JP2000325095A - 分解ペプチド類の製造法ならびに分解ゼラチンおよびその製造法 - Google Patents

分解ペプチド類の製造法ならびに分解ゼラチンおよびその製造法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】特有の性質を有する分解ペプチド類の製造法、
分解ゼラチンの製造法、分解ゼラチン、分解ゼラチン混
合物、ゼラチンカプセル、ゼリー状の食品、医薬品およ
び人工生体組織を提供する。 【解決手段】ゼラチン、カゼインなどのペプチド類をそ
のアミノ酸配列の1〜3箇所で切断し分解する限定分解
酵素を用いて分解する分解ペプチド類の製造法であっ
て、切断箇所のN末端アミノ酸配列が特定のアミノ酸配
列を有する。 【効果】食用、化粧用、医薬用等の分野において新しい
機能と特性をもった製品を生み出すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分解ペプチド類の
製造法、分解ゼラチンの製造法、分解ゼラチン、分解ゼ
ラチン混合物、ゼラチンカプセル、ゼリー状の食品、医
薬品および人工生体組織に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ゼラチ
ン(熱変性コラーゲン)は、ゲル化剤、起泡剤、増粘
剤、安定剤等として食品や化粧品等に広く用いられ、ま
た、医薬用途では安定剤、吸着防止剤あるいは、カプセ
ル用基材としても用いられている。
【0003】従来、酸・アルカリ処理、加熱処理あるい
は、様々な酵素によって分解したゼラチン(熱変性コラ
ーゲン)またはコラーゲン(未変性可溶化コラーゲン)
は切断個所が多く、低分子から高分子に至るまで様々な
分子量の成分で構成されていた。また、従来、酵素など
で徹底的に処理されて得られる分解ゼラチンは、ほとん
どが分子量1万以下になっていた。このため、元来、ゼ
ラチンの保有している様々な機能を、最大限発揮させた
り、新たな特徴や品質を生み出したりすることが困難で
あった。ゼラチンには、低抗原性、易溶解性、低ゲル化
強度、易フィルム形成性、易包接性など用途に応じた性
質をもつものが要求されている。
【0004】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、特有の性質を有する分解ペプチド
類の製造法、分解ゼラチンの製造法、分解ゼラチン、分
解ゼラチン混合物、ゼラチンカプセル、ゼリー状の食
品、医薬品および人工生体組織等を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、新規のプ
ロテアーゼを産生する菌株(工業技術院生命工学工業技
術研究所委託番号微工研菌寄第FERM P-15326号)を発見
し、併せて、その菌株より従来のプロテアーゼとは異な
る基質特異性を有する酵素が産生する事を発見した(特
願平10-277901号)。
【0006】また、本発明者らは、本プロテアーゼ(限
定分解酵素)を用いる際のpH、反応時間、反応温度等の
各種「反応条件」や基質に対する各種「特異性」等につ
いて鋭意検討したところ、牛皮ゼラチンを原料として本
プロテアーゼを至適条件化で作用させると分子量が約6
万と約4万の分解ゼラチンが生成され、平均分子量が約
1/2となることを見いだした。それぞれの分解ゼラチ
ンのN末端アミノ酸の配列は、「Phe-Gln-Gly」、「Phe
-Ala-Gly」、「Phe-Gln-Gly-Pro-Hyp」あるいは「Phe-A
la-Gly-Pro-Hyp」であること等の特異的な配列を有して
いた(図1参照)。
【0007】この新規の分解ゼラチンのN末端アミノ酸
から5残基までのアミノ酸配列を決定し、牛のα1コラ
ーゲンのアミノ酸配列と照らし合わせ、切断部位前後の
シーケンスナンバーを確認した。その結果、シーケンス
ナンバーが23〜27のアミノ酸と、635〜639の
アミノ酸と一致したことから、新規の分解ゼラチンは2
〜4カ所で切断されたものであることが確認された。若
干の分子量的な相違はあるが、同様に牛皮・牛骨由来の
ゼラチン、豚皮・豚骨由来のゼラチンあるいは水産動物
由来のゼラチンさらにゼラチンだけでなくコラーゲン等
を原料としても同様の分解ゼラチンを調製できることを
見いだした。
【0008】すなわち、本発明に係る分解ペプチド類の
製造法は、ペプチド類をそのアミノ酸配列の1〜3箇所
で切断し分解する限定分解酵素を用いて分解する分解ペ
プチド類の製造法であって、切断箇所のN末端アミノ酸
配列が特定のアミノ酸配列を有することを特徴とする。
【0009】本発明に係る分解ペプチド類の製造法は、
一例として、前記切断箇所のN末端アミノ酸配列が「Ph
e-Gln-Gly 」のアミノ酸配列および「Phe-Ala-Gly 」の
アミノ酸配列を有し、特に、「Phe-Gln-Gly-Pro-Hyp」
のアミノ酸配列および「Phe-Ala-Gly-Pro-Hyp」のアミ
ノ酸配列を有することが好ましい。この本発明に係る分
解ペプチド類の製造法では、代表的に、ゼラチンまたは
コラーゲンが製造される。また、本発明に係る分解ペプ
チド類の製造法は、図2に示すように、他の例として、
前記切断箇所のN末端アミノ酸配列が「Leu-Val-Tyr 」
のアミノ酸配列を有し、特に、「Leu-Val-Tyr-Pro-Phe
」のアミノ酸配列を有することが好ましい。この本発
明に係る分解ペプチド類の製造法では、代表的に、カゼ
インが製造される。
【0010】本明細書中で、「ペプチド類」には、タン
パク質が含まれる。分解されるペプチド類は、いかなる
公知のペプチド類であってもよいが、ゼラチン(熱変性
コラーゲン)またはコラーゲン(未変性可溶化コラーゲ
ン)が好ましい。限定分解酵素には、以下のプロテアー
ゼを用いることが好ましい。
【0011】従って、他の本発明に係る分解ペプチド類
の製造法は、ペプチド類を以下の性質を有するプロテア
ーゼにより分解することを特徴とする。なお、このプロ
テアーゼが、前述のプロテアーゼ(限定分解酵素)であ
る。分解されるペプチド類は、ゼラチン(熱変性コラー
ゲン)またはコラーゲン(未変性可溶化コラーゲン)が
好ましい。
【0012】(1)作用 分子量約10万の熱変性コラーゲンおよび分子量約30
万の未変性可溶化コラーゲンを分子量約6万と分子量約
4万のペプチドに分解する限定分解活性を示すが、コラ
ゲナーゼ基質であるDNP−Pro−Gln−Gly−
Ile−Ala−Gly−Gln−D−Argの合成基
質に対してはわずかに分解活性を示し、DNP−Gln
−Gly−Ile−Ala−Gly−Gln−D−Ar
gの合成基質に対しては分解活性を示さない。 (2)至適pH pH5.5〜7 (3)至適温度 37〜40℃ (4)分子量 23,000±2,000(SDS−PAGEによる) (5)酵素阻害 o−フェナントリン、L−システインにより活性阻害を
受けるが、エチレンジアミン四酢酸、N−エチルマレイ
ミド、フェニルメタンスルホニルフルオリド、ヨードア
セトアミドによる活性阻害は少ない。
【0013】この酵素は、オウレオバクテリウム(Aure
obacterium) 属に属するプロテアーゼ生産菌を培養し、
その培養物から採取することにより製造することができ
る。そのプロテアーゼ生産菌としては、前述のプロテア
ーゼを生産するものである限り特に制限されないが、例
えば次の菌学的性質を示すMIM−CG−9535−I
株が挙げられる。
【0014】(1)形態 細胞の大きさ:0.4〜0.6×0.6〜3μm、細胞
の形:短桿〜桿菌、細胞の多様性:あり、運動性の有
無:なし、べん毛の有無:なし、グラム染色性:陽性
【0015】(2)各培地における生育状況 肉汁寒天平板培養:(コロニー円形、光沢あり、黄色、
半球状)、肉汁寒天斜面培養:(画像状に生育、光沢黄
色コロニー)、肉汁液体培地:均一に濁る、肉汁ゼラチ
ン培地:液化、リトマス・ミルク:(ピンクに変色、2
層分離)
【0016】(3)生理学的性質 硝酸塩の還元:−、VPテスト:−、インドールの生
成:−、IPA反応:−、硫化水素の生成:−、色素の
生成:−、ウレアーゼ:−、(クリステンゼン培地):
−、オキシダーゼ:−、生育の範囲:温度;20〜35
℃(至適温度28℃),pH;5.5〜10.0(至適
pH7.0付近)、酸素に対する態度:好気的、OFテ
スト:酸化、ガスの生成(クリグラー培地):−、アシ
ルアミダーゼ:−、DNase:+、耐塩性:NaCl
10%未満、運動性:−
【0017】糖から酸の生成:グルコース;嫌気的
−,好気的 +,マルトース;+,キシロース;−,マ
ンニトール;−、乳糖分解:−、デカルボキシラーゼ反
応:リジン;−,オルニチン;+、アルギニン加水分解
試験:−、クエン酸の利用:−(生育せず)
【0018】炭素源の資化:D−グルコース;+,L−
アラビノース;−,D−キシロース;−,D−ガラクト
ース;+,D−フルクトース;+,D−マンニトール;
−,D−ソルビトール;−,D−ラムノース;−,D−
ソルボース;−,L−アルギニン;−,L−オルニチ
ン;−,L−スレオニン;−,D−バリン;−,酢酸;
−,尿素;±,マロン酸;−,コハク酸;+,クエン
酸;−,マレイン酸;−,フマール酸;−,グルコン
酸;−,イタコン酸;−,グリセリン;+,コール酸;
【0019】(4)細胞壁構成成分 D−オルニチン、L−アラニン、グリシンを含む
【0020】(5)キノン分析 ユビキノンを認めず、MK−9;2.7%、MK−1
0;8.2%、MK−11;30.5%、MK−12;
54.5%含有する。
【0021】(6)DNAのG+C含量 67.1mol%
【0022】以上の菌学的性質を、バージーズ・マニュ
アル・オブ・システマティック・バクテリオロジー(Be
rgey's Manual of Systematic Bacteriology) の記載に
照らして検討すると、本菌株は桿菌、グラム陽性であ
り、細胞壁構成成分、キノン分析、DNAのG+C含量
等の結果より、オウレオバクテリウム・エスピー(Aure
obacterium sp.) に属することが確認された。本菌株は
公知の菌株とは異なるので、オウレオバクテリウム・エ
スピー(Aureobacterium sp.) MIM−CG−9535
−Iと命名し、工業技術院生命工学工業技術研究所にF
ERM P−15326として寄託されている。
【0023】本菌株を用いて、目的とするプロテアーゼ
を得るためには、当該菌体を培地に接種し、常法に従っ
て培養し、得られた培養物から該プロテアーゼを採取す
ればよい。
【0024】ここで使用される培地は、通常の微生物の
培地に用いられ、当該菌体が生育可能なものであれば、
特に限定されないが、該培地中には、資化し得る窒素
源、炭素源、無機塩類を適当量含有せしめておくことが
好ましい。
【0025】窒素源、炭素源、無機塩類は特に制限され
ないが、例えば窒素源としては、肉エキス、酵母エキ
ス、ぺプトン、炭素源としては、グルコ−ス、フルクト
ース、ショ糖、グリセリン、無機塩類としては、リン酸
水素二ナトリウム、リン酸二水素カリウム、硫酸マグネ
シウム、塩化カルシウム、硫酸鉄、硫酸亜鉛等が挙げら
れる。
【0026】培地のpHは6〜7程度が好ましく、培養
温度は28〜30℃で、20〜48時間振とう培養する
ことが好ましい。
【0027】培養物中からの目的物質であるプロテアー
ゼの採取及び精製は、一般の酵素の採取及び精製手段に
準じて行うことができる。すなわち、培養物を遠心、又
は濾過などによって菌体を分離し、その培養濾液から通
常の分離手段、例えば、硫酸アンモニウム沈澱法、限外
濾過膜による濃縮等を用い、カラムクロマトグラフィー
等により精製する方法が挙げられる。
【0028】このようにして得られるMIM−CG−9
535−I由来のプロテアーゼは以下に示す酵素学的性
質を有する。 (酵素学的性質) 1.基質特異性(表1) (1−1)分解使用基質として、未変性可溶化コラーゲ
ン(M.W.30万、宮城化学工業株式会社製)、熱変
性コラーゲン(M.W.13万、ゼラチン化基質)(宮
城化学工業株式会社製)、豚皮ゼラチン(M.W.13
万、宮城化学工業株式会社製)、牛骨ゼラチン(M.
W.13万、宮城化学工業株式会社製)(但し、前記分
子量はSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法によ
って同定される値である。)を基質とし、各0.1%溶
液に1/10量の酵素液を添加し37℃での分解活性
を、ポリアクリルアミドゲル(4〜20%ゲル)の電気
泳動法により確認した。
【0029】この結果、ゼラチンに強い限定分解活性
(分子量約6万と約4万に分解)を示し、コラーゲンに
も同様の限定分解活性を示した。また、乳製カゼインに
ついても、分解が確認された。これらの事から、基質に
対する種特異性はない事が確認された。
【0030】(1−2)アゾコール試薬での活性測定法
として、アゾコ−ル試薬{アゾコール試薬(CALBIOCHE
M) 4mg/ml、0.05%Brij35、0.2M
のNaCl、10mMのCaCl2 、0.02%のNa
3 、50mMのMES pH5.5}を調製し、アゾ
コール試薬1mlに各希釈酵素液100μl(−H2
ブランク)を加え、37℃30分反応を行い、(10分
毎に転倒混和)、直ちに遠心分離(10,000rp
m、20sec)後、上清について波長520nmによ
る測定を行った(30分で吸光度1.00上昇させる酵
素量を1単位とする)。この結果、アゾコ−ル試薬に強
い色素可溶化作用を示した。
【0031】(1−3)合成基質でのコラゲナーゼ活性
の測定は、合成基質DNP−Pro−Gln−Gly−
Ile−Ala−Gly−Gln−D−ArgとDNP
−Gln−Gly−Ile−Ala−Gly−Gln−
D−Argの2種を用いて、30℃30分反応を行っ
た。反応後、上清について波長365nmによる吸光度
の測定を行った。
【0032】その結果、合成基質DNP−Pro−Gl
n−Gly−Ile−Ala−Gly−Gln−D−A
rgとDNP−Gln−Gly−Ile−Ala−Gl
y−Gln−D−Argに対し、Proが入った基質は
わずかに分解活性を示し、Proが入っていない基質は
分解活性を示さない。
【0033】
【表1】
【0034】2.反応至適温度 各温度で、アゾコール試薬を用い酵素液と30分反応さ
せ、波長520nmで吸光度の測定を行った。その結
果、至適温度は37〜42℃で、40℃で活性最大値を
示した。
【0035】3.温度安定性 各温度で酵素液を1時間放置し、その酵素液について、
37℃30分でのアゾコ−ル分解活性を測定した。その
結果、−80℃及び氷冷下では安定で、30℃1時間で
70%の活性低下、40℃1時間では100%活性低下
を示した。
【0036】4.至適pH 下記の条件で緩衝液を調製し測定を行った。緩衡液はp
H3.0〜5.0で酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液、pH
5.0〜9.0はMES−HEPES−ホウ酸緩衝液を
pH0.5刻みで用い、各緩衝液にアゾコール試薬を入
れた物を調製し、酵素液を37℃30分反応させ、波長
520nmの吸光度を測定した。その結果、至適pHは
pH5.5〜7.0であった。
【0037】5.pH安定性 上記各緩衝液に酵素液を入れ、緩やかに撹拌しながら1
時間氷冷した。その酵素液を用い、37℃30分反応さ
せアゾコ−ル分解活性を測定した。その結果、pH5.
5〜9.0で安定であった。
【0038】6.酵素阻害 下記条件で、阻害剤を調製し測定を行った。阻害剤とし
てエチレンジアミン四酢酸、2−メルカプトエタノ−
ル、N‐エチルマレイミド、フェニルメタンスルホニル
フルオリド、o−フェナントリン、L−システイン、ヨ
ードアセトアミドの入ったアゾコ−ル試薬を調製し、酵
素液を加え、37℃30分反応させアゾコール分解活性
を測定した。その結果、o−フェナントリン、L−シス
テインで酵素阻害が見られた(表2)。
【0039】
【表2】
【0040】7.分子量 分子量は、ポリアクリルアミドゲルを使用した電気泳動
で測定を行った。すなわち、ポリアクリルアミドゲル1
5/25%(第一化学薬品(株))、使用分子量マーカ
ーとして、タンパク質分子量マーカー「第一」III
(第一化学薬品(株))を使用し、SDS及び還元剤入
りサンプル処理とサンプルを1:1に混合し、90℃5
分加熱処理を行ったものを用いた。電気泳動は、電気泳
動操作法に準拠し、染色法は銀染色法に準拠した(第一
化学薬品(株))。染色後、分子量マーカー及びタンパ
クの移動度から分子量を23,000±2,000と決
定した。
【0041】8.金属イオンの影響 金属イオンとしてカルシウムイオン(CaCl2 ・2H
2 O)、コバルトイオンCo(CH3 COO)2 ・4H
2 O、マンガンイオン(MnCl2 ・4H2 O)、マグ
ネシウムイオン(MgCl2 ・6H2 O)をアゾコ−ル
試薬に添加し、37℃30分反応させアゾコール分解活
性を測定した。その結果、カルシウムイオンと、コバル
トイオンに活性促進効果が確認され、マンガンイオン
と、マグネシウムイオンに活性阻害効果が確認された
(表3)。
【0042】
【表3】
【0043】本発明に係る分解ゼラチンの製造法は、分
子量10万以上のゼラチンまたはコラーゲンをそのアミ
ノ酸配列の2〜4箇所で切断し分解する限定分解酵素を
用いて分解することを特徴とする。限定分解酵素には、
前述のプロテアーゼを用いることが好ましい。分解する
ゼラチンまたはコラーゲンは、分子量10万以上のもの
であり、特に分子量約10万のゼラチンまたは分子量約
30万のコラーゲンが好ましい。牛のα1コラーゲン
は、計算値の分子量が96,871であるが、SDS−
ポリアクリルアミドゲル電気泳動法によって同定される
分子量は約13万であり、本発明に係る分解ゼラチンの
製造法では分子量10万以上のゼラチンまたはコラーゲ
ンの範疇に含まれる。なお、本発明において、分子量を
「約何万」で表しているが、この値は1万単位で四捨五
入した値である。
【0044】本発明に係る分解ゼラチンは、分子量が約
6万であって、N末端アミノ酸配列が「Phe-Gln-Gly-Pr
o-Hyp」であることを特徴とする。本発明に係る分解ゼ
ラチンは、計算値の分子量は56,000±2,000
であり、一例では55,729である。
【0045】また、本発明に係る他の分解ゼラチンは、
分子量が約4万であって、N末端アミノ酸配列が「Phe-
Ala-Gly-Pro-Hyp」であることを特徴とする。本発明に
係る他の分解ゼラチンは、計算値の分子量は37,00
0±2,000であり、一例では37,329である。
【0046】本発明に係る分解ゼラチン混合物は、分子
量が約6万であって、N末端アミノ酸配列が「Phe-Gln-
Gly-Pro-Hyp」である分解ゼラチンと、分子量が約4万
であって、N末端アミノ酸配列が「Phe-Ala-Gly-Pro-Hy
p」である分解ゼラチンとを主成分とすることを特徴と
する。本発明に係る分解ゼラチン混合物のアミノ酸配列
およびゼラチン切断部位を図3に示す。図3で、全体
(I)は牛のα1コラーゲン(分子量が約10万、計算
値による分子量が96,871)を分解して成る本発明
に係る分解ゼラチン混合物を示し、(II)は分子量が
約6万であって、N末端アミノ酸配列が「Phe-Gln-Gly-
Pro-Hyp」である分解ゼラチンを、(III)は分子量
が約4万であって、N末端アミノ酸配列が「Phe-Ala-Gl
y-Pro-Hyp」である分解ゼラチンを示す。なお、(I
I)の分解ゼラチンは計算値の分子量が55,729で
あり、(III)の分解ゼラチンは計算値の分子量が3
7,329である。本発明に係る分解ゼラチンまたは分
解ゼラチン混合物は、凍結乾燥されてもよい。
【0047】本発明に係るゼラチンカプセルは、前述の
いずれかの分解ゼラチンを含むことを特徴とする。本発
明に係るゼラチンカプセルは、前述の分解ゼラチン混合
物から成っていても他の種類のゼラチンを含んでいても
よい。ゼラチンカプセルは、ソフトカプセルであって
も、ハードカプセルであってもよく、また、薬剤用であ
っても、健康食品用であってもよく、用途を問わない。
【0048】本発明に係るゼリー状の食品は、前述のい
ずれかの分解ゼラチンを含むことを特徴とする。本発明
に係る医薬品もまた、前述のいずれかの分解ゼラチンを
含むことを特徴とする。本発明に係るゼリー状の食品お
よび医薬品は、前述の分解ゼラチン混合物から成って、
即溶性で、溶解温度が20℃以上30℃以下であること
が好ましく、また、他の種類のゼラチンを含んでいても
よい。本発明に係る医薬品は、経口薬であっても、座
薬、貼薬等であってもよい。
【0049】本発明に係る人工生体組織は、前述のいず
れかの分解ゼラチンを含むコーティング材により、表面
がコーティング処理されていることを特徴とする。本発
明に係る人工生体組織で、コーティング材は前述の分解
ゼラチン混合物から成っていてもよく、また、他の種類
のゼラチンを含んでいてもよい。本発明に係る人工生体
組織には、人工心臓、人工腎臓などのほか、人工血管、
人工骨、人工皮膚などの人工的組織も含む。コーティン
グ処理される表面は、孔を有するものでは孔の内部の表
面も含む。
【0050】本発明に係る分解ペプチド類の製造法、分
解ゼラチンの製造法、分解ゼラチン、分解ゼラチン混合
物、ゼラチンカプセル、ゼリー状の食品、医薬品および
人工生体組織は、前述のプロテアーゼを用いて容易に実
施可能である。
【0051】本発明に係る分解ゼラチン混合物に対して
様々な品質と機能に関する検査を行った結果、従来のゼ
ラチンにはない新たなる特徴が認められることが判明し
た。その特徴としての第1番目は、この新規の分解ゼラ
チン混合物を用いて調製したゼリー状のゲルは、高い融
解能を有すること、第2番目は、この分解ゼラチン混合
物は、凍結乾燥品にすることで、室温下の液体および冷
水に対して高い溶解能が得られること(従来のゼラチン
は、形状を凍結乾燥したとしても溶解しない。)、第3
番目は、もとのゼラチンに比べ抗原性やアレルゲン性が
1/3〜1/10に低減化することであった。本発明に
係る分解ゼラチンは、本発明に係る分解ゼラチン混合物
と同様の性質を有すると考えられる。また、本発明に係
る分解ゼラチンおよび分解ゼラチン混合物は、低抗原
性、易溶解性のほか、低ゲル化強度、易フィルム形成
性、易包接性などの特徴的性質を有する。
【0052】以上のように、本発明に係る、特定の分子
量をもつ分解ゼラチンおよび分解ゼラチン混合物は、従
来のゼラチンにはない様々な新しい特徴と品質を有する
ことが見いだされたため、食用、化粧用、医薬用等の分
野において新しい付加価値を生み出す製品用の「新素
材」を提供することが可能となった。
【0053】本発明に係る分解ゼラチンまたは分解ゼラ
チン混合物の具体的な製造に関しては、1)通常のゼラ
チンの製造工程の一部に、本プロテアーゼ(限定分解酵
素)による切断あるいは分解工程を適度に組み入れて製
造することもできるし、2)前記1)の製造工程で作製
されたゼラチンの中間体あるいは最終製品をあらためて
溶解してから、本プロテアーゼを作用させても良い。
【0054】限定分解以外の製造方法に関しては、現在
用いているゼラチン用の原料の種類やタイプ、銘柄の製
造方法が種々活用されていることから、これらの中より
目的に合わせて適宜選択すれば良い。より詳しくは、日
本にかわ・ゼラチン工業組合発行の「にかわとゼラチ
ン」に詳細に記載されているのでそちらを参考にして行
えば良い。
【0055】本発明に係る分解ゼラチンまたは分解ゼラ
チン混合物を製造するためのゼラチンあるいはコラーゲ
ン原料は、牛、豚、鶏、魚等の水産物等から由来したも
のを使用することができる。さらに、それら各種の使用
部位についても皮由来、骨由来のゼラチンあるいはコラ
ーゲンでもよく汎用性が広い。
【0056】本発明において、プロテアーゼによる分解
工程の反応条件については、イ)pH、ロ)反応温度、
ハ)反応時間、ニ)緩衝剤、ホ)酵素と基質(ゼラチ
ン)の比率等があるが、これらの反応条件を様々に工夫
することで、約6万と約4万の分解ゼラチンの「組成比
率」や「純度(主成分含量)」を変化させることがで
き、分解ゼラチンのゼリー強度、粘度等を、目的とする
ゼラチンの用途に合わせて自在に変化させることができ
る。
【0057】このゼラチンの分解の度合の計測または測
定する方法としては、現在各方面で用いられている分析
方法、例えば純度の検定、分子量分布の解析、および、
分子量自身の同定を行う、「ゲル濾過法」「ゲル電気泳
動法」等を用いて測定、モニタ−することが可能だが、
より簡便な手段として、粘度によるゼラチンの分解のコ
ントロ−ルがあげられる。より具体的には、本発明に至
るまでの研究過程において限定分解酵素によってもとの
ゼラチンから生成される分子量約6万と約4万の成分の
含量と粘度との間に一定の相関性が成立することを見い
だした。従って、この原理に基づいた指標を利用するこ
とで限定分解のコントロ−ルが可能になったことを確認
している。
【0058】酵素反応停止の方法としては、一般的に
は、1)加熱による酵素の失活、2)pHによる酵素の失
活、3)酵素活性阻害剤の添加による酵素の失活等の手
段が用いられている。限定分解酵素の反応停止も特別な
方法ではなく、反応時間、分解反応に必要な酵素の量、
さらに、新規の分解ゼラチン製造のどの工程に組み込む
等によって、最適な手段をこれらの停止法から選択する
ことができる。
【0059】
【分解ゼラチンの検査】限定分解のコントロールが可能
となったため、分解度合の異なるゼラチンが製造可能に
なった。その例として、分解の度合が違う新規のゼラチ
ンを分解反応の緩やかな順にType1,Type2およびType
3を挙げておく。それぞれの成分の組成をSDS−ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動法により確認した(図4参
照)。
【0060】本発明に係る分解ゼラチン混合物(図7
で、「GLD」と示す)について、ゼリー強度、粘度、
融点、凝固点、抗原性を測定した。それらの結果を図5
〜図7に示す。
【0061】
【各種有用製品への応用例1】本発明に係る分解ゼラチ
ンまたは分解ゼラチン混合物の産業上の有効性は広く、
様々な分野における用途が考えられる。本発明者らによ
る文献(Sakai Y. etal .,Biol.Pharm.Bull.,21.(4),33
0-334,(1998))に記載されている抗原性の試験方法で検
定したところ、本発明に係る分解ゼラチン混合物はもと
のゼラチンと比べ、抗原性が1/3〜1/10に低減さ
れていることがわかった。分解ゼラチンまたは分解ゼラ
チン混合物は、アレルギー性の低い医薬用(ハード、ソ
フト)カプセル用の局方ゼラチン(あるいは局方精製ゼ
ラチン)として適用可能である。使用方法の一例とし
て、後述の実施例2でソフトカプセルの製造法について
述べる。
【0062】
【各種有用製品への応用例2】本発明に係る分解ゼラチ
ン混合物は、従来のゼラチンと異なり、十分なゲル化能
を有する一方で約20〜30℃程度の温度でも容易に融解す
る。従って、本発明に係る分解ゼラチンまたは分解ゼラ
チン混合物は、口腔内速溶製剤あるいは、嚥下障害をも
つ患者や高齢者向けの食品等への応用が期待される。そ
もそもゼラチンは、上質のタンパク質でアミノ酸の腸管
吸収に優れた食品であり、また、体内への水分の補給と
いう面においても、とても優れている。このような製品
は、直接の飲料はもちろん、適度な粘度で安定している
ため簡単にスプーンにのせられ、ベッドから体を起こし
にくい患者の口元までの運搬にとても便利であり、液体
と異なりこぼしにくい。ゼラチンは、固形製剤服用に適
し、錠剤やカプセルなどの異なる錠形のものを数に関係
なくスムーズに嚥下できる。さらに、ゼラチンは、散剤
服用にも適している。本発明に係るゼラチンカプセルに
よれば、易融解性で、口中に薬剤等の内容物が付着する
ことなく違和感を感じないため、服用時のむせりが抑え
られる。また、直接舌が薬剤等の内容物と接しないた
め、苦み等の不快な味覚をマスキングできる。高齢者だ
けでなく嚥下力のない患者にも適応した商品になりう
る。
【0063】
【各種有用製品への応用例3】従来のゼラチンはお湯で
溶解していたため、ゲル化させるには冷却のための時間
が必要で、「手軽に調理し、すぐに食べる」という感覚
には、そぐわないものであった。しかし、この点、本発
明に係る分解ゼラチン混合物であって、凍結乾燥された
ものは、冷水や室温程度の液体にも容易に溶解し、また
冷水にも溶解するため、素早く冷えて固まることを見い
だした。
【0064】このような特徴を応用すると、室温下ある
いは冷蔵庫内に保存している市販のジュースで、本発明
に係る分解ゼラチンまたは分解ゼラチン混合物を溶か
し、冷蔵庫で30分程度(冷凍庫では15分程度)冷や
すだけでゼリーとして食べられるようにすることができ
る。従来のゼリーのような手間もなく、時間もかから
ず、まさに「手軽に調理し、すぐに食べられる」という
コンセプトのゼラチン製品がうまれてくる。味が固定さ
れた市販のゼリーは自分の要望に合うものが限られてく
るが、本発明に係る分解ゼラチンまたは分解ゼラチン混
合物を利用すれば、自分の好みの飲み物がゼリーとなっ
て触感を変えて楽しめ、また、ブレンド等のほんの少し
の手間だけで自分だけのオリジナルゼリーが作れ、消費
者の創作意欲をそそることができる。
【0065】また、本発明に係る分解ゼラチンまたは分
解ゼラチン混合物において、優れた融解能からうまれる
くちどけは、いままでにないゼリーの食感を与える。さ
らに、本発明に係る分解ゼラチンまたは分解ゼラチン混
合物では、ゼラチンの溶解に加熱を必要としないことか
ら、アルコールが揮発しにくいため、酒類のゼリーの製
造にも適している。
【0066】
【各種有用製品への応用例4】医療材料におけるゼラチ
ンの利用法は、液状の形態ではあまり使用しない。むし
ろ、コーティング剤としてゲル化させて用いることが多
い。ゼラチンでコーティング加工を医療材料に施すと拒
否反応を抑制し、凝固作用の低減等の生体内適合性が増
す事が知られている。これは、人工血管や人工臓器など
の人工生体組織が体内に埋め込まれた後、生体防御反応
により異物として認識されることを防ぐからである。よ
って、コーティング材料は程良く残り、程良く吸収され
るものが必要である。この条件をクリアーできるのは生
体由来物質である。そのため、コーティング材料とし
て、ゼラチンやコラーゲンを用いていることが多い。例
えば、人工血管の場合、体内に埋め込んだ後のゼラチン
の残存期間は1〜3ヶ月にコントロ−ルされている。
【0067】このように体内に長く留まるこのゼラチン
の利用法では、ゼラチンに含まれているエンドトキシン
の除去が非常に重要である。一般的なエンドトキシンの
除去法としては、吸着剤での除去、限外濾過法による除
去等があげられる。また、除去法の他にエンドトキシン
は、発熱活性に必要な部位をブロックしたりする多くの
化学的処理によって無毒化することもできる。しかしな
がら、ゼラチンを購入した販売メーカーがこの処理を自
らおこなわなければならないのは大変な手間である。こ
の除去処理は、処理コントロールが難しく、さらに費用
や時間がかなり必要となる。本発明に係る分解ゼラチン
または分解ゼラチン混合物は、低エンドトキシンであ
り、かつ抗原性が低くアレルギー反応が起きにくいので
最適なコーティングの材料として、販売メーカー先へ安
定して供給できる。従って、本発明に係る人工生体組織
は、従来のものに比べて、拒否反応を抑制し、凝固作用
の低減等の生体内適合性を増す利点を有する。
【0068】
【発明の効果】本発明に係る分解ペプチド類の製造法、
分解ゼラチンの製造法、分解ゼラチン、分解ゼラチン混
合物、ゼラチンカプセル、ゼリー状の食品、医薬品およ
び人工生体組織によれば、調製したゼリー状のゲルの高
い融解能、室温下の液体および冷水に対する高い溶解
能、抗原性やアレルゲン性の低減化などの特有の性質を
生かしたものを提供することができる。
【0069】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。
【0070】
【実施例1】宮城県仙台市の土壌試料0.1〜0.2g
を改良スタイナー基礎培地(0.5M Na2 HPO
−KH2 PO 緩衝液(pH6.8)80ml/l、
Hunter無機塩溶液20ml/l、酵母エキス0.
1g/l、0.3%ゼラチン及びコラーゲン溶液300
ml/l)からなる培地懸濁し、30℃で振盪培養を行
った。この培養上清液の電気泳動によりゼラチン及びコ
ラーゲンを限定分解する菌株の存在を確認した土壌試料
培養液を、適当な増殖用平板培地に蒔きコロニー形成を
行った。再度、このコロニーについてゼラチン及びコラ
―ゲン入りの培地で培養を行い、限定分解活性を確認
し、本菌株、オウレオバクテリウム・エスピー(Aureob
acterium sp.) MIM−CG−9535−Iを分離する
ことができた。
【0071】本分離菌株オウレオバクテリウム・エスピ
ー(Aureobacterium sp.) MIM−CG−9535−I
を、増殖培地(表4)で好気的に28℃、16〜24時
間培養した。培養後遠心分離により菌体を分離した培養
液に、硫酸アンモニウムを加えて55%飽和沈澱画分を
遠心分離にて集めた。
【0072】この沈澱を、20mMのTris塩酸(p
H7.5)、8mM塩化カルシウム、0.1M硫酸アン
モニウム緩衝液に溶解し、同緩衝液0.8M硫酸アンモ
ニウム濃度に調製後遠心分離を行い上清を得た。
【0073】この溶液をブチルトヨパール(Butyl
−TOYOPEARL)「東ソー株式会社」カラムにか
け、硫酸アンモニウム0.8M〜0.lMリニアグラジ
ェントにて溶出を行い、溶出される活性タンパク画分を
アゾコール試薬及び電気泳動にて確認を行った。
【0074】更に、活性画分を硫酸アンモニウム70%
飽和で沈澱画分を集め、20mMのTris塩酸(pH
7.5)、8mM塩化カルシウム緩衝液で透析を行い、
スーパーQトヨパール(Super Q TOYOPE
ARL)「東ソー株式会社」カラムにかけ、塩化ナトリ
ウム0〜0.3Mリニアグラジェントにて溶出した。活
性タンパク画分を、アゾコール及び電気泳動にて確認を
行った(表5)。
【0075】この、得られた活性タンパクを限外濾過膜
M.W.1万膜にて濃縮を行い、1mMのMES(pH
5.5)、150mM塩化ナトリウム、5mM塩化カル
シウム緩衝液で透析を行い精製標品とした。
【0076】この得られた限定分解酵素は、ポリアクリ
ルアミドゲル(15〜25%ゲル)の電気泳動法で、単
一バンドとして確認された。
【0077】
【表4】
【0078】
【表5】
【0079】
【分解ゼラチンの製造例1】材料の豚皮ゼラチン(分子
量約10万)を純水にて膨潤させた。その後、70℃の
温水にてゼラチンを溶解させた。酵素反応時に10mM Tri
s,1mM CaCl2 になるように、濃縮Bufferを添加し、良く
撹拌した。pHを確認した後、準備したプロテアーゼ(限
定分解酵素)を添加し限定分解を開始させ、分解終了時
に熱交換機に通して加熱しすばやく酵素を失活させた。
この酵素反応停止溶液をイオン交換処理し、0.2 μm孔
のメンブランフィルターにて濾過滅菌をした。最後に、
スプレードライヤーにて乾燥粉末にして、分解ゼラチン
混合物の最終製品とした。また、製造した分解ゼラチン
混合物を凍結乾燥品に加工した。
【0080】
【分解ゼラチンの製造例2】原料としては、主にカルシ
ウム分を除いた牛骨(オセイン)や牛や豚の皮が用いら
れる。これらの原料について、石灰乳をつかうアルカリ
処理法あるいは、無機酸をつかう酸処理法によって前処
理(精製)し、その後ゼラチン(分子量約10万)を抽
出した。不純物を除くため濾過を行い、この時点で、本
プロテアーゼ(限定分解酵素)による分解工程を組み入
れ、分解ゼラチン混合物を製造した。乾燥前に、水分の
含量を減少させるため、製造した分解ゼラチン溶液を濃
縮した後、冷却し乾燥させた。これを適度な大きさに粉
砕し、最終製品とした。
【0081】
【分解ゼラチンの製造例3】原料としては主にカルシウ
ム分を除いた牛骨(オセイン)や牛や豚の皮が用いられ
る。これらの原料は、石灰乳をつかうアルカリ処理法あ
るいは、無機酸をつかう酸処理法によって前処理(精
製)し、その後ゼラチン(分子量約10万)を抽出し
た。この時点で、本プロテアーゼ(限定分解酵素)によ
る分解工程を組み入れ、分解ゼラチン混合物を製造し
た。その後、不純物を除くため濾過を行った。乾燥前
に、水分の含量を減少させるため、分解ゼラチン溶液を
濃縮した後、冷却し乾燥させた。これを適度な大きさに
粉砕し、最終製品とした。
【0082】
【実施例2】前述の実施例1の製造例1〜3により製造
したゼラチン分解物100gに対して、グリセロール3
0gに蒸留水90gを入れてよく攪拌したものを加え、
ゼラチン分解物を膨潤させた。その後、60℃に加熱し
溶解させ、一晩脱泡した。翌日、この脱泡した材料をロ
ーラーにより適度な厚さに伸ばし、薬剤用のゼラチンカ
プセル用シートを作成した。このシートを乾燥室にて適
度に乾燥させ、カプセル製造器によって内容物を入れ
て、その後、完全に密閉した。こうして、薬剤入りのゼ
ラチンカプセルを製造した。
【0083】
【実施例3】各種ミネラルを含んだ水溶液(医薬品の添
加物として認められた成分のみを使用している。)に、
前述の実施例1の製造例1〜3により製造したゼラチン
分解物を3重量%になるように溶かして、嚥下補助ゼリ
ーを製造した。散剤、固形製剤をこの嚥下補助ゼリーで
包み込むようにして飲用した。この分解ゼラチン分解物
の融解能を従来のゼラチンと比較したところ、従来のゼ
ラチンは20℃の保温下で10分経過後にやや融解し始
める様子が見られた程度であったのに対し、製造した嚥
下補助ゼリーは同じく20℃の保温下で1分弱で素早く
融解した。この優れた融解性は、嚥下を補助する役目だ
けでなく、薬剤の吸収を助ける水分の補給にも大いに役
立つ。
【0084】
【実施例4】前述の実施例1の製造例1により製造した
分解ゼラチン混合物の凍結乾燥品を、10gずつ個別包
装した。適当な蓋付き容器に、この凍結乾燥品1袋(1
0g)を入れ、好みの飲み物を200ml注ぎ、スプー
ン等を使い、よくかき混ぜて溶解させた。蓋をしめ、冷
凍庫にて15分あるいは冷蔵庫にて30分冷やした。こ
うして、ゼリー状の食品を製造した。その後、ゲル化し
たゼリー状の食品を好みの皿に盛りつけた。
【0085】
【実施例5】クリーンルームにて、前述の実施例1の製
造例1〜3により製造したゼラチン分解物を水溶液(望
ましくは、ゼラチン含有2重量%程度)にして、医療材
料(人工血管や人工臓器等)に均一にコーティングし、
0〜8℃に設定された低温室へ入れ、ゲル化させた。そ
の後、架橋剤を噴霧して強度をさらにあげた。こうし
て、コーティング処理した人工生体組織を製造した。
【0086】
【分解カゼインの製造例】材料のカゼイン(βカゼイ
ン:分子量約3万)を純水にて溶解した。酵素反応時に
10mM Tris,1mM CaCl2 になるように、濃縮Bufferを添加
し、良く撹拌した。pHを確認した後、準備したプロテア
ーゼ(限定分解酵素)を添加し限定分解を開始させ、分
解終了時に熱交換機に通して加熱しすばやく酵素を失活
させた。最後に、スプレードライヤーにて乾燥粉末にし
て最終製品とした。また、製造した分解カゼイン混合物
を凍結乾燥品に加工した。分解カゼイン混合物の主な分
解成分は、分子量約2万(2万1千)のものと約1万
(9千)のものであった。
【0087】
【加工牛乳の製造例】材料の牛乳のpHを調整した後、準
備したプロテアーゼ(限定分解酵素)を添加し限定分解
を開始させた。分解終了時に熱交換機に通して加熱しす
ばやく酵素を失活させた。その後、分解された牛乳を瓶
に詰め、最終製品とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】材料のゼラチンを所定のプロテアーゼにより限
定分解して成る分解ゼラチン混合物(新規ゼラチン)を
SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動を用いて解析
して示す説明図である。
【図2】材料のβカゼインを所定のプロテアーゼにより
限定分解して成る分解カゼイン混合物(新規カゼイン)
をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動を用いて解
析して示す説明図である。
【図3】本発明に係る分解ゼラチン混合物のアミノ酸配
列およびゼラチン切断部位を示す説明図である。
【図4】分解度合の異なる分解ゼラチン混合物(新規ゼ
ラチン)をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に
て解析したものをモデル化した説明図である。
【図5】分解ゼラチン(新規ゼラチン)の粘度およびゼ
リー強度を示すグラフである。
【図6】分解ゼラチン(新規ゼラチン)の融点および凝
固点を示すグラフである。
【図7】分解ゼラチン(新規ゼラチン)と材料の豚皮ゼ
ラチン、牛皮ゼラチンとの抗原性の違いを示すグラフで
ある。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年12月8日(1999.12.
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 38/00 A61K 47/42 47/42 A61L 27/00 A61L 27/00 C07K 1/12 C07K 1/12 14/47 14/47 A61K 37/18 (72)発明者 酒井 康夫 仙台市若林区若林二丁目7番1号 宮城化 学工業株式会社内 Fターム(参考) 4B041 LC10 LD03 LE02 LK13 LP15 4B064 AG01 BA13 BA14 BA15 CA05 CA21 CC03 CD20 DA01 DA10 DA16 4C076 AA53 BB01 BB22 CC40 DD38 EE42P FF06 FF35 FF68 FF70 4C081 AB03 AB13 AB19 AB34 AC08 BA16 CD152 4H045 AA10 AA20 BA10 CA40 EA01 EA34 EA65 FA70 HA05 HA06

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ペプチド類をそのアミノ酸配列の1〜3箇
    所で切断し分解する限定分解酵素を用いて分解する分解
    ペプチド類の製造法であって、切断箇所のN末端アミノ
    酸配列が特定のアミノ酸配列を有することを特徴とする
    分解ペプチド類の製造法。
  2. 【請求項2】前記切断箇所のN末端アミノ酸配列が「Ph
    e-Gln-Gly 」のアミノ酸配列および「Phe-Ala-Gly 」の
    アミノ酸配列を有することを特徴とする請求項1記載の
    分解ペプチド類の製造法。
  3. 【請求項3】前記切断箇所のN末端アミノ酸配列が「Ph
    e-Gln-Gly-Pro-Hyp」のアミノ酸配列および「Phe-Ala-G
    ly-Pro-Hyp」のアミノ酸配列を有することを特徴とする
    請求項2記載の分解ペプチド類の製造法。
  4. 【請求項4】前記切断箇所のN末端アミノ酸配列が「Le
    u-Val-Tyr 」のアミノ酸配列を有することを特徴とする
    請求項1記載の分解ペプチド類の製造法。
  5. 【請求項5】前記切断箇所のN末端アミノ酸配列が「Le
    u-Val-Tyr-Pro-Phe 」のアミノ酸配列を有することを特
    徴とする請求項4記載の分解ペプチド類の製造法。
  6. 【請求項6】ペプチド類を以下の性質を有するプロテア
    ーゼにより分解することを特徴とする分解ペプチド類の
    製造法。 (1)作用 分子量約10万の熱変性コラーゲンおよび分子量約30
    万の未変性可溶化コラーゲンを分子量約6万のペプチド
    と分子量約4万のペプチドとに分解する限定分解活性を
    示すが、コラゲナーゼ基質であるDNP−Pro−Gl
    n−Gly−Ile−Ala−Gly−Gln−D−A
    rgの合成基質に対してはわずかに分解活性を示し、D
    NP−Gln−Gly−Ile−Ala−Gly−Gl
    n−D−Argの合成基質に対しては分解活性を示さな
    い。 (2)至適pH pH5.5〜7 (3)至適温度 37〜40℃ (4)分子量 23,000±2,000(SDS−PAGEによる) (5)酵素阻害 o−フェナントリン、L−システインにより活性阻害を
    受けるが、エチレンジアミン四酢酸、N−エチルマレイ
    ミド、フェニルメタンスルホニルフルオリド、ヨードア
    セトアミドによる活性阻害は少ない。
  7. 【請求項7】分子量が約6万であって、N末端アミノ酸
    配列が「Phe-Gln-Gly-Pro-Hyp」であることを特徴とす
    る分解ゼラチン。
  8. 【請求項8】分子量が約4万であって、N末端アミノ酸
    配列が「Phe-Ala-Gly-Pro-Hyp」であることを特徴とす
    る分解ゼラチン。
  9. 【請求項9】分子量が約6万であって、N末端アミノ酸
    配列が「Phe-Gln-Gly-Pro-Hyp」である分解ゼラチン
    と、前記分子量が約4万であって、N末端アミノ酸配列
    が「Phe-Ala-Gly-Pro-Hyp」である分解ゼラチンとを主
    成分とすることを特徴とする分解ゼラチン混合物。
  10. 【請求項10】凍結乾燥されたことを特徴とする請求項
    9記載の分解ゼラチン混合物。
  11. 【請求項11】請求項7または8記載の分解ゼラチンを
    含むことを特徴とするゼラチンカプセル。
  12. 【請求項12】請求項7または8記載の分解ゼラチンを
    含むことを特徴とするゼリー状の食品。
  13. 【請求項13】請求項7または8記載の分解ゼラチンを
    含むことを特徴とする医薬品。
  14. 【請求項14】請求項7または8記載の分解ゼラチンを
    含むコーティング材により、表面がコーティング処理さ
    れていることを特徴とする人工生体組織。
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