JP2015223404A - センサおよび肌情報検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 センシング性能の高いセンサを提供する。
【解決手段】 発光素子3aにより被験者の肌表面に光を照射し、肌表面で反射される光や体内を通過して到達した光を受光素子3bで受光して、肌の表面状態に応じて出力される受光素子3bからの出力電流に応じて、肌表面の表面状態を検出するセンサであって、基板と、基板30の一主面に位置する発光素子3aと、基板30の一主面であって、発光素子3aと異なる箇所に位置する受光素子3bと、基板30の一主面と間隔を空けて配置される光学素子4と、を備え、光学素子4は、発光素子3aからの光を肌表面に集光して導く第1レンズ4aと、肌表面によって反射された光を受光素子3bに導く第2レンズ4bと、を含むものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、肌情報を分析するセンサおよびそれを用いた肌情報検出方法に関する。
被験者の肌に光を照射して、その反射光に基づいて、肌の状態や見え方、化粧状態等を分析する様々な手法が提案されている。
特許文献1では、皮膚内部で拡散した光の内部反射光を計測することにより、化粧塗膜や素肌の光透過性を評価する手法が提案されている。
特許文献2では、プローブを皮膚に押し当てた状態で光を照射して、皮膚内反射光強度を測定することで、皮膚の透明感を測定する手法が提案されている。
特開平7−143967号公報 特開2002−248080号公報
上述の手法はいずれも、皮膚内部で散乱し、入射位置とは異なる位置から放射される内部反射光を検出するものである。このような内部反射光の強度は肌の外観印象と相関を有することが知られている。しかしながら、肌の外観印象には、肌の凹凸,不均一さ、塗布した化粧品による直接反射等も影響を与える可能性がある。このため、内部反射光のみによる判断では、実際の肌状態を精度よく判定できない場合もある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、センシング性能の高いセンサを提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係るセンサは、発光素子により被験者の肌表面に光を照射し、肌表面で反射される光や体内を通過して到達した光を受光素子で受光して、肌表面の表面状態に応じて出力される前記受光素子からの出力電流に応じて、肌の表面状態を検出するセンサであって、基板と、前記基板の一主面に位置する前記発光素子と、前記基板の一主面であって、前記発光素子と異なる箇所に位置している前記受光素子と、前記基板の前記一主面と間隔を空けて配置される光学素子と、を備え、前記光学素子は、前記発光素子からの光を肌表面に集光して導く第1レンズと、肌表面によって反射された光を前記受光素子に導く第2レンズと、を含むものである。
また、本発明の一実施形態に係る肌情報検出方法によれば、上記のいずれかのセンサを用いた肌の表面状態を検出する肌情報検出方法であって、前記発光素子を発光させて、前記センサを肌表面において移動させることで、前記センサの移動経路に沿って前記受光素子からの出力電流に応じた検出信号を得るものである。
また、本発明の一実施形態に係る肌情報検出方法によれば、上記のいずれかのセンサを用いた肌の表面状態を検出する肌情報検出方法であって、前記発光素子を発光させて、前記受光素子からの出力電流に応じた検出信号の時間的変化を計測する工程と、前記検出信
号の時間的変化から、肌表面における水分の蒸発速度を推定し肌の乾燥度合を算定する工程と、を含むものである。
本発明のセンサおよび肌情報検出方法によれば、高いセンシング性能を実現することができる。
(a)は、本発明のセンサの実施の形態の一例を示す断面図であり、(b)は、要部上面図である。 (a)は、図1に示したセンサを構成する発光素子の断面図である。(b)は、図1に示したセンサを構成する受光素子の断面図である。 (a),(b)はそれぞれ、図1に示すセンサの変形例を示す模式的な断面図および上面図である。 図1に示すセンサの変形例を示す模式的な断面図である。 受光素子および発光素子の配置例を示す要部上面図である。 受光素子および発光素子の配置例を示す要部上面図である。 受光素子および発光素子の配置例を示す要部上面図である。
以下、本発明のセンサの実施の形態の例について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の例は本発明の実施の形態の一例を例示するものであって、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
(第1実施形態)
図1(a)および(b)に示すセンサ1は、肌センサ装置に組み込まれて、肌の凹凸情報,透明度,肌に塗布した化粧塗膜等の表面情報を検出するセンサ装置として機能する。なお、図1(b)において、各構成要素の位置関係が明白となるように、発光素子3a,受光素子3bを破線で示している。
センサ1は、配線基板2と、配線基板2の上面に配置された受発光素子3と、光学素子4とを有する。受発光素子3は基板30と基板30の一主面30sに位置する発光素子3aおよび受光素子3bとを有する。発光素子3aと受光素子3bとは間隔を空けて配置されている。光学素子4は、基板30の一主面30sと間隔を空けて配置される。ここで、便宜上、一主面30sと平行な面をXY平面とし、基板30の厚み方向をZ方向とする。またX方向を第1方向,Y方向を第1方向に直交する第2方向ということもある。一主面30s上において、発光素子3aと受光素子3bとが並ぶ方向を第1方向(X方向)とする。
この例では、1つの発光素子3aに対して、2つの受光素子3bが設けられる。すなわち、X方向において一列に、受光素子3b、発光素子3a、受光素子3bの順に、2つの受光素子3bが発光素子3aを挟むように配置されている。なお、便宜上2つの受光素子3bを受光素子3b1,受光素子3b2ということがある。そして、受光素子3b1で被照射物からの正反射光を、受光素子3b2で被照射物からの拡散(散乱)反射光を検出する。このような、受光素子3b、発光素子3a、受光素子3bは、Y方向における中心を揃えるようにしてX方向に配列されている。
このような発光素子3a,受光素子3bは、基板30の一主面30sに一体的に形成されている。このような構成とすることで、発光素子3aと受光素子3bとを所定の位置に配置することが可能となり、センシング性能を高めることができる。また、発光素子3a
,受光素子3bが個別に実装される場合に比べ、両者を近接配置することができる。これにより、小型のセンサ1を提供することができる。なお、本例では発光素子3aおよび2つの受光素子3bが基板30と一体的に形成されたものを用いているが、発光素子3aおよび受光素子3bがそれぞれ1個でもよいし、発光素子3aおよび受光素子3bがそれぞれ個別に実装されていてもよいし、複数の発光素子3aを一体的に形成した発光素子アレイおよび複数の受光素子3bを一体的に形成した受光素子アレイを配列したものであってもよいし、これらの組合せであってもよい。
光学素子4は基板30の一主面30sからZ方向に間隔を空けて配置されている。この例では、光学素子4は、発光素子3a,受光素子3bが形成された領域を囲むような側壁を有する保持体5により保持される。保持体5は、光学素子4を介さずに外部からの光が受光素子3bへ入射することのないように、遮光性材料で構成してもよい。
光学素子4は、発光素子3aからの光を被対象物に導くための第1レンズ4aと、被対象物に反射された光を受光素子3bに導くための第2レンズ4bと、を含む。この例では、受光素子3b1に対応する第2レンズ4b1と、受光素子3b2に対応する第2レンズ4b2とを有する。第1レンズ4aと第2レンズ4bとは、第1方向に並んで配置される。また、第1レンズ4aを構成する曲面と第2レンズ4bを構成する曲面とが交差するように互いに曲面の途中で接合されてなる。この例では、第1方向に沿って、第2レンズ4b1,第1レンズ4a,第2レンズ4b2が、互いに接合されている。
このようなセンサ1を、光学素子4側を肌表面に向け配置し、発光素子3aからの光を肌表面に照射し、その表面で反射される正反射光および拡散反射光や、肌の内部に拡散し反射される光を受光素子3bで検出する。なお、発光素子3aからの光が照射される肌の領域には、発光素子3a以外の外部から光が照射されない環境とすることが好ましい。具体的には、遮光性を有し、かつ肌の形状に合わせ変位可能な筒状部材の内部にセンサ1を設けてもよい。
このようなセンサ1を用いることにより、肌表面に化粧塗膜がある場合には、化粧品の粒子径や顔料の種類に応じた反射光を検出したり、化粧品による皮膚の凹凸をカバーして平滑化した度合いに応じた反射光を検出したりすることができる。また、肌表面に化粧塗膜がない場合には、肌の凹凸情報や、透明度、シミの存在の有無による反射光強度の違いを検出したり、化粧水の浸透度合いを反射光強度の違いにより検出したりすることができる。なお、肌表面に化粧塗膜がある場合の測定の際に、肌表面に化粧塗膜がない場合の測定結果を基準情報として用いることにより、化粧塗膜のみの影響による外観情報をセンシング可能となる。
このようなセンサ1は、同一基板上に発光素子3aと受光素子3bとを作りこんでいる。言い換えると、発光素子3aと受光素子3bとは、基板30とともに一体形成されている。このため、両者を高い位置精度で近接配置できる。すなわち、発光素子3aと受光素子3bとを最適な位置で位置精度よく配置することができるので、安定して、感度よくセンシングすることができる。また、発光素子3aと受光素子3bとを近接配置することにより、発光素子3aからの光が肌表面へ照射されるときの入射角を浅くすることができ、肌表面の細かい凹凸をセンシングすることができる。また、入射角を浅くすることにより、高さ方向であるZ方向においてセンサ1と肌表面との距離が設計値から多少変動しても、反射光のX方向における到達位置のずれ幅を小さくすることができ、安定した測定が可能となる。
また、発光素子3aからの光を肌表面において集光させて照射することにより、微小領域の情報を得ることができる。かつ、センサ1を肌表面でスキャンすることで、微小領域
からのスキャン方向における連続情報を得ることができる。ここで、従来のセンサは、広範囲の領域の平均的な情報を得ていた。このため、肌表面に化粧塗膜があり、たとえばラメ成分等の、正反射光の強度がきわめて高くなる成分が存在すると、異常点となり正確な測定ができなくなっていた。これに対して、センサ1によれば、微小領域に分けて測定可能であるため、ラメ成分とその他の成分との影響を分けて測定可能であり、かつ、その分布状態を正しく測定することができるものとなる。また、肌表面の凹凸状態(ざらつき状態)の分布を確認できるものとなる。
さらに、センサ1によれば、上述の通り、微小領域の表面状態を時間的な遅延なく測定することができる。従来のセンサは、広範囲の領域の平均的な情報を得ていた。このため、肌表面に化粧水等を浸透させ、その効果を検証するときには、化粧水が浸透し、肌自体の表面状態が変化した後に初めて測定することができた。これに対して、センサ1によれば、肌表面の微小領域における化粧水の蒸発、残存量等に起因する反射光の変化を時間的に遅延なく追うことにより、浸透具合を推定し、その後の最終的な肌自体の表面状態の変化を推定すすることができる。さらに、肌表面における化粧水の蒸発の時間的な変化を肌の保水力、乾燥肌の度合い等も推測することができる。
さらに、本実施形態では、発光素子3a,受光素子3bのそれぞれに対応するレンズを互いに曲面の途中で接合した光学素子4を用いている。これにより、発光素子3aからの光が肌表面へ照射されるときの入射角をさらに浅くすることができ、さらに高い精度で肌の細かい凹凸をセンシングすることができる。
また、本実施形態によれば、受光素子3bを複数設けることにより、正反射光と拡散反射光を分けて検出することができる。このような構成とすることにより、化粧塗膜による光沢度合い、マット度合い等を検出することができる。
以下、詳細に各部位について説明する。
配線基板2は、受発光素子3および外部装置とそれぞれ電気的に接続されて、受発光素子3に形成された発光素子3aおよび受光素子3bにバイアスを印加したり、受発光素子3と外部装置との間で電気信号の授受を行なったりするための配線基板として機能する。
基板30は、この例では一導電型の半導体材料からなる。一導電型の不純物濃度に限定はないが、高い電気抵抗を有することが望ましい。本例では、シリコン(Si)基板に一導電型の不純物としてリン(P)を1×1017〜2×1017atoms/cmの濃度で含むn型のシリコン(Si)基板を用いている。n型の不純物としては、リン(P)の他に、例えば窒素(N)、砒素(As)、アンチモン(Sb)およびビスマス(Bi)などが挙げられ、ドーピング濃度は1×1016〜1×1020atoms/cmとされる。以下、n型を一導電型、p型を逆導電型とする。
基板30の上面に、X方向に沿って発光素子3a,発光素子3aを挟むように2つの受光素子3bが列状に配置されている。発光素子3aは被照射物に照射する光の光源として機能し、発光素子3aから発せられた光が、被照射物で反射されて受光素子3bに入射する。受光素子3bは、光の入射を検出する光検出部として機能する。
発光素子3aは、図2(a)に示すように、基板30の上面に複数の半導体層が積層されて形成されている。
まず、基板30の上面には、基板30と基板30の一主面30sに積層される半導体層(本例の場合は後に説明するn型コンタクト層30b)との格子定数の差を緩衝するバッ
ファ層30aが形成されている。バッファ層30aは、基板30と基板30の一主面30sに形成される半導体層との格子定数の差を緩衝することによって、基板30と半導体層の間に発生する格子歪などの格子欠陥を少なくし、ひいては基板30の一主面30sに形成される半導体層全体の格子欠陥または結晶欠陥を少なくする機能を有する。なお、バッファ層30aおよびその上面に形成される半導体層は、MOCVD(有機金属化学気相成長:Metal-organic Chemical Vapor Deposition)法により形成すればよい。
本例のバッファ層30aは、不純物を含まないガリウム砒素(GaAs)からなり、その厚さが2〜3μm程度とされている。なお、基板30と基板30の一主面30sに積層される半導体層との格子定数の差が大きくない場合には、バッファ層30aは省略することができる。
バッファ層30aの上面には、n型コンタクト層30bが形成されている。n型コンタクト層30bは、ガリウム砒素(GaAs)にn型不純物であるシリコン(Si)またはセレン(Se)などがドーピングされており、ドーピング濃度は1×1016〜1×1020atoms/cm程度とされるとともに、その厚さが0.8〜1μm程度とされている。
本例では、n型不純物としてシリコン(Si)が1×1018〜2×1018atoms/cmのドーピング濃度でドーピングされている。n型コンタクト層30bの上面の一部は露出しており、この露出している部分に発光素子側第1電極31aを介して、配線基板2とワイヤボンディングまたはフリップチップ接続などによって電気的に接続されている。n型コンタクト層30bは、n型コンタクト層30bに接続される発光素子側第1電極31aとの接触抵抗を下げる機能を有している。
発光素子側第1電極31aは、例えば金(Au)アンチモン(Sb)合金、金(Au)ゲルマニウム(Ge)合金またはNi系合金などを用いて、その厚さが0.5〜5μm程度で形成される。それとともに、基板30の上面からn型コンタクト層30bの上面を覆うように形成される絶縁層8の上に配置されているため、基板30およびn型コンタクト層30b以外の半導体層とは電気的に絶縁されている。
絶縁層8は、例えば窒化シリコン(SiN)または酸化シリコン(SiO)などの無機絶縁膜や、ポリイミドなどの有機絶縁膜などで形成され、その厚さが0.1〜1μm程度とされている。
n型コンタクト層30bの上面には、n型クラッド層30cが形成されており、後に説明する活性層30dに正孔を閉じ込める機能を有している。n型クラッド層30cは、アルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)にn型不純物であるシリコン(Si)またはセレン(Se)などがドーピングされており、ドーピング濃度は1×1016〜1×1020atoms/cm程度とされるとともに、その厚さが0.2〜0.5μm程度とされている。本例では、n型不純物としてシリコン(Si)が1×1017〜5×1017atoms/cmのドーピング濃度でドーピングされている。
n型クラッド層30cの上面には、活性層30dが形成されており、電子や正孔などのキャリアが集中して、再結合することによって光を発する発光層として機能する。活性層30dは、不純物を含まないアルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)であるとともに、その厚さが0.1〜0.5μm程度とされている。なお、本例の活性層30dは、不純物を含まない層であるが、p型不純物を含むp型活性層であっても、n型不純物を含むn型活性層であってもよく、活性層のバンドギャップがn型クラッド層30cおよび後に説明するp型クラッド層30eのバンドギャップよりも小さくなっていればよい。
活性層30dの上面には、p型クラッド層30eが形成されており、活性層30dに電子を閉じ込める機能を有している。p型クラッド層30eは、アルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)にp型不純物である亜鉛(Zn)、マグネシウム(Mg)または炭素(C)などがドーピングされており、ドーピング濃度は1×1016〜1×1020atoms/cm程度とされるとともに、その厚さが0.2〜0.5μm程度とされている。本例では、p型不純物としてマグネシウム(Mg)が1×1019〜5×1020atoms/cmのドーピング濃度でドーピングされている。
p型クラッド層30eの上面には、p型コンタクト層30fが形成されている。p型コンタクト層30fは、アルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)にp型不純物である亜鉛(Zn)、マグネシウム(Mg)または炭素(C)などがドーピングされており、ドーピング濃度は1×1016〜1×1020atoms/cm程度とされるとともに、その厚さが0.2〜0.5μm程度とされている。
p型コンタクト層30fは、発光素子側第2電極31bを介して、配線基板2とワイヤボンディングまたはフリップチップ接続などによって電気的に接続されている。p型コンタクト層30fは、p型コンタクト層30fに接続される発光素子側第2電極31bとの接触抵抗を下げる機能を有している。
なお、発光素子側第1電極31aが発光素子毎に個別電極として設けられていれば、発光素子側第2電極31bは発光素子毎に設ける必要はなく、共通の発光素子側第1電極31aを少なくとも1つ設ければよい。当然のことながら、発光素子側第1電極31aを共通電極として、発光素子側第1電極31aを発光素子のそれぞれに個別電極として設けてもよい。
また、p型コンタクト層30fの上面には、p型コンタクト層30fの酸化を防止する機能を有するキャップ層を形成してもよい。キャップ層は、例えば不純物を含まないガリウム砒素(GaAs)で形成して、その厚さを0.01〜0.03μm程度とすればよい。
発光素子側第2電極31bは、例えば金(Au)やアルミニウム(Al)と、密着層であるニッケル(Ni)、クロム(Cr)またはチタン(Ti)とを組み合わせたAuNi、AuCr、AuTiまたはAlCr合金などで形成されており、その厚さが0.5〜5μm程度とされるとともに、基板30の上面からp型コンタクト層30fの上面を覆うように形成される絶縁層8の上に配置されているため、基板30およびp型コンタクト層30f以外の半導体層とは電気的に絶縁されている。
このようにして構成された発光素子3aは、発光素子側第1電極31aと発光素子側第2電極31bとの間にバイアスを印加することによって、活性層30dが発光して、光の光源として機能する。
本実施形態における発光素子3aは、上述の通りLED素子単体であることから、その光の広がりは、ディスクリート品のLEDに比べシャープなものとなっている。これにより、入射光及び反射光のスポットサイズを小さくすることができ、より微小な凹凸情報や塗布膜の情報を得ることができる。入射光のスポットサイズは、たとえば、10μm〜800μm程度の調整可能である。このため、肌の肌理や、100〜200μmの径で100μm程度の高低差を有する毛穴の凹凸情報を確認するためには、その構造体の大きさ以下のスポット径となるように集光すればよい。
反対に、毛穴に左右されない、化粧塗膜等の情報を必要とするときには、その構造体の大きさを十分に超える大きさのスポット径となるように集光すればよい。例えば、500μm程度としてもよい。
また、本実施形態における発光素子3aは、Si基板上にGaAs系半導体層を積層してなるため、その発光波長は約850nmである。このような波長の発光素子3aとすることにより、肌内部への浸透も可能となり、白色光下での外観に近い評価をすることができる。
受光素子3bは、図2(b)に示すように、基板30の一主面30sにp型半導体領域32を設けることによって、n型の基板30とでpn接合を形成して構成される。p型半導体領域32は、基板30にp型不純物を高濃度に拡散させて形成されている。p型不純物としては、例えば亜鉛(Zn)、マグネシウム(Mg)、炭素(C)、ホウ素(B)、インジウム(In)またはセレン(Se)などが挙げられ、ドーピング濃度は1×1016〜1×1020atoms/cmとされる。本例では、p型半導体領域32の厚さが0.5〜3μm程度となるように、ホウ素(B)がp型不純物として拡散されている。
p型半導体領域32は、受光素子側第1電極33aと電気的に接続されており、n型半導体である基板30には、図示はしないが受光素子側第2電極33bが電気的に接続されている。
受光素子側第1電極33aは、基板30の上面に絶縁層8を介して配置されているため、基板30と電気的に絶縁されている。
受光素子側第1電極33a、受光素子側第2電極33bは、例えば金(Au)とクロム(Cr)、アルミニウム(Al)とクロム(Cr)または白金(Pt)とチタン(Ti)の合金などで、その厚さが0.5〜5μm程度となるように形成されている。
このように構成された受光素子3bは、p型半導体領域32に光が入射すると、光電効果によって光電流が発生して、この光電流を受光素子側第1電極33aを介して取り出すことによって、光検出部として機能する。なお、受光素子側第1電極33aと受光素子側第2電極33bとの間に逆バイアスを印加すれば、受光素子3bの光検出感度が高くなるので好ましい。
保持体5は、配線基板2の上面に配置されている。保持体5の側壁部は、配線基板2の上面に、受発光素子3を取り囲むように接合されている。両者の接合には、接着剤を用いてもよいし、係合部を用いてもよい。そして、発光素子3aが発した光が被照射物に向かう方向以外に散乱するのを防止したり、受光素子3bに被照射物で反射された光以外の光が入射するのを防止したり、配線基板2および受発光素子3を外部環境から保護する機能を有する。
このような保持体5は、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリスチレン樹脂(PS)、塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン樹脂(ABS)などの汎用プラスチック、ポリアミド樹脂(PA)ポリカーボネート樹脂(PC)などのエンジニアリングプラスチック、液晶ポリマーなどのスーパーエンジニアリングプラスチック、およびアルミニウム(Al)、チタン(Ti)などの金属材料で形成される。また複数の材料の組み合わせであってもよい。
なお、本例の保持体5の奥行および幅の寸法は配線基板2の奥行および幅の寸法と同じになっているが、必ずしも配線基板2の寸法と同じにする必要はなく、少なくとも発光素
子3aおよび受光素子3bが覆われる寸法であればよい。
保持体5の上壁は、側壁部とともに配線基板2および受発光素子3を覆うように配置される。本例の上壁は側壁部に当接して配置されている。そして、後に説明する光学素子4の支持体として機能する。
上壁は、側壁部と同様の材料で形成される。なお、本実施形態の側壁部および上壁は、ポリカーボネート樹脂(PC)で射出成形によって一体的に形成されている。上壁には、光学素子4が配置される領域に透光部を設けている。この例では、透光部として開口部を設けている。
光学素子4は、第1レンズ4a,第2レンズ4bが互いに接合され一体的に形成されている。ここで、第1レンズ4aと第2レンズ4bとは、お互いのレンズを構成する曲面が互いに途中で接合され一体化している。言い換えると、第1レンズ4aを構成する曲面の曲率半径を描く仮想延長線と第2レンズ4bを構成する曲面の曲率半径を描く仮想延長線とが交差するものとなる。この例では、第1方向において、第1レンズ4aの両側に第2レンズ4bが第2方向の中心を揃えて配置されている。このため、これらレンズ4a,4bの中心を通る厚み方向の断面視をした際に、第1レンズ4aの両側がレンズ曲面の途中で第2レンズ4bとそれぞれ接続されている。両者の接合は、シリコーン樹脂等の接着剤によって行なってもよいし、複数のレンズを一体形成することで行なってもよいし、個々のレンズを切断後に互いに当接させて機械的に固定してもよい。
そして、第1レンズ4a,第2レンズ4bは、それぞれ、第2方向においては、レンズの曲面が他のレンズと接合されることがないように形成されている。すなわち、第1レンズ4a,第2レンズ4bは、それぞれ、第2方向におけるレンズの有効径が、第1方向におけるレンズの有効径に比べ大きくなっている。さらに言い換えると、第1レンズ4a,第2レンズ4bは、第1方向と第2方向とで非対称の形状となっている。
このように構成することにより、第1レンズ4a,第2レンズ4bにより光量を確保しつつ、発光素子3aと受光素子3bとを近接配置することができる。そして、発光素子3aと受光素子3bとを近接配置することにより、発光素子3aからの出射光の被対象物への入射角を小さく(浅く)することができる。具体的には15°以下とすることができる。この値は、一般的な、個別の発光素子と受光素子とを基準面に対して角度をつけて実装する場合の角度(30°程度)に比べて極めて小さいものである。このように入射角を小さくすることにより、微小な領域の表面状態を確認することができるようになり、センシング性能を高めることができる。
また、本実施形態によれば、発光素子3aとしてLEDを用い、光学素子4により光を絞り肌表面に照射するため、肌に照射される光の広がりは非常に狭くなる。具体的には、光学素子4により肌表面に焦点を合わせるように光を集光している。このため、化粧品の顔料の粒子の情報等、ミクロな情報の解析も可能となり、より高精度にセンシング可能とすることができる。
また、発光素子3aと受光素子3bとを近接配置することにより、センサ1を小型化することができる。さらに、上述の通り、入射角を小さくすることができるので、被対象物(肌表面)までの距離を長くすることも可能となる。
このような、第1レンズ4a,第2レンズ4bの材質は、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂ならびにエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、またはポリカーボネート樹脂ならびにアクリル樹脂などの熱可塑性樹脂などのプラスチック、あるいはサファイアおよび無機ガラス
などが挙げられる。
本例の第1レンズ4a,第2レンズ4bは、シリコーン樹脂で形成されたシリンドリカルレンズ,球面レンズ、フレネルレンズ等を用いることができる。このようなレンズ4a,4bは保持体5の上壁に、シリコーン樹脂などの有機接着剤などにより取り付ければよい。また、この例では、第1レンズ4a,第2レンズ4bとの接合部は、Z方向からの上面視で、Y方向に平行な直線状に延びている。
なお、この例では、Z方向(基板30の厚み方向)から透視状態でみたときに、第1レンズ4aの中心と発光素子3aの中心とをずらしている。例えば、発光素子3aの中心を起点としてZ方向(法線方向)から10°〜20°傾けた仮想線上に第1レンズ4aの中心が位置するように互いの位置を調整してもよい。このように配置することにより、発光素子3aからの光のうち、発光強度の高い角度領域の出射光を効率よく取り出すとともに、被対象物に対して入射角をつけて光を照射することができる。
(変形例1:アパーチャーガイド)
図3に示すセンサ1Aのように、光学素子4と発光素子3aおよび受光素子3bとの間にアパーチャーガイド6を配置してもよい。アパーチャーガイド6は、発光素子3aと第1レンズ4aとの間に位置する開口部である第1アパーチャー6aと、受光素子3bと第2レンズ4bとの間に位置する開口部である第2アパーチャー6bとを有している。なお、図3(b)において、各構成要素の位置関係を明白にするために、発光素子3a,受光素子3b,第1アパーチャー6aおよび第2アパーチャー6bを破線で記している。
アパーチャーガイド6は、保持体5と別体で設け、保持体5に接合してもよいし、図3に示すように、保持体5Aをアパーチャーガイド6とし、保持体5Aの上壁に第1アパーチャー6a,第2アパーチャー6bとなる開口を形成してもよい。
ここで、第1方向における第1アパーチャー6aおよび第2アパーチャー6bの大きさは、それぞれ、第1方向における第1レンズ4aおよび第2レンズ4bの大きさよりも小さくしている。言い換えると、第1アパーチャー6aおよび第2アパーチャー6bは独立して存在し、アパーチャーガイド6は、第1アパーチャー6aおよび第2アパーチャー6bという開口部以外で遮光することで、発光素子3a,受光素子3bが配置された側の空間と光学素子4との間を分離する役割をなす。このようなアパーチャーガイド6により、発光素子3aから第1レンズ4aに向かう光と、第2レンズ4bから受光素子3bに向かう光とを分離することができる。これにより、発光素子3aと受光素子3bとを近接配置した場合であっても、意図せぬ発光素子3aからの光,受光素子3bへの光の影響を抑制することができる。
また、第1アパーチャー6aおよび第2アパーチャー6bは、入射光および反射光の分布径を狭めシャープなものとする働きもある。これにより、肌表面とセンサ1との距離が変動しても、受光量の変動が少ないものとすることもできる。
さらに、この例では、第1アパーチャー6aは、第1方向に延びる大きさに比べ第2方向に延びる大きさが大きくなっている。すなわち、第1レンズ4aの第1方向における有効径に比べ第2方向における有効径が大きいため、これに合わせて、第1アパーチャー6aの大きさを調整することにより、発光素子3aからの光を多く第1レンズ4aに導くことができる。このような、第1アパーチャー6aの形状は矩形状であってもよいし、楕円状であってもよい。また、第2アパーチャー6bは、多くの光を受光素子3bに導くよう、第2レンズ4bの有効径に対応させて可能な限り大きくしてもよい。
なお、この例において、Z方向から透視状態でみたときに、第1レンズ4aの中心と発光素子3aの中心と第1アパーチャー6aの中心とは、互いに一致しない。具体的には、発光素子3aの中心を起点としてZ方向から10°〜20°傾けた仮想線上に第1アパーチャー6aの中心が位置するように互いの位置を調整すればよい。
(変形例2:光学素子4)
上述の例では、発光素子3a,受光素子3bのそれぞれに対応するレンズを互いに曲面の途中で接合した光学素子4を用いているが、図4に示すセンサ1Bのように、それぞれ独立したレンズからなる光学素子4Bを用いてもよい。
(変形例3:発光素子3a,受光素子3b)
上述の例では、発光素子3aを基板30の一主面30sにエピタキシャル成長させてなる半導体層により形成した場合を例に説明したが、この例に限らない。
例えば、基板30の一主面30sにエピフィルムを貼付した後にパターニングすることで発光素子3aを形成してもよい。また、図4に示すように、アパーチャーガイド6から下方向に延びる遮光壁を設けてもよい。
(変形例4:基板30)
上述の例では、基板30として半導体材料を用い、基板30の一部に受光素子3bを作りこんだ例を用いて説明したが、基板30Cを有するセンサ1Cとしてもよい。基板30Cは半導体材料に限定されず、SOI基板、SOS基板、絶縁性材料からなる基板、樹脂基板等を用いてもよい。この場合には、別基板に形成した受光素子3b,発光素子3aを貼り合わせることにより、同一基板上に発光素子3a,受光素子3bを備えたセンサ1Cとすることができる。
この場合には、基板30Cとして放熱性の高い材料を用いた場合には、放熱性の高いセンサ1Cを提供することができる。内部配線を施した配線基板を用いた場合には、電気配線の取り回しが容易となり、集積性の高いものとすることができる。その場合には基板30Cが配線基板2を兼ねることも可能となる。また、最適条件で形成した発光素子3a,受光素子3bを基板30Cに貼り合わせることで、各素子の性能を高めることができる。
(第2実施形態)
上述の例では発光素子3aと受光素子3bとが一方向に配列した例を用いて説明したが、図5に示すように、発光素子3aを取り囲むように受光素子3bを配置したセンサ1Dとしてもよい。この場合には、発光素子3aと受光素子3bとの配置に合わせ、光学素子4も形成すればよい。このような構成により、特に肌表面に化粧塗膜があるときに、顔料の種類、顔料の粒径により異なる散乱反射を正確に測定することができるため、顔料の分布に基づく化粧映え等の外観情報を正確にセンシングすることが可能となる。
発光素子3aと複数の受光素子3bとの配置は、図5に示すように、発光素子3aを取り囲むように受光素子3bを配置すれば、全方位における光の分布をセンシングすることができる。また、発光素子3aに対しての受光素子3bの距離を変化させて配置すれば、様々な顔料の種類,粒径に応じてセンシングすることができる。
(第3実施形態)
上述の例では、1つの発光素子3aに対して、複数の受光素子3bを有する例を用いて説明したが、図6に示すセンサ1Eのように、1つの受光素子3bに対して複数の発光素子3aを設けてもよい。この場合には、発光素子3aと受光素子3bとの配置に合わせ、光学素子4も形成すればよい。このような構成により、複数の発光素子3aを順次発光さ
せて、それぞれの発光素子3aに応じた反射光を時分割で受光素子3bで検出することにより、様々な顔料の種類・その粒径をセンシングしたり、肌表面における光の反射具合の面方向における分布をセンシングしたりすることができる。
(第4実施形態)
図7に示すように、発光素子3a及び受光素子3bがアレイ状に配置されているセンサ1Fとしてもよい。具体的には、図7においては、発光素子3aを複数個一方向に配列した発光素子アレイ35と、発光素子3aの配列方向と同じ方向に複数個の受光素子3bを配列した受光素子アレイ36と、を並列配置している。また、複数の発光素子3aの配置間隔と、複数の受光素子3bの配置間隔とを同一としている。
このような構成とすることにより、肌の面情報を広範囲にわたり得ることができる。また、アレイ化することにより、1つの発光素子3aに対して、距離の徐々に異ならせた受光素子3bが配列されているものとなる。この構成に着目すると、1つの発光素子3aを発光させたときに、複数の受光素子3bにおける出力電流を比較することにより、肌に侵入した光が距離が離れるに従いどのように減衰していくかを確認できる。これにより、肌の透明感等、美肌度を確認することができる。
なお、肌の透明感を検出するためであれば、1つの発光素子3aに対して、複数の受光素子3bがアレイ状に配列したものを、一列に配列したものを用いてもよい。
(第5実施形態)
上述の例では、発光素子3aおよび受光素子3bを同一基板に作りこんでいる場合を例に説明したが、発光素子部品,受光素子部品を基板30の一主面30sに実装して構成してもよい。その場合には、図3で示すように、光学素子4とアパーチャーガイド6とを備えることにより、光を肌表面に集光することができる。また、同一の基板30の一主面30s上に実装することにより、一定の位置精度を実現することも可能である。
(変形例:その他)
上述の各実施形態では、受光素子3bはpn型のフォトダイオードとしたが、PIN型としてもよい。さらに、複数の受光素子3bで受光素子3b1,3b2で大きさ、形状を異なるものとしてもよい。
さらに、上述の構成により従来技術に比べ十分被照射物への入射角を小さくすることができるが、光学素子4の上方にプリズムを設けることにより、さらに入射角度を小さくすることが可能となる。
以上、本発明の具体的な実施の形態の例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
<肌情報検出方法−1>
上述のセンサ1を用いて、肌の面方向における連続した表面情報を得ることができる。具体的には、上述のセンサ1を用いて、発光素子3aを発光させ、それに応じた反射光を受光素子3bで検出しながら、センサ1を肌表面において移動させる。
センサ1をこのように駆動させることにより、センサ1の移動経路に沿って、受光素子3bの出力電流に応じた検出信号を得ることができる。すなわち、発光素子3aからの光を肌表面において集光させて照射することにより得ることのできる微小領域の情報を、スキャン(移動;走査)方向における連続情報として得ることができる。
ここで、従来のセンサは、広範囲の領域の平均的な情報を得ていた。このため、肌表面に化粧塗膜があり、たとえばラメ成分等の、正反射光の強度がきわめて高くなる成分が存在すると、異常点となり正確な測定ができなくなっていた。これに対して、センサ1によれば、微小領域に分けて測定可能であるため、ラメ成分とその他の成分との影響を分けて測定可能であり、かつ、その分布状態を正しく測定することができるものとなる。
<肌情報検出方法―2>
上述のセンサを用いて、発光素子3aを発光させ、受光素子3bからの出力電流に応じた検出信号の時間的変化を計測する工程と、検出信号の時間的変化から、肌表面における水分の蒸発速度を推定し肌の保水力を算定する工程とを設けてもよい。
具体的には、たとえば、肌表面に化粧水を塗布し、計測を開始する。これにより、肌表面の微小領域における化粧水の蒸発、残存量等に起因する反射光の変化を時間的に遅延なく追うことができる。
そして、この反射光に応じた検出信号の時間的変化から、肌表面における水分の蒸散速度を、蒸散のごく初期の変化で確認し、外挿的に肌の保水力を算定する。例えば、肌の保水力から、被験者の肌の乾燥性を瞬時に判定できるものとなる。また、化粧水が被験者の肌に浸透しやすいかどうかを判断できる。
これに対して、従来のセンサは、広範囲の領域の平均的な情報を得ていた。このため、肌表面に化粧水等を浸透させ、その効果を検証するときには、浸透し、肌自体の表面状態が変化した後に初めて測定することができた。
このため、センサ1を用いることにより、肌の保水力、乾燥性、化粧水との肌適合等を瞬時に測定可能となる。
1 センサ
2 配線基板
3 受発光素子
3a 発光素子
3b 受光素子
4 光学素子
4a 第1レンズ
4b 第2レンズ
5 保持体
6 アパーチャーガイド
6a 第1アパーチャー
6b 第2アパーチャー
8 絶縁層
30 基板
30s 一主面
30a バッファ層
30b n型コンタクト層
30c n型クラッド層
30d 活性層
30e p型クラッド層
30f p型コンタクト層
31a 発光素子側第1電極
31b 発光素子側第2電極
32 p型半導体領域
33a 受光素子側第1電極
33b 受光素子側第2電極

Claims (9)

  1. 発光素子により被験者の肌表面に光を照射し、肌表面で反射される光や体内を通過して到達した光を受光素子で受光して、肌の表面状態に応じて出力される前記受光素子からの出力電流に応じて、肌表面の表面状態を検出するセンサであって、
    基板と、前記基板の一主面に位置する前記発光素子と、前記基板の一主面であって、前記発光素子と異なる箇所に位置する前記受光素子と、前記基板の前記一主面と間隔を空けて配置される光学素子と、を備え、
    前記光学素子は、前記発光素子からの光を肌表面に集光して導く第1レンズと、肌表面によって反射された光を前記受光素子に導く第2レンズと、を含む、肌センサ。
  2. 前記発光素子および前記受光素子は、前記基板とともに一体形成されている、請求項1記載のセンサ。
  3. 前記光学素子と、前記発光素子および前記受光素子との間に配置されるアパーチャーガイドをさらに有し、
    前記アパーチャーガイドは、前記発光素子と前記第1レンズとの間に位置する第1アパーチャーと、前記受光素子と前記第2レンズとの間に位置する第2アパーチャーとを有する、請求項1または2に記載のセンサ。
  4. 前記第1レンズを通過後の前記発光素子からの出射光は、前記基板の前記一主面の法線に対して、5°〜15°の範囲である、請求項1乃至3のいずれかに記載のセンサ。
  5. 複数個の前記発光素子を一方向に配列してなる発光素子アレイと、複数個の前記受光素子を一方向に配列してなる受光素子アレイと、を備え、前記発光素子アレイと前記受光素子アレイとを配列方向と直交する方向に間隔を空けて並べて配置されている、請求項1乃至4のいずれかに記載のセンサ。
  6. 前記基板は、半導体材料からなり、前記発光素子は、前記基板の前記一主面に複数の半導体層が積層されて形成されてなり、前記受光素子は、前記基板の前記一主面に不純物がドーピングされて形成されている、請求項1乃至5のいずれかに記載のセンサ。
  7. 前記基板がSi単結晶からなり、前記半導体層はGaAs系半導体材料からなる、請求項6記載のセンサ。
  8. 請求項1乃至7に記載のいずれかのセンサを用いた肌の表面状態を検出する肌情報検出方法であって、
    前記発光素子を発光させて、前記センサを肌表面において移動させることで、前記センサの移動経路に沿って前記受光素子からの出力電流に応じた検出信号を得る、肌情報検出方法。
  9. 請求項1乃至7に記載のいずれかのセンサを用いた肌の表面状態を検出する肌情報検出方法であって、前記発光素子を発光させて、前記受光素子からの出力電流に応じた検出信号の時間的変化を計測する工程と、前記検出信号の時間的変化から、肌表面における水分の蒸発速度を推定し肌の乾燥度合を算定する工程と、を含む、肌情報検出方法。
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