JP2001010311A - 15゜テーパリム用空気入りタイヤ - Google Patents

15゜テーパリム用空気入りタイヤ

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JP2001010311A
JP2001010311A JP11183830A JP18383099A JP2001010311A JP 2001010311 A JP2001010311 A JP 2001010311A JP 11183830 A JP11183830 A JP 11183830A JP 18383099 A JP18383099 A JP 18383099A JP 2001010311 A JP2001010311 A JP 2001010311A
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row
wire
bead core
wires
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Kiyoshi Kamiyoko
清志 上横
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C15/00Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap
    • B60C15/04Bead cores
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C15/00Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap
    • B60C15/04Bead cores
    • B60C2015/044Bead cores characterised by a wrapping layer

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビードコアの最適強度を維持しながら、ビー
ド耐久性を向上しうる。 【解決手段】 ビードコア5は、1本のビードワイヤ1
0を螺旋状に巻回することによりビードワイヤがビード
底部4Sに沿って横方向に並ぶワイヤ列Lが複数段mに
重ねられた断面多角形をなす。各ワイヤ列Lは、タイヤ
軸方向線に対して5〜25゜の角度αで傾斜する。ワイ
ヤ列Lのワイヤ本数nが最大となる最大ワイヤ列LXの
列長さW2と最下段のワイヤ列L1の列長さW1との比
W1/W2を0.4以上かつ0.7以下とした。ワイヤ
積層高さHと前記列長さW1との比H/W1を0.8以
上かつ2.0以下とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビードコアの最適
強度を維持しながら、ビードコア下におけるビードコア
とカーカスとの間隔を減じることができ、ビード部の耐
久性を向上しうる15゜テーパリム用空気入りタイヤに
関する。
【0002】
【従来の技術】図6に示すように、空気入りタイヤのビ
ード部aには、カーカスbの両端部を固定しかつリム外
れを防止するために、スチール製等のヒードワイヤcを
巻回してなるビードコアdが埋設されている。特に、重
荷重用のチューブレスタイヤとして使用される15゜テ
ーパリム用空気入りタイヤでは、高内圧、高重荷重下で
使用されるため強固なビードコアdが必要であり、その
ために1本のビードワイヤcを螺旋状に巻回した断面偏
平六角形状のものが多用されている。なお断面偏平六角
形状とすることにより、断面内でのヒードワイヤcの本
数増加が計られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ビードコアdでは、このビードコアdの半径方向内面d
sとカーカスdとの間の間隔gが大きくなる傾向にあ
る。
【0004】この間隔gは、タイヤ加硫時に、カーカス
b、ビードワイヤc、及びビードコアdの周囲に設ける
ラッピングキャンバスd1等におけるトッピングゴムの
一部が移行することにより形成されるが、加硫中に作用
するカーカスコードのテンションによるカーカス折返し
形状の変形、或いは前記トッピングゴムのゴム量のバラ
ツキなどが複雑に影響して、タイヤ周方向でバラツキが
発生する。特に、従来のビードコアdでは、間隔g自体
が大きいためそのバラツキも大きくなる。
【0005】その結果、カーカスbのタイヤ半径方向の
最小内径rbが一定せず、タイヤのリムとのコンプレッ
ションが大きくバラつくために、安定した耐久レベルが
維持できないという問題がある。しかも、間隔gの増大
は、ビードコア下でのチェーファeのゴム厚さの低下を
もたらすが、このゴム厚さが減少しすぎると、チェーフ
ァeの耐久性が急激に低下し、ビードコア下でのゴム割
れ等の損傷を発生することとなる。
【0006】なお、前記間隔gを最小限に減じるために
は、ビードコアを断面円形状に形成したり、或いは特開
平9−315112号公報で提案する如く、湾曲させた
帯鋼材などの帯状体を多段に積層させて三日月状に形成
することが望ましい。しかし、これらは、現行の偏平六
角形状のものに比較してコストが高くかつ生産性に劣る
という問題がある。さらに断面円形状のビードコアで
は、重量が大であるという問題もある。
【0007】そこで本発明は、現行の偏平六角形状のビ
ードコアの改良に係わるものであり、最大ワイヤ列のワ
イヤ列の列長さW2と最下段のワイヤ列の列長さW1と
の比W1/W2を規制することを基本として、コストや
重量の増加を抑えかつビードコアの最適強度を維持しな
がら、ビードコア下におけるビードコアとカーカスとの
間隔自体及びそのバラツキを減じることができ、リムと
のコンプレッション及びビードコア下でのチェーファの
ゴム厚さを安定化し、ビード耐久性を向上しうる15゜
テーパリム用空気入りタイヤの提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本願の請求項1の発明は、トレッド部からサイドウ
ォール部をへてビード部に埋設されたビードコアの廻り
で折り返されるカーカスを有する15゜テーパリム用空
気入りタイヤであって、前記ビードコアは、1本のビー
ドワイヤを螺旋状に巻回することによりビードワイヤが
ビード底部に沿って横方向に並ぶワイヤ列が複数段に重
ねられた断面多角形をなし、かつ各ワイヤ列は、タイヤ
軸方向線に対して5〜25゜の角度でかつビード底部と
同方向に傾斜するとともに、 前記ビードコアは、ワイ
ヤ列のワイヤ本数が、前記最下段のワイヤ列からワイヤ
本数が最大となる最大ワイヤ列まで漸増させた台形状領
域を有し、かつこの台形状領域における前記最大ワイヤ
列の列長さW2と最下段のワイヤ列の列長さW1との比
W1/W2を0.4以上かつ0.7以下とし、しかも前
記ビードコアのワイヤ積層高さHと前記列長さW1との
比H/W1を0.8以上かつ2.0以下としたことを特
徴としている。
【0009】また請求項2の発明では、前記台形状領域
は、ワイヤ列のワイヤ本数を、前記最下段のワイヤ列か
ら最大ワイヤ列まで1本づつ増加させたことを特徴とし
ている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
示例とともに説明する。図において、タイヤ1は、トレ
ッド部2と、その両端からタイヤ半径方向内方にのびる
一対のサイドウォール部3と、各サイドウオール部3の
内方端に位置するビード部4とを具えるとともに、この
ビード部4、4間にはカーカス6が架け渡される。
【0011】前記カーカス6は、ナイロン、レーヨン、
ポリエステル、芳香族ポリアミド等の有機繊維コード又
はスチールコードを用いたカーカスコードをタイヤ赤道
COに対して70〜90°の角度で配列した1枚以上の
カーカスプライ6Aからなる。本例では、スチールコー
ドをタイヤ赤道COに対して90°の角度で配列した1
枚のカーカスプライ6Aから形成された場合を例示して
いる。
【0012】又前記カーカス6は、トレッド部2からサ
イドウオール部3をへて前記ビード部4に埋設されるビ
ードコア5に至る本体部6aと、前記ビードコア5の廻
りで内側から外側に折り返される折返し部6bとを一体
に具え、前記本体部6aの外側かつトレッド部2内方に
はベルト層7を配置している。
【0013】前記ベルト層7は、本例では、スチールコ
ードを用いたベルトコードをタイヤ赤道COに対して例
えば60±10°程度の角度で配列した最内のベルトプ
ライ7Aと、タイヤ赤道COに対して30°以下の小角
度で配列したベルトプライ7B、7C、7Dとの4層構
造をなし、例えばベルトコードがプライ間で互いに交差
する箇所を1箇所以上設けて重置している。なおベルト
コードとして、必要に応じてナイロン、ポリエステル、
レーヨン、芳香族ポリアミド等の有機繊維コードを用い
ることができる。
【0014】又前記ビード部4には、カーカスの本体部
6aと折返し部6bとの間に、前記ビードコア5からタ
イヤ半径方向外側に先細状にのびるビードエーペックス
ゴム8が配される。このビードエーペックスゴム8は、
例えばJISショア(A)硬さが60〜99°のゴムか
らなり、そのタイヤ軸方向の内側面は、前記本体部6a
と略平行な略直線状をなすとともに、外側面は、凹円弧
状に形成している。
【0015】又前記ビードエーペックスゴム8の外端8
eのビードベースラインBLからの高さ(ha)は、タ
イヤ断面高さH(図1に示す)の6〜31%、より好ま
しくは8〜22%、さらに好ましくは8〜14%であ
る。このようにビードエーペックスゴム8を小型化する
ことにより、折返し部6bに生じる圧縮歪みを軽減で
き、折返し部6bの耐久性を高めうるとともに、ビード
発熱を抑制しうる。なお前記「ビードベースラインB
L」とは、JATMA(日本自動車タイヤ協会)、TR
A(米国タイヤ・リム協会)及びETRTO(欧州タイ
ヤ・リム技術機関)の規格で定められるリム径を通るタ
イヤ軸方向線を意味する。
【0016】又カーカス6の前記折返し部6bは、前記
ビードエーペックスゴム8を越えて半径方向外方にの
び、その外端6eはタイヤ最大巾位置よりも半径方向内
方で終端している。前記外端6eのビードベースライン
BLからの高さh0は、好ましくは前記タイヤ断面高さ
Hの15%〜50%、より好ましくは20〜40%であ
る。
【0017】又図2に示すように、前記折返し部6b
は、ビードエーペックスゴム8の前記外端8e近傍に、
折返し部6bと本体部6aとの間のカーカスコード間距
離Tが最小値Tmin となる近接部Xを有する。この最小
値Tmin は、前記カーカスコードの直径の0.15〜
7.0倍の範囲であり、0.15倍を下回ると、前記外
端8e近傍での変形に対するゴム強力が不足しがちとな
り、逆に7.0倍を超えると発熱が大きく、前記外端8
e近傍がセパレーションの起点となりやすい。従って、
前記最小値Tmin は、カーカスコードの直径の0.15
〜5.0倍、より好ましくは0.5〜3.5倍、さらに
好ましくは0.8〜2.5倍とするのがよい。
【0018】前記近接部Xは、局部的であってもよい
が、本例の如く、前記カーカスコード間距離Tが最小値
Tmin をなしつつ連続することにより、前記本体部6a
と折返し部6bとが実質的に平行にのびる平行領域Gを
形成することが好ましい。このような平行領域Gを形成
すると、この部分に働くせん断力に基づく発熱を効果的
に分散でき、ビードエーペックスゴム8の外端8e近傍
にて生じるゴム割れの抑制効果をより向上しうる。
【0019】又前記折返し部6bには、本例では、前記
近接部Xのタイヤ半径方向の外側に(本例では前記平行
領域Gに続けて)、前記カーカスコード間距離Tが前記
折返し部6bの外端6eまで漸増する漸増領域Yを形成
している。
【0020】この漸増領域Yを設けることにより、折返
し部6bの外端6eの位置では、本体部6aとの間のプ
ライ間ゴムの厚さを前記近接部Xに相対して増大でき、
この外端6e近傍でのゴム割れを長期に亘って抑制しう
る。即ち、折返し部6bの外端6e近傍およびビードエ
ーペックスゴム8の外端8e近傍の双方に亘ってセパレ
ーション起点となるゴム割れを抑制できる。
【0021】なお本例では、漸増領域Yとしては、外端
6e、8e間の距離(h0−ha)の0.1〜0.9倍
の長さh1で形成することが好ましく、本例では、0.
2倍の場合を例示している。又外端6eでのカーカスコ
ード間距離Tmax は、当然ではあるが前記最小値Tmin
よりも大で有り、前記カーカスコードの直径の0.5〜
9.0倍、好ましくは1.0〜6.0倍、さらに好まし
くは1.5〜4.5倍とするのがよい。
【0022】ここで前記「漸増」としては、例示の如
く、カーカスコード間距離Tが、例えばビードベースラ
インBLからの高さに応じて1次関数的に増加する場合
以外にも、例えばビードベースラインBLからの高さの
2乗に応じて2次関数的に増加する等、種々な場合を含
む。
【0023】次に、前記ビードコア5は、図2、3
(A)に示すように、1本のビードワイヤ10を螺旋状
に巻回することにより、このビードワイヤ10がビード
底部4Sに沿って横方向に並ぶワイヤ列Lが複数段(m
段)に重ねられた断面多角形のコア本体を具える。なお
ビードコア5は、本例では、このコア本体の周囲に配さ
れ、巻き付け後のビードワイヤ10がばらけるのを防止
するラッピングキャンバス等の薄い被覆体12を含んで
構成される。
【0024】前記ビードワイヤ10としては、硬鋼線な
どの鉄鋼材料、チタン合金などの非鉄金属材料、及び芳
香族ポリアミド等の有機繊維材料のものが適宜使用でき
るが、本例ではコスト、強度等の観点から硬鋼線を用い
た場合を例示している。
【0025】又前記ワイヤ列Lは、タイヤ軸方向線に対
して5〜25゜の角度α有して前記ビード底部4Sと同
方向に傾斜し、これによってビード部4をリムに強固に
接触させることができ、リムとの嵌合力を高めて優れた
耐リムずれ性能を発揮する。
【0026】又前記ビードコア5は、前記ワイヤ列Lの
ワイヤ本数nが、前記最下段のワイヤ列L1から、ワイ
ヤ本数が最大(nmax)となる最大ワイヤ列LXまで順
次漸増した台形状領域11を具えている。この台形状領
域11は、本例では、ワイヤ本数nを、前記最下段のワ
イヤ列L1から最大ワイヤ列LXまで1本づつ増加させ
ることにより形成している。
【0027】なお、図2、3(A)には、6つのワイヤ
列L1〜L6が、半径方向内側から外側に重ねられた6
(m=6)段構造のものが例示されており、各ワイヤ列
L1〜L6のワイヤ本数nは、n1=6、n2=7、n
3=8、n4=9、n5=8、n6=7としている。す
なわちワイヤ列L4を最大ワイヤ列LXとし、かつワイ
ヤ列L1〜L4によって前記台形状領域11を形成して
いる。なお、以後に、ビードコア5のコア構造をn1x
n2x n3x n4x n5x n6として示す場合があり、
例えば前記ビードコア5では6x 7x 8x 9x 8x 7構
造となる。
【0028】そして本願では、前記台形状領域11にお
いて、前記最大ワイヤ列LXの列長さW2と最下段のワ
イヤ列L1の列長さW1との比W1/W2を0.4以上
かつ0.7以下とすることに特徴の一つを有する。なお
本例では、比W1/W2が0.67の場合を例示してい
る。
【0029】これによって、図3(A)の如く、前記台
形状領域11の各頂点に接する円弧13を描いたとき、
前記台形状領域11の半径方向内辺11Sと、前記円弧
13との間の最大の隙間Gを低く抑えることが可能とな
る。即ち前記内辺11Sとカーカス6との間隔g自体の
大きさ、並びにそのバラツキを減じることができるので
ある。その結果、リムとのコンプレッションが安定化
し、耐久性を高いレベルで安定して維持できる。しか
も、ビードコア下でのチェーファ9のゴム厚さ9T(図
2に示す)を、例えば2.5mm以上に確保することが
可能となり、このチェーファ9のゴム割れ等の損傷を防
止でき、ビード耐久性をさらに向上できる。
【0030】ここで、前記比W1/W2が0.4未満の
時、カーカス6の輪郭が真円からかなり外れた歪な形状
となり、リムとの接触圧力が局部的に高くなるなど耐久
性を低下する。逆に0.7を越えると、前記台形状領域
11が偏平となりすぎ、前記間隔gが増大して耐久性を
阻害する。従って、前記比W1/W2は、0.5以上か
つ0.7以下が好ましい。
【0031】なお比較のために、図3(B)に、ビード
ワイヤ10の総本数Σnを本実施例と同じ45本とし、
コア強度を実質的に等しくした、従来の一般的な構造
(7x8x9x8x7x6)のビードコアdを示している。
この従来的なビードコアdでは、比W1/W2は0.7
8であって、前記円弧13との隙間Gが大きくなるのが
確認できる。
【0032】次に、本願のビードコア5では、ワイヤ積
層高さH、すなわち最下段のワイヤ列L1から最上段の
ワイヤ列Lmまでのコア本体の高さH(被覆体12は含
まない)と、前記列長さW1との比H/W1を0.8以
上かつ2.0以下としている。
【0033】この比H/W1が0.8未満の時、ビード
コア5は偏平化し過ぎ、逆に2.0を越えると縦長にな
り過ぎて、いずれも最適なコア強度が確保できなくな
り、不必要な重量増加を招くとともに、ビード耐久性を
阻害する。又ビード剛性やリムへの締め付け力にも悪影
響を及ぼすこととなる。従って、比H/W1は好ましく
は0.9以上かつ1.7以下である。
【0034】なお、前記コア強度をより最適化するため
には、最大ワイヤ列LXよりも半径方向外側(上段側)
に配されるワイヤ本数nUを半径方向内側(下段側)に
配されるワイヤ本数nLよりも小、好ましくは0.8倍
以下とした下膨れ形状とすることも好ましく、又最大ワ
イヤ列LXのワイヤ本数nmax とワイヤ列Lの総段数m
との差(m−nmax )を2以上とするのもよい。
【0035】
【実施例1】直径1.55mmの硬鋼線からなるビード
ワイヤを用い、表1、2に示すコア構造のビードコアを
試作したときの、各ビードコアにおける台形状領域の内
接円弧の半径R、この内接円弧との間の隙間G等を、比
W1/W2とともに計測(又は算出)し表1、2に記載
した。表1に記載のサンプルAiは従来構造のビードコ
ア、表2に記載のサンプルBjは本発明に係わるビード
コアである。特にA1とB1、A2とB2、A3とB
3、A4とB4、A5とB5は、ワイヤの総本数Σn、
最大ワイヤ列のワイヤ本数nmax 、及びワイヤ列の総段
数mが同じ(又は近似)であって、コア強度やサイズが
実質的に等しく、互換性を有している。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【実施例2】前記表1、2に記載のサンプルA2、A
5、A6、及びサンプルB2、B5を用いて、図1の構
造のタイヤ(サイズ11R22.5)を試作し、各試供
タイヤの水圧テスト、ビード発熱テスト、ビード損傷テ
ストを行うとともに、生産性、タイヤ重量も比較し、そ
の結果を表3に記載した。なおビードコア以外の仕様
は、表4に示す如く同一である。
【0039】(1)水圧テスト 試供タイヤを規格リム(22.5×8.25の15°テ
ーパリム)に装着し、水圧を加えてビードコアが切断さ
れる破壊圧力を、実施例1を100とする指数で表示し
た。数値が大なほど高強度である。 (2)ビード発熱テスト 試供タイヤを前記規格リムに装着して内圧800kPa
を充填し、荷重9000kg、速度20km/hでドラ
ム上を走行させ、走行距離が1000kmごとにビード
部のタイヤ温度を測定し、その平均値を実施例1を10
0とする指数で表示した。数値が小さいほど低発熱であ
ることを示す。 (3)ビード損傷テスト 試供タイヤを前記規格リムに装着して内圧1000kP
aを充填し、荷重9000kg、速度20km/hでド
ラム上を8000km走行させた後、各試供タイヤを解
体してビードコア下のゴム割れなどの損傷発生の有無を
調べた。○は損傷なし、×は損傷有りを示す。 (4)生産性 ○は問題なし。×は生産が困難であることを示す。 (5)タイヤ重量 各試供タイヤの重量を実施例1を100とする指数で表
示した。数値が小さいほど軽量であることを示す。
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】
【発明の効果】叙上の如く本発明は、シングルワインド
のビードコアにおいて、特に最大ワイヤ列のワイヤ列の
列長さW2と最下段のワイヤ列の列長さW1との比W1
/W2を規制しているため、コストや重量の増加を抑え
かつビードコアの最適強度を維持しながら、ビード耐久
性を向上しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のタイヤの断面図である。
【図2】そのビード部を拡大して示す断面図である。
【図3】(A)はビードコアのみをさらに拡大した断面
図、(B)はこれに対応する従来のビードコアの断面図
である。
【図4】(A)〜(G)は表1に記載のサンプルA1、
A3〜A8のビードコアの断面図である。
【図5】(A)〜(E)は表1に記載のサンプルB1、
A3〜A6のビードコアの断面図である。
【図6】従来技術の問題点を説明するビード部の断面図
である。
【符号の説明】
2 トレッド部 3 サイドウォール部 4 ビード部 4S ビード底部 5 ビードコア 6 カーカス 10 ビードワイヤ 11 台形状領域 L、L1〜L6 ワイヤ列 L1 最下段のワイヤ列 LX 最大ワイヤ列 n ワイヤ列のワイヤ本数

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド部からサイドウォール部をへてビ
    ード部に埋設されたビードコアの廻りで折り返されるカ
    ーカスを有する15゜テーパリム用空気入りタイヤであ
    って、 前記ビードコアは、1本のビードワイヤを螺旋状に巻回
    することによりビードワイヤがビード底部に沿って横方
    向に並ぶワイヤ列が複数段に重ねられた断面多角形をな
    し、かつ各ワイヤ列は、タイヤ軸方向線に対して5〜2
    5゜の角度でかつビード底部と同方向に傾斜するととも
    に、 前記ビードコアは、ワイヤ列のワイヤ本数が、前記最下
    段のワイヤ列からワイヤ本数が最大となる最大ワイヤ列
    まで漸増させた台形状領域を有し、かつこの台形状領域
    における前記最大ワイヤ列の列長さW2と最下段のワイ
    ヤ列の列長さW1との比W1/W2を0.4以上かつ
    0.7以下とし、しかも前記ビードコアのワイヤ積層高
    さHと前記列長さW1との比H/W1を0.8以上かつ
    2.0以下としたことを特徴とする15゜テーパリム用
    空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】前記台形状領域は、ワイヤ列のワイヤ本数
    を、前記最下段のワイヤ列から最大ワイヤ列まで1本づ
    つ増加させたことを特徴とする請求項1記載の15゜テ
    ーパリム用空気入りタイヤ。
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