JP2000517365A - 耐汚性水系塗料組成物 - Google Patents

耐汚性水系塗料組成物

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Abstract

(57)【要約】 バインダーが陰イオン的に安定な付加重合高分子分散体を含有する水性塗料組成物である。該分散体の調製に使用されるモノマーは、カルボン酸系モノマーとしてアクリル酸、メタクリル酸、疎水性高Tg芳香族モノマーとしてスチレン、α−メチルスチレンまたはビニルトルエン、および低Tgモノマーとしてアルキルアクリレートである。このモノマーの相対重量比が製剤上要求される。高および低Tg分散体の混合物も記載される。バインダー含有塗料組成物は、耐汚性と着色力および粘度安定性のバランスに優れる。

Description

【発明の詳細な説明】 耐汚性水系塗料組成物 本発明の技術分野 本発明は、水系塗料組成物に関し、特に、優れた汚性特性を有する塗料組成物 に関する。 背景技術 塗料は、家屋の内装表面および外装表面に広く使用されている。内装表面、特 に台所やリビングでは家庭内の汚染に対する塗膜の耐性は重要な特性の一つであ る。これは、頻繁に家庭の汚染にさらされる壁塗料やトリム塗料で特に問題であ る。 家庭の汚染物質は、食物、オイル、グリースおよびコーヒーや赤ワイン等の飲 み物を含む。半光沢、低光沢の内装塗料では、表面損傷耐性や湿性および乾性洗 浄特性が同様に重要である。これらの優れた特性は、汚染面において処理領域に 光沢を与えず外周と異なる光沢与えることのない洗浄によって清浄にすることが できる。しかし塗料は、効果的に洗浄できると同様に汚染物質によって変化を受 けないことが明らかに好ましい。 塗料表面は、物質からの汚染、特にタンニンを被覆した材木材の場合に変化を 受けやすい。タンニンは”塗膜を通って(print through)”乾燥後にこの塗料 を変色する。この問題は、水系ラテックス塗料において証明された。種々のファ クターがこの支持体着色に影響を与え、特別の水系ラテックス塗料がこの問題を 解決するために開発された。しかしながら、本発明において、我々は汚染のこの タイプに関与せずに塗料の 最外側の汚染に関与する。支持体着色に優れる塗料は必ずしも家庭の汚染に優れ た抵抗性を発揮する必要がなく、またその逆も同様である。 バインダーとしてアルキド樹脂を有し堅牢に架橋した塗膜を形成する通常の有 機溶媒系塗料は、一般的に優れた耐汚特性を示す。これは、塗膜における着色物 質の溶解性が低いためと信じられている。しかしながら、これらの塗料は、環境 へ揮発性有機溶媒の作用を及ぼし被覆時間が長いこととアプリケーターの洗浄に 有機溶媒を使用することの不便から人気を失っている。水系アルキドは黄変し特 に台所領域で市場の要求に適合していない。塗膜が、ビニルまたはアクリル熱可 塑性樹脂粒子の凝集によって塗膜が形成される通常の水系またはラテックス塗料 は広く使用されているが、今までのところ、硬度、フィルム着色、pH粘度安定 性、着色力等の要求される他の塗料特性と共に優れた耐汚性を示してはいない。 通常の使用温度域以上で優れた高分子粒子凝縮が存在することは、通常の水系 塗料フィルムの機械的特性を十分なものにするに必須である。凝縮は、高分子粒 子の硬度やガラス転移温度(Tg)と直接に関連する。低いTgは高Tg高分子 より低い温度で凝縮する。塗膜の硬度は、擦りきず抵抗や耐摩擦性などの特性に 影響を与える。最大塗膜硬度は、特に台所やリビング領域で重要である。硬度は 、通常高分子粒子のTgの増加により増加する。実際、これらの特性の調和は、 揮発性一時有機可塑剤の使用によって克服される。しかしこのような製剤は、初 期塗膜硬度に劣る欠点がある。揮発性可塑剤が完全に揮発し塗膜から取り除かれ る前に数日かかる。揮発性可塑剤の使用は、有機溶媒の大気への放出を招くので 好ましくない場合もある。また、トリム塗料は広域な壁使用目的の通常の水系ラ テックス塗料より硬度の塗膜を有することが好ましい。 粘度安定性は、商用塗料材料で重要な特性である。塗料製品は、予め要求され た仕様書の許容耐久性内で商業的に製造される。十分な塗料特性が仕様書の許容 範囲に維持されることが重要である。水性ラテックス塗料に関し、pHは例えば 8.5から9.0の範囲にし得る製造変数である。粘度は、pHの変化で変化し 得る塗料特性であってこのような塗料において低および高剪断速度での粘度は、 仕様書範囲内のpHを通じて許容範囲内であることが重要である。低剪断速度に おける粘度は、フローとレベリング特性に影響を及ぼす傾向がある。高剪断速度 における粘度は、ブラッシングの容易性に影響する。粘度安定性の更なる概念は 、この特性の保管の影響である。粘度が商業製品の長期保存期間内に有意に変化 しないことが当然に要求される。 塗料の着色力は、標準着色剤を使用して特殊色に色づけられるかを示す重要な 特性である。製造タイプ内の塗料は類似の着色力を有し、通常の着色製剤はこの 範囲内で使用され得る。着色力は、特別の色を与えるために白色ベースの塗料に 添加されるべき着色剤量(amount of coloured tinter)の尺度である。もしこ のベース塗料が、より少量の着色剤量を必要とするなら低着色力(low tint str ength)である。低着色力の塗料は、大量の二酸化チタン色素と共に再配合され 得るが、これは有意に製造コストを高める。反対に、もしベース塗料の着色力が 高ければ、要求される着色力を与えるために少ない量の二酸化チタン量で再配合 でき、低製剤コストを可能とする。このように不透明さのある再配合の維持が要 求される。従って、着色力が、多量の二酸化チタン色素の製品を再配合しない範 囲の他の製品と同じかこれに近い着色力であることが求められる。加えて、この 着色力は、塗料の長期保存可能性のために、規定時間を超えて安定で無ければな らない。 通常の水系塗料に使用されるバインダーは、広範囲の物質を含有する 。J.C.パジェトは、タイトル”水系塗膜用高分子−系統的概要”(Journal of Coatings Technology,Vol66.No.839.December 1994 p99-101)で使用さ れる種々の材料のタイプを概説している。これらは、ラテックス塗料で使用され る水中における分散高分子から完全水溶解性高分子までを列挙している。更なる バインダーの分類は、水不溶性高分子バインダーと完全水溶解性バインダーとの ハイブリッドの水還元性樹脂(water reduciblc resin)に言及する。このよう なハイブリッド樹脂システムは、通常有機補助溶媒が存在することを要求し、こ れらの系は工業的用途より普通の家屋での適用を意図したものである。このよう な樹脂系の例が米国特許4,230,609(Burrowayら)に記載されている。 共重合物に加え共重合性アクリル酸の使用はパジェットの記事の表2に要約さ れ、これはアクリル酸が0から100%に増加する一般的な効果を示す。中和に よる粘度特性が、酸濃度の増加と同様に記載されている。アクリル酸濃度が1% またはそれ以上で、粘度は中和で増加すると記載されている。アクリル酸が1〜 2%の濃度で、この粘度増加はスチレンのような疎水性コモノマーを使用するこ とで実質的に克服できると記載されている。これは、メチルメタクリレートなど の低疎水性硬質コモノマーへの置換となろう。我々は、一方ラテックスのように 粘度安定性を維持することが、塗料として配合したときに着色力および耐汚性を 不満足なものにすることを見出した。我々は、ヘキストのオーストラリア特許5 00,903に、ラテックスから調製した塗料における同様の特性が記載されて いることを発見した。この特許の実施例1には、重量比300/300/12/ 6/12のブチルアクリレート/スチレン/メタクリル酸/アクリル酸/アセト 酢酸アリルエステルの製剤が記載されている。これは全モノマーに対し、メタク リル酸1.90%、アクリ ル酸0.95%である。 ロームとハース(Rohm and Haas)の欧州特許0 466 409において、 ラテックスの多数の製剤が優れた耐ブロック性(block resistance)を有する塗 料を提供するために硬質および軟質ラテックスの混合物の使用が記載されている 。このカルボン酸コポリマーを含有する組成物はモノマー量を重量比で示す表1 に記載されている。 表1 EHA=エチルヘキシルアクリレート BA=ブチルアクリレート MMA=メチルメタクリレート AN=アクリロニトリル MAA=メタクリル酸 試料2−8においてメタクリル酸濃度は約2.0%であり、及び試料1では2. 5%である。 PCT特許出願番号PCT/AU94/00600は、水系耐水性被覆を開示 している。これらの被覆は特別な割合で高および低Tg高分子分散体を混合する バインダーを使用する。この発明の耐汚水性被覆は耐汚水性に関して良好な性質 であるが、内装トリム塗料として試験されたとき、あまり良好な耐汚特性を示さ ない。 異なる硬度を有するラテックスポリマー粒子からなる水性塗料が、フィルムの 硬度、耐ブロック性、凝縮及び耐汚性を含む塗料フィルムを特定の性質に改善す るように提供された。 ロームとハースは、以前に参照されたヨーロッパ特許番号EP0466409 で、硬質及び軟質エマルジョンポリマーの混合を使用している。硬質エマルジョ ンポリマーは20℃超のTgを有し、また軟質エマルジョンポリマーは2℃未満 のTgを有する。先行技術の明細書に記載された組成物は、低温で良好な被覆形 成の性質を保持するが、内装の半光沢塗料として調製されると良好な耐ブロック 性を提供する点で特別に有用であると主張されている。耐汚性については記載さ れていない。この先行技術の明細書の5頁で、発明者は、軟質エマルジョンポリ マーが硬質エマルジョンポリマーの量を増加させつつ混合されるなら、この混合 物の最小被覆形成温度(MFFT)は、硬質ポリマーがポリマー混合のうち約5 0重量%になるまで軟質ポリマーのMFFTとおよそ等しいと説明する。それら の組成物にとって低温で良好なフィルム合着性を有することは重要であるため、 好ましい混合組成物は60重量%の軟質及び40重量%の硬質ポリマーを有する 。実施例において、軟質対硬質ラテックスポリマー比は、4:1から1.5:1 まで変動し、全ての軟質ポリマーは0℃を超えるMFFTを有する。 日本アクリル化学名の日本特許J5 9215−365−A(Japanese paten t J 5 9215-365-A)は、Tg25〜50℃のアクリル酸エ マルジョン35〜45重量%及びTg−10〜+15℃のアクリル樹脂エマルジ ョン55〜65重量%を混合することにより得られる組成物を開示している。こ のように、これらの組成物は、軟質対硬質の割合がそれぞれ1.9:1〜1.2: 1である。また、これらの組成物は揮発性の有機可塑剤を有している。これらの 塗料は、表面の汚れを防ぐために換気扇被膜として特に応用するが、耐汚性質は 調べられていない。しかし、モノマー組成物に基づくと不十分であると予測され る。 ホイは、タイトル”エマルジョン高分子構造における反応経路の効果”(Jour nal of Coatings Technology Vol.51、No.651、p28-41、1979 April)にて、多 数の組成物と様々な工程による効果を討論している。多数のモデル系において、 とても希薄な系で粘度に関する高Tgモノマーの効果を調べている。彼のモデル 系が様々なモノマーを使用し、および彼がスチレンを使用するとき、この研究は 分散体の全てのTgが27〜100℃である高分子分散体に限定されている。彼 の研究はコモノマーとしてのスチレンの使用は、カルボン酸基が無い(buried) 高分子分散体となることを示唆する。 オーストラリア特許番号666 797は、良好な耐汚性質を有するラテック ス塗料を開示している。これらの塗料では、非繊維性増粘剤を有し、また少なく とも40モル%のスチレンとα−メチルスチレンを有するバインダーを使用する ことが必要されている。好ましいポリマーの例は、49モル%のスチレン、11 モル%のα−メチルスチレン、22モル%の2−エチルヘキシルアクリレート、 及び18モル%のメチルメタクリレートのコポリマーである。他の好ましいラテ ックス組成物と共にこの好ましい組成物は、現在いかなるカルボン酸分子も有し ない。我々は、この特許に記載された塗料が一般的に良好な耐汚性質を有してい ることを発見したが、それらは、ある普通の家屋染色剤の耐汚性特性の 最適条件より劣る。 発明の要旨 本発明のの一つの形態は、アクリル酸及びメタクリル酸から選択されるカルボ ン酸含有エチレン性不飽和モノマーと、スチレン、α−メチルスチレンおよびビ ニルトルエン選択される疎水性芳香族エチレン性不飽和高Tgモノマー、及び炭 素数が2〜12のアクリレートエステルモノマーであって、エチレン性不飽和モ ノマーの相対的な割合が下記式I: a=2.0〜13.0 b=疎水性芳香族高Tgモノマーの重量% c=アクリル酸の重量% d=メタクリル酸の重量% であるものを重合した陰イオン性安定付加重合高分子分散体を含有する水性被膜 組成物を提供するものである。 好ましくは、疎水性芳香族モノマーは、8〜70重量%であり、より好ましく は、10〜50重量%である。好ましくは、高分子分散体は200ナノメータよ り小さい平均粒子サイズ、より好ましくは150ナノメータより小さく、最も好 ましくは120ナノメータより小さいものである。 好ましくは、a=2.5〜10.0である。 本発明のさらなる態様において、次のことを特徴とする低Tg及び高Tg水性 高分子分散体の混合からなる水性被覆組成物を提供する。すなわち、低Tgを有 する高分子分散体は、0℃以下のTgを有し、高Tg を有する高分子分散体は少なくとも20℃のTgを有し、低Tg高分子分散体と 高T高分子分散体の容積比は、0.4:1〜3:1であり、高Tg高分子分散体 は、上記のように定義される。このさらなる態様において、低Tg高分子分散体 は、非イオン性に安定化される。 本発明のさらなる態様において、重合可能なモノマーの付加は、式Iを満たす ように選択される水性高分子分散体が提供される。 発明の詳細な説明 我々は、本発明の陰イオン性に安定化された高分子分散体は、水性塗料として 調製されるとき、有効な性質を付加し得ることを見出した。高分子分散体のTg は幅広く変動し得るが、好ましくは−15〜60℃の範囲であり、及びより好ま しくは、−5〜25℃である。高分子分散体のポリマーのTgは0〜30℃の範 囲で唯一の高分子バインダーとして使用され、良好な耐汚性、粘性、安定性およ び着色力を奏する塗料が調製される。添加バインダーが使用されるとき、これら の良好な性質は一般的に維持される。しかし、粘性安定性より有益な特性は、別 のバインダーが本発明の分散体と併用されるとき悪化する傾向にある。Tgが2 5℃のとき、上記の塗料は低Tgの水性高分子分散体とこの高分子分散体をとを 組み合わせることにより調製される得る。この低Tg高分子分散体は、非イオン 性あるいは陰イオン的に安定化され得る。この低Tg高分子分散体は、式Iに定 義される組成物を有し得る。 本発明の陰イオン的に安定化されたラテックスは、付加重合可能なエチレン性 不飽和コモノマーのコポリマーである。 我々は、もしエチレン性不飽和モノマーが式Iで定義される関係が保持される ような割合で使用されるなら、良好な塗料性質が得られることを見出した。モノ マーは、式Iで2未満に選択されるとき、塗料が不十 分な粘度安定性を示す傾向がある。モノマーが13を超えるとき良好な粘性安定 性が通常保持されるが、不十分な着色力と耐汚性が観察される。 スチレン、α−メチルスチレン及びビニルトルエンは、適切な疎水性芳香族モ ノマーである。 アクリル酸及びメタクリル酸混合物は、各単独の酸としても使用され得る。ア クリル酸は好ましい酸である。高分子分散体中、メタクリル酸の濃度は、好まし くは、総モノマーの6%未満である。また、より好ましくは、総モノマーの4% 未満である。 スチレンは、我々の好ましい疎水性芳香族高Tgモノマーである。我々の好ま しい調製において、スチレンは、唯一の疎水性芳香族高Tgモノマーであるかも しれない。それゆえ、スチレン及びαメチルスチレン、あるいはビニルトルエン の混合物が使用され得る。 好ましいアルキルアクリレートは、エチルアクリレート、ブチルアクリレート 、及び2−エチルヘキシルアクリレートである。 我々は、そのようなモノマーのホモポリマーのTgを意味するために、高Tg モノマーあるいは低Tgモノマーという言葉を使用する。高Tgは40℃を超え 及び低Tgは20℃未満である。 スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、アクリル酸、メタクリル酸 及びアルキルアクリレートとは別に、随意に他のコモノマーを使用し得る。有効 なコモノマーの例は、アルキルアルキレート及びメタクリレート(但し、アルキ ル基が1〜20(より好ましくは1〜8)個の炭素原子を有する。);酢酸ビニ ル;アクリロニトリル;並びに、例えば、ブタジエン、エチレン及び塩化ビニル のような単純なあるいは置換されたオレフィンを含むものである。通常、メチル メタクリレート及び、より高級なアルキルメタクリレートエステルが好まれる。 水酸基あ るいはアミノ基のような他の官能基を含むモノマーが使用され得る。また、増粘 性や架橋性の特定の目的を誘導するウレイドやアセト酢酸等の機能的を含むモノ マーの少量が取り込まれ得る。通常、そのような機能的なモノマーは、総モノマ ーの15%を下回って取り込まれる。 好ましい組成物として、5〜10%のアセトアセトキシエチルメタクリレート (AAEM)モノマーが、耐研磨性及び合成された塗料被膜の硬度を改善するた めにこれらの分散体に取り込まれ得る。我々は、5〜10%のAAEMを含むよ うに架橋可能なラテックスを使用することで、塗料性質について良好な均衡を達 成し得ることを見出した。適切なコモノマーの選択及び相対的な割合は、技術的 に良く確立された原則及び被覆の靭性、粘着性、硬度及び価格のような一般的な その他の特性に基づく。 本発明の高分子分散体におけるコポリマーの分子量は、一般的に公知のラテッ クスに類似し、また典型的に少なくとも100,000及び、通例少なくとも2 00,000である。粒子中の軽微なゲル化構造は、公知の市販されるラテック スのゲル構造と同様の仕上げのものでよい。 いくつかの場合においては、被膜形成が許容できない程度で無いなら多官能ア クリレートまたはメタクリレートモノマーの微量、通常1%未満を含有すること によってゲル構造を高めることが望まれる。適切なアクリレートの例は、グリセ リルプロポキシトリアクリレートである。 本発明のうち、陰イオン的にあるいは非イオン性に安定化される水性分散体は 、例えば、エマルジョン重合のような公知の手段により調製される。より高い、 あるいは低Tg水性分散体の混合が使用されるとき、低Tgポリマー分散体は、 非イオン性あるいは立体的に安定化されることがこの発明の改良点である。「立 体的に安定化される」という言葉は、コロイド化学において技術的に認識される 言葉であり、また水系にお いてコロイドの安定性は、粒子表面にしっかり固定された水溶性ポリマーあるい はオリゴマー鎖の被覆の存在によって与えられることを意味している。構造的に 安定化された分散により、我々は、陰イオン的あるいはカチオン性のような別の 安定性の型が存在するかもしれないが、コロイド安定性が立体的な安定性のみに より付加され得ることを示す。本発明の目的として、分散体が立体的に安定化さ れるかどうかを確かめるための適切な試験は、イオン性の安定が無効にされるよ うな程度に水相のイオン性濃度を増加すること、及びその後分散体の安定性を評 価することである。 非立体的に安定化された分散体は、陰イオン的に安定化される。我々は、安定 化の別の態様がある程度存在するかもしれないが、これら他の安定化の態様は陰 イオン性安定性がなければ分散体を安定化するに不十分であることを示す。実際 上、分散体の安定性は、陰イオン的安定性を無効にする水性媒体のイオン強度の 増加、および分散体の安定性の評価によって表され得る。分散体が陰イオン的に 安定化されるなら、これらの条件下分散体は凝集されるであろう。実際上、分散 体が陰イオン的に安定化されるかどうかを決めるための単純な試験は、水性媒体 のpHが約5になるまでpHを下げることである。分散体が凝集されるなら、我 々はそれを陰イオン的に安定化されたものとみなす。本発明の研究に適切な非イ オン性に安定化された高分子分散体の調製例は、オーストラリア特許番号618 ,176に記載されている。また、本発明の範囲内で、それは、核/外殻構造を 有するポリマー分散体であり、それによって、硬質粒子あるいは軟質粒子あるい は両方のいずれかが、ポリマー組成物において粒子の外殻が粒子の中心のそれと 異なるように構成される。 陰イオン性安定化分散体の調製は、よく知られており、標準テキストに付記さ れている。高いTgの分散体に適した陰イオン性安定化分散体 の調製例は、オーストラリア特許出願番号16642/72に記載されている。 重合に使用する水性媒体は、プロセス中の安定度に寄与するカルボン酸の部分 的なイオン化が生じる、例えば、炭酸水素ナトリウムで緩衝化されているのが望 ましい。 水性分散体は、通常、熱可塑性であり、フィルム形成後に熱可塑性が残る。し かしながら、本発明の範囲は、架橋がフィルム形成後に起こる架橋性ポリマー分 散体である。実例は、当該技術分野でよく知られており、特に有用な実例は、“ 架橋性水性塗料組成物”と題する我々の共同出願(PCT AU94/0059 9)に記載されている。 本発明の水性分散体の重要な特性は、それらのガラス転移温度(Tg)である 。ガラス転移温度は、当該技術分野でよく知られており、ポリマーは外見上固体 を呈しているが、温度上昇によりゴム状となり、その後べとつき、塑性流動およ び弾性変形を受けるという、広範囲な分子運動の始まりを一般に定義する。理論 上のTgは、しばしばフォックス(Fox)の方程式1/Tg=Wi/Tiに従っ て計算される。しかしながら、Tgは、ジャーナル オブ ペイント テクノロ ジィー,41巻,167〜168貞(1969年)(Journal of Paint Technol ogy,Volume41,pages167-168(1969))に詳しく説く示差熱分析法に従って、または 最小フィルム形成温度勾配バー若しくはサーモメカニカル分析(TMA)を用い た軟化点の試験により、測定することができる。実際に、我々は、多くの場合に 、様々な利用可能な方法で測定したときのTgが、理論上のフォックスのTgに 近いことを見出した。しかしながら、いくつかの場合に、有意な差が生じる事が あり、一般的にアニオンラテックスは、それらのTgがフォックスのTgより1 0〜15℃上になるようにふるまい、ノニオンラテックスでは、それらのTgが それらのフォッ クスのTg以下になるようにふるまう。この場合、我々は、フィルム形成後、T MAのような測定を用いて、むしろ実際上の分散体を測定したTgを用いること を選ぶ。 高い及び低いTgの分散体の混合物が使用されるときの本発明の実施態様にお いて、低いTgの分散体は、最大0℃のTgを有するべきである。しかしながら 、より良いバランスの塗料フィルム特性は、通常、Tgが−40〜−5℃、より 好ましくは−20〜−10℃の範囲にあるときに達成される。 本発明で得られる耐汚染性塗料のみならず、ある塗装塗料は、高いTgの分散 体と低いTgの分散体の混合物を用いて配合することができ、これらの塗料は、 揮発性有機可塑剤の添加を必要としない。したがって、塗料は、低汚染塗料のゼ ロVOCの必要条件に応じるように調製することができる。 高いTgの分散体と低いTgの分散体の混合物を用いる本実施態様において、 本発明の高いTgの分散体は、少なくとも25℃、より好ましくは30〜70℃ の範囲、最も好ましくは30〜40℃のTgを有する。高いTgの分散体と低い Tgのポリマー分散体の両Tgの間で、少なくとも35℃、より好ましくは45 ℃の差があるべきである。 本実施態様において、高いTgの分散体と低いTgの分散体との相対比率は、 効果に重要であり、本実施態様においては、高いTgのポリマー分散体に対する 低いTgのポリマー分散体の容積比は0.4:1〜3:1であることを要する。 これは、勿論、不揮発分を基準として計算される。実際問題として、重量比と容 積比とは通常、わずかな違いである。仮に、粒子が、同じモノマーをベースにし ているならば、粒子密度が事実上同じであるときには、重量比を用いるのが便利 である。重量比が、実例に用いられている。高いTgのポリマー分散体に対する 低いTg のポリマー分散体の容積比は、好ましくは0.6:1〜1.5:1である。 上限の3:1超の比率では、耐汚染性の塗料フィルムは、最適でなくなり、不 適当なフィルムの硬さに仕上がる。0.4:1未満の比率では、低温で十分に合 着し得るようなフィルム特性が逆に影響を及ぼし、“亀甲割れ”と呼ばれる欠陥 が生じる。優秀なバランス特性を示す塗料は、また、両方の分散体が陰イオンで 安定化されるときに、低いTgのポリマー分散体と高いTgのポリマー分散体の 混合物の結合剤を用いる事によって達成することができる。適当な比率は、低い Tgの分散体が、ノニオン性で安定化される場合と同じである。 本発明の組成物は、光沢及び半光沢塗料用に特に適当なものであるけれども、 低い光沢及びつや無しペイントにも適用される。最良の成果として、我々は、そ の組成物が分散体の混合物の実施態様において、小さな粒子サイズのポリマー分 散体、特に、高いTgのポリマー分散体用、および特に、光沢及び半光沢塗料用 として用いるのに有利であることを見出した。粒子サイズは、直径200nm以 下、より好ましくは150nm以下、最も好ましくは120nm以下が望ましい ものである。好適な塗料は、少なくとも10(入射角60°)、より好ましくは 少なくとも40(入射角60°)の光沢度を有する。 本発明の混合物の実施態様における結合剤の大部分は、上記に記載した通り低 いTgのポリマー分散体と高いTgのポリマー分散体の組み合わせである一方、 他の結合剤が含まれていても良い。第3のポリマー分散体が含有されているとき に、そのTgが上記に述べる基準を満たすならば、高いTgの分散体または低い Tgの分散体とみなしてもよい。例えば、本発明の範囲内には、−15℃(40 %)、−10℃(10%)および+50℃(50%)のポリマー分散体の結合剤 が含まれる。この 場合に、−15℃と−10℃の両方のポリマー分散体が、全体として低いTgと みなされ、かつこの場合に、高いTgに対する低いTgの比率は、1:1である 。さらに、本発明で定義された低いTgでも高いTgでもない、より少ない量の 分散体は、より少ない量の溶液ポリマー及びこの技術分野で認められる分量で用 いられる他の添加剤と同様にして用いても良い。また、無充填または透明塗料は 、本発明の範囲に包含されるものである。耐汚染性の特性は、内装用塗料に最も 好都合である。また、本発明の組成物は、外装用塗料としても利用できる。 顔料、顔料分散剤、無機質増量剤、プラスチック増量剤、湿潤エッジ溶剤、レ オロジー変性剤及び殺カビ剤のような塗料の結合剤は、この技術分野で認められ る分量を組み合わせてもよい。こうした原料は、耐汚染性、着色力及び粘度安定 性を有する全体の塗料の特性に影響を及ぼす。配合方法論は、よく知られており 、塗料特性へのこうした種々の原料の影響は、日常の実験により確かめることが できる。 さらに、本発明では、下記実施例の好ましい実施態様について記載する。実施例1 本実施例は、本発明による低光沢内装用塗料の調製及び評価を説明する。 1.1 FoxTg+22℃の水性分散体の調整 原料 重量% A.水 21.984 ノニルフェノール硫酸エトキシレート界面活性剤* 0.350 B.水 0.097 炭酸ナトリウム 0.018 過硫酸アンモニウム 0.014 C.水 3.836 炭酸ナトリウム 0.197 過硫酸アンモニウム 0.034 D.メタクリル酸メチル 18.371 アクリル酸ブチル 16.615 スチレン 7.188 N−(2−メタアクリロイルオキシエチル)エチレン ウレア(メタクリル酸メチル中に25%) 1.331 アクリル酸 0.865 ノニルフェノール硫酸エトキシレート界面活性剤* 0.700 水 27.761 E.脱泡剤 0.010 殺生物剤(Biocide) 0.080 水酸化アンモニウム(水中に25%) 0.549 100.0 * 水中に60% ステージAが、撹拌機、コンデンサ及び原料供給機構を装備する容器に添加さ れ、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃で加熱された。供給原料のステージDが 、プレミックスされ、高剪断応力下で乳化された。ステージBが、ステージAに 添加され、供給原料のステージC及びDを同時に供給開始するより前に10分間 撹拌された。CとDの両方が、80℃の反応温度を維持する間、240分を越え て添加された。その原料供 給後に、さらに反応が80℃で1時間保持され、その後室温まで冷却された。ス テージEが添加され、10分間撹拌された。 この分散体の固形物は、45重量%であった。それは、8.0のpHを有し、 粒子サイズ(Dn)は80nmであった。この分散体は、5.2の“a”値を有 していた。この分散体は、ディスパージョン1と名付けた。 1.2 ディスパージョン1を用いた低光沢塗料の調製 原料 重量% A.水 13.5 プロピレングリコール 1.0 アミノメチルプロパノール 0.1 ポリアクリル酸ナトリウム分散剤 0.3 オクチルフェノールノニオン性界面活性剤 0.5 脱泡剤 0.3 二酸化チタン(ルチル顔料) 25.5 アモルファスシリカ 2.5 炭酸カルシウム増量剤 6.5 B.ディスパージョン1 22.0 水 19.9 C.プロピレングリコール 5.0 Texanol* 2.0 結合増粘剤 0.3 セルロース増粘剤 0.5 殺虫剤 0.1 100.0 * 2,2,4−トリメチル 1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート ステージAから原料が撹拌しながら順次に添加され、その後、良好な顔料分散 体に仕上げるべく、高速混合によって10〜15分間分散された。ミルベース(m illbase)は、ステージBで徐々に減少され、該混合物は10分間撹拌され、その 後、pHが水酸化アンモニウム(25%水溶液)を用いて9.0に調整された。 ステージCの原料は、それぞれの増粘剤が徐々に、ペンシルティンストリーム(p encil thin stream)に添加される間、撹拌しながら10分間順次に添加された。 撹拌速度は、効率的な混合を確実にするために粘度が増加したときに増加された 。組成物は、さらに10分間適度な速度で撹拌された。 得られた塗料は、固形物36容積%、PVC38容積%及びpH9.0を持っ ていた。これは、塗料1と名付けた。 1.3 塗料の評価 塗料1(1コート)が展開(draw down)された。塗膜は次いで、25℃で1週 間乾燥させられた。塗料の耐汚性を試験するために用いられた試薬群は、青色食 晶着色剤、赤色インキ、赤ワイン、紅茶およびコーヒー液並びに特別な疎水性試 験化合物”ケイ アンド エヌ(K and N)”を含むものである。これらの汚染 剤は塗膜へと適用され、そして1時間の間汚染のために放置された。次に、余分 な汚染剤が除去され、そして塗膜は家庭用クリーナーおよびペーパーティシュを 用いて十分に清浄された。パネルが耐汚性に関して目視的に評価され、1〜5の 尺度(ここで5は優れた耐汚性で、1は乏しい耐汚性である。)を用い、適当な 比較対照と比較して評価された。一般的に、少な くとも3の評価が、良好な耐汚特性を有する塗料に望まれる。 着色力を評価するために、標準の種ペイント(standard tinter)がある特定の 濃度で塗料に添加された。この色付けされた塗料は、十分に種ペイントを内包さ せるためにレッド デイビル ハイスピード ペイントミキサー(Red Devil Hig h Speed Paint Mixer)を用いて5分間振盪された。この色付けされた塗料は、レ ネタ 5DX カード(Leneta 5DX card)に40μm厚のウェット薄膜を形成す るように供給され、そして80℃で20分間強制乾燥された。塗料の第2被膜が 、同様に40μm厚のウェット薄膜で、前記第1の塗料被膜上に適用され、そし て80℃で20分間強制乾燥された。ミルトン ロイ カラー グラフ スペク トロフォトメーター(Milton Roy Colour Graph Spectrophotometer)を用いて、 該塗料の着色力が、コンピューターに格納された色標準に対して測定された。塗 料は、1〜5の尺度(ここで、1は、着色力において20%超低いという「不良 」で、5は、着色力において5%未満低いという「優良」である。)を用い、評 価された。 4ないし5の評価が、市販される塗料として望まれるものである。 塗料4週間の貯蔵後に測定された。これらはまた、低い(8.5)および高い (9.5)pHでも測定された。これらは粘度安定性に関し、1〜5の尺度(こ こで、1は不良で、5は優良である。)において評価された。一般的に塗料は、 100%超増加した低剪断粘度の場合は不良と、また20%未満増加した低剪断 濃度の場合は優良と評価される。高剪断粘度が、貯蔵後における刷毛塗りを許容 できる範囲内あるためには、少なくとも3と評価されることである。 塗料1は、耐汚性に関し4と、着色力に関し5と、そして粘度安定性に関し5 と評価された。実施例2〜3 これらの実施例は、本発明に係る水性分散体の調製を説明するものである。1 0および27のフォクスTg(Fox Tg)を有するように調製されたメチルメタクリ レートおよびブチルアクリレートの相対割合を用いて、実施例1の方法が、繰り 返された。 これらの分散体は、それぞれディスパージョン2および3と称呼された。これ らの分散体はそれぞれ、5.2の”a”値を有し、それぞれ87nmおよび90 nmの粒径を有していた。ディスパージョン1をディスパージョン2および3に 代え、実施例1におけるようにして塗料が調合され、塗料2および3が製造され た。塗料2および塗料3に関する評価結果は、それぞれ、耐汚性に関し4および 4、着色力に関し5および5、そして粘度安定性に関し5および4であった。実施例4〜7 これらの実施例は、種々のTgを有する本発明に係る水性重合体分散体の調製 を説明するものである。これらの分散体は一般に、Tgが高すぎて、該分散体が 単独のバインダーとして使用された際に調合されるべき揮発性可塑剤の好ましい 量を、塗料が有し得ないものであった。しかしながら、これらは、本発明の別の 実施態様に係る、より低いTgの分散体と組み合わせた場合に特に有用である。 以下の材料を使用し、実施例1の方法を用いて、フォックスTgが+35℃の分 散体が調製された。 材料 重量% A. 水 30.833 ノニルフェノールエトキシレート 0.350 スルフェート界面活性剤* B. 水 0.093 炭酸ナトリウム 0.017 過硫酸アンモニウム 0.013 C. 水 3.665 炭酸ナトリウム 0.033 過硫酸アンモニウム 0.188 D. メチルメタクリレート 20.616 ブチルアクリレート 11.962 スチレン 6.872 アセトアセトキシエチルメタクリレート 2.121 アクリル酸 0.827 ノニルフェノールエトキシレート 0.669 スルフェート界面活性剤* 水 20.953 E. 脱泡剤 0.010 殺生物剤(biocide) 0.080 水酸化アンモニウム(水中25%) 0.698 *水中60% 100.00% この分散体の固形分は43重量%で、粒径(Dn)は90nmであった。それ は44℃のMFFTを有していた(分解点)。この分散体は、ディスパージョン 4と称呼された。ディスパージョン5、6および7は、それぞれ30、40およ び45のフォックスTgを与えるようにメチルメタクリレートとブチルアクリレ ートの相対比率を調整した以外は、同様の様式において調製された。ディスパー ジョン4、5、6および7 の粒径は、それぞれ、82、90、85および95nmであった。実施例8〜14 これらの実施例は、本発明の範疇内にあるものであり、式Iにおける”a”値 が限定された範囲内で変化するゆえに、一般的に良好な塗料特性を説明するもの である。この”a”値は、実施例1のスチレン量および/または(メタ)アクリ ル酸の量を変更することによって変化した。 分散体が、表2に示された以下のスチレンおよびカルボン酸モノマーの量でも って、実施例1におけるようにして調製された。メチルメタクリレートとブチル アクリレートの量は、適当なTgを与えるように調製された。実施例1における ように低光沢塗料として調合された場合の”a”値、Tgおよび塗料評価結果を また、表2に示した。 表2AA=アクリル酸 MA=メタクリル酸 TS=着色力 VS=粘度安定性実施例15〜16 これらの実施例は、ブチルアクリレート以外のアクリル酸アルキルエステルモ ノマーの使用を説明するものである。 実施例1が、ブチルアクリレートモノマーを、エチルアクリレート(実施例1 5)および2−エチルヘキシルアクリレート(実施例16)に代える以外は同様 にして、繰り返された。これら2つのモノマーのそれぞれの量とメチルメタクリ レートの量は、実施例1におけるものと同じフォックスTgを与えるように調節 された。これらの2つの分散体は、それぞれディスパージョン15およびディス パージョン16と称呼され、それぞれ粒径85および90nmを有していた。実 施例1におけるような塗料において評価された際、試験結果は以下の通りであっ た:それぞれ、耐汚性4および4、着色力5および4、粘度安定性5および5。実施例17 この実施例は、本発明に係る分散体ブレンドの使用およびこの分散体群のブレ ンドで調合された光沢塗料の評価を説明するものである。 17.1 FoxTg−15℃の水性分散体の調製 材料 重量% A. 脂肪族アルコールエトキシレート界面活性剤* 1.191 水 12.671 t−ブチルパーベンゾエート 0.368 30%塩酸 微量 B. 硫酸第一鉄 0.008 水 0.885供給1 供給2 供給3 C. メチルメタクリレート 1.608 2.910 9.161 ブチルアクリレート 3.066 5.549 17.465 グリセリルプロポキシトリアクリレート 0.053 0.095 0.299 アセトアセトキシエチルメタクリレート 0.525 0.950 2.992 脂肪族アルコールエトキシレート界面活性剤* 0.715 0.461 0.960 水 4.847 7.397 23.471 供給1 供給2 供給3 D. エリソルビン酸ナトリウム 0.028 0.038 0.132 水 0.264 0.414 1.308 E. 脱泡剤 0.050 補助溶媒 0.050 殺生物剤(biocide) 0.080 100.00 *国際特許出願番号PCT/AU90/00565の実施例3において記載され るもの 撹拌機、凝縮器および供給容易化具を装着した容器に対し、Aステージが添加 され、そして窒素ガスシール(nitrogen blanket)下に撹拌しながら70℃に加熱 された。Dステージの供給1、2および3は、それぞ れ原液として別々に仕上げられた。Cステージの供給供給1、2および3は、そ れぞれ予め混合され、そして別々に高剪断下に乳化され、またDステージの供給 1、2および3が、それぞれCステージの供給1、2および3に添加された。 BステージがAステージへと添加され、そしてCおよびDステージ供給が開始 されるまでの10分間撹拌された。反応温度を70℃に維持しつつ、供給1は5 0分間かけて、供給2は45分間かけて、また供給3は120分間かけて供給さ れた。これらの供給の終了時に、反応混合物は室温まで冷却されることを許容さ れ、そしてEステージが添加され、10分間撹拌された。 この分散体の固形分は48重量%で、そして粒径(Dn)は90nmであった 。これは、MFFT<10℃(分解点)を有していた。この分散体はディスパー ジョン17と称呼された。 17.2 高Tgに対する低Tg重合体分散体の割合が1.0に対し0.67で ある光沢塗料の調製 材料 重量% A. 水 7.3 プロピレングリコール 1.0 アミノメチルプロパノール 0.1 非イオン性エトキシレート界面活性剤 0.4 ポリアクリル酸ナトリウム塩分散剤 0.3 脱泡剤 0.2 二酸化チタン(ルチル顔料) 19.0 B. 分散体ブレンド(非揮発性ベースで60%のディス パージョン4と40%のディスパージョン17) 59.2 水 3.1 C. プロピレングリコール 5.3 テキサノール(Texanol) 2.6 結合増粘剤(associative thickner) 1.0 セルロース系増粘剤 0.4 殺生物剤(biocide) 0.1 100.0 17.3 ペンキ評価 このペンキは、実施例1の方法を利用して評価され、耐汚性に関し4、着色力 に関し4、粘度安定性に関し5で評価された。実施例18 この実施例は、本発明に従う光沢ペンキの調製法を示す。 ペンキ配合物が次のものであることを除いては、実施例17の方法を繰り返し た。 A 水 5.0 プロピレングリコール 1.0 アミノメチルプロパノール 0.1 ポリアクリル酸ナトリウム塩分散剤 0.3 プロピレン/エチレンオキサイド非イオン界面活性剤 0.5 脱泡剤 0.3 二酸化チタン(ルチル顔料) 21.0 B 分散剤ブレンド(非揮発物ベースで60%のディスパージョン4と 40%のディスパージョン17) 59.0 水 6.0 C プロピレングリコール 4.0 テキサノール 1.4 結合増粘剤 1.0 セルロース系増粘剤 0.3 殺生物剤(biocide) 0.1 100.0 このペンキはペンキ16と名付けられ、ペンキ17と同じPVCおよび容積固 形分を有していた。その評価率は、ペンキ17に対するものと同じであった。実施例19 この実施例は、本発明に従う光沢ペンキの調製法を示す。次のペンキ配合物を 除いては、実施例17の方法を繰り返した。 A 水 8.0 プロピレングリコール 1.0 アミノメチルプロパノール 0.1 ポリカルボン酸分散体 0.2 非イオン界面活性剤 0.5 脱泡剤 0.3 二酸化チタン 21.0 B 分散体ブレンド(非揮発物ベースで60%のディスパージョン4と40%の ディスパージョン17) 59.0 水 1.2 C プロピレングリコール 5.0 テキサノール 2.6 結合増粘剤 0.7 セルロース系増粘剤 0.3 殺生物剤(biocide) 0.1 100.0 このペンキはペンキ19と名付けられ、PVCが17で、容積固形分が38% であった。再度、実施例1に従うその評価はペンキ17と同じであった。実施例20 この実施例は、低度および高度のTg重合体分散体のブレンドを利用する低光 沢ペンキの調製法を示す。次のペンキ配合物を除いては、実施例17の方法を繰 り返した。 A 水 13.5 プロピレングリコール 1.0 アミノメチルプロパノール 0.1 ポリアクリル酸ナトリウム塩分散体 0.3 ノニルフェノールエトキシレート非イオン界面活性剤 0.5 脱泡剤 0.3 二酸化チタン(ルチル顔料) 18.0 アモルファスシリカ 3.6 含水クレー 7.0 B 分散体ブレンド(非揮発物ベースで60%のディスパージョンと40%のデ ィスパージョン) 36.0 ロパキュー(Ropaque)(Rohm and Haas) 5.4 水 5.9 C プロピレングリコール 5.0 テキサノール 2.5 結合増粘剤 0.5 セルロース系増粘剤 0.3 殺生物剤(biocide) 0.1 100.0 得られるペンキはペンキ20と名付けられ、PVCが38で、容積固形分が3 9であった。耐汚性3〜4、着色力が4、粘度安定性が5であった。実施例21 この実施例は、低度および高度のTg重合体分散体の異なるブレンドを利用す る低光沢ペンキの調製法を示す。 ペンキ配合物が40%のディスパージョン4 60%のディスパージョン17 (全量の22部)のブレンドを有することを除いては、実施例1の方法を繰り返 した。そのペンキに対し、耐汚性が3、着色力が4、粘度安定性が5であった。実施例22 この実施例は、低度および高度のTg重合体分散体のブレンドを利用する低シ ーンペンキの調製法を示す。 次のペンキ配合物を除いては、実施例17の方法を繰り返した。 A 水 10.0 プロピレングリコール 1.0 アミノメチルプロパノール 0.1 ポリカルボン酸分散剤 0.3 ノニルフェノール界面活性剤 0.5 脱泡剤 0.3 二酸化チタン(ルチル顔料) 16.8 アモルファスシリカ 3.0 クレー 7.2 B 分散体ブレンド(非揮発物ベースで60%のディスパージョン4と40%の ディスパージョン17) 37.0 水 15.9 C プロピレングリコール 5.0 テキサノール 2.0 結合増粘剤 0.3 セルロース系増粘剤 0.5 殺生物剤(biocide) 0.1 100.0 このペンキはペンキ22と名付けられ、PVCが40で、容積固形分が35で あった。実施例23〜33 これらの実施例は、低度及び高度のTg分散体の比率を変更し、同様に、高度 Tg分散体のTgを変更して配合したペンキの調製法及びテスト結果を示す。こ れらのブレンドは実施例20に記載の低光沢ペンキと同様に配合した。変更およ び評価結果を表3に示す。 表3 SR=耐汚性 TS=着色力 VS=粘度安定性実施例34〜35 これらの実施例は、スチレン以外の高Tg疎水性芳香族モノマーを利用する水 性分散体の調製法を示す。 実施例1は、同じTgにおいて、スチレンモノマーの重量をビニルトルエン( 実施例34)、αメチルスチレン(実施例35)で置換した重量で繰り返した。 実施例34では、メチルメタクリレートの割合が18.538、ブチルアクリレ ートの割合が16.426であった。実施例 35では、メチルメタクリレートの割合が16.834、ブチルアクリレートの 割合が18.130であった。分散体は、それぞれ、分散体34および分散体3 5と称する。 これらの結果は、実施例1で示されたようにペンキで評価され、次の結果が得 られた。耐汚性は4および4、着色力は4及び4、粘度安定性は5及び5であっ た。実施例36〜41 これらの実施例は、本発明の範囲外の比較例である。これらの実施例は、式中 の”a”の値が規定範囲外のときに、満足できない結果を示す。 分散体36、37および28は、各実施例でTgが22℃であるように、アク リル酸のレベルおよび/またはスチレンのレベルを適宜調節して、実施例1にし たがって調製した。 実施例39及び40は分散体であって、ローム アンド ハス(Rohm and Haa s)ヨーロッパ特許466 409号のサンプル1及び8に対応する。実施例4 1は、ヘキストのオーストラリア特許500、903号の実施例1に対応する。 これらの分散体のそれぞれは、ペンキにおいて、耐汚性、着色力、粘度安定性に ついて実施例1の記載のように評価し、それらの結果を表4に示す。これらのペ ンキのいずれもが満足すべきものではなかった。 表4 AA=アクリル酸 MA=メタクリル酸 SR=耐汚性 TS=着色力 VS=粘度安定性
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ホリアン,パトリック オーストラリア国,ビクトリア州 3150, ウィーラース ヒル,カージェン プレイ ス 5 (72)発明者 リリー,ブルース オーストラリア国,ビクトリア州 3937, レッド ヒル,シーエヌアール ボンダリ ー アンド モーニントン フリンダース ロード (72)発明者 マジガン,リサ オーストラリア国,ビクトリア州 3181, プララン,バイル ストリート 10 (72)発明者 ウィーラシンリー,タマラ オーストラリア国,ビクトリア州 3178, ロウビル,セトラーズ コート 9 (72)発明者 マリーゼ,チャンテル オーストラリア国,ビクトリア州 3053, カールトン,グラッタン ストリート ジ ー02/101 (72)発明者 ジョージ,スーザン オーストラリア国,ビクトリア州 3168, クレイトン,ハワード コート 4/1

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. アクリル酸及びメタクリル酸から選択されるカルボン酸含有エチレン性 不飽和モノマーと、スチレンおよびα−メチルから選択される疎水性芳香族エチ レン性不飽和高Tgモノマーおよび炭素数2〜12のアクリレートエステルモノ マーであって、該エチレン性不飽和モノマーの相対比が下記式I: a=2〜13 b=疎水性芳香族高Tgモノマーの重量% c=アクリル酸の重量% d=メタクリル酸の重量% を満足するよう選択されるモノマーを重合してなる陰イオン性安定付加重合高分 子分散体であって、該高分子分散体が最高30℃のTgであるものを含有する水 性被膜組成物。 2. 該疎水性芳香族エチレン性不飽和モノマーが8〜70%の範囲である請 求項1記載の水性被膜組成物。 3. 該疎水性芳香族エチレン性不飽和モノマーが15〜50%の範囲である 請求項1または2記載の水性被膜組成物。 4.該疎水性芳香族エチレン性不飽和モノマーがスチレンである請求項1〜3 のいずれかに記載の水性被膜組成物。 5. アクリル酸及びメタクリル酸から選択されるカルボン酸含有エチレン性 不飽和モノマーと、スチレン、α−メチルおよびビニルトルエ ンから選択される疎水性芳香族エチレン性不飽和高Tgモノマーおよび炭素数2 〜12のアクリレートエステルモノマーであって、該エチレン性不飽和モノマー の相対比が下記式I:ただし、 a=2〜13 b=疎水性芳香族高Tgモノマーの重量% c=アクリル酸の重量% d=メタクリル酸の重量% を満足するよう選択されるモノマーを重合してなる陰イオン性安定付加重合高分 子分散体であって、該高分子分散体が最高30℃のTgであり、該アクリレート エステルモノマーの最高重量%が60%であるものを含有する水性被膜組成物。 6. 該式Iのaが2.5〜9.5の範囲である請求項1〜5のいずれかに記 載の水性被膜組成物。 7. 該カルボン酸含有エチレン性不飽和モノマーの主重量がアクリル酸であ る請求項1〜6のいずれかに記載の水性被膜組成物。 8. 該高分子分散体のTgが最低−15℃である請求項1〜7のいずれかに 記載の水性被膜組成物。 9. 該高分子分散体のTgが−5〜30℃である請求項8記載の水性被膜組 成物。 10. 該高分子分散体の粒子径が200ナノメーター(数平均)である請求 項1〜9のいずれかに記載の水性被膜組成物。 11. 該高分子分散体の粒子径が最大150ナノメーターである請 求項10記載の水性被膜組成物。 12. 該高分子分散体の粒子径が最大120ナノメーターである請求項10 記載の水性被膜組成物。 13. 請求項1記載の該Tg最高値の限定を除去し、かつビニルトルエンを 疎水性芳香族エチレン性不飽和高Tgモノマーとして請求項1が含有し、低Tg と高Tg高分子分散体の容積比が0.4:1〜3:1であることを条件として、 低Tg高分子分散体のTgが0℃未満であり高Tg高分子分散体のTgが少なく とも25℃である請求項1〜12のいずれかに記載の該低Tgと該高Tg水性高 分子分散体のブレンドを含有する水性被膜組成物。 14. 該低Tg高分子分散体が非イオン的に安定である請求項13記載の水 性被膜組成物。 15. ビニルトルエンが疎水性芳香族エチレン性不飽和高Tgモノマーとし て請求項1に含まれることを条件として、該低Tg高分子分散体が請求項1〜1 2のいずれかに記載されたものである請求項13記載の水性被膜組成物。 16. 請求項1〜12のいずれかに記載の水性高分子分散体。 17. 高分子分散体のTgが30℃を超え60℃以下以外のものであって、 かつ該カルボン酸含有エチレン性不飽和モノマーの主重量がアクリル酸である請 求項1〜12のいずれかに記載の水性高分子分散体。
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