JP3657652B2 - 顕微鏡用透明加温プレートおよび顕微鏡用透明加温装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、上面に載置される観察対象物、培養容器などを加温するための透明加温プレートおよび透明加温装置に関する。具体的には、顕微鏡のステージに取り付けて、または載置され、顕微鏡による標本の観察の際に使用するのに好適な顕微鏡用透明加温プレートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、家畜の改良、増殖などの目的で人工授精が行われている。また、不妊症対策などの目的より、人類にも人工授精が行われて来ている。このような人工授精に際して、予め輸送される精子の活力や性状を顕微鏡で検査してその適性を確認する必要がある。そして、動物の種類によっても異なるが、一般的に精子は、37〜38℃にて至適活性を有するため、検査もこの温度にて行うことが好ましい。
このような目的より、例えば、特開昭60−135803号公報に示すような顕微鏡観察用加温装置を本発明者は提案している。この加温装置は、ヒーターステージと、その加温手段を有している。そして、ヒーターステージは、上下の透明なガラス板の間に透明な導電膜を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
顕微鏡用透明加温プレートは、顕微鏡ステージに取り付けて使用される。しかし、プレートのハウジングとステージ間には、取付けのためのクリアランスが存在し、このため、プレートの取付け状態が安定しないという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明の目的は、顕微鏡ステージに取り付けたときに、両者間のクリアランスが存在しても、がたつくことななく、取付け状態が安定である顕微鏡用透明加温プレートを提供するものである。
【0005】
上記目的を達成するものは、第1透明板と、該第1透明板と所定距離離間して積層された第2透明板と、該第1透明板と該第2透明板との間に充填された絶縁性透明材料とからなる透明プレートと、該透明プレートの周縁部を保持するハウジングとを備えた透明加温プレートであって、前記第1透明板もしくは第2透明板は、そのいずれかの面に形成された透明導電膜と、該透明導電膜と接触し、かつ、透明板の周縁部もしくはその付近に形成された向かい合う1組の発熱体用電極を有し、さらに、前記ハウジングの側面には、該透明加温プレートを顕微鏡ステージに取り付けた際に、ステージとハウジング間にて挟圧される弾性部材を備えたガタツキ抑制機構が設けられていることを特徴とする顕微鏡用透明加温プレートである。
【0006】
【実施例】
そこで、本発明の透明加温プレートを顕微鏡用に応用した実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例の顕微鏡用透明加温プレートの全体の斜視図であり、図2は、本発明の一実施例の顕微鏡用透明加温プレートのプレート部分の平面図であり、図3は、図2のA−A線断面図であり、図4は、本発明の顕微鏡用プレートに使用される各部品を説明するための斜視図である。
【0007】
具体的に説明すると、図1ないし図4に示すように、顕微鏡用透明加温プレート1は、ハウジング3と、このハウジング3に収納された透明プレート2と、コネクター28と、アース端子29により構成されている。
透明プレート(透明プレート組立体)2は、図3に示すように、第1透明板5と第2透明板6と、透明板5,6の間に挿入されたスペーサ15と、透明板5,6間に充填された絶縁性透明充填材12と、透明板5,6間に挿入された温度センサー14と、各接続線により形成されている。
【0008】
そして、この実施例では、第1透明板5および第2透明板6は、円形であり、第2透明板の第1透明板と向かい合う面(第2透明板の上面)のほぼ全面に透明導電膜(透明発熱体)7が設けられている。また、第1透明板5の底面(第2透明板と向かい合う面)にも透明導電膜8が形成されている。また、後述する図10に示すように、第1透明板5の上面にも透明導電膜23を形成してもよい。
【0009】
透明板としては、ガラス板が好適であるが、合成樹脂製板でもよい。合成樹脂板としては、透明性と絶縁性を有するものであれば特に制限はないが、アクリル板、ポリカーボネート板、スチレン板などの透明性の高いものが好ましく、さらに、硬質のものが好適である。また、透明板の形状の円形とは、真円形、楕円形、長方円形などを含むものである。
【0010】
第2の透明板6には、その円形形状に対応するように、図2、図4および図5に示すように、全周の1/3程度の長さの円弧で向かい合う2つの透明導電膜発熱用の電極9a,9bが設けられている。そして、透明板6には、全周の6分の1より大きい長さの円弧で向かい合う2つの電極が存在しない部分が形成されている。温度センサー14は、この電極が存在しない部分のほぼ中央に取り付けられている。電極の長さとしては、全周の1/4〜1/3が好ましい。これら電極は、透明板5,6に接触しないように設けられている。
【0011】
そして、透明導電膜7は、導電性ではあるが、有る程度の抵抗をもっており、通電により発熱する。発熱度としては、透明板を20℃以上、好ましくは30℃以上に加温できるものが好ましい。具体的には、透明導電膜は、導電性金属薄膜により形成されている。導電性金属薄膜としては、通電により発熱する性質を有するものが使用される。具体的には、酸化スズ、SiO2−インジウム合金、酸化インジウム、スズまたはアンチモンをドープした酸化インジウム、アンチモンをドープした酸化スズなどが好適に使用できる。導電性金属薄膜を透明板5,6の内面に形成する方法としては、蒸着法(例えば、真空蒸着法)、スパッタリング法、デッピング法、CVD法などにより行うことができる。電極9a,9bとしては、銅、銀などの導電性の高い金属薄膜が好適に使用される。なお、発熱体として使用しない導電膜、例えば、透明導電膜8,23としては、上記のような導電膜でもよいが、極めて抵抗の低いものであってもよい。
【0012】
そして、透明導電膜7は、従来では、透明板の全体に均一に形成されており、全体の抵抗は等しいものとなっている。ここでいう抵抗とは、同一距離間において測定した抵抗値である。この実施例の透明導電膜7は、図5に示すように、向かい合う電極の近接する両端部間(9a1と9b1間および9a2と9b2間)に、他の部分に比べて抵抗が高い高抵抗部7aを有している。具体的には、透明導電膜7は、一方の電極9aの端部付近(9a1付近)に他の部分に比べて抵抗が高い第1の高抵抗部7aを備え、さらに、電極9aの端部と透明板6の中央(中心)を介して向かい合う電極9bの端部付近(9b2付近)にも他の部分に比べて抵抗が高い第2の高抵抗部7aを備えている。このため、向かい合う電極の近接する両端部間(9a1と9b1間、9a2と9b2間)の透明導電膜は、他の部分、特に、中央部付近に比べて抵抗が高くなっている。
【0013】
透明導電膜の発熱量は、透明導電膜に流れる電流量に比例する。また、電流は抵抗の低い部分のほうが高い部分に比べて流れやすい。このため、透明導電膜7の抵抗値が全面において同じであると、円形プレートの場合、電極は、近接する両端の距離が最も短くなりその部分(9a1と9b1間、9a2と9b2間)に電流が多く流れ、他の部分に比べて高い発熱を生じる。このため、中央部より電極端部が位置するプレート部分が高い加熱状態となる。このため、プレートの全体を安定した加温状態とすることができない。
【0014】
また、顕微鏡による観察の障害となるため、プレートの中央に温度センサーを設けることも困難なため、温度センサはプレートの中央より離間した位置に設けている。このため、温度センサによる測定はプレートの周縁部付近となり実際の観察対象物が載置される中央付近を測定できない。両者間に温度差があると、目的とする温度測定ができないことになる。
しかし、上記のように向かい合う電極の近接する両端部間(9a1と9b1間、9a2と9b2間)の透明導電膜を、他の部分、特に、中央部付近に比べて抵抗が高くするといった、透明導電膜の抵抗値のバラツキを意図的に形成し、抵抗値の相違を利用して発熱量(流れる電流量)を調整し、向かい合う電極に挟まれた部分の透明導電膜の発熱量がほぼ一定となるようしている。
【0015】
高抵抗部の形成方法としては、図5に示すように、電極9aの端部付近(9a1付近)の透明導電膜7を部分除去(例えば、若干の研磨)し、高抵抗部7aを形成し、同様に、電極9bの端部付近(9b2付近)にも同様に行う方法が好適である。透明導電膜の部分的研磨は、所定部分の透明導電膜を完全に取り去る方法と、透明導電膜を完全に取り去る事なく研磨する方法とが考えられる。後者のほうが好ましいと考える。研磨方法としては、ヤスリなどを用いた物理的研磨、透明導電膜形成物を溶解する溶液(例えば、硝酸、特に透明板を溶解しないものが好ましい)にて部分的に透明導電膜を溶解剥離させる化学研磨などが考えられる。なお、高抵抗部7aの形成位置は、図6に示すように、向かい合う電極の近接する両端部間(9a1と9b1間、9a2と9b2間)の中央部であってもよい。
【0016】
具体的な抵抗値の調整方法、言い換えれば、高抵抗部の具体的な形成方法としては、電極中央部間の抵抗値をあらかじめ測定し、向かい合う電極の近接する両端部間(9a1と9b1間、9a2と9b2間)の抵抗値を測定しながら、徐々にその部分の透明導電膜を研磨して行くことが好適である。これにより、透明導電膜7は、一方の電極の端部(9a1,9a2)とこの端部と近接する他方の電極の端部(9b1,9a2)との間(9a1と9b1の間、9a2と9b2の間)の抵抗値と、一方の電極9aの中央部9a3と他方の電極9bの中央部9b3との間の抵抗値とがほぼ等しくなるように形成される。なお、ここでいう、ほぼ等しいとは、完全一致が理想であるが、10%程度までの差異を包含するものである。なお、向かい合う電極の近接する2つの端部間の抵抗値もほぼ等しいように形成される。つまり、9a1と9b1間の抵抗値と9a2と9b2間の抵抗値もほぼ等しくなるように形成されている。
なお、高抵抗部の形成によりそれ以外の部分との間に透明性の差異が生じる可能性のある場合には、高抵抗部の形成位置は、図5に示すように、観察の障害となりにくいプレートの周縁部付近が好ましい。
【0017】
また、透明導電膜7としては、図7に示すように、一方の電極の中央部分と他方の電極の中央部分との間に位置する中央部分は抵抗が低く、他の部分は、該中央部分の透明導電膜より抵抗が高く形成してもよい。具体的には、図7に示すように透明導電膜は、中央部分に形成された帯状の低抵抗部7cと、低抵抗部7cを挟むように形成された2つの帯状の高抵抗部7aを備えている。2つの高抵抗部の抵抗値は、ほぼ等しいものとなっている。これにより、透明導電膜7は、向かい合う電極の近接する両端部間の抵抗値と向かい合う電極の中間部間の抵抗値とがほぼ等しいものとできる。また、図8に示すように、低抵抗部7cと高抵抗部7aとの間に、両者の中間の抵抗値をもつ中間抵抗部7dを形成する。高抵抗部7aはお互いにほぼ等しく、中間抵抗部7dもお互いにほぼ等しく形成されている。これにより、透明導電膜全体の抵抗値を一定に近いものとすることができる。なお、上述した、高抵抗部7a、低抵抗部7c,中間抵抗部7dは、透明導電膜の一部であり、透明に形成されている。
【0018】
このような部分的に抵抗値が異なる透明導電膜の形成方法としては、最初に、高抵抗部を形成するために必要な第1の透明導電膜の形成を行う。次に、第1の透明導電膜の上に所定の幅を有する帯状の第2の透明導電膜を形成する。第2の透明導電膜の形成部は第1の透明導電膜と積層されるため透明導電膜が厚くなり、このため抵抗値が低下する。中間抵抗部を形成する場合には、最初に、高抵抗部を形成するために必要な第1の透明導電膜の形成を行う。次に、第1の透明導電膜の上に所定の幅を有する帯状の第2の透明導電膜を形成する。さらに、第2の透明導電膜の上に、第2の透明導電膜の帯よりも狭い幅の第3の透明導電膜を形成する。この場合においても、透明導電膜7は、向かい合う電極の近接する両端部間の抵抗値と向かい合う電極の中間部間の抵抗値とがほぼ等しくなるように形成する。なお、ここでいう、ほぼ等しいとは、完全一致が理想であるが、10%程度までの差異を包含するものである。
【0019】
また、透明導電膜7としては、図9に示すように、中央部分に形成された円状もしくは多角形状の低抵抗部7cと、低抵抗部7cを取り囲むように形成されたリング状の高抵抗部7aとを備えるものとしてもよい。これにより、透明導電膜7は、向かい合う電極の近接する両端部間の抵抗値と向かい合う電極の中間部間の抵抗値とがほぼ等しいものとできる。また、低抵抗部と高抵抗部との間に、両者の中間の抵抗値をもつリング状の中間抵抗部を形成してもよい。低抵抗部の形状としては、多角形状、例えば、4〜24角形好ましくは、4〜8角形、円形、例えば、真円形、楕円形、長方円形などが考えられる。
【0020】
このような部分的に抵抗値が異なる透明導電膜の形成方法としては、最初に、高抵抗部を形成するために必要な第1の透明導電膜の形成を行う。次に、第1の透明導電膜の上に、透明板の中央に、その中心が位置するように、円形もしくは多角形状の第2の透明導電膜を形成する。第2の透明導電膜の形成部は第1の透明導電膜と積層されるため透明導電膜が厚くなり、このため抵抗値が低下する。中間抵抗部を形成する場合には、最初に、高抵抗部を形成するために必要な第1の透明導電膜の形成を行う。次に、第1の透明導電膜の上に所定の大きさの第2の透明導電膜を形成する。さらに、第2の透明導電膜の上に、第2の透明導電膜よりも小さい面積の第3の透明導電膜を形成する。この場合においても、透明導電膜7は、向かい合う電極の近接する両端部間の抵抗値と向かい合う電極の中間部間の抵抗値とがほぼ等しくなるように形成する。なお、ここでいう、ほぼ等しいとは、完全一致が理想であるが、10%程度までの差異を包含するものである。
【0021】
なお、電極により囲まれた透明導電膜の形状がほぼ真円形であり、その半径が50mmであって、それぞれの電極の大きさが透明導電膜の円周の1/3の場合であり、低抵抗部の形状を円形とし、電極の端部を結ぶ線がほぼ低抵抗部の接線となるように形成すると、高抵抗部の半径は50mmであり、低抵抗部の半径は25√3mmとなり、高抵抗部の抵抗値を1とした場合、抵抗値の抵抗値を約0.423とすることにより、向かい合う電極の近接する両端部間の抵抗値と向かい合う電極の中間部間の抵抗値とがほぼ等しくなる。また、上記の条件で、電極の大きさが透明導電膜の円周の1/4の場合であり、低抵抗部の形状を円形とし、電極の端部を結ぶ線が低抵抗部の接線となるように形成すると、高抵抗部の半径は50mmであり、低抵抗部の半径は√1250mmとなり、高抵抗部の抵抗値を1とした場合、抵抗値の抵抗値を約0.586とすることにより、向かい合う電極の近接する両端部間の抵抗値と向かい合う電極の中間部間の抵抗値とがほぼ等しくなる。
【0022】
さらに、この実施例では、透明板6は、その周縁部の全周にわたり透明導電膜が設けられていない部分7bを有している。そして、電極9a,9bも透明プレートの周縁より若干内側に離間した位置、言い換えれば、透明板6の周縁部より所定距離内側となる位置に設けられている。このように、電極および透明導電膜の端部が、透明板6の周縁より内側となるように、言い換えれば、透明板の周縁部の全周にわたり透明導電膜および電極の両者が存在しない部分が形成されているため、電極および透明導電膜より生じた電磁波が、透明板6の周縁よりはみ出るように飛ぶことを抑制する。これにより、電極および透明導電膜より、もし電磁波(ノイズ)が発生しても、透明板6の上に位置する第1透明板5の周辺部に当接しやすく、発生した電磁波の外部飛散をより確実に抑制する。
【0023】
そして、透明板6の端部と透明導電膜7および電極9a,9bの端部との距離は、0.5〜10mm程度が好ましい。特に、1〜5mmが好ましい。
また、透明導電膜および電極により構成される発熱体は、上述したように第2透明板に設けることが好適であるが、第1透明板の下面(第2透明板と向かい合う面)に設けてもよい。
【0024】
さらに、この実施例では、図3に示すように、第1透明板5の底面(第2透明板と向かい合う面)にも透明導電膜8が形成されている。第1透明板5に形成された透明導電膜8にはアース線19が接続されている。第1透明板の下面の導電膜8に当接した電磁波はアース線に流れ消失する。また、透明板5,6の周縁に設けられたスペーサ15により両者間は、全体にわたりほぼ一定距離離間している。透明板5,6間に充填された絶縁性透明充填材12およびスペーサ15により、透明導電膜が相互に導通することを防止している。
【0025】
なお、上述したように、透明導電膜および電極により構成される発熱体を第1透明板の下面に設けて、第2透明板の上面にアース線と接続された透明導電膜を形成してもよい。しかし、図示した実施例のように、上方にアース線を備えた導電膜を有する透明板を位置させることにより、下方の電極もしくは導電膜より電磁波が発生し、上方に飛散したとしても、上方の導電膜に当接するために、電磁波が外部に飛散することを防止するので好適である。さらに、下方の透明板6を上方の透明板5より小さく形成してもよく、これにより、透明板6の端部(電極および導電膜の端部)にて発生した電磁波は透明板5の周辺部に当接しやすく、発生した電磁波の外部飛散をより抑制できる。
【0026】
上述のように、透明プレートでは、透明導電膜への通電により生じる透明導電膜の発熱を利用して、透明プレートを加温している。このため、透明導電膜に接続された電極などから、電磁波(ノイズ)が発生することがある。この電磁波が、観察対象物に流れるとその性状を変化させる危険性がある。上記のように構成することは、この問題点を解決するのに有効である。
【0027】
また、図10に示す実施例のように構成してもよい。この実施例の透明プレートは、上記図3のものに加えて、第1透明板5の上面(露出する表面)に透明導電膜23が、第2透明板6の下面(露出する表面)にも透明導電膜24が形成され、言い換えれば、透明プレート組立体2の露出する表面は透明導電膜により被包されている。そして、これら透明導電膜23,24には、アース線26,27が接続されている。なお、アース線19,26,27は共通なものとしてもよい。これにより、第1透明板の上面および第2透明板の下面に当接した電磁波は、導電膜およびアース線を流れ消失する。よって、外部より飛来した電磁波も消失させることができる。なお、透明導電膜は、第1透明板の上面にのみ設けたものとしてもよい。なお、このような、電磁波抑制タイプの透明加温プレートは、上記のような円形形状のものに限られない。例えば、プレート(透明板)としては、多角形(正方形、長方形、5〜8角形)であってもよい。さらに、その場合、発熱用の導電膜としては、上述したような抵抗を変えるといった構成を備えていなくてもよく、全体が同じ抵抗であってもよい。
【0028】
絶縁性透明材料12としては、絶縁性、透明性および透明板に対する接着性を有するものが好適に使用される。このように透明板と接着性を有するものを用いれば、透明板としてガラス板を用いた場合であっても、ガラス板の破損時のガラスの破片の飛散を防止できる。
【0029】
さらに、透明材料12は、温度センサー14、さらにはスペーサー15に対する接着性を有することが好ましい。このようなものを用いれば、温度センサーと透明材料間の剥離が少ないため正確な温度測定が行える。このような透明材料としては、シリコーン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂などのものが使用できる。透明材料12としては、シリコーン系樹脂が、絶縁性、安定性などの点より好適である。シリコーン系樹脂としては、シリコーンゲル、シリコーンゴムなどがあり、シリコーンゴムとしては、接着性を有するRTVシリコーンゴム、LTVシリコーンゴムなどが好適であり、一液型、二液型のいずれでもよい。具体的には、製品名KE109(二液型RTVシリコーンゴム,信越化学工業株式会社製)が好適である。
【0030】
そして、温度センサー14が、透明導電膜7と接触しないように透明板5,6間に位置し、かつその位置が容易に移動しないように、センサー14は透明材料12にそのまわりが取り囲まれている。つまり、センサー14は、透明材料12により固定されている。このようにすれば、温度センサーの移動がなく、かつセンサーが導電膜と接触していないため正確な温度測定が行える。温度センサー14としては、温度検知可能なものであれば特に制限はないが、熱電対、サーミスタなどが好適である。
【0031】
ハウジング3は、図3および図4に示すように、中央に設けられた開口21と、この開口21を取り囲むように設けられた透明プレート載置部22と、電極および温度センサーと接続された接続線さらにアース線を通すための小口18を有している。さらに、ハウジング3は、少なくとも表面が導電性を有することが好ましい。このためには、ハウジング3を導電性材料により全体を形成する方法と、ハウジング3の表面を導電性処理する方法が考えられる。前者の場合には、ハウジングを、例えば、導電性金属、導電性プラスチックなどにより形成することにより行うことができ、後者の場合には、ハウジング3の表面に導電性塗料の塗布または導電性金属の蒸着などを行うことにより達成される。そして、このように導電性を有するハウジング3に、図3に示すようにアース線25を設けることが好ましい。このようにすることにより、電極および透明導電膜より発生した電磁波または外部より飛来した電磁波が、ハウジングに当たったとき、その電磁波はハウジングと接続されたアース線を流れて消失するので、透明プレートに載置される観察対象物に電磁波が流れることを抑制できる。
【0032】
電極および温度センサーに接続された接続線およびアース線は束ねられて1本のコード16となって、ハウジング3の小口18より外部に延びている。コード16の端部には、コネクタ28、さらに、コネクタ28に接続されたアース端子29が取り付けられている。このコネクタ28は、後述する温度制御器との接続端子を形成している。
【0033】
そして、この顕微鏡用透明加温プレートは、顕微鏡ステージに取り付けて使用される。このため、ハウジングには、図2および図4に示すように、ステージに取付けた際のゆるみを防止するガタツキ抑制機構30を設けることが好ましい。この実施例のガタツキ抑制機構30は、図11に示すように、ハウジングの上面に形成された溝31と、この溝内に挿入された弾性板状部材32(例えば、弾性金属板)により形成されている。板状部材32の中央部は、外方(ハウジングの外方)に突出しており、顕微鏡ステージに取りつけたとき、この板状部材は、ステージとハウジング間にて挟圧され、内方に変形すると共に、この板状部材の反対側部位をステージに押し付け、これにより、両者間のガタツキを抑制する。なお、ガタツキ抑制機構を設ける位置は、ステージの形状を考慮して決定されるものであり、この実施例のようなハウジングの上部の拡径部に限定されるものではなく、拡径部より下方の小径部分の側面に設けてもよい。また、ガタツキ抑制機構としては、上記の板バネ構造のものに限定されない。例えば、図12に示すように、溝31内に挿入された球体33とこの球体を外方に押す弾性部材35(例えば、スプリング)により構成されるものでもよい。また、ガタツキ抑制機構は、複数設けてもよい。なお、このような、取付け状態安定タイプの透明加温プレートは、上述のような円形形状のものに限られない。例えば、プレート(透明板)としては、多角形(正方形、長方形、5〜8角形)であってもよい。さらに、その場合、発熱用の導電膜としては、上述したような抵抗を変えるといった構成を備えていなくてもよく、全体が同じ抵抗であってもよい。
【0034】
なお、上記の説明では、本発明の透明加温プレートを顕微鏡用透明加温プレートに応用した実施例を用いて説明したが、これに限られるものではない。例えば、組織培養容器(例えば、シャーレー)の加温に用いることができる。組織培養容器を逐次観察しながら培養を行うことが必要な場合がある。このような場合、恒温器内に組織培養容器を収納して加温すると外部より確認ができない。しかし、本発明の透明加温プレートであれば、その上に載置して加温することができるので、加温と同時に観察を行うことができる。また、透明であるので、観察対象物の色などを誤ることなく確認できる。さらに、上述のように、円形透明プレートであっても、電極に挟まれた部分の透明導電膜を温度差があまり生じることなく加熱させることができるので、組織培養容器のほぼ均一な加温を行うことができ、良好な培養が可能である。
【0035】
本発明の透明加温装置は、透明加温プレート1と温度制御器51により構成される。
温度制御器51は、図13に示すように、透明プレート1のコネクター28と接続可能なコネクター52と、透明加温プレートの温度センサー14により検知されたアナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバーター53と、このコンバーター53からの信号が入力される温度制御部55と、温度制御部55より出力される透明プレートの実測温度を表示する測定温度表示部56と、設定温度を入力する設定温度入力部57と、設定温度入力部より入力された設定温度を表示する設定温度表示部59とを有している。そして、温度制御部55は、温度制御器51のコネクター52およびプレート1のコネクター28を介して、透明導電膜7と接触する電極9a,9bと電気的に接続されており、透明導電膜7の温度調整機能を有している。そして、設定温度入力部57は、入力スイッチ57aを、また、測定温度表示部56は、表示窓56aを、設定温度表示部59も表示窓59aを備えている。
【0036】
そして、温度制御部55として、設定温度と測定温度とを比較する比較機能と、この比較機能による比較結果に基づき、透明発熱体への電力供給状態を調整する温度調整機能(言い換えれば、電力供給調整機能)を有している。温度調整機能(電力供給調整機能)としては、印加電圧を調整する機能、負荷電流を調整する機能、通電のON/OFF状態を調整する機能などのいずれでもよい。なお、上記のように、ノイズ対策を行う場合には、この温度制御部からノイズの発生を抑制することが好ましい。このため、温度制御部55の温度調整機能(言い換えれば、電力供給調整機能)として、印加電圧値を調整する機能もしくは付加電流量を調整する機能により行われるものが好ましい。通電のON/OFF状態により温度調整を行う場合に比べて、電磁波の発生を抑えることができる。
【0037】
温度制御部は、具体的には、検知された測定温度が、設定温度入力部により入力された設定温度より低い場合には、通電をONし、逆に、検知された測定温度が、設定温度入力部により入力された設定温度より高い場合には、通電をOFFするように制御する。また、温度制御は、ON/OFF制御でない場合には、検知された測定温度が、設定温度入力部により入力された設定温度より低い場合には、電圧または電流を高くするように制御し、逆に、検知された測定温度が、設定温度入力部により入力された設定温度より高い場合には、電圧また電流を低くするか、一時的に通電を中止し、測定温度が設定温度と等しい場合には、与えている電圧また電流を維持することにより行われる。
【0038】
【発明の効果】
本発明の透明加温プレートは、円形の第1透明板と、該第1透明板と所定距離離間して積層された円形の第2透明板と、該第1透明板と該第2透明板との間に充填された絶縁性透明材料とからなる円形透明プレートと、該透明プレートの周縁部を保持するハウジングとを備えた透明加温プレートであって、前記第1透明板もしくは第2透明板のいずれかの面に形成された透明導電膜と、該透明導電膜と接触し、かつ、透明板の周縁部もしくはその付近に形成され、湾曲した向かい合う1組の発熱体用電極を有し、そして、前記透明導電膜は、向かい合う電極の近接する両端部間の抵抗値と向かい合う電極の中間部間の抵抗値がほぼ等しくなるように形成されているので、円形透明プレートであっても、電極に挟まれた部分の透明導電膜を温度差があまり生じることなく加熱させることができ、良好な温度環境にて観察対象物を加温できる。
【0039】
また、透明導電膜を有する透明プレートにおいて、透明導電膜を一方の電極の中央部分と他方の電極の中央部分との間は抵抗が低く、他の部分は、該中央部分より抵抗が高いものとすることにより、円形透明プレートであっても、電極に挟まれた部分の透明導電膜を温度差があまり生じることなく加熱させることができ、良好な温度環境にて観察対象物を加温できる。
【0040】
また、透明導電膜を有する透明プレートにおいて、透明導電膜の向かい合う電極の近接する両端部間のそれぞれに、他の部分に比べて抵抗が高い第1の高抵抗部および第2の高抵抗部を形成することにより、円形透明プレートであっても、電極に挟まれた部分の透明導電膜を温度差があまり生じることなく加熱させることができ、良好な温度環境にて観察対象物を加温できる。
【0041】
また、透明導電膜を有する透明プレートにおいて、透明導電膜の一方の電極の端部付近に、他の部分に比べて抵抗が高い第1の高抵抗部を形成し、この一方の電極の端部と透明板の中央を介して向かい合う他方の電極の端部付近に、他の部分に比べて抵抗が高い第2の高抵抗部を形成することにより、円形透明プレートであっても、電極に挟まれた部分の透明導電膜を温度差があまり生じることなく加熱させることができ、良好な温度環境にて観察対象物を加温できる。
【0042】
また、透明導電膜を有する透明プレートにおいて、透明導電膜の向かい合う電極の一方の近接する両端部間の中央付近に第1の高抵抗部を形成し、該向かい合う電極の他方の近接する両端部間の中央付近にも第2の高抵抗部を形成することにより、円形透明プレートであっても、電極に挟まれた部分の透明導電膜を温度差があまり生じることなく加熱させることができ、良好な温度環境にて観察対象物を加温できる。
【0043】
また、透明導電膜を有する透明プレートにおいて、透明導電膜の中央部分に、帯状の低抵抗部を形成し、帯状の低抵抗部を挟むように2つの帯状の高抵抗部を形成することにより、円形透明プレートであっても、電極に挟まれた部分の透明導電膜を温度差があまり生じることなく加熱させることができ、良好な温度環境にて観察対象物を加温できる。
【0044】
また、透明導電膜を有する透明プレートにおいて、透明導電膜の中央部分に円状もしくは多角形状の低抵抗部を形成し、該低抵抗部を取り囲むようにリング状の高抵抗部を形成することにより、円形透明プレートであっても、電極に挟まれた部分の透明導電膜を温度差があまり生じることなく加熱させることができ、良好な温度環境にて観察対象物を加温できる。
【0045】
また、本発明の透明加温装置は、上記のいずれかの顕微鏡用透明加温プレートでありかつ温度センサを備えたものと、温度センサにより検知される温度信号を用いて該透明加温プレートの透明導電膜を温度制御する温度制御器とからなるものであるので、円形透明プレートを用いた加温装置であっても、電極に挟まれた部分の透明導電膜を温度差があまり生じることなく加熱させることができ、良好な温度環境にて観察対象物、培養容器などを加温できる。
【0046】
また、本発明の顕微鏡用透明加温プレートは、第1透明板と、該第1透明板と所定距離離間して積層された第2透明板と、該第1透明板と該第2透明板との間に充填された絶縁性透明材料とからなる透明プレートと、該透明プレートの周縁部を保持するハウジングとを備えた透明加温プレートであって、前記第1透明板もしくは第2透明板は、そのいずれかの面に形成された透明導電膜と、該透明導電膜と接触し、かつ、透明板の周縁部もしくはその付近に形成された向かい合う1組の発熱体用電極を有し、さらに、前記ハウジングの側面には、該透明加温プレートを顕微鏡ステージに取り付けた際に、ステージとハウジング間にて挟圧される弾性部材を備えたガタツキ抑制機構が設けられているので、ステージに取り付けたとき取付状態が安定であり、プレート上に載置される観察対象物の良好な観察を行うことができる。
【0047】
また、本発明の顕微鏡用透明加温プレートは、第1の透明板と、該第1の透明板と所定距離離間して積層された第2の透明板と、該第1の板と該第2の板間に充填された絶縁性透明材料とからなる透明プレートと、該透明プレートの周縁部を保持するハウジングとを備えた顕微鏡用加温透明プレートであって、前記第1の透明板と前記第2の透明板の向かい合う面のいずれかには、透明導電膜と該透明導電膜と接触し、かつ、透明板の周縁部もしくはその付近に形成された向かい合う1組の発熱体用電極を有し、さらに、前記第1の透明板の露出する表面には、第2の透明導電膜を有し、第2透明板の露出する表面は第3の透明導電膜を有し、前記ハウジングの少なくとも表面は導電性を有しており、前記第2透明導電膜、第3透明導電膜およびハウジングにはアース線が接続されているので、第1および第2透明板の露出表面さらにハウジングに接触した電磁波は、透明導電膜およびアース線を流れ消失するので、プレート上に載置される観察対象物への電磁波の影響を少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の一実施例の透明加温プレートの斜視図である。
【図2】 図2は、本発明の一実施例の透明加温プレートの平面図である。
【図3】 図3は、図2のA−A線断面図である。
【図4】 図4は、本発明の顕微鏡用プレートに使用される部品を説明するための斜視図である。
【図5】 図5は、本発明の一実施例の透明導電膜を設けた透明板の平面図である。
【図6】 図6は、本発明の他の実施例の透明導電膜を設けた透明板の平面図である。
【図7】 図7は、本発明の他の実施例の透明導電膜を設けた透明板の平面図である。
【図8】 図8は、本発明の他の実施例の透明導電膜を設けた透明板の平面図である。
【図9】 図9は、本発明の他の実施例の透明導電膜を設けた透明板の平面図である。
【図10】 図10は、本発明の他の実施例の透明加温プレートの断面図である。
【図11】 図11は、本発明の一実施例の透明加温プレートに設けられたガタツキ抑制機構を説明するための説明図である。
【図12】 図12は、本発明の他の実施例の透明加温プレートに設けられたガタツキ抑制機構を説明するための説明図である。
【図13】 図13は、本発明の透明加温装置に使用される温度制御器のブロック図である。
【符号の説明】
1 顕微鏡用透明加温プレート
2 透明プレート(透明プレート組立体)
3 ハウジング
5 第1透明板
6 第2透明板
7 第1透明導電膜
7a 高抵抗部
7c 低抵抗部
8 第2透明導電膜
9a,9b 発熱用電極
12 絶縁性透明材料
14 温度センサー
Claims (14)
- 第1透明板と、該第1透明板と所定距離離間して積層された第2透明板と、該第1透明板と該第2透明板との間に充填された絶縁性透明材料とからなる透明プレートと、該透明プレートの周縁部を保持するハウジングとを備えた透明加温プレートであって、前記第1透明板もしくは第2透明板は、そのいずれかの面に形成された透明導電膜と、該透明導電膜と接触し、かつ、透明板の周縁部もしくはその付近に形成された向かい合う1組の発熱体用電極を有し、さらに、前記ハウジングには、該透明加温プレートを顕微鏡ステージに取り付けた際に、ステージとハウジング間にて挟圧される弾性部材を備えたガタツキ抑制機構が設けられていることを特徴とする顕微鏡用透明加温プレート。
- 前記ハウジングは、中央に設けられた開口と、該開口を取り囲むように設けられた透明プレート載置部と、該ハウジングの上部の拡径部と、該拡径部より下方の小径部分とを有する請求項1に記載の顕微鏡用透明加温プレート。
- 前記透明プレートの上面および前記ハウジングの上面を含む顕微鏡用透明加温プレートの上面は、平坦面となっている請求項1または2に記載の顕微鏡用透明加温プレート。
- 前記ガタツキ抑制機構は、前記ハウジングの前記拡径部もしくは前記小径部分の側面に設けられている請求項2に記載の顕微鏡用透明加温プレート。
- 第1透明板と、該第1透明板と所定距離離間して積層された第2透明板と、該第1透明板と該第2透明板との間に充填された絶縁性透明材料とからなる透明プレートと、該透明プレートの周縁部を保持するハウジングとを備えた透明加温プレートであって、前記第1透明板もしくは第2透明板は、そのいずれかの面に形成された透明導電膜と、該透明導電膜と接触し、かつ、透明板の周縁部もしくはその付近に形成された向かい合う1組の発熱体用電極を有し、さらに、前記ハウジングは、中央に設けられた開口と、該開口を取り囲むように設けられた透明プレート載置部と、該ハウジングの上部の拡径部と、該拡径部より下方の小径部分とを有し、さらに、前記透明プレートの上面および前記ハウジングの上面を含む顕微鏡用加温透明プレートの上面は、平坦面となっており、さらに、前記ハウジングの前記拡径部もしくは前記小径部分の側面には、前記透明加温プレートを顕微鏡ステージに取り付けた際に、ステージとハウジング間にて挟圧される弾性部材を備えたガタツキ抑制機構が設けられていることを特徴とする顕微鏡用透明加温プレート。
- 前記透明導電膜は、一方の電極の端部と該端部と近接する他方の電極の端部との間の抵抗値と、一方の電極の中央部と他方の電極の中央部との間の抵抗値とがほぼ等しくなるように形成されている請求項1ないし5のいずれかに記載の顕微鏡用透明加温プレート。
- 前記透明加温プレートは、円形の第1透明板と、該第1透明板と所定距離離間して積層された円形の第2透明板と、該第1透明板と該第2透明板との間に充填された絶縁性透明材料とからなる円形透明プレートであって、前記1組の発熱体用電極は、前記透明導電膜と接触し、かつ、透明板の周縁部もしくはその付近に形成され、湾曲した向かい合う1組の発熱体用電極であって、前記透明導電膜は、一方の電極の中央部分と他方の電極の中央部分との間は抵抗が低く、他の部分は、該中央部分より抵抗が高いものとなっている請求項1ないし5のいずれかに記載の顕微鏡用透明加温プレート。
- 前記透明加温プレートは、円形の第1透明板と、該第1透明板と所定距離離間して積層された円形の第2透明板と、該第1透明板と該第2透明板との間に充填された絶縁性透明材料とからなる円形透明プレートであって、前記1組の発熱体用電極は、前記透明導電膜と接触し、かつ、透明板の周縁部もしくはその付近に形成され、湾曲した向かい合う1組の発熱体用電極であって、さらに、前記透明導電膜は、向かい合う電極の近接する端部間のそれぞれに設けられた他の部分に比べて抵抗が高い高抵抗部を有するものである請求項1ないし5のいずれかに記載の顕微鏡用透明加温プレート。
- 前記第1の透明板の露出する表面は第2の透明導電膜を有し、該第2透明導電膜にはアース線が接続されているものである請求項1ないし8のいずれかに記載の顕微鏡用透明加温プレート。
- 前記ハウジングは、前記電極と接続された接続線を通すための小口を有し、前記電極に接続された接続線は該ハウジングの前記小口より外部に延びている請求項1ないし9のいずれかに記載の顕微鏡用透明加温プレート。
- 前記顕微鏡用透明加温プレートは、該透明プレートの温度を検知するための温度センサを有し、前記電極および前記温度検知部に接続された接続線は該ハウジングの前記小口より外部に延びている請求項10に記載の顕微鏡用透明加温プレート。
- 前記電極および温度センサと接続された接続線は束ねられて1本のコードとなっており、該コードの端部には、コネクタが取り付けられているものである請求項11に記載の顕微鏡用透明加温プレート。
- 請求項11または12に記載の顕微鏡用透明加温プレートと、前記温度センサにより検知される温度信号を用いて該透明加温プレートの透明導電膜を温度制御する温度制御器とからなることを特徴とする顕微鏡用透明加温装置。
- 請求項12に記載の顕微鏡用透明加温プレートと、前記温度センサにより検知される温度信号を用いて該透明加温プレートの透明導電膜を温度制御する温度制御器とからなり、前記コネクタが、前記温度制御器との接続端子を形成していることを特徴とする顕微鏡用透明加温装置。
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