膜は、透明性及び絶縁性を有するもので構成すればよく、酸化ケイ素(SiO)、アルミナ(Al)、ジルコニア(ZrO)等で構成してもよい。
発熱用透明導電膜や透明絶縁膜は、真空蒸着法に限らず、その他の物理蒸着、化学蒸着、気相めっき等、周知の膜形成方法で形成することができる。
なお、細胞培養に適した材料としては、上記した酸化ケイ素(SiO)の他、種々の材料が利用できるが、特に酸化ケイ素(SiO)が好ましい。
【0053】
端子に関しては、銀に限らず、電極性能のよい材料、例えば銅で構成すればよい。端子の形状は帯状に限らず、例えば導電線の一端を利用してもよい。また、一対の端子は互いに離間していれば良く、必ずしも向かい合うように形成する必要はない。
また、装置本体61、73の固定手段として、シリコーンの代わりに透明両面粘着テープを使用してもよい。さらに上記実施の形態では、装置本体61、73をディッシュ53の容器本体54、ウェルプレート81の容器本体83に貼り付ける直前にシリコーン59を塗布したが、シリコーンやその他の粘着剤(接着剤)を、装置本体61、73に予め塗布しておく構成としてもよい。また、装置本体3は、透明両面粘着テープ27と剥離紙29を備える構成としたが、透明両面粘着テープ27と剥離紙29を備えない構成として、シリコーンその他の粘着剤(接着剤)を塗布して、ディッシュ37の容器本体39に貼り付けることも可能である。
【0054】
上記第2の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置51の装置本体61をディッシュ53に固定するのに、0.5mm程度の厚さ寸法のシリコーン製の板を装置本体61とディッシュ53の容器本体54の底面との間に挟み込んで、装置本体61を容器本体54の方向へ押さえつけて圧力を加え、これにより上記シリコーン製の板の上面と容器本体54の底面とを密着させ、さらにシリコーン製の板の下面と装置本体61とを密着させて、装置本体61を容器本体54に固定してもよい。このシリコーン製の板を用いた固定方法は、第3の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置71の装置本体73、第4の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置の装置本体103をウェルプレート81に固定する場合にも適用することができる。
なお、このシリコーン製の板は厚さ寸法0.1mm〜1.0mmのものを使用するのが好ましい。
【0055】
上記第1の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置1、第2の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置51及び第3の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置71では、使用者が、装置本体3、61、73を透明容器としてのディッシュ37、53、ウェルプレート81に貼り付ける構成としているが、装置本体3、61、71をディッシュ37、53、81に予め貼り付けた顕微鏡観察用加温装置ユニットとしてもよい。そして、ディッシュ37、53、81と共に装置本体3、61、73を袋等に封入した後に放射線等により滅菌することも可能である。このようにすれば、顕微鏡観察用加温装置ユニットを袋から出してすぐに使用することができ、便利である。
【0056】
装置本体3、61、73の形状は上記したものに限定されないが、容器の底面の形状に合わせるのが好ましい。
また、上記実施の形態では容器として透明プラスチック製のディッシュを示したが、本発明はこれに限定されず、ガラス製のディッシュを使用することも可能であり、さらにディッシュ以外の容器を使用する構成としてもよい。また、容器全体を透明にする必要はなく、その一部を透明にしてもよい。さらに、容器全体を不透明な材料によって構成することもでき、この場合には容器本体に設けた開口を通して顕微鏡観察を行う。
なお、本発明は上記したディッシュ、ウェルプレートの他、1つのウェル(検体収容部)を有するウェルディッシュに適用することもできる。
【0057】
【発明の効果】
本発明の顕微鏡観察用加温装置によれば、多数のディッシュ等の透明容器に入れられた細胞(検体)の顕微鏡観察を能率よく行うことができる。
本発明の顕微鏡観察用加温装置は、以上のような簡易な構成を有するものであり、従来の加温装置より製造コストが大幅に安い。また、透明容器は安価に入手できる簡易なものである。従って、ユーザーは本発明の顕微鏡観察用加温装置を使い捨て使用することも可能である。また、透明容器は使い捨て使用し、顕微鏡観察用加温装置は数回使用すれば、経済性を犠牲にせずに作業効率を更に上げることが可能である。
ウェルプレートの複数の検体収容部全てについて加温することができ、全ての検体を確実に適温に保った状態で顕微鏡観察することが可能となる。
また、透明絶縁性基板を無配向の透明材料によって構成した場合には、分子配向性を有さない。従って、顕微鏡観察をする際に複屈折が発生しないので、位相差、微分干渉、偏光等の悪影響を排除して、鮮明な観察画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置の使用方法を説明するための斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置の装置本体の平面図である。
【図3】図2のX−X断面図である。
【図4】第1の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置の使用状態を説明するための断面図である。
【図5】第2の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置の使用方法を説明するための斜視図である。
【図6】第2の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置の装置本体の平面図である。
【図7】図6のY−Y断面図である。
【図8】第2の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置の使用状態を説明するための断面図である。
【図9】第1の実施の形態及び第2の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置の使用状態を説明するための断面図である。
【図10】第3の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置の装置本体の平面図である。
【図11】図10のA−A断面図である。
【図12】第3の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置及びウェルプレートの斜視図である。
【図13】第3の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置をウェルプレートに固定した状態の断面図である。
【図14】第4の実施の形態に係る顕微鏡観察用加温装置の装置本体の平面図である。
【図15】図14のB−B断面図である。
【符号の説明】
1…顕微鏡観察用加温装置 3…装置本体
5…円板部 7…延長部
9…透明絶縁性基板 11…発熱用透明導電膜
13、13…ヒーター用電極 15、15…センサー用電極
17…温度センサー 19…連結穴
21…オーバーコートクリアー層 23…黒色レジスト層
25…透明窓 27…透明両面粘着テープ
29…剥離紙 31…コネクタ
33…凸部 35…端子
37…ディッシュ 39…容器本体
41…フタ 51…顕微鏡観察用加温装置
52…透明膜 53…ディッシュ
54…容器本体 57…開口
59…シリコーン 61…装置本体
B…培養液 K…検体
71…顕微鏡観察用加温装置 73…装置本体 75…長方形部
77…延長部 78…透明絶縁性基板
81…ウェルプレート 83…容器本体
85…フタ 87…枠状体 89…検体収容部
91…上面開口 93…凸部 95…下面開口
103…装置本体 111…発熱用透明導電膜
113、113…ヒーター用電極
113a、113b、113c、113d…延長電極 115…透明窓

Claims (14)

  1. 透明絶縁性基板と前記透明絶縁性基板の少なくともいずれか一方の面の少なくとも一部に形成された発熱用透明導電膜と前記発熱用透明導電膜を覆う透明絶縁膜を有する装置本体と、前記発熱用透明導電膜に通電を行う通電手段とを具備し、前記装置本体を検体が収容される容器に固定することを特徴とする顕微鏡観察用加温装置。
  2. 請求項1に記載した顕微鏡観察用加温装置において、発熱用透明導電膜は無配向の透明材料から成る透明絶縁性基板に形成されていることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置。
  3. 請求項2に記載した顕微鏡観察用加温装置において、透明絶縁性基板を構成するに無配向の透明材料は透明プラスチックであることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置。
  4. 請求項3に記載した顕微鏡観察用加温装置において、透明プラスチックは、無延伸で製造されたものであることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置。
  5. 請求項3または4に記載した顕微鏡観察用加温装置において、透明プラスチックは、ポリエーテルサルホン、ポリエチレンテレフタレート、アクリル、ポリカーボネート、スチレンのいずれかであることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載した顕微鏡観察用加温装置において、装置本体を検体が収容される容器に固定する固定手段を備えたことを特徴とする顕微鏡観察用加温装置。
  7. 請求項6に記載した顕微鏡観察用加温装置において、固定手段は粘着テープであることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置。
  8. 請求項6に記載した顕微鏡観察用加温装置において、固定手段はシリコーンであることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載した顕微鏡観察用加温装置において、装置本体の表面には細胞の培養に適した材料によって構成される透明膜が形成されていることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置。
  10. 請求項9に記載した顕微鏡観察用加温装置において、装置本体の表面に形成された透明膜は、酸化ケイ素(SiO)によって構成されていることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載した顕微鏡観察用加温装置において、装置本体の厚さ寸法が、0.10mm〜0.20mmであることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置。
  12. 請求項1から11のいずれかに記載した顕微鏡観察用加温装置と、検体が収容される容器とを備え、前記容器は対物レンズに対向する部分が透明材料によって構成され、前記容器に装置本体が固定手段によって固定されていることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置ユニット。
  13. 請求項12に記載した顕微鏡観察用加温装置ユニットにおいて、検体が収容される容器の検体収容部には開口が形成され、前記開口を透明膜が塞ぐ状態に装置本体が前記容器に固定されていることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置ユニット。
  14. 請求項12または13に記載した顕微鏡観察用加温装置ユニットおいて、容器は複数の検体収容部を備えることを特徴とする顕微鏡観察用加温装置ユニット。
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