JP4117448B2 - 結晶性酸化第二セリウムゾル及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本願発明は、単分散に近い結晶性酸化第二セリウムゾル及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平10−95614号公報で、不活性ガス雰囲気下に水性媒体中でセリウム(III)塩とアルカリ性物質を化合物を3〜30の(OH)/(Ce3+)のモル比で反応させて水酸化セリウム(III)懸濁液を生成した後、直ちに該懸濁液に大気圧下、10〜95℃の温度で酸素又は酸素を含有するガスを吹き込み酸化させて得られた酸化第二セリウム粒子の製造方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特開平10−95614号公報の製造方法で得られた酸化第二セリウム粒子を水性液中に含有するゾルは、ガス吸着法(BET法)による比表面積が30m2/gであるからBET法換算粒子径は28nmである。このゾルの動的光散乱法で測定した粒子径は306nmで、(動的光散乱法で測定した粒子径)/(ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径)の比が11である。そのため、粒子の沈降性について検討の余地があり、長時間の静置により粒子が沈降固結する問題があり、研磨剤として使用する場合にディスパーなどで激しく攪拌してゾルを再分散する必要がある。本願発明は、単分散性の高いゾルの製造方法を提供し、それらを研磨に用いることで、研磨面での微小な表面欠陥の発生を防止しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本願発明は第1観点として、ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径が10〜200nmであり、且つ(動的光散乱法で測定した粒子径)/(ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径)の比が2〜6の範囲にある結晶性酸化第二セリウム粒子と、高分子ポリマーとを、(結晶性酸化第二セリウム粒子)/(高分子ポリマー)の重量比で0.05〜3.0の範囲に含有する有機−無機複合体粒子を含有する水性スラリー、
第2観点として、下記(A)工程、(B)工程、及び(C)工程:
(A)工程:不活性ガス雰囲気下に水性媒体中でセリウム(III)塩とアルカリ性物質を3〜30の(OH)/(Ce3+)のモル比で反応させて水酸化セリウム(III)の懸濁液を生成した後、直ちに該懸濁液に大気圧下、10〜95℃の温度で酸素又は酸素を含有するガスを吹き込むことにより、ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径が10〜200nm、且つ(動的光散乱法で測定した粒子径)/(ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径)の比が10以上の範囲にある結晶性酸化第二セリウム粒子を含有するゾルを生成する工程、
(B)工程:(A)工程で得られたゾルを湿式粉砕する工程、及び
(C)工程:(B)工程で得られたゾルと高分子ポリマーとを混合する工程、を含む請求項1に記載の有機−無機複合体粒子を含有する水性スラリーの製造方法、
第3観点として、アルカリ性物質が、アルカリ金属の水酸化物、有機塩基又はこれらの混合物である第2観点に記載の有機−無機複合体粒子を含有する水性スラリーの製造方法、
第4観点として、酸素を含有する気体が、空気又は酸素と窒素の混合ガスである第2観点又は第3観点に記載の有機−無機複合体粒子を含有する水性スラリーの製造方法、
第5観点として、下記(a)工程、(b)工程、及び(c)工程:
(a)工程:炭酸セリウムを300〜1100℃で焼成することにより結晶性酸化セリウム粒子を製造する工程、
(b)工程:(a)工程で得られた粒子を湿式粉砕する工程、及び
(c)工程:(b)工程で得られたゾルと高分子ポリマーを混合する工程、を含む
請求項1に記載の有機−無機複合体粒子を含有する水性スラリーの製造方法、及び
第6観点として、湿式粉砕が、湿式ボールミル、サンドグラインダー、アトライター、パールミル、超音波ホモジナイザー、圧力ホモジナイザー、又はアルティマイザーによって行われる請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載の有機−無機複合体粒子を含有する水性スラリーの製造方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】
本願発明のゾルは、結晶性の高い酸化第二セリウム粒子を含有する。
【0006】
この酸化第二セリウム粒子はガス吸着法(BET法)による比表面積が、4〜83m2/gであり、それらの値から換算した粒子径が10〜200nmである。ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径は、個々の粒子の粒子径の平均値が観測されるものである。
【0007】
そして、動的光散乱法はN4(COULTER ELECTRONICS 社製)、DLS−6000(大塚電子(株)製)等の装置によって測定され、その値は20〜800nmである。動的光散乱法ではゾル中の粒子の粒子径が観測され、凝集や癒着があるときはそれらの粒子径が観測される。
【0008】
本願発明のゾルにおいて、結晶性酸化第二セリウム粒子は、ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径が10〜200nmであり、且つ(動的光散乱法で測定した粒子径)/(ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径)の比が2〜6の範囲にある結晶性酸化第二セリウム粒子を含有するゾルである。これらからガス吸着法による比表面積から換算した粒子径と、動的光散乱法で測定した粒子径との差が従来の結晶性酸化第二セリウム粒子を含有するゾルよりも小さいため、凝集形態が小さく、単分散に近いゾルである。
【0009】
本願発明のゾルは(A)工程及び(B)工程を経由して製造される。
【0010】
本願発明のゾルを製造するための(A)工程は、不活性ガス雰囲気下に水性媒体中でセリウム(III)塩とアルカリ性物質を3〜30の(OH)/(Ce3+)のモル比で反応させて水酸化セリウム(III)懸濁液を生成した後、直ちに該懸濁液に大気圧下、10〜95℃の温度で酸素又は酸素を含有するガスを吹き込み酸化させ、ガス吸着法(BET法)による比表面積から換算した粒子径が10〜200nmで、(動的光散乱法で測定した粒子径)/(ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径)の比が10以上の範囲にある結晶性酸化第二セリウム粒子を含有するゾルを製造する。
【0011】
セリウム(III)塩化合物は、硝酸第一セリウム、塩化第一セリウム、硫酸第一セリウム、炭酸第一セリウム、硝酸アンモニウムセリウム(III)等が挙げられる。上記のセリウム(III)塩化合物は、単独または混合物として使用することができる。
【0012】
アルカリ性物質は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物またはアンモニア、アミン、水酸化四級アンモニウム等の有機塩基が挙げられ、特に、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましく、これらを単独または混合物として使用することができる。
【0013】
酸素を含有するガスは空気、酸素、酸素などの酸化性ガスと窒素などの不活性ガスとの混合ガスなどが挙げられるが、空気が経済性、取扱い面から好ましい。
【0014】
上記(B)工程は(A)工程で得られたゾルを湿式粉砕する工程である。
【0015】
また、本願発明のゾルは(a)工程及び(b)工程を経由して製造することができる。
【0016】
(a)工程は炭酸セリウムを300〜1100℃で焼成することにより結晶性酸化セリウム粒子を製造する。炭酸セリウムは、平均粒子径が数μm〜100μmの市販の炭酸セリウムを使用することができる。
【0017】
焼成温度が300℃より低いと、酸化反応が十分に起こらず結晶性酸化第二セリウムが得られないため好ましくない。また、焼成温度が1100℃より高いと、結晶性酸化第二セリウムの一次粒子径が300nm以上となり好ましくない。
【0018】
上記(a)工程で得られた結晶性酸化セリウム粒子を(b)工程で湿式粉砕して結晶性酸化第二セリウム粒子を含有するゾルを製造する。
【0019】
本願発明のゾルを製造するための(B)工程及び(b)工程は、(A)及び(a)工程で得られた結晶性酸化第二セリウムゾル及び結晶性酸化第二セリウム粒子を湿式粉砕する工程である。この湿式粉砕は湿式ボールミル、サンドグラインダー、アトライター、パールミル、超音波ホモジナイザー、圧力ホモジナイザー、アルティマイザーなどの装置を用いて行われる。
【0020】
(A)工程を経由する(B)工程では、(A)工程におけるガス吸着法(BET法)による比表面積から換算した粒子径を維持しながら、(動的光散乱法で測定した粒子径)/(ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径)の比を2〜6の範囲に到達するまで湿式粉砕を行うものである。
【0021】
すなわち、この(B)工程は、(A)工程で得られた結晶性酸化第二セリウム粒子の1次粒子径を小さくすることなく、粒子同士が点で軽く癒着した状態を分離させる目的で行うものであり、このため(B)工程後の粒子のガス吸着法(BET法)から換算した粒子径の値は、(A)工程の値とほとんど変わらない。
【0022】
一方、(a)工程を経由する(b)工程は、(a)工程で得られる結晶性酸化第二セリウム粒子は一次粒子が面で癒着しており(b)工程の湿式粉砕により一次粒子を崩さず粒子を分離させるが、癒着した面を剥がすため新しい面ができる。そのため(b)工程後の粒子のガス吸着法(BET法)から換算した粒子径の値は、(a)工程の値より小さくなる。
【0023】
本願発明で得られた結晶性酸化第二セリウム粒子を含有するゾルは、限外濾過法またはフィルタープレス洗浄法などの洗浄により不純物を取り除いた後、第4級アンモニウムイオン(NR4 +、但しRは有機基である)を(NR4 +)/(CeO2)のモル比で0.001〜1の範囲に含有させることによりアルカリ性ゾルとして安定性が向上するので好ましい。
【0024】
第4級アンモニウムイオンは、第4級アンモニウムシリケート、ハロゲン化第4級アンモニウム、水酸化第4級アンモニウム、又はこれらの混合物を添加することによって与えられ、特に第4級アンモニウムシリケート、水酸化第4級アンモニウムが好ましい。
【0025】
また、少量の酸又は塩基を含有することもできる。酸の場合は、水溶性の酸を[H+]/[CeO2]モル比で0.001〜1の範囲に含有することにより酸性ゾルとして安定性が向上するので好ましい。この酸性ゾルは、1〜6のpH、好ましくは2〜6のpHである。上記水溶性の酸は、例えば塩化水素、硝酸等の無機酸、蟻酸、酢酸、蓚酸、クエン酸、乳酸等の有機酸、これらの酸性塩、又はこれらの混合物が挙げられる。また、水溶性の塩基を[OH-]/[CeO2]モル比で0.001〜1の範囲に含有することによりアルカリ性ゾルにすることができる。このアルカリ性ゾルは、8〜13のpH、好ましくは9〜13のpHである。上記水溶性の塩基は、上記記載の水酸化第4級アンモニウム、第4級アンモニウムシリケートの他にエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、モノプロパノールアミン、及びアンモニア、水酸化カリウム等が挙げられる。
【0026】
本願発明の結晶性酸化第二セリウム粒子を含有するゾルは、(B)工程及び(b)工程の終了後に上記塩基又は酸の添加によりゾルとして安定化を向上させることができる。しかし、(A)工程及び(a)工程の終了後に上記塩基又は酸を添加することにより、湿式ボールミル、サンドグラインダー、アトライター(三井鉱山(株)製)、パールミル((株)アシザワ製)、超音波ホモジナイザー(日本精機製作所(株)製)、圧力ホモジナイザー((株)エスエムティー製)、アルティマイザー(スギノマシン(株)製)などで湿式粉砕又は湿式破砕を行う事もできる。(B)工程及び(b)工程での安定した操業のためには、(A)工程及び(a)工程の終了後に上記塩基又は酸を添加する方法を行うことが好ましい。
【0027】
本願発明の結晶性酸化第二セリウム粒子を含有するゾルは、水溶性有機高分子、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤を添加することができる。例えばポリビニルアルコール、アクリル酸重合体及びそのアンモニウム塩、メタクリル酸重合体及びそのアンモニウム塩等の水溶性高分子類、オレイン酸アンモニウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム等の陰イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノステアレート等の非イオン性界面活性剤が挙げられる。
これらの添加量としては、結晶性酸化第二セリウム粒子100重量部に対し0.01〜100重量部の割合で添加することができる。
【0028】
本願発明によって得られた結晶性酸化第二セリウム粒子を含有するゾルは、走査型電子顕微鏡(SEM)又は透過型電子顕微鏡(TEM)観察では一次粒子径で20〜300nmの粒子径を有している。また酸化第二セリウム粒子を110℃で乾燥して、X線回折パターンを測定したところ、回折角度2θ=28.6°、47.5°及び56.4°に主ピークを有し、ASTMカードNo.34−394に記載の立方晶系の結晶性の高い酸化第二セリウム粒子である。また酸化第二セリウム粒子のガス吸着法(BET法)により比表面積値を測定し、球体粒子として換算した粒子径(BET法換算粒子径)は10〜200nmで、しかも(動的光散乱法で測定した粒子径)/(ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径)の比が2〜6の範囲にあるため単分散に近い状態の結晶性酸化第二セリウム粒子を含有するゾルである。このため、長時間放置しても粒子の沈降が少なく軽い攪拌や振とう等で容易に製造時の分散状態に戻り、常温に保存しても1年以上安定である。
【0029】
本願発明によって得られた結晶性酸化第二セリウムゾルは、水媒体、水溶性有機溶媒または水と水溶性有機溶媒の混合溶媒に再分散させる事により酸化第二セリウムのゾルとして研磨剤以外にも紫外線吸収材料、触媒用材料及び燃料電池用材料等にすることができる。
【0030】
本願発明によって得られた酸化第二セリウムゾルは、結晶性粒子であり、しかも単分散粒子に近い状態で分散している。このため陽に帯電した本願発明の酸化第二セリウム粒子は、水性媒体中で陰に帯電した高分子ポリマー粒子の表面に均一に吸着することができることで、この酸化セリウム−高分子ポリマー複合体は研磨剤として有用であると考えられる。ここで陰に帯電した高分子ポリマー粒子は、表面に水酸基、カルボキシル基やスルホン基などの陰イオン官能基を有する高分子ポリマーが好ましい。また、高分子ポリマーの粒子径は、本願発明の結晶性酸化第二セリウム粒子が均一に覆うためには、結晶性酸化第二セリウム粒子のガス吸着法による比表面積から換算した粒子径より大きくなければならなく、結晶性酸化第二セリウムの粒子径の5〜10倍以上大きいものがより好ましい。この高分子ポリマーの粒径は、通常、1〜100μmの範囲で用いられる。陽に帯電した結晶性酸化第二セリウム粒子は、陰に帯電した高分子ポリマーの粒子の表面を覆うが、その量は通常、(結晶性酸化第二セリウム粒子)/(高分子ポリマー)の重量比で、下限値=0.05、上限値=3.0である。この上限値を超えて添加しても良いが、有機−無機複合体粒子と結晶性酸化セリウム粒子の混合物である。
【0031】
また本願発明の結晶性酸化第二セリウムゾル中の粒子には、ランタン、ネオジウム、プラセオジウムの稀土類元素等が含有していても、その性能を阻害されないため、これらの稀土類元素を加えることができる。
【0032】
従来、結晶性酸化第二セリウム粒子を含有するゾルは粒子同士が軽い癒着を起こし粒子同士の結びつきにより大きな粒子として存在しているため、粒子の沈降が起こりやすく、一旦これら沈降が発生すると再分散し、完全に元の状態に戻すことは難しかった。また、これらの結晶性酸化第二セリウム粒子を含有するゾルを研磨剤に使用した場合は、それら研磨剤で研磨した研磨面の表面性が充分なものとはいえなかった。ところが、本願発明では一旦生成した結晶性酸化第二セリウム粒子を含有するゾルに湿式粉砕を施した場合、剪断力や衝撃力を加えることにより癒着されていた粒子同士が分離することにより単分散に近いゾルが得られるものである。そしてこの分離された粒子同士は再び癒着や、凝集することがない。この湿式粉砕はディスパー等の高速の攪拌力よりはむしろ大きな剪断力や衝撃力を発生する装置を用いて達成される。それら装置としては湿式ボールミル、サンドグラインダー、アトライター、パールミル、超音波ホモジナイザー、圧力ホモジナイザー、及びアルティマイザー等の装置が好ましい。本願発明では、一旦生成した結晶性酸化第二セリウムのコロイド粒子に剪断力や衝撃力を加えることにより癒着した粒子を分離できることを見出し、それらを達成する手段として本願発明の(B)工程及び(b)工程では湿式粉砕を行うものである。
【0033】
剪断力や衝撃力によって粒子の癒着が解消され、従来では難しかった単分散に近い結晶性酸化第二セリウム粒子を含有するゾルを製造することができたものである。これら単分散性の結晶性酸化第二セリウムゾルを研磨剤として用いて、使用時、例えば研磨剤の供給源から研磨機までの配管内での沈降固結の問題や、それらを長時間使用する際の沈降固結の問題が発生しないので、常に一定の品質で研磨剤を供給でき、常に一定の研磨性能を発揮できる。この研磨剤は高い研磨速度を維持しながら良好な研磨面が得られる。
【0034】
【実施例】
実施例1
500Lのグラスライニング製反応槽に純水44.3kgとNH3 /Ce3+=6(モル比)に相当する25%のアンモニア水溶液94.8kgを仕込み、液温を30℃に保ちながらの樹脂製のノズルより3Nm3 /時間の窒素ガスを吹き込み、CeO2に換算した濃度が7.84重量%の硝酸セリウム(III)水溶液508.0kgを攪拌しながら30分かけて徐々に添加し、水酸化物の懸濁液を得た。続いてこの懸濁液を80℃まで昇温させた後、樹脂製のノズルからの吹き込みを窒素ガスから4Nm3 /時間の空気に切り替えセリウム(III)がセリウム(IV)にする酸化反応を開始した。5時間で酸化反応が終了した。反応が終了した液を室温に戻し、白色の微粒子を有するpH=9.4の反応液が得られた。
【0035】
反応液をロータリーフィルタープレス((株)コトブキ技研製)で洗浄を行い、固形分23.2重量%、pH9.1、電気伝導度40μS/cmの白色スラリー(A−1)172kgが得られた。
【0036】
洗浄したスラリーを透過型電子顕微鏡(TEM)で観察したところ40〜80nmの粒子であった。また、微粒子を乾燥して粉末X線回折を測定したところ、回折角度2θ=28.6°、47.5°及び56.4°に主ピークを有し、ASTMカード34−394に記載の立方晶系の結晶性酸化第二セリウムの特性ピークと一致した。また、酸化第二セリウム粒子のガス吸着法(BET法)による比表面積値は30m2/gで、ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径として28nmであった。またN4(COULTER ELECTONICS,INS製)で測定した動的光散乱法による粒子径は385nmであった。このため(動的光散乱法で測定した粒子径)/(ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径)の比は13.8であった。
【0037】
洗浄したスラリー74kgに水酸化第4級アンモニウムシリケートを(NR4 +)/(CeO2)のモル比で0.015になるように添加し、更に純水で濃度調整をして、固形分21.1重量%、pH10.9、電気伝導度1850μS/cm、粘度1.8mPa・sのアルカリ性ゾル(A’−1)81kgを得た。
【0038】
このアルカリ性ゾル81kgをバケツに入れ、出力1200ワットの超音波ホモジナイザー(日本精機製作所(株)製)に1.1リットル/分の流量で供給し、ゾルを循環させながら、19時間粉砕を行った。粉砕して得られたゾル(B−1)は、固形分21.1重量%、pH10.6、電気伝導度1670μS/cm、粘度1.8mPa・sであり、動的光散乱法で測定した粒子径は163nmであった。このため(動的光散乱法で測定した粒子径)/(ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径)の比は5.8になった。
【0039】
実施例2
実施例1で得られたアルカリ性ゾル(A’−1)350gとφ0.5mmの部分安定化ジルコニアビーズ1217gを容積700mlのサンドグラインダーに仕込み、攪拌羽根を1000rpmで回し、3時間粉砕した。粉砕して得られたゾル(B−2)は、固形分21.1重量%、pH10.5、電気伝導度1630μS/cm、粘度1.8mPa・sであり、動的光散乱法で測定した粒子径は92nmであった。このため(動的光散乱法で測定した粒子径)/(ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径)の比は3.3になった。
【0040】
実施例3
500Lのグラスライニング製反応槽に純水44.3kgとNH3 /Ce3+=6(モル比)に相当する25%のアンモニア水溶液94.8kgを仕込み、液温を30℃に保ちながらの樹脂製のノズルより3Nm3 /時間の窒素ガスを吹き込み、CeO2に換算した濃度が7.84重量%の硝酸セリウム(III)水溶液508.0kgを攪拌しながら30分かけて徐々に添加し、水酸化物の懸濁液を得た。続いてこの懸濁液を85℃まで昇温させた後、樹脂製のノズルからの吹き込みを窒素ガスから4Nm3 /時間の空気に切り替えセリウム(III)がセリウム(IV)にする酸化反応を開始した。5時間で酸化反応が終了した。反応が終了した液を室温に戻し、白色の微粒子を有するpH=9.2の反応液が得られた。
【0041】
反応液をロータリーフィルタープレス((株)コトブキ技研製)で洗浄を行い、固形分21.4重量%、pH8.0、電気伝導度24μS/cmの白色スラリー(A−2)187kgが得られた。
【0042】
洗浄したスラリーを透過型電子顕微鏡(TEM)で観察したところ40〜100nmの粒子であった。また、微粒子を乾燥して粉末X線回折を測定したところ、回折角度2θ=28.6°、47.5°及び56.4°に主ピークを有し、ASTMカード34−394に記載の立方晶系の結晶性酸化第二セリウムの特性ピークと一致した。また、酸化第二セリウム粒子のガス吸着法(BET法)による比表面積値は20m2/gで、ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径として42nmであった。またDLS−6000(大塚電子(株)製)で測定した動的光散乱法で測定した粒子径は417nmであった。このため(動的光散乱法で測定した粒子径)/(ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径)の比は10であった。
【0043】
この洗浄スラリー(A−2)110kgに(HNO3)/(CeO2)のモル比で0.005になるように10重量%の硝酸水溶液を添加し、更に純水で濃度調整をして、固形分20.1重量%、pH4.8、電気伝導度39μS/cm、粘度1.9mPa・sの酸性ゾル(A’−2)117kgを得た。
【0044】
この酸性ゾル117kgをバケツに入れ、圧力400kg/cm2の圧力ホモジナイザー(エスエムティー製)にゾルを1リットル/分の流量で通液して粉砕した。この操作を3回繰り返し、固形分20.1重量%、pH4.8、電気伝導度57μS/cm、粘度1.5mPa・sのゾル(B−3)が得られた。このゾルの動的光散乱法で測定した粒子径は177nmであった。このため(動的光散乱法で測定した粒子径)/(ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径)の比は4.2になった。
【0045】
実施例4
500Lのグラスライニング製反応槽に純水44.3kgとNH3 /(Ce3++La3+)=6(モル比)に相当する25%のアンモニア水溶液94.8kgを仕込み、液温を30℃に保ちながらの樹脂製のノズルより3Nm3 /時間の窒素ガスを吹き込み、CeO2に換算した濃度が7.84重量%の硝酸セリウム(III)水溶液508.0kgとLa2O3に換算した濃度が14.0重量%の硝酸ランタン(III)14.3kgを攪拌しながら30分かけて徐々に添加し、水酸化物の懸濁液を得た。続いてこの懸濁液を75℃まで昇温させた後、樹脂製のノズルからの吹き込みを窒素ガスから4Nm3/時間の空気に切り替えセリウム(III)がセリウム(IV)にする酸化反応を開始した。5時間で酸化反応が終了した。反応が終了した液を室温に戻し、白色の微粒子を有するpH=9.8の反応液が得られた。
【0046】
反応液をロータリーフィルタープレス((株)コトブキ技研製)で洗浄を行い、固形分21.7重量%、pH9.1、電気伝導度98μS/cmの白色スラリー(A−3)185kgが得られた。
【0047】
洗浄したスラリーを透過型電子顕微鏡(TEM)で観察したところ40〜100nmの粒子であった。また、微粒子を乾燥して粉末X線回折を測定したところ、回折角度2θ=28.6°、47.5°及び56.4°に主ピークを有し、ASTMカード34−394に記載の立方晶系の結晶性酸化第二セリウムの特性ピークと一致した。また、酸化第二セリウム粒子のガス吸着法(BET法)による比表面積値は20m2/gで、ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径として41nmであった。またDLS−6000(大塚電子(株)製)で測定した動的光散乱法で測定した粒子径は480nmであった。このため(動的光散乱法で測定した粒子径)/(ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径)の比は12であった。
【0048】
この洗浄スラリー(A−3)45kgに(HNO3)/(CeO2)のモル比で0.003になるように10重量%硝酸水溶液を添加し、更に純水で濃度調整をして、固形分20.3重量%、pH4.5、電気伝導度29μS/cm、粘度40.8mPa・sの酸性ゾル(A’−3)48kgを得た。この酸性ゾル500gを500ccのポリウレタン容器に入れ、出力1200ワットの超音波ホモジナイザー(日本精機製作所(株)製)で10分間粉砕した。そして固形分20.3重量%、pH4.8、電気伝導度26μS/cm、粘度40.5mPa・sのゾル(B−4)が得られた。このゾルの動的光散乱法で測定した粒子径で190nmであった。このため(動的光散乱法で測定した粒子径)/(ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径)の比は4.6になった。
【0049】
実施例5
市販の純度が99.9%の炭酸セリウム粉末(レーザー回折法での平均粒子径38μm)を0.5m3の電気炉を用い750℃で15時間焼成することにより、走査型電子顕微鏡(SEM)観察で一次粒子径が15〜30nmの粒子の焼成粉を36kg得られた。これを粉末X線回折装置で測定したところ、回折角度2θ=28.6°、47.5°及び56.4°に主ピークを有し、ASTMカード34−394に記載の立方晶系の結晶性酸化第二セリウムの特性ピークと一致した。また、酸化第二セリウム粒子のガス吸着法(BET法)による比表面積値は17m2/gで、ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径として50nmであった。この酸化第二セリウム96gを純水193gに分散させ、更に10重量%硝酸水溶液2gを添加し、酸化第二セリウムスラリー291gを作成した。0.5mmφの部分安定化ジルコニアビーズ1.05kgを内容積700mlのサンドグラインダーに仕込み、更に酸化第二セリウムスラリー291gを加え、回転数1500rpmで5時間湿式粉砕した。粉砕後、250gの純水を使用しビーズを分離し、pH6.1、電気伝導度77μS/cm、固形分18重量%の酸性ゾル(B−5)が500g得られた。酸化第二セリウム粒子のガス吸着法(BET法)による比表面積値は52m2/gで、ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径として16nmであった。またDLS−6000(大塚電子(株)製)で測定した動的光散乱法で測定した粒子径は100nmであった。このため(動的光散乱法で測定した粒子径)/(ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径)の比は6であった。
【0050】
実施例6
市販の水酸基を付与した真球状ポリメチルメタアクリレート重合体粉末(平均粒子径5μm)8.8gを純水94g中に分散させた後、酸性ゾル(B−5)を122gと10重量%硝酸水溶液0.4gを加え、CeO2換算で10重量%、pH5.1、電気伝導度44μS/cmの酸性ゾル(B−6)を作成した。このゾルを透過型電子顕微鏡で観察したところ、平均粒子径5μmの真球状ポリマーの表面に15〜30nm粒子径を有する結晶性酸化第二セリウム粒子が均一に付着しているのが確認された。
【0051】
実施例1、3、4、5及び6で得られたゾル(A’−1、A’−2、A’−3、B−1、B−3、B−4、B−5、B−6)を純水でCeO2として10重量%に調整し、研磨試験を行った。また120ccのスチロール瓶に入れ、3日間静置し沈降固結性の程度を比較した。
【0052】
研磨機(商品名:ラプマスター18、ラップマスター(株)製)、
研磨布:ポリウレタン含浸の不織布ポリテックスDG(ロデールニッタ(株)製)、
被研磨物:石英ガラス(φ95.5mm)、
回転数:40rpm 、
研磨圧力:80g/cm2 、
研磨時間:10分間で行った。
【0053】
表1中で研磨面の評価は、倍率50倍及び400倍の偏光顕微鏡観察によって行い、大きな欠陥が観察された時は(×)印を記載し、微小な欠陥が観察された時は(○)印を記載し、欠陥が全くない時は(◎)印を記載した。
【0054】
また、沈降固結量の評価は、3日間静置後に120ccのスチロール瓶の底に沈降物が存在するかどうかによって行い、沈降物が目視で検出された時は(有り)を記載し、沈降物が目視で検出されない時は(なし)を記載した。
【0055】
【表1】
表1で明らかなように、A’−1、A’−2、A’−3を超音波ホモジナイザーや圧力ホモジナイザー等で粉砕し、(遠心沈降法で測定した粒子径)/(ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径)の比、及び(動的光散乱法で測定した粒子径)/(ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径)の比を2〜6の範囲に粉砕したB−1、B−3、B−4、B−5及びB−6は、研磨速度は同等であり、しかも研磨面は面質が向上し、沈降固結量も少なかった。
また、B−6は研磨速度が向上しているのが確認された。
【0056】
【発明の効果】
本願発明は、不活性ガス雰囲気下に水性媒体中でセリウム(III)塩とアルカリ性物質を化合物を3〜30の(OH)/(Ce3+)のモル比で反応させて水酸化セリウム(III)の懸濁液を生成した後、直ちに該懸濁液に大気圧下、10〜95℃の温度で酸素又は酸素を含有するガスを吹き込み酸化させて得られたガス吸着法による比表面積から換算した粒子径が10〜200nm、且つ(動的光散乱法で測定した粒子径)/(ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径)の比が10以上である結晶性酸化第二セリウムゾルを湿式粉砕することにより、ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径を維持して、しかも(動的光散乱法で測定した粒子径)/(ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径)の比が2〜6の範囲にあり、結晶性酸化第二セリウム粒子がゾル中で単分散に近い状態にあることが特徴である結晶性酸化第ニセリウムゾルである。
【0057】
また、炭酸セリウムを300〜1100℃で焼成することにより得られた結晶性酸化セリウム粒子を湿式粉砕することにより、ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径を維持して、しかも(動的光散乱法で測定した粒子径)/(ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径)の比が2〜6の範囲にあり、結晶性酸化第二セリウム粒子がゾル中で単分散に近い状態にあることが特徴である結晶性酸化第ニセリウムゾルである。
【0058】
本願発明で得られた結晶性酸化第二セリウムゾルは、ゾルとしての保存安定性に優れ、しかもシリカを主成分とする基板の研磨剤として、結晶性酸化第二セリウム粒子の1次粒子径の大きさが維持されているため、研磨速度が低下することなく、非常に良好な研磨面が得られる。
【0059】
また本願発明によって得られた酸化第二セリウムゾルは、結晶性粒子であり、しかも単分散粒子に近い状態で分散している。このため陽に帯電した本願発明の酸化第二セリウム粒子は、水性媒体中で陰に帯電した高分子ポリマー粒子の表面に均一に吸着することができることで、この酸化セリウム−高分子ポリマー複合体は、研磨剤として優れた研磨特性が得られる。
【0060】
そのため、CMP(ケミカルメカニカルポリシング:Chemical Mechanical Polishing)と通常称されている半導体デバイス製造工程における平坦化研磨に用いる研磨剤として好適である。特に、保護膜として用いられる窒化ケイ素膜にダメージを与えることなく精密に研磨することができるため、STI(シャロートレンチアイソレーション:Shallow Trench Isolation)と通常称されている半導体デバイスの素子分離工程に用いる研磨剤として好適である。また、シロキサン系、有機ポリマー系、多孔質材料系、CVDポリマー系等の半導体デバイスの層間絶縁膜用低誘電率材料の研磨に用いる研磨剤としても好適である。シロキサン系の材料例としては、水素化シルセスキオキサン、メチルシルセスキオキサン、水素化メチルシルセスキオキサンがあげられる。有機ポリマー系の材料の例としては、ポリアリーレンエーテル、熱重合性炭化水素、パーフロロ炭化水素、ポリキノリン、フッ素化ポリイミドがあげられる。多孔質材料系の材料の例としては、キセロゲル、シリカコロイドがあげられる。CVDポリマー系の材料の例としては、フロロカーボン、芳香族炭化水素ポリマー、シロキサン系ポリマーがあげられる。
【0061】
ここでシリカを主成分とする基板とは、例えば水晶、石英ガラス、ガラス製ハードディスク、半導体デバイスの有機膜、層間絶縁膜及びトレンチ分離のCMPなどを指す。また他の基板としてニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム等の光学結晶材料、窒化アルミニウム、アルミナ、フェライト、ジルコニア等のセラミックス材料、アルミニウム、銅、タングステンなどの金属の研磨にも適応できる。
Claims (6)
- ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径が10〜200nmであり、且つ(動的光散乱法で測定した粒子径)/(ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径)の比が2〜6の範囲にある結晶性酸化第二セリウム粒子と、高分子ポリマーとを、(結晶性酸化第二セリウム粒子)/(高分子ポリマー)の重量比で0.05〜3.0の範囲に含有する有機−無機複合体粒子を含有する水性スラリー。
- 下記(A)工程、(B)工程、及び(C)工程:
(A)工程:不活性ガス雰囲気下に水性媒体中でセリウム(III)塩とアルカリ性物質を3〜30の(OH)/(Ce3+)のモル比で反応させて水酸化セリウム(III)の懸濁液を生成した後、直ちに該懸濁液に大気圧下、10〜95℃の温度で酸素又は酸素を含有するガスを吹き込むことにより、ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径が10〜200nm、且つ(動的光散乱法で測定した粒子径)/(ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径)の比が10以上の範囲にある結晶性酸化第二セリウム粒子を含有するゾルを生成する工程、
(B)工程:(A)工程で得られたゾルを湿式粉砕する工程、及び
(C)工程:(B)工程で得られたゾルと高分子ポリマーとを混合する工程、を含む請求項1に記載の有機−無機複合体粒子を含有する水性スラリーの製造方法。 - アルカリ性物質が、アルカリ金属の水酸化物、有機塩基又はこれらの混合物である請求項2に記載の有機−無機複合体粒子を含有する水性スラリーの製造方法。
- 酸素を含有する気体が、空気又は酸素と窒素の混合ガスである請求項2又は請求項3に記載の有機−無機複合体粒子を含有する水性スラリーの製造方法。
- 下記(a)工程、(b)工程、及び(c)工程:
(a)工程:炭酸セリウムを300〜1100℃で焼成することにより結晶性酸化セリウム粒子を製造する工程、
(b)工程:(a)工程で得られた粒子を湿式粉砕する工程、及び
(c)工程:(b)工程で得られたゾルと高分子ポリマーを混合する工程、を含む
請求項1に記載の有機−無機複合体粒子を含有する水性スラリーの製造方法。 - 湿式粉砕が、湿式ボールミル、サンドグラインダー、アトライター、パールミル、超音波ホモジナイザー、圧力ホモジナイザー、又はアルティマイザーによって行われる請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載の有機−無機複合体粒子を含有する水性スラリーの製造方法。
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