JP2000344852A - 湿気硬化型ホットメルト組成物 - Google Patents

湿気硬化型ホットメルト組成物

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JP2000344852A
JP2000344852A JP11159670A JP15967099A JP2000344852A JP 2000344852 A JP2000344852 A JP 2000344852A JP 11159670 A JP11159670 A JP 11159670A JP 15967099 A JP15967099 A JP 15967099A JP 2000344852 A JP2000344852 A JP 2000344852A
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curable hot
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composition
moles
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JP11159670A
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Satoshi Kusuda
智 楠田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分子中にイソシアネート基を有する湿気硬化
型ホットメルト接着剤が未硬化状態でも十分な接着力を
有し、且つ、硬化時にフクレ等の外観不良を発生させる
ことのない湿気硬化型ホットメルト組成物を提供する。 【解決手段】 示差走査熱量計(DSC)にて測定され
る融点が30〜80℃の範囲にある結晶性ポリエステル
ポリオール100重量部及び数平均分子量が7000〜
50000であり、且つ、日本接着剤工業会規格JAI
−7−1991に準拠して測定される軟化点が150℃以下
であるイソシアネート基と反応し得る官能基を有する熱
可塑性樹脂1〜30重量部からなる樹脂組成物の分子末
端の官能基がイソシアネート化合物と反応してなるもの
であることを特徴とする湿気硬化型ホットメルト組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湿気硬化型ホット
メルト組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】分子中にイソシアネート基を有する湿気
硬化性ホットメルト型接着剤は、例えば、特公平7−7
6332号公報に開示されている。このタイプの接着剤
は、分子中にイソシアネート基が空気中或いは被着体中
の水分と反応し、最終的に架橋構造を有する高弾性、高
強度の接着皮膜を形成する。
【0003】しかし、このような湿気硬化性ホットメル
ト型接着剤は、反応時に炭酸ガスを発生すること、
湿気の触れる部分は硬化が進み、湿気の触れない部分は
硬化しない、という特性がある。このため、非透湿性部
材同士、例えば、金属板同士を面接着させる場合、硬化
時に発生する炭酸ガス等によって気泡が発生し、得られ
る積層体の外観を悪くするというもんだいてんがある。
【0004】このような問題の発生を防止する方法とし
て、例えば、特開平7−278320号公報に、分子末
端のイソシアネートをシランカップリング剤と反応さ
せ、末端アルコキシリル基とし、炭酸ガスの発生を抑制
しようとする提案がある。
【0005】しかし、このような方法を用いても、非透
湿性部材を接着させる場合には、大気と接触する周縁部
より1〜5mm程度の部分しか硬化せず、内部の湿気と
触れない部分は未硬化状態のままであり、常態での強度
の低下、更に、熱が加わると接着力不足によって、被着
部分から剥離するといった問題点を有するものであっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事実に
鑑みなされたものであって、その目的とするところは、
分子中にイソシアネート基を有する湿気硬化型ホットメ
ルト接着剤が未硬化状態でも十分な接着力を有し、且
つ、硬化時にフクレ等の外観不良を発生させることのな
い湿気硬化型ホットメルト組成物を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の湿
気硬化型ホットメルト組成物は、示差走査熱量計(DS
C)にて測定される融点が30〜80℃の範囲にある結
晶性ポリエステルポリオール100重量部及び数平均分
子量が7000〜50000であり、且つ、日本接着剤
工業会規格JAI−7−1991に準拠して測定される軟化
点が150℃以下であるイソシアネート基と反応し得る
官能基を有する熱可塑性樹脂1〜30重量部からなる樹
脂組成物の分子末端の官能基がイソシアネート化合物と
反応してなるものである。
【0008】請求項2記載の発明の湿気硬化型ホットメ
ルト組成物は、請求項1記載の発明の湿気硬化型ホット
メルト組成物において、分子内のイソシアネート基のモ
ル数と、これと反応する結晶性ポリエステルポリオール
及び熱可塑性樹脂の官能基の総モル数の比〔(イソシア
ネート基のモル数)/(イソシアネート基と反応する官
能基の総モル数)〕が1.5〜2.2であり、イソシア
ネート基の含有量が、1.0×10-4〜4.5×10-4
mol/g以下である。
【0009】請求項3記載の発明の発明の湿気硬化型ホ
ットメルト組成物は、請求項1又は2記載の発明の湿気
硬化型ホットメルト組成物において、JIS K 71
13に準拠して測定される引張強さが、未硬化状態で、
20℃雰囲気中で100kg/cm2 以上であり、50
℃雰囲気中で20kg/cm2 以上である。
【0010】本発明において、示差走査熱量計(DS
C)にて測定される融点(以下、DSC融点と略称す
る)は、常法によって概略以下の原理によって測定され
る値である。即ち、測定は、0〜150℃の温度で行わ
れ、試料(湿気硬化型ホットメルト組成物)と参照物質
に等しい熱量を与えつつ両者を同時に昇温させた場合、
結晶の融解する温度において試料の方は熱の吸収が起こ
り、参照物質との間に温度差を生じる。上記温度差を0
に保つために必要な電気エネルギーを記録してDSC曲
線が作成され、曲線上のピーク温度から結晶の融解温度
を読み取ってDSC融点が測定されるものである。
【0011】本発明で用いられている結晶性ポリエステ
ルポリオールは、上記DSC融点が30〜80℃の範囲
にあるものであれば、特に限定されるものではないが、
例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタリン−
1,5−ジカルボン酸、ナフタリン−2,6−ジカルボ
ン酸、琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、
スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチレン
ジカルボン酸、ドデカメチレンジカルボン酸等の多価カ
ルボン酸と、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の多価アルコ
ールとの反応によって得られるポリエステルポリオール
やε−カプロラクトンを開環重合して得られるポリ−ε
−カプロラクトン等のポリエステルポリオールが挙げら
れる。
【0012】上記重縮合反応に用いられる多価カルボン
酸成分及び多価アルコール成分は、各々単独で用いられ
てもよいが、2種以上が組み合わされて用いられてもよ
い。又、得られた結晶性ポリエステルポリオールは、単
独で用いられてもよいが、2種以上が組み合わされて用
いられてもよい。
【0013】上記結晶性ポリエステルポリオールのDS
C融点が30℃未満であると、・・・、80℃を超える
と、・・・なので、30〜80℃の範囲に限定される。
【0014】上記熱可塑性樹脂は、数平均分子量が70
00〜50000であり、且つ、日本接着剤工業会規格
JAI−7−1991に準拠して測定される軟化点が150
℃以下であるものであれば特に限定されるものではない
が、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル等のポリエーテルポリオール類、アジピン酸、セバシ
ン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、フタル酸、イソフ
タル酸等のジカルボン酸と、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロ
ピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等のグリコ
ール類からなるポリエステルポリオール類、ポリカプロ
ラクトンポリオール類、テトラエチレンエーテルグリコ
ール類、ポリブタジエンポリオール類、ポリカーボネー
トポリオール類、ポリチオエーテルポリオール類、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エス
テル共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合
体等が挙げられる。
【0015】上記熱可塑性樹脂の数平均分子量が700
0未満であると、得られる湿気硬化型ホットメルト組成
物の未硬化状態での(初期)凝集力が低下し、5000
0を超えると、初期凝集力は満足させられるが、湿気硬
化型ホットメルト組成物の溶融粘度を大きくなって塗布
性を低下させるので、7000〜50000の範囲に限
定される。
【0016】上記熱可塑性樹脂の日本接着剤工業会規格
JAI−7−1991(以下、JAI−7と称する)に準拠
して測定される軟化点が150℃を超えると、湿気硬化
型ホットメルト組成物が使用される温度域(通常、90
〜130℃)で溶融しないため、湿気硬化型ホットメル
ト組成物中に熱可塑性樹脂が未溶融のまま、固体状或い
は半固体状で存在し、溶融機や塗工機中で層分離等が発
生し、塗布性を低下させるだけでなく、十分な接着性も
得られないので上記範囲に限定される。
【0017】上記熱可塑性樹脂の含有量が結晶性ポリエ
ステルポリオール100重量部に対して1重量部未満で
あると、湿気硬化型ホットメルト組成物の初期凝集力が
低下し、30重量部を超えると、粘度が高くなって塗布
性を低下させ、いずれも接着作業を難しくするおそれが
あるので上記範囲に限定される。
【0018】上記結晶性ポリエステルポリオール及び熱
可塑性樹脂の分子末端の官能基と反応させるイソシアネ
ート化合物としては、特に限定されるものではないが、
例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン
ジイソシアネート等の液状変性物、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、シクロヘキサンフェニレンジイソシアネ
ート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,
5−ジイソシアネート等の脂肪族或いは芳香族ジイソシ
アネート類が挙げられる。この中で、ジフェニルメタン
ジイソシアネートは、好ましい蒸気圧を有し、取扱が容
易である等の理由から好適に用いられる。これらの化合
物は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されても
よい。
【0019】上記結晶性ポリエステルポリオール及び熱
可塑性樹脂からなる樹脂組成物とイソシアネート化合物
の反応方法は、特に限定されるものではないが、例え
ば、従来からウレタン系接着剤の製造方法に用いられる
方法が挙げられる。
【0020】上記反応後の分子内のイソシアネート基の
モル数と、これと反応する結晶性ポリエステルポリオー
ル及び熱可塑性樹脂からなる樹脂組成物の官能基の総モ
ル数の比〔(イソシアネート基のモル数)/(イソシア
ネート基と反応する官能基の総モル数)〕が1.5未満
であると、湿気硬化型ホットメルト組成物の粘度が上昇
し、塗布性が悪くなるおそれがあり、2.2を超える
と、イソシアネート基の影響で、炭酸ガスの発生量がよ
り増加し、被着体が非透気性部材である場合、被着体に
フクレ等の外観欠陥を発生させるおそれがあるので上記
範囲に設定されることが好ましい。
【0021】又、上記モル数の比を1.5〜2.2とす
ることによって、良好な塗布性を示すことができる塗布
時の溶融粘度(120℃)が10000〜40000c
psの範囲に調整された湿気硬化型ホットメルト組成物
を製造することができるのである。
【0022】本発明の湿気硬化型ホットメルト組成物に
は、必要に応じて、例えば、パラフィンワックス、マイ
クロクリスタリンワックス等のワックス類、3級アミン
や有機金属化合物等の硬化触媒、接着付与剤、無機又は
有機充填剤、揺変剤等が含有されてもよい。
【0023】上記接着性付与剤としては、例えば、3−
アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピ
ルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエ
トキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチ
ル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N
−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエト
キシシラン、N,N’−ビス−[3−(トリエトキシシ
リル)プロピル]エチレンジアミン、N,N’−ビス−
[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]エチレン
ジアミン、N,N’−ビス−[3−(トリメトキシシリ
ル)プロピル]ヘキサメチレンジアミン、N,N’−ビ
ス−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]ヘキサメ
チレンジアミン、N,N’−ビス−[3−(メチルジメ
トキシシリル)プロピル]ヘキサメチレンジアミン、
N,N’−ビス−[3−(トリメトキシシリル)プロピ
ル]アミン、N,N’−ビス−[3−(トリエトキシシ
リル)プロピル]アミン、N,N’−ビス−[3−(メ
チルジメトキシシリル)プロピル]アミン等の1分子中
にアミノ基及びアルコキシシリル基を有する化合物が挙
げられる。これらの接着性付与剤は、単独で用いられて
もよいが、2種以上が組み合わされて用いられてもよ
い。
【0024】上記充填剤としては、例えば、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、酸化カルシウム、含水珪酸、
無水珪酸、微粉末シリカ、珪酸カルシウム、珪酸マグネ
シウム、二酸化チタン、クレー、タルク、カーボンブラ
ック、ガラスバルーン、セメント、が挙げられる。これ
らの充填剤は、単独で用いられてもよいが、2種以上が
組み合わされて用いられてもよい。
【0025】このように構成された本発明の湿気硬化型
ホットメルト組成物は、JIS K7113に準拠して
測定される引張強さが、未硬化状態で、20℃雰囲気中
で100kg/cm2 以上であり、50℃雰囲気中で2
0kg/cm2 以上である。
【0026】本発明の湿気硬化型ホットメルト組成物
は、使用に際し、例えば、ロールコーター、スプレーコ
ーター、ハンドガン等の塗布装置を用い、常温或いは加
熱して、ビード状、スパイラル状、フォーム状等各々の
用途に応じた形態で被着体に塗布することができる。
【0027】請求項1記載の発明の湿気硬化型ホットメ
ルト組成物は、DSC融点が30〜80℃の範囲にある
結晶性ポリエステルポリオール100重量部及び数平均
分子量が7000〜50000であり、且つ、日本接着
剤工業会規格JAI−7−1991に準拠して測定される軟
化点が150℃以下であるイソシアネート基と反応し得
る官能基を有する熱可塑性樹脂1〜30重量部からなる
樹脂組成物の分子末端の官能基がイソシアネート化合物
と反応してなるものであるので、未硬化状態での初期接
着強度が高く、且つ、適度の粘度を保持しており、極め
て塗布作業性が良好であり、非通気性部材からなる被着
体同士を接着する際にも、硬化時に発生する炭酸ガスが
過度に過ぎず、従って発生ガスの集中による外観不良を
引き起こすこともなく、又、発生ガスの集中による接着
強度の低下もない。
【0028】請求項2記載の発明の湿気硬化型ホットメ
ルト組成物は、請求項1記載の発明の湿気硬化型ホット
メルト組成物において、分子内のイソシアネート基のモ
ル数と、これと反応する結晶性ポリエステルポリオール
及び熱可塑性樹脂の官能基の総モル数の比〔(イソシア
ネート基のモル数)/(イソシアネート基と反応する官
能基の総モル数)〕が1.5〜2.2であり、イソシア
ネート基の含有量が、1.0×10-4〜4.5×10-4
mol/g以下であるので、前記する未硬化状態での高
い初期接着強度及び極めて良好な塗布作業性と、硬化時
に発生する炭酸ガスによる外観不良や接着強度の低下の
ない特性をより安定して有するものである。
【0029】請求項3記載の発明の湿気硬化型ホットメ
ルト組成物は、請求項1又は2記載の発明の湿気硬化型
ホットメルト組成物において、JIS K 7113に
準拠して測定される引張強さが、未硬化状態で、20℃
雰囲気中で100kg/cm 2 以上であり、50℃雰囲
気中で20kg/cm2 以上であるので、特に高温期も
しくは高温の接着作業における作業性が良好である。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に実施例を掲げて本発明を更
に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定
されるものではない。
【0031】(実施例1〜4、比較例1〜8)結晶性ポ
リエステルポリオール(1,6−ヘキサンジオールとア
ジピン酸の縮重合体、分子量5000、DSC融点55
℃)に熱可塑性樹脂(1,6−ヘキサンジオールとアジ
ピン酸を縮重合して得られたポリエステルポリオール、
分子量10000、軟化点60℃、以下、熱可塑性樹脂
Aと称する)を表1に示すように配合し、セパラブルフ
ラスコにて120℃に加熱し、700mmHgに減圧
し、1時間脱水した。得られた溶融物を80℃に調温し
た後、イソシアネート化合物(三菱化成ダウ社製、MD
I、商品名「Isonate125M」)を、表1に示
すモル数比〔(NCO)/(OH)〕及び分子内イソシ
アネート基含有量となるように添加し、3時間反応させ
て、各々、常温で固形の湿気硬化型ホットメルト組成物
を得た。
【0032】(比較例9〜12)実施例1の熱可塑性樹
脂に替えて、ポリエステルポリオール(1,6−ヘキサ
ンジオールとアジピン酸の縮重合体、分子量6500、
軟化点62℃、以下、熱可塑性樹脂Bと称する)を用
い、表2に示すように配合し、又、イソシアネート化合
物を、表2に示すモル数比〔(NCO)/(OH)〕及
び分子内イソシアネート基含有量となるように添加した
こと以外、実施例1と同様にして、各々、常温で固形の
湿気硬化型ホットメルト組成物を得た。
【0033】(比較例13〜16)実施例1の熱可塑性
樹脂に替えて、ポリエステルポリオール(1,6−ヘキ
サンジオールとアジピン酸の縮重合体、分子量6000
0、軟化点68℃、以下、熱可塑性樹脂Cと称する)を
用い、表3に示すように配合し、又、イソシアネート化
合物を、表3に示すモル数比〔(NCO)/(OH)〕
及び分子内イソシアネート基含有量となるように添加し
たこと以外、実施例1と同様にして、各々、常温で固形
の湿気硬化型ホットメルト組成物を得た。
【0034】(比較例17〜20)実施例1の熱可塑性
樹脂に替えて、高分子量ポリエステル(XX社製、商品
名「バイロン200」、分子量17000、軟化点16
3℃、以下、熱可塑性樹脂Dと称する)を用い、表4に
示すように配合し、又、イソシアネート化合物を、表4
に示すモル数比〔(NCO)/(OH)〕及び分子内イ
ソシアネート基含有量となるように添加したこと以外、
実施例1と同様にして、各々、常温で固形の湿気硬化型
ホットメルト組成物を得た。
【0035】実施例1〜4及び比較例1〜20で得られ
た湿気硬化型ホットメルト組成物の性能を評価するた
め、溶融粘度、皮膜強度、接着性及びフクレ率を、以下
に示す方法で測定した。評価結果は表1〜表4に示し
た。
【0036】1.溶融粘度:湿気硬化型ホットメルト組
成物の溶融粘度は、JIS K 6301(測定温度:
120℃)に準拠して測定した。
【0037】2.皮膜強度:湿気硬化型ホットメルト組
成物を厚さ0.8mmの皮膜を成形し、得られた皮膜の
引張強さをJIS K 7113(試験片の形状:2号
形、引張速度:200mm/分、成膜1時間後に20℃
及び50℃で測定)に準拠して測定した。
【0038】3.接着性:湿気硬化型ホットメルト組成
物を50mm×50mm(厚さ0.8mm)の亜鉛メッ
キ鋼板(商品名「ペンタイト」)に塗布量300g/m
2 で片面塗布し、20秒後に同サイズの別のペンタイト
板を重ね合わせて接着して試験片を調製し、20℃、6
0%RH雰囲気下で170時間養生した後、T字剥離強
度を測定した。
【0039】4.フクレ率:湿気硬化型ホットメルト組
成物を直径40mm、高さ8mmの円筒状ポリエチレン
製容器に注入し、20℃、60%RH雰囲気下で72時
間養生した後、上記円柱状の湿気硬化型ホットメルト組
成物の露出表面のみを硬化させて試験片を調製し、50
℃雰囲気下で8時間暴露し、試験片の高さから下式によ
りフクレ率を算出した。
【0040】
【数1】
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】表1〜表4より明らかなように、実施例1
〜4の湿気硬化型ホットメルト組成物はいずれも好まし
い溶融粘度、常温及び高温(50℃)における高い皮膜
強度及び高い接着性を示し、良好な塗工性を発現するも
のであり、被着体に及ぼす硬化時のフクレ率も低小であ
り、外観不良のおそれのない優れた湿気硬化型ホットメ
ルト組成物であると評価された。
【0046】これに対して、表1に示すように、熱可塑
性樹脂成分の少ない比較例1〜3の湿気硬化型ホットメ
ルト組成物はいずれも溶融粘度が高く塗布性が悪く、接
着性も悪い。又、比較例1を除きフクレ率賀極端に高く
外観不良のおそれの大きいものであった。又、熱可塑性
樹脂成分の含有量を高めても、〔(NCO)/(O
H)〕のモル数比が低い比較例4では、溶融粘度が高く
塗布性が悪く、接着性も悪いものであり、逆に、〔(N
CO)/(OH)〕のモル数比が高い比較例5では、フ
クレ率賀極端に高く外観不良のおそれの大きいものであ
った。
【0047】又、熱可塑性樹脂成分の多い比較例6〜8
の湿気硬化型ホットメルト組成物はいずれも溶融粘度が
著しく高く塗布性が悪く、接着性も悪なっていることが
分かる。
【0048】表2に示す数平均分子量の小さい熱可塑性
樹脂を用いた比較例9〜12の湿気硬化型ホットメルト
組成物はいずれもフクレ率賀極端に高く外観不良のおそ
れの大きいものであった。
【0049】表3に示す数平均分子量の大きい熱可塑性
樹脂を用いた比較例13〜16の湿気硬化型ホットメル
ト組成物はいずれも溶融粘度が著しく高く塗布性が悪
く、接着性も悪なっていることが分かる。
【0050】表4に示す軟化点の高い熱可塑性樹脂を用
いた比較例17〜20の湿気硬化型ホットメルト組成物
はいずれも溶融粘度が著しく高く塗布性が悪く、接着性
も悪なっていることが分かる。
【0051】
【発明の効果】請求項1記載の発明の湿気硬化型ホット
メルト組成物は、上述のように構成されているので、未
硬化状態での初期接着強度が高く、且つ、適度の粘度を
保持しており、極めて塗布作業性が良好であり、非通気
性部材からなる被着体同士を接着する際にも、硬化時に
発生する炭酸ガスが過度に過ぎず、従って発生ガスの集
中による外観不良を引き起こすこともなく、又、発生ガ
スの集中による接着強度の低下もない。
【0052】請求項2記載の発明の湿気硬化型ホットメ
ルト組成物は、前記する未硬化状態での高い初期接着強
度及び極めて良好な塗布作業性と、硬化時に発生する炭
酸ガスによる外観不良や接着強度の低下のない特性をよ
り安定して有するものである。
【0053】請求項3記載の発明の湿気硬化型ホットメ
ルト組成物は、特に高温期もしくは高温の接着作業にお
ける作業性が良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J034 BA03 DA01 DB04 DB05 DB07 DC02 DC03 DC06 DC12 DC35 DC37 DC39 DC43 DE01 DF01 DF02 DF12 DF16 DF21 DF22 DG06 DG27 DP03 DP12 DP17 DP18 DP19 GA03 GA06 HA01 HA07 HC03 HC12 HC13 HC22 HC46 HC52 HC54 HC61 HC71 HC73 KD12 KE02 MA22 QA03 QB03 QB12 QC04 RA08 4J040 EF052 EF082 EF092 EF111 EF112 EF122 EF182 EF252 JB01 JB04 LA01 LA06 LA08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 示差走査熱量計(DSC)にて測定され
    る融点が30〜80℃の範囲にある結晶性ポリエステル
    ポリオール100重量部及び数平均分子量が7000〜
    50000であり、且つ、日本接着剤工業会規格JAI
    −7−1991に準拠して測定される軟化点が150℃以下
    であるイソシアネート基と反応し得る官能基を有する熱
    可塑性樹脂1〜30重量部からなる樹脂組成物の分子末
    端の官能基がイソシアネート化合物と反応してなるもの
    であることを特徴とする湿気硬化型ホットメルト組成
    物。
  2. 【請求項2】 分子内のイソシアネート基のモル数と、
    これと反応する結晶性ポリエステルポリオール及び熱可
    塑性樹脂の官能基の総モル数の比〔(イソシアネート基
    のモル数)/(イソシアネート基と反応する官能基の総
    モル数)〕が1.5〜2.2であり、イソシアネート基
    の含有量が、1.0×10-4〜4.5×10-4mol/
    g以下であることを特徴とする請求項1記載の湿気硬化
    型ホットメルト組成物。
  3. 【請求項3】 JIS K 7113に準拠して測定さ
    れる引張強さが、未硬化状態で、20℃雰囲気中で10
    0kg/cm2 以上であり、50℃雰囲気中で20kg
    /cm2 以上であることを特徴とする請求項1又は2記
    載の湿気硬化型ホットメルト組成物。
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