JP2878125B2 - 水道管凍結防止用ヒータ - Google Patents

水道管凍結防止用ヒータ

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JP2878125B2
JP2878125B2 JP17574794A JP17574794A JP2878125B2 JP 2878125 B2 JP2878125 B2 JP 2878125B2 JP 17574794 A JP17574794 A JP 17574794A JP 17574794 A JP17574794 A JP 17574794A JP 2878125 B2 JP2878125 B2 JP 2878125B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、寒冷地の家屋において
用いられ、水の凍結による水道管の破裂を防止するため
に水道管を加温する水道管凍結防止用ヒータに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、寒冷地において、厳冬期の水道管
凍結防止を目的として、図11に示すような帯状ヒータ
23が使用されてきた。この帯状ヒータ23は、ニクロ
ム線などの金属抵抗線21を電気絶縁体である塩化ビニ
ル樹脂22などで被覆し、帯状ヒータ23としたもので
ある。
【0003】寒冷地の家屋では、上記帯状ヒータ23
は、水道管の地上に露出した部分に、ラセン状に巻き付
けて使用されている。この帯状ヒータ23は、凍結防止
に必要な消費電力として、水道管1m当り、所定の消費
電力、例えば6Wになるように設定されている。
【0004】また、上記帯状ヒータ23を検出温度によ
ってON/OFF制御するセンサー、例えば白金センサ
ーが、家屋の最も寒冷な場所、通常家屋の北側に、水道
管の露出した部位に近接した位置に設置されている。
【0005】このような帯状ヒータ23は、センサーに
よる検出温度が、0℃未満となると、金属抵抗線21が
通電されて発熱し、帯状ヒータ23が巻き付けられた水
道管が加温されることにより、検出温度が0℃未満とい
った低温時における水の凍結による上記水道管の破裂を
防止できるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
帯状ヒータ23は、家屋で最も低温となる可能性の高い
場所にセンサーが設置されており、このセンサーの検出
温度に基づいてON/OFF制御が行われる仕様であ
る。このため、例えば上記帯状ヒータ23が家屋の南側
に面した水道管に設置されている場合、家屋の南側で外
気温が上昇し、水道管内の水が凍結を考慮する必要がな
い水温まで上昇したときでも、上記センサの検出温度が
0℃未満であれば上記帯状ヒータ23はON状態とな
る。このため加温を必要としない場合でも上記帯状ヒー
タ23は、1日中ON状態となることがある。
【0007】また、上記帯状ヒータ23は、1回路にて
構成されている。このため、導電線には常に一定の電流
が流れることになり、常に一定の電力を消費する。ま
た、この帯状ヒータ23を長い水道管に巻き付けて使用
した場合、水道管の各部分の温度には関係なく、上記帯
状ヒータ23を巻き付けた水道管の各部分が均等に加熱
される。すなわち、上記帯状ヒータ23は、水道管の温
度が低い特定の部分だけを集中的に加温することはでき
ない。このため、上記帯状ヒータ23は、必要以上に電
力を消費する場合がある。これにより、上記帯状ヒータ
23は、厳冬期における水道管凍結防止に要する維持費
の増加を招く要因となっている。
【0008】したがって、本発明は、水道管の各部分の
温度に応じて発熱量を調整することができ、これにより
寒冷地の厳冬期における水道管凍結防止に要する維持費
を低減することができる水道管凍結防止用ヒータを提供
することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明の水道管凍結防止用ヒータは、正
特性サーミスタからなる発熱体が、直方体形状に、か
つ、上記発熱体における相対する両端面に第1電極をそ
れぞれ有して形成され、電気絶縁性および可撓性を有す
る帯状の支持体が、上記支持体の長手方向に沿って複数
の上記発熱体をそれぞれ支持するように設けられ、上記
発熱体に電気を供給するための帯状の一対の導電線が、
上記導電線の面を上記支持体の面とほぼ平行になるよう
に上記支持体の長手方向に沿ってそれぞれ設けられ、上
記発熱体には、上記各導電線から上記各第1電極に給電
するための第2電極が上記各第1電極から上記発熱体の
一つの側面にそれぞれ延びるように形成されていること
を特徴としている。
【0010】
【作用】上記発熱体には、上記各導電線から上記各第1
電極に給電するための第2電極が上記各第1電極から上
記発熱体の一つの側面にそれぞれ延びるように形成され
ていることを特徴とする水道管凍結防止用のヒータ。
【0011】請求項1の構成によれば、帯状の支持体は
可撓性を有している。また、上記発熱体に電気を供給す
るための帯状の一対の導電線は、これら導電線の底面を
上記支持体の面とほぼ平行になるように上記支持体の長
手方向に沿ってそれぞれ設けられている。さらに、この
導電線に発熱体が半田付けにより電気的に接続されてい
る。これにより、曲げに対して強い構造とすることがで
き、この帯状の支持体の片面を、例えば鉄等からなる水
道管の軸方向に沿って水道管の外周面にらせん状に容易
に巻き付けることができる。
【0012】また、上記発熱体は、正特性サーミスタか
らなっている。これにより、外気温が氷点温度未満で
は、各発熱体は低抵抗値となって最大発熱温度の近傍ま
で迅速に発熱し、支持体が各発熱体の各電極面を薄く覆
っているので、薄く成形された支持体の部位を通して水
道管を迅速に加熱でき、水道管内の水の凍結を防止でき
る。
【0013】また、上記発熱体の相対する両端面にそれ
ぞれ第1電極が形成され、これらの相対する第1電極
は、それぞれが別の一つの側面の一部にまで延びるよう
に回り込み第2電極を形成している。
【0014】これにより、各第2電極の部分に帯状の導
電線を接続した場合、上記発熱体は相対する第1電極に
挟まれた形になり、上記発熱体の体積全体にわたって電
流が均一に流れる体積伝導をする。したがって、上記発
熱体の発熱効率を向上させることができ、水道管に対す
る加温を効率良くすることができる。
【0015】また、上記発熱体は並列接続されている。
これにより、各発熱体と面する各外気温の上昇にそれぞ
れ迅速に対応して各発熱体の抵抗値が個々に上昇するの
で、加温が不要な水道管の部位における発熱体の消費電
力を低減できるものとなっている。
【0016】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の一実施例を図1ないし図2に基づ
いて以下に説明する。図1に示すように、本実施例の水
道管凍結防止用ヒータは、正特性サーミスタであるPT
C(Positive Temperature Coefficient)特性を有する
セラミックス半導体からなるPTC素子発熱体2が、帯
状の支持体としての被覆部材4内に、上記被覆部材4の
長手方向に沿って、ほぼ等間隔に複数個内蔵されて設け
られている。PTC素子発熱体2は、導電線として例え
ば銅からなる一対の金属テープ3をまたぐ形で、金属テ
ープ3上にほぼ等間隔で配置され、それぞれ並列に接続
されている。図2に示すように、PTC素子発熱体2の
第2電極7a部は、金属テープ3に電気的に接続されて
いる。また、PTC素子発熱体2と金属テープ3とは半
田付けにより固定されている。
【0017】上記PTC素子発熱体2は、PTC特性を
有する素材、例えばチタン酸バリウム等を主原料とした
セラミックス半導体からなり、室温からキュリー温度T
c (抵抗急変温度)までは低抵抗であるが、キュリー温
度Tc を越えると急峻に抵抗値が増大する特性を有する
感熱素子である。
【0018】この特性により、PTC素子発熱体2は、
キュリー温度Tc を下回る低温下において電圧が印加さ
れると、最初は、低温であるために抵抗値が小さいため
大電流が流れ、この結果、急激に温度が上昇する。一
方、温度がキュリー温度Tc を越えると抵抗値が急峻に
増大して流れる電流値が低下して発熱量が減少すること
により、一定温度以上には温度が上がらず、一定温度を
安定に保つこととなる。
【0019】すなわち、PTC素子発熱体2は自己温度
制御機能を有している。
【0020】なお、上記発熱体2は、材料組成によりキ
ュリー温度Tc をおよそ6〜250 ℃の範囲で任意に設定
することができる。本実施例ではPTC素子発熱体2の
キュリー温度Tc は40℃〜50℃に設定され、所定の温度
から、PTC素子発熱体2における最大発熱温度に至る
温度範囲において正の温度特性を有するように設定され
ている。
【0021】なお、上記所定の温度とは、例えば、常温
(20℃)より低い氷点温度を示し、上記の最大発熱温度
とは、常温(20℃)より高いキュリー温度Tc の近傍と
なる温度を示す。
【0022】このようなPTC素子発熱体2は、氷点温
度未満では、上記被覆部材4と当接させた被加熱物とな
る水道管の外周面を加熱して、上記水道管内の水の凍結
を防止できる被覆部材4の表面温度が実現できるものと
なっている。
【0023】上記PTC素子発熱体2は、図2に示すよ
うに、直方体、例えば縦5mm、横8mm、厚み2mmの寸法
に形成され、その相対する両面に電極7がそれぞれ形成
されている。上記各電極7は、上記PTC素子発熱体2
の両面に、オーミックコンタクト電極形成用の銀ペース
ト(デグザ社製)をそれぞれ塗布した後、PTC素子発
熱体2を 120℃にて30分間加熱して得られる。
【0024】さらに、上記各電極7は、上記PTC素子
発熱体2の左右両端面に設けられている第1電極7b
と、これら第1電極7bの一部がPTC素子発熱体2の
下面に回り込んで延びるように設けられている第2電極
7aからなっている。
【0025】第2電極7aは、それぞれ導電線である上
記金属テープ3と半田付けされ、上記第1電極7bに給
電する。
【0026】前記被覆部材4は、電気絶縁性、可撓性お
よび耐候性を有する材料からなっており、例えばブチル
ゴムを材料として、長さ1.5m、幅30mm、厚み2mmの
各寸法となるように形成されている。なお、上記耐候性
とは、耐熱性および耐寒性に優れて、例えば50℃程度加
熱と−10℃程度の冷却が繰り返されても、物性の変化が
少ない特性をいう。
【0027】なお、上記PTC素子発熱体2は、外部気
温が−15℃のときに商用電圧である100Vの交流を通電
すると、各PTC素子発熱体2の全消費電力が約6Wと
なるように各PTC素子発熱体2が設定されている。
【0028】以上の構成により、本実施例の水道管凍結
防止用ヒータ1において、個々のPTC素子発熱体2
は、これらと面する外気の温度に迅速に対応して抵抗値
が個々に上昇(又は低下)する。すなわち、水道管の周
囲の外気温が氷点温度未満の部位では、その部位に位置
するPTC素子発熱体2は抵抗値が小さくなり、水道管
の周囲の外気温が高い部位では、その部位に位置するP
TC素子発熱体2は抵抗値が大きくなるように設定され
ている。
【0029】したがって、加温が不要な水道管の部位に
おけるPTC素子発熱体2の消費電力を下げることがで
きる。また、各PTC素子発熱体2の全体としての消費
電力を下げることができる。
【0030】このように上記構成では、水道管の周囲の
外気温が氷点温度未満では、水道管を加温して上記水道
管内の水の凍結を防止でき、水道管の周囲の外気温が氷
点温度以上となると、その外気温の上昇に伴ってPTC
素子発熱体2の消費電力を軽減できる。
【0031】すなわち、上記構成では、氷点温度の前後
での外気温が、昼と夜という1日の内で大きく変化する
環境下に用いられた場合、外気温が氷点温度未満のとき
は、水道管を加温して上記水道管内の水の凍結を防止で
きると共に、外気温が氷点温度以上のときは、その温度
上昇に伴って発熱体の消費電力を抑制できる。
【0032】この結果、上記構成は、上記の環境下にお
いて、本実施例の水道管凍結防止用ヒータ1を1日中通
電しても、PTC素子発熱体2全体としての消費電力を
従来より低下させることができ、水道管内の水の凍結防
止のための維持費用である電気料金を従来より抑制でき
るものとなっている。
【0033】なお、上記被覆部材4には、例えば、自己
融着性のあるブチルゴム材料を選定することができる。
この材料を使用することにより、PTC素子発熱体2、
金属テープ3、電極7及び電気供給コード6で構成され
る発熱ユニット10を一対の被覆部材4で上下から挟
み、上記発熱ユニット10の周囲を押さえて成形し、発
熱ユニット10を被覆した場合、被覆部材4の自己融着
性によって、上下の被覆部材4どうしは互いに接着しあ
う。したがって、上記発熱ユニット10を被覆するため
に接着をしたり、接着材を乾燥したりする必要がなく、
製造工程を簡略化することができる。
【0034】また、導電線である金属テープ3は、PT
C素子発熱体2の片面にのみ半田付けにより接続され、
支持体である被覆部材4の長手方向に平行に設けられて
いる。これにより、本実施例のヒータは、曲げに対して
強い構造になっており、水道管の軸方向に沿って、その
外周面にらせん状に無理なく巻き付けることができる。
【0035】〔実施例2〕本発明の他の実施例を図3な
いし図4に基づいて以下に説明する。なお、上記実施例
と同様の機能を有する部材には、同一の番号を付し、そ
の説明を省略する。
【0036】図3に示す本実施例の水道管凍結防止用ヒ
ータ11において、PTC素子発熱体2、金属テープ
3、電極7及び電気供給コード6で構成される発熱ユニ
ット10は、実施例1と同様に形成されているが、支持
体12は、上記実施例1のように自己融着性を持つブチ
ルゴムではなく、樹脂材料又は、他のゴム材料からなっ
ている。この支持体12は、上記発熱ユニット10を全
面にわたって被覆してはおらず、上記発熱ユニット10
を載せる形で保持している。この場合、金属テープ3の
裏側には、粘着テープ又は接着材が取り付けられてい
る。この粘着テープ又は接着材により、金属テープ3と
支持体12とは動かないように固定され、したがって上
記発熱ユニット10は安定した形で支持体12に保持さ
れることになる。
【0037】本実施例の構成において、支持体12は上
記発熱ユニット10の一方の面のみに設けられている。
これにより、水道管凍結防止用ヒータ11を水道管の軸
方向に沿うように水道管の外周面にらせん状に巻き付
け、その上から例えばグラスウール、絶縁テープでカバ
ーを施した場合、凸の部分が片面のみに集中しているこ
とにより、上記発熱ユニット10の全面を覆った場合に
比べ、たわみやすくなっている。したがって、本実施例
のヒータ11は、曲率の大きい、すなわち径の小さい水
道管であっても、その軸方向に沿って水道管の外周面に
らせん状に無理なく巻き付けることができる。
【0038】また、上記発熱体の片面は、上記支持体に
より被覆されていない。これにより上記発熱体は、外気
温の変化に対してより素速く感応し、その抵抗値をより
速く変化させる。したがって、水道管を迅速に加熱で
き、水道管内の水の凍結を防止することができる。
【0039】〔実施例3〕本発明の他の実施例を図5な
いし図6に基づいて以下に説明する。なお、上記実施例
と同様の機能を有する部材には、同一の番号を付し、そ
の説明を省略する。
【0040】本実施例の水道管凍結防止用ヒータには、
前記実施例1又は2の導電線である金属テープ3に代え
て、図5及び図6に示すように、導電材料からなるリー
ドフレーム8が使用されている。このリードフレーム8
には、PTC素子発熱体2を保持するためにクリップ端
子9が形成されている。また、このリードフレーム8に
は、リードフレーム8を加工したり、上記ヒータを組立
てたりする工程にて、リードフレーム8を送るための位
置決めの孔14が、ガイド部13に設けられている。ま
た、各リードフレーム8を連結している連結部15は後
にエアーニッパー等で除去される。
【0041】この構成によれば、図6に示すように、P
TC素子発熱体2とリードフレーム8を半田により固定
した場合、第1電極7bと第2電極7aの両方をリード
フレーム8に当接することができる。
【0042】これにより、電気をPTC素子発熱体2に
安定して供給することができ、効率良くPTC素子発熱
体2を発熱させることができる。
【0043】また、リードフレーム8は、連続生産に適
した形状に形成されている。したがって、水道管凍結防
止用ヒーターの生産性をより上げることができる。
【0044】〔実施例4〕本発明の他の実施例を図7な
いし図10に基づいて以下に説明する。なお、上記実施
例と同様の機能を有する部材には、同一の番号を付し、
その説明を省略する。
【0045】本実施例の水道管凍結防止用ヒータには、
上記実施例3のリードフレーム8に代えて、図7ないし
図10に示すような、導電材料からなるリードフレーム
16が使用されている。このリードフレーム16には、
上記実施例3のクリップ端子9に代えて、クリップ端子
17が形成されている。このクリップ端子17は、図7
に示すように、リードフレーム16の長手方向に対して
クリップの部分が平行になるように形成されている。
【0046】また、本実施例では、図10に示すよう
に、PTC素子発熱体2の第2電極7aは、PTC素子
発熱体2の両側面に形成された上記各第1電極7bから
延設され、上面及び下面の一部に回り込む形で形成され
ている。このPTC素子発熱体2とリードフレーム16
とは、PTC素子発熱体2上面に延設された各第2電極
7aがリードフレーム16のクリップ端子17に押さえ
られる状態で当接し、下面に延設された各第2電極7a
がリードフレーム16の平坦面に当接する状態で半田付
されている。
【0047】この構成によれば、PTC素子発熱体2を
固定するためのクリップ端子17は、リードフレーム1
6の長手方向に平行に形成されている。
【0048】これにより、PTC素子発熱体2は、リー
ドフレーム16とクリップ端子17とにより挟まれた状
態になり、より安定して固定される。また、水道管の軸
方向に沿うように水道管の外周面にらせん状に巻き付け
た場合、リードフレーム16に応力集中が生じにくく、
したがって曲げに対してより強い構造になっている。
【0049】また、上面の各第2電極7aをリードフレ
ーム16のクリップ端子17に接続し、下面の各第2電
極7aをリードフレーム16の平坦面に接続した場合、
上記PTC素子発熱体2は、相対する各第1電極7b
と、この各第1電極7bからPTC素子発熱体2の上面
に延設された各第2電極7a及びPTC素子発熱体2の
下面に延設された各第2電極7aから電気を供給される
ことになる。
【0050】これにより、上記PTC素子発熱体2の体
積全体にわたって電流が均一に流れる体積伝導がしやす
くなる。したがって、上記PTC素子発熱体2の発熱効
率をより向上させることができ、水道管に対する加温を
さらに効率良く行なうことができる。
【0051】また、上記各実施例1ないし4の構成は、
PTC素子発熱体2を用いたことにより、温度制御回路
や過熱防止回路を省くことができるので、小型化が可能
となり、局部過熱による発火等のおそれもないものとな
っている。
【0052】ところで、従来のヒータ23では、ON状
態のとき水道管に対して一定量、常時加熱するため、家
屋内の露出した水道管の各部分での外気温のバラツキの
ために、水道管内の水が加温によって50〜60℃といった
湯となることがあり、そのような湯によって水道の利用
者を驚かせることがあった。
【0053】しかしながら、上記実施例1ないし4の構
成では、上記のように各位置での外気温のバラツキに応
じて、各PTC素子発熱体2の発熱量が変化するので、
水道管内の水が50〜60℃といった湯となることを回避で
きて、従来のような水道の利用者を驚かせる事態も回避
できる。
【0054】上記各実施例1ないし4の構成では、上記
発熱ユニットを支持し、外部と絶縁する被覆部材4の素
材として、ブチルゴム、ポリエチレンテレフタレートを
用いた例を挙げたが、PTC素子発熱体2の発熱温度に
よる溶融や変形が生じず、かつ、上記PTC素子発熱体
2による加熱と氷点温度以下の外気温による冷却とが繰
り返されても物性が変化しない樹脂やゴムを用いること
ができる。
【0055】なお、上記の被覆部材4のゴム材料として
は、天然ゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレン
ゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、スチレン−
ブタジエンゴム、アクリルゴム、クロロスルホン化ゴ
ム、シリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、フッ素
樹脂ゴムを挙げることができる。
【0056】また、上記の被覆部材4の樹脂材料として
は、、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリ
オレフィン系樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリ−4-メチルペンテン-1、シリコーン樹脂、フッ
素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ
フェニレンオキシド樹脂、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド樹脂等を
挙げることができる。
【0057】なお、PTC素子発熱体2の第2電極7a
は、PTC素子発熱体2の両側面に形成された各第1電
極7bから周囲の面全ての一部にわたって回り込ませる
形で延設して形成することもできる。
【0058】なお、上記各実施例の構成は、どのような
水道管に対して用いることができるが、特に、東北南部
や信州の寒冷地において用いられている鉄等の鋳物から
なる水道管に対して最も好適に用いられる。
【0059】すなわち、上記水道管は、その中の水が凍
結した際に、高電流を流すことによって水道管自身を発
熱させ、凍結した水を発熱によって溶融するためにも用
いられており、よって、大きな熱伝導性を有することに
より、線接触となる上記各実施例の構成からの熱を効率
よく水道管全体に伝達するからである。
【0060】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明の水道管
凍結防止用ヒータは、正特性サーミスタからなる発熱体
が、直方体形状に、かつ、上記発熱体における相対する
両端面に第1電極をそれぞれ有して形成され、電気絶縁
性および可撓性を有する帯状の支持体が、上記支持体の
長手方向に沿って複数の上記発熱体をそれぞれ支持する
ように設けられ、上記発熱体に電気を供給するための帯
状の一対の導電線が、上記導電線の面を上記支持体の面
とほぼ平行になるように上記支持体の長手方向に沿って
それぞれ設けられ、上記発熱体には、上記各導電線から
上記各第1電極に給電するための第2電極が上記各第1
電極から上記発熱体の一つの側面にそれぞれ延びるよう
に形成されている構成である。
【0061】これにより、水道管の温度が低い特定の部
分だけを集中的に加温することができ、低消費電力で効
率良く水道管を加温することができる。したがって、寒
冷地の厳冬期における水道管凍結防止に要する維持費を
低減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す水道管凍結防止用ヒー
タの説明図である。
【図2】図1に示すヒータにおけるA−A線矢視断面図
である。
【図3】本発明の他の実施例を示す水道管凍結防止用ヒ
ータの説明図である。
【図4】図3に示すヒータにおけるB−B線矢視断面図
である。
【図5】図1及び図3に示すヒータにおけるPTC素子
発熱体の他の取り付け方法に使用するリードフレームの
説明図である。
【図6】図5に示すリードフレームにおけるC−C線矢
視断面図である。
【図7】図1及び図3に示すヒータにおけるPTC素子
発熱体の他の取り付け方法に使用する他のリードフレー
ムの正面図である。
【図8】図7に示すリードフレームにおけるD部拡大図
である。
【図9】図7に示すリードフレームの側面図である。
【図10】図7に示すリードフレームにおけるE部拡大
図である。
【図11】従来の帯状ヒータの説明図であり、(a)は
平面図、(b)は正面図である。
【符号の説明】
1 水道管凍結防止用ヒータ 2 PTC素子発熱体(発熱体) 3 金属テープ(導電線) 4 被覆部材(支持体) 5 半田 6 電気供給コード 7 電極 7a 第2電極 7b 第1電極 8 リードフレーム 9 クリップ端子 10 発熱ユニット 11 水道管凍結防止用ヒータ 12 支持体 13 ガイド部 14 孔 15 連結部 16 リードフレーム 17 クリップ端子

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正特性サーミスタからなる発熱体が、直方
    体形状に、かつ、上記発熱体における相対する両端面に
    第1電極をそれぞれ有して形成され、 電気絶縁性および可撓性を有する帯状の支持体が、上記
    支持体の長手方向に沿って複数の上記発熱体をそれぞれ
    支持するように設けられ、 上記発熱体に電気を供給するための帯状の一対の導電線
    が、上記導電線の面を上記支持体の面とほぼ平行になる
    ように上記支持体の長手方向に沿ってそれぞれ設けら
    れ、 上記発熱体には、上記各導電線から上記各第1電極に給
    電するための第2電極が上記各第1電極から上記発熱体
    の一つの側面にそれぞれ延びるように形成されているこ
    とを特徴とする水道管凍結防止用のヒータ。
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