JP2000357631A - フレキシブル薄膜コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

フレキシブル薄膜コンデンサおよびその製造方法

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JP2000357631A JP36479499A JP36479499A JP2000357631A JP 2000357631 A JP2000357631 A JP 2000357631A JP 36479499 A JP36479499 A JP 36479499A JP 36479499 A JP36479499 A JP 36479499A JP 2000357631 A JP2000357631 A JP 2000357631A
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直樹 小原
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太助 沢田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚みが薄く、フレキシブルで、曲げたときに
も破損しがたい、品質かつ信頼性に優れたフレキシブル
薄膜コンデンサを提供する。 【解決手段】 有機高分子または金属箔からなる基板1
上に、金属酸化物接着膜2を形成し、この接着膜2と接
触するように無機高誘電体膜4および金属電極膜3を形
成する。さらに、金属酸化物接着膜2と金属電極膜3と
の間には、金属接着膜6を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高誘電体薄膜を用
いたフレキシブル薄膜コンデンサ(capacitor)に関し、
フレキシブルなチップコンデンサとしてICカードなど
のフレキシブルかつ小型の携帯電子機器に用いるもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化、薄型化が要求
されており、電子機器に用いられる、ICやコンデンサ
などの電子部品が実装された回路基板にも薄型化が要求
されている。特に非接触ICカードにおいては、カード
の厚みが1mm以下と非常に薄く、内蔵される電子部品
に対して数百μm以下の厚みが要求されている。そのた
め、容量が大きいコンデンサを得るために、数個に分割
された薄型のセラミックコンデンサが提供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】非接触ICカードにセ
ラミックコンデンサを用いたのでは、コンデンサをIC
よりも薄くすることが不可能であり、また基板に実装さ
れた場合にはコンタクト層の分だけさらに厚くなるとい
う問題があった。さらに、セラミックコンデンサは薄く
なるにつれて機械的強度が弱くなり、曲げたときに破損
するという問題もあった。
【0004】そこで、本発明は、部品が実装された後の
実装基板として厚みが薄く、フレキシブルで、曲げたと
きにも破損しがたい、品質かつ信頼性に優れたフレキシ
ブル薄膜コンデンサを提供することを目的とする。ま
た、本発明は、このような優れた特性を有するフレキシ
ブル薄膜コンデンサの製造方法を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のフレキシブル薄膜コンデンサの一形態で
は、有機高分子または金属箔からなる基板と、前記基板
上に形成された無機高誘電体膜および金属電極膜とを含
み、前記無機高誘電体膜が前記金属電極膜の間に配置さ
れたフレキシブル薄膜コンデンサにおいて、前記無機高
誘電体膜および少なくとも1つの前記金属電極膜を、前
記基板上の接着膜と接触して形成し、前記接着膜により
前記基板と一体化することとした。接着膜は、金属酸化
物接着膜であることが好ましい。
【0006】また、本発明のフレキシブル薄膜コンデン
サの製造方法の一形態では、有機高分子または金属箔か
らなる基板上に、第1の金属電極膜、無機高誘電体膜お
よび第2の金属電極膜をこの順にそれぞれマスクを用い
て形成するフレキシブル薄膜コンデンサの製造方法にお
いて、前記第1の金属電極膜および前記無機高誘電体膜
を、前記基板上の接着膜と接触して形成し、前記接着膜
により前記基板と一体化することとした。
【0007】本発明によれば、基板に金属電極膜が強固
に付着する。また、例えば有機高分子基板の表面に金属
接着膜を設ければ、基板温度300℃程度の低温におい
ても、εr>10の高い比誘電率を示す高誘電体薄膜を
基板から剥離することなく形成することが可能となる。
こうして、曲げても容易には剥離したり破損しない高品
質かつ高信頼性のフレキシブル薄膜コンデンサを提供す
ることが可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について説明する。本発明のフレキシブル薄膜コンデン
サの好ましい一形態では、有機高分子基板または金属箔
基板の少なくとも一方の面上において、無機高誘電体膜
および少なくとも1つの金属電極膜が、接着膜と接触し
て形成され、前記接着膜により基板と一体化している。
この場合は、接着膜が金属酸化物接着膜であることが好
ましい。また、金属酸化物接着膜と金属電極膜との間に
金属接着膜をさらに形成してもよい。この金属接着膜
は、金属酸化物接着膜と無機高誘電体膜との間を除い
て、すなわち、金属酸化物接着膜と金属電極膜とが接触
する領域内に形成することが好ましい。
【0009】接着膜は、Cr、NiCr、Ti、Co、
Ge、Cu、Sn、MoおよびWからなる群から選択さ
れる少なくとも1つの金属を含有することが好ましい。
接着性に優れており、高品質かつ高信頼性を有するフレ
キシブル薄膜コンデンサの製造に有利だからである。具
体的には、これら金属の少なくとも1種からなる金属接
着膜、またはこれら金属の少なくとも1種の酸化物から
なる金属酸化物接着膜であることが好ましい。
【0010】また、基板に設けられたスルーホールを通
して、または基板の端面を経由して、基板の両側の金属
電極膜が接続していることが好ましい。これにより、基
板への実装が容易になり、例えばICカードなどのIC
チップを裏面に実装してフレキシブル薄膜コンデンサと
接続することが容易となる。
【0011】また、無機高誘電体膜および金属電極膜上
に保護膜がさらに形成されていることが好ましい。これ
により、さらに機械的強度に優れたフレキシブル薄膜コ
ンデンサとすることができる。保護膜は、SiO2、S
34、Ta25、Al23、熱硬化性樹脂および紫外
線硬化樹脂からなる群より選択される少なくとも1つの
材料からなる膜が好適である。
【0012】また、フレキシブル薄膜コンデンサは、全
体の厚みを300μm以下とすることもできる。このよ
うに本発明のフレキシブル薄膜コンデンサを用いれば、
ICカードの厚み目標である0.76mmを達成でき
る。
【0013】また、基板が有機高分子基板である場合
は、有機高分子基板がポリイミド、ポリアミド、ポリイ
ミドアミド、ポリエステルおよびポリスルホンからなる
群から選ばれる少なくとも1つの材料からなることが好
ましい。また、基板が金属箔基板である場合は、金属箔
基板がステンレスからなることが好ましい。これらの好
ましい例によれば、耐熱性の高い基板として、約300
℃での形成温度で無機高誘電体薄膜を形成することが可
能となる。
【0014】また、金属電極膜は、Pt、Ag、Au、
Cu、Ni、Al、Pd、RuおよびIrからなる群か
ら選ばれる少なくとも1つの材料からなることが好まし
い。さらに好ましい金属材料は、Pt、Ag、Au、N
i、Al、Pd、RuおよびIrからなる群より選択さ
れる少なくとも1つの材料である。これにより、無機高
誘電体薄膜との接着に優れ、かつ導電性の高い電極とす
ることができる。
【0015】また、無機高誘電体膜は、SrTiO3
BaTiO3、PbTiO3、CaTiO3およびこれら
の固溶体からなる群より選ばれる少なくとも1つの材料
からなることが好ましい。これにより、基板温度300
°でεr>10の高い比誘電率を示す高誘電体薄膜を形
成することが可能となる。
【0016】次に、本発明の製造方法の好ましい一形態
では、基板の少なくとも一方の面上において、第1の金
属電極膜、無機高誘電体膜および第2の金属電極膜を基
板の表面上の接着膜と接触して形成し、前記接着膜によ
り前記基板と一体化する。また、接着膜として金属酸化
物接着膜を形成し、さらにこの金属酸化物接着膜上の第
1の金属電極膜を形成する領域内に、金属接着膜をさら
に形成してもよい。本発明では、このように金属酸化物
接着膜と金属接着膜とを積層して用いても構わない。ま
た、金属接着膜は、金属酸化物接着膜上における第2の
金属電極膜を形成する領域内にも形成することが好まし
い。
【0017】金属電極膜の形成方法は、DCマグネトロ
ンスパッタ法、RFマグネトロンスパッタ法、ECRマ
グネトロンスパッタ法、CVD法(chemical vapor depo
sition method)および真空蒸着法からなる群より選ばれ
る少なくとも一つの方法が好ましい。
【0018】また、無機高誘電体膜の形成方法は、RF
マグネトロンスパッタ法、ECRマグネトロンスパッタ
法、CVD法、ゾル−ゲル法からなる群より選ばれる少
なくとも一つの方法が好ましい。
【0019】また、無機高誘電体膜の形成温度は300
℃を上限とすることが好ましい。これにより、基板上
に、歪みが少なく、しかも高品質の無機高誘電体薄膜を
形成することが可能となる。また、無機高誘電体薄膜の
堆積速度は毎分10nmを下限とすることが好ましい。
これにより、高品質な無機高誘電体薄膜を低コストで製
造することが可能となる。
【0020】また、金属酸化物接着膜の形成方法は、R
Fマグネトロンスパッタ法、ECRマグネトロンスパッ
タ法、真空蒸着法、CVD法およびゾル−ゲル法からな
る群より選ばれる少なくとも一つの方法が好ましい。
【0021】また、金属膜を溶液で処理することにより
金属酸化物接着膜を形成してもよい。この場合の金属膜
の形成方法は、DCマグネトロンスパッタ法、RFマグ
ネトロンスパッタ法、ECRマグネトロンスパッタ法、
CVD法および真空蒸着法からなる群より選ばれる少な
くとも一つの方法が好ましい。浸食処理に用いる溶液
は、濃硝酸、燐酸、塩素酸、過塩素酸からなる群より選
ばれる少なくとも1種が好ましい。
【0022】また、金属接着膜の形成方法は、DCマグ
ネトロンスパッタ法、RFマグネトロンスパッタ法、E
CRマグネトロンスパッタ法、真空蒸着法およびCVD
法からなる群より選ばれる少なくとも一つの方法が好ま
しい。
【0023】本発明の製造方法の好ましい一形態は、無
機材料または金属材料からなる基体上に剥離膜を形成
し、前記剥離膜上に有機高分子材料を塗布し、熱処理ま
たは光照射により前記有機高分子材料を硬化させて有機
高分子基板を形成する工程をさらに含む。これにより、
様々な有機高分子体を基板とするフレキシブル薄膜コン
デンサを作成することが可能となる。
【0024】この場合は、有機高分子材料が、熱硬化性
または光硬化性である、ポリイミド、ポリアミド、ポリ
イミドアミド、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリウレ
タン、エポキシアクリレートおよびポリアクリル酸エス
テルの液体状物質からなる群より選ばれる少なくとも1
つの液体状物質であることが好ましい。これにより、耐
熱性の高い有機高分子基板を形成することが可能とな
り、無機高誘電体膜を約300℃でも形成できる。
【0025】剥離膜は、SiO2、Si34および塗布
ガラスからなる群より選ばれる少なくとも1つの材料か
らなることが好ましい。剥離膜は、真空蒸着法、スパッ
タ法、CVD法およびゾル−ゲル法からなる群より選ば
れる少なくとも一つの方法により形成することが好まし
い。
【0026】基体から有機高分子基板を剥離するために
は、液体または気体の剥離溶剤が用いられる。剥離溶剤
は、液体であれば、弗酸、弗酸ナトリウムおよび濃燐酸
からなる群より選ばれる少なくとも1種の溶液が好まし
い。また、気体であれば、CF4およびCHF3からなる
群より選ばれる少なくとも1種を含む気体が好ましい。
また、CF4とH2との混合ガスが好ましい。
【0027】また、第1の金属電極膜、無機高誘電体膜
および第2の金属電極膜上に保護膜を形成する工程をさ
らに含む製造方法とすることが好ましい。また、真空蒸
着法、スパッタリング法、CVD法、ゾル−ゲル法、ス
クリーン印刷法およびディスペンサー塗布法からなる群
より選ばれる少なくとも一つの方法により保護膜を形成
することが好ましい。
【0028】上記フレキシブル薄膜コンデンサでは、基
板として薄い有機高分子基板または金属箔基板を用いて
いるため、基板自身がフレキシブルであり、このフレキ
シブルな基板の表面に、金属電極および無機高誘電体薄
膜と基板との間の接着性を改善する接着膜を設けてい
る。このため、例えば、εr>10の高い比誘電率を示
し、曲げても破損しがたい品質および信頼性に優れたフ
レキシブル薄膜コンデンサとすることができる。このフ
レキシブル薄膜コンデンサは、低容量から高容量まで幅
広い容量のコンデンサとすることができる。
【0029】本発明によるフレキシブル薄膜コンデンサ
は、例えば、非接触ICカードなどのフレキシブルかつ
小型の携帯電子機器に、平滑用、同調用、デカップリン
グ用などのチップコンデンサとして使用することができ
る。
【0030】以下、本発明の好ましい実施形態の具体例
を図面を参照しながらさらに詳しく説明する。
【0031】(実施の形態1)図1に示すように、本実
施形態のフレキシブル薄膜コンデンサでは、有機高分子
基板1の表面に金属酸化物接着膜2が形成されている。
この金属酸化物接着膜2の表面には、金属電極膜3,3
および無機高誘電体膜4が積層されている。金属電極膜
3,3は、無機高誘電体膜4を挟持するように形成され
ている。
【0032】金属電極膜3,3および無機高誘電体膜4
は、それぞれ、各膜の少なくとも一部が金属酸化物接着
膜2と接触しており、金属酸化物接着膜2を介して有機
高分子基板1と接着している。無機高誘電体膜4の両側
において、金属電極膜3,3は、それぞれ上部電極およ
び下部電極となって薄膜コンデンサを構成している。図
示を省略するが、上部電極となる金属電極膜は金属酸化
物接着膜2の表面上を、さらに拡張して形成され、この
コンデンサに隣接するコンデンサの下部電極となってい
る。このように、本発明のフレキシブル薄膜コンデンサ
は、基板上において、複数の薄膜コンデンサが直列に接
続した形態としてもよい。
【0033】基板および各膜には、上記に例示した材料
を用いることができる。有機高分子基板1としてはポリ
イミドフィルム、接着膜2としてはTiO2、金属電極
膜3としてはPt、無機高誘電体膜4としてはSrTi
3が代表的な材料である。これらの材料を用いてフレ
キシブル薄膜コンデンサを作製したところ、曲げても破
損および剥離がなく、良好なコンデンサ特性が確認でき
た。一方、比較のために、接着膜2を形成せずに上記材
料を用いてフレキシブル薄膜コンデンサを作製したとこ
ろ、基板と高誘電体薄膜との間で剥離が生じた。
【0034】(実施の形態2)図2に示すように、本実
施形態のフレキシブル薄膜コンデンサでは、図1のフレ
キシブル薄膜コンデンサの有機高分子基板1に代えて金
属箔基板5を用いている。
【0035】金属箔基板5としてステンレス(SUS3
04)を用い、この基板上に、金属酸化物接着膜2とし
てTiO2膜をゾル−ゲル法により形成し、このTiO2
膜上に、金属電極膜3として第1のPt電極膜を、無機
高誘電体膜4としてSrTiO3膜を、さらに金属電極
膜3として第2のPt電極膜を、この順にRFマグネト
ロンスパッタ法により形成した。Pt電極膜およびSr
TiO3膜は、それぞれ所定のマスクを用いて形成し
た。このフレキシブル薄膜コンデンサも、曲げても破損
や剥離がなく、良好なコンデンサ特性を有するコンデン
サとなった。
【0036】(実施の形態3)図3に示すように、本実
施形態では、金属電極膜3,3と金属酸化物接着膜2と
の間に、追加の金属接着膜6を介在させることとした。
【0037】ポリイミドからなる基板1上に金属酸化物
接着膜2としてTiO2膜をゾル−ゲル法により形成し
た。この金属酸化物接着膜2の表面に、実施の形態2と
同様にして、金属電極膜3,3としてPt膜を、無機高
誘電体膜4としてSrTiO 3膜を形成した。ただし、
本実施形態では、これらの膜を形成する前に、金属電極
膜3,3を形成する領域にのみ、金属接着膜6としてT
i膜を形成した。Ti膜もマスクを用いたRFマグネト
ロンスパッタ法により形成した。このフレキシブル薄膜
コンデンサも、曲げても破損や剥離がなく、良好なコン
デンサ特性を有するコンデンサとなった。
【0038】(実施の形態4)図4に示すように、本実
施形態では、基板1の両面上に、それぞれ、金属電極膜
3,3および無機高誘電体膜4を形成することとした。
【0039】ポリイミドからなる基板1の両面に接着膜
としてTiO2膜をゾル−ゲル法により形成した後は、
各面についてRFマグネトロンスパッタ法を用いて、上
記と同様に、金属電極膜3,3および無機高誘電体膜4
を積層した。このフレキシブル薄膜コンデンサも、曲げ
ても破損や剥離がなく、良好なコンデンサ特性を有する
コンデンサとなった。
【0040】(実施の形態5)図5に示すように、本実
施形態では、予め剥離膜8を形成した無機基体7の表面
に形成した有機高分子基板1を利用した。
【0041】基体7および剥離膜8としては、上記に例
示した材料を用いればよい。ここでは、無機基体7とし
てはAl23板を、剥離膜8としては塗布ガラスを用い
た。具体的には、塗布ガラスをコーティングしたAl2
3基板上に液状のポリイミドを塗布し、加熱乾燥させ
てポリイミドからなる有機高分子基板1を形成した。次
いで、上記と同様にして、金属電極膜3,3と無機高誘
電体膜4とを積層した。
【0042】引き続き、Al23板の裏側にバイアホー
ルを設け、基板裏側からフッ酸(フッ化水素水溶液)を
流し込むことにより、フレキシブル薄膜コンデンサをA
23板から剥離させた。このフレキシブル薄膜コンデ
ンサも、曲げても破損や剥離がなく、良好なコンデンサ
特性を有するコンデンサとなった。
【0043】(実施の形態6)図6に示すように、本実
施形態では、基板1の裏面に金属電極9が形成され、基
板には断面方向にスルーホールが形成され、このスルー
ホールには導電ペースト11が充填されている。また、
スルーホールにはスルーホールメッキ10が施されてい
る。この導電ペースト11により、基板1の両面の金属
電極膜3,9は互いに接続している。また、基板1に
は、各金属電極膜3,3と接続するスルーホールが個別
に準備されている。
【0044】ここでは、金属電極膜9としてAl膜を、
導電ペースト11としてはAgペーストを用いた。この
フレキシブル薄膜コンデンサも、曲げても破損や剥離が
なく、良好なコンデンサ特性を有するコンデンサとなっ
た。一方、比較のために、接着膜2を形成せずに上記材
料を用いてフレキシブル薄膜コンデンサを作製したとこ
ろ、基板と高誘電体薄膜との間で剥離が生じた。具体的
には、フレキシブル薄膜コンデンサを30回曲げても、
接着膜を形成した場合には、図1に示したフレキシブル
薄膜コンデンサとほぼ同等の特性を得ることができた。
【0045】また、図7に示すように、スルーホールで
はなく、基板の端面を通して基板の両面の金属電極膜を
接続してもよい。
【0046】(実施の形態7)図8に示すように、本実
施形態では、さらに保護膜12が形成されている。保護
膜12は、金属電極膜3,3および無機高誘電体膜4を
覆うように形成されている。保護膜の材料としては、湿
気を通さず熱的に安定な材料が好ましく、具体的には、
上記に例示した材料が好適である。また、樹脂として
は、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリイミド、エポキ
シアクリレートおよびポリアクリル酸エステルから選ば
れる少なくとも1種が好ましい。
【0047】ここでは、保護膜としてSiO2膜を用い
てフレキシブル薄膜コンデンサを作製したところ、数十
回曲げても剥離などが生じることはなかった。
【0048】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。 (実施例1)本実施例では、図1と同様の構造を有する
フレキシブル薄膜コンデンサを作製した。
【0049】厚さ100μmのポリイミド基板上に、T
i(OC254の加水分解反応によるゾル−ゲル法を
用いてTiO2の金属酸化物接着膜を作製した。接着膜
の厚みは約10nmであった。
【0050】この基板を200℃の乾燥炉内において約
1時間乾燥焼成した後、RFマグネトロンスパッタ法を
用いてPtの下部電極を形成した。Ptのスパッタ条件
は約10-6Torr(約10-4Pa)の高真空チャンバ
ー内において、Ar雰囲気中、RF電力200W、成膜
圧力8mTorr(約1Pa)、基板温度25℃の条件
で行った。Ptの膜厚は約100nm、蒸着レートは約
10nm/minであった。なお、Pt電極はメタルマ
スクを用いて5mm角の大きさに形成した。Pt電極形
成後、SrTiO3膜の形成を行った。SrTiO3膜の
スパッタ条件は、約10-4Paの高真空チャンバー内に
おいて、Ar/O2=2/1の混合雰囲気中、RF電力
800W、成膜圧力0.8Pa、基板温度300℃の条
件とした。SrTiO3膜の膜厚は約300nm、膜堆
積速度は約30nm/minであった。Pt電極上のS
rTiO3膜の表面積は4×5mmであった。SrTi
3膜形成後、再びPt電極の形成を行った。Pt電極
の形成条件は、第一層のPtと同一条件である。Pt電
極に挟まれたSrTiO3膜の表面積は3×5mmであ
った。
【0051】上記のようにフレキシブル薄膜コンデンサ
を作製したところ、曲げても破損することはなく、各積
層膜間での剥離は見られなかった。また、1kHzの測
定周波数においてεr〜50、容量C=23nF、損失
tanδ=0.5%、5V印加時におけるIR〜1011
Ωの特性を得ることができた。
【0052】これに対し、TiO2接着膜を形成してい
ないポリイミド基板上に直接、同じ条件でフレキシブル
薄膜コンデンサを形成したところ、ポリイミド基板上か
らPt電極とSrTiO3薄膜が剥離したため、コンデ
ンサ特性を得ることができなかった。
【0053】また、上記と同一条件で接着膜を形成し
て、10cm角のポリイミド基板上に8×8の64素子
を作製したところ、基板全面において剥離することはな
く、それぞれの素子においてほぼ同等のコンデンサ特性
を得ることができた。
【0054】このように、本発明のフレキシブル薄膜コ
ンデンサを用いることにより、曲げても破損することな
く、さらに有機高分子基板上において各積層膜が剥離す
ることなく、比誘電率εr>10のフレキシブル薄膜コ
ンデンサを作製することが可能であり、高品質かつ高信
頼性を有するフレキシブル薄膜コンデンサを提供するこ
とができる。
【0055】(実施例2)本実施例として、図2と同様
の構造を有するフレキシブル薄膜コンデンサを作製し
た。基板としては厚さ100μmのSUS304基板を
用いたが、基板以外は実施例1と同様とした。
【0056】上記のようにフレキシブル薄膜コンデンサ
を作製したところ、曲げても破損することはなく、各積
層膜間での剥離は見られなかった。また、1kHzの測
定周波数においてεr〜50、容量C=23nF、損失
tanδ=0.5%、5V印加時におけるIR〜1011
Ωの特性を得ることができた。
【0057】これに対し、TiO2接着膜のないSUS
304基板上に、直接同じ条件でフレキシブル薄膜コン
デンサを形成したところ、SUS304基板上からSr
TiO3膜が剥離したため、コンデンサ特性を得ること
ができなかった。
【0058】また、上記と同一条件で接着膜を形成し
て、10cm角のSUS304基板上に8×8の64素
子を作製したところ、基板全面において剥離することは
なく、それぞれの素子においてほぼ同等のコンデンサ特
性を得ることができた。
【0059】(実施例3)本実施例として、図3と同様
の構造を有するフレキシブル薄膜コンデンサを作製し
た。
【0060】厚さ100μmのポリイミド基板上に、T
i(OC254の加水分解反応によるゾル−ゲル法を
用いてTiO2の金属酸化物接着膜を作製した。TiO2
の厚みは約10nmであった。
【0061】この基板を200℃の乾燥炉内において約
1時間乾燥焼成した。引き続き、RFマグネトロンスパ
ッタ法を用いてTi金属接着膜を作製した。Tiのスパ
ッタ条件は10-4Pa台の高真空チャンバー内におい
て、Ar雰囲気中、RF電力200W、成膜圧力0.8
Pa、基板温度25℃の条件で行った。Tiの厚みは約
10nm、蒸着レートは約10nm/minであった。
【0062】なお、Ti金属接着膜は、メタルマスクを
用いて5mm角の大きさに形成した。引き続き、RFマ
グネトロンスパッタ法を用いてPtの下部電極を形成し
た。Ptのスパッタ条件は実施例1と同様とした。Pt
電極はメタルマスクを用いてTi上に同じ大きさで形成
した。Pt電極形成後、SrTiO3膜の形成を行っ
た。SrTiO3膜のスパッタ条件は実施例1と同様と
した。SrTiO3膜形成後、再びPt電極の形成を行
った。Pt電極の形成条件は、実施例1と同様とした。
【0063】上記のようにフレキシブル薄膜コンデンサ
を作製したところ、曲げても破損することはなく、各積
層膜間での剥離は見られなかった。また、1kHzの測
定周波数においてεr〜50、容量C=23nF、損失
tanδ=0.5%、5V印加時におけるIR〜1011
Ωの特性を得ることができた。
【0064】Ti接着膜のない実施例1で作製したフレ
キシブル薄膜コンデンサと比較するために、125℃、
印加電圧12.5Vの高温負荷試験や、RH95%、印
加電圧12.5Vの高湿負荷試験を行ったところ、実施
例1で作製したフレキシブル薄膜コンデンサでは約10
00時間経過後に諸特性が劣化する現象が観測されたの
に対し、本実施例で作製したフレキシブル薄膜コンデン
サでは約1000時間経過後も諸特性は劣化せずに安定
していた。
【0065】また、上記と同一条件で接着膜を形成し
て、10cm角のポリイミド基板上に8×8の64素子
を作製したところ、基板全面において剥離することはな
く、それぞれの素子においてほぼ同等のコンデンサ特性
を得ることができた。
【0066】(実施例4)本実施例では、実施例1で使
用したポリイミド基板に代えて、厚さ100μmのポリ
アミド、ポリイミドアミド、芳香族性ポリエステルまた
はポリスルホンを用いて同様のフレキシブル薄膜コンデ
ンサを作製した。これらのフレキシブル薄膜コンデンサ
は、基板温度を250℃とした点を除いては実施例1と
すべて同一の条件で作製した。
【0067】表1に各フレキシブル薄膜コンデンサの比
誘電率を示す。
【0068】 (表1) 比誘電率の基板材料依存性 ―――――――――――――――――――――――――――― 基板 比誘電率 ―――――――――――――――――――――――――――― ポリイミド 50 ポリアミド 40 ポリイミドアミド 40 ポリエステル 40 ポリスルホン 35 ――――――――――――――――――――――――――――
【0069】フレキシブル薄膜コンデンサは、すべて曲
げても剥離や破損することはなく、εr>30の高い比
誘電率が得られた。
【0070】(実施例5)本実施例では、実施例1で使
用したPt電極に代えて、Ag、Au、Cu、Ni、A
l、Pd、Ru、Irを用いてフレキシブル薄膜コンデ
ンサを作製した。作製条件は実施例1と同様とした。
【0071】表2に各フレキシブル薄膜コンデンサの比
誘電率を示す。
【0072】 (表2) 比誘電率の電極材料依存性 ―――――――――――――――――――――――――――― 電極 比誘電率 ―――――――――――――――――――――――――――― Pt 50 Ag 45 Au 40 Cu 30 Ni 35 Al 40 Pd 45 Ru 45 Ir 35 ――――――――――――――――――――――――――――
【0073】フレキシブル薄膜コンデンサは、すべて曲
げても剥離や破損することはなく、εr>30の高い比
誘電率が得られた。
【0074】ただし、SrTiO3薄膜形成時に、基板
温度が300℃程度で酸素雰囲気にさらされるため、耐
酸化性で熱的に安定な電極材料が望ましい。このような
観点からは、Pt、Ag、Pd、Ruが特に好ましい。
また、コストを考慮するとNi、Alなどが好ましい。
コンデンサ特性としてはPtを用いた場合に最も良好な
値を得ることができた。
【0075】(実施例6)本実施例では、Pt電極膜の
形成方法としてEB蒸着法を用いた点を除いては、実施
例1と同様にしてフレキシブル薄膜コンデンサを作製し
た。EB蒸着は、10-4Pa台の高真空チャンバー内に
おいて、基板温度RT(室温)の条件で行った。
【0076】フレキシブル薄膜コンデンサは、すべて曲
げても剥離や破損することがなく、実施例1とほぼ同等
のコンデンサ特性を得ることができた。
【0077】なお、金属電極膜の形成法としてDCマグ
ネトロンスパッタ法、ECRマグネトロンスパッタ法、
EB蒸着法以外の真空蒸着法を用いてもほぼ同様の効果
を得ることができるが、真空装置の自動化、連続化の観
点から、DCマグネトロンスパッタ法およびRFマグネ
トロンスパッタ法が特に好ましい。
【0078】(実施例7)本実施例では、SrTiO3
膜に代えて、BaTiO3、PbTiO3、CaTi
3、および固溶体の(Ba0.2Sr0.8)TiO3、(P
0.1Sr0.9)TiO 3、(Ca0.1Sr0.9)TiO3
用いた点を除いては、実施例1と同様にしてフレキシブ
ル薄膜コンデンサを作製した。また、比較のために、B
iTiOxを用いて同様にフレキシブル薄膜コンデンサ
を作製した。各膜の形成条件は実施例1と同様である。
【0079】表3に各フレキシブル薄膜コンデンサの比
誘電率を示す。
【0080】 (表3) 比誘電率の誘電体薄膜材料依存性 ―――――――――――――――――――――――――――― 誘電体薄膜 比誘電率 ―――――――――――――――――――――――――――― SrTiO3 50 BaTiO3 20 PbTiO3 45 CaTiO3 15 (Ba0.2Sr0.8)TiO3 65 (Pb0.1Sr0.9)TiO3 60 (Ca0.1Sr0.9)TiO3 40 BiTiOx 5 ――――――――――――――――――――――――――――
【0081】フレキシブル薄膜コンデンサは、すべて曲
げても剥離や破損することはなかった。また、BiTi
x(例えばBiTiO3)を用いた場合を除くすべての
コンデンサにおいて、εr>10の高い比誘電率が得ら
れた。特に(Pb0.1Sr0.9)TiO3を用いた場合に
はεr〜60でSrTiO3よりも高い比誘電率が得ら
れ、(Ba0.2Sr0.8)TiO3を用いた場合はεr〜6
5の最も良好なコンデンサ特性が得られた。
【0082】(実施例8)本実施例では、SrTiO3
膜の形成方法としてMOCVD法を用いた点を除いては
実施例1と同様にしてフレキシブル薄膜コンデンサを作
製した。MOCVD法では、Sr源としてSr(DP
M)2[Sr(C111922]をTHF[C48O]
溶液中に0.1mol/L含むものを用い、Ti源とし
てTTIP[Ti(O−iC374]を用いた。ま
た、N2をキャリアガスとして、それぞれ0.5cm3
min、0.8cm3/minの流量にて基板上に供給
した。これにO2とN2Oを8slmの流量で導入し、3
0Torr(約4000Pa)の成膜雰囲気中にてSr
TiO3膜の形成を行った。基板温度は300℃で、S
rTiO3膜の膜厚は300nm、堆積速度は約10n
m/minであった。無機高誘電体膜の形成以外は実施
例1とすべて同一条件である。こうして得たフレキシブ
ル薄膜コンデンサも、すべて曲げても剥離や破損するこ
とはなかった。また、コンデンサ特性としてもεr〜3
0の値を得ることができた。
【0083】なお、無機高誘電体膜の形成法として、R
Fスパッタリング法、ECRマグネトロンスパッタ法、
ゾル−ゲル法、MOCVD法以外のCVD法を用いても
ほぼ同様の効果を得ることができるが、成膜速度の向
上、および形成された膜品質、真空装置の自動化、連続
化の観点からはRFマグネトロンスパッタ法が好まし
い。
【0084】(実施例9)本実施例では、実施例1の作
製条件における、SrTiO3膜の形成時の基板温度に
ついて検討した。基板温度以外は実施例1と同一条件を
採用した。
【0085】図9に、基板温度とフレキシブル薄膜コン
デンサの比誘電率との関係を示す。基板温度の上昇に伴
い、300℃まではコンデンサの比誘電率も増加してい
る。比誘電率の向上はコンデンサ容量の向上につなが
り、同一面積で大容量のコンデンサが得られるから、コ
ンデンサの低価格化および小型化には有利である。一
方、基板温度が300℃を越えると基板に歪みが生じ、
逆に比誘電率が減少する結果となった。従って、特に有
機高分子基板を用いる場合には、基板温度は300℃を
上限とすることが好ましい。
【0086】(実施例10)本実施例では、実施例1の
作製条件における、SrTiO3薄膜の形成時のRF電
力について検討した。RF電力以外は実施例1と同一条
件を採用した。
【0087】図10に、RF電力とSrTiO3膜の堆
積速度との関係を示す。RF電力の増加に伴って蒸着速
度が直線的に増加していることがわかる。また、コンデ
ンサの比誘電率は蒸着速度を上げても大きく劣化するこ
とはないことが確認された。
【0088】蒸着速度の向上はスループットの向上につ
ながり、フレキシブル薄膜コンデンサの低価格化を実現
できるから、無機高誘電体薄膜の形成速度としては10
nm/min以上が好ましい。
【0089】(実施例11)本実施例では、TiO2
着膜に代えて、Crの酸化物であるCrOxを用いて実
施例1と同様にしてフレキシブル薄膜コンデンサを作製
した。CrOxはEB蒸着法を用いて作製した。EB蒸
着法は10-4Pa台の高真空チャンバー内において基板
温度25℃の条件で行った。CrOxの膜厚は約10n
mである。接着膜以外については実施例1と同一の条件
で作製した。こうして得たフレキシブル薄膜コンデンサ
も、すべて曲げても剥離や破損することはなく、良好な
コンデンサ特性を得ることができた。
【0090】なお、金属酸化物接着膜を形成するための
金属としてTi、Cr以外にNiCr、Co、Ge、C
u、Sn、Mo、Wを用いても同様の効果を得ることが
できた。また、これら金属酸化物接着膜を形成する方法
として、RFマグネトロンスパッタ法、ECRマグネト
ロンスパッタ法、CVD法、EB蒸着法以外の真空蒸着
法を用いても同様の効果を得ることができたが、製造コ
ストおよび薄膜形成の容易さの観点からはスパッタ法が
好ましい。
【0091】(実施例12)本実施例では、実施例11
で使用したCrOx接着膜に代えてEB蒸着法を用いて
厚さ約100nmのCr薄膜を形成し、濃硝酸溶液中に
浸食処理することによりCr酸化物膜を形成した。濃硝
酸溶液中での浸食処理は、10%濃硝酸に室温にて約1
0分間浸漬することにより行った。オージェ電子分光法
を用いて膜の表面の組成分析を行ったところ、Crの酸
化物が形成されていることが確認された。こうして得た
フレキシブル薄膜コンデンサも、すべて曲げても剥離や
破損することはなく、良好なコンデンサ特性を得ること
ができた。
【0092】なお、Crの他に、Ni、あるいはNiC
r、Ti、Co、Ge、Al、Cu、Ag、Sn、M
o、W薄膜を用いて同様の酸化処理を行ったところ、同
様の効果を得ることができた。
【0093】また、酸化のために用いる溶液として、燐
酸、塩素酸、過塩素酸を用いても同様の効果を確認する
ことができた。また、金属膜を形成する方法として、D
Cマグネトロンスパッタ法、RFマグネトロンスパッタ
法、ECRマグネトロンスパッタ法、CVD法、EB蒸
着法以外の真空蒸着法を用いても同様の効果を得ること
ができたが、製造コストおよび酸化物薄膜形成の容易さ
の観点からそれぞれの酸化物をゾル−ゲル法により形成
することが好ましい。
【0094】(実施例13)本実施例では、Ti接着膜
に代えてCr接着膜を用いた点を除いては実施例2と同
様にしてフレキシブル薄膜コンデンサを作製した。Cr
膜は、Tiと同じ条件でRFマグネトロンスパッタ法を
用いて形成した。Crの膜厚は約10nmとした。こう
して得たフレキシブル薄膜コンデンサも、すべて曲げて
も剥離や破損することはなく、良好なコンデンサ特性を
得ることができた。
【0095】なお、接着膜を形成する金属として、T
i、Cr以外に、NiCr、Co、Ge、Cu、Sn、
Mo、Wを用いても同様の効果を得ることができた。
【0096】(実施例14)本実施例では、図4と同様
の構造を有するフレキシブル薄膜コンデンサを作製し
た。実施例1と同様にして基板の一方の表面上にコンデ
ンサを形成した後、基板の他方の表面にさらに実施例1
と同様にしてコンデンサを形成した。ただし、ポリイミ
ド基板上へのTiO2接着膜の形成は、両面同時に形成
した。
【0097】こうして得たフレキシブル薄膜コンデンサ
も、すべて曲げても剥離や破損することはなかった。ま
た、両方の面に形成したコンデンサとも良好な特性を得
ることができた。
【0098】(実施例15)本実施例では、図5と同様
の構造を有するフレキシブル薄膜コンデンサを作製し
た。
【0099】厚さ0.5mmのAl23基体上に、Si
(OC254の加水分解反応によるゾル−ゲル法を用
いて形成した塗布ガラス(SiO2ガラス)からなる剥
離膜を作製した。塗布ガラス膜の厚みは約100nmで
あった。さらにこの上に液体状のポリイミドをスピンコ
ートにより塗布した。ポリイミドの膜厚は約200μm
であった。これを300℃の乾燥器内において約1時間
放置し、ポリイミドを熱硬化させた。この基板上に、実
施例1と同様にして、接着膜、金属電極膜および無機高
誘電体膜を形成した。コンデンサを形成した後、Al2
3基体の裏側から直径1mmのバイアホールを10m
m間隔に複数形成し、このバイアホールから弗酸を注入
することにより、剥離膜をエッチングした。こうして、
支持基板としたAl23基体上からフレキシブル薄膜コ
ンデンサを取りはずし、100℃の乾燥器内にて30分
乾燥させた。
【0100】なお、支持基板として、Al23板に代え
て、ガラスなどの無機基板、Si単結晶、Alの金属箔
などの金属基板を用いても同様の効果を確認することが
できた。特に、Si単結晶を基板として用いると、Si
表面を熱酸化することにより容易にSiO2膜を形成す
ることが可能であり、剥離後のSi基板を再利用するこ
とが可能となる。
【0101】また、有機高分子基板の材料として、ポリ
イミドの他に、熱硬化性あるいは光硬化性のポリアミ
ド、ポリイミドアミド、ポリエステル、エポキシ樹脂、
ポリウレタン、エポキシアクリレート、ポリアクリル酸
エステルを用いても同様の効果を確認することができ
た。しかし、コンデンサ特性としてはポリイミドを用い
たフレキシブル薄膜コンデンサが特性的に優れ、耐熱性
という観点からもポリイミドを用いることが好ましい。
【0102】また、液体状の有機高分子材料を硬化する
ための方法として、熱硬化の他に水銀灯を用いた紫外線
照射により同様の効果を確認することができた。
【0103】また、剥離膜として塗布ガラスの他にSi
2やSi34を用いても同様の効果を得ることができ
たが、エッチング速度が高いという点から剥離膜として
は塗布ガラスが好ましい。
【0104】また、剥離膜の形成方法として、真空蒸着
法、スパッタ法、CVD法を用いても同様の効果を得る
ことができたが、製造コスト、および剥離膜形成の容易
さの観点からゾル−ゲル法を用いて形成することが好ま
しい。
【0105】また、剥離膜をエッチングするための液体
の溶剤として、SiO2および塗布ガラスには弗酸また
は弗酸ナトリウム、Si34には濃燐酸を用いても同様
の効果を確認することができた。
【0106】また、剥離膜をエッチングするための気体
の溶剤として、CF4、CF4+H2、CHF3を用いても
同様の効果を確認することができた。
【0107】(実施例16)本実施例では、図6と同様
の構造を有するフレキシブル薄膜コンデンサを作製し
た。
【0108】ポリイミド基板中に直径0.4mmの穴を
設け、さらにこの基板上に金属酸化物接着膜を形成した
後、スルーホールメッキを施し、基板の裏面上にRFマ
グネトロンスパッタ法によりAl取り出し電極を形成し
た。このAl電極は、10-5Pa台の高真空チャンバー
内において、Ar雰囲気中、RF電力200W、成膜圧
力0.8Pa、基板温度25℃の条件で形成した。Al
の膜厚は約100nm、蒸着速度は約10nm/min
であった。この基板の表面に、裏面のAl取り出し電極
と接続されるようにスルーホールを覆ってPt電極膜を
形成した。その後、SrTiO3膜を形成し、その上に
再びPt電極膜を形成した。
【0109】表面のフレキシブル薄膜コンデンサの形成
は、実施例1と同様である。また、表面と裏面の金属電
極間での接続するためにAgの導電ペーストを埋め込ん
で固化させ、表面と裏面の電極を接続し、安定な接続が
得られるようにした。
【0110】上記有機高分子基板裏面上にフレキシブル
薄膜コンデンサに形成したところ、曲げても破損するこ
とはなく、積層膜の各層間での剥離は見られなかった。
【0111】上記のフレキシブル薄膜コンデンサを裏面
電極を取り出し電極として特性評価したところ、実施例
1のフレキシブル薄膜コンデンサとほぼ同等の特性を得
ることができた。
【0112】なお、基板の表面の金属電極から裏面に形
成された金属電極への接続方法として、基板中に設けら
れたスルーホールだけでなく、図7に示すような基板端
面を通して接続したフレキシブル薄膜コンデンサにおい
ても同様の効果を確認することができた。
【0113】(実施例17)本実施例では、図8と同様
の構造を有するフレキシブル薄膜コンデンサを作製し
た。
【0114】保護膜としてはRFマグネトロンスパッタ
法によりSi34膜を形成した。Si34膜の形成は、
10-4Pa台の高真空チャンバー内において、Ar/N
2=2/1の混合雰囲気中においてRF電力200W、
成膜圧力8mTorr、基板温度RTの条件で行った。
Si34膜の膜厚は約100nm、膜堆積速度は約10
nm/minであった。
【0115】保護膜を形成したフレキシブル薄膜コンデ
ンサと、保護膜を形成していないフレキシブル薄膜コン
デンサとを用意し、共に数回曲げても剥離、破損等は認
められなかった。また、これらフレキシブル薄膜コンデ
ンサは同等のコンデンサ特性を示した。しかし、これら
のフレキシブル薄膜コンデンサを50回曲げたところ、
保護膜を形成したフレキシブル薄膜コンデンサには剥離
が認められなかったが、保護膜を形成していないフレキ
シブル薄膜コンデンサでは一部に剥離が発生していた。
このように、保護膜処理を施すことにより、機械的な外
力に対する耐久性をさらに向上させることができること
が確認できた。
【0116】なお、保護膜として、Si34の他にSi
2、Ta25、Al23、熱硬化性樹脂、紫外線硬化
樹脂などを用いても同様の効果が得られた。
【0117】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、フレキシブルで、曲げたときにも破損しがたい、
品質かつ信頼性に優れたフレキシブル薄膜コンデンサを
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のフレキシブル薄膜コンデンサの一形
態の断面図である。
【図2】 本発明のフレキシブル薄膜コンデンサの別の
一形態の断面図である。
【図3】 本発明のフレキシブル薄膜コンデンサのまた
別の一形態の断面図である。
【図4】 本発明のフレキシブル薄膜コンデンサのさら
に別の一形態の断面図である。
【図5】 本発明のフレキシブル薄膜コンデンサのまた
別の一形態の断面を、このコンデンサの作製に用いた基
体および剥離膜とともに示す図である。
【図6】 本発明のフレキシブル薄膜コンデンサのまた
別の一形態の断面図である。
【図7】 本発明のフレキシブル薄膜コンデンサのさら
に別の一形態の断面図である。
【図8】 本発明のフレキシブル薄膜コンデンサのまた
別の一形態の断面図である。
【図9】 本発明のフレキシブル薄膜コンデンサの一例
について、比誘電率と作製時の基板温度との関係を示す
図である。
【図10】 本発明のフレキシブル薄膜コンデンサの無
機高誘電体膜の一例について、堆積速度と成膜条件との
関係を示す図である。
【符号の説明】
1 有機高分子基板 2 金属酸化物接着膜 3 金属電極膜 4 無機高誘電体膜 5 金属箔基板 6 金属接着膜 7 無機基体 8 剥離膜 9 金属電極 10 スルーホールメッキ 11 導電ペースト 12 保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北川 雅俊 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5E082 AB03 EE05 EE37 FG03 FG26 FG41 FG42 HH21 HH25 HH43 JJ15 KK01 PP06 PP09 PP10

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機高分子または金属箔からなる基板
    と、前記基板上に形成された無機高誘電体膜および金属
    電極膜とを含み、前記無機高誘電体膜が前記金属電極膜
    の間に配置されたフレキシブル薄膜コンデンサであっ
    て、 前記無機高誘電体膜および少なくとも1つの前記金属電
    極膜が、前記基板上の接着膜と接触して形成され、前記
    接着膜により前記基板と一体化していることを特徴とす
    るフレキシブル薄膜コンデンサ。
  2. 【請求項2】 接着膜が金属酸化物接着膜である請求項
    1に記載のフレキシブル薄膜コンデンサ。
  3. 【請求項3】 金属酸化物接着膜と金属電極膜との間に
    形成された金属接着膜をさらに含む請求項2に記載のフ
    レキシブル薄膜コンデンサ。
  4. 【請求項4】 金属接着膜が、金属酸化物接着膜と無機
    高誘電体膜との間を除いて形成されている請求項3に記
    載のフレキシブル薄膜コンデンサ。
  5. 【請求項5】 接着膜が、Cr、NiCr、Ti、C
    o、Ge、Cu、Sn、MoおよびWからなる群から選
    ばれる少なくとも1つの金属を含有する請求項1に記載
    のフレキシブル薄膜コンデンサ。
  6. 【請求項6】 基板の両面上に少なくとも金属電極膜が
    形成され、前記基板に設けられたスルーホールを通して
    前記基板の両側の金属電極膜が接続している請求項1に
    記載のフレキシブル薄膜コンデンサ。
  7. 【請求項7】 基板の両面上に少なくとも金属電極膜が
    形成され、前記基板の端面を経由して前記基板の両側の
    金属電極膜が接続している請求項1に記載のフレキシブ
    ル薄膜コンデンサ。
  8. 【請求項8】 無機高誘電体膜および金属電極膜上に形
    成された保護膜をさらに含む請求項1に記載のフレキシ
    ブル薄膜コンデンサ。
  9. 【請求項9】 保護膜が、SiO2、Si34、Ta2
    5、Al23、熱硬化性樹脂および紫外線硬化樹脂から
    なる群より選ばれる少なくとも1つの材料からなる請求
    項8に記載のフレキシブル薄膜コンデンサ。
  10. 【請求項10】 全体の厚みが300μm以下である請
    求項1に記載のフレキシブル薄膜コンデンサ。
  11. 【請求項11】 基板が有機高分子基板であり、前記有
    機高分子基板がポリイミド、ポリアミド、ポリイミドア
    ミド、ポリエステルおよびポリスルホンからなる群から
    選ばれる少なくとも1つの材料からなる請求項1に記載
    のフレキシブル薄膜コンデンサ。
  12. 【請求項12】 基板が金属箔基板であり、前記金属箔
    基板がステンレスからなる請求項1に記載のフレキシブ
    ル薄膜コンデンサ。
  13. 【請求項13】 金属電極膜が、Pt、Ag、Au、C
    u、Ni、Al、Pd、RuおよびIrからなる群より
    選ばれる少なくとも1つの材料からなる請求項1に記載
    のフレキシブル薄膜コンデンサ。
  14. 【請求項14】 無機高誘電体膜が、SrTiO3、B
    aTiO3、PbTiO 3、CaTiO3およびこれらの
    固溶体からなる群より選ばれる少なくとも1つの材料か
    らなる請求項1に記載のフレキシブル薄膜コンデンサ。
  15. 【請求項15】 有機高分子または金属箔からなる基板
    上に、第1の金属電極膜、無機高誘電体膜および第2の
    金属電極膜をこの順にそれぞれマスクを用いて形成する
    フレキシブル薄膜コンデンサの製造方法であって、前記
    第1の金属電極膜および前記無機高誘電体膜を、前記基
    板上の接着膜と接触して形成し、前記接着膜により前記
    基板と一体化することを特徴とするフレキシブル薄膜コ
    ンデンサの製造方法。
  16. 【請求項16】 第1の金属電極膜、無機高誘電体膜お
    よび第2の金属電極膜を接着膜と接触して形成し、前記
    接着膜により基板と一体化する請求項15に記載のフレ
    キシブル薄膜コンデンサの製造方法。
  17. 【請求項17】 接着膜として金属酸化物接着膜を形成
    し、さらに前記金属酸化物接着膜上の第1の金属電極膜
    を形成する領域内に、金属接着膜を形成する請求項15
    に記載のフレキシブル薄膜コンデンサの製造方法。
  18. 【請求項18】 金属電極膜を、DCマグネトロンスパ
    ッタ法、RFマグネトロンスパッタ法、ECRマグネト
    ロンスパッタ法、CVD法および真空蒸着法からなる群
    より選ばれる少なくとも一つの方法により形成する請求
    項15に記載のフレキシブル薄膜コンデンサの製造方
    法。
  19. 【請求項19】 無機高誘電体膜を、RFマグネトロン
    スパッタ法、ECRマグネトロンスパッタ法、CVD法
    およびゾル-ゲル法からなる群より選ばれる少なくとも
    一つの方法により形成する請求項15に記載のフレキシ
    ブル薄膜コンデンサの製造方法。
  20. 【請求項20】 無機高誘電体膜を、300℃以下で成
    膜する請求項15に記載のフレキシブル薄膜コンデンサ
    の製造方法。
  21. 【請求項21】 無機高誘電体膜を、毎分10nm以上
    の堆積速度で成膜する請求項15に記載のフレキシブル
    薄膜コンデンサの製造方法。
  22. 【請求項22】 接着膜として、RFマグネトロンスパ
    ッタ法、ECRマグネトロンスパッタ法、真空蒸着法、
    CVD法およびゾル−ゲル法からなる群より選ばれる少
    なくとも一つの方法により金属酸化物接着膜を形成する
    請求項15に記載のフレキシブル薄膜コンデンサの製造
    方法。
  23. 【請求項23】 接着膜として、DCマグネトロンスパ
    ッタ法、RFマグネトロンスパッタ法、ECRマグネト
    ロンスパッタ法、CVD法および真空蒸着法からなる群
    より選ばれる少なくとも一つの方法により形成した金属
    膜を溶液で処理することにより金属酸化物接着膜を形成
    する請求項15に記載のフレキシブル薄膜コンデンサの
    製造方法。
  24. 【請求項24】 溶液が、濃硝酸、燐酸、塩素酸および
    過塩素酸からなる群より選ばれる少なくとも1種である
    請求項23に記載のフレキシブル薄膜コンデンサの製造
    方法。
  25. 【請求項25】 接着膜として、DCマグネトロンスパ
    ッタ法、RFマグネトロンスパッタ法、ECRマグネト
    ロンスパッタ法、真空蒸着法およびCVD法からなる群
    より選ばれる少なくとも一つの方法により金属接着膜を
    形成する請求項15に記載のフレキシブル薄膜コンデン
    サの製造方法。
  26. 【請求項26】 無機材料または金属材料からなる基体
    上に剥離膜を形成し、前記剥離膜上に有機高分子材料を
    塗布し、熱処理または光照射により前記有機高分子材料
    を硬化させて前記剥離膜上に有機高分子基板を形成する
    工程をさらに含む請求項15に記載のフレキシブル薄膜
    コンデンサの製造方法。
  27. 【請求項27】 有機高分子材料が、熱硬化性または光
    硬化性である、ポリイミド、ポリアミド、ポリイミドア
    ミド、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン、エ
    ポキシアクリレートおよびポリアクリル酸エステルから
    なる群より選ばれる少なくとも1つの液体状物質である
    請求項26に記載のフレキシブル薄膜コンデンサの製造
    方法。
  28. 【請求項28】 真空蒸着法、スパッタ法、CVD法お
    よびゾル−ゲル法からなる群より選ばれる少なくとも一
    つの方法により剥離膜を形成する請求項26に記載のフ
    レキシブル薄膜コンデンサの製造方法。
  29. 【請求項29】 剥離膜が、SiO2、Si34および
    塗布ガラスからなる群より選ばれる少なくとも1つの材
    料からなる請求項26に記載のフレキシブル薄膜コンデ
    ンサの製造方法。
  30. 【請求項30】 液体または気体の剥離溶剤を用いて、
    基体から有機高分子基板を剥離する工程をさらに含む請
    求項26に記載のフレキシブル薄膜コンデンサの製造方
    法。
  31. 【請求項31】 剥離溶剤として、弗酸、弗酸ナトリウ
    ムおよび濃燐酸からなる群より選ばれる少なくとも1種
    の溶液を用いる請求項30に記載のフレキシブル薄膜コ
    ンデンサの製造方法。
  32. 【請求項32】 剥離溶剤として、CF4およびCHF3
    からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む気体を用
    いる請求項30に記載のフレキシブル薄膜コンデンサの
    製造方法。
  33. 【請求項33】 剥離溶剤として、CF4とH2との混合
    ガスを用いる請求項30に記載のフレキシブル薄膜コン
    デンサの製造方法。
  34. 【請求項34】 第1の金属電極膜、無機高誘電体膜お
    よび第2の金属電極膜上に保護膜を形成する工程をさら
    に含む請求項15に記載のフレキシブル薄膜コンデンサ
    の製造方法。
  35. 【請求項35】 真空蒸着法、スパッタリング法、CV
    D法、ゾル−ゲル法、スクリーン印刷法およびディスペ
    ンサー塗布法からなる群より選ばれる少なくとも一つの
    方法により保護膜を形成する請求項34に記載のフレキ
    シブル薄膜コンデンサの製造方法。
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