JP2016126028A - プレパラート用試料載置基材 - Google Patents
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Abstract
【課題】透光性に支障がなく、かつ、試料温度を簡単な構造で検知し得る。【解決手段】プラスチック製基板1の中央部に透光性の被検査物載置エリア2を形成する。その基板1は二枚の板片1a、1b及びフィルム1cとからなり、そのフィルム1cに前記エリア2を囲む環状の薄膜状発熱層3及び薄膜状熱電対5がスクリーン印刷により設けられて、両板片がその中立面にフィルムをインサート成形した射出成形品からなる。薄膜状熱電対5の検知部6はエリア2内に位置している。発熱層3の端子3a及び熱電対5の端子5aはそれぞれ制御器に接続されており、その端子を介して電源が供給されるとともに、制御器によって、熱電対5による測定温度に基づき、発熱層3への供給電力が制御されて、エリア2上の試料aが所要の温度とされるとともに、光学顕微鏡によって観察される。【選択図】図3
Description
この発明は、プレパラート用試料載置基材に関するものである。
プレパラートは、顕微鏡観察を行う際、その観察対象(試料)を検鏡可能な状態に処理したものであり、通常、光学顕微鏡を用いた観察用に調製(preparation)したものを言う。
そのプレパラート用試料載置基材として、従来から、主に、スライドガラスが使用されており、そのスライドガラスは、主に光学顕微鏡を用いた観察の際、微小な試料を載せるために用いるガラス板のことであり、通常、短辺2.5cm程度、長辺7.5cm程度、厚さ1.2mm程度である。このスライドガラスに試料を乗せ、カバーガラスで挟むなど観察に便利な状態に調製したものを上記プレパラートと呼ぶ。
そのプレパラート用試料載置基材として、従来から、主に、スライドガラスが使用されており、そのスライドガラスは、主に光学顕微鏡を用いた観察の際、微小な試料を載せるために用いるガラス板のことであり、通常、短辺2.5cm程度、長辺7.5cm程度、厚さ1.2mm程度である。このスライドガラスに試料を乗せ、カバーガラスで挟むなど観察に便利な状態に調製したものを上記プレパラートと呼ぶ。
このプレパラートにおいて、スライドガラス上の試料を所要の温度に加熱したり、冷却したりする場合があり、その一加熱手段として、試料の載置位置に薄膜からなる透明導電性ヒータを設けたり(特許文献1要約等参照)、導電性ポリマーのヒータを設けたり(特許文献2第8頁第8〜11行、図3等参照)したものがある。
この特許文献1の技術は、試料が所要の温度になったことを、スライドガラスの縁のインジケータの着色変化によって検知している(特許文献1段落0040,図1参照)。
特許文献2の技術は、試料の温度を赤外線熱電対によって検知している(特許文献2第8頁第18〜19行、図5等参照)。
この特許文献1の技術は、試料が所要の温度になったことを、スライドガラスの縁のインジケータの着色変化によって検知している(特許文献1段落0040,図1参照)。
特許文献2の技術は、試料の温度を赤外線熱電対によって検知している(特許文献2第8頁第18〜19行、図5等参照)。
上記特許文献1、2記載の技術は、透明導電性ヒータ又は導電性ポリマーヒータを試料載置面の全域に設けているため、透明といっても、ヒータ面が光の通過に何らかの影響を及ぼし、光学顕微鏡による観察に少なからず、問題が生じる場合がある。
また、その試料の加熱温度の検知において、特許文献1の技術はインジケータによる温度検知は目視であり、その精度に問題がある。特許文献2記載の技術は、赤外線熱電対の温度計をプレパラート(スライドガラス)から離れた位置に設置しており、測定精度が問題になるとともに、その温度計の設置スペースの確保が問題となる。
また、その試料の加熱温度の検知において、特許文献1の技術はインジケータによる温度検知は目視であり、その精度に問題がある。特許文献2記載の技術は、赤外線熱電対の温度計をプレパラート(スライドガラス)から離れた位置に設置しており、測定精度が問題になるとともに、その温度計の設置スペースの確保が問題となる。
この発明は、以上の実状の下、透光性に支障がなく、かつ、試料温度を簡単な構造で検知し得るようにすることを課題とする。
上記課題を達成するため、この発明は、まず、発熱層(ヒータ部)は被検査物(試料)の載置エリアを囲むように環状に設けたのである。
このように発熱部を環状に設ければ、その環状内部の透光度はスライドガラス等の試料載置基材をなす基板のみに依存するため、特許文献1、2記載技術のようなヒータがその透光度に影響することはなくなる。このとき、環状は全周が連続している必要はなく、部分的に欠如していても良い(下記実施形態参照)。
つぎに、この発明は、上記エリア内に検知部を有する薄膜状温度計測手段を上記基板に設けたのである。
このように、基板に温度計測手段を直接に設ければ、その測定(検知)精度は高いものとなる。
このように発熱部を環状に設ければ、その環状内部の透光度はスライドガラス等の試料載置基材をなす基板のみに依存するため、特許文献1、2記載技術のようなヒータがその透光度に影響することはなくなる。このとき、環状は全周が連続している必要はなく、部分的に欠如していても良い(下記実施形態参照)。
つぎに、この発明は、上記エリア内に検知部を有する薄膜状温度計測手段を上記基板に設けたのである。
このように、基板に温度計測手段を直接に設ければ、その測定(検知)精度は高いものとなる。
この発明の構成としては、基板の中央部に透光性の被検査物載置エリアを形成し、そのエリアを囲む薄膜状発熱層を前記基板に設けた構成を採用することができる。
このとき、基板は透光性であれば、無色透明である必要はなく、例えば、乳白等の透光性を有する素材からなれば良く、また、被検査物載置エリアのみが透光性でも良い。
このとき、基板は透光性であれば、無色透明である必要はなく、例えば、乳白等の透光性を有する素材からなれば良く、また、被検査物載置エリアのみが透光性でも良い。
この構成において、上記エリア内に検知部を有する薄膜状温度計測手段を上記基板に設けることができる。その温度計測手段としては、このプレパラート用の温度センサとして使用し得るものであれば何れでも良く、熱電変換素子や熱抵抗素子等が挙げられる。
その熱電変換素子は、両端に温度差を生じさせると起電力が生じるゼーベック効果を利用して温度計測するものであって、熱電対が代表例であり、その熱電変換モジュールとして、P型熱電素子とN型熱電素子で構成された半導体熱電変換素子としたり(特許文献3等参照)、金属ナノ粒子が導電性高分子中に分散した熱電変換材料からなる熱電変換素子(特許文献4等参照)又はカーボンナノチューブ熱電変換素子(特許文献5等参照)等としたりすることができる。
熱抵抗素子は、金属窒化物からなるサーミスタ等(特許文献6等参照)とすることができ、熱変化による抵抗値変化によって温度を計測する。
また、上記被検査物載置エリアを凹部とすれば、被検査物の載置状態が安定する。
その熱電変換素子は、両端に温度差を生じさせると起電力が生じるゼーベック効果を利用して温度計測するものであって、熱電対が代表例であり、その熱電変換モジュールとして、P型熱電素子とN型熱電素子で構成された半導体熱電変換素子としたり(特許文献3等参照)、金属ナノ粒子が導電性高分子中に分散した熱電変換材料からなる熱電変換素子(特許文献4等参照)又はカーボンナノチューブ熱電変換素子(特許文献5等参照)等としたりすることができる。
熱抵抗素子は、金属窒化物からなるサーミスタ等(特許文献6等参照)とすることができ、熱変化による抵抗値変化によって温度を計測する。
また、上記被検査物載置エリアを凹部とすれば、被検査物の載置状態が安定する。
上記薄膜状発熱層、薄膜状温度計測手段は、基板の試料を載せる面に設けても良いが、その基板内に埋設された状態、特に、基板の中立面(厚さ方向の中央面)に設けることが好ましい。加熱しながら顕微鏡観察する際には、基板の片面から熱流入があると、基板表面と裏面の温度差により、基板に反りが発生する。そのため、被観察物の合焦方向への移動に伴い、焦点がずれてしまい、観察に支障が発生することになる。
その基板内への薄膜状発熱層、薄膜状温度計測手段の埋設(介在)手段としては、例えば、前記基板が2枚の板片からなり、その一方の板片に薄膜状発熱層又は薄膜状発熱層及び薄膜状温度計測手段が設けられて、その両板片を一体化したり、前記薄膜状発熱層等をフィルム上に設け、前記両板片を前記フィルムを介在して一体化したりすることができる。
その両片の一体化は、接着、融着や金型による射出成形等が考えられる。
その基板内への薄膜状発熱層、薄膜状温度計測手段の埋設(介在)手段としては、例えば、前記基板が2枚の板片からなり、その一方の板片に薄膜状発熱層又は薄膜状発熱層及び薄膜状温度計測手段が設けられて、その両板片を一体化したり、前記薄膜状発熱層等をフィルム上に設け、前記両板片を前記フィルムを介在して一体化したりすることができる。
その両片の一体化は、接着、融着や金型による射出成形等が考えられる。
上記薄膜状発熱層、薄膜状温度計測手段は、物理的又は化学的成膜法や箔貼着法等の種々の手段によって設けることができるが、印刷手法やコーティング手法等によって設けると、その形成を安価に行うことができる。
この発明は、以上のように構成したので、試料を検査に支障なく温めることができる。また、その加熱温度を精度良く測定できる。
この発明に係わるプレパラート用試料載置基材の一実施形態を図1、図2に示し、この試料載置基材(スライドガラス)P1は、従来と同様に、ガラス製基板1からなり、その中央部が試料aの載置面(エリア)2となっている。基板1はプラスチック製とし得る。
上記エリア2の広さ(面積)は、この実施形態では、短辺2.5cm程度、長辺7.5cm程度、厚さ1.2mmのスライドガラス基板1の場合に14mm内径としたが、観察する試料aの種類や量等に応じて必要な発熱量が得られるように、そのエリア2の広さ及び下記薄膜状発熱層3の抵抗値を適宜に設定する。
上記エリア2の広さ(面積)は、この実施形態では、短辺2.5cm程度、長辺7.5cm程度、厚さ1.2mmのスライドガラス基板1の場合に14mm内径としたが、観察する試料aの種類や量等に応じて必要な発熱量が得られるように、そのエリア2の広さ及び下記薄膜状発熱層3の抵抗値を適宜に設定する。
そのエリア2を囲むように薄膜状発熱層3が導電性ペーストのスクリーン印刷によって設けられている。その発熱層3の形状は、エリア2をほぼ円環状に囲むようにするとともに、適宜に折り返し数条として円滑な加熱ができるようにする。その発熱層3は基板1の縁に導かれて端子(電極)3aが形成されている。発熱層用導電性ペーストは、銅、アルミニウム、銀等の金属又はカーボン等の粉を樹脂に混入したものとし、その発熱層3の抵抗は、観察する試料aに応じて適宜に設定する。
発熱層3の上には、同じくスクリーン印刷によって絶縁性の樹脂にシリカを混入させたペーストにより透明絶縁層4を形成し、さらにその上に、同じく導電性ペーストによるスクリ−ン印刷により薄膜状温度計測手段の一例である熱電対5が設けられており、その先端検知部6は上記エリア2の中央に至っている。この熱電対5の端も基板1の縁に導かれて端子(電極)5aが形成されている。この両端子5a、5aに測定器を接続してエリア2内の温度を測定する。熱電対5の上にも透明の絶縁層を設けることができる。
上記発熱層3の端子3a、熱電対5の端子5aはそれぞれ制御器(図示せず)に接続されて、電源が供給されるとともに、その制御器によって、熱電対5による測定温度に基づき、発熱層3への供給電力が制御されて、エリア2上の温度によって変化する化学物質や医薬、生物組織、微生物などの試料aが所要の温度とされるとともに、光学顕微鏡によって観察される。この場合、制御器に上記測定器を内蔵していることとなる。
図3、図4にはこの発明に係わるプレパラート用試料載置基材の他の実施形態を示し、この実施形態のプレパラート用試料載置基材P2は、透光性プラスチック製基板1からなり、その基板1は、同一厚さの2枚の板片1a、1bとその板片1a、1b間に介在される同質、同形のフィルム1cとから成る。板片1a、1b、フィルム1cの一部又は全部をガラス製とすることもできる。
そのフィルム1cに上記薄膜状発熱層3及び薄膜状熱電対5が導電性ペーストをスクリーン印刷することによって設けられており、両層3、4を設けたフィルム1cを両板片1a、1bで挟んで接着、熱圧着等により三者1a、1c、1bを一体化し、基板1の中立面位置にフィルム1cを位置させる。
そのフィルム1cに上記薄膜状発熱層3及び薄膜状熱電対5が導電性ペーストをスクリーン印刷することによって設けられており、両層3、4を設けたフィルム1cを両板片1a、1bで挟んで接着、熱圧着等により三者1a、1c、1bを一体化し、基板1の中立面位置にフィルム1cを位置させる。
この実施形態では、薄膜状発熱層3の試料載置エリア2周りの一部を開放し、その開放部に薄膜状熱電対5の検知部6を位置させるとともにリード線を薄膜状発熱層3の外側に形成して両層3、5を絶縁したので、絶縁層4は設けていない。また、薄膜状発熱層3の端子3a及び薄膜状熱電対5の端子5aは、一方の板片1aの一端部が欠如されて露出している。
この実施形態のプレパラート用試料載置基材P2も、上記発熱層3の端子3a、熱電対5の端子5aがそれぞれ制御器に接続されて、電源が供給されるとともに、その制御器によって、熱電対5による測定温度に基づき、発熱層3への供給電力が制御されて、エリア2上の温度によって変化する試料aが所要の温度とされるとともに、光学顕微鏡によって観察される。
発熱層3、温度計測手段(熱電対等)5の形成手段としては、上記スクリーン印刷に限らず、他のオフセット印刷、フレキソ印刷や転写法、スパッタ、蒸着等の種々の成膜法を採用したり、エッチングパターン加工、打ち抜き加工等の種々の手段を採用したりすることができる。このとき、基板1又はフィルム1c上に溝を形成してその溝に導電ペースト等を充填して発熱層3、温度計測手段5を形成することができる。
また、発熱層3、温度計測手段(熱電対等)5の形状としては、図1、図3に示すものに限らず、図5(a)〜(c)に示す種々の態様が考えられる。すなわち、発熱層3のエリア2の周りの部分を周方向に向かってジグザグ状としたり(同図(a),(b))、温度計測手段5の検知部6を発熱層3の端子側としたり(同図(b)、(c))等とすることができる。
発熱層3、温度計測手段(熱電対等)5をなす導電性材料には、導電性ペーストに限らず、適宜に、導電性ゴム、導電性エラストマーなどが利用でき、端子3a、5aにはそれらに加えて金属ピン、導電性プラスチック等の導体プラグを使用し得る。
また、発熱層3、温度計測手段(熱電対等)5の形状としては、図1、図3に示すものに限らず、図5(a)〜(c)に示す種々の態様が考えられる。すなわち、発熱層3のエリア2の周りの部分を周方向に向かってジグザグ状としたり(同図(a),(b))、温度計測手段5の検知部6を発熱層3の端子側としたり(同図(b)、(c))等とすることができる。
発熱層3、温度計測手段(熱電対等)5をなす導電性材料には、導電性ペーストに限らず、適宜に、導電性ゴム、導電性エラストマーなどが利用でき、端子3a、5aにはそれらに加えて金属ピン、導電性プラスチック等の導体プラグを使用し得る。
発熱層3、温度計測手段(熱電対)5の各端子3a、5aは、上記図1に示す実施形態においては、基板1の表面側に折り返して端子3a、5aを設けているが、表面に折り返さずに裏面に設けることもできる。また、図6に示すように、図3に示す実施形態において、上側の板片1aに端子用切欠孔7を形成して各端子3a、5aを露出したり(図8(c)参照)、図7に示すように上側の板片1aの端子側端部を欠如してその下面(フィルム1c側面)を傾斜面とするとともに、下側の板片1bの端子側端部に前記傾斜面及びフィルム1c端部を載置する平面を有する突部8を形成したりして(図8(c)参照)、各端子3a、5aを上側板片1aの上面位置とすることもできる。各端子3a、5aが基板1の上面位置にあると、端子3a、5aが周りの基板1上面によって保護されるため、破損しにくい利点がある。
各端子3a、5aは、タグのように基板1の端面からフィルム1cとともに突出した態様とすることもできる(図8(b)参照)。
さらに、図8に示すように、上側の板片1aに端子用切欠孔7を形成し、下側板片1bには、その切欠孔7に嵌る突部8aを設けて、各端子3a、5aを上側板片1aの上面位置とすることもできる。このとき、突部8aを止めて、切欠孔7に導電性材料を充填してその表面を端子3a、5aとすることもできる。切欠孔7は基板1の端面に開口しない透孔とし得る。
各端子3a、5aは、タグのように基板1の端面からフィルム1cとともに突出した態様とすることもできる(図8(b)参照)。
さらに、図8に示すように、上側の板片1aに端子用切欠孔7を形成し、下側板片1bには、その切欠孔7に嵌る突部8aを設けて、各端子3a、5aを上側板片1aの上面位置とすることもできる。このとき、突部8aを止めて、切欠孔7に導電性材料を充填してその表面を端子3a、5aとすることもできる。切欠孔7は基板1の端面に開口しない透孔とし得る。
上記実施形態においては、両板片1a、1bでフィルム1cを挟んで基板1を形成したが、金型内にフィルム1cを載置し、その金型内に樹脂を射出成形して両板片1a、1bを一体形成するようにすることもできる。この射出成形時、フィルム1cの側縁にタグを突出させてそのタグでもってフィルム1cを上下の金型で挟持するとよい。この射出成形の場合、両板片1a、1bは界面の無い一体片(一体もの)となる。
また、フィルム1cを設けず、一方の板片1a又は1bに薄膜状発熱層3、薄膜状温度計測手段(熱電対等)5を設け、その両板片1a、1bを接着、溶着等によって一体化することもできる。このとき、薄膜状発熱層3、薄膜状温度計測手段5は両板片1a,1bの間(埋設)、特に中立位置とすることが好ましい。
また、フィルム1cを設けず、一方の板片1a又は1bに薄膜状発熱層3、薄膜状温度計測手段(熱電対等)5を設け、その両板片1a、1bを接着、溶着等によって一体化することもできる。このとき、薄膜状発熱層3、薄膜状温度計測手段5は両板片1a,1bの間(埋設)、特に中立位置とすることが好ましい。
試料載置エリア2は、図9、図10に示すように、凹部10とすることもできる。このとき、図9に示すように、その凹部10をエリア2を囲む円状発熱層3内に位置するようにすると、被検査物aの周り全体から加熱し得るため、被検査物a全体を所要の温度帯とすることができて観察に最適となる。
温度計測手段(熱電対等)5を設けていない試料載置基材P1、P2・・にあっては、エリア2内の試料aの温度は、赤外線熱電対等の周知の手段を採用する。
一方、試料載置基材P1、P2・・の試料aを基板1に設けた発熱層3ではなく、他の手段によって加熱する場合においても、基板1に設けた温度計測手段5によってその試料aの温度を検知するようにすることができる。
さらに、図1に示す実施形態において、発熱層3を試料載置基材の一面、温度計測手段(熱電対等)5を同他面に設けることができる。このとき、発熱層3を試料aの載置面側としたり、同反対面側としたりすることができる。
温度計測手段5として、薄膜状とすることができて基板1上にその温度計測手段5を形成し得る限りにおいて、熱電対等の熱電変換手段に代えて熱抵抗素子等を採用することができることは言うまでもない。
このように、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
一方、試料載置基材P1、P2・・の試料aを基板1に設けた発熱層3ではなく、他の手段によって加熱する場合においても、基板1に設けた温度計測手段5によってその試料aの温度を検知するようにすることができる。
さらに、図1に示す実施形態において、発熱層3を試料載置基材の一面、温度計測手段(熱電対等)5を同他面に設けることができる。このとき、発熱層3を試料aの載置面側としたり、同反対面側としたりすることができる。
温度計測手段5として、薄膜状とすることができて基板1上にその温度計測手段5を形成し得る限りにおいて、熱電対等の熱電変換手段に代えて熱抵抗素子等を採用することができることは言うまでもない。
このように、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
因みに、試験管、ビーカ等の曲面を有する試料容器において、この発明に係る発熱層3や温度計測手段(熱電対5等)を設ける場合は、転写法によったり、発熱層3や温度計測素子5を設けたフィルムの貼着によったりすることができる。このとき、その試料容器の被検査物載置エリアを囲む薄膜状発熱層を試料容器に設けるとともに、そのエリア内に検知部を有する薄膜状温度計測手段を試料容器に設けた構成となる。
P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7、P8、P9、P10 プレパラート用試料載置基材
a 被検査物(観察対象、試料)
1 試料載置基材の基板
1a 基板1の一方の板片
1b 同他方の板片
1c 同フィルム
2 試料載置スペース
3 薄膜発熱層
3a 発熱層の電源端子
4 絶縁層(絶縁フィルム)
5 薄膜状温度計測手段(熱電対)
5a 温度計測手段(熱電対)の制御用端子
6 温度計測手段(熱電対)の検知部
7 端子用切欠孔
8、8a 端子持ち上げ用突部
10 凹部
a 被検査物(観察対象、試料)
1 試料載置基材の基板
1a 基板1の一方の板片
1b 同他方の板片
1c 同フィルム
2 試料載置スペース
3 薄膜発熱層
3a 発熱層の電源端子
4 絶縁層(絶縁フィルム)
5 薄膜状温度計測手段(熱電対)
5a 温度計測手段(熱電対)の制御用端子
6 温度計測手段(熱電対)の検知部
7 端子用切欠孔
8、8a 端子持ち上げ用突部
10 凹部
Claims (10)
- 基板(1)の中央部に透光性の被検査物載置エリア(2)を形成し、そのエリア(2)を囲む薄膜状発熱層(3)を前記基板(1)に設けたことを特徴とするプレパラート用試料載置基材。
- 上記エリア(2)内に検知部(6)を有する薄膜状温度計測手段(5)を上記基板(1)に設けたことを特徴とする請求項1に記載のプレパラート用試料載置基材。
- 上記薄膜状発熱層(3)、又は薄膜状発熱層(3)及び薄膜状温度計測手段(5)が上記基板(1)内に埋没されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプレパラート用試料載置基材。
- 上記薄膜状発熱層(3)、又は薄膜状発熱層(3)及び薄膜状温度計測手段(5)が上記基板(1)内の中立面に位置することを特徴とする請求項3に記載のプレパラート用試料載置基材。
- 上記基板(1)が2枚の板片からなり、その一方の板片に、上記薄膜状発熱層(3)、又は薄膜状発熱層(3)及び薄膜状温度計測手段(5)が設けられて、前記両板片が一体化されていることを特徴とする請求項3又は4に記載のプレパラート用試料載置基材。
- 上記基板(1)が2枚の板片(1a、1b)及びフィルム(1c)とからなり、上記薄膜状発熱層(3)、又は薄膜状発熱層(3)及び薄膜状温度計測手段(5)が前記フィルム(1c)上に設けられて、前記両板片(1a、1b)が前記フィルム(1c)を介在して一体化されていることを特徴とする請求項3又は4に記載のプレパラート用試料載置基材。
- 上記基板(1)の両板片(1a,1b)が上記フィルム(1c)をインサート成形した樹脂射出成形の一体ものであることを特徴とする請求項6に記載のプレパラート用試料載置基材。
- 上記基板(1)の上面に上記被検査物載置エリア(2)を形成し、前記基板(1)の下面に上記薄膜状発熱層(3)及び薄膜状温度計測手段(5)を設けたことを特徴とする請求項2に記載のプレパラート用試料載置基材。
- 上記薄膜状発熱層(3)、薄膜状温度計測手段(5)又は両層(3、5)をスクリーン印刷によって設けたことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1つに記載のプレパラート用試料載置基材。
- 上記薄膜状温度計測手段(5)が熱電変換素子又は熱抵抗素子であることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一つに記載のプレパラート用試料載置基材。
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Cited By (1)
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