JP2000245101A - モータ - Google Patents

モータ

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JP2000245101A
JP2000245101A JP3895199A JP3895199A JP2000245101A JP 2000245101 A JP2000245101 A JP 2000245101A JP 3895199 A JP3895199 A JP 3895199A JP 3895199 A JP3895199 A JP 3895199A JP 2000245101 A JP2000245101 A JP 2000245101A
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shaft
motor
magnet
magnetic
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文晴 須藤
Takashi Mochida
貴志 持田
Yuji Shishido
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外乱fsinωtを低く抑えてかつ大きなロ
ータ部の磁気的吸着力を得ることができ、磁気的吸着力
の調整を簡単に行えるモータを提供すること。 【解決手段】 回転駆動用マグネット13を有し、回転
しようとする対象物Dを、軸12を中心として回転する
ためのロータ部10aと、ロータ部10aの軸12を回
転可能に支持し、通電することによりロータ部10aの
回転駆動用マグネット13との間での磁気力によりロー
タ部10aを回転させるための駆動用コイル15を有す
るステータ部10bと、を有する。軸12は磁性を有
し、さらにステータ部10bは、軸12の端部を回転可
能に支持するためのスラスト受け18と、軸12を軸方
向に磁気的吸着するための吸着用マグネット21と、吸
着用マグネット21の磁気回路を形成するためのヨーク
と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば光ディス
クあるいは光磁気ディスクのようなディスク状の情報記
録媒体のような対象物を回転駆動するためのモータに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえばディスク状の情報記録媒体とし
ては、コンパクトディスク(CD、商品名)やCD−R
OM(コンパクトディスクを利用した読出し専用メモ
リ)のような光ディスクや、光磁気ディスク、磁気ディ
スク等がある。この種のディスク状の情報記録媒体は、
スピンドルモータとして用いられるモータを利用して連
続回転駆動するようになっている。図2は従来のモータ
200を断面をもって示したものである。モータ200
では、モータ200に外乱振動が加わった場合に、モー
タ200のロータ部200aが不安定に振動してしまっ
たり、あるいはCD−ROMドライブを垂直姿勢で使用
して、モータが約90度傾いて使用した場合に耐衝撃特
性や耐振動特性に不具合がないように、鉄芯215aに
対して、ロータマグネット213が軸方向で上方へずれ
ている。これにより、ロータ部200aが下方のステー
タ部200b側に引き付けられるように配慮されてい
る。従来のモータ200は、ロータマグネット213と
鉄芯215aとの磁気的吸引力を利用することで、ロー
タ部200aをステータ部200b側に吸引し、上述し
た外乱振動やドライブの垂直姿勢に対応している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ロータ
マグネット213と鉄芯215aとの間で磁気的吸引力
を生じさせた場合には、以下のような欠点がある。図3
は、モータの振動系の等価モデルである(このモデルは
従来技術と本発明の場合のどちらにも相当する)。ここ
で、mはディスク(ディスク状の情報記録媒体)を含め
たロータ部200aの質量、Kは軸212の先端形状や
スラスト受け218の材質などで決定されるバネ定数、
Nはモータのロータ部の吸引力、fsinωtはモータ
を駆動するときのスイッチングなどによる外乱振動であ
る。
【0004】このモデルの運動方程式は式のようにな
る。 md2 x/dt2 =fsinωt−Kx(t)−mg−N 〜 運動方程式 式を解けば、その解は式のようにな
る。
【0005】
【数1】 以上式
【0006】ここでただ単に、図2のロータマグネット
213と鉄芯215aとの間で吸引力Nを大きくしよう
とすると、同時に式第3項の分子のf(:モータのス
イッチングなどによる外乱振動の振幅)をも大きくして
しまうことになる。結果、振動は激しくなり、たとえば
ディスクから光学的に信号を読みとるための光ピックア
ップのレンズ部などが揺らされ、ディスクの情報を正し
く読み出すことができないなどの悪影響がある。
【0007】ここでなぜ、ロータマグネットと鉄芯との
間の吸引力を上げると外乱振動の振幅fも大きくなるの
かの説明をする。図4(a)は、ロータマグネット21
3と鉄芯215aとの間で、磁気的吸引力を発生させる
ために、鉄芯215aの軸方向の中心からロータマグネ
ット213の軸方向の中心を軸方向に対して上側にずら
している様子を断面をもって示したものである。このよ
うに、互いの軸方向の中心をずらすことで、上側(矢視
A)の磁束密度は密になり、下側(矢視B)の磁束密度
は疎になるから、結果互いの磁束密度を同じにするよう
にロータマグネット213は、磁束密度の疎になってい
る下側(B側)へ引き付けられる。またモータは、フレ
ミングの左手の法則で力Fを発生させる。即ち力Fは、
導体を流れる電流iとロータマグネット213の磁束の
方向Bとの外積F=i×Bである。(本モータの場合
は、コイルが固定されているので、ロータマグネット2
13は、コイルが動く方向と逆の方向に回転する) 通常光ディスクなどを回転させるスピンドルモータは、
力は回転方向(周方向)に発生するように磁気回路が形
成されている。
【0008】しかし、図4(a)のように、ロータ部を
吸引するために軸方向にロータマグネット213と鉄芯
215aとを軸方向にずらした場合には、巻線215b
を任意の瞬間に流れる電流の方向を×で示す方向と・で
示す方向とした場合には、磁束密度の高いA部側で発生
した軸方向の力Faと磁束密度の低いB部側で発生した
軸方向の力Fbは、Fa>Fbとなり、FaとFbとの
差分だけ本来スピンドルモータには不要の軸方向の力が
上側(Fz方向)へと発生してしまう。即ち、通電の方
向で、上方あるいは下方へ軸方向の力Fzが発生する。
またモータはロータが1回転する間に、(極数×相数)
回/Rev.のスイッチングを繰り返す。例えば、3相
12極のモータであれば、モータが1周中に3×12=
36回のスイッチングを繰り返す。言い換えれば、通電
方向は36回/1周切り替えられるので、結果軸方向へ
発生するトルク(力)Fzの方向も、36回切り替わる
ことになる。以上が、ロータマグネット213と鉄芯2
15aとによって生じる外乱振動fsinωtの原因で
ある。
【0009】図4(b)は、ロータマグネット213と
鉄芯215aとの軸方向の中心をずらさずに、ロータ部
の吸引力を生じさせなかった場合の様子を断面図をもっ
て示している。この場合のA部とB部の磁束密度の差は
なく結果、軸方向に発生する力FaとFbの関係はFa
=Fbとなり、打ち消しあうので軸方向へのトルクFz
は発生しない。結果、スイッチングに伴う外乱振動は生
じない。しかしこの場合には、ドライブを垂直にした場
合や、ドライブ外部からの振動で、容易にロータ部が振
動してしまいディスクが揺れてしまうので、現実ドライ
ブに使用することはできない。
【0010】上記に述べた、ロータマグネット213と
鉄芯215aのみでロータ部210aの吸引力を確保し
ようとしたときの欠点をまとめれば、 (1)ロータ部をステータ部側に吸引させるためにロー
タマグネットと鉄芯の軸方向の中心をシフトする (2)鉄芯の上下で磁束密度の差ができる (3)鉄芯の上下で発生するトルクに差が生じる (4)トルクの差分だけ軸方向にトルク(力)が生じ
る。 (5)スイッチングの度に通電の方向は逆になるので、
発生するトルクの方向も通電の度に逆転する。 (6)結果、スイッチング回数/Rev.の軸方向の外
乱となり、fsinωtと表せる。
【0011】以下スイッチングによる振動fsinωt
が大きく存在した場合のドライブへの悪影響を説明す
る。例えば先に説明したような、1周に36回のスイッ
チングをするモータでは、外乱の周波数は、(36×モ
ータの回転数)Hzとなる。例えば、モータが100H
z(=6000RPM)で回転していれば、36×10
0=3.6KHzの振動数となる。もしも、振動系の固
有振動数が3.6KHz近辺に存在すれば、共振作用で
ロータ部は大きく振動し、結果ディスクも大きく振動す
るので、光ピックアップがディスクの情報を正確に読み
出すことができなくなる。
【0012】またスイッチング周波数とドライブシャー
シ、モータのターンテーブルなどの固有振動数が一致し
てしまうと、機械振動だけでなく、騒音も大きくなって
しまう。CD−ROMなどの光ディスクドライブにおけ
る速度制御は、その多くがCLV(線速度一定)で制御
されているので、あらゆる回転数を使用するので共振周
波数を避けて回転数や機構部品などを設計するのは困難
である。(たとえば40倍速のCD−ROMでは、標準
速度モードも搭載すると回転数範囲は約300RPMか
ら8500RPMとなる。)
【0013】上記述べた如く、従来技術のロータマグネ
ットと鉄芯の軸方向の中心をずらして、ロータ部をステ
ータ部に吸引する方式は、スイッチングによる外乱振動
が大きくなりやすく、結果ディスクが大きく振動した
り、騒音が大きくなったりなどの共振問題を起こしやす
いという欠点があった。共振問題は、モータの回転数が
高いほど顕著に表れるので、従来技術のモータは高速化
には適していないという欠点もある。(高速になるほど
振動のエネルギーは大きい)
【0014】図5は別の従来のモータ250を断面をも
って示したものである。モータ250は、更にドライブ
が高速化した場合に対応するために、従来のモータ20
0のように、ロータマグネット213と鉄芯215aと
だけで、ロータ部を吸引するのではなく、更に軸212
の下部に吸着用マグネット251を設けている。モータ
250は、ロータマグネット213と鉄芯215aの吸
引力を少なくし、その分を吸着用マグネット251で補
うことができる。即ち、式の第3項の振動を小さくで
き、上記した共振問題を解決することができる。しか
し、モータ250では、吸着用マグネット251は、ス
ラスト受け252と押さえ板253との間に設置されて
おり、簡単に吸着用マグネット251を取り替えて、吸
着力を微調整できるような工夫はなんらされておらず、
調整が困難であった。
【0015】いくらスイッチングによる共振問題を解決
しても、ロータ部の磁気的吸引力が小さければ、ドライ
ブを垂直姿勢で用いた場合にロータ部が浮きやすく結
果、ディスクが浮いてしまい情報を正確に読み出しでき
なくなり、逆に大きすぎれば、式の第4項の吸着力N
が大きくなってしまい、振動が大きくなったり、スラス
ト受けと軸とのロストルクが大きくなり、消費電流が増
大するなどの欠点が残ってしまう。上記述べた如く、従
来のモータ250では、吸着用マグネット251の配置
が、モータの内部にあり、ロータ部の磁気的吸着力を調
整しずらく、上記ドライブの垂直姿勢での耐振動問題
や、消費電流増大などの問題が起きる可能性があるとい
う欠点が残った。そこで本発明は外乱fsinωtを低
く抑えてかつより大きなロータ部の磁気的吸着力を得る
ことができ、磁気的吸着力の調整を簡単に行えるモータ
を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、回転
駆動用マグネットを有し、回転しようとする対象物を、
軸を中心として回転するためのロータ部と、前記ロータ
部の前記軸を回転可能に支持し、通電することにより前
記ロータ部の前記回転駆動用マグネットとの間での磁気
力により前記ロータ部を回転させるための駆動用コイル
を有するステータ部と、を有し、前記軸は磁性を有し、
さらに前記ステータ部は、前記軸の端部を回転可能に支
持するためのスラスト受けと、前記軸を軸方向に磁気的
吸着するための吸着用マグネットと、前記吸着用マグネ
ットの磁気回路を形成するためのヨークと、を備えるこ
とを特徴とするモータである。請求項1の発明では、吸
着用マグネットの磁気回路をヨークで形成することか
ら、ロータ部の軸をステータ部側に対して軸方向に確実
に大きな磁気的吸着力を発揮することができる。磁性を
有する軸を吸着用マグネットで吸着することで吸着力を
発生させるので、外乱を低く抑えながら吸着力を得るこ
とができる。
【0017】請求項2の発明は、請求項1に記載のモー
タにおいて、前記ヨークは、前記吸着用マグネットを囲
むような籠型を有する。請求項2の発明では、ヨークが
籠型であり吸着用マグネットを囲んでいるので、ヨーク
は吸着用マグネットの磁気回路をより閉回路に近づけ
て、漏洩磁束を軽減することができ、ロータ部の軸の磁
気的吸着力を増加させることができる。
【0018】請求項3の発明は、請求項1に記載のモー
タにおいて、前記ヨークの材質は、磁性材料である。
【0019】請求項4の発明では、吸着用マグネットの
着磁方向が軸の軸方向に沿っているので、軸を軸方向に
沿って磁気的吸着するのに効果的である。
【0020】請求項5の発明は、請求項1に記載のモー
タにおいて、ヨークがステータ部のホルダーに対して交
換可能になっているので、軸の軸方向に沿った磁気的吸
着力の調整を、異なるヨーク及び吸着用マグネットに交
換するだけで簡単に行うことができる。
【0021】請求項6の発明は、請求項1に記載のモー
タにおいて、前記対象物は、ディスク状の情報記録媒体
である。
【0022】請求項7の発明は、請求項1に記載のモー
タにおいて、前記スラスト受けに対して、押え板、前記
吸着用マグネット及び前記ヨークの順に配置されてい
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0024】図1は、本発明のモータの実施の形態を示
しており、このモータはいわゆるスピンドルモータであ
る。このモータ10は、対象物としてたとえばCD−R
OM(コンパクトディスクを利用した読出し専用メモ
リ)Dを回転駆動するためのモータである。このモータ
10は、ロータ部10aとステータ部10bから概略的
に構成されている。ロータ部10aは、ステータ部10
bに対して連続回転可能に支持されている。ロータ部1
0aは、ターンテーブル11、軸12、ロータマグネッ
ト(回転駆動用マグネット)13と、磁性を有するロー
タヨーク14から構成されている。
【0025】ターンテーブル11は、上述したようなた
とえば光ディスクあるいは光磁気ディスクのようなディ
スク状の情報記録媒体Dを着脱可能に取り付けるための
テーブルである。軸12は、磁性材料から作られてお
り、この軸12の上端部に対してターンテーブル12が
たとえば圧入により固定されている。ロータマグネット
13は、ロータヨーク14の内周面に対して設けられて
おり多極着磁されている。ロータヨーク14は軸12の
中間部分に対してたとえば圧入により固定されている。
軸12の上端部12Aは上述したようにターンテーブル
11に対して取り付けられているが、軸12の下端部1
2Bは、たとえばなだらかなほぼ半球面になっている。
【0026】次に、ステータ部10bは、ステータ配線
板16、滑り軸受17,17、ホルダー20等を有して
いる。ホルダー20は、滑り軸受17,17を所定間隔
をおいて保持しており、たとえば円筒状の部材である。
このホルダー20の外周には駆動用のコイル15が固定
されている。このコイル15は、鉄芯15aと巻線15
bを備えている。コイル15は、ロータヨーク14のロ
ータマグネット13に間隔をおいて対面している。この
巻線15bは、ステータ配線板16に電気的に接続され
ており、外部からの通電することにより、ロータマグネ
ット13と巻線15bの発生する磁気力の相互作用によ
り、ロータ部10aはステータ部10bに対して軸12
を中心として連続回転することができる。
【0027】ステータ基板16の孔16Aには、ホルダ
ー20の下端部20Aが固定されている。このホルダー
20の下端部20Aには凹部20Bが形成されている。
この凹部(20B)の中には、スラスト受け18と押え
板19を重ねて挿入して配置している。スラスト受け1
8は、軸12の下端部12Bを直接回転自在に受ける部
材であり、押え板19はスラスト受け18を支持してい
る。押え板19の下部には、吸着用マグネット21が配
置されている。この吸着用マグネット21は、バックヨ
ーク22の内面に支持されている。
【0028】バックヨーク22は、図1に示すようにた
とえば断面ほぼU字型を有するいわゆる籠型であり、好
ましくはこのバックヨーク22は鉄等の磁性材料で作ら
れており、吸着用マグネット21の磁気回路を形成して
いる。バックヨーク22は、ホルダー20の下端部20
Aに対してはめ込むことで取り付けて固定可能及び着脱
自在である。このバックヨーク22は、ホルダー20に
対して必要に応じて取り外すことも可能である。吸着用
マグネット21はこのバックヨーク22の内面と押え板
19の間に配置する。バックヨーク22をホルダー20
の下端部20Aから取り外すことにより、異なる磁気的
吸引力を有する吸着用マグネット21に交換することが
できる。吸着用マグネット21の着磁方向は、軸12の
軸方向に沿っているのが好ましい。
【0029】図1のモータ10の動作について簡単に説
明する。ステータ配線板16を介して、巻線15Bに対
して所定のパターンで外部から通電することにより、ロ
ータマグネット13とコイル15の磁気的相互作用によ
り、ロータ部10aは、ステータ部10bに対して軸1
2を中心として連続回転する。従ってターンテーブル1
1に取り付けられているディスク状の情報記録媒体D
は、軸12を中心として連続回転することができる。こ
の場合に軸12の下端部12Bは、スラスト受け18に
軸受けされているとともにスラスト受け18は押え板1
9で機械的に補強されている。スラスト受け18と押え
板19は、磁性材料で作るのが好ましいが、必ずしも磁
性材料にこだわることもない。吸着用マグネット12
は、軸12が回転している際に、軸方向に関する吸着力
を発揮して、軸12を吸着用マグネット21方向(下方
向)に吸着する。
【0030】上述のように、本発明の実施の形態では、
モータ10は、押え板19の下部に吸着用マグネット2
1と、吸着用マグネット21の磁気回路を形成するため
のバックヨーク22を設けている。モータ10では、ロ
ータマグネット13と鉄芯15aの軸方向の中心をずら
して吸着力Nを発生させるのではなく、磁性材料から成
る軸12を吸着用マグネット21で吸着させるので、外
乱fsinωtを低く抑え且つ、吸着力を得ることが可
能となっている。このモータ10の構造は、吸着用マグ
ネット21が、モータ外部から取り付けることができる
構造をとっているので、ロータ部10aを吸着力を調整
して最適にする場合に吸着用マグネット21の取り替え
は簡単であり、その厚さや、着磁力の調整で吸着力Nを
簡単に調整できるようになっている。
【0031】また、磁気回路をより閉回路に近づけて漏
洩磁束を軽減するために、バックヨークを籠型形状にす
るとより吸引力は増加する。結果、簡単に必要最低限の
磁気的吸着力Nを設定することができるので、前述した
ような、共振、ドライブの垂直姿勢での耐振動、消費電
流の増大などの問題を最低限に抑えることができる。本
来磁気的吸引力が無ければ、式中f=0で第3項が0
となるので、振動は極めて小さくなり、共振問題が起き
ずらくなるが、ドライブを垂直姿勢で用いた場合に耐振
動性能が劣化してしまう。よって適度な、磁気的吸引力
が必要となるわけである。
【0032】本発明のモータは、ロータマグネットと鉄
芯との間だけで、吸引力を発生させるのではなく、磁性
材料から成る軸の下部に吸着用マグネットを設けて吸引
力を発生させるので、モータのスイッチングによる外乱
振動が少なく、共振問題の少ないモータとなり、吸着用
マグネットを押え板の下部即ち、モータの外部から取り
付けたことで、吸着力の調整が格段に容易になり、最低
限必要な吸着力を設定しやすくなったので、更に振動を
軽減し不要なロストルクも生じなくなった。結果、本発
明のモータは、振動問題の起きやすい、高速でディスク
が回転するドライブや、極めて正確にディスクの情報な
どをリード、ライトするDVDなどの高密度化された光
ドライブに適したものとなった。
【0033】このように、本発明の実施の形態のモータ
は、ディスクが保持されるロータ部が確実に保持され、
耐衝撃、耐振動特性が良く且つ、耐共振特性や騒音特性
に優れている。
【0034】本発明のモータの実施の形態は、ロータ部
10aとステータ部10bを有している。ディスク(図
示せず)を取り付けるためのターンテーブル11と軸1
2と多極に着磁されたロータマグネット13と磁性ロー
タヨーク14らから構成されるロータ部10aが、ステ
ータ配線板16と滑り軸受17,17と鉄芯15aと巻
線15bらから成るコイル15とスラスト受け18と押
え板19などを保持するためのホルダー20らから構成
されたステータ部10bに対して、滑り軸受17,17
とスラスト受け18を介して、回転自在に取り付けられ
ている。軸12が磁性材料から成り且つ、押え板19の
下部に、軸12を吸引するための吸着用マグネット21
と磁気回路を形成するためのバックヨーク22が設けら
れている。バックヨーク22の形状が、好ましくは籠型
であり、バックヨーク22の材質が磁性材料である。吸
引マグネット21の着磁方向が軸方向である。
【0035】尚、このようなモータ10により回転され
るディスク状の情報記録媒体Dの付近には、いわゆる光
学ピックアップ100が配置されている。この光学ピッ
クアップ100は、たとえばディスク状の情報記録媒体
Dに記録されている情報を光学的に再生する能力を有し
ている。一例として光学ピックアップ100は、ディス
ク状の情報記録媒体Dの信号記録面に対して信号読取用
のレーザ光などの光ビームを照射し、その戻り光を受光
することによりディスク状の情報記録媒体Dの信号を光
学的に再生することができる。
【0036】ところで本発明は上記実施の形態に限定さ
れるものではなく、ターンテーブル11に着脱可能に取
り付ける対象物としては、ディスク状の情報記録媒体に
限らず他の領域あるいは他の分野のものであっても勿論
構わない。ディスク状の情報記録媒体Dは、光ディス
ク、光磁気ディスクあるいは磁気ディスク等広範囲の記
録媒体を含むものである。バックヨーク22の形状は、
籠型に限らず断面で見てV型の形状あるいはその他の形
状のものを採用することもできる。スラスト受け18と
押え板19は一体化してスラスト受けとすることも可能
である。滑り軸受17に代えて他の種類の軸受を採用す
ることもできる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
外乱を低く抑えてかつ大きなロータ部の磁気的吸着力を
得ることができ、磁気的吸着力の調整を簡単に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のモータの好ましい実施の形態を示す断
面図。
【図2】従来のモータの構造例を示す図。
【図3】従来のモータの振動計の等価モデルを示す図。
【図4】従来のモータの外乱振動fsinωtを説明す
る図。
【図5】従来の別のモータの例を示す図。
【符号の説明】
10・・・モータ、10a・・・ロータ部、10b・・
・ステータ部、11・・・ターンテーブル、12・・・
軸、13・・・ロータマグネット(回転駆動用マグネッ
ト)、15・・・コイル(駆動用コイル)、20・・・
ホルダー、21・・・吸着用マグネット、22・・・バ
ックヨーク、D・・・ディスク状の情報記録媒体(対象
物)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宍戸 祐司 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5H605 AA04 AA05 BB05 BB15 BB19 CC04 EB03 EB06 EB37 EB39 GG04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動用マグネットを有し、回転しよ
    うとする対象物を、軸を中心として回転するためのロー
    タ部と、 前記ロータ部の前記軸を回転可能に支持し、通電するこ
    とにより前記ロータ部の前記回転駆動用マグネットとの
    間での磁気力により前記ロータ部を回転させるための駆
    動用コイルを有するステータ部と、を有し、 前記軸は磁性を有し、 さらに前記ステータ部は、前記軸の端部を回転可能に支
    持するためのスラスト受けと、前記軸を軸方向に磁気的
    吸着するための吸着用マグネットと、前記吸着用マグネ
    ットの磁気回路を形成するためのヨークと、を備えるこ
    とを特徴とするモータ。
  2. 【請求項2】 前記ヨークは、前記吸着用マグネットを
    囲むような籠型を有する請求項1に記載のモータ。
  3. 【請求項3】 前記ヨークの材質は、磁性材料である請
    求項1に記載のモータ。
  4. 【請求項4】 前記吸着用マグネットの着磁方向が、前
    記軸の軸方向である請求項1に記載のモータ。
  5. 【請求項5】 前記ステータ部は、前記軸を回転可能に
    保持する軸受と、この軸受けを保持するホルダーとを有
    し、 前記ヨークは前記ホルダーに対して交換可能に支持され
    ている請求項1に記載のモータ。
  6. 【請求項6】 前記対象物は、ディスク状の情報記録媒
    体である請求項1に記載のモータ。
  7. 【請求項7】 前記スラスト受けに対して、押え板、前
    記吸着用マグネット及び前記ヨークの順に配置されてい
    る請求項1に記載のモータ。
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