JP2001002805A - コンデンサ用ポリプロピレンフィルム及びそれからなるコンデンサ - Google Patents

コンデンサ用ポリプロピレンフィルム及びそれからなるコンデンサ

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JP2001002805A
JP2001002805A JP11170614A JP17061499A JP2001002805A JP 2001002805 A JP2001002805 A JP 2001002805A JP 11170614 A JP11170614 A JP 11170614A JP 17061499 A JP17061499 A JP 17061499A JP 2001002805 A JP2001002805 A JP 2001002805A
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capacitor
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Akira Oda
晃 小田
Isamu Moriguchi
勇 森口
Masaichi Kawada
正市 川田
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Toray Industries Inc
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/018Dielectrics
    • H01G4/06Solid dielectrics
    • H01G4/14Organic dielectrics
    • H01G4/145Organic dielectrics vapour deposited
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/018Dielectrics
    • H01G4/06Solid dielectrics
    • H01G4/14Organic dielectrics
    • H01G4/18Organic dielectrics of synthetic material, e.g. derivatives of cellulose

Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常のフィルム製造工程によって製造可能
で、かつ保安性などを目的とした複雑な蒸着仕様であっ
ても加工時や取扱い時でのブロッキングの発生が少な
く、プレスなどの成型加工後のコンデンサ素子において
密着強度が高いために鳴きの小さいコンデンサ用ポリプ
ロピレンフィルム及びそれからなるコンデンサを提供す
る。 【解決手段】 フィルムの少なくとも片面における、突
起径の長径が5μm以上の突起数が、0.5個/mm2
以上20個/mm2 以下であって、かつ、フィルムの両
面にコロナ放電処理が施されていることを特徴とするコ
ンデンサ用ポリプロピレンフィルム、及びそれからなる
コンデンサ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンデンサ用ポリ
プロピレンフィルム及びそれからなるコンデンサに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレンフィルムは、その電気特
性が優れていることなどの理由から、電気用途に広く用
いられている。中でもコンデンサ用途における誘電体材
料としての需要の伸びは著しい。このコンデンサの重要
特性の一つに、フィルムの振動に起因する鳴き性があ
り、特に安全規格コンデンサに代表されるような扁平型
コンデンサにおいて、鳴き軽減の要求が高まっている。
この鳴きは、コンデンサ素子に巻回されたフィルムなど
の誘電体が、印加された交番電界によって振動すること
に由来し、特に高周波入力やパルス入力に対しては顕著
である。
【0003】このような鳴きの問題に対し、巻回された
フィルムの各層間の容積を最小限にとどめ、フィルム同
士の密着性を高めるための提案がなされている。例え
ば、特開昭54−53253号公報には、真空状態下で
コンデンサ素子を巻き取る方法が提案されている。ま
た、特開昭61−145812号公報には、ポリプロピ
レンフィルムの両面にコロナ放電処理を施す提案がなさ
れている。また、特開昭59−210961号公報には
抗ブロッキング性を目的に無機充填剤を添加することが
提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
54−53253号公報に記載の方法では、コンデンサ
素子の巻取り工程の複雑さによる生産性の低下や、コン
デンサ素子巻後に素子を大気中に戻した時のフィルム層
間への空気の再進入を防止できないなどの欠点があっ
た。また、特開昭61−145812号公報に記載の方
法では、コンデンサ素子に巻上げるまでの工程、例えば
真空蒸着工程などでブロッキングを起こす場合があると
いった支障があった。また、特開昭59−210961
号公報に記載の方法では、ポリプロピレン系樹脂と無機
充填剤との相溶性が悪いことに由来してフィルム内にボ
イド(空隙)が形成されるため、絶縁破壊電圧が低下
し、コンデンサ用には適さなかった。
【0005】そこで本発明の課題は、かかる従来技術の
欠点を改良し、通常のフィルム製造工程によって製造可
能で、かつ保安性などを目的とした複雑な蒸着仕様であ
っても加工時や取扱い時でのブロッキングの発生が少な
く、プレスなどの成型加工後のコンデンサ素子において
密着強度が高いために鳴きの小さいコンデンサ用ポリプ
ロピレンフィルム及びそれからなるコンデンサを提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明のコンデンサ用ポリプロピレンフィルムは、
フィルムの少なくとも片面における、突起径の長径が5
μm以上の突起数が、0.5個/mm2 以上20個/m
2 以下であって、かつ、フィルムの両面にコロナ放電
処理が施されていることを特徴とするものからなる。
【0007】本発明に係るコンデンサは、このようなポ
リプロピレンフィルムを用いてなるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明においては、ポリプロピレ
ンフィルムの表面の、突起径の長径5μm以上の突起数
は、0.5個/mm2 以上20個/mm2 以下である必
要がある。0.5個/mm2 未満では、加工時などでブ
ロッキングが発生し不適当であり、20個/mm2 を越
えると密着強度が不足し、ひいてはコンデンサの鳴き特
性が悪化するので不適当である。好ましくは、1個/m
2 以上10個/mm2 以下である。
【0009】本発明において突起とは、フィルム表面を
イメージアナライザーにより観察でき、後述する条件下
において、突起の最長部分である長径が5μm以上のも
のをいう。また、突起の長径の上限は特に限定されるも
のではないがフィルムの走行性やブロッキング性から2
0μm以下が好ましく、長径が10μm以上の突起は5
個/mm2 以下であることが好ましい。
【0010】本発明のポリプロピレンフィルムを構成す
るポリプロピレン組成物は、特に限定されるものではな
く、ポリプロピレンのホモポリマー以外に、プロピレン
と他のαーオレフィン(例えばエチレン、ブテンなど)
の共重合体であっても、またポリプロピレンと他のα−
オレフイン重合体(例えばポリエチレン、ポリブテン、
ポリメチルペンテンなど)とのブレンド品であってもか
まわない。共重合体やブレンド物は特に限定されるもの
ではないが、本発明の表面突起を形成するには、ポリメ
チルペンテンがポリプロピレンとの相溶性と分散性の点
で好ましい。また、ポリメチルペンテンを用いる場合の
ポリプロピレン系ポリマーに対する含有量は、少なすぎ
るとブロッキングする場合があり、多すぎると密着強度
が不足しコンデンサの鳴きが発生する場合があるので、
ポリプロピレン組成物の、好ましくは0.5重量%以上
5重量%以下、さらに好ましくは0.7重量%以上3重
量%以下である。
【0011】なお、本発明のポリプロピレンフィルムに
用いるポリプロピレン樹脂には、フェノール系酸化防止
剤等の安定剤などの添加物が密着強度やコンデンサ特性
に悪影響を及ぼさない範囲で含まれてもかまわない。と
くに、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジーターシ
ャリブチル−4−ハイドロキシフェニル)プロピオネー
ト]メタン(以下テトラキスメタンと記す。)が0.1
重量%以上1重量%以下含まれているのが好ましい。
【0012】また、本発明においては、フィルムの両面
にコロナ放電処理が施されている必要がある。両面にコ
ロナ放電処理が施されていないと、充分な密着強度が得
られないばかりでなく、その面に金属蒸着を行っても均
一な金属層が得られない。フィルムの濡れ張力として
は、金属層を設ける面は36mN/m以上47mN/m
以下、金属層を設けない面は33mN/m以上40mN
/m以下が好ましく、金属層を設けない面は33mN/
m以上37mN/m以下がより好ましい。
【0013】また、本発明のポリプロピレンフィルムの
中心線平均粗さRaは、特に限定されるものではない
が、密着強度の観点からは0.15μm以下が好まし
く、ブロッキングの観点からは0.02μm以上が好ま
しい。
【0014】さらに、本発明のポリプロピレンフィルム
は、テンター法、インフレーション法のいずれで得たも
のでもかまわないし、延伸処方も特に限定されないが、
コンデンサ用フィルムには、薄くてかつ、厚さむらの小
さいことが要求されることから、テンター法二軸延伸が
好ましい。
【0015】また、本発明のポリプロピレンフィルムか
らなるコンデンサの構造や形態は、特に限定されるもの
ではないが、本発明に係るフィルムは、安全規格コンデ
ンサに代表されるような偏平プレス型に特に好適であ
る。一般にコンデンサ素子を扁平化する場合は、高温下
で高圧力プレス(いわゆる加熱プレス)されることが多
いが、該高温高圧力による変形や傷つきといった弊害が
あることも否めず、加熱プレス条件の低温下、低圧力化
が望まれており、この点でも本発明のポリプロピレンフ
ィルムは好適である。
【0016】本発明のポリプロピレンフィルムをコンデ
ンサに使用する場合の電極は特に限定されるものではな
く、例えば金属箔であっても両面を金属化した紙であっ
ても、本発明のポリプロピレンフィルムの片面もしくは
両面を直接金属化してもかまわない。コンデンサの鳴き
の主原因であるフィルム同士の密着強度の観点からは、
直接フィルムを金属化することが好ましく、さらに片面
のみを金属化することが好ましい。この場合、金属化す
る面は特に限定されるものではない。このとき、用いる
金属の種類は、亜鉛、錫、銀、クロム、アルミニウム、
銅、ニッケルなどの単体や複数種の混合物あるいは合金
などが挙げられるが、特に限定されるものではない。ま
た、蒸着パターンも特に限定されるものではなく、通常
のパターンであってもコンデンサの保安性向上などの目
的で施される特殊マージンパターンであってもかまわな
い。さらに、それらのマージンの構成方式も特に限定さ
れるものではなく、例えば、テープ方式であってもオイ
ル方式であってもかまわないが、マージン形成用オイル
が密着強度を阻害する場合があるので、テープ方式が好
ましい。
【0017】次に本発明のポリプロピレンフィルムの製
造法の一例を示すが、特に限定されるものではない。テ
トラキスメタンを0.1〜1重量%含有したポリプロピ
レン樹脂にポリメチルペンテンを0.5重量%〜5重量
%混合したポリマーを、200〜270℃の温度の押出
機に供給して溶融し、スリットを施したTダイより、シ
ート状に押し出し、20〜95℃の温度の冷却ロールで
冷却固化する。このとき、一般に冷却ロール温度が高い
ほど、面粗さが大きくなる関係にあるので、適宜冷却ロ
ール温度を選択すればよい。
【0018】次に115〜155℃の延伸ロールでフィ
ルムを長さ方向に3〜7倍に延伸する。この場合も延伸
温度を選択することで面粗さの大きさを変えられる。次
いで、幅方向に155〜175℃の温度で7〜12倍延
伸し、さらに140〜165℃で熱処理を施す。
【0019】こうして得られたポリプロピレンフィルム
の両面にコロナ放電処理を施した後、ワインダーで巻き
取る。
【0020】上記ポリプロピレンフィルムを真空蒸着機
にて片面蒸着し、適宜スリットして素子巻機で巻き取
り、コンデンサ素子を作成して加熱プレス後プラスチッ
クケース中に収納し、充填剤を充填することによりコン
デンサを得ることができる。この充填剤としてはエポキ
シ樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられるが特に限定され
ない。
【0021】次に本発明に用いる測定法及び評価法につ
いて説明する。 (1)フィルムの表面突起数 フィルム表面をイメージアナライザーにて分析した。装
置はQuantimet720を使用し、分析条件は拡
大倍率32×8倍にて、反射法とした。こうして、突起
径が最長部である長径5.0μm以上のものをカウント
し、単位面積(mm2 )当たりの数で表した。尚、繰り
返し数は50視野とし、その平均値を用いた。
【0022】(2)密着強度 長さ方向に10cm、幅方向に5cmの大きさの試料を
1枚のフィルムから2枚採取し、フィルムの一面と反対
面が接するように重ね合わせ、長さ方向の一端から半面
積(5cm×5cm)を、ガラス板2枚の間に挟み、該
面積にかかる荷重が1kgとなるよう、重りを乗せる。
このようにセットしたサンプルを、100℃に昇温させ
た熱風循環式オーブンで、30分間熱処理した後、室温
で1時間以上放冷する。この試料2枚を180゜剥離
し、その剥離力をバネばかりで読みとり、n=3の平均
値を求める。この値が5g以上のものを合格とした。
【0023】(3)ブロッキング フィルムを幅630mm、長さ20,000mにスリッ
トし、巻き上げた後このフィルムをコンデンサ用真空蒸
着機にてアルミニウムを3.5Ω/□の膜抵抗になるよ
う片面に蒸着し、その後、幅20mm、長さ4,800
mにスリットし、120本のリールを採取した。このと
き、ブロッキングによる金属はがれが認められたリール
数を全ロール数(120本)で除して、百分率で表し
た。なお本発明においては、ブロッキング10%以下の
ものを合格とする。
【0024】(4)面粗さ JISB−0601により測定する。但し、カットオフ
は0.25mmとした。
【0025】(5)濡れ張力 JISK−6768により測定する。
【0026】(6)鳴き 通常のコンデンサ作成工程同様の素子巻を行い、ついで
105℃の温度及び60kg/cm2 の圧力で6分間の
プレス処理を行い、静電容量2.2μFの扁平プレス型
コンデンサ素子10個を作成し、耐圧パルス試験器MO
DEL:TP−500(武南測器社製)と、RION
(株)製の精密騒音計:NA−29Eを用いて鳴き音レ
ベルを調べ、その平均値を算出し60db以下を合格と
した。このときの主要条件は次の通りである。 暗騒音レベル:49〜50db テスト電圧 :205V 素子〜集音マイク間の距離:1cm 測定素子数 :10素子
【0027】
【実施例】次に、本発明の実施例に基づき説明する。 実施例1 テトラキスメタンを0.5重量%含有したポリプロピレ
ン樹脂に4−メチル−ペンテン−1を2.0重量%混合
したポリマーを、250℃の押出機に供給して溶融し、
Tダイよりシート状に押出し、75℃の温度の冷却ロー
ルで冷却固化した後、140℃の温度で長さ方向に5倍
に延伸し、次いで幅方向に165℃の温度で9倍に延伸
し、次いで、160℃の温度で熱処理した。その後、フ
ィルムの一方の面の濡れ張力が40mN/mとなるよう
に、また、反対面の濡れ張力が35mN/mとなるよう
コロナ処理を施し、ワインダーで巻き取った。
【0028】このとき、フィルム厚さは6μm、表面の
突起数は長径5μm以上が3.7個/mm2 、10μm
以上が1.0個/mm2 、中心線平均粗さRaは0.0
5μm、密着強度は23gであった。また、このフィル
ムを幅630mm、長さ20,000mにスリットし、
巻き上げた。このフィルムをコンデンサ用真空蒸着機に
てアルミニウムを3.5Ω/□の膜抵抗になるように片
面に蒸着し、その後、幅20mm、長さ4500mにス
リットし、120本のリールを採取した。このとき、ブ
ロッキングは0%であった。
【0029】次に、この蒸着リールを用いて素子巻機で
巻き取り、105℃の温度及び60kg/cm2 の圧力
で6分間プレス処理を行い、静電容量2.2μFのコン
デンサ素子10個を作成し、鳴きを評価したところ35
dbであった。結果を表1に示す。
【0030】実施例2 テトラキスメタンを0.5重量%を含有したポリプロピ
レン樹脂に4−メチル−ペンテン−1を2.0重量%混
合したポリマーを用い、95℃の温度の冷却ロールで冷
却固化した以外は、実施例1と同じ条件でポリプロピレ
ンフィルムを得た。フィルムの厚さは、6μm、表面の
突起数は長径5μm以上が4.2個/mm2 、10μm
以上が1.0個/mm2 、中心線平均粗さは0.12μ
m、密着強度は7gであった。
【0031】またこうして得たフィルムを実施例1と同
じ条件で、蒸着及びスリットし同じ条件で評価した。こ
のときのブロッキングは0%であった。次に、実施例1
と同じ条件でコンデンサ素子を作成し、評価した。鳴き
は49dbであった。結果を表1に示す。
【0032】実施例3 テトラキスメタンを0.1重量%含有したポリプロピレ
ン樹脂に4−メチル−ペンテン−1を2.0重量%混合
したポリマーを用いた以外は、実施例1と同じ条件でポ
リプロピレンフィルムを得た。フィルムの厚さは、6μ
m、表面の突起数は長径5μm以上が3.7個/m
2 、10μm以上が1.0個/mm2 、中心線平均粗
さは0.05μm、密着強度は14gであった。
【0033】また、こうして得たフィルムを実施例1と
同じ条件で、蒸着及びスリットし同じ条件で評価した。
このときのブロッキングは0%であった。次に、実施例
1と同じ条件でコンデンサ素子を作成し、評価した。鳴
きは40dbであった。結果を表1に示す。
【0034】実施例4 テトラキスメタンを0.5重量%含有したポリプロピレ
ン樹脂に4−メチル−ペンテン−1を1.0重量%混合
したポリマーを用いた以外は、実施例1と同じ条件でポ
リプロピレンフィルムを得た。フィルムの厚さは、6μ
m、表面の突起数は、長径5μm以上が1.1個/mm
2 、10μm以上が0個/mm2 、中心線平均粗さは
0.05μm、密着強度は37gであった。
【0035】また、こうして得られたフィルムを実施例
1と同じ条件で、蒸着及びスリットし同じ条件で評価し
た。このときのブロッキングは3%であった。次に、実
施例1と同じ条件でコンデンサ素子を作成し、評価し
た。鳴きは31dbであった。結果を表1に示す。
【0036】実施例5 テトラキスメタンを0.5重量%含有したポリプロピレ
ン樹脂に4−メチル−ペンテン−1を4.0重量%混合
したポリマーを用い、95℃の温度の冷却ロールで冷却
固化した以外は、実施例1と同じ条件でポリプロピレン
フィルムを得た。フィルムの厚さは、6μm、表面の突
起数は長径5μm以上が12.4個/mm2 、10μm
以上が2.0個/mm2 、中心線平均粗さは0.15μ
m、密着強度は6gであった。
【0037】また、こうして得られたフィルムを実施例
1と同じ条件で、蒸着及びスリットし同じ条件で評価し
た。このときのブロッキングは0%であった。次に、実
施例1と同じ条件でコンデンサ素子を作成し、評価し
た。鳴きは58dbであった。結果を表1に示す。
【0038】実施例6 テトラキスメタンを0.5重量%含有したポリプロピレ
ン樹脂に4−メチル−ペンテン−1を2.0重量%混合
したポリマーを用い、20℃の温度の冷却ロールで冷却
固化した以外は、実施例1と同じ条件でポリプロピレン
フィルムを得た。フィルムの厚さは、6μm、表面の突
起数は長径5μm以上が2.9個/mm 2 、10μm以
上が1.0個/mm2 、中心線粗さは0.02μm、密
着強度は44gであった。
【0039】また、こうして得られたフィルムを実施例
1と同じ条件で、蒸着及びスリットし同じ条件で評価し
た。このときのブロッキングは8%であった。次に、実
施例1と同じ条件でコンデンサ素子を作成し、評価し
た。鳴きは30dbであった。結果を表1に示す。
【0040】比較例1 テトラキスメタンを0.5重量%含有したポリプロピレ
ン樹脂に4−メチル−ペンテン−1を混合しないポリマ
ーを用い、20℃の温度のロールで冷却固化した以外
は、実施例1と同じ条件でポリプロピレンフィルムを得
た。フィルムの厚みは、6μm、表面の突起は長径が5
μm以上が0.3個/mm2 、10μm以上が0個/m
2 、中心線平均粗さは0.02μm、密着強度は11
6gであった。
【0041】また、こうして得られたフィルムを実施例
1と同じ条件で、蒸着及びスリットし同じ条件で評価し
た。このときのブロッキングは48%であった。次に、
実施例1と同じ条件でコンデンサ素子を作成し、評価し
た。鳴きは32dbであった。結果を表1に示す。
【0042】比較例2 テトラキスメタンを0.5重量%含有したポリプロピレ
ン樹脂に4−メチル−ペンテン−1を混合しないポリマ
ーを用いた以外は、実施例1と同じ条件でポリプロピレ
ンフィルムを得た。フィルムの厚さは、6μm、表面の
突起数は、長径5μm以上が0.4個/mm2 、10μ
m以上が0個/mm2 、中心線平均粗さは0.05μ
m、密着強度は73gであった。
【0043】また、こうして得られたフィルムを実施例
1と同じ条件で、蒸着及びスリットし同じ条件で評価し
た。このときのブロッキングは29%であった。次に、
実施例1と同じ条件でコンデンサ素子を作成し、評価し
た。鳴きは36dbであった。結果を表1に示す。
【0044】比較例3 テトラキスメタン0.5重量%含有したポリプロピレン
樹脂に4−メチル−ペンテン−1を2.0重量%混合し
たポリマーを用いた以外は、実施例1と同じ条件でポリ
プロピレンフィルムを得た。その後、フィルムの一方の
面の濡れ張力が40mN/mとなるようにコロナ処理を
施し、また、反対面はコロナ処理をせず濡れ張力が32
mN/mのものを、ワインダーで巻き取った。フィルム
厚さは、6μm、表面の突起数は長径が5μm以上が
3.7個/mm2 、10μm以上が1.0個/mm2
中心線平均粗さは0.05μm、密着強度は2gであっ
た。
【0045】また、こうして得られたフィルムを実施例
1と同じ条件で蒸着及びスリットし同じ条件で評価し
た。このときのブロッキングは0gであった。次に、実
施例1と同じ条件でコンデンサ素子を作成し、評価し
た。鳴きは78dbであった。結果を表1に示す。
【0046】比較例4 テトラキスメタン0.5重量%含有したポリプロピレン
樹脂に4−メチル−ペンテン−1を7.0重量%混合し
たポリマーを用いた以外は、実施例1と同じ条件でポリ
プロピレンフィルムを得た。フィルムの厚さは、6μ
m、表面の突起数は長径が5μm以上が71.7個/m
2 、10μm以上が3.0個/mm2 、中心線平均粗
さは0.13μm、密着強度は1gであった。
【0047】また、こうして得られたフィルムを実施例
1と同じ条件で蒸着及びスリットし同じ条件で評価し
た。このときのブロッキングは0gであった。次に、実
施例1と同じ条件でコンデンサ素子を作成し、評価し
た。鳴きは83dbであった。結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、コンデンサにしたとき
の鳴きが小さく、また、コンデンサを完成させるまでの
加工時においてブロッキングの発生が少ないコンデンサ
用ポリプロピレンフィルムを得ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 5/18 CES C08J 5/18 CES 7/06 CES 7/06 CESA H01G 4/18 301 H01G 4/18 301C 324 324B 4/24 301Z // C08L 23:12 321C (72)発明者 川田 正市 茨城県土浦市北神立町2番1 東レ株式会 社土浦工場内 Fターム(参考) 4F006 AA12 AB73 BA06 CA08 DA01 4F071 AA20 AF58 AG17 AH12 BA01 BB08 BC01 BC14 4F073 AA01 AA05 BA08 BB01 CA21 4F100 AB01B AB10 AK07A AK08 AL05 BA02 DD07A EH66B EJ381 EJ55A GB41 JK15A JL00 YY00A 5E082 AB05 BC09 BC40 EE03 EE07 EE08 EE23 EE24 EE25 EE26 EE38 FF14 FG06 FG32 FG35 FG48 FG54 FG56 HH03 HH06 HH08 HH28 HH48 HH50 MM22 MM24 PP04 PP08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムの少なくとも片面における、突
    起径の長径が5μm以上の突起数が、0.5個/mm2
    以上20個/mm2 以下であって、かつ、フィルムの両
    面にコロナ放電処理が施されていることを特徴とするコ
    ンデンサ用ポリプロピレンフィルム。
  2. 【請求項2】 フィルムの少なくとも片面に金属蒸着層
    が設けられている、請求項1に記載のコンデンサ用ポリ
    プロピレンフィルム。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のコンデンサ用
    ポリプロピレンフィルムを用いてなるコンデンサ。
  4. 【請求項4】 コンデンサ素子の形状が扁平プレス型で
    ある、請求項3に記載のコンデンサ。
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