JP5492701B2 - 観察用プレート及び顕微鏡用加熱装置 - Google Patents
観察用プレート及び顕微鏡用加熱装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5492701B2 JP5492701B2 JP2010179446A JP2010179446A JP5492701B2 JP 5492701 B2 JP5492701 B2 JP 5492701B2 JP 2010179446 A JP2010179446 A JP 2010179446A JP 2010179446 A JP2010179446 A JP 2010179446A JP 5492701 B2 JP5492701 B2 JP 5492701B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heating element
- thin film
- temperature
- sensor
- substrate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Sampling And Sample Adjustment (AREA)
- Microscoopes, Condenser (AREA)
Description
何れの場合であっても、僅かな温度のずれにより誤った観測結果を与える可能性があるため、試料近傍の温度制御は正確に行われることが必要である。
一般に、薄膜温度センサを用いて温度を測定する際、温度測定精度を上げるためには、温度センサを構成する薄膜において所定値以上の大きさの抵抗値が必要である。特許文献2の技術では、薄膜温度センサを構成する透明導電膜が、発熱体としての役割も果たす必要があり、その結果、透明導電膜の抵抗値を大きくすると発熱体への出力も大きくしなければならない。したがって、発熱体として適当な発熱量を確保し、且つ正確な温度測定が可能であるという両条件を満足させることは容易ではない。
したがって、発熱素子と薄膜温度センサを積層させて形成することにより、試料により近い位置の温度が薄膜温度センサによって計測されるため、正確な温度測定が可能となる。
なお、前記基板の他方の面上に、前記薄膜温度センサと前記発熱素子との間に配設された絶縁膜を備え、前記薄膜温度センサは、前記発熱素子に対して前記絶縁膜によって電気的に絶縁されているようにしてもよい。
このように、観察用プレートの加熱領域温度を計測するために設けられる薄膜温度センサとして、測温抵抗体を使用することにより、測定温度の誤差を小さくすることができる。
さらに白金は、抵抗温度係数が大きく、経時変化が少ないため、より正確な温度測定が可能となる。したがって、発熱素子によって区画された加熱領域の温度をより正確に測定することができる。
このように、本発明の観察用プレートには、温度制御装置に接続するためのセンサ端子と発熱素子端子とが配設されている。そして、センサ端子と、発熱素子端子とが矩形状に形成された基板の異なる縁端上に設けられることにより、センサ端子と発熱素子端子とが分割されて配設されるため、配線が複雑化することがない。したがって、確実に温度制御装置に接続することができ、正確な温度測定が可能となる。
このように、顕微鏡に設置するステージプレートにおいて、観察用プレートのセンサ端子と当接するセンサ用電極と、発熱素子端子に当接する発熱素子用電極が設けられているため、ステージプレートに対して観察用プレートを設置するだけで、観察用プレートを温度制御装置に接続することができる。その結果、容易に観察用プレート上の加熱領域の温度を制御することが可能となる。
また、観察用プレートが載置されるステージプレートによって観察用プレートが固定されるため、試料が観察用プレート上で移動することなく、その結果均一に加熱することができるため、温度制御を正確に行うことが可能となる。
また、本発明の顕微鏡用加熱装置によれば、ステージプレート上に観察用プレートを設置することにより温度制御装置と観察用プレートが接続され、観察用プレートの表面温度を容易に制御することが可能となる。
そして、図3に示すように、測温抵抗素子12は、発熱素子15と、発熱素子15に接続された発熱素子導線16cに対して絶縁膜14によって電気的に絶縁されていると共に、基板11上の、発熱素子15と対応する位置に配設されている。
測温抵抗素子12としてニッケル測温抵抗体を用いると、安価に製造することができる。また、白金測温抵抗体は、温度に対する抵抗変化が一定であり、さらに変化率が大きいため、高い精度で温度計測を行うことができる。
これら配線電極16の材料は、一般的な材料を用いることができ、金、銀、銅、クロム、モリブデン、アルミ等の金属の単体、あるいはそれぞれの合金を用いることができる。
なお、熱伝導部材13は、図2,図3及び図6のように、隣り合って配設された発熱素子15の間以外の部分にさらに設けられていても良い。このとき、熱伝導部材13が、配線電極16に対して離間し、基板11の長手方向に沿って発熱素子15の周囲を囲む位置で、且つ発熱素子15及び配線電極16と絶縁が保たれる位置に設けられていると、発熱素子15からの熱が熱伝導部材13に伝導しやすいため、隣り合って配設される発熱素子15の間の熱伝導を効果的に抑制することができる。
また、後述する配線電極16を形成する工程において、熱伝導部材13を同時に形成しない場合は、上記の測温抵抗素子12を形成する工程において、同時に熱伝導部材13を形成しても良い。
ステージプレート20は、観察用プレート10が載置される土台となる基材21と、観察用プレート10のセンサ端子16bと当接するセンサ用電極22と、発熱素子端子16dと当接する発熱素子用電極23と、観察用プレート10を上方から圧着する固定部材24とを備えている。
蓋部材21aには、観察用プレート10よりもやや幅広に切り欠かれた略矩形状の開口部21cが形成されており、開口部21cの内部に観察用プレート10が配設される。土台部材21bにもまた、蓋部材21aに重なる位置で、観察用プレート10よりもやや幅狭に切り欠かれた略矩形状の開口部21dが形成されている。したがって、蓋部材21aの開口部21c側から、土台部材21bの開口部21dを覆うようにして観察用プレート10を載置することができる。なお、基材21は、樹脂等の非導通性の材料によって構成されていると好ましい。
リード線31,32は基材21の内部に形成された空洞部21e内に、それぞれセンサ用電極22及び発熱素子用電極23と電気的に接続され、延設されている。
図6,図7に示すように、本発明の観察用プレート10は、ステージプレート20上に、各部材(測温抵抗素子12、熱伝導部材13、絶縁膜14、発熱素子15、配線電極16、保護膜17)を下方に向けて、観察用プレート10が開口部21c,21dを覆うようにして載置される。すなわち、試料を平滑な面に載置するため、基板11が上方になるようにして載置される。なお、図7は説明のため、基板11に対し、薄膜によって構成される部材の膜厚を強調して示している。
なお、固定部材24の構成はこれに限定されるものではなく、公知の手段が用いられる。
基板11上であって、透明導電膜からなる発熱素子15によって形成された加熱領域内に試料を載置することにより、適当な温度で試料を観察することが可能となる。
そして、図8に示すように、薄膜熱電対52は、発熱素子55と、発熱素子55に接続された発熱素子端子56dに対して電気的に絶縁されていると共に、基板51と発熱素子55との間に配設されている。なお、図8は、図2と同様に各素子が形成される裏面側から見た図であり、説明のため、部材が重なる部分においても、全ての部材を実線で示している。
なお、熱伝導部材53は、図8及び図9のように、隣り合って配設された発熱素子55の間以外の部分にさらに設けられていても良い。このとき、熱伝導部材53が、配線電極56に対して離間し、基板51の長手方向に沿って発熱素子55の周囲を囲む位置で、且つ発熱素子55及び配線電極56と絶縁が保たれる位置に設けられていると、発熱素子55からの熱が熱伝導部材53に伝導しやすいため、隣り合って配設される発熱素子55の間の熱伝導を効果的に抑制することができる。
また、後述する配線電極56を形成する工程において、熱伝導部材53を同時に形成しない場合は、上記の導電性薄膜52a及びセンサ端子56bの形成時、又は導電性薄膜52b及びセンサ端子56bの形成時に熱伝導部材53を同時に形成しても良い。
本発明の観察用プレート50は、ステージプレート20上に、各部材(薄膜熱電対52、熱伝導部材53、絶縁膜54、発熱素子55、配線電極56、保護膜57)を下方に向けて、観察用プレート50が開口部21c,21dを覆うようにして載置される。すなわち、試料を平滑な面に載置するため、基板11が上方になるようにして載置される。
したがって、本発明の観察用プレート10,50及び顕微鏡用加熱装置100は、正確な温度制御が必要とされ、且つ試料数が多い場合に特に有効であり、例えば、医療分野、食品検査分野等において有用であると期待される。
11,51 基板
12 測温抵抗素子(薄膜温度センサ)
12a 導電性薄膜
12b 接続部
13,53 熱伝導部材
14,54 絶縁膜
15,55 発熱素子
16,56 配線電極
16a センサ導線
16b,56b センサ端子
16c,56c 発熱素子導線
16d,56d 発熱素子端子
17,57 保護膜
20 ステージプレート
21 基材
21a 蓋部材
21b 土台部材
21c,21d 開口部
21e 空洞部
21f,21g 凹部
21h 孔部
22 センサ用電極
23 発熱素子用電極
24 固定部材
24a 操作部
24b 固定部
30 導線
31,32 リード線
52 薄膜熱電対(薄膜温度センサ)
52a,52b 導電性薄膜
100 顕微鏡用加熱装置
110 温度制御装置
200 顕微鏡
210 ステージ
Claims (5)
- 透明なガラス基板の一方の面上に試料を載置し、該試料を加熱する観察用プレートであって、
前記基板の他方の面上に、金属薄膜からなる薄膜温度センサと、該薄膜温度センサと電気的に接続され温度計測信号を出力するセンサ端子と、透明導電膜で形成される発熱素子と、該発熱素子と電気的に接続され温度制御信号が入力される発熱素子端子と、を備え、
前記薄膜温度センサは、前記発熱素子と前記発熱素子端子とに対して電気的に絶縁されていると共に、前記基板と前記発熱素子との間に配設され、複数の前記発熱素子のそれぞれに対して少なくとも一つ以上配設されてなり、
前記発熱素子は、前記基板の同一面上に互いに離間して複数配設され、
前記複数の発熱素子の間には、金属薄膜からなる熱伝導部材が形成され、
該熱伝導部材は、前記薄膜温度センサと、前記センサ端子と、前記発熱素子と、前記発熱素子端子と、に対して電気的に絶縁されてなることを特徴とする観察用プレート。 - 前記基板の他方の面上に、前記薄膜温度センサと前記発熱素子との間に配設された絶縁膜を備え、
前記薄膜温度センサは、前記発熱素子に対して前記絶縁膜によって電気的に絶縁されていることを特徴とする請求項1に記載の観察用プレート。 - 前記薄膜温度センサは、白金測温抵抗体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の観察用プレート。
- 前記基板は矩形状に形成され、
前記センサ端子は、前記基板の一の縁端上に配設され、
前記発熱素子端子は、前記基板の他の縁端上に配設されてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の観察用プレート。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の観察用プレートと、
該観察用プレートが載置されるステージプレートと、
該ステージプレートと電気的に接続されると共に、前記観察用プレートの温度制御を行う温度制御装置と、を備えた顕微鏡用加熱装置であって、
前記ステージプレートは、前記センサ端子と当接するセンサ用電極と、前記発熱素子端子と当接する発熱素子用電極とを備えてなることを特徴とする顕微鏡用加熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010179446A JP5492701B2 (ja) | 2010-08-10 | 2010-08-10 | 観察用プレート及び顕微鏡用加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010179446A JP5492701B2 (ja) | 2010-08-10 | 2010-08-10 | 観察用プレート及び顕微鏡用加熱装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012037449A JP2012037449A (ja) | 2012-02-23 |
JP5492701B2 true JP5492701B2 (ja) | 2014-05-14 |
Family
ID=45849581
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010179446A Expired - Fee Related JP5492701B2 (ja) | 2010-08-10 | 2010-08-10 | 観察用プレート及び顕微鏡用加熱装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5492701B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016126028A (ja) * | 2014-12-26 | 2016-07-11 | タツタ電線株式会社 | プレパラート用試料載置基材 |
CN114122540B (zh) * | 2021-11-15 | 2023-06-13 | 电子科技大学 | 一种温度检测器及其制备方法、锂电池结构组合 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001021813A (ja) * | 1999-07-08 | 2001-01-26 | Tokai Hit:Kk | 顕微鏡用加温装置 |
JP3537728B2 (ja) * | 1999-12-15 | 2004-06-14 | 株式会社日立製作所 | 生化学反応検出チップ用基板およびその製造方法、生化学反応検出チップ、生化学反応を行うための装置および方法、ならびに記録媒体 |
JP2001281069A (ja) * | 2000-03-28 | 2001-10-10 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 温度計測装置付き透明ヒータ |
JP3483544B2 (ja) * | 2000-12-13 | 2004-01-06 | 株式会社東海ヒット | 透明面温度センサ及び透明面温度制御装置 |
JP2004206069A (ja) * | 2002-10-31 | 2004-07-22 | Tokai Hit:Kk | 顕微鏡観察用加温装置 |
JP4967554B2 (ja) * | 2006-09-13 | 2012-07-04 | 富士通株式会社 | 細胞捕捉装置および細胞捕捉装置の温度制御方法 |
JP2009093126A (ja) * | 2007-10-05 | 2009-04-30 | Kunio Isono | 発熱源を一体化させて熱効率の良いスライドガラス基板又はシャーレ |
JP2009201509A (ja) * | 2008-02-01 | 2009-09-10 | Kunio Isono | 透明導電膜加工からなる培養容器とその製造方法 |
-
2010
- 2010-08-10 JP JP2010179446A patent/JP5492701B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012037449A (ja) | 2012-02-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6072165A (en) | Thin film metal/metal oxide thermocouple | |
US6951419B2 (en) | Transparent face temperature sensor and transparent face temperature controller | |
KR20130112907A (ko) | 온도 모니터링 기능을 갖춘 패널 히터 | |
KR20130065705A (ko) | 전기 소자 | |
US20060188403A1 (en) | Microfluidic chip | |
JP5253222B2 (ja) | 測温素子及び温度計測器 | |
JP3828030B2 (ja) | 温度測定プローブおよび温度測定装置 | |
Ruoho et al. | Transparent, flexible, and passive thermal touch panel | |
JP5959111B2 (ja) | 熱流センサ | |
JP5492701B2 (ja) | 観察用プレート及び顕微鏡用加熱装置 | |
Caputo et al. | Monitoring of temperature distribution in a thin film heater by an array of a-Si: H temperature sensors | |
CN101294854B (zh) | 一种芯片式加热器件 | |
Papanastasiou et al. | Fully Solution-Based AgNW/AlO x Nanocomposites for Stable Transparent Heaters | |
JPWO2019073774A1 (ja) | センサ装置及び測定機器 | |
JP2005308676A (ja) | ヒータデバイス及びこれを用いた気体センサ装置 | |
KR20120026798A (ko) | 고속 온도 측정기 | |
US8118485B2 (en) | Very high speed thin film RTD sandwich | |
TW202138671A (zh) | 具有整合溫度控制的智慧窗裝置及相關方法 | |
JP5862510B2 (ja) | 半導体装置の評価システム及び評価方法 | |
JP2008298617A (ja) | 接触燃焼式ガスセンサおよび接触燃焼式ガスセンサの製造方法 | |
JP4230799B2 (ja) | 平均温度測定センサならびにこれを用いたダミーウェハ及び温調装置 | |
JP2005302553A (ja) | 透光性フレキシブルヒータ | |
KR20190139144A (ko) | 접촉 연소식 가스 센서 및 그 제조 방법 | |
JPH08193891A (ja) | 温度測定用プローブ | |
Resnik et al. | Characterization of integrated thin film Pt heater and temperature sensors on Si platform |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130723 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131126 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20131127 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140123 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140212 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140303 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5492701 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |