JP2000351956A - 増粘剤を添加した半導体用研磨剤 - Google Patents

増粘剤を添加した半導体用研磨剤

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JP2000351956A JP16341199A JP16341199A JP2000351956A JP 2000351956 A JP2000351956 A JP 2000351956A JP 16341199 A JP16341199 A JP 16341199A JP 16341199 A JP16341199 A JP 16341199A JP 2000351956 A JP2000351956 A JP 2000351956A
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めぐみ 湯川
Kazuaki Endo
一明 遠藤
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 砥粒である酸化セリウム粒子の沈降
速度が遅く、長期間の保存においても分散状態の安定を
保つことのでき、研磨時に一定濃度で供給できる半導体
用研磨剤スラリーを提供する。 【解決手段】 重量平均粒径が0.1〜0.35μm
である酸化セリウムを増粘剤によりスラリ中に分散させ
て粘度を1.2〜200cPとした半導体用研磨剤とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイスの
製造工程で半導体基板上の絶縁膜等の研磨に使用される
酸化セリウム研磨剤に関し、特に増粘剤が添加されてい
るため分散性が良く、保存又は輸送時に沈降が少ない研
磨剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、多層配線構造の半導体デバイ
ス製造工程において、酸化シリコン(SiO2 ) からな
る層間絶縁膜などを研磨して平坦化するために、化学的
機械研磨( Chemical Mechanical Polishing ; 以下、C
MPと称することがある。)の技術が用いられ、砥粒と
して一般的には、コロイダルシリカが使用されている。
【0003】通常、コロイダルシリカは、粒径が数十n
mのシリカ粒子を水に懸濁させたスラリー状態で使用さ
れるが、安定的に分散させるための水素イオン濃度の調
整や研磨速度の増大と云う目的のために、KOHやNa
OHが添加されている。しかしながら、このようなアル
カリ金属を含む研磨剤を用いてシリコン酸化絶縁膜等を
研磨すると、アルカリ金属が当該酸化シリコン膜中に拡
散し、デバイスの信頼性を低下させるという問題があっ
た。
【0004】また、アンモニアやアミンで水素イオン濃
度を調整し、コロイダルシリカ粒子懸濁液中のアルカリ
金属を低減したスラリーも提案されているが、シリカ粒
子の分散が安定せず、かつ、酸化シリコン絶縁膜の研磨
速度は著しく遅く実用的ではないと云う問題があった。
【0005】これらの問題を解決し、研磨速度も充分大
きい研磨剤として、酸化セリウムを砥粒として使用する
ものが提案されている。この酸化セリウムは、一般的に
水又は水性媒体等の分散媒に懸濁させた状態で研磨剤と
して使用されるが、その際には、酸化セリウムの分散性
を向上させるために分散剤等の添加剤が用いられている
( 特開平09−270402号、特開平11−1256
1号等 )。
【0006】しかしながら、酸化セリウムは、比重が大
きいため沈降速度が速く一般的な分散剤の効果だけでは
分散が安定しない。特に長期間の貯蔵や輸送時には、酸
化セリウム粒子が分散媒と容易に分離し、沈降が起こる
ため、使用時のスラリー濃度が安定せず、所定のスラリ
ー濃度を維持するため再撹拌等の操作が必要になるなど
実用性に問題があった。また、実際の研磨時の研磨機や
配管中に酸化セリウムが沈殿・堆積する問題があった。
【0007】また、本発明者らが見出したところによれ
ば、分散剤を添加してスラリー中の砥粒の分散性を向上
させた場合、一旦容器の底に沈殿した酸化セリウム粒子
は、極めて硬い沈殿若しくは塊状となってしまい、再撹
拌も困難になる等研磨剤としての商品価値が大きく損な
われると云う問題もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、酸化
セリウムを砥粒として水性媒体に分散させた研磨剤にお
いて、粒子の沈降速度が遅く、長期間の保存においても
分散状態の安定を保つことのできる半導体用研磨剤を提
供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】(1) 本発明に従えば、
増粘剤を添加した水又は水性媒体に重量平均粒径が0.
1〜0.35μmである酸化セリウムを分散させてな
り、かつ粘度が1.2〜200cPであることを特徴と
する半導体用研磨剤、が提供される。
【0010】(2) また本発明に従えば、上記の研磨剤
を化学的機械研磨装置の研磨布に担持させて、半導体基
板上に形成された絶縁膜の少なくとも一部を研磨するこ
とを特徴とする半導体基板の研磨方法、が提供される。
本発明のさらに他の実施の形態は以下の説明から明らか
になるであろう。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
【0012】本発明の半導体用研磨剤は、増粘剤を添加
した水又は水性媒体に重量平均粒径が0.1〜0.35
μmである酸化セリウムを分散させてなり、かつ粘度が
1.2〜200cPのものである。
【0013】まず酸化セリウム粒子について説明する。
本発明における酸化セリウム粒子は、重量平均粒径が
0.1〜0.35μm、さらに好ましくは0.2〜0.
3μmのものである。粒子径がこの範囲より大きい場合
は、研磨する半導体基板上の絶縁膜表面に傷がつきやす
く、またこの範囲より小さい場合は、研磨速度が小さく
なる。なお研磨時の傷の発生をより少なくするために
は、酸化セリウム粒子の最大粒径は、0.7μm以下で
あることが好ましい。
【0014】本発明において重量平均粒径は、質量基準
で粒度分布を求め、全質量を100%とした累積カーブ
において、その累積カーブが50%となる点の粒径であ
る。これを質量基準累積50%径ともいう( 例えば、化
学工学便覧「改定5版」( 化学工学会編 )p220〜2
21の記載参照 )。また最大粒径とは、累積頻度が10
0%に達したときの粒径をいう。
【0015】これら粒径の測定は、日機装株式会社製マ
イクロトラックHRAX−100等の機器を使用し、酸
化セリウム粒子を水等の媒体に超音波処理して粒子の分
散状態が安定化した時点で粒度分布測定することにより
行われる。
【0016】なお、研磨時の傷の発生をより少なくする
ためには、上記した重量平均粒径の酸化セリウム粒子に
おいて、その結晶粒子径が150〜600Å、より好ま
しくは300〜500Åであるものがより望ましい。
【0017】本発明で使用する酸化セリウム粒子は、例
えばバストネサイトやモザナイト等を分離精製して得ら
れる純度の高い炭酸セリウムを湿式粉砕し、乾燥、焼成
することによって得られる。湿式粉砕は、水等水性媒体
又はアルコール等の非水媒体中で湿式媒体用撹拌ミル等
で行われ、乾燥は通常100〜150℃で3〜15時間
程度行われる。焼成は600〜800℃、好ましくは6
50〜750℃で行うことが望ましい。焼成後の粉末中
に大粒径のものが含まれる場合は、さらに粉砕工程を行
ってもよい。最後に機械的分級操作等により本発明で使
用する所望の重量平均粒径の酸化セリウム粒子が得られ
る。
【0018】本発明の研磨剤は、上記のごとくして得ら
れた粒径の酸化セリウム粒子を水又は水性媒体に撹拌混
合機、ホモジナイザー、ボールミル等で十分分散させ、
酸化セリウムが0.1〜30重量%、好ましくは0.1
〜20重量%、さらに好ましくは1〜15重量%分散し
ているスラリー( 以下、研磨剤スラリーとも云う。 )と
して用いる。ここで水性媒体とは、水を主体とし、これ
にメタノール、エタノール、イソプロパノール等の水溶
性又は水と混和しうる有機溶媒を30重量%以下、好ま
しくは20重量%以下程度含む混合溶媒である。
【0019】本発明においては、この酸化セリウム粒子
含有研磨剤スラリーに増粘剤を添加しその粘度を1.2
〜200cP、より好ましくは5〜200cp、さらに
好ましくは10〜200cPとすることを特徴とする。
これより粘度が低いと長期間粒子の分散安定性を保持す
ると云う本発明の目的を達成することが困難であり、こ
れより粘度があまり高いとスラリーの取扱いが困難にな
る。
【0020】なかでも1ヵ月以上の長期分散安定性を必
要とする用途では20cP以上が好ましく、また研磨時
の研磨剤スラリーの流動性を保つためには100cP以
下とすることが好ましい。
【0021】本発明における粘度は測定温度25℃で、
E型粘度計( 東京計器製:VISCONIC型 )を使用
して測定した値である。
【0022】使用する増粘剤としては、研磨後の洗浄の
容易さの点から水溶性高分子化合物が好ましい。特に保
存時及び研磨時の化学的安定性から、 (1) 水溶性セル
ロースエーテル、例えばメチルセルロース、エチルセル
ロース、プロピルセルロース等のアルキルセルロース;
ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース等のヒドロキシア
ルキルセルロース;カルボキシメチルセルロース、カル
ボキシエチルセルロース、カルボキシプロピルセルロー
ス等のカルボキシアルキルセルロース、 (2) その他の
多糖類であるキトサン、アルギン酸、グアガム、キサン
タンガム、ランサンガム等、 (3) 多価アルコール及び
その誘導体、例えばエチレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、トリメチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、トリプロピレングリコール、グリセリン、ポリエチ
レングリコールエーテル、ポリエチレングリコールジス
テアレート、 (4) 及びその他の水溶性高分子化合物で
あるポリビニルアルコール等が挙げられる。
【0023】なかでも水溶性セルロースエーテル、ポリ
エチレングリコールエーテル、ポリエチレングリコール
ジステアレート及びポリビニルアルコールが最も好まし
いものとして挙げられる。
【0024】増粘剤の添加量は、増粘剤の種類、酸化セ
リウム粒子のスラリー濃度、粒子重量平均粒径、スラリ
ーの設定粘度範囲、保存温度、保存期間等によって異な
りうるが、通常スラリー中に0.01〜20重量%、特
に0.1〜10重量%程度が好ましい。
【0025】本発明の研磨剤は、砥粒として酸化セリウ
ム粒子を主体として使用するものであるが、従来公知の
他の一種又は二種以上の研磨砥粒を少量併用して用いて
もよい。他の研磨砥粒としては、例えば、酸化アルミニ
ウム(アルミナ,Al23) 、二酸化ケイ素( シリ
カ,SiO2 ) 、酸化ジルコニウム( ジルコニア, Zr
2 ) 、酸化チタン( チタニア, TiO2 ) 、酸化ゲル
マニウム( ゲルマニア,GeO,GeO2 ) 、窒化ケイ
素( Si34 )を酸化セリウムに対してその30重量
%以下、好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは
10重量%以下を用いることができる。
【0026】これら砥粒の重量平均粒子径も、酸化セリ
ウムの場合と同様な理由により0.1〜0.35μmが
好ましく、研磨速度や、傷の発生量などを考慮すると
0.2〜0.3μmがさらに好ましい。
【0027】本発明の研磨剤スラリーには、用途に応じ
てさらに分散剤、防カビ剤、pH調整剤、酸化剤等を適
宜添加して使用してもよい。なお分散剤としては、通常
界面活性剤が使用され、オレイン酸アンモニウム、ラウ
リル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエタノールア
ミン等の陰イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンラ
ウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラ
ウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等の
非イオン性界面活性剤が好適に使用される。かくして得
られた本発明の半導体用研磨剤は、好ましくは半導体基
板上に形成された絶縁膜の少なくとも一部を研磨するた
めに使用される。
【0028】具体的には、本発明の研磨剤を化学的機械
研磨装置の研磨布に担持させて、半導体基板上に形成さ
れた絶縁膜を研磨するが、この研磨剤スラリーを使用す
る研磨工程は、常法に従って行うことができる。例えば
上部に半導体基板等の被研磨材を保持しながら回転を与
える駆動装置を備えたポリシングヘッドと、これに対向
する下部のポリシングパッド( 研磨布 )が貼付されてい
る回動しうる定盤( プラテン )からなるCMP装置を使
用し、当該研磨布に本発明の研磨剤を担持させ、すなわ
ち具体的には本発明の研磨剤スラリーをこの研磨布の上
に供給しながら、50〜300rpm程度で回転してい
る半導体基板と接触させ、基板上に形成された絶縁膜の
少なくとも一部を研磨してその平坦化を行うものであ
る。
【0029】
【作用】半導体デバイスなどの製造工程でCMP研磨を
行う際に、研磨後の絶縁膜表面を平坦化し、一定の研磨
速度を得るためには、一定濃度の酸化セリウムを含む研
磨剤が連続的に供給されることが必要とされるが、本発
明の研磨剤スラリーにおいては、長期間の貯蔵中や輸送
中にも粒子が沈降することなく常に媒体中で安定に分散
しているので、保存後も常に一定の研磨速度を得ること
ができる。
【0030】また、研磨剤中に酸化セリウム粒子の凝集
体が存在すると、研磨後の絶縁膜表面に傷が発生する
が、本発明の研磨剤スラリーにおいては、酸化セリウム
が媒体中で常に安定的に分散していて長期間凝集体が生
じることはない。
【0031】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明するが、本発明
の技術的範囲がこれに限定されるものではない。なお、
例1〜8は実施例、例9は比較例である。
【0032】( I )〔研磨剤スラリーの調製〕 〔例1〕酸化セリウム( 重量平均粒径:0. 2μm 、最
大粒径:0. 6μm、結晶子径410Å )10重量部
を、分散剤( 特殊ポリカルボン酸型高分子界面活性剤 )
0.18重量部を添加したイオン交換水に分散させ、こ
の懸濁液に高分子増粘剤(ポリエチレングリコールエー
テル型増粘剤 )0.2重量部を添加し、半導体用研磨剤
スラリーを調製した。
【0033】なお、重量平均粒径、最大粒径は日機装株
式会社製マイクロトラックHRAX−100を用いて、
超音波処理した後に同機器で測定した。
【0034】また、結晶子径はX線回折から求められる
結晶粒の大きさを表し、Sherrer の式( たとえば、B.D.
Cullity ( 松村訳 )「 X線回折要論」 ( アグネ発行
)参照 )により算出された値である。ここでX線回折装
置は、島津製作所社製X線回折装置XD―D1を用い
た。
【0035】〔例2〜9〕例1の増粘剤の量を2.0重
量部( 例2 )、3.3重量部( 例3 )、4.2重量部(
例4 )、5.0重量部( 例5 )、6.3重量部( 例6
)、7.5重量部(例7 )、8.5重量部( 例8 )、
9.5重量部( 例9 )に変えた以外は同様にして半導体
用研磨剤スラリーを調整した。
【0036】〔例9〕例1の増粘剤を添加しない以外
は、同様にして半導体用研磨剤スラリーを調整した。
【0037】( II )〔粘度及び沈降速度の測定〕 例1〜例10で調製した半導体用研磨剤スラリーについ
て以下のようにして粘度及び沈降速度の指標として、透
明部分の高さと沈降部分の高さを測定した。
【0038】粘度の測定:測定温度25℃で、E型粘
度計(東京計器製:VISCONIC型)を用いて測定
した。
【0039】沈降速度の測定( 透明部分および沈降部
分の高さの測定 ):図1に示したように、φ24mmの
ガラス管1に半導体用研磨剤を液高さ2が180mmに
なるように入れ、静置する。日数が経過すると液部分が
酸化セリウム粒子の沈降により、透明部分3、白濁部分
4、沈降部分5の3層に分離する。透明部分および沈降
部分の高さを、経過日数( 連続して静置させた日数 )1
0日、20日および30日の3回、測定して沈降速度の
指標とした。
【0040】透明部分の高さの結果を表1に、沈降部分
の高さの結果を表2に、それぞれ粘度の値とともに示
す。なお、表中に「10日」、「20日」及び「30
日」とあるのは、それぞれ経過日数を示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】以上の結果より、増粘剤無添加の場合は、
経過日数10日でも沈降部分が生じているのに対して、
増粘剤を添加した場合は、0.2重量部の添加( 粘度
1.2cP )でも沈降部分が生じなくなる。さらに増粘
剤の添加量を増加し粘度を増加させることにより沈降部
分を生じない日数が増加する。なお、3.3重量部( 粘
度5cP )以上添加した場合は、透明部分を生じる高さ
も大幅に減少し、均一分散性が向上していることが確認
された。
【0044】(III)〔研磨試験〕 上記の例1〜例10と同じ条件で別に調製した研磨剤ス
ラリーをポリ容器中に30日放置後のスラリーを使用し
て研磨試験を行った。すなわち、表面に厚さ1μmの酸
化シリコン絶縁膜を形成した6インチシリコン基板を、
発泡ポリウレタン製研磨パッド、定盤回転数90rp
m、圧力35kPaで、スラリー供給速度2.5リット
ル/minの条件で10分間研磨し、放置前のスラリー
と放置後のスラリーとの研磨速度を比較した。
【0045】ここで研磨スラリーは、念のため緩やかな
撹拌を行いながら研磨機( 6Bラッピングマシン )に供
給した。例1〜例4のスラリーは、底部に僅かの沈殿層
が認められたが緩い撹拌を行うことによりこの沈殿層は
再度浮遊分散し均一のスラリーが得られた。これに対し
て例10のスラリーの沈殿層は、完全に容器底部に硬い
塊として固着してしまい撹拌しても容易には均一のスラ
リーにすることはできなかった。
【0046】例1〜例9については放置前と放置後のス
ラリーについて実質的な研磨速度の減少は認められなか
ったが、例10では研磨速度は約15%低下した。
【0047】研磨後のウエハ表面を微分干渉型顕微鏡に
より観察しウエハ10cm2 当たりの傷の数を算出し
た。例1〜例9では放置前後のスラリーはいずれも1〜
3個程度であり有意差は認められなかった。例10は放
置後のスラリーについては傷の数は、放置前の1個が1
5〜30個程度へとかなり増加することがわかった。研
磨スラリー中で酸化セリウムの凝集体が大量に発生した
ため絶縁膜表面に傷の発生を加速したものと推定され
る。
【0048】
【発明の効果】本発明の酸化セリウムを砥粒とする研磨
剤スラリーにおいては、増粘剤の添加により充分粘度が
高められているため、長期間の貯蔵中や輸送中にも粒子
が沈降することなく常に媒体中で安定に分散している。
このため研磨時に常に一定濃度で供給できるので、一定
の研磨速度を得ることができる。
【0049】また、本発明の研磨剤スラリーにおいて
は、酸化セリウムが媒体中で常に安定的に分散してい
て、絶縁膜表面に傷を発生させる原因となる凝集体が生
じることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体用研磨剤の沈降試験を示す説明図
【符号の説明】
1 ガラス管 2 液高さ 3 透明部分 4 白濁部分 5 沈降部分

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 増粘剤を添加した水又は水性媒体に重量
    平均粒径が0.1〜0.35μmである酸化セリウムを
    分散させてなり、かつ粘度が1.2〜200cPである
    ことを特徴とする半導体用研磨剤。
  2. 【請求項2】 増粘剤が水溶性高分子化合物である請求
    項1記載の半導体用研磨剤。
  3. 【請求項3】 増粘剤が水溶性セルロースエーテル、ポ
    リビニルアルコール、ポリエチレングリコールエーテル
    及びポリエチレングリコールジステアレートからなる群
    より選択される少なくても一種である請求項1又は2記
    載の半導体用研磨剤。
  4. 【請求項4】 半導体基板上に形成された絶縁膜の少な
    くとも一部を研磨するために使用される請求項1〜3の
    いずれかに記載の半導体用研磨剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の研磨剤
    を化学的機械研磨装置の研磨布に担持させて、半導体基
    板上に形成された絶縁膜の少なくとも一部を研磨するこ
    とを特徴とする半導体基板の研磨方法。
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