JP2000500263A - 低慣性磁束モータ回転アクチュエータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 磁気読取り／書込みヘッド１４を磁気記録媒体と接触させる回転アクチュエータが、アーム１６と、ピボット組立体１８と、帰磁路部材３０、３２とを含む回転子を有している。固定子は、永久磁石２６と、磁性部材２８と、磁性部材２８に配置された磁気コイル２２、２４とを含んでいる。磁気コイル２２、２４が励磁されると、磁性部材２８と帰磁路部材３０、３２とを流れる磁束が、永久磁石２６による磁束を補助するか、弱めるかする。

Description

【発明の詳細な説明】 低慣性磁束モータ回転アクチュエータ 発明の背景 本発明は、磁気ディスクドライブ及び類似品用の回転アクチュエータに関し、 より具体的には、低慣性磁束モータ、それもコイルと永久磁石の両方が固定子に 配置されることで、回転子の慣性が低減される形式のものに関する。 ディスクドライブは、読取り／書込みヘッドを移動させて、記録媒体、すなわ ち可とう性または剛性のいずれのディスクにも接触させるアクチュエータアーム を有している。 回転アクチュエータディスクドライブは、アクチュエータ支承組立体を含み、 読取り／書込みヘッドを保持するアームが、前記組立体を中心として旋回する。 アクチュエータアームへは、力（したがってトルク）が、アクチュエータにより 、通常はボイスコイルモータその他により加えられる。 ウォリス（Wallis）の米国特許第４１４５７２５号には、定置磁気コア、コイ ル、永久磁石を有する回転アクチュエータが開示されている。１９９５年１月２ ３日に提出された、出願番号０８／３７７０３３の『ディスクドライブアクチュ エータ軸受を固定するための追従アンカー』（代理人事件整理番号ＩＯＭ−８７ ７３）には、本発明を適用可能な種類のディスクドライブ用の回転アクチュエー タが開示されている。 発明の要約 本発明によれば、回転アクチュエータの固有慣性は、固定子上にコイルと永久 磁石との両方を備えることによって低減される。コイルが起動されると、コイル が巻付けられている磁性部材に磁束が発生する。これによって、永久磁石から発 生する磁束が、補助されるか、または弱められる。この磁束の帰磁路は、回転子 上の帰磁路部材によって完成する。回転子は、磁気ヘッドを備えたアクチュエー タアーム組立体を有している。固定子上のコイルが、一方の方向に磁束を生じる ように励磁されると、アクチュエータアーム組立体は、該磁束が永久磁石の磁束 を補助するか弱めるかに応じて時計回りまたは逆時計回りに旋回する。 先行技術によるアクチュエータは、通常、回転子にコイルまたは磁石が取付け られている。固定子上にコイルと磁石とを備えることによって、アクチュエータ の運動の間に回転を生じる慣性が低減される。これによって、探索時間が短縮さ れ、かつ振動感度が低減される。アクチュエータを起動する所要電力が、それに より低減される。加えて、本発明により、アクチュエータは、その行程の両終端 に、コイルに通電されるまで自動的に掛止される。アクチュエータアーム組立体 は、ディスクドライブから容易に除去できる。 本発明の前記その他の目的、特徴、利点は、以下のさらに詳しい説明及び添付 請求の範囲から明らかになろう。 図面の簡単な説明 図１は、本発明を適用可能な型式の磁気ディスクドライブを示した図。 図２は、本発明の回転子と固定子の図。 図３は、一方の方向に磁束が発生するように励磁されるコイルを備えた固定子 の図。 図４は、図３と同じ固定子の図だが、磁束は他の方向に向いている。 好適実施例の説明 図１は、記録媒体を内蔵するカートリッジと一緒に使用する型式のディスクド ライブを示したものである。カートリッジは、ディスクドライブのベース１１内 へ挿入される。モータ１２は、該モータにより回転さしめられるように回転可能 に取付けられたハブを介して記録媒体を回転させる。 ディスクには、アーム１６によって保持された読み取り／書き込みヘッド１４ が接触する。アーム１６は、ベースプレート２０上に取付けられたピボット組立 体１８を中心として旋回する。アームを旋回させるアクチュエータは、コイル２ ２、２４を有するボイスコイルモータを含んでいる。 永久磁石２６は、ピボット組立体１８の近くに配置されている。バックアイア ン(back iron)と呼ばれることもある磁性部材２８は、永久磁石２６の近くに配 置されている。磁性部材２８には、コイル２２、２４が永久磁石２６の両側に配 置されている。 ２個の帰磁路部材３０、３２がピボット組立体１８から延びることで、コイル ２２、２４から発生する磁束が、磁性部材２８と帰磁路部材３０、３２とに導通 して、永久磁石２６による磁束を補助するか、または弱めかする。 図３と図４には、操作の理論が示してある。図３は、アクチュエータが、通電 されていない状態で、中間位置にある状態を示している。２つの磁束路は対称的 であり、したがって磁束φ₁と磁束φ₂とは等しい大きさ(magnitude)である。正 味トルクは、アクチュエータに作用しない。図４は、磁束φ₃が発生する方向で コイルに通電されたアクチュエータを示したものである。この場合、磁束φ₃は 、磁束φ₁を補助し、磁束φ₂を弱める作用を有することになろう。不平衡の磁束 が、結果的に正味トルクとなり、これがアクチュエータに作用することになろう 。 ピボット組立体１８は、いくつかの使用事例ではトーションばねに代えること もでき、２重コイル２２、２４は、単一のコイルを位置換えすることで代用でき る。先行技術の回転ＶＣＭｓは、回転アクチュエータに取付けられたコイルまた は磁石を有している。本発明は、固定子上にコイル２２、２４と永久磁石２６と を備えることで慣性を低減させた。本発明は、またピボット組立体１８を定位置 に保持するねじを除去することにより、アクチュエータアーム１６をディスクド ライブから容易に除去できる利点を有している。コイルと永久磁石とは固定子組 立体上に留まる一方、アクチュエータアームはベースプレート２０から持ち上げ られる。 以上、本発明の一実施例を図示し、説明したが、種々の変更態様も可能である 。添付請求の範囲は、本発明の精神及び範囲内のそれらすべての変更態様を含む ものである。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９７年６月２日（１９９７．６．２） 【補正内容】 請求の範囲 1. 磁気読取り／書込みヘッドを磁気記録媒体と接触させる回転アクチュエー タにおいて、 比較的小さい慣性を有する回転子と、固定子とが含まれ、 前記回転子が、実質的に、前記ヘッドを一端に有するヘッド用アクチュエータ アームと、前記アクチュエータアームの他端に配置され、該アームの旋回中心を なすピボット組立体と、該ピボット組立体から延びる透磁性の帰磁路部材とから 成り、 前記固定子が、前記ピボット組立体の近くに配置された永久磁石と、該永久磁 石の近くに配置された磁性部材と、該磁性部材に取付けられたコイル装置とを有 しており、さらに、 前記コイル装置により発生せしめられる磁束が、前記磁性部材と前記帰磁路部 材とに導通することによって、前記永久磁石による磁束が補助されるか、または 弱められるかするし、前記永久磁石とコイル装置とは回転子ではなく固定子上に あり回転子の慣性を減少させる、回転アクチュエータ。 2. 前記磁気コイル装置が２個の磁気コイルを含み、該磁気コイルが、前記永 久磁石の両側で前記磁気部材に取付けられている請求項１に記載された回転アク チュエータ。 3. 削除 4. 削除 5. さらに、ベースプレートが含まれ、該ベースプレート上に前記回転子が組 付けられている請求項１に記載された回転アクチュエータ。 6. 前記回転子を、容易に前記ベースプレートおよび固定子から取外し、かつ 除去できるように、前記ピボット組立体を介してねじにより前記ベースプレート に取付けてある請求項５に記載された回転アクチュエータ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 1. 磁気読取り／書込みヘッドを磁気記録媒体と接触させる回転アクチュエー タにおいて、 比較的小さい慣性を有する回転子と、固定子とが含まれ、 前記回転子が、実質的に、前記ヘッドを一端に有するヘッド用アクチュエータ アームと、前記アクチュエータアームの他端に配置され、該アームの旋回中心を なすピボット組立体と、該ピボット組立体から延びる帰磁路部材とから成り、 前記固定子が、前記ピボット組立体の近くに配置された永久磁石と、該永久磁 石の近くに配置された磁性部材と、該磁性部材に取付けられたコイル装置とを有 しており、さらに、 前記コイル装置により発生せしめられる磁束が、前記磁性部材と前記帰磁路部 材とに導通することによって、前記永久磁石による磁束が補助されるか、または 弱められるかする回転アクチュエータ。 2. 前記磁気コイル装置が２個の磁気コイルを含み、該磁気コイルが、前記永 久磁石の両側で前記磁気部材に取付けられている請求項１に記載された回転アク チュエータ。 3. さらに、ベースプレートが含まれ、該ベースプレート上に前記回転子が組 付けられている請求項１に記載された回転アクチュエータ。 4. 前記回転子を、容易に前記ベースプレートおよび固定子から取外し、かつ 除去できるように、前記ピボット組立体を介してねじにより前記ベースプレート に取付けてある請求項３に記載された回転アクチュエータ。