JP2000515090A - 感圧式のエアバッグ排気機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 乗員保護システムにおいて用いるためのエアバッグ（１０）は、予め決められた膨張圧力が得られた後にのみ膨張ガスをエアバッグから排出させる排気機構を有する。その排気機構は、排気開口部（３０）と、その開口部の上に重なりかつ膨張ガスの排出を防止する封止部材（２４）とを含む。封止部材２４は、脆弱領域（４０）を有し、その領域は、圧力が、予め決められた膨張圧力より低いときは無傷のままであるが、予め決められた膨張圧力を超えると破れて開く。

Description

【発明の詳細な説明】 感圧式のエアバッグ排気機構 本発明は、エアバッグ内部から膨張ガスを排出するための方法及び装置に関し 、さらに詳細には、予め決められた膨張圧力閾値に圧力がエアバッグ内で達した 後に膨張ガスを排出するための方法及び装置に関する。 発明の背景 多くの自動車に、衝突した場合に車両の乗員を損傷から守る、エアバッグを含 む車両乗員保護システムが装備されている。一般に、エアバッグは、ハンドルま たは車室の構成部品の内部に、収縮された状態で保管されている。車両が、正面 衝突中に生じるような急な減速を受けると、膨張ガスがエアバッグ内部に投入さ れるため、エアバッグは急速に膨張する。通常、エアバッグの内部に過剰な膨張 ガスを供給してエアバッグの展開速度を増大させている。乗員へのエアバッグの クッション効果を増大するために、そして、乗員の前方移動により衝撃を受けた ときのエアバッグの破損を防止するために、過剰な膨張ガスは排出されなければ ならない。 先行技術の説明 米国特許第３７３３０９１号は、ガスを膨張室に通すための逆止弁に類似して いるとして特徴付けられている装置を通じて、膨張ガスを膨張室から、非常に限 られた量だけ排出させる膨張可能な車両乗員抑止装置を教示している。 米国特許第３７６２７４１号は、破断可能な隔膜または薄膜を用いて、膨張可 能な乗員抑止装置の圧力を解除するための「従来の破裂孔のパッチ」を設けるこ とを教示している。しかし、破断可能な隔膜または薄膜の実際の構造は、米国特 許第３７６２７４１号に開示も示唆もされていない。 米国特許第３８７９０５７号は、エアバッグの内側に配置された抑止部材に連 結する閉塞部材によって通常は閉鎖されている排気孔を有する、膨張可能な車両 乗員抑止装置を教示している。上記抑止部材は、車両乗員がエアバッグ上に及ぼ す力に反応して排気孔を開閉する。 米国特許第３８２０８１４号は、排出開口部の有効面積を、エアバッグ内のガ ス圧の関数として制御する「排出弁」を使用することを教示している。 米国特許第３８８７２１３号は、車両乗員を抑止する膨張可能な装置を教示し ており、その装置は、車両乗員に接触したときの跳ね返りを防止するためにその 装置の縁壁部に設けられた複数の放出パッチを有する。膨張された部材が車両乗 員に接触すると、「排気口またはパッチ」は、予め決められたレベルの膨張圧が 得られるまで、膨張された部材内に空気を保持し、上記圧力レベルにて、「パッ チまたは排気口」は開放または破裂して、膨張された部材から空気を直ちに排出 させる。排気口またはパッチの特定の構成は「当業者が選択するであろう事項」 である。この公報には、「排気口またはパッチ」の構造が、図面以外には開示も 示唆もされておらず、排気口またはパッチは、図面においてはフラップにしか見 えない。 米国特許第４９０７０６５号は、ガス透過性のパッチを有するエアバッグを教 示しており、そのパッチは、膨張ガスをいつでもエアバッグから排出させるが、 膨張圧力が増大しているときにガス透過性のパッチがエアバッグ材料から引裂ま たは分離されることを防止するための弛める部分を有する。 米国特許第４３６０２２３号は、１以上の膨張室を有する膨張可能な車両乗員 抑止装置と共に使用されて室間の差圧を調整する逆止弁を開示している。この逆 止弁は、開口部に重なりかつその開口部からガスを一方向に通過させる合せフラ ップを有する。 米国特許第４８０５９３０号は、生地構成要素の間の縫合糸目が膨張圧力に応 じて延び、エアバッグ材料のフィルムコーティングを縫い目に沿って引裂させ、 かつ、ガスを排出させて全体の最大膨張圧力をほぼ一定に維持するエアバ ッグ構造を教示している。 米国特許第５０１６９１３号は、エアバッグ内の排出開口部の上に重ねる熱収 縮材料の使用を教示している。熱収縮材料は、エアバッグを充填する膨張ガスの 熱によってその材料が収縮するときに大きくなる開口部をその材料内に有する。 米国特許第５１８６４８８号は、低耐久性の継ぎ目の部分をエアバッグ材料内 に有するエアバッグを教示している。低耐久性の継ぎ目の部分が露出され、それ により、膨張圧力が選択されたレベルを超えるときに破れるであろう、予め選択 された寸法の一部の継ぎ目が画定されるように、フレーム状の補強パッチがエア バッグ内側に取り付けられている。 米国特許第５３１０２１５号は、パネルを備えた排気開口部を教示しており、 そのパネルは、その開口部の上に重なり、好ましくは縫い目によってエアバッグ 材料に固定されている。排気開口部を通って膨張室からガスが排出されるときに 、パネルは、排出されたガスの流れが車両乗員に向かないように働く。 米国特許第５４９２３６３号は、その間に襞が形成された内側膜と外側膜を有 する排出弁と、外側膜の開口部を通してガスを排除するための、膨張室から襞ま での流路とを備えたエアバッグを教示している。内側膜は、エアバッグと車両乗 員との、閾値を超えた衝撃に反応して伸張することが可能であり、それにより、 内側膜と外側膜とは重ね合せに嵌合されて襞が消散される。 米国特許第５５１８２６９号は、膨張ガスが排出されることができる動的燃焼 排気口を有するエアバッグを開示している。 欧州特許公開公報０６７０２４７号は、膨張ガスを排出するための開口部をそ の内部に有する膨張可能なエアバッグを教示している。パネルが、エアバッグの 外面上に在りかつ開口部の少なくとも一部を覆っている。パネルは弾性の材料か ら形成されているため、パネルの一部が開口部から引き伸ばされて、その部分を 通して膨張ガスを通過させ得る。 日本国公開特許公報第０６２８６５７０号は、エアバッグ内の排気開口部の 上に重なる、ゴムなどのシート状の弾性部材を使用することを教示しており、そ の弾性の部材は、その内部に、エアバッグ内の膨張圧力が増大するに従って伸張 されて寸法が大きくなる排出開口部を有する。 日本国公開特許公報第０６２８６５６９号は、スリットと類似した細長い排出 開口部を、その排出開口部を横断して延びかつエアバッグ材料に取り付けられる 弾性の部材、例えばゴムと共に、エアバッグにおいて用いることを教示している 。エアバッグが膨張する初期の段階において、排出開口部の領域は弾性の部材に よって限定され、次いでエアバッグは急速に寸法が拡大するが、膨張圧力が予め 決められた値に達したとき、弾性の材料が伸張され、排出開口部がより広く開放 されて、膨張ガスをより多く排出させる。 発明の概要 本発明の実施に従えば、膨張圧力が予め決められたレベルに達する前には封止 されている排気開口部を有するエアバッグが提供される。さらに詳細には、本発 明に従えば、上記排気開口部の上に重なる封止部材が、予め決められた圧力レベ ルにて破れ開いてエアバッグ内の膨張ガスを排出させる脆弱領域を有する。 本発明の１つの態様に従えば、膨張可能なエアバッグが提供され、その膨張可 能なエアバッグは以下のものを含む。外面と、膨張ガスが注入されてエアバッグ を膨張させる膨張室を画定する内面とを有し、かつ、膨張室から膨張ガスを排出 させるために排気開口部をその内部に有するエアバッグ材料と、排気開口部を横 切って延びかつその排気開口部を封止して、上記膨張ガスが上記膨張室から排出 することを防止する封止部材であって、上記排気開口部上に少なくとも部分的に 位置する、弱化する線部を備える脆弱領域を有し、上記封止部材の脆弱領域は、 上記膨張室内の膨張圧力が予め決められたレベルより低いときに無傷であり、か つ膨張圧力が上記予め決められたレベルに達せずまたはそのレベルを超えないな らば封止部材が膨張ガスをエアバッグ内に保持し、かつ、 上記脆弱領域は、上記膨張室内の膨張圧力が上記所定レベルと等しいときまたは それを超えたときに破れて開くことが可能である封止部材と、上記封止部材を上 記エアバッグ材料に固定する固定手段とである。 本発明の１つの利点は、エアバッグがガス抜きされずに膨張することである。 本発明のエアバッグは、膨張中にガス抜きされるエアバッグシステムよりもさら に迅速に、有用な膨張レベルに到達することができる。 本発明の別の利点は、予め決められた膨張圧力レベルが得られた後にのみエア バッグの排気が可能となることである。先行技術のエアバッグ排気手段と反対に 、エアバッグが膨張する間に排出するガスを補償するために多分に過剰な膨張ガ スをエアバッグに供給する必要がない。 本発明の別の利点は、現在のエアバッグシステムに容易に適用可能である排気 機構を提供することである。 以下の詳細な説明を読みかつ理解すると、本発明のさらに別の利益および利点 が、本発明が属する分野の熟練者にとって明らかになるであろう。 図面の簡単な説明 本発明は、所定の部品および部品の配置が物理的形態をとり得る。その部品の 好ましい実施形態を、本明細書中に詳細に記載し、かつ、本文の一部を成す添付 図面において示す。 図１は、乗員保護システムにおいて用いられる本発明の膨張可能なエアバッグ の絵画的図である。 図２は、本発明による排気機構を有するエアバッグの断片の平面図である。 図３は、本発明による排気機構の１つの実施形態の側断面図である。 図４は、排ガス位置にある別の実施形態の排気機構の側断面図である。 図５は、本発明の別の実施形態による排気機構を有するエアバッグの断片の平 面図である。 図６Ａ〜６Ｇは、本発明による排気機構の平面図であり、弱化線部の種々の 配置を示す。 図７は、本発明による排気機構の別の実施形態の側断面図であり、脆弱領域が 開いた状態を破線で示している。 図８は、本発明の、図７に示した実施形態による排気機構を有するエアバッグ の断片の平面図である。 図９は、本発明のさらに別の実施形態による排気機構を有するエアバッグの断 片の平面図である。 発明の詳細な説明 ここで図を参照する。図は、本発明の好ましい実施形態を説明することのみを 目的とし、実施形態を限定することを目的としない。図１は、車両乗員保護シス テムの部品であるエアバッグ１０が、膨張した状態で車両乗員７０を保護する様 子を示す。エアバッグ１０は、エアバッグ材料１２を含み、エアバッグ材料１２ は、外面１６と、内面と、エアバッグ材料内の排気開口部３０に上に重なった封 止部材２４とを有する。 本文および請求の範囲において用いられるように、用語「エアバッグ材料」は 、エアバッグのために用いられ得る、コーティングされたまたはコーティングさ れていない任意の好適な織物および不織フィルムを意味すると理解される。 本文および請求の範囲において用いられるように、「内部の」、「内面」およ び「内側に」などの用語は、エアバッグが膨張するときにエアバッグ材料の内側 に存在する膨張室に対して近い側の面または方向を示すために述べるために用い られることが理解される。さらに、本文および請求の範囲で使用されるように、 「外部の」、「外面」および「外側に」などの用語は、エアバッグが膨張すると きにエアバッグ材料の内側に存在する膨張室に対して反対側の面または方向を示 すために用いられることが理解される。 図２および３を参照する。図２は、本発明による排気機構を有するエアバッグ の断片の平面図である。図３は、本発明によるエアバッグにおける排気機構 の側断面図であり、封止部材２４が、排気開口部３０の周縁部３４周辺に固定さ れており、膨張ガス（図示せず）がエアバッグから排出するのを防止している。 排気開口部３０は、図２においては円形で示されているが、正方形、矩形、長円 形または他の任意の形状の排気開口部３０を用いて本発明を首尾良く実施できる ことが理解されるべきである。 封止部材２４は、種々の固定手段によってエアバッグ材料１２に固定され得る 。例えば、図３に示した１つの好ましい実施形態において、固定手段は、封止部 材２４の内側４８から延びるフランジ４６を含む。フランジ４６は、後壁４９お よび側壁５０を含む。側壁５０と、後壁４９と、封止部材２４の重なり領域５１ とが、Ｕ字状の断面形を有する溝５２を画定している。溝５２は、排気開口部３ ０の外縁部３４を受容して、封止部材２４をエアバッグ材料１２に固定している 。この実施形態において、封止部材２４を、射出成形またはインサート成形とし て一般に知られている製造工程を用いて、エアバッグ材料１２に熱可塑的に成形 することができる。 図２を参照して、本発明の重要な面は、封止部材２４内に脆弱領域４０を含む ことである。本文および請求の範囲において使用されるように、用語「脆弱」は 、容易に破壊されることを意味すると理解される。封止部材の脆弱領域４０は、 少なくとも部分的に排気開口部３０と近接して並置されている。すなわち、封止 部材の脆弱領域４０の少なくとも一部が、排気開口部３０と相並びかつ排気開口 部３０の上に重なって配置されている。封止部材の脆弱領域４０は、エアバッグ １０が膨張しているときに、膨張圧力が予め決められた最大レベルに達するまで 無傷の状態を維持する。封止部材の脆弱領域４０は、膨張圧力が予め決められた レベルに到達したときまたはそのレベルを超えたときに破れて開く。 封止部材の脆弱領域４０が破れ開くと、１以上のフラップ４４が封止部材２４ に形成されて、エアバッグ１０から外側に向かって動く。例えば、図４は、封止 部材の脆弱領域４０が膨張圧力によって破壊されており、結果として生じ たフラップ４４が排ガス位置にある本発明の１つの実施形態を示す。封止部材の 脆弱領域４０が破壊した線部が、終端部５６Ａおよび５６Ｂによって画定されて いる。膨張ガスが、矢印６０によって示されるように、排気開口部３０を通って 排出される。 脆弱領域４０を備える封止部材２４は、排気開口部３０と協働して感圧式のエ アバッグ排気機構４５を形成する。封止部材２４は、もし、膨張圧力が予め決め られた最大レベルに到達しない、またはそのレベルを超えないならば膨張ガスを エアバッグ１０内部に維持する。 本発明に従うエアバッグが製造されており、そのエアバッグにおいて、エアバ ッグ材料は、シリコンでコーティングされたナイロンであり、封止部材は、約５ ５ｍｍの直径を有する円形の排気開口部を封止するためにエアバッグ材料に縫い つけられた熱可塑性ポリオレフィンを含んでいた。封止部材は、好ましくは、イ ンサート成形によってエアバッグ生地に取付られるプラスチックまたはポリマー の封止部材であるが、封止部材は、任意の好適なプラスチック、ポリマー材料、 織布若しくは不織布、または他の任意の好適な材料から製造されて、任意の好適 な固定手段、例えば、縫製、接着剤、ファスナー、熱接合などによりエアバッグ 材料に取り付けられ得ることが理解される。 再度図４を参照する。別の実施形態において、固定手段は、封止部材２４の内 側４８から突出し、排気開口部３０付近の領域においてエアバッグ材料１２内の 開口部６４を通って延びる延長部６２を有する封止部材から構成される。封止部 材２４の内側４８は、排気開口部３０の外縁部３４周囲でエアバッグ材料１２の 外面１６の上に重なりかつそこに固定されている封止部材の領域５１を含む。こ のような固定は、直前の段落で論じられた確かな工学的判断により選択された任 意の慣用の手段によってもたらされることができる。 図５に示したさらに別の実施形態において、固定手段は、排気開口部３０の外 縁部３４周囲でエアバッグ材料１２の外面１６上に重なる封止部材２４のヒート シール領域７６を含む。 図１を参照して、エアバッグ１０が展開されたとき、膨張ガスがエアバッグ１ ０の内部に投入される。もし、車両の衝突が、迅速に車両を減速させるような衝 突、例えば正面衝突であれば、車両乗員７０はエアバッグ１０に対向して前方に 移動する。エアバッグ１０を充填する膨張ガスの作用と、車両乗員７０の、エア バッグ１０に対向する作用は、エアバッグ１０内部の圧力を増大させる。 図４に示すように、膨張圧力が予め決められた最大レベルに達すると、封止部 材２４の脆弱領域４０が破壊する。膨張圧力が、脆弱領域内のフラップ４４を外 側へ動かすため、排気開口部３０はもはや封止されない。膨張ガスが、封止を解 除された排気開口部３０を通って排出され、それにより、エアバッグ１０は、さ らに柔軟な表面を乗員７０に提供する。 図６Ａ〜６Ｇを参照して、封止部材の脆弱領域４０は、弱化線部７６Ａ、７６ Ｂ、７６Ｃ、７６Ｄ、７６Ｅ、７６Ｆおよび７６Ｇに沿って配置された一連の刻 み目またはミシン目７２を含んで封止部材２４を弱め得る。刻み目７２は、封止 部材２４の部分または全体を通じて延びるミシン目であり得る。或いは、封止部 材内に溝を成形しまたは押し込むことにより弱化線部を形成して、封止部材を所 望の型に弱くし、かつ脆弱領域を創生し得る。膨張圧力が増大するときに、隣接 する刻み目またはミシン目７２の間で封止部材２４は無傷のままであるが、所定 の最大膨張圧力レベルに到達すると、封止部材２４は弱化線部７６Ａ〜７６Ｇに 沿って引裂または破壊する。弱化線部７６Ａ〜７６Ｇの配置は、脆弱領域４０が 開放されるときに形成されるフラップの数を決定する。 図７および８を参照して、本発明の別の実施形態が図示されており、封止部材 ２４の脆弱領域４０のフラップ４４が、それが開くであろう様子を点線で示され ている。図９に、本発明の別の実施形態が図示されている。この実施形態におい て、封止部材２４をエアバッグ１０に固定するために点溶接部７８が用いられて いる。これらの点溶接部７８は、熱接合を含む幾つかの異なる方法によって設け られることができる。 エアバッグ１０のガス抜きをする好ましい方法において、エアバッグ１０は、 現在の確かな工学技術的判断を考慮して選択されるエアバッグ材料１２から形成 される。エアバッグ材料１２は、少なくとも１つの排気開口部３０を備える。封 止部材２４が、エアバッグ材料１２に固定されかつ排気開口部３０の上に重なっ て、膨張ガスがエアバッグ１０から排出されることを防止している。封止部材２ ４は、排気開口部３０の少なくとも一部の上に重なる脆弱領域４０を備えている 。エアバッグ１０が展開する間、膨張ガス（図示せず）は、エアバッグ１０の内 面２０によって画定される膨張室に向けられる。膨張圧力が所定のレベルに到達 した後、封止部材２４の脆弱領域４０が破壊する。次いで、膨張ガスは排気開口 部３０を通って排出される。 以上に好ましい実施形態を記載した。上記の方法が本発明の全般的な範囲か ら逸脱することなく変更および修正を組み込み得ることが、当業者にとって明ら かであろう。かかる変更および改良の全てを、それらが添付の請求の範囲または それに均等な範囲内に生じるかぎりにおいて含むことが意図される。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．膨張可能なエアバッグ（１０）であって、 外面（１６）と、膨張ガスが注入されて前記エアバッグを膨張させる膨張室を 画定する内面（２０）とを有し、かつ、前記膨張室から膨張ガスを排出させるた めに排気開口部（３０）をその内部に有するエアバッグ材料（１２）と、 前記排気開口部を横切って延びかつ該排気開口部を封止して、前記膨張ガスが 前記膨張室から排出することを防止する封止部材（２４）であって、前記排気開 口部上に少なくとも部分的に位置する、弱化線部（７６Ａ〜７６Ｇ）を備える脆 弱領域（４０）を有し、前記封止部材の前記脆弱領域は、前記膨張室内の膨張圧 力が予め決められたレベルより低いときに無傷であり、かつ前記膨張圧力が前記 予め決められたレベルに達せずまたは該レベルを超えないならば前記封止部材が 前記膨張ガスを前記エアバッグ内に保持し、かつ、前記脆弱領域は、前記膨張室 内の前記膨張圧力が前記予め決められたレベルと等しいときまたはそれを超える ときに破れて開くことが可能である封止部材（２４）と、 前記封止部材を前記エアバッグ材料（１２）に固定する固定手段とを有する前 記エアバッグ。 ２．封止部材（２４）がプラスチックから製造されている請求項１に記載のエア バッグ。 ３．前記封止部材（２４）が、その内部に、弱化線部（７６Ａ〜７６Ｇ）を形成 する一連の刻み目を有する請求項１または２に記載のエアバッグ。 ４．前記封止部材（２４）が、その内側上に、重なり領域（５１）を含み、前記 重なり領域が、前記排気開口部（３０）の外縁部（３４）付近で前記エアバッグ 材料（１２）の前記外面（１６）に接触する請求項１または２に記載のエアバッ グ。 ５．前記固定手段が、前記封止部材の前記内側から延びるフランジ（４６）を有 し、前記フランジが、後壁（４９）および側壁（５０）を有し、前記側壁が、 前記重なり領域（５１）と本質的に平行であり、前記重なり領域、側壁および後 壁がＵ字形の溝（５２）を画定して、該溝の内部に前記排気開口部（３０）の前 記外縁部（３４）を収容して、前記封止部材（２４）を前記エアバッグ材料（１ ２）に固定する請求項４に記載のエアバッグ。 ６．前記固定手段が、前記重なり領域（５１）を前記エアバッグ材料（１２）に 固定する溶接部を有し、前記溶接部がヒートシールによって形成されている請求 項４に記載の装置。 ７．前記固定手段が、封止部材の内側から突出し、かつ、前記エアバッグ材料（ １２）内の前記排気開口部（３０）に隣接する領域における開口部を通って延び る封止部材延長部を有する請求項４に記載の装置。