JPH11105664A - エアバッグ装置 - Google Patents

エアバッグ装置

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JPH11105664A
JPH11105664A JP10164873A JP16487398A JPH11105664A JP H11105664 A JPH11105664 A JP H11105664A JP 10164873 A JP10164873 A JP 10164873A JP 16487398 A JP16487398 A JP 16487398A JP H11105664 A JPH11105664 A JP H11105664A
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JP
Japan
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bag body
degassing
occupant
amount adjusting
gas
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JP10164873A
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English (en)
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Masahiro Takimoto
正博 滝本
Koji Shiraki
幸司 白木
Hisaaki Kato
久明 加藤
Yuji Kuriyama
雄治 栗山
Mamoru Tomita
守 冨田
Yoshimasa Tatewaki
慶真 帯刀
Tatsuo Hirano
達夫 平野
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Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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    • B60R21/02Occupant safety arrangements or fittings, e.g. crash pads
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バッグ本体の膨張が略完了する時間を余り長
くせずに、バッグ本体がカバー体から飛び出す第2段階
におけるバッグ本体の乗員に向かう膨張スピードを抑制
することができるエアバッグ装置を提供すること。 【解決手段】 作動時にバッグ本体が乗員方向に展開・
膨張して乗員を保護するために車両に装備されるエアバ
ッグ装置。インフレータ12と、インフレータ12から
発生するガスが流入可能に折り畳み状態で取り付けられ
ガス抜き穴14を備えたバッグ本体16と、折り畳み状
態のバッグ本体16をカバーするカバー体18とを備え
ている。ガス抜き穴12に、ガス抜き穴12の開口量を
バッグ本体の膨張途中で絞り可能なガス抜き量調整弁3
0が取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作動時にバッグ本
体が乗員方向に展開・膨張して乗員を保護するために車
両に装備されるエアバッグ装置に関する。特に、自動車
の助手席用やステアリングホイール用のエアバッグ装置
として好適な発明に関する。
【0002】ここでは、インストルメントパネルに組み
付けられる助手席用エアバッグ装置を例にとり、説明す
るが、他のステアリングホイール用や、後部座席用のエ
アバッグ装置においても、同様な構成を有するものには
適用可能である。
【0003】
【背景技術】助手席用エアバッグ装置は、インフレータ
12と、該インフレータ12から発生するガスが流入可
能に折り畳み状態でガス抜き穴14を備えたバッグ本体
16と、該折り畳み状態のバッグ本体16をカバーする
カバー体18とを備え、カバー体18は、バッグ本体の
初期展開膨張時の力により開くヒンジ扉部(図例では観
音開き)20を備えた、基本構成を有している(図1・
2等参照)。バッグ本体16は、図2に示す如く、一枚
の帯布状のメインパネル22と二枚の平面茄子形のサイ
ドパネル24とを縫製して形成し、元部側にボルト挿入
穴26を備えたバッグ取り付け基部28を有する構成で
ある。図例中、13はデフューザ缶、15はバッグリテ
ーナ、17はバッグ収納缶である。
【0004】なお、バッグ本体は、図3に示す如く、平
面円形16Aのものであってもよい。図例中、14Aは
ガス抜き穴、26Aはボルト挿入穴、28Aはバッグ取
り付け基部である。
【0005】そして、エアバッグの作動は、通常、次の
4つの過程を経る。
【0006】第1段階:インフレータが点火され、バッ
グ本体内にインフレータから噴出するガスが流入する。
このとき、バッグ本体が展開・膨張しようとするが、カ
バー体が膨張方向前面に存在するため、バッグ本体の展
開・膨張が一時的に抑制され、バッグ本体内のガス圧が
急激に増加し、カバー体を裏側(内部)から突き上げる
力が発生する。
【0007】第2段階:カバー体を内部から突き上げる
力が所定値以上になると、カバー体に施された溝部が破
断してヒンジ扉部が開き、バッグ本体がカバー体から高
速で飛び出す。バッグ本体の膨張を抑制する障害物が存
在しなくなるとともに、インフレータからのバッグ本体
内へのガス流入量がピークに達するためである。
【0008】第3段階:バッグ本体の展開・膨張が完了
するとともに、インフレータからのガス流入量もピーク
を越えて減少段階に入る。この段階で、バッグ本体は乗
員と当接(接触)する。
【0009】第4段階:ここで乗員は、慣性力によりバ
ッグ本体を押込みながら、バッグ本体から反力、即ち、
減速度(G)を受ける。上記、乗員のバッグ本体に対す
る押込みにより、ベント穴、布目、縫い目等からガスが
流出することにより、乗員が受ける減速度(G)が低減
されて、乗員が拘束(保護)される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記第2段階のバッグ
本体がカバー体から飛び出す段階(第2段階)における
バッグ本体の乗員に向かう膨張スピードは、抑制される
ことが望ましい。
【0011】膨張スピードを抑制する為に、インフレー
タからのバッグ本体へのガス流入量を小さくすることも
考えられるが、乗員を拘束するためのバッグ本体の膨張
を略完了する時間も大幅に長くなり望ましくない。
【0012】本発明は、上記にかんがみて、バッグ本体
の膨張が略完了する時間を余り長くせずに、バッグ本体
がカバー体から飛び出す第2段階におけるバッグ本体の
乗員に向かう膨張スピードを抑制することができるエア
バッグ装置を提供することを目的とする。
【0013】本発明の他の目的は、上記目的を達成する
とともに、車室内の許容ストロークを可及的に有効利用
でき、乗員がエアバッグから受ける減速度の急な増加が
なくかつ減速度ピーク値も抑制することができるエアバ
ッグ装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のエアバッグ装置
は、上記第一の目的を下記構成により解決するものであ
る。
【0015】作動時にバッグ本体が乗員方向に展開・膨
張して乗員を保護するために車両に装備されるエアバッ
グ装置であって、インフレータと、該インフレータの上
面略中央に折り畳み状態で取り付けられガス抜き穴を備
えたバッグ本体と、該折り畳み状態のバッグ本体をカバ
ーするカバー体とを備え、ガス抜き穴に、ガス抜き穴の
開口量をバッグ本体の膨張途中で絞り可能なガス抜き量
調整弁が取り付けられていることを特徴とする。
【0016】そして、上記ガス抜き量調製弁は、バッグ
本体の内側に固着されたストラップ状のガス抜き量調整
片により形成され、該ガス抜き量調整片がガス抜き穴の
全開位置を仮止め手段で維持され、該仮止め手段の仮止
め力はバッグ本体膨張途中のバッグ伸張力により仮止め
が解除される大きさであるものとすることが望ましい。
【0017】更に、上記第二の目的を上記構成に下記構
成を付加して達成する。ガス抜き量の調製片の幅とガス
抜き穴の径との関係が、乗員によるエアバッグに対する
押込みでバッグ本体の内圧が増大したとき、ガス抜き量
調整片のガス抜き穴の潜り込みによりガス抜き絞り通路
が形成されるようにした構成とする。
【0018】
【実施の態様】以下、本発明の一実施態様を、図例に基
づいて説明をする。
【0019】(1) 本実施態様のエアバッグ装置は、基本
的には前述と同様、図1に示す如く、インフレータ12
と、該インフレータ12から発生するガスが流入可能に
折り畳み状態で取り付けられガス抜き穴14を備えたバ
ッグ本体16と、該折り畳み状態のバッグ本体16をカ
バーするカバー体18とを備え、カバー体18は、バッ
グ本体16の初期展開膨張時の力により開くヒンジ扉部
20を備えた、基本構成を有している(図1・2参
照)。
【0020】上記構成において、ガス抜き穴14に、ガ
ス抜き穴14の開口量をバッグ本体16の膨張途中で絞
り可能なガス抜き量調整弁30が取り付けられている
(図4〜6等参照)。
【0021】図例では、ガス抜き量調整弁30が、バッ
グ本体16の内側に固着されたストラップ状のガス抜き
量調整片30により形成され、該ガス抜き量調整片30
がガス抜き穴14の全開位置を仮止め手段32で維持さ
れ、該仮止め手段32の仮止め力はバッグ本体16の膨
張途中のバッグ基布伸張力により仮止めが解除される大
さとする。
【0022】このガス抜き量調整片30の形成材料は、
インフレーションガスの熱により冒されない、即ち破損
したり形状変形等しないものなら特に限定されない。通
常、ガス抜き量調整片30は、バッグ本体16と同一基
布で形成し、必要によりゴム引きしたものを使用する
が、可撓性を有するプラスチックシート等であってもよ
い。固着の態様は、ガス抜き量調整片30が布製の場合
は、逢着により行うが、プラスチックシート等の場合
は、接着固定してもよい。
【0023】上記仮止め手段32は、特に限定されな
い。ガス抜き量調整片30が布製等の場合は、仮縫い糸
等で、一対のガス抜き量調整片30、30相互を縫い付
けるか(図4・5参照)、または、図10に示す如く、
仮縫い糸等の弱い力で切断される可撓性線材32Aでガ
ス抜き量調整片30、30の中央部を近接させる。更
に、ガス抜き量調整片30が、プラスチックストラップ
等の場合は、部分融着させたりしてもよい。
【0024】仮止め手段32の仮止め力(解除力)は、
例えば10〜100Nとする。このときの、仮止め手段
の解除力は、一定の設定圧で解除されるものではなく、
バッグ本体(バッグ基布)16の形状変化の過程で解除
されるため、設定圧等で制御する場合に比して、容易で
ある。
【0025】また、ガス抜き量調整片30の形態は、図
例の如く、ガス抜き量調整片30、30の仮止め時にガ
ス流れを阻害するように、即ち、仮止め状態のガス抜き
量調整片30がガス噴出方向に対して、略直交する面を
形成するように配置することが望ましい。ガス流れが阻
害されることにより膨張途中の乗員に向かう速度がより
抑制されるためである。
【0026】なお、図11に示す如く、ガス抜き量調整
片30がガス噴出方向に対して、略平行する面を形成す
るように配置してもよい。
【0027】また、上記ガス抜き量調整片30は、図例
では、無垢であるが、ガス抜き量調製片30がガス抜き
穴14を閉じてもある程度ガス抜きができるように、ガ
ス抜き穴14に重合可能なガス抜き用絞り穴を形成して
もよい。
【0028】さらに、ガス抜き用絞り穴の代わりに、ガ
ス抜き穴14の径とガス抜き量調整片30の幅との関係
を、エアバッグの作動過程第4段階で、乗員のバッグ本
体16に対する押し込みにより、図12に示す如く、ガ
ス抜き量調整片30がガス抜き穴14の外側へ部分的に
突出して、ガス抜き用絞り通路Pを形成するようにする
ことが、乗員が受ける減速度(G)の増大率を平均化
し、かつピーク値を抑制できて望ましい。
【0029】(4) 次に、上記実施態様のエアバッグ装置
の使用態様を説明する。
【0030】このエアバッグ装置は、慣用の方法で、イ
ンストルメントパネルのエアバッグ装着部位に組み付
け、該インストルメントパネルを、車体に取付ける。
【0031】車体が所定以上の衝撃荷重を受けると、衝
撃センサー(図示せず)からの検知信号によってインフ
レータ12が作動して、エアバッグ装置は、前述と同
様、下記の4つの過程を経る。
【0032】なお、本実施形態のエアバッグ装置は、エ
アバッグ作動過程における第4段階(乗員を拘束保護す
る段階)直前でガス抜き量調整片30によりガス抜き穴
14が、ほとんど閉じられるため、ガス抜き量調整片3
0が存在しない場合と略膨張が完了する時間を略同じに
なるように(余り長くならないように)設定したとき、
インフレータ12の設定ガス発生量を小さくできる。
【0033】第1段階:インフレータ12が点火され、
バッグ本体16内にインフレータ12から噴出するガス
が流入する。バッグ本体16が展開・膨張しようとする
が、カバー体18が膨張方向前面に存在するため、バッ
グ本体の展開・膨張が一時的に抑制され、バッグ本体1
6内のガス圧が増加し、カバー体18を裏側(内部)か
ら突き上げる力が発生する。
【0034】第2段階:カバー体18を内部から突き上
げる力が所定値以上になると、図5に示す如く、カバー
体18に施された破断用溝部18aが破断してヒンジ扉
部20が開き、バッグ本体16がカバー体18から飛び
出す。この段階では、バッグ本体16の膨張を抑制する
干渉物が存在しなくなるとともにバッグ本体16の急激
な展開(折り畳みの解除)が発生するため、インフレー
タ12からガス発生量がピークに達して、バッグ本体1
6内のガス流入量が最高に達する。しかし、全開状態か
らのガス抜き穴14からガスが抜けるとともに、インフ
レータ12からのガス発生量(流入量)を、ガス抜き量
調整片30が存在しない場合に比して減少させて設定し
てあるため、バッグ本体16の乗員に向かう膨張スピー
ドは抑制される。
【0035】そして、仮止め手段である仮縫い糸32
は、第3段階に移行する直前、即ち、バッグ本体16の
膨張途中で切断される(図7参照)。
【0036】第3段階:バッグ本体16の展開・膨張が
略完了するとともに、インフレータ12からのガス流入
量もピークを越えて減少段階に入る。この段階直前で、
仮止め手段が解除されているため、ガス抜き量調整片3
0がガス抜き穴14をほぼ閉じた状態、即ち、実質的な
全閉状態となる(図8参照)。このため、設定ガス発生
量が従来より小さくても、乗員を当接保護(拘束)する
に適当な大きさになる(バッグ本体16の膨張が完了す
る)時間はあまり変わらない。そして、バッグ本体は適
当な大きさになり、ガス流入量とガス流出量とが釣り合
って、均一化かつ安定化する。この段階で、バッグ本体
16は慣性により前方向へ移動しようとする乗員と接触
する。即ち、乗員と車室内の装備品(ウィンドシール
ド、インストルメントパネル)との間に膨張したバッグ
本体16が介在することとなる。
【0037】第4段階:バッグ本体16で接触した乗員
は、前向への慣性を有しているため、バッグ本体16を
押し込むように作用して減速度(G)を受ける。
【0038】このとき、ガス抜き量調製片30の幅が、
ガス抜き穴14の径に比して格段に大きいと、全閉状態
が略維持される(図9参照)。
【0039】このとき、ガス漏れは、バッグ本体16の
基布布目・縫い目及び、ガス抜き量調整片30とバッグ
本体16との界面からのみであり限界ガス漏れ量が小さ
い。他方、乗員のバッグ本体16に対する押し込み初速
度は高い。
【0040】このため、バッグ本体16の内圧の増大率
が途中で高くなり、乗員が受ける減速度(G)の増大率
も途中で高くなる。
【0041】したがって、減速度がピーク値に達した
後、乗員とエアバッグ本体の反力面(拘束面)との間で
リバウンドが発生して、乗員の前方への移動は、車室内
の許容ストロークの中間位置で停止する(図12の点線
参照)。
【0042】ここで、車室内の許容ストロークとは、乗
員が最大膨張後のバッグ本体に接触後、車室内の装備品
(ウィンドシールド、インストルメントパネル)と干渉
する直前までの距離をいう。底付きとは バッグ本体に
対する乗員の押し込みが底付きすることを言う。
【0043】上記のガス抜き穴の全閉状態が維持される
ような、ガス抜き量調製片の仕様は、例えば、下記のよ
うなものとなる。
【0044】例えば、図4に示すようなガス抜き量調整
片30がダンベル形の場合、ガス抜き穴14の径が60
mmφのとき、ガス抜き量調整片30の最大幅(固定逢着
部位に幅)180mm、最小幅(仮止め手段32形成部位
の幅)160mm、長さ190mmとする。
【0045】また、ガス抜き量調整片30が短冊形の場
合、表1の実施例1に示す仕様とする。
【0046】他方、ガス抜き量の調製片30の幅が、ガ
ス抜き穴14の径に比して余り大きくなくないと、内圧
の増大により、図13に示す如く、ガス抜き量調整片3
0のガス抜き穴14の潜り込みによりガス抜き絞り通路
Pが形成される(図13参照)。このため、バッグ本体
16からのガス流出が減速度を急増させない範囲で適度
に行われ、図12の実線で示す如く、乗員が受ける減速
度(G)の増大率が均一化され、乗員はバッグ本体16
を押し込み続け、許容ストロークを略一杯移動して停止
する。即ち、バッグ本体16は、容積が縮小しながら、
乗員に作用する減速度を分散させて、結果的に減速度の
ピーク値を増大させず、乗員を柔らかく拘束する。
【0047】上記ガス抜き絞り通路Pが形成されるガス
抜き調整片30の仕様は、ガス抜き量調整片30が短冊
形の場合、表1の実施例2に示すものとする。
【0048】なお、本発明において、特表平8−502
709号、特開平4−342639号公報等に記載され
ているインフレータの多段制御技術を併用してもよい。
【0049】
【発明の作用・効果】本発明のエアバッグ装置は、ガス
抜き穴に、ガス抜き穴の開口量をバッグ本体膨張途中で
絞り可能なガス抜き量調整弁が取り付けられた構成によ
り、下記のような作用・効果を奏する。
【0050】ガス抜き量調整弁の存在により、バッグ本
体膨張途中からガス抜き量を絞ることができ、ガス抜き
量調整弁が存在しない場合とバッグ本体の膨張が略完了
する時間を略同じに設定したとき、インフレータからの
バッグ本体への設定ガス流入量を小さくできる。
【0051】従って、カバー体から飛び出し直後のバッ
グ本体(第2段階)の乗員に向かうスピードを相対的に
抑制できる。
【0052】また、ガス抜き量調整弁を、バッグ本体の
内側に固着された帯状のガス抜き量調整片により形成
し、該ガス抜き量調整片がガス抜き穴の全開位置を仮止
め手段で維持し、該仮止め手段の仮止め力は前記バッグ
本体膨張途中のバッグ伸張力により仮止めが解除される
大きさとした構成の場合は、仮止め手段の解除力は、一
定の設定圧で解除されるものではなく、バッグ本体(バ
ッグ基布)の形状変化の過程で解除されるため、制御は
容易である。
【0053】更に、ガス抜き量の調製布片の幅が、ガス
抜き穴の径に比して余り大きくせず、乗員のバッグ本体
に対する押し込みにより、バッグの内圧が増大したと
き、ガス抜き量調整片のガス抜き穴の潜り込みによりガ
ス抜き絞り通路が形成されるようにしたときは、乗員移
動距離を車室内の許容ストロークを有効に利用でき、乗
員の受ける減速度の増大率を均一化できるとともにその
ピーク値を低く押えることができる。
【0054】
【実施例】次に、本発明の効果を確認するために行った
実施例について説明をする。
【0055】表1に示す径のガス抜き穴、幅及び長さの
ガス抜き量調整片を備えたバッグ本体を組み込んだエア
バッグ装置(インフレータ出力:400kPa 、エアバッ
グ容量:110L)を、実車シュミレーションに装着し
て、衝突条件:速度30mphスレッド(正面衝突)、使
用ダミー:Hybrid30AM50、許容ストロー
ク:550mmの条件で、衝突試験を行った。
【0056】前記第4段階の弁状態及びストロークは表
1に示す通りであった。また、そのときの、乗員の受け
る減速度(G)と車室内移動ストロークの関係は、図1
2で示すような結果となった。実施例1の如くガス抜き
量調整片の幅が広いときは、有効ストロークを十分に利
用できないことが分かる。逆に、実施例2の如くガス抜
き量調整片の幅を狭くしたときは、乗員をより柔らかに
エアバッグで拘束できることが分かる。参照例の如く、
ガス抜き穴が大き過ぎて常時全開のときは、乗員押し込
みによる内圧の増大が小さく底付きすることが分かる。
【0057】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するエアバッグ装置の一例を示す
概略断面図
【図2】本発明のエアバッグ装置に使用するエアバッグ
の一例を示す斜視図
【図3】同じく他の一例を示す平面図
【図4】本発明の一実施形態におけるガス抜き量調整片
の取付け部位を示す部分斜視図
【図5】本発明の一実施形態のエアバッグ装置作動時第
2段階前半におけるモデル断面図
【図6】同じく第2段階後半におけるモデル断面図
【図7】同じく第3段階(バッグ本体膨張完了)直前に
おけるにおけるモデル断面図
【図8】同じく第3段階におけるモデル断面図
【図9】同じく第4段階におけるモデル断面図
【図10】本発明の別の実施形態における第3段階直前
におけるモデル断面図
【図11】本発明のさらに別の実施形態における第3段
階直前におけるモデル断面図
【図12】本発明の実施形態及び従来例における乗員移
動ストロークと乗員が受ける減速度の関係を示すグラフ
【図13】本発明の別の実施形態における第4段階にお
けるガス抜き穴とガス抜き量調整片の関係を示す縦断面
図及び横断面図
【符号の説明】
12 インフレータ 14 ガス抜き穴 16 バッグ本体 18 カバー体 20 ヒンジ扉部 30 ガス抜き量調整片(ガス抜き量調整弁) 32 仮止め手段(仮縫い糸) 32A 仮止め手段(可撓性線材) P ガス抜き絞り通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 久明 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 栗山 雄治 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 冨田 守 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 帯刀 慶真 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 平野 達夫 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作動時にバッグ本体が乗員方向に展開・
    膨張して乗員を保護するために車両に装備されるエアバ
    ッグ装置であって、 インフレータと、該インフレータから発生するガスが流
    入可能に折り畳み状態で取り付けられガス抜き穴を備え
    たバッグ本体と、該折り畳み状態のバッグ本体をカバー
    するカバー体とを備え、 前記ガス抜き穴に、前記ガス抜き穴の開口量をバッグ本
    体の膨張途中で絞り可能なガス抜き量調整弁が取り付け
    られていることを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 【請求項2】 前記ガス抜き量調整弁が、前記バッグ本
    体の内側に固着されたストラップ状のガス抜き量調整片
    により形成され、該ガス抜き量調整片が前記ガス抜き穴
    の全開位置を仮止め手段で維持され、該仮止め手段の仮
    止め力は前記バッグ本体の膨張途中のバッグ基布伸張力
    により仮止めが解除される大きさであることを特徴とす
    る請求項1記載のエアバッグ装置。
  3. 【請求項3】 ガス抜き量調製片の幅とガス抜き穴の径
    との関係が、乗員のエアバッグに対する押込みによりバ
    ッグ本体の内圧が増大したとき、ガス抜き量調整片のガ
    ス抜き穴の潜り込みによりガス抜き絞り通路が形成され
    るようにしたものであることを特徴とする請求項2記載
    のエアバッグ装置。
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