JP2002048981A - 顕微鏡観察用の温度管理器 - Google Patents

顕微鏡観察用の温度管理器

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JP2002048981A
JP2002048981A JP2000236830A JP2000236830A JP2002048981A JP 2002048981 A JP2002048981 A JP 2002048981A JP 2000236830 A JP2000236830 A JP 2000236830A JP 2000236830 A JP2000236830 A JP 2000236830A JP 2002048981 A JP2002048981 A JP 2002048981A
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plate
conductive film
frame
transparent
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JP2000236830A
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Hideji Tsuchiya
秀治 土屋
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Tokai Hit Co Ltd
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Tokai Hit Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】顕微鏡観察用の温度管理器において、発熱用導
電膜の温度ムラを均すための温度均しプレートを2枚の
透明プレートの間に介挿した従来の本体部は、光路の物
体的厚みが増す分、透光率が低下し、レンズの焦点合わ
せにも支障が生じる。 【解決手段】上面に発熱用の透明導電膜15が形成され
その左右両端に一対の電極17が貼り付けられた下側の
透明プレート13に、上面に試料hが載置される上側の
透明プレート11を遮光紙21を挟んで重ね、下側の透
明プレート13の下面にアルミニウム製の温度均しプレ
ート25を貼りあわせ、この下面に発泡樹脂製の断熱シ
ート27を貼り重ねた。光路30を実質的に規制するの
は2枚の透明プレートだけで空気層などは殆ど無いので
透光率も良く、コンデンサレンズや対物レンズの焦点合
わせの支障にもならず、導電膜が発した熱の利用効率も
良く、温度ムラは温度均しプレート25によって均され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、顕微鏡観察用の温
度管理器に関する。詳しくは、目的の試料を直接又は間
接的に乗せる透明プレートと、これに形成された加温用
発熱体としての透明導電膜と、この透明導電膜が発した
熱の温度分布を均すための温度均しプレートを備えた構
造の顕微鏡観察用の温度管理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】顕微鏡観察に際して、検体や標本などの
試料を所望の温度に保持するための温度管理器の一つ
に、試料を載せる本体部がプレート形をしたものがあ
る。このタイプの温度管理器には、加温専用のもの、冷
却専用のもの、加温・冷却兼用のもの等、幾つかの種類
があるが、少なくとも加温機能を備えたものにあって
は、本体部の透明プレート上に形成した透明な導電膜を
加温用の発熱体として用いるのが一般的になっている。
この導電膜には互いに反対側に位置した側端部に一対の
電極を貼り付け、この電極を介して導電膜に電流を流す
ことで当該導電膜が発熱するようにしている。
【0003】この本体部は顕微鏡のステージ(載物台)
に載せたり、あるいは、ステージに形成されている温度
管理器取付凹部に嵌めて使用するものであるから、本体
部の外形は、必要的に、当該ステージの外形や温度管理
器取付凹部の輪郭に合致する形に設計される。そして、
ステージや温度管理器取付凹部の大きさや形状は、顕微
鏡の種類や型式に応じて様々あるため、温度管理器の本
体部の外形も、矩形、円形、台形、異形の台形など様々
な形になり、その形に付随して透明プレートの外形も決
まってくる。即ち、観察目的の試料が設定温度に達する
までの待ち時間をできるだけ少なくするためには、本体
部の上面にできるだけ数多くの試料を載せておくことが
できるように、透明プレートの平面サイズは可能な限り
大きくし、且つその全域を発熱させなければならないか
らである。
【0004】このような事情から、透明プレートの外形
が矩形以外の形であっても、一対の電極は、導電膜の互
いに反対側の側端沿いに配置せざるを得なく、従って、
一対の電極の配置形態は、互いに外側へ向かって膨らむ
ように湾曲した形やコ字形とか、ハ字形になってしまっ
て、当該2つの電極間の距離が一定で無くなることも珍
しくない。このように、2つの電極間の距離が一定で無
い状態では、導電膜の電気抵抗が場所によって異なるた
め、その発熱温度にムラが生じてしまう。導電膜の発熱
温度に場所的ムラが生じることは、透明プレートに載せ
た試料の温度が置き場所によって異なってしまうことに
なる。
【0005】そこで、導電膜の発熱温度には場所的ムラ
があっても、検体を乗せる透明プレート自体の温度分布
はできるだけ一定になるように、透明導電膜が発した熱
の均一化を図るための温度均しプレートを透明プレート
に貼り合わせることが行われている。そのような温度均
しプレートを備えた従来の顕微鏡観察用の温度管理器に
おける本体部の一例aを図7に示す。
【0006】同図において、bは平皿形をした合成樹脂
製のフレームを示し、このフレームbの中に、上下2枚
の透明プレートc、dが金属製の温度均しプレートeを
挟んで互いに貼り合せられた状態で収められている。下
側の透明プレートdの上面全域には発熱体としての透明
な導電膜mが設けられていて、これに図示しない一対の
電極が接着されており、その電極を介して導電膜mに通
電することで導電膜mが発熱する。導電膜mの熱は温度
均しプレートeを経て上側の透明プレートcに伝わって
これを加温する。従って、導電膜mの発熱に場所的なム
ラがあっても、その熱は温度均しプレートeを伝わる間
にほぼ均されるため、上側の透明プレートcの温度はそ
の全域においてほぼ均一になる。フレームbの中央部に
は投光孔fが、温度均しプレートeのほぼ中央部にも透
光孔gが形成されている。
【0007】このような本体部aは顕微鏡のステージに
載せ、観察目的の試料hは上側の透明プレートcの上に
直接置くか、又はスライドガラスiに載せて置き、今観
察しようとする試料は透光孔f、gの真上に置く。光源
からの照明光はステージの下に配置されたコンデンサレ
ンズjで方向を制御されて、透光孔f、gや透明プレー
トc、dを透過して当該試料hに照射され、観察者はこ
の光を対物レンズkを通して見る。尚、倒立顕微鏡の場
合は、対物レンズがステージの下にあり、コンデンサレ
ンズがステージの上方にある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】顕微鏡観察用の温度管
理器に要求される重要な性能の一つとして、試料hに対
する光学的機能を邪魔しない構造であることが挙げられ
る。この場合、本体部aの光路(透明プレートc、d及
び透光孔g)の厚さは、透光率とか、コンデンサレンズ
jによる集光効率や、対物レンズの焦点調整範囲等に少
なからず影響を与える。この点、上記した従来の本体部
aにあっては、2枚の透明プレートc、dの間に温度均
しプレートeが介挿されている分、全体の厚みが増して
しまうので、照明光の透過率が低下したり、或いは乱反
射したり偏光作用が微妙に働いてコンデンサレンズjに
よる試料hへの集光効率が悪くなるという問題があっ
た。また、倒立顕微鏡の場合には、対物レンズの焦点合
わせの調整範囲を超えてしまう場合がある。
【0009】更に、従来の本体部aにあっては、透明プ
レートc、dがフレームbの底壁や周壁に接着剤層など
を介してほぼ直接に接しているため、これら透明プレー
トc、dや温度均しプレートeの熱がフレームbを伝わ
って顕微鏡のステージに積極的に逃げてしまって熱効率
が悪いという問題もあった。導電膜の厚さは数ミクロン
程度しか無くて元々熱容量が小さいので、多少の放熱で
も影響は大きい。しかも、透明プレートc、dからの放
熱は、透光孔f、gがあるところでは緩慢になるため、
透光孔f、gに対応した領域とその余の領域とで放熱量
が明らかに違ってくる。このことも、透明プレートcの
温度にムラが生じる原因になっていた。
【0010】本発明は上記した従来の問題点に鑑みて為
されたものであり、熱均しプレートを備えていても本体
部が顕微鏡の光学的機能を損なうことが無く、また、本
体部からの放熱に場所的な偏りが少なくて温度ムラが生
じ難く、且つ、放熱そのものをかなり抑えることができ
て熱効率が向上する新規な顕微鏡観察用の温度管理器を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に記載した顕微鏡観察用の温度管理器は、
顕微鏡のステージに載る本体部がほぼ平皿状のフレーム
をベースとし厚み方向へ延びる光路を備えたプレート形
をしており、上面のほぼ全域に発熱用の透明導電膜が形
成されこの導電膜の互いに反対側に位置した側端沿いに
一対の電極が貼り付けられた下側の透明プレートと、こ
の透明プレートに直接又は遮光紙を挟んで重ねられ上面
に試料が載置される上側の透明プレートと、熱伝導性の
良い材料から成り光路を避けた状態で下側の透明プレー
トの下面に重ねた温度均しプレートを上記フレームに収
納したことを特徴とするものである。
【0012】この本体部にあっては、上下の透明プレー
トの間には少なくとも厚い空気層や接着剤層などが無い
ので、この透明プレートを含む光路の透光率が低下した
り、乱反射や屈折を生じたりすることは殆ど無い。従っ
て、ステージの下方に配置されたコンデンサレンズから
試料に向かう照明光や試料から対物レンズに向かう光の
集光効率が損なわれたり、これらレンズの焦点合わせが
狂わされることは無い。そして、光路の距離を実質的に
規制しているのは、ほぼ直接重ねられた2枚の透明プレ
ートだけであるから、この透明プレートを挟んでコンデ
ンサレンズや対物レンズを可及的に試料に近づけること
でき、従って、これらレンズの試料に対する焦点合わせ
可能範囲を縮めないで済む。
【0013】また、導電膜が発した熱は、上側の透明プ
レートだけで無く、下側の透明プレートを経て温度均し
プレートにも伝わってここに蓄積されると共にその熱が
下側の透明プレートに戻され、この戻された熱が上側の
透明プレートに伝わる。従って、導電膜から発した熱は
上記したサイクル様の伝熱経路を経て上側の透明プレー
トに伝わる間に温度ムラを均されるので、上側の透明プ
レート上に置いた試料の温度は、当該透明プレート上の
位置の違いに関わらず、ほぼ均一な温度に保持される。
【0014】請求項2に記載した顕微鏡観察用の温度管
理器は、請求項1に記載した顕微鏡観察用の温度管理器
において、フレームの底壁と温度均しプレートとの間に
断熱シートを設けたことを特徴とするものである。この
ようにすれば、温度均しプレートは断熱シートによって
下面側からの放熱を最小限に抑えられるため、導電膜が
発した熱の利用効率を高めることができる。
【0015】この断熱シートは、本体部の光路を妨げな
い範囲で、フレームの底壁と温度均しプレートの両方に
できるだけ広い範囲で対面する形態で設けるのが良い。
この形態の具体的な構造としては幾つか考えられるが、
例えば、温度均しプレートの全体が断熱シートを挟んで
フレームの底壁に接する形態にした場合は、本体の厚み
を必要最小限に抑えられるという利点がある。また、請
求項3に記載のように、断熱シートを、温度均しプレー
トの下面とフレームの底壁のいずれか一方だけに接する
状態で設けた場合は、その断熱シートだけで無く、断熱
シートとフレームの底壁との間に残る空気層又は温度均
しプレートと断熱シートとの間に残る空気層によって
も、温度均しプレートからフレームの底壁への熱伝導経
路が絶たれるので、より高い断熱効果が得られる。
【0016】請求項4に記載した顕微鏡観察用の温度管
理器は、請求項2に記載した顕微鏡観察用の温度管理器
において、フレームの底壁における外周壁沿いの部分を
その余の部分より高い段部にし、温度均しプレートはそ
の外周部が断熱シートを挟んで上記段部に着座させたこ
とを特徴とするものである。このようにすると、温度均
しプレートがフレームに接する部位を零又は僅少にする
ことができる上に、断熱シートとフレームの底壁との間
に段部の高さ分の空気層が残るため、温度均しプレート
からフレームの底壁への熱伝導をより効果的に抑えるこ
とができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態に係
る顕微鏡観察用の温度管理器を図面に従って説明する。
尚、図面には、温度管理器の本体部だけを示してある。 〔A.第一の実施の形態〕(図1〜図5) 図1から図5は第一の実施の形態に係る本体部1を示す
ものである。
【0018】〔A−1.構造〕3は本体部1のベースを
為すフレームを示す(詳細は図4を参照)。このフレー
ム3は、その上面に外周部を残して比較的浅い凹部4が
形成された平皿状をしており、その各部が合成樹脂で一
体に形成されている。フレーム3の外形は、丸みを帯び
たほぼ等脚台形状をしていて、台形の短い方の底辺に相
当する後端辺3a(図1において下方へ向かう方向を後
側とし、左方へ向かう方向を左側とする。)は左右方向
へ直線状に延び、これ以外の3つの辺は外側へ円弧状に
膨らんでいて、4つの隅角も円弧状に屈曲している。
【0019】フレーム3の底壁5には、そのほぼ中央部
に円形の透光孔5aが形成され、この透光孔5aの開口
縁から立ち上がった背の低い環状璧6が形成されてい
る。また、この底壁5のうち外周璧7沿いに延びる部分
はその余の部分より高い段部8になっており、この段部
8の高さは環状壁6の高さと同じで、外周壁7の高さの
半分程度になっている。そして、段部8のうち後端辺3
a沿いの部分はその余の部分より多少幅が広くなってい
て、この部分に、リード線這い回し溝8aが形成されて
いる。
【0020】11は上側の透明プレートを示し、13は
下側の透明プレートを示す。これら透明プレート11、
13は、無色透明の硬質ガラス製のもので、その外形
は、フレーム3の凹部4の輪郭より多少小さい相似形を
している。下側の透明プレート13の上面全域には発熱
用の透明な導電膜15(図5では、砂地模様を付けてあ
る)が形成され、この導電膜15の左右両側端に沿って
帯状の電極17が貼り付けてある。導電膜15は、Si
O2−インジウム合金などを材料としたスパッタリング
法や、真空蒸着などの各種気相法によって薄膜形成した
ものであり、電極17には銅箔などを用いている。
【0021】そして、上側の透明プレート11の下面全
体に黒色の遮光紙21が接着され、この遮光紙21を挟
んで上下の透明プレート11と13が透明な接着剤によ
って貼り合わされている。遮光紙21のほぼ中央部には
円形の光通し孔21aが形成されている。下側の透明プ
レート13の下面における後端部中央には熱電対などの
温度センサー19(図1、図5参照)が接着されてい
る。
【0022】25は温度均しプレートを示す。この温度
均しプレート25は、伝熱特性の良い材料、例えばアル
ミニウムの板材などから成るもので、透明プレート1
1、13の外形より一回り程度小さい形をしていて、そ
のほぼ中央部に円形の光通過孔25aが形成され、その
後端縁の中間位置にコ字形をした切欠き25bが形成さ
れている。この温度均しプレート25は、その光通し孔
25aが遮光紙21の光通し孔21aと同軸上に位置す
る状態で下側の透明プレート13の下面に接着され、切
欠き25aには上記温度センサー19が収まる。従っ
て、温度センサー19は温度均しプレート25には接し
ない(図1参照)。
【0023】27は断熱シートを示す。この断熱シート
27は発泡樹脂製のもので、前記したフレーム3の段部
8の内形より多少小さく、中央部には円形の孔27aが
形成されていて、温度均しプレート25の下面の外周部
を残した領域に接着されている。
【0024】透明プレート11、13と、遮光紙21、
温度均しプレート25及び断熱シート27は、以上のよ
うに互いに一体的に接着された組立て体の形でフレーム
3の凹部4に収納状に取り付けられる。この取付は、図
2、図3に示すように、温度均しプレート25の外周部
がフレーム3の段部8の上面に、光通し孔25aの周縁
部が環状壁6にそれぞれ着座するように組立て体を収め
た後、この組立て体と外周壁7との間をゲル状のシリコ
ン接着剤29(図面では灰色で塗りつぶしてある)で埋
めることにより行う。
【0025】これにより、上記組立て体とフレーム3と
が一体的に結合され、遮光紙21の光通し孔21a及び
温度均しプレート25の光通し孔25aがフレーム3の
透光孔5aと同軸上に位置し、これら透光孔5a、光通
し孔25a、21aと透明プレート11、13のうち上
記透光孔5a等と対応した領域が本体部1の光路30に
なる。そして、断熱シート27は、段部8と環状壁6と
の間の環状空間9内に位置して、フレーム3とは接しな
く(図2参照)、底壁5との間に多少の空気層が残る。
尚、温度センサー19のリード線や、電極17の後端部
につないだ図示しないリード線は、リード線這い回し溝
8aを通ってフレーム3外に導出され、図示しないコン
トローラーに接続される。本体部1は以上のように構成
されている。
【0026】〔A−2.作用〕このように構成された本
体部1にあっては、上下の透明プレート11と13はほ
ぼ直接的に重なっていてこれらの間に厚い空気層や接着
剤層などが無いので、光路30の透光率が低下したり、
乱反射や屈折を生じたりすることは殆ど無い。従って、
コンデンサレンズ35から試料hに向かう照明光の集光
効率が損なわれたり、焦点合わせが狂わされることも無
い。そして、光通路30の距離を物体的に規制している
のは、ほぼ直接的に重ねられた上下2枚の透明プレート
11、13だけであるから、コンデンサレンズ35(又
は、倒立顕微鏡の対物レンズ)を可及的に試料hに近づ
けることでき、従って、これらの焦点合わせの範囲を制
約することは殆ど無い。
【0027】導電膜15が発した熱は、上側の透明プレ
ート11に伝わると共に、下側の透明プレート13を経
て温度均しプレート25にも伝わる。この温度均しプレ
ート25は断熱シート27によって放熱を抑えられると
共に、フレーム3とは僅かな面積で接しているだけであ
るから、良く蓄熱してはそれを下側の透明プレート13
に戻し、この戻された熱が上側の透明プレート11に伝
わる。また、断熱シート27はフレーム3には接してお
らず底壁5との間に空気層が残されているので、温度均
しプレート25から底壁5への熱伝導は、断熱シート2
7とこの空気層の両方でかなり抑えられる。
【0028】従って、導電膜15が発した熱の利用効率
(透明プレート11を加温する効率)が高まると共に、
導電膜15から発した熱は上記したサイクル様の伝熱経
路を経て上側の透明プレート13に伝わる間に温度ムラ
を均されるので、透明プレート11上に置いた試料hの
温度は、透明プレート11上の位置の違いに関わらず、
ほぼ均一な温度に保持される。
【0029】〔B.第二の実施の形態〕(図6) 図6は、第二の実施の形態に係る本体部1Aを示すもの
である。この本体部1Aが前記第一の実施の形態に示し
た本体部1と比較して相違するところは、断熱シート2
7の取付形態だけである。従って、説明はこの相違点だ
けについて行い、その余の部分については、図面の各部
に前記本体部1における同様の部位に付した符号と同じ
符号を付することで説明を省略する。このような符号の
使い方とその意味は、後述する第三の実施の形態におい
ても同様とする。
【0030】この本体部1Aにおいて、断熱シート27
は、フレーム3の底壁5の上面に接着してあって、温度
均しプレート25との間には多少の空間を残している。
従って、この構造によっても、温度均しプレート25か
ら底壁5への熱伝導は、断熱シート27とこの空気層の
両方でかなり抑えることができる。
【0031】〔C.第三の実施の形態〕(図7) 図7は、第三の実施の形態に係る本体部1Bを示すもの
である。この本体部1Bが前記第一の実施の形態に示し
た本体部1と比較して相違するところも、断熱シート2
7の取付形態だけである。この実施の形態における断熱
シート27の外形は、フレーム3の段部8の内周形より
は大きく、温度均しプレート25の下面に接着されてい
る。従って、温度均しプレート25の外周部は断熱シー
ト27の外周部を挟んで段部8に着座することになり、
この断熱シート27と底壁5との間に空気層が残る。こ
れにより、温度均しプレート25がフレーム3に直接接
する部位は環状壁6に乗る部分だけになり、しかも、断
熱シート27と底壁5との間に空気層が残るため、温度
均しプレート25からフレーム3への熱伝導をより効果
的に抑えることができる。
【0032】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明の具体的構成がこの実施の形態に限定されるもの
では無く、本発明の要旨から外れない範囲での設計変更
等があっても本発明に含まれる。例えば、実施の形態に
おいては、2枚の透明プレートの間に遮光紙を挟んだ
が、この遮光紙は可視領域をその余の領域と区別し易く
したものであって、本発明に必須のものでは無い。
【0033】また、本発明における温度均しプレートの
材質としては、アルミニウムの外に、銅や銀等であって
も良く、熱伝導性が高いものであれば非金属であっても
良い。そして、本発明は、加温専用の温度管理器に限ら
ず、加温・冷却兼用のものにも適用することができる。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、熱均し
プレートを備えていても本体部が顕微鏡の光学的機能を
損なうことが無く、また、本体部からの放熱に場所的な
偏りが少なくて温度ムラが生じ難く、且つ、放熱そのも
のをかなり抑えることができて熱効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係る顕微鏡観察用
の温度管理器における本体部の平面図である。
【図2】図1に示す本体部を顕微鏡のステージに載せた
状態で同図のA−A線に沿って切断した拡大断面図であ
る。
【図3】図1に示す本体部の要部を拡大した垂直断面図
である。
【図4】図1に示す本体部のフレームと断熱シート及び
温度均しプレートを示す斜視図である。
【図5】図1に示す本体部の透明プレートと遮光紙を示
す斜視図である。
【図6】本発明の第二の実施の形態に係る顕微鏡観察用
の温度管理器における本体部の中央垂直断面図である。
【図7】本発明の第三の実施の形態に係る顕微鏡観察用
の温度管理器における本体部の要部垂直断面図である。
【図8】従来の顕微鏡観察用の温度管理器における本体
部の概略断面図である。
【符号の説明】
1…温度管理器の本体部 3…フレーム 11…上
側の透明プレート 13…下側の透明プレート 15…導電膜 17…
電極 21…遮光紙 25…温度均しプレート 27…断
熱シート 30…光路 31…顕微鏡のステージ 1A…温度管理器の本体部 5…底壁 1B…温度管理器の本体部 8…段部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】顕微鏡のステージに載る本体部がほぼ平皿
    状のフレームをベースとし厚み方向へ延びる光路を備え
    たプレート形をしており、上面のほぼ全域に発熱用の透
    明導電膜が形成されこの導電膜の互いに反対側に位置し
    た側端沿いに一対の電極が貼り付けられた下側の透明プ
    レートと、この透明プレートに直接又は遮光紙を挟んで
    重ねられ上面に試料が載置される上側の透明プレート
    と、熱伝導性の良い材料から成り光路を避けた状態で下
    側の透明プレートの下面に重ねた温度均しプレートを上
    記フレームに収納したことを特徴とする顕微鏡観察用の
    温度管理器。
  2. 【請求項2】請求項1に記載した顕微鏡観察用の温度管
    理器において、フレームの底壁と温度均しプレートとの
    間に断熱シートを設けたことを特徴とする顕微鏡観察用
    の温度管理器。
  3. 【請求項3】請求項2に記載した顕微鏡観察用の温度管
    理器において、断熱シートは、温度均しプレートの下面
    とフレームの底壁のいずれか一方だけに接する状態で設
    けたことを特徴とする顕微鏡観察用の温度管理器。
  4. 【請求項4】請求項2に記載した顕微鏡観察用の温度管
    理器において、フレームの底壁における外周壁沿いの部
    分をその余の部分より高い段部にし、温度均しプレート
    はその外周部が断熱シートを挟んで上記段部に着座させ
    たことを特徴とする顕微鏡観察用の温度管理器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015160051A1 (ko) * 2014-04-19 2015-10-22 (주)솔라세라믹 고온 광학 분석 장치 및 이를 이용한 광학 분석 방법

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